JP2015114285A - 角速度センサの校正装置及びその校正方法 - Google Patents

角速度センサの校正装置及びその校正方法 Download PDF

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Masaya Yamashita
昌哉 山下
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Abstract

【課題】正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく角速度センサの校正を行い、角速度センサの多軸分の校正に要する所要時間の短縮を図る。
【解決手段】XYZ座標系における3つの軸のうちの、検査台の回転軸となる少なくとも2つの軸と角速度センサの2つの検出軸とが平行となるように検査台に角速度センサを搭載した後(ステップS1)、回転軸となる少なくとも2つの軸を1軸ずつ順に切り替えて、各回転軸周りに検査台を回転させる(ステップS2)。検査台が各軸を回転軸として回転する間の角速度センサの出力を検出軸毎に積算し(ステップS3)、積算した検出軸毎の積算値と対応する基準値とを比較し、この比較結果に基づいて角速度センサの感度調整を行う(ステップS4)。
【選択図】 図5

Description

本発明は、角速度センサの校正装置及びその校正方法に関し、より詳細には、正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく、出荷前の角速度センサの校正を行い且つ多軸分の校正(感度調整)に要する所要時間の短縮を図る角速度センサの校正装置及びその校正方法に関する。
従来から、自動車産業や機械産業などでは、運動する物体の加速度や角速度を正確に検出できるセンサの需要が高まっている。一般に、三次元空間内において自由運動をする物体には、任意の向きの加速度と任意の回転方向の角速度とが作用する。このため、この物体の運動を正確に把握するためには、XYZ三次元座標系における各座標軸方向の加速度と各座標軸まわりの角速度とをそれぞれ独立して検出する必要がある。
図1は、従来のコリオリ力を利用した一次元角速度センサの基本原理を説明するための斜視図であって、特許文献1に記載されている一軸の角速度センサによる角速度の検出原理を説明するための図である。
角柱状の振動子10に対してX,Y,Z軸を定義したXYZ三次元座標系において、振動子10がZ軸を回転軸として角速度ωで回転運動を行っている場合、この振動子10をX軸方向に往復運動させるような振動Uを与えると、Y軸方向にコリオリ力Fが発生する。つまり、振動子10をX軸に沿って振動させた状態で、この振動子10を、Z軸を中心軸として回転させると、Y軸方向にコリオリ力Fが生じることになる。この現象は、フーコーの振り子として古くから知られている力学現象であり、発生するコリオリ力Fは、F=2m・v・ωで表される。ここで、mは振動子10の質量、vは振動子10の振動についての瞬時の速度、ωは振動子10の瞬時の角速度を示している。
この一軸の角速度センサは、上述した現象を利用して角速度ωを検出するものである。つまり、角柱状の振動子10の第1の面には第1の圧電素子11が、この第1の面と直交する第2の面には第2の圧電素子12がそれぞれ取り付けられる。圧電素子11、12としては、ピエゾエレクトリックセラミックからなる板状の素子が用いられている。そして、振動子10に対して振動Uを与えるために圧電素子11が利用され、発生したコリオリ力Fを検出するために圧電素子12が利用される。つまり、圧電素子11に交流電圧を与えると、この圧電素子11は伸縮運動を繰り返してX軸方向に振動する。この振動Uが振動子10に伝達され、振動子10がX軸方向に振動することになる。このように、振動子10に振動Uを与えた状態で、振動子10自身がZ軸を中心軸として角速度ωで回転すると、上述した現象により、Y軸方向にコリオリ力Fが発生する。このコリオリ力Fは、圧電素子12の厚み方向に作用するため、圧電素子12の両面にはコリオリ力Fに比例した電圧Vが発生する。そこで、この電圧Vを測定することにより、角速度ωを検出することが可能になる。
この種の角速度センサは、出荷前に特定の温度に維持しながら回転させることにより、その信号特性を角速度検査装置により検査するようにしている。例えば、特許文献2に記載の装置は、角速度センサ検査用テーブル装置に関するもので、角速度センサの信号は、周囲の温度によって変動する場合があり、車載品や高精度品については、出荷前にその温度特性を全品検査する必要がある。そのため、従来、角速度センサの温度特性を検査する場合、恒温槽内に回転プレートを設置して、この回転プレート上に角速度センサを搭載し、この恒温槽内を特定の温度に維持しながら、角速度センサを回転させて信号特性を検査している。
つまり、正確な角速度で回転するターンテーブル上に角速度センサを搭載し、このターンテーブルを一定角速度で回転させて角速度センサからの出力を測定して校正していた。
しかしながら、この従来の検査装置では、安定した一定角速度が得られるまでに時間を要するため、角速度センサの検査サイクルタイム(例えば、1個あたり5秒〜15秒)を実現するためには、試験基板を大型化し、膨大な数の角速度センサを予めセットして同時に検査する必要があった。この結果、試験基板の設計・製作に多大な費用がかかり、また、膨大な数のソケットにおける角速度センサとのコンタクト性能を常に最適に維持・管理しなければならないという問題があった。また、検査装置の全体も大型化し、恒温槽への試験基板の出し入れ作業に時間を要するという問題があった。
