JP2015114077A - ボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイラにおいて、火炉全体での燃焼効率の向上を図る。
【解決手段】中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉11と、微粉燃料混合気を火炉11内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナ21,22,23,24,25と、燃焼バーナ21,22,23,24,25より上方で追加燃焼用空気を火炉11内に向けて吹き込む追加燃焼用空気ノズル42,43と、追加燃焼用空気ノズル42,43より上方で追加空気を火炉11内に向けて吹き込む追加空気ノズル52と、追加空気ノズル52における追加空気の噴射方向を上下に調整自在な駆動装置55と、火炉11の上部における温度分布を検出する温度センサ61と、温度センサ61の検出結果に基づいて駆動装置55を調整可能な制御装置62とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体燃料と空気を混合して燃焼させることで蒸気を生成するボイラに関するものである。
従来の石炭焚きボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが周方向に沿って配置されると共に、上下方向に複数段にわたって配置されている。この燃焼バーナは、石炭が粉砕された微粉炭(燃料)と1次空気(搬送用空気)との混合気が供給されると共に、高温の2次空気が供給され、この混合気と2次空気を火炉内に吹き込むことで火炎を形成し、この火炉内で燃焼可能としている。そして、この火炉は、上部に煙道が連結され、この煙道に排ガスの熱を回収するための過熱器、再熱器、節炭器などが設けられており、火炉での燃焼により発生した排ガスと水との間で熱交換が行われ、蒸気を生成することができる。
このような石炭焚きボイラでは、一般的に、炉内脱硝技術が採用されている。即ち、火炉壁に複数の燃焼バーナを設け、この燃焼バーナの上方に追加空気ノズルを設けている。従って、燃焼バーナは、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉に吹き込み、着火することで火炎を形成する。また、追加空気ノズルは、追加空気を火炉に吹き込み、燃焼制御を行う。このとき、火炉では、2次空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持され、微粉炭の燃焼により発生したNOxが還元され、その後、追加空気が追加供給されることで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
このようなボイラとしては、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
特許第4859797号公報 特許第3068435号公報
ところで、追加空気ノズルは、追加空気により微粉炭の酸化燃焼を完結するためだけでなく、火炉全体の燃焼を調整することで、熱交換する蒸気温度の調整も行う機能を有している。ところが、追加空気ノズルによる追加空気の噴射方向や噴射位置などを変更すると、この機能が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、火炉全体での燃焼効率の向上を図るボイラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、固体燃料と燃焼用空気を混合した燃料ガスを前記火炉内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナと、前記燃焼バーナより上方で追加空気を前記火炉内に向けて吹き込む追加空気ノズルと、前記追加空気ノズルにおける追加空気の噴射方向を上下に調整自在な空気噴射方向上下調整装置と、前記火炉の上部における温度分布を検出する温度センサと、前記温度センサの検出結果に基づいて前記空気噴射方向上下調整装置を調整可能な制御装置と、を有することを特徴とするものである。
従って、燃焼バーナが火炉内に燃料ガスを吹き込むことで火炎旋回流が形成され、発生した燃焼ガスが燃焼領域から旋回しながら上昇する。燃料ガスは、空気量が固体燃料に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域の上方に還元領域が形成され、ここで、固体燃料の燃焼により発生した有害物質が還元される。その後、追加空気ノズルが火炉内に向けて追加空気を吹き込むことで、固体燃料の酸化燃焼が完結される。このとき、温度センサが火炉の上部における温度分布を検出すると、制御装置は、火炉の上部における温度分布に基づいて空気噴射方向上下調整装置を調整する。そのため、火炉の上部温度を適正な分布に調整することができ、火炉全体での燃焼効率を向上することができる。
本発明のボイラでは、前記制御装置は、火炉の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように前記空気噴射方向上下調整装置を調整することを特徴としている。
従って、制御装置は、空気噴射方向上下調整装置により追加空気の噴射方向を上下に調整することで、火炉の上部における水平方向での温度偏差を減少するため、局部的に高温となる領域の発生を抑制し、伝熱管の損傷を防止することができる。
