JP2015114242A - ワイヤボンディングの検査方法及びワイヤボンディングの検査装置 - Google Patents

ワイヤボンディングの検査方法及びワイヤボンディングの検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ボンディングの良否を効率良く判定すること。【解決手段】先端からワイヤの一部が延出しているボンディングツール15を、半導体デバイスの電極52に向かって下降させ、(b)ワイヤの一部を、半導体デバイスの所定電極にボンディングし、(c)ボンディングツールの先端からワイヤを繰り出しながらボンディングツールを所定の軌跡に沿って移動させ、先端から延出されたワイヤの一部を、リードフレーム60のリード部分の上方まで移動する。それからワイヤの一部を、リードフレームのリード部分にボンディングし、ワイヤを切断する。そして、(b)、(c)のときにワイヤに、半導体デバイスの基板部分とボンディングしようとする所定電極との間のダイオード53に相当する部分に逆極性の印加電圧を供給し、印加電圧とリードフレームの基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することによってボンディングの良否を検査する。【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤボンディングの検査方法及びワイヤボンディングの検査装置に関する。
半導体装置の製造方法において、半導体デバイスとリードフレームとをワイヤによって電気的に接続するワイヤボンディングが広く用いられている。ワイヤボンディングにおいては、ワイヤが、半導体デバイスの所望の電極とリードフレームの所望のリードとの間を確実に電気的しているか否かを検査することが求められる。従来、このような検査方法としては、ワイヤボンディング工程を全て終えた後に、半導体装置を画像処理することによって行われることが一般的であった。
しかしながら、このような画像処理による検査方法は、ボンディング良否を視覚的に判定することとなるため、検査工程に多くの時間と労力を要する場合があり、その上、ボンディング良否を確実かつ容易に判定することができない場合があった。また、ワイヤボンディング工程を全て終えた後に検査を行うことから、ワイヤボンディング途中に発生したボンディング不良は発見することができず、結果的に、無駄なワイヤボンディングを行ってしまっている場合もあり、製造効率が良いとは言えなかった。
この点、例えば、ワイヤボンディングを行いながらボンディング良否を検査する手法として、ワイヤボンディング工程中にワイヤに所定の電圧を印加し、半導体デバイスの電極に接続されたワイヤの一部(デフォームドボール)が、電極から剥がれてしまったときに生じる電圧の変化を検出することによって、ボンディング不良を発見する手法が知られている(特許文献1参照)。
特開昭63−84132号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明の検査方法は、ワイヤが電極から剥がれているか否かを判定することができるだけであり、例えば、デフォームドボールが隣接する他の電極と短絡していたり、ワイヤが隣接する他のワイヤと短絡していたりなど、ボンディング不良の発生を広く網羅的に判定することには対応できていない。
特に、近年の半導体デバイスの高集積化かつ小型化に伴い、電極間のピッチもより狭くなってきていることに鑑みると、ワイヤが、ボンディングしようとする電極に隣接する他の電極や他のワイヤ等と短絡することに伴うボンディング不良の発生は無視できなくなってきている。
そこで、本発明は、上記した課題を解決することができるワイヤボンディングの検査方法及びワイヤボンディングの検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るワイヤボンディングの検査方法は、基準電位に設定されたリードフレームと、該リードフレームに搭載された半導体デバイスとをワイヤによって電気的に接続するワイヤボンディングの検査方法であって、(a)先端からワイヤの一部が延出しているボンディングツールを、前記半導体デバイスの複数の電極のうちの所定電極に向かって下降させること、(b)前記ワイヤの一部を、前記半導体デバイスの前記所定電極にボンディングすること、(c)前記ボンディングツールの先端から前記ワイヤを繰り出しながら前記ボンディングツールを所定の軌跡に沿って移動させて、前記ボンディングツールの先端から延出された前記ワイヤの一部を、前記リードフレームのリード部分の上方まで移動させること、(d)前記ワイヤの一部を、前記リードフレームの前記リード部分にボンディングすること、(e)前記ワイヤを切断することを含み、前記検査方法は、さらに、(f)前記(b)及び/又は前記(c)のときに、前記ワイヤに、前記半導体デバイスの基板部分とボンディングしようとする前記所定電極との間のダイオードに相当する部分に順方向に電流が流れる向きの電圧とは逆極性の印加電圧を供給することを含み、前記(f)において、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することによってボンディング良否を検査することを特徴とする。
上記構成によれば、ワイヤボンディング工程のときに、ワイヤに供給した印加電圧に対する検出電圧値の変化を検出することによってボンディング良否を検査する。したがって、ボンディング良否を効率良く判定することができる。また、電圧値の変化を検出することによってワイヤの短絡や接触不良などの様々な態様のワイヤボンディング不良を検査することができるので、ボンディング良否を容易かつ確実に判定することができる。
上記ワイヤボンディングの検査方法において、前記(f)は、前記(b)のときに、前記ワイヤの一部が、ボンディングしようとする前記所定電極に隣接する他の電極及び/又はデフォームドボールに接触したときの、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することを含んでもよい。