また、角速度センサの信号処理に関しては、例えば、特許文献3には、ジャイロセンサが出力する角速度信号の誤差(センサ取り付けピッチ角、車両ピッチ角、センサの感度誤差などに起因する角速度誤差)を補正する角速度補正装置及びその補正方法が開示されている。
特開2007−309946号公報 特開2011−257203号公報 特開2009−139227号公報
ところで、角速度センサには通常、製造ばらつきに起因する出力バラツキがある。そのため、出荷前に角速度センサを校正している。
例えば、角速度センサを1秒間にN°の速さで回転させる場面を考える。角速度センサを1秒間にN°の速さで回転させる時の角速度センサの理想的な出力がαであるとすると、角速度センサに製造バラツキがあるので、ある角速度センサは、例えば、0.8αを出力し、ある角速度センサは、例えば、1.25αを出力してしまう。
このような角速度センサの出力バラツキをなくすために、出荷前に、角速度センサを校正する。具体的には、0.8αの出力を出してしまう角速度センサについては、出力を5/4倍に校正(感度調整)し、1.25αの出力を出してしまう角速度センサについては、出力を4/5倍にするように校正(感度調整)をしている。このような校正は、極めて手間がかかるものである。
そして、このような技術を用いて、角速度センサの校正を3軸(X軸、Y軸、Z軸)分行おうとすると、ターンテーブルを回転させて角速度が一定になるまで待ち、角速度が一定になってから校正を行う、という一連の作業が3軸分必要になるため、3軸分の校正を終えるまでの所要時間が長くなるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく、角速度センサの多軸の校正に要する所要時間の短縮を図ることの可能な角速度センサの校正装置及びその校正方法を提供することにある。
本発明の一態様は、角速度センサ(例えば図3に示す、角速度センサ4)を搭載可能な検査台(例えば図3に示す、検査台3)と、XYZ座標系における3つの軸のうち少なくとも2つの軸を回転軸として1軸ずつ順に切り替え、前記少なくとも2つの軸と2つの検出軸が平行となるように角速度センサが搭載された前記検査台を、前記各回転軸周りに回転運動させる回転装置(例えば図3に示す、回転装置2)と、前記検査台が前記回転運動を行なう間に、前記角速度センサが出力する値の前記検出軸毎の積算値を出力する積算部(例えば図3に示す、積算部6)と、前記検出軸毎の積算値と対応する基準値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記角速度センサの感度調整を行なう感度調整部(例えば図3に示す、感度調整部7)と、を備えた角速度センサの校正装置、である。
前記回転装置は、前記回転軸となる軸のうちの第1の軸を回転軸として前記検査台を反転させる第1の動作と、前記回転軸となる軸のうちの第2の軸を回転軸として前記検査台を起こす第2の動作と、をいずれか一方の動作から実行し、かつ当該2つの動作を繰り返し2回実行するようになっていてよい。なお、ここでいう「検査台を反転させる」とは検査台を179度や181度等を含む180度付近の角度だけ回転動作を行って反転させることである。また、「検査台を起こす」とは検査台を89度や91度を含む90度付近の角度だけ回転動作を行い、3軸のうちの1つの軸からもう1つの軸に向けて検査台を起こすことである。
前記第1の動作は、前記第1の軸を回転軸として180度回転するように前記検査台を回転させる動作であり、前記第2の動作は、前記第2の軸を回転軸として90度回転するように前記検査台を回転させる動作であってよい。
前記回転装置は、前記第1の動作を行なった後、前記第2の動作を行う基準動作を、2回実行するようになっていてよい。
前記回転装置は、前記第2の動作を行なった後、前記第1の動作を行なう基準動作を、2回実行するようになっていてよい。
1回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、2回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、は互いに逆の方向であってよい。
本発明の他の態様は、XYZ座標系における3つの軸のうちの、検査台の回転軸となる少なくとも2つの軸と角速度センサの2つの検出軸とが平行となるように前記検査台に前記角速度センサを搭載する搭載ステップと、前記回転軸となる少なくとも2つの軸を1軸ずつ順に切り替えて、各回転軸周りに前記検査台を回転運動させる回転ステップと、前記検査台が前記回転運動を行なう間に前記角速度センサが出力する値の検出軸毎の積算値を出力する積算ステップと、前記検出軸毎の積算値と対応する基準値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記角速度センサの感度調整を行なう調整ステップと、を有する角速度センサの校正方法、である。
前記回転ステップは、前記回転軸となる軸のうちの第1の軸を回転軸として前記検査台を反転させる第1の動作と、前記回転軸となる軸のうちの第2の軸を回転軸として前記検査台を起こす第2の動作と、をいずれか一方の動作から実行し、かつ当該2つの動作を繰り返し2回実行するステップであってよい。なお、ここでいう「検査台を反転させる」とは検査台を179度や181度等を含む180度付近の角度だけ回転動作を行って反転させることである。また、「検査台を起こす」とは検査台を89度や91度を含む90度付近の角度だけ回転させ、3軸のうちの1つの軸からもう1つの軸に向けて検査台を起こすことである。