本発明のボイラでは、前記火炉は、矩形断面形状をなし、前記追加空気ノズルは、前記火炉における角部に配置され、前記制御装置は、前記空気噴射方向上下調整装置により火炎旋回流の下流側に位置する前記追加空気ノズルを下向きとし、火炎旋回流の上流側に位置する前記追加空気ノズルを上向きとすることを特徴としている。
従って、火炎旋回流の下流側では追加空気を下向きに噴射し、火炎旋回流の上流側では追加空気を上向きに噴射することで、高温領域を低温領域側に移行させることで、火炉の上部における水平方向での温度偏差を効果的に減少することができる。
本発明のボイラでは、前記追加空気ノズルにおける追加空気の噴射方向を左右に調整自在な空気噴射方向左右調整装置が設けられ、前記制御装置は、前記温度センサの検出結果に基づいて前記空気噴射方向左右調整装置を調整可能であることを特徴としている。
従って、追加空気の噴射方向を上下だけでなく左右にも調整することで、火炉の上部における水平方向での温度偏差を更に減少することができる。
本発明のボイラでは、前記追加空気ノズルは、矩形状をなす噴射口を有し、鉛直方向の長さより水平方向の長さが大きく設定されることを特徴としている。
従って、水平方向に扁平な追加空気流を形成することで、追加空気流の貫徹力を向上して火炉全体での燃焼状態を適正に調整することができる。
本発明のボイラでは、前記噴射口は、側面部が内側に突出するように湾曲する絞り形状をなすことを特徴としている。
従って、噴射口の側面部が内側に突出するように湾曲する絞り形状をなすことで、追加空気流の流速を滑らかに上昇することで、追加空気流の貫徹力を適正に向上することができる。
本発明のボイラでは、前記追加空気ノズルが噴射する追加空気の流速を上昇させる送風機が設けられることを特徴としている。
従って、送風機により追加空気ノズルが噴射する追加空気の流速を上昇させることで、追加空気流の貫徹力を適正に向上することができる。
本発明のボイラでは、前記追加空気ノズルは、前記火炉から排出された排ガスの少なくとも一部を前記火炉に吹き込み可能であることを特徴としている。
従って、追加空気ノズルは、追加空気として少なくとも排ガスの一部を火炉に供給することで、火炉の内壁面の低温化を抑制することができる。
本発明のボイラによれば、追加空気ノズルにおける追加空気の噴射方向を上下に調整自在な空気噴射方向上下調整装置と、火炉の上部における温度分布を検出する温度センサと、温度センサの検出結果に基づいて空気噴射方向上下調整装置を調整可能な制御装置とを設けるので、火炉の上部温度を適正な分布に調整することができ、火炉全体での燃焼効率を向上することができる。
図1は、第1実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図である。 図2は、石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの平面図である。 図3は、石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図である。 図4は、石炭焚きボイラの上部における排ガスの流れを表す概略平面図である。 図5は、追加空気ノズルの斜視図である。 図6は、追加空気ノズルの変形例を表す斜視図である。 図7は、第2実施形態の石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図である。 図8は、第3実施形態の石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図である。 図9は、第4実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るボイラの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図、図2は、石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの平面図、図3は、石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図、図4は、石炭焚きボイラの上部における排ガスの流れを表す概略平面図、図5は、追加空気ノズルの斜視図、図6は、追加空気ノズルの変形例を表す斜視図である。
第1実施形態のボイラは、石炭(瀝青炭、亜瀝青炭など)を粉砕した微粉炭を微粉燃料(固体燃料)として用い、この微粉炭を燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能な微粉炭焚きボイラである。
この第1実施形態において、図1及び図2に示すように、石炭焚きボイラ10は、コンベンショナルボイラであって、火炉11と燃焼装置12とを有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁が伝熱管により構成されている。
燃焼装置12は、この火炉11を構成する火炉壁(伝熱管)の下部に設けられている。この燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。そして、燃焼装置12は、周方向に沿って4個の燃焼バーナが均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。なお、この燃焼バーナ21,22,23,24,25は、CCF(Circular Corner Firing)燃焼方式であり、火炉11の形状や一つの段における燃焼バーナの数、段数はこの実施形態に限定されるものではない。