上記ワイヤボンディングの検査方法において、前記(f)は、前記(c)のときに、前記ボンディングツールの先端から繰り出された前記ワイヤの一部が、ボンディングしようとする前記所定電極に隣接する他の電極に電気的に接続された他のワイヤに接触したときの、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づくに基づく電圧値を検出することを含んでもよい。
上記ワイヤボンディングの検査方法において、前記(f)は、前記(d)のボンディング直前の所定期間に、前記ワイヤに前記印加電圧を供給することを含んでもよい。
上記ワイヤボンディングの検査方法において、前記(f)は、前記所定期間よりも前の期間に、前記ワイヤに前記ダイオードに相当する部分に順方向に電流が流れる向きの電圧と同極性の印加電圧を供給することを含んでもよい。
上記ワイヤボンディングの検査方法において、前記基準電位は接地電位であってもよい。
本発明の一態様に係るワイヤボンディングの検査装置は、基準電位に設定されたリードフレームと、該リードフレームに搭載された半導体デバイスとをワイヤによって電気的に接続するワイヤボンディングの検査装置であって、前記ワイヤボンディングは、(a)先端からワイヤの一部が延出しているボンディングツールを、前記半導体デバイスの複数の電極のうちの所定電極に向かって下降させること、(b)前記ワイヤの一部を、前記半導体デバイスの前記所定電極にボンディングすること、(c)前記ボンディングツールの先端から前記ワイヤを繰り出しながら前記ボンディングツールを所定の軌跡に沿って移動させて、前記ボンディングツールの先端から延出された前記ワイヤの一部を、前記リードフレームのリード部分の上方まで移動させること、(d)前記ワイヤの一部を、前記リードフレームの前記リード部分にボンディングすること、(e)前記ワイヤを切断することによって行われ、前記検査装置は、前記ワイヤに印加電圧を供給する電圧供給手段と、前記ワイヤを介して流れる電流に基づく電圧値を検出する電圧検出手段とを備え、前記電圧供給手段は、前記(b)及び/又は前記(c)のときに、前記ワイヤに、前記半導体デバイスの基板部分とボンディングしようとする前記所定電極との間のダイオードに相当する部分に順方向に電流が流れる向きの電圧とは逆極性の印加電圧を供給するように構成され、前記電圧検出手段は、ボンディング良否を検査するために、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することを特徴とする。
上記構成によれば、ワイヤボンディング工程のときに、ワイヤに供給した印加電圧に対する検出電圧値の変化を検出することによってボンディング良否を検査する。したがって、ボンディング良否を効率良く判定することができる。また、電圧値の変化を検出することによってワイヤの短絡や接触不良などの様々な態様のワイヤボンディング不良を検査することができるので、ボンディング良否を容易かつ確実に判定することができる。
本発明によれば、ワイヤボンディング工程のときに、ワイヤに供給した印加電圧に対する検出電圧値の変化を検出することによってボンディング良否を検査する。したがって、ボンディング良否を効率良く判定することができる。また、電圧値の変化を検出することによってワイヤの短絡や接触不良などの様々な態様のワイヤボンディング不良を検査することができるので、ボンディング良否を容易かつ確実に判定することができる。
図1は、本実施形態に係るワイヤボンディング装置の構成図である。 図2は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査装置を示す図である。 図3は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法を示すフローチャートである。 図4(A)〜(D)は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法を説明するための図である。 図5は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法を説明するための図である。 図6は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法を説明するための図である。 図7(A)〜(E)は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法に関するタイミングチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施の形態に限定して解するべきではない。
図1は、本実施形態に係るボンディング装置の構成図である。本実施形態に係るワイヤボンディング装置は、ワイヤボンディング工程を実施するために用いられる装置であり、一例として、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査装置30を備えている。
図1に示すように、本実施形態に係るワイヤボンディング装置1は、制御装置10、基台11、XYテーブル12、ボンディングヘッド13、トーチ電極14、キャピラリ15、超音波ホーン16、ワイヤクランパ17、ワイヤテンショナ18、回転スプール19、ボンディングステージ20、ヒータ21、検査装置30、操作部40、ディスプレイ41、およびカメラ42等を備えて構成される。
以下の実施形態では、ボンディング対象となる半導体デバイス(例えば半導体ダイ)やリードフレームに平行な平面をXY平面とし、XY平面に垂直な方向をZ方向とする。キャピラリ15の先端位置は、X座標、Y座標、およびZ座標で表される空間座標(X,Y,Z)で特定される。
基台11は、XYテーブル12を摺動可能に載置して構成されている。XYテーブル12は、制御装置10からの駆動信号に基づいてキャピラリ15をXY平面で所定の位置に移動可能な移動装置である。