前記第1の動作は、前記第1の軸を回転軸として180度回転するように前記検査台を回転させる動作であり、前記第2の動作は、前記第2の軸を回転軸として90度回転するように前記検査台を回転させる動作であってよい。
前記回転ステップは、前記第1の動作を行なった後、前記第2の動作を行う基準動作を、2回実行するステップであってよい。
前記回転ステップは、前記第2の動作を行なった後、前記第1の動作を行なう基準動作を、2回実行するステップであってよい。
1回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、2回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、は互いに逆の方向であってよい。
本発明の一態様によれば、正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく、角速度センサの検出軸の校正に要する所要時間の短縮を図ることができる。
従来のコリオリ力を利用した一次元角速度センサの基本原理を説明するための斜視図である。 角度設定回転駆動方式による角速度センサの校正装置の一例を示す概略構成図である。 本発明における角速度センサの校正装置の一例を示す構成図である。 本発明に係る角速度センサの校正方法を説明するための図である。 本発明に係る角速度センサの校正方法を説明するためのフローチャートの一例である。 実施形態1における動作説明に供する図である。 実施形態1の変形例の説明に供する図である。 実施形態2における動作説明に供する図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
まず、本発明の各実施形態の説明に先立って、出荷前の角速度センサの校正(感度調整)を、従来の回転するターンテーブルを用いた角速度設定回転駆動方式ではなく、角度設定回転駆動方式を用いた校正方法について以下に説明する。
なお、角速度設定回転駆動方式とは、回転軸に対して設定された一定角速度での円運動をする回転駆動方式で、角度設定回転駆動方式とは、回転軸に対して設定された角度分だけ円運動をする回転駆動方式を意味している。
図2は、角度設定回転駆動方式による角速度センサの校正装置の概略構成の一例を示す斜視図であり、回転装置および検査台の構造、これらの位置関係、また回転動作を説明するための図である。
図2は、角速度センサの校正装置における回転装置2に、XYZ座標が定義されたときに、回転装置2が検査台3を2軸周りに回転させることの可能な校正装置の一例を示す概略構成図である。特に、図2の回転装置2は、角速度センサを校正するための既存の回転装置を用いて構成され、既存の角速度センサを校正するための回転装置、及び、既存の加速度センサを校正するための回転装置と構造は同じであるが動作が異なる。
図2に示すように、角度設定回転駆動方式による角速度センサの校正装置は、支持部1により回転自在に支持される回転装置2と、回転装置2により回転自在に支持される検査台3と、を備え、この検査台3の上面に角速度センサ4が保持される。回転装置2は、一端が支持部1に支持される円柱状の第1部材2aと、この第1部材2aの外周に一端が回転自在に支持される円柱状の第2部材2bとを備え、この第2部材2bの他端に、検査台3が回転自在に支持される。第1部材2aおよび第2部材2bは、それぞれ円柱の長手方向に延びる軸を回転軸として回転し、第1部材2aの回転軸をX軸、第2部材2bの回転軸をZ軸としたとき、第1部材2aと第2部材2bとは、X軸とZ軸とが直交するように配置される。
図2に示すように、X軸およびZ軸の交点をXYZ座標の原点とし、X軸およびZ軸に直交する方向に延びる軸をY軸とする。このように、校正装置には、回転装置2の回転軸を基準とするXYZ座標が定義されている。
そして、第1部材2aは、X軸の右ねじ方向Aおよび右ねじとは逆の方向Bに回転可能に構成される。同様に、第2部材2bは、Z軸の右ねじ方向Aおよび右ねじ方向とは逆方向Bに回転可能に構成される。
このように、XYZ座標が定義された校正装置において、第1部材2aがX軸を回転軸として回転することによって検査台3はX軸周りに回転し、第1部材2aをX軸まわりに回転させない状態で、第2部材2bをZ軸周りに回転させることによって、検査台3はZ軸周りに回転し、この状態から第1部材2aを90度回転させ、第2部材2bの回転軸の延びる方向とY軸方向とを一致させた状態で第2部材2bのみを回転させることによって、X軸およびZ軸と直交するY軸に向かう方向に検査台3が回転するようになっている。つまり、第1部材2a、第2部材2bのいずれか、またはこれらを組み合わせて回転駆動することによって、検査台3がX軸、Y軸、Z軸の各軸周りに回転するようになっている。
支持部1は、回転装置2を支持するとともに、第1部材2aおよび第2部材2bの回転動作を制御する。
検査台3は矩形状を有し、回転装置2のZ軸周りの回転軸上に設置される。そして、角速度センサ4は、角速度センサ4の少なくとも2つの検出軸が、回転装置2の回転軸を基準とするXYZ座標の2つの検出軸と平行となるように検査台3に搭載される。図2において角速度センサ4に記された黒丸は、角速度センサ4に設けられたピン端子のうちの1つのピン端子、例えば1ピンの位置を示すものである。
角速度センサ4には、角速度センサ4から出力される角速度情報を外部に伝送するとともに、外部から後述の校正用信号を入力するためのケーブル5が接続されている。
なお、ケーブル5の代わりに、スリップリングや無線伝送装置を用いて角速度情報を伝送してもよい。