各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機(ミル)31,32,33,34,35に連結されている。この微粉炭機31,32,33,34,35は、図示しないが、ハウジング内に鉛直方向に沿った回転軸心をもって粉砕テーブルが駆動回転可能に支持され、この粉砕テーブルの上方に対向して複数の粉砕ローラが粉砕テーブルの回転に連動して回転可能に支持されて構成されている。従って、石炭が複数の粉砕ローラと粉砕テーブルとの間に投入されると、ここで所定の大きさまで粉砕され、搬送用空気(1次空気)により分級された微粉炭を微粉炭供給管26,27,28,29,30から燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37の一端部が連結されており、この空気ダクト37は、他端部に送風機38が装着されている。従って、送風機38により送られた燃焼用空気(2次空気)を空気ダクト37から風箱36に供給し、この風箱36から各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
ここで、燃焼装置12について詳細に説明するが、この燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、ほぼ同様の構成をなしていることから、最上段に位置する燃焼バーナ21についてのみ説明する。
燃焼バーナ21は、図2に示すように、火炉11における4つの角部に設けられる燃焼バーナ21a,21b,21c,21dから構成されている。各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、微粉炭供給管26から分岐した各分岐管26a,26b,26c,26dが連結されると共に、空気ダクト37から分岐した各分岐管37a,37b,37c,37dが連結されている。
従って、火炉11の各角部にある各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、火炉11に対して、微粉炭と搬送用空気が混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)を吹き込むと共に、その微粉燃料混合気の外側に燃焼用空気を吹き込む。そして、各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dからの微粉燃料混合気に着火することで、4つの火炎F1,F2,F3,F4を形成することができ、この火炎F1,F2,F3,F4は、火炉11の上方から見て(図2にて)反時計周り方向に旋回する火炎旋回流となる。
また、図1に示すように、火炉11は、燃焼装置12の上段部に追加燃焼用空気供給装置41が設けられている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉壁11aに装着された複数の追加燃焼用空気ノズル42,43を有している。この追加燃焼用空気ノズル42,43は、周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って2セット、つまり、2段配置されている。即ち、追加燃焼用空気供給装置41(追加燃焼用空気ノズル42,43)は、火炉11における燃焼バーナ21の装着位置より上方に配置されている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉11に対して追加燃焼用空気(Over Fire Air)を吹き込むものである。そして、この追加燃焼用空気ノズル42,43は、空気ダクト37から分岐した第1分岐空気ダクト44の端部が連結されている。
従って、送風機38により送られた燃焼用空気を第1分岐空気ダクト44から追加燃焼用空気ノズル42,43に供給することができる。そして、追加燃焼用空気ノズル42,43は、燃焼バーナ21,22,23,24,25が吹き込んだ微粉燃料混合気の上方に追加燃焼用空気を吹き込むことができる。
火炉11は、燃焼装置12及び追加燃焼用空気供給装置41より上方に追加空気供給装置51が設けられている。この追加空気供給装置51は、火炉壁11aに装着された複数の追加空気ノズル52を有している。この追加空気ノズル52は、周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セット、つまり、1段配置されている。即ち、追加空気供給装置51(追加空気ノズル52)は、火炉11における燃焼バーナ21の装着位置より所定距離だけ上方に配置されている。この追加空気供給装置51は、火炉11に対して追加空気(Additional Air)を吹き込むものである。即ち、追加空気ノズル52は、燃焼バーナ21,22,23,24,25と同様に、火炉11における4つの角部に設けられる複数の追加空気ノズルから構成されており、火炎旋回流と同様の追加空気旋回流を形成する。そして、この追加空気ノズル52は、空気ダクト37から分岐した第2分岐空気ダクト53の端部が連結されている。
ここで、追加空気供給装置51について詳細に説明する。