ボンディングヘッド13は、制御装置10からの駆動信号に基づいて超音波ホーン16をZ方向に移動可能に保持する移動装置である。ボンディングヘッド13は軽量な低重心構造を備えており、XYテーブル12の移動に伴って発生する慣性力によるキャピラリ15の動きを抑制可能に構成されている。
超音波ホーン16は、末端から先端にかけて、末端部、フランジ部、ホーン部、および先端部の各部で構成された棒状部材である。末端部は、制御装置10からの駆動信号に応じて振動する超音波発振器161が配置されている。フランジ部は超音波振動の節となる位置でボンディングヘッド13に共振可能に取り付けられている。ホーン部は、末端部の径に比べて長く延在するアームであり、超音波発振器161による振動の振幅を拡大して先端部に伝える構造を備えている。先端部はキャピラリ15を交換可能に保持する取付部となっている。超音波ホーン16は全体として超音波発振器161の振動に共鳴する共振構造を備えており、共振時の振動の節に超音波発振器161およびフランジが位置し、振動の腹にキャピラリ15が位置するような構造に構成されている。これらの構成により、超音波ホーン16は電気的な駆動信号を機械的な振動に変換するトランスデューサとして機能する。
キャピラリ15は、ワイヤボンディングに用いられるボンディングツールである。キャピラリ15には、挿通穴が設けられており、ボンディングに使用するワイヤwが挿通され繰り出し可能に構成されている。キャピラリ15はバネ力等により交換可能に超音波ホーン16に取り付けられている。
ワイヤクランパ17は、制御装置10の制御信号に基づいて開閉動作を行う電磁石構造を備えており、所定のタイミングでワイヤwを把持したり解放したりすることが可能なように構成されている。
ワイヤテンショナ18は、ワイヤwを挿通し、制御装置10の制御信号に基づいてワイヤwに対する張力を自在に変更することにより、ボンディング中のワイヤwに適度な張力を与えることが可能に構成されている。
回転スプール19は、ワイヤwが巻き回されたリールを交換可能に保持しており、ワイヤテンショナ18を通じて及ぼされる張力に応じてワイヤwを繰り出すように構成されている。なお、ワイヤwの材料は、加工の容易さと電気抵抗の低さから選択される。通常、金(Au)やアルミニウム(Al)や銅(Cu)等が用いられる。
トーチ電極14は、図示しない放電安定化抵抗を介して図示しない高電圧電源に接続されており、制御装置10からの制御信号に基づいてスパーク(放電)を発生し、スパークの熱によってキャピラリ15の先端から繰り出されているワイヤwの先端にボールを形成可能に構成されている。また、トーチ電極14の位置は固定されており、放電時にはキャピラリ15がトーチ電極14から所定の距離まで接近し、ワイヤwの先端とトーチ電極14との間で適度なスパークを発生するようになっている。
ボンディングステージ20は、ボンディング対象となる半導体デバイス50およびリードフレーム60を加工面に載置するステージである。ボンディングステージ20の加工面の下部にはヒータ21が設けられており、半導体デバイス50およびリードフレーム60をボンディングに適する温度にまで加熱可能に構成されている。
検査装置30は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法に用いられる装置である。検査装置30と制御装置10との間は、一方が他方の機能を作動又は停止させることができるよう信号の送受信が可能なように構成されている。
操作部40は、トラックボール、ジョイスティック、タッチパネル等の入力手段を備え、オペレータの操作内容を制御装置10に出力する入力装置である。カメラ42は、ボンディングステージ20の加工面に載置された半導体デバイス50やリードフレーム60を撮影可能に構成されている。ディスプレイ41は、カメラ42で撮像された画像をオペレータに視認可能な所定の倍率で表示するようになっている。オペレータはディスプレイ41に表示される半導体デバイス50の電極やリードフレーム60を観察しながら操作部40を操作してキャピラリ15の軌跡を設定していく。
制御装置10は、所定のソフトウェアプログラムに基づき当該ワイヤボンディング装置1を制御する各種制御信号を出力可能に構成されている。具体的には、制御装置10は限定のない例示として以下の制御を行う。
(1)図示しない位置検出センサからの検出信号に基づいてキャピラリ15の先端の空間位置(X,Y,Z)を特定し、上記プログラムにより規定される空間位置へキャピラリ15を移動させる駆動信号をXYテーブル12およびボンディングヘッド13に出力すること。
(2)ボンディング点へのボンディング時に超音波振動を発生させる制御信号を超音波ホーン16の超音波発振器161に出力すること。
(3)上記プログラムにより規定されるワイヤwの繰り出し量が、所定量となるようにワイヤクランパ17の開閉動作を制御する制御信号を出力すること。具体的にワイヤwを繰り出す際にはワイヤクランパ17を解放状態とし、ワイヤwに屈曲点を形成する場合または切断する場合にはワイヤクランパ17を拘束状態とする。
(4)ワイヤwの先端にボールを形成する時にトーチ電極14に放電させるための制御信号を出力すること。
(5)カメラ42からの画像をディスプレイ41に出力すること。
(6)操作部40の操作内容に基づいてボンディング点、屈曲点等の空間座標を特定すること。
なお、上記ボンディング装置1の構成は例示であり、上記に限定されない。例えば、X方向、Y方向、またはZ方向に移動させる移動装置はボンディングステージ20側に設けてもよく、またボンディング装置1側およびボンディングステージ20側の双方に設けてもよい。
図2は、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査装置を説明するための図である。この検査装置30は、半導体デバイス50とリードフレーム60とを電気的に接続するためのワイヤボンディングが正常に行われたか否か(ボンディング良否)を検査するものである。