このような構成により、回転装置2は、X軸及びZ軸を回転軸として検査台3を回転させることによって、角速度センサ4の検出軸周りに検査台3を回転させることができる。例えば、検査台3をZ軸周りに回転させたければ、Z軸のA方向またはB方向に任意の角度だけ回転させればよく、検査台3をX軸周りに回転させたければ、X軸のA方向またはB方向に任意の角度だけ回転させればよい。また、検査台3を図示したY軸周りに回転させたければ、図2の状態からX軸を回転軸として、B方向に90度回転させて、第2部材2bの回転軸の延びる方向をY軸方向と一致させ、その状態で、今度はZ軸を回転軸として、Z軸のA方向またはB方向に任意の角度だけ回転させればよい。このように検査台3を回転させることによって、角速度センサ4の3つの検出軸周りに角速度センサ4を回転させることができる。
次に、本発明に係る角速度センサの校正装置を説明する。
図3は、本発明に係る角速度センサの校正装置の一例を示す構成図である。
本発明の角速度センサの校正装置は、図2に示す角速度センサの校正装置で説明したように、支持部1に支持される回転装置2およびこの回転装置2により支持される検査台3を備えるとともに、さらに、積算部6および感度調整部7を備えている。積算部6および感度調整部7は、例えば、パーソナルコンピュータなどの演算処理装置により実現される。
検査台3には、角速度センサ4が搭載される。ここでは、角速度センサ4が、直交する3軸を検出軸として有する場合について説明する。
回転装置2は、第1部材2aおよび第2部材2bを備え、これら第1部材2a、第2部材2bの回転軸により定義されるXYZ座標において、3つの軸であるX軸、Y軸、及びZ軸のうち、少なくとも2つの軸を回転軸として1軸ずつ切り替え、各回転軸周りに検査台3を回転させる。
積算部6は、回転装置2が検査台3を回転させる間に角速度センサ4が出力する値の角速度センサ4の検出軸毎の積算値を出力する。また、感度調整部7は、積算部6から出力される検出軸毎の積算値と各軸に対応する基準値とを比較し、この比較結果に基づいて、角速度センサ4の感度調整を行う。なお、基準値は予め設定された値であって、例えば校正装置の図示しない記憶部に予め格納しておいてもよく、或いは、校正を行なう際にユーザが、予め設定された基準値を入力するようにしてもよい。
感度調整部7は、積算部6から出力される、検査台3が第1の角度だけ回転したときの角速度センサ4の出力の積算値と予め設定した基準値とを比較し、この比較結果に基づいて角速度センサ4の感度調整を行なう。つまり、感度調整部7は、各軸成分の積算値毎に、それぞれ対応する基準値と比較し、比較結果に応じて検出軸毎に感度調整を行なう。
例えば、感度調整部7では、積算値と基準値との比較結果に基づき感度調整用の校正用信号を検出軸毎に生成し、生成した校正用信号を、ケーブル5を介して角速度センサ4に送信する。角速度センサ4は、通知された校正用信号に応じて感度調整を行ない、以後、調整後の感度に応じた角速度情報を出力する。また、感度調整部7は、積算部6を介して入力した、検査台3が第1の角度だけ回転したときの角速度センサ4の角速度情報或いはその積算値を、例えば角速度センサ4のオフセット調整を行なう処理部など、後段の処理部に対して出力する。
次に、本発明に係る角速度センサの校正方法を説明する。
図4は、本発明に係る角速度センサの校正方法を説明するための図であって、図2に示した角度設定回転駆動方式による角速度センサの検査方法により発生した矩形波を積分処理により本発明の校正方法に用いる三角波にしたものである。
図4(a)は、図2に示したXYZ座標における所定の1軸を回転軸として検査台3を所定の角度だけ回転させたときに、角速度センサ4から出力された矩形波である。図4(a)において横軸は時間、縦軸は角速度Ω〔dps〕である。図4(b)は積算部6により、角速度センサ4から出力される矩形波を積算、つまり積分して得られた三角波である。図4(b)において、横軸は時間、縦軸は角度Θ〔deg〕である。
図4(a)に示すように、角速度センサ4の出力をV、角速度センサ4の感度をS、角速度定数をΩdcとすると、これらの間にはV=S・Ωdcの関係がある。したがって、感度Sは、S=V/Ωdcとなる。
これに対して、本発明は、次式(1)の関係から、感度Sは、次式(2)で表すことができる。
∫Vdt=∫S・Ωdcdt ……(1)
S=∫Vdt/∫Ωdcdt
=∫Vdt/θ0≒ΣVΔt/θ0 ……(2)
なお、式(2)中のθ0は角度変化(angle variation)を示している。
積算部6は、角速度センサ4が出力する値の積算値として、三角波の頂点に相当する値を出力する。そして、感度調整部7は、検出軸毎の積算値と検出軸に対応する基準値とを比較する。
ここで、基準値は、検査台3をXYZ座標の各回転軸周りに回転させる角度に対応した値である。この値は、角速度センサ4の設計時の出力代表値(Typ値)、つまり理想的な角速度センサを回転させたときにこの理想的な角速度センサが出力する値を積算した値と同じである。
感度調整部7は、X軸、Y軸、及びZ軸のそれぞれの軸周りに理想的な角速度センサ4を所定の角度だけ回転させたときの基準値と、各軸周りに角速度センサ4を回転させたときの角速度センサ4が出力する値を積算部6が積算した積算値とを比較し、角速度センサ4の感度調整をする。感度調整部7は、X軸回転をしたときの積算値がX軸回転に対応する基準値より大きいときは、角速度センサ4の感度が大きいため、感度が小さくなるように調整する。感度調整部7は、X軸回転をしたときの積算値がX軸回転に対応する基準値より小さいときは、角速度センサ4の感度が小さいため、感度が大きくなるように調整する。つまり、感度調整部7は、感度が小さくまたは大きくなるように調整するための校正用信号を角速度センサ4に送信する。Y軸及びZ軸についても同様である。