追加空気ノズル52は、図3に示すように、燃焼バーナ21,22,23,24,25と同様に、火炉11における4つの角部に設けられる追加空気ノズル52a,52b,52c,52dから構成されている。そして、各追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、第2分岐空気ダクト53から分岐した各分岐管53a,53b,53c,53dが連結されている。また、この追加空気ノズル52a,52b,52c,52dにおける追加空気の噴射方向を上下に調整自在な空気噴射方向上下調整装置が設けられている。即ち、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、両側部に水平方向に沿って固定された支持軸54a,54b,54c,54dにより上下に回動自在に支持されている。駆動装置(駆動モータ及び減速機)55a,55b,55c,55dは、支持軸54a,54b,54c,54dを介して追加空気ノズル52a,52b,52c,52dを上下方向に回動することができる。ここで、空気噴射方向上下調整装置は、支持軸54a,54b,54c,54d及び駆動装置55a,55b,55c,55dにより構成される。
ところで、この追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、図5に示すように、矩形状をなす噴射口56を有し、鉛直方向の長さ(高さ)Hより水平方向の長さ(幅)Wが大きく設定されている。即ち、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、上下の壁部と左右の壁部とを有する横長形状をなしている。なお、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、横長形状をなしていればよく、矩形状に限らず、楕円形状などであってもよい。
また、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、この形状に限るものではない。例えば、図6に示すように、追加空気ノズル57は、上下の壁部57a,57bと左右の壁部57c,57dとを有する横長形状をなし、噴射口58が左右の各壁部57c,57dが内側に突出するように湾曲する絞り形状をなすように構成してもよい。即ち、追加空気ノズル57は、水平方向の長さ(幅)が先端部に向けて狭くなっている。なお、追加空気ノズル57は、鉛直方向の長さ(高さ)を先端部に向けて狭くしてもよい。
従って、図3に示すように、送風機38により送られた燃焼用空気を第2分岐空気ダクト53から各分岐管53a,53b,53c,53dを介して追加空気ノズル52a,52b,52c,52dに供給することができる。そして、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、燃焼バーナ21a,21b,21c,21dが吹き込んだ微粉燃料混合気の上方に空気流A1,A2,A3,A4を噴射することができる。また、駆動装置55a,55b,55c,55dは、支持軸54a,54b,54c,54dを介して追加空気ノズル52a,52b,52c,52dを上下方向に回動し、追加空気の噴射方向を上下方向(鉛直方向)に調整することができる。
上述したように、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気が混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)及び2次空気を火炉11内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成することができる。また、追加燃焼用空気ノズル42,43は、燃焼バーナ21,22,23,24,25の上段で、追加燃焼用空気を火炉11内に向けて吹き込むことができる。また、追加空気ノズル52は、燃焼バーナ21,22,23,24,25の上方で、追加空気を火炉11内に向けて吹き込むことができる。すると、図4に示すように、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、燃焼バーナ21a,21b,21c,21dによって形成された火炎旋回流Fの上方に空気流A1,A2,A3,A4を形成することができる。
なお、本実施形態の燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、中心部に油燃料を噴射可能な油ノズルと、この油ノズルの外側に微粉燃料混合気を噴射可能な燃料ノズルと、この燃料ノズルの外側に2次空気を噴射可能な2次空気ノズルを有している。従って、ボイラ起動時に、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、油燃料を火炉11内に噴射して火炎を形成し、その後、微粉燃料混合気と2次空気を火炉11内に噴射して火炎を形成している。
そして、図1に示すように、火炉11は、上部に煙道70が連結されており、この煙道70に、対流伝熱部として排ガスの熱を回収するための過熱器(スーパーヒータ)71,72、再熱器(リヒータ)73,74、節炭器(エコノマイザ)75,76,77が設けられており、火炉11での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
煙道70は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス管78が連結されている。この排ガス管78は、空気ダクト37との間にエアヒータ79が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、排ガス管78を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