半導体デバイス50の一方の面には、複数の電極52,54が形成されている。一般的に、半導体デバイス50は、それぞれの電極ごとに極性を有している。例えば、半導体デバイス50の基板部分がn型基板からなり、電極52,54がp型不純物領域上に形成された場合、半導体デバイス50は全体としてみると、基板側をカソードとし、電極側をアノードとしたダイオード53,55に相当する部分(以下、単に「ダイオード」という。)を備えていることになる。
リードフレーム60は、例えば銅などの金属からなる導電性フレームである。リードフレーム60は、ダイパッド62と、複数のインナーリード64と、複数のアウターリード(図2では省略してある。)との各部分を含み、それらの各部分は製造工程の段階(少なくともワイヤボンディング工程の段階)においては一体的に形成されて相互に電気的に接続された状態となっている。また、リードフレーム60はボンディングステージ(加工台)20に載置されており、少なくともワイヤボンディング工程中においては基準電位(例えば接地電位GND)に設定されている。
半導体デバイス50は、導電性接着剤(図示しない)を介して、リードフレーム60のダイパッド62にダイボンディングされており、半導体デバイス50の基板部分(半導体デバイス50の裏面)は、リードフレーム60と実質的に同電位となっている。ワイヤボンディング工程においては、半導体デバイス50の複数の電極と、リードフレーム60の複数のインナーリードとが相互に複数のワイヤによって結線され、一般的には、図2に示すように1つの電極54と1つのインナーリード64とが1つのワイヤ70によって電気的に接続される。
本実施形態に係るワイヤボンディングの検査装置30は、電圧供給手段32と、電圧検出手段34と、制御手段36と、判定手段38と、記憶手段39とを備える。
電圧供給手段32は、バッファ90及び電流制限抵抗92を介して、キャピラリ15によって保持されたワイヤwに印加電圧を供給するよう構成されている。電圧供給手段32は、直流電源を有する。すなわち、電圧供給手段32は、半導体デバイス50の基板部分とボンディングしようとする所定の電極52との間に形成されるダイオード53の極性に応じて、ワイヤwに正電圧又は負電圧を供給する。
電圧検出手段34は、電圧供給手段32の印加電圧に応じて、電流制限抵抗94及びバッファ96を介して、キャピラリ15によって保持されたワイヤwから流れる電流に基づく電圧値を検出するよう構成されている。
制御手段36は、電圧供給手段32の印加電圧の電圧値(正負の向きや大きさ)及び印加電圧の供給タイミングなどを制御するよう構成されている。制御手段36は、制御装置10によるワイヤボンディングの処理に連動して、予め決められたプログラムに基づいて電圧供給手段32の動作を制御する。なお、印加電圧の電圧値や印加電圧の供給タイミングの初期設定は、装置操作者による手入力によって行うことができる。
判定手段38は、電圧検出手段34によって検出された電圧値に基づいて、ワイヤボンディングの処理が正常に行われたか否か(ボンディング良否)を判定するよう構成されている。具体的には、判定手段38は、電圧供給手段32からの印加電圧に関するデータ、電圧検出手段34からの検出電圧に関するデータ、及び、ワイヤボンディングを制御する制御装置10からのワイヤボンディングの処理に関するデータ(例えばキャピラリ15のZ位置及び時間の各データ)に基づいて、ボンディング良否を判定する。判定手段38による判定結果は、例えばディスプレイ(図示しない)に表示することによって装置操作者が視認できるように構成されていてもよい。また、判定手段38による判定結果のデータは、ワイヤボンディングを制御する制御装置10へ送信され、この判定結果のデータに基づいて、制御装置10がワイヤボンディング工程を継続又は停止するように構成されていてもよい。
記憶手段39は、検査装置30の上記各手段のデータを格納するものである。例えば、記憶手段39に格納されたデータに基づいて、制御手段32による制御が行われてもよい。例えば、ダイオードの極性が同じタイプの半導体デバイスごとに、電圧供給手段32の印加電圧の電圧値(正負の向きや大きさ)及び印加電圧の供給タイミングなどのデータを記憶手段39に予め格納しておき、このような事前データを用いてワイヤボンディングの検査を行ってもよい。
次に、本実施形態に係るワイヤボンディングの検査方法について説明する。以下の例では、上記したワイヤボンディング装置1を使用してワイヤボンディングの検査を行う。
まず、ワイヤボンディング装置1の基本的な動作について説明する。
最初にすべきことは、制御装置10に、ワイヤwの形状(始点、屈曲点、終点等)を規定するキャピラリ15の先端の軌跡を設定点として記録することである。ボンディングステージ20には、ボンディング対象物、例えば、半導体デバイス50およびリードフレーム60が載置される。ワイヤボンディング始点は、半導体デバイス50の電極52であり、終点はリードフレーム60のインナーリード65である。またワイヤwを拘束した状態でキャピラリ15の移動方向を変更する設定点を記録することにより、屈曲点を含んだループが形成される。
オペレータはカメラ42で撮像された画像をディスプレイ41にて観察しながら操作部40を操作して、設定点の空間座標を記録していく。具体的には、操作部40から座標情報を入力したりディスプレイ41に表示されるマーカを所望の点に位置させて入力したりすることで、その点のX座標およびY座標を記録する。基準面(例えばリードフレーム60の表面)からのZ方向の変位を操作部40から数値入力することで、Z座標を記録する。
ボンディング対象となる総てのワイヤwに対して上記設定点の空間座標の記録を行ってからボンディング動作を開始させる。制御装置10は、記録された設定点の順番に従ってキャピラリ15を、半導体デバイス50およびリードフレーム60に対して相対的に移動させ、ワイヤクランパ17による解放および把持を繰り返しながら記録された軌跡に沿ってキャピラリ15を移動させてボンディング動作を実行する。