上記角速度センサの校正装置が行う角速度センサの校正方法をまとめると以下のフローとなる。
図5は、本発明に係る角速度センサの校正方法のフローチャートである。
角速度センサの校正方法は、搭載ステップ(ステップS1)、回転ステップ(ステップS2)、積算ステップ(ステップS3)、および感度調整ステップ(ステップS4)を有する。
ステップS1では、検査台3に角速度センサ4を搭載する。この処理は、図示しない搭載装置を用いて角速度センサ4を自動的に検査台3に搭載してもよく、或いはユーザが手動で検査台3に搭載してもよい。このとき、角速度センサ4の検出軸と、回転装置2の回転軸を基準とするXYZ座標の軸とが平行となるように角速度センサ4を検査台3に搭載する。
ステップS2では、回転装置2の回転軸によって定義されるXYZ座標において、3つの軸であるX軸、Y軸、及びZ軸のうち、少なくとも2軸を回転軸として、検査台3を1軸ずつその軸周りに回転させる。
ステップS3では、検査台3を回転させる間に角速度センサ4が出力する値の検出軸毎の積算値を出力する。
ステップS4では、検出軸毎の積算値と検出軸毎の基準値とを比較し、この比較結果に基づいて、角速度センサ4の感度調整を行う。
以下、本発明の回転装置の動作または回転ステップについて、詳細に説明する。
<実施形態1>
図6は、本発明に係る角速度センサの校正装置及び校正方法の実施形態1を説明するための説明図である。
実施形態1の角速度センサの校正装置は、回転装置2が図2に示したタイプであり、回転装置2がX軸(第1の軸)を回転軸として検査台3を反転させ、Z軸(第2の軸)を回転軸としてX軸がY軸(第3の軸)に向かう方向またはその逆方向へ検査台3を起こす動作と、X軸を回転軸として検査台3を反転させ、Z軸を回転軸として、Y軸がX軸に向かう方向またはその逆方向へ検査台3を起こす動作と、を行なう形態である。なお、ここでいう「検査台3を反転させ」とは検査台3を+179度や+181度等を含む+180度付近の角度または−179度や−181度等を含む−180度付近の角度だけ回転動作を行って反転させることをいう。また、「検査台3を起こす」とは検査台3を+89度や+91度等を含む+90度付近の角度または−89度や−91度を含む−90度付近の角度だけ回転させ、3軸のうちの1つの軸からもう1つの軸に向けて検査台3を起こすことをいう。また、「Z軸(第2の軸)を回転軸としてX軸がY軸(第3の軸)に向かう方向またはその逆方向へ検査台3を起こす」とは、Z軸を回転軸として、X軸がY軸に向かう方向、またはY軸がX軸に向かう方向に、検査台3を89度や91度を含む90度付近の角度だけ回転させることをいう。
今、回転装置2は、図6(a)に示すように、第2部材2bの回転軸の延びる方向が垂直方向であって、検査台3が水平に支持され、検査台3の上側に角速度センサ4が位置する初期状態にある。なお、図6(b)は、角速度センサ4が図6(a)に示すように検査台3の各位置にあるときの、角速度センサ4のピン端子のうちの1ピン端子の位置を表す。直方体状の角速度センサ4は、角速度センサ4の各検出軸と回転装置2のXYZ座標における各軸とが平行となるように配置され、且つ初期状態では、角速度センサ4が支持部1側から見て縦長となるように配置され、1ピン端子は、角速度センサ4の左手前側に位置する。
この状態から、回転装置2は、まず、X軸を回転軸として、検査台3を+180度回転させる(つまり、検査台3を反転させる)。これにより、角速度センサ4は検査台3の下側に位置する状態となり、また、1ピン端子は角速度センサ4の右手前側に位置する状態となる。このとき、検査台3の回転とともに、角速度センサ4からX軸成分が出力される。
次に、回転装置2は、Z軸を回転軸として検査台3を+90度回転させる。これにより、角速度センサ4は、支持部1側から見て横長となるように位置し、1ピン端子は角速度センサ4の左手前側に位置する状態となる。このとき、検査台3の回転とともに、角速度センサ4からZ軸成分が出力される。次に、回転装置2は、X軸を回転軸として、検査台3を−180度回転させる。これにより、角速度センサ4は、検査台3の上側に位置する状態となり、また、1ピン端子は、支持部1側から見て角速度センサ4の右手前側に位置する状態となる。このとき、検査台3の回転とともに、角速度センサ4からY軸成分が出力される。
最後に、回転装置2は、Z軸を回転軸として、検査台3を−90度回転させる。これにより、角速度センサ4は、支持部1側からみて縦長となるように位置し、1ピン端子は角速度センサ4の左手前側に位置する状態となる。このとき、検査台3の回転とともに、角速度センサ4からZ軸成分が出力される。
このような回転動作により角速度センサ4から出力されたX軸成分、Y軸成分、Z軸成分の各値は、検出軸毎に積算部6によりそれぞれ積算され、各積算値が出力される。そして、感度調整部7が各軸成分の積算値と基準値とを比較し、角速度センサ4の感度が所望の感度となるように調整するための校正用信号を、X軸成分、Y軸成分、Z軸成分ごとに生成し、これを角速度センサ4に出力する。
角速度センサ4は、以後、校正用信号に応じて補正された後の感度に応じた角速度情報を生成し、これを出力する。
このように、実施形態1の角速度センサの校正装置及び校正方法は、X軸を回転軸として、検査台3を反転させる(つまり、180度回転させる)動作と、Z軸を回転軸として、X軸がY軸へ向かう方向またはY軸がX軸へ向かう方向へ検査台3を起こす(つまり、90度回転させる)動作とを、いずれか一方の動作から順に行い、この動作を繰り返し2回実行している。