そして、排ガス管78は、図示しないが、脱硝装置、電気集塵機、誘引送風機、脱硫装置が設けられ、下流端部に煙突が設けられている。
また、火炉11は、図1及び図4に示すように、上部における温度分布を検出する温度センサ61と、この温度センサ61の検出結果に基づいて空気噴射方向上下調整装置を構成する駆動装置55(55a,55b,55c,55d)を調整可能な制御装置62が設けられている。温度センサ61は、過熱器71における複数の伝熱管の近傍に水平方向に所定間隔(好ましくは、均等間隔)で複数設けられており、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度を検出することができる。制御装置62は、複数の温度センサ61から火炉11の上部の温度が入力され、この温度に基づいて駆動装置55を調整する。
具体的に、制御装置62は、駆動装置55を制御し、火炎旋回流Fの下流側に位置する追加空気ノズル52、つまり、追加空気ノズル52b,52dを下向きとし、火炎旋回流Fの上流側に位置する追加空気ノズル52、つまり、追加空気ノズル52a,52cを上向きとする。そして、ボイラ10の運転中、制御装置62は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように駆動装置55により追加空気ノズル52a,52b,52c,52dを上下方向に回動し、追加空気の噴射方向を上下方向に調整することができる。
このように構成された石炭焚きボイラ10にて、微粉炭機31,32,33,34,35が駆動すると、生成された微粉炭が搬送用空気と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30を通して燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から風箱36を介して各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から分岐した各分岐空気ダクト44,53により追加燃焼用空気ノズル42,43、追加空気ノズル52に供給される。
すると、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気と2次空気を火炉11に吹き込み、このときに着火することで燃焼領域Aに火炎旋回流を形成することができる。また、追加燃焼用空気ノズル42,43は、追加燃焼用空気を火炉11に吹き込むことで、燃焼領域Aを適正に形成することができる。この火炉11では、微粉燃料混合気と2次空気及び追加燃焼用空気が燃焼して火炎旋回流が生じ、燃焼領域Aで火炎旋回流が生じると、火炉11内を燃焼ガス(排ガス)が旋回しながら上昇して還元領域Bに至る。
このとき、火炉11にて、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域Aの上方の還元領域Bが還元雰囲気に保持される。そのため、微粉炭の燃焼により発生したNOxがこの還元領域Bで還元される。
そして、追加空気ノズル52は、追加空気を火炉11の還元領域Bの上方に吹き込む。すると、燃焼完結領域Cにて、排ガスと追加空気が反応することで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
ところで、火炉11にて、燃焼領域Aで形成された火炎旋回流Fは、平面視で反時計回り方向に旋回しながら上昇して、還元領域Bに至り、還元領域Bが還元雰囲気に保持されることでNOxが還元される。そして、燃焼完結領域Cにて、火炎旋回流Fのように旋回しながら上昇する排ガスに対して、追加空気が噴射されることで微粉炭の酸化燃焼が完結される。このとき、旋回上昇する排ガスG(火炎旋回流F)は、反時計回り方向に旋回しながら上昇して煙道70に流れる。そのため、排ガスG(火炎旋回流F)の上流側に位置する火炉側、つまり、図4にて下方側の温度が比較的高くなる。
そのため、制御装置62は、駆動装置55を制御し、火炎旋回流Fの下流側に位置する追加空気ノズル52、つまり、追加空気ノズル52b,52dを下向きとし、火炎旋回流Fの上流側に位置する追加空気ノズル52、つまり、追加空気ノズル52a,52cを上向きとする。すると、追加空気ノズル52b,52d側の火炉壁に沿って上昇する高温の排ガスが追加空気ノズル52a,52cに移動する。その結果、火炉11は、上部における水平方向の温度が均一化され、水平方向における複数の位置での温度偏差が減少する。
また、温度センサ61は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度を検出しており、制御装置62は、複数の温度センサ61から火炉11の上部の温度が入力され、この温度に基づいて駆動装置55を調整する。即ち、制御装置62は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように駆動装置55により追加空気ノズル52a,52b,52c,52dにより追加空気の噴射方向を上下に微調整する。