図3〜図7は、本実施形態のワイヤボンディングの検査方法を説明するための図である。ここで、図3は、ワイヤボンディングの検査方法についてのフローチャートであり、図4(A)〜(D)はワイヤボンディングが正常に行われた場合の一例を示し、図5及び図6はワイヤボンディング不良が発生した場合の一例を示したものである。
また、図7(A)〜(E)は、ワイヤボンディングの検査方法についてのタイミングチャートである。具体的には、図7(A)がボンディングツール(すなわちキャピラリの先端のZ位置)の軌跡を示し、図7(B)が電圧供給手段の印加電圧を示し、図7(C)〜(E)が電圧検出手段の検出電圧を示したものである。ここで、図7(C)はワイヤボンディングが正常に行われた場合のタイミングチャートであり、図7(D)及び(E)はワイヤボンディング不良が発生した場合のタイミングチャートである。なお、図7(D)及び(E)においては、ワイヤボンディング不良が発生した時間以降、ワイヤボンディング工程を停止することなく継続した場合の検出電圧値を図示している。
以下、これらの図3〜図7を参照しつつ、本実施形態のワイヤボンディングの検査方法の一例について説明する。以下においては、リードフレーム60の基準電位を接地電位(GND)とし、半導体デバイス50の基板部分とボンディングしようとする電極52との間に基板側をカソードとし、電極側をアノードとしたダイオード53が形成されている場合を例に説明する。なお、図3のフローチャート中に記載された時間t0〜t9は、図7(A)〜(E)の横軸の時間t0〜t9に対応している。
<時間t0からt1まで>
図3に示すように、まず、ワイヤwの先端にボールを形成する(S11)。すなわち、キャピラリ15の先端から延出したワイヤの一部を所定の高電圧に印加されたトーチ電極14(図1参照)に近づけて、当該ワイヤの一部とトーチ電極14との間で放電を発生させる。こうして、図4(A)に示すように、当該ワイヤの先端が表面張力によって溶融したフリーエアーボール81を形成する。ワイヤwの先端にフリーエアーボール81を形成したら、キャピラリ15を、これからボンディングしようとする半導体デバイス50の電極52に向かって下降させる。
図7(B)に示すように、時間t0からt1までの期間において、電圧供給手段32は、キャピラリ15に保持されたワイヤwに印加電圧+Vを供給する。すなわち、半導体デバイス50における、これからボンディングしようとする電極52に対応するダイオード53に順方向に電流が流れる向きの電圧と同極性である正電圧を供給する。この場合、ワイヤwは電極52はもとより他の導電部材とは電気的に導通していない状態であるから、図7(C)〜(E)に示すように、電圧検出手段34は、印加電圧+Vと同様、検出電圧+Vを検出することになる。
なお、本実施形態においては、図4(A)に示すように、時間t0よりも前において、半導体デバイス50の他の電極54(電極52に隣接する電極)が、ワイヤ70を介してリードフレーム60と電気的に接続されており、これにより半導体デバイス50の電極54がGNDに接続された状態となっている。これによって、仮に、ワイヤwが、電極54、デフォームドボール72及びワイヤ70のいずれかに接触した場合には、ワイヤwからGNDの向き又はGNDからワイヤwの向きに電流が流れ得るようになっている。
<時間t1からt3まで>
次に、図3に示すように、第1ボンディングを行う(S12)。第1ボンディングのボンディング地点は、半導体デバイス50の電極52である。キャピラリ15が下降することによって、時間t1においてフリーエアーボール81が電極52に当接し始め、その後時間t2からt3にかけて、フリーエアーボール81が、キャピラリ15に付与されている荷重によりさらに変形する。なお、フリーエアーボール81が第1ボンディングのボンディング地点でボンディングされた後は、フリーエアーボール81はデフォームドボール82になる。このとき、制御装置10は超音波ホーン16に制御信号を供給して超音波発振器161に超音波振動を発生させ、超音波ホーン16及びキャピラリ15を介して、デフォームドボール82に超音波振動を加える。また、半導体デバイス50の電極52は、ヒータ21により所定の熱が加えられているので、デフォームドボール82に加えられている荷重、超音波振動、及びヒータ21により加えられている熱の相互作用によって、デフォームドボール82が電極52にボンディングされる。
図7(B)に示すように、時間t1からt3までの期間、電圧供給手段32は、ワイヤwに印加電圧−V1を供給する。すなわち、半導体デバイス50における、これからボンディングしようとする電極52に対応するダイオード53に順方向に電流が流れる向きの電圧とは逆極性である負電圧を供給する。そして、本期間において、ボンディング不良が発生していないかどうかを判定するための、第1の態様によるボンディング良否の検査を行う(S13)。
(ボンディングが正常である場合)
図4(B)に示すように、デフォームドボール82が、ボンディングしようとする電極52に正確にボンディングされた場合、印加電圧−V1とGNDとの間の電位差により、ダイオード53に逆方向のバイアスが加えられるので、ダイオード53を介して電流が流れることはない。またそれ以外に電流が流れる経路は存在していない。したがって、図7(C)に示すように、時間t1からt3までの期間において、電圧検出手段34は、印加電圧と同一の電圧値−V1を検出することになる。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t1からt3までの期間のワイヤボンディング工程が正常に行われたことを判定する。
(ボンディング不良が発生した場合)