このような構成及び動作により、実施形態1の角速度センサの校正装置及び校正方法では、正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく、出荷前の角速度センサ4の校正を行なうことができ、且つ、角速度センサ4の3軸分の校正を終えるまでの所要時間の短縮を図ることができる。
なお、実施形態1では、+180度の回転動作と−180度の回転動作を行っているが、絶対値が180度に限らず、179度でも181度でもよい。つまり、180度付近の反転動作を行えればよい。また、実施形態1では、+90度の回転動作と−90度の回転動作を行っているが、絶対値が90度に限らず、89度でも91度でもよい。つまり、3軸のうちの1つの軸がもう1つの軸に向かう方向へ検査台3を90度程度だけ回転させる動作を行うことができればよい。
さらに、実施形態1の角速度センサの校正装置及び校正方法は、反転動作において、1回目の回転方向と2回目の回転方向とが互いに逆の方向であるため、ケーブルが絡まないという効果も奏する。
また、実施形態1では、X軸周りに+180度回転させ、Z軸周りに+90度回転させ、X軸周りに−180度回転させ、Z軸周りに−90度回転させる場合を示したが、以下に示すバリエーションでも同様の効果が得られる。以下、X軸周りに+180度回転させることを「+180X」と記す。その他の角度、その他の軸についても同様である。そして、異なる軸を順次回転軸とすることを「→」で記す。例えば、実施形態1の回転動作は、+180X→+90Z→−180X→−90Zとなる。
<実施形態1の変形例>
(X軸端を支持した場合)
X軸端部が支持されている場合、すなわち、図6(a)に示すように、第1部材2aの一端が支持部1によって支持されている場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の3通りの変形例が考えられる。
+180X→−90Z→−180X→+90Z
−180X→+90Z→+180X→−90Z
−180X→−90Z→+180X→+90Z
(Y軸端を支持した場合)
Y軸端部が支持されている場合、すなわち、図7(a)に示すように、第1部材2aの回転軸がY軸、第2部材2bの回転軸がX軸、X軸およびY軸と直交する軸をZ軸とし、このX、Y、Z軸と平行な軸が、角速度センサ4の検出軸である場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の4通りの変形例が考えられる。
+180Y→+90X→−180Y→−90X
+180Y→−90X→−180Y→+90X
−180Y→+90X→+180Y→−90X
−180Y→−90X→+180Y→+90X
(Z軸端を支持した場合)
Z軸端部が支持されている場合、すなわち、図7(b)に示すように、第1部材2aの回転軸がZ軸、第2部材2bの回転軸がY軸、Z軸およびY軸と直交する軸をX軸とし、このX、Y、Z軸と平行な軸が、角速度センサ4の検出軸である場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の4通りの変形例が考えられる。
+180Z→+90Y→−180Z→−90Y
+180Z→−90Y→−180Z→+90Y
−180Z→+90Y→+180Z→−90Y
−180Z→−90Y→+180Z→+90Y
いずれの場合も、このような順に駆動することによって、3軸の軸成分を得ることができる。
<実施形態2>
図8は、本発明に係る角速度センサの校正装置及び校正方法の実施形態2を説明するための図である。実施形態2の角速度センサの校正装置は、回転装置が図2に示したタイプであり、回転装置2がZ軸(第2の軸)を回転軸として、X軸(第1の軸)がY軸(第3の軸)に向かう方向へ前記検査台3を起こし、X軸を回転軸として検査台3を反転させ、次に、Z軸を回転軸として、X軸がY軸に向かう方向へ検査台3を起こし、X軸を回転軸として、検査台3を反転させる形態である。角速度センサ4の検出軸は、回転装置2のXYZ座標系におけるX、Y、Z軸と平行な軸である。
なお、ここでいう「検査台3を起こし」とは検査台3を+89度や+91度を含む+90度付近の角度または−89度や−91度を含む−90度付近の角度だけ回転させることをいい、「Z軸(第2の軸)を回転軸として、X軸(第1の軸)がY軸(第3の軸)に向かう方向へ前記検査台3を起こし」とは、Z軸を回転軸として、X軸がY軸に向かう方向に、検査台3を89度や91度を含む90度付近の角度だけ回転させることをいう。また、「検査台3を反転させ」とは検査台を+179度や+181度を含む+180度付近の角度または−179度や−181度を含む−180度付近の角度だけ回転させることをいう。
図8(a)は校正装置の状態を表し、図8(b)は校正装置が図8(a)に示す各状態にあるときの、支持部1側からみた角速度センサ4の1ピン端子の位置を示す。
図8(a)に示すように、回転装置2が初期状態にあり、図8(b)に示すように角速度センサ4の1ピン端子が支持部1側からみて左手前側に位置する状態から、回転装置2は、まず、Z軸を回転軸として、検査台3を+90度回転させる。これにより、角速度センサ4は、支持部1側から見て横長の状態となり、角速度センサ4の1ピン端子は右手前側に移動する。このとき、検査台3の回転に伴って、角速度センサ4からZ軸成分が出力される。
次に、回転装置2は、X軸を回転軸として、検査台3を+180度回転させる。これにより、角速度センサ4は検査台3の下側に位置する状態となる。また、角速度センサ4の1ピン端子は左手前側に移動する。このとき、検査台3の移動とともに、角速度センサ4からY軸成分が出力される。