そして、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器75,76,77によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。更に、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器71,72に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器71,72で生成された過熱蒸気は、図示しない発電プラント(例えば、タービン等)に供給される。また、タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器73,74に導入され、再度過熱されてタービンに戻される。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道70の節炭器75,76,77を通過した排ガスは、排ガス管78にて、図示しない脱硝装置にて、触媒によりNOxなどの有害物質が除去され、電気集塵機で粒子状物質が除去され、脱硫装置により硫黄分が除去された後、煙突から大気中に排出される。
このように第1実施形態のボイラにあっては、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉11と、微粉燃料混合気を火炉11内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナ21,22,23,24,25と、燃焼バーナ21,22,23,24,25より上方で追加燃焼用空気を火炉11内に向けて吹き込む追加燃焼用空気ノズル42,43と、追加燃焼用空気ノズル42,43より上方で追加空気を火炉11内に向けて吹き込む追加空気ノズル52と、追加空気ノズル52における追加空気の噴射方向を上下に調整自在な駆動装置55と、火炉11の上部における温度分布を検出する温度センサ61と、温度センサ61の検出結果に基づいて駆動装置55を調整可能な制御装置62とを設けている。
従って、燃焼バーナ21,22,23,24,25が火炉11内に微粉燃料混合気を吹き込むと共に、追加燃焼用空気ノズル42,43が火炉11内に燃焼用空気を吹き込むことで火炎旋回流が形成され、発生した燃焼ガスが燃焼領域Aから旋回しながら上昇する。微粉燃料混合気は、空気量が微粉炭燃料に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域Aの上方に還元領域Bが形成され、ここで、微粉炭燃料の燃焼により発生したNOxが還元される。その後、追加空気ノズル52が火炉11内に向けて追加空気を吹き込むことで、微粉炭の酸化燃焼が完結される。このとき、温度センサ61が火炉11の上部における温度分布を検出すると、制御装置62は、火炉11の上部における温度分布に基づいて駆動装置55を調整する。そのため、火炉11の上部温度を適正な分布に調整することができ、火炉11全体での燃焼効率を向上することができる。
第1実施形態のボイラでは、制御装置62は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように駆動装置55を調整する。従って、火炉11の上部における水平方向での温度偏差を減少するため、局部的に高温となる領域の発生を抑制し、伝熱管の損傷を防止することができる。
第1実施形態のボイラでは、制御装置62は、駆動装置55により火炎旋回流Fの下流側に位置する追加空気ノズル52b,52dを下向きとし、火炎旋回流Fの上流側に位置する追加空気ノズル52a,52cを上向きとする。従って、火炎旋回流Fの下流側では追加空気を下向きに噴射し、火炎旋回流Fの上流側では追加空気を上向きに噴射することで、高温領域を低温領域側に移行させることで、火炉11の上部における水平方向での温度偏差を効果的に減少することができる。
第1実施形態のボイラでは、追加空気ノズル52は、矩形状をなす噴射口56を有し、鉛直方向の長さHより水平方向の長さWを大きく設定している。従って、水平方向に扁平な追加空気流を形成することで、追加空気流の貫徹力を向上して火炉11全体での燃焼状態を適正に調整することができる。
第1実施形態のボイラでは、追加空気ノズル57の噴射口58は、側面部が内側に突出するように湾曲する絞り形状をなしている。従って、追加空気流の流速を滑らかに上昇することで、追加空気流の貫徹力を適正に向上することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態の石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図である。なお、本実施形態のボイラの基本的な構成は、上述した第1実施形態とほぼ同様の構成であり、図1を用いて説明すると共に、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図1に示すように、石炭焚きボイラ10は、火炉11と燃焼装置12とを有しており、燃焼装置12は、複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。燃焼装置12は、周方向に沿って4個の燃焼バーナが均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機31,32,33,34,35に連結されている。