他方、図5に示すように、デフォームドボール82が、ボンディングしようとする電極52からXY位置がずれてボンディングされ、これによって、デフォームドボール82が隣接する電極54及び/又はデフォームドボール72に接触した場合、印加電圧−V1とGNDとの間の電位差により、GNDからワイヤ70を介してキャピラリ15に保持されたワイヤwに電流I1が流れる。したがって、図7(D)に示すように、電圧検出手段34は、時間t2からt3までの期間において、電流I1に基づく電圧値0Vを検出することになる。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t2からt3までの期間にボンディング不良が発生したことを判定する。
なお、時間t1からt2までの期間は、未だ第1ボンディングし始めの期間であり、デフォームドボール82に荷重が十分に加えられる前の段階である。したがって、判定手段38は、時間t2からt3の期間(すなわち、デフォームドボール82に荷重が加えられている期間)における検出電圧値に基づいて、ボンディング良否を判定することが好ましい。
図3に示すように、ボンディング良否の検査の結果、ボンディング不良が発生したと判定された場合(S13 YES)には、検査装置30は、制御装置10に対して、ワイヤボンディングの処理を一旦停止するよう命令する。こうして、ボンディング不良が発生した半導体デバイス50は、ワイヤボンディングの製造ラインから外されて例えば廃棄されてもよい。制御装置10は、検査装置30からのボンディング不良があったことを示す信号を受信したことに基づいて、直ちにワイヤボンディングの処理を停止してもよいし、あるいは、直ちに停止しなくてもその後のいずれかのタイミング(例えば、処理中の電極52に対する一連のワイヤボンディング工程を終えるタイミング(時間t9以降))にワイヤボンディングの処理を停止してもよい。他方、ボンディングが正常に行われたと判定された場合(S13 NO)には、その後のワイヤボンディングの工程が続行される。
<時間t3からt5まで>
次に、図3に示すように、ワイヤwを、第2ボンディング地点であるリードフレーム60のインナーリード65に向けてループする(S14)。具体的には、ワイヤクランパ17を開放状態にしてキャピラリ15の先端からワイヤwを繰り出しながら、キャピラリ15を第1ボンディング地点である電極52から上昇させ、その後、キャピラリ15をリードフレーム60のインナーリード65に向かって所定の軌跡に沿って移動させる。キャピラリ15が描く所定の軌跡は、例えば図7(A)の時間t3からt5のチャートを参照することができる。
図7(B)に示すように、時間t3からt5までの期間、電圧供給手段32は、ワイヤwに印加電圧+Vを供給する。すなわち、半導体デバイス50における、ボンディング済みの電極52に対応するダイオード53に順方向に電流が流れる向きの電圧と同極性である正電圧を供給する。そして、本期間において、ボンディング不良が発生していないかどうかを判定するための、第2の態様によるボンディング良否の検査を行う(S15)。
(ボンディングが正常である場合)
時間t3からt5までワイヤwをループさせる期間において、デフォームドボール82と電極52とが電気的に接続された状態が維持されていれば、印加電圧+V1とGNDとの間の電位差により、ダイオード53に順方向のバイアスが加えられるので、ワイヤwからダイオード53を介してGNDの方向に電流が流れる。したがって、図7(C)に示すように、時間t3からt5までの期間において、電圧検出手段34は上記電流に基づく電圧値0Vを検出することになる。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t3からt5までの期間のワイヤボンディング工程が正常に行われたことを判定する。
(ボンディング不良が発生した場合)
他方、時間t3からt5までワイヤwをループさせる期間において、デフォームドボール82が電極52から剥離してしまうと、ワイヤwは電極52とは電気的に導通していない状態となるから、電圧検出手段34は、印加電圧+Vと同様、検出電圧+Vを検出することになる(図示しない)。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t3からt5までの期間(少なくも時間t4からt5までの期間)にボンディング不良が発生したことを判定する。
図3に示すように、ボンディング良否の結果、ボンディング不良が発生したと判定された場合(S15 YES)には、検査装置30は、制御装置10に対して、ワイヤボンディングの処理を一旦停止するよう命令する。なお、制御装置10によるワイヤボンディングの処理の停止のタイミングについては、時間t1からt3までの期間での説明と同様である。他方、ボンディングが正常に行われたと判定された場合(S15 NO)には、その後のワイヤボンディングの工程が続行される。
<時間t5からt6まで>
次に、図3に示すように、第2ボンディング直前の状態に移行する(S16)。すなわち、図4(C)に示すように、キャピラリ15を操作することによって、ワイヤwの一部(キャピラリ15の先端から延出した一部)を、第2ボンディング地点であるリードフレーム60のインナーリード65の上方(キャピラリ15の先端の高さZ5)まで移動させる。この段階では、ワイヤwの一部は、まだインナーリード65とは電気的に導通していない状態である。時間t5からt6までの期間は、図4(C)に示すように、キャピラリ15は、リードフレーム60に向かって下降途中であってもよいし、あるいは、時間t5からt6のいずれかの時間において一時的にその移動をストップさせてもよい。
図7(B)に示すように、時間t5からt6までの期間、電圧供給手段32は、ワイヤwに印加電圧−V1を供給する。すなわち、半導体デバイス50における、ボンディング済みの電極52に対応するダイオード53に順方向に電流が流れる向きとは逆極性である負電圧を供給する。そして、本期間において、ボンディング不良が発生していないかどうかを判定するための、第3の態様によるボンディング良否の検査を行う(S17)。
(ボンディングが正常である場合)