次に、回転装置2は、Z軸を回転軸として、検査台3を−90度回転させる。これにより角速度センサ4は、支持部1側から見て縦長の状態となり、角速度センサ4の1ピン端子は右手前側に移動する。このとき、検査台3の移動とともに、角速度センサ4からZ軸成分が出力される。
最後に、回転装置2は、X軸を回転軸として、−180度回転させる。これにより、角速度センサ4は検査台3の上側に位置する状態となり1ピン端子は半回転して支持部1側から見て、左手前側に移動する。このとき、検査台3の移動とともに、角速度センサ4からX軸成分が出力される。
このような回転動作により角速度センサ4から出力されたX軸成分、Y軸成分、Z軸成分の各値は、積算部6によりそれぞれ積算され、各積算値が出力される。そして、感度調整部7が各軸成分の積算値と基準値とを比較し、角速度センサ4の感度が所望の感度となるように校正用信号を生成し、ケーブル5を介して角速度センサ4に送信する。
角速度センサ4は、以後、校正用信号により補正された感度をもとに角速度情報を出力する。これにより、角速度センサ4から所望の感度で角速度情報が出力されることになる。
このように、実施形態2の角速度センサの校正装置及び校正方法は、X軸を回転軸として、検査台3を反転させる動作(つまり、180度回転させる動作)と、Z軸を回転軸として、X軸がY軸に向かう方向またはY軸がX軸に向かう方向に検査台3を起こす動作(つまり、90度回転させる動作)とを、いずれか一方の動作から順に行い、この動作を繰り返し2回実行している。
このような構成及び動作により、実施形態2の角速度センサの校正装置及び校正方法では、正確な角速度で回転するターンテーブルを用いることなく、出荷前の角速度センサ4の3軸分の校正を終えるまでの時間を短くすることができる。
なお、実施形態2では、+180度の回転動作と−180度の回転動作を行っているが、絶対値が180度に限らず、179度でも181度でもよい。つまり、180度付近の反転動作を行えればよい。また、実施形態2では、+90度の回転動作と−90度の回転動作を行っているが、絶対値が90度に限らず、89度でも91度でもよい。つまり、3軸のうちの1つの軸がもう1つの軸に向かう方向へ検査台を90度程度回転させる動作を行なうことができればよい。
さらに、実施形態2の角速度センサの校正装置及び校正方法は、反転動作において、1回目の回転方向と2回目の回転方向とが互いに逆の方向であるため、ケーブルが絡まないという効果も奏する。
実施形態2では、Z軸周りに+90度回転させ、X軸周りに+180度回転させ、Z軸周りに−90度回転させ、X軸周りに−180度回転させる場合を示したが、以下に示すバリエーションでも同様の効果が得られる。以下、X軸周りに+180度回転させることを「+180X」と記す。その他の角度、その他の軸についても同様である。そして、異なる軸を順次回転軸とすることを「→」で記す。例えば、実施形態2の回転動作は、+90Z→+180X→−90Z→−180Xとなる。
<実施形態2の変形例>
(X軸端を支持した場合)
X軸端部が支持されている場合、すなわち、図8(a)に示すように、第1部材2aの一端が支持部1によって支持されている場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の3通りの変形例が考えられる。
+90Z→−180X→−90Z→+180X
−90Z→+180X→+90Z→−180X
−90Z→−180X→+90Z→+180X
(Y軸端を支持した場合)
Y軸端部が支持されている場合、すなわち、前述の図7(a)に示すように、第1部材2aの回転軸がY軸、第2部材2bの回転軸がX軸、X軸およびY軸と直交する軸をZ軸とし、このX、Y、Z軸と平行な軸が、角速度センサ4の検出軸である場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の4通りの変形例が考えられる。
+90X→+180Y→−90X→−180Y
+90X→−180Y→−90X→+180Y
−90X→+180Y→+90X→−180Y
−90X→−180Y→+90X→+180Y
Z軸端部が支持されている場合、すなわち、前述の図7(b)に示すように、第1部材2aの回転軸がZ軸、第2部材bの回転軸がY軸、Z軸およびY軸と直交する軸をX軸とし、このX、Y、Z軸と平行な軸が、角速度センサ4の検出軸である場合には、第1部材2aおよび第2の部材2bの駆動方法として、次の4通りの変形例が考えられる。
+90Y→+180Z→−90Y→−180Z
+90Y→−180Z→−90Y→+180Z
−90Y→+180Z→+90Y→−180Z
−90Y→−180Z→+90Y→+180Z
いずれの場合も、このような順に駆動することによって、3軸の軸成分を得ることができる。
なお、上記各実施形態においては、角速度センサ4が3軸の検出軸を有する場合について説明したが、2軸の検出軸を有する場合にも同様に、検査台3を回転させることによって、2軸の軸成分を得ることができる。
また、上記各実施形態においては、検査台3をZ軸周りに回転させるときには、例えば、初めに+90度回転させ、次に−90度回転させており、すなわち互いに逆方向に回転させるようにしているため、ケーブル5が絡むことを抑制することができるが、必ずしも同じ方向に回転させなくてもよい。