図4(C)に示すように、電極52に接続されたワイヤwが、所望のループ形状を有しており、他の隣接するワイヤ70とは接触していない場合、印加電圧−V1とGNDとの間の電位差により、ダイオード53に逆方向のバイアスが加えられるので、ダイオード53を介して電流が流れることはない。またそれ以外に電流が流れる経路は存在していない。したがって、図7(C)に示すように、時間t5からt6までの期間において、電圧検出手段34は、印加電圧と同一の電圧値−V1を検出することになる。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t5からt6までの期間のワイヤボンディング工程が正常に行われたことを判定する。
(ボンディング不良が発生した場合)
他方、図6に示すように、電極52に接続されたワイヤwが、所望のループ形状からXYZ位置がずれてループされ、他の隣接するワイヤ70に接触した場合、印加電圧−V1とGNDとの間の電位差により、GNDからワイヤ70を介してキャピラリ15に保持されたワイヤwに電流I2が流れる。したがって、図7(E)に示すように、電圧検出手段34は、時間t5からt6までの期間において、電流I2に基づく電圧値0Vを検出することになる。こうして、判定手段38は、かかる検出電圧値に基づいて、時間t5からt6までの期間にボンディング不良が発生したことを判定する。
ボンディング良否の検査の結果、ボンディング不良が発生したと判定された場合(S17 YES)には、検査装置30は、制御装置10に対して、ワイヤボンディングの処理を一旦停止するよう命令する。なお、制御装置10によるワイヤボンディングの処理の停止のタイミングについては、時間t1からt3までの期間での説明と同様である。他方、ボンディングが正常に行われたと判定された場合(S17 NO)には、その後のワイヤボンディングの工程が続行される。
<時間t6からt8まで> 次に、図3に示すように、第2ボンディングを行う(S18)。すなわち、第2ボンディング地点であるリードフレーム60のインナーリード65に、ワイヤwの一部をボンディングする。具体的には、キャピラリ15が下降することによって、時間t6においてワイヤwの一部がインナーリード65に当接し始め、その後、時間t7からt8にかけて、ワイヤwの一部が、キャピラリ15に付与されている荷重により変形する。このとき、制御装置10は超音波ホーン16に制御信号を供給して超音波発振器161に超音波振動を発生させ、超音波ホーン16及びキャピラリ15を介して、ワイヤwに超音波振動を加える。また、リードフレーム60は、ヒータ21により所定の熱が加えられているので、ワイヤwに加えられている荷重、超音波振動、及びヒータ21により加えられている熱の相互作用によって、ワイヤwの一部がリードフレーム60のインナーリード65にボンディングされる。
図7(B)に示すように、時間t7からt8までの期間、電圧供給手段32は、ワイヤwに印加電圧+Vを供給する。すなわち、半導体デバイス50における、ボンディング済みの電極52に対応するダイオード53に順方向に電流が流れる向きの電圧と同極性である正電圧を供給する。なお、この場合、ワイヤwが電極52及びインナーリード65のいずれかに電気的に接続された状態が維持されていれば、印加電圧+V1とGNDとの間の電位差により、ワイヤwからGNDの方向に電流が流れて、図7(C)に示すように、電圧検出手段34は上記電流に基づく電圧値0Vを検出することになる。
<時間8からt9まで>
その後、図3に示すように、ワイヤwを切断する(S19)。具体的には、制御装置10はワイヤクランパ17に制御信号を供給してワイヤwを拘束状態としてから、ボンディングヘッド13に駆動信号を供給してキャピラリ15を引き上げる。図4(D)に示すように、リードフレーム60へボンディングされた状態で強制的に引っ張られ張力が印加されると、ワイヤwの一部に破断が生じる(テールカット)。こうして、半導体デバイス50の電極52と、リードフレーム60のインナーリード65とは、ワイヤ80及びデフォームドボール82を介して電気的に接続され、半導体デバイス50の電極52に対するワイヤボンディング工程が終了する。その後、上記したS11からS19までの各検査工程を、半導体デバイス50の次の電極に対するワイヤボンディング工程について繰り返し行う。
以上のとおり、本実施形態によれば、ワイヤボンディング工程のときに、ワイヤwに供給した印加電圧に対する検出電圧値の変化を検出することによってボンディング良否を検査する。したがって、ボンディング良否を効率良く判定することができる。また、電圧値の変化を検出することによってワイヤの短絡や接触不良などの様々な態様のワイヤボンディング不良を検査することができるので、ボンディング良否を容易かつ確実に判定することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
例えば、上記実施形態では、ボンディングしようとする電極52に対応するダイオード53として、基板側をカソードとし、電極側をアノードとした向きのダイオードを示したが、例えば、基板側をアノードとし、電極側をカソードとした向きのダイオードを用いてもよい。この場合においても、上記実施形態の内容に接した当業者であれば、上記実施形態とは逆向きの印加電圧をワイヤに供給し、当該印加電圧に対する検出電圧値の変化を検出することによって、上記実施形態で説明したいずれかのボンディング良否を検査することができると理解できるものである。
また、上記実施形態では、他の電極54がワイヤ70を介してリードフレーム60と電気的に接続された例を説明したが、必ずしも、他の電極54は既にワイヤボンディングがなされる必要はない。例えば、電極54は、当該電極54に対応するダイオードが基板側をアノードとし、電極側をカソードとした向きに形成されることによって、ワイヤが形成されていなくても、リードフレームから当該ダイオードを介して電極54の向きに順方向に電流が流れ得るようになっていればよい。
また、リードフレーム60の基準電位は、必ずしも接地電位GNDでなくてもよく、ある値をもった電圧値を基準としてもよい。この場合に、印加電圧及び検出電圧の電圧値は、基準電位の電圧値、及び、ボンディングしようとする電極に対応するダイオードの極性に基づいて上記説明した内容の趣旨を逸脱しない範囲で自由に設定可能であることは上記実施形態の内容に接した当業者であれば理解できるものである。
また、上記実施形態では、第1ボンディングの前にワイヤwの先端にボールを形成する工程を含む例を説明したが、上記ボール形成工程は省略してもよい。例えば、ワイヤの材料としてアルミニウムを用いた場合はボールを形成することなく、ワイヤの一部を第1ボンディングしてもよい。
上記発明の実施形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、又は変更若しくは改良を加えて用いることができ、本発明は上述した実施形態の記載に限定されるものではない。そのような組み合わせ又は変更若しくは改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
15…ボンディングツール(キャピラリ)、30…ワイヤボンディングの検査装置、32…電圧供給手段、34…電圧検出手段、50…半導体デバイス、60…リードフレーム、52,54…電極、53…ダイオード

Claims (7)

  1. 基準電位に設定されたリードフレームと、該リードフレームに搭載された半導体デバイスとをワイヤによって電気的に接続するワイヤボンディングの検査方法であって、
    (a)先端からワイヤの一部が延出しているボンディングツールを、前記半導体デバイスの複数の電極のうちの所定電極に向かって下降させること、
    (b)前記ワイヤの一部を、前記半導体デバイスの前記所定電極にボンディングすること、
    (c)前記ボンディングツールの先端から前記ワイヤを繰り出しながら前記ボンディングツールを所定の軌跡に沿って移動させて、前記ボンディングツールの先端から延出された前記ワイヤの一部を、前記リードフレームのリード部分の上方まで移動させること、
    (d)前記ワイヤの一部を、前記リードフレームの前記リード部分にボンディングすること、
    (e)前記ワイヤを切断すること
    を含み、
    前記検査方法は、さらに、(f)前記(b)及び/又は前記(c)のときに、前記ワイヤに、前記半導体デバイスの基板部分とボンディングしようとする前記所定電極との間のダイオードに相当する部分に順方向に電流が流れる向きの電圧とは逆極性の印加電圧を供給することを含み、
    前記(f)において、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することによってボンディング良否を検査することを特徴とするワイヤボンディングの検査方法。
  2. 前記(f)は、前記(b)のときに、前記ワイヤの一部が、ボンディングしようとする前記所定電極に隣接する他の電極及び/又はデフォームドボールに接触したときの、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することを含む、請求項1記載のワイヤボンディングの検査方法。
  3. 前記(f)は、前記(c)のときに、前記ボンディングツールの先端から繰り出された前記ワイヤの一部が、ボンディングしようとする前記所定電極に隣接する他の電極に電気的に接続された他のワイヤに接触したときの、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づくに基づく電圧値を検出することを含む、請求項1又は2記載のワイヤボンディングの検査方法。
  4. 前記(f)は、前記(d)のボンディング直前の所定期間に、前記ワイヤに前記印加電圧を供給することを含む、請求項3記載のワイヤボンディングの検査方法。
  5. 前記(f)は、前記所定期間よりも前の期間に、前記ワイヤに前記ダイオードに相当する部分に順方向に電流が向きの電圧と同極性の印加電圧を供給することを含む、請求項4記載のワイヤボンディングの検査方法。
  6. 前記基準電位は接地電位である、請求項1から5のいずれか一項に記載のワイヤボンディングの検査方法。
  7. 基準電位に設定されたリードフレームと、該リードフレームに搭載された半導体デバイスとをワイヤによって電気的に接続するワイヤボンディングの検査装置であって、
    前記ワイヤボンディングは、
    (a)先端からワイヤの一部が延出しているボンディングツールを、前記半導体デバイスの複数の電極のうちの所定電極に向かって下降させること、
    (b)前記ワイヤの一部を、前記半導体デバイスの前記所定電極にボンディングすること、
    (c)前記ボンディングツールの先端から前記ワイヤを繰り出しながら前記ボンディングツールを所定の軌跡に沿って移動させて、前記ボンディングツールの先端から延出された前記ワイヤの一部を、前記リードフレームのリード部分の上方まで移動させること、
    (d)前記ワイヤの一部を、前記リードフレームの前記リード部分にボンディングすること、
    (e)前記ワイヤを切断すること
    によって行われ、
    前記検査装置は、
    前記ワイヤに印加電圧を供給する電圧供給手段と、
    前記ワイヤを介して流れる電流に基づく電圧値を検出する電圧検出手段と
    を備え、
    前記電圧供給手段は、前記(b)及び/又は前記(c)のときに、前記ワイヤに、前記半導体デバイスの基板部分とボンディングしようとする前記所定電極との間のダイオードに相当する部分に順方向に電流が流れる向きの電圧とは逆極性の印加電圧を供給するように構成され、
    前記電圧検出手段は、ボンディング良否を検査するために、前記印加電圧と前記リードフレームの前記基準電位との間の電位差に応じて流れる電流に基づく電圧値を検出することを特徴とする、ワイヤボンディングの検査装置。
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