また、実施形態1では、検査台3をX軸周りに回転させた後、Z軸周りに回転させる動作を2回行っているが、検査台3をX軸周りに回転させた後、Z軸周りに回転させる動作を行い、さらに検査台3をX軸周りに回転させた時点で、3軸の軸成分を取得することができる。したがって、必ずしも再度Z軸周りに回転させる動作を行なう必要はない。このように、検査台3をX軸周りに回転させた時点で、軸成分の取得を終了する場合には、検査台3が図6に示すように、初期とは異なる状態にある。したがって、この場合には初期状態に戻す必要があるため、結果的に、検査台3をX軸周りに回転させた後、Z軸周りに回転させるという一連の動作を2回行なうことと同等となる。このとき、例えば、検査台3をX軸周りに回転させた後、Z軸周りに回転させるという一連の動作を2回行なうが、軸成分の出力を取得する処理は、検査台3をX軸周りに2回回転させた時点で終了して、積算部6での積算処理、また感度調整部7での校正処理を実行するようにし、その一方で、検査台3を初期の状態に戻すように構成してもよい。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
1 支持部
2 回転装置
2a 第1部材
2b 第2部材
3 検査台
4 角速度センサ
5 ケーブル
6 積算部
7 感度調整部

Claims (12)

  1. 角速度センサを搭載可能な検査台と、
    XYZ座標系における3つの軸のうち少なくとも2つの軸を回転軸として1軸ずつ順に切り替え、前記少なくとも2つの軸と2つの検出軸が平行となるように角速度センサが搭載された前記検査台を、前記各回転軸周りに回転運動させる回転装置と、
    前記検査台が前記回転運動を行なう間に、前記角速度センサが出力する値の前記検出軸毎の積算値を出力する積算部と、
    前記検出軸毎の積算値と対応する基準値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記角速度センサの感度調整を行なう感度調整部と、
    を備えた角速度センサの校正装置。
  2. 前記回転装置は、
    前記回転軸となる軸のうちの第1の軸を回転軸として前記検査台を反転させる第1の動作と、
    前記回転軸となる軸のうちの第2の軸を回転軸として前記検査台を起こす第2の動作と、をいずれか一方の動作から実行し、かつ当該2つの動作を繰り返し2回実行する請求項1に記載の角速度センサの校正装置。
  3. 前記第1の動作は、前記第1の軸を回転軸として180度回転するように前記検査台を回転させる動作であり、
    前記第2の動作は、前記第2の軸を回転軸として90度回転するように前記検査台を回転させる動作であることを特徴とする請求項2に記載の角速度センサの校正装置。
  4. 前記回転装置は、
    前記第1の動作を行なった後、前記第2の動作を行う基準動作を、2回実行する請求項2または請求項3に記載の角速度センサの校正装置。
  5. 前記回転装置は、
    前記第2の動作を行なった後、前記第1の動作を行なう基準動作を、2回実行する請求項2または請求項3に記載の角速度センサの校正装置。
  6. 1回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、2回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、は互いに逆の方向である請求項4または請求項5に記載の角速度センサの校正装置。
  7. XYZ座標系における3つの軸のうちの、検査台の回転軸となる少なくとも2つの軸と角速度センサの2つの検出軸とが平行となるように前記検査台に前記角速度センサを搭載する搭載ステップと、
    前記回転軸となる少なくとも2つの軸を1軸ずつ順に切り替えて、各回転軸周りに前記検査台を回転運動させる回転ステップと、
    前記検査台が前記回転運動を行なう間に前記角速度センサが出力する値の検出軸毎の積算値を出力する積算ステップと、
    前記検出軸毎の積算値と対応する基準値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記角速度センサの感度調整を行なう調整ステップと、
    を有する角速度センサの校正方法。
  8. 前記回転ステップは、
    前記回転軸となる軸のうちの第1の軸を回転軸として前記検査台を反転させる第1の動作と、
    前記回転軸となる軸のうちの第2の軸を回転軸として前記検査台を起こす第2の動作と、をいずれか一方の動作から実行し、かつ当該2つの動作を繰り返し2回実行するステップである請求項7に記載の角速度センサの校正方法。
  9. 前記第1の動作は、前記第1の軸を回転軸として180度回転するように前記検査台を回転させる動作であり、
    前記第2の動作は、前記第2の軸を回転軸として90度回転するように前記検査台を回転させる動作である請求項8に記載の角速度センサの校正方法。
  10. 前記回転ステップは、
    前記第1の動作を行なった後、前記第2の動作を行う基準動作を、2回実行するステップである請求項8または請求項9に記載の角速度センサの校正方法。
  11. 前記回転ステップは、
    前記第2の動作を行なった後、前記第1の動作を行なう基準動作を、2回実行するステップである請求項8または請求項9に記載の角速度センサの校正方法。
  12. 1回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、2回目の前記基準動作において前記第1の動作で前記検査台が回転する方向と、は互いに逆の方向である請求項10または請求項11に記載の角速度センサの校正方法。
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