また、図1及び図7に示すように、火炉11は、燃焼装置12の上方に追加燃焼用空気供給装置41が設けられている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉壁11aに装着された追加燃焼用空気ノズル42,43を有しており、空気ダクト37から分岐した第1分岐空気ダクト44の端部が連結されている。火炉11は、追加燃焼用空気供給装置41より上方に追加空気供給装置81が設けられている。この追加空気供給装置81は、火炉壁11aに装着された複数の追加空気ノズル52を有しており、空気ダクト37から分岐した第2分岐空気ダクト53の端部が連結されている。
ここで、追加空気供給装置81について詳細に説明する。追加空気ノズル52は、図7に示すように、火炉11における4つの角部に設けられる追加空気ノズル52a,52b,52c,52dから構成されている。追加空気供給装置81は、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dからの追加空気の噴射方向を左右に調整自在な空気噴射方向左右調整装置が設けられている。即ち、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、鉛直方向に沿う支持軸82a,82b,82c,82dにより水平方向に回動自在であり、駆動装置83a,83b,83c,83dにより駆動可能となっている。火炉11は、上部における複数の水平方向の位置での温度を検出する温度センサが設けられており、制御装置は、複数の温度センサから火炉11の上部の温度が入力され、この温度に基づいて駆動装置83a,83b,83c,83dを調整する。
従って、燃焼用空気は、第2分岐空気ダクト53から各分岐管53a,53b,53c,53dを介して追加空気ノズル52a,52b,52c,52dに供給可能となっている。そして、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、空気流A1,A2,A3,A4を噴射することができる。
そして、図1及び図7に示すように、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気が混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)及び2次空気を火炉11内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成することができる。また、追加燃焼用空気ノズル42,43は、燃焼バーナ21,22,23,24,25の上方で、追加燃焼用空気を火炉11内に向けて吹き込むことができる。また、追加空気ノズル52(52a,52b,52c,52d)は、燃焼バーナ21,22,23,24,25の上方で、追加空気を火炉11内に向けて吹き込むことができる。
また、駆動装置83a,83b,83c,83dを駆動することで、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dによる追加空気の噴射方向を左右に調整することができる。また、温度センサ61は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度を検出しており、制御装置62は、複数の温度センサ61から火炉11の上部の温度が入力され、この温度に基づいて駆動装置83a,83b,83c,83dを調整する。即ち、制御装置62は、火炉11の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように駆動装置83a,83b,83c,83dにより追加空気ノズル52a,52b,52c,52dにより追加空気の噴射方向を上下に微調整する。
このように第2実施形態のボイラにあっては、追加空気ノズル52における追加空気の噴射方向を左右に調整自在な駆動装置83a,83b,83c,83dを設け、制御装置62は、温度センサ61の検出結果に基づいて駆動装置を調整可能としている。
従って、追加空気の噴射方向を上下だけでなく左右にも調整することで、火炉11の上部における水平方向での温度偏差を更に減少することができる。
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態の石炭焚きボイラにおける追加空気ノズルの平面図である。なお、本実施形態のボイラの基本的な構成は、上述した第1実施形態とほぼ同様の構成であり、図1を用いて説明すると共に、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図1に示すように、石炭焚きボイラ10は、火炉11と燃焼装置12とを有しており、燃焼装置12は、複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。燃焼装置12は、周方向に沿って4個の燃焼バーナが均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機31,32,33,34,35に連結されている。
また、図1及び図8に示すように、火炉11は、燃焼装置12の上方に追加燃焼用空気供給装置41が設けられている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉壁11aに装着された追加燃焼用空気ノズル42,43を有しており、空気ダクト37から分岐した第1分岐空気ダクト44の端部が連結されている。火炉11は、追加燃焼用空気供給装置41より上方に追加空気供給装置91が設けられている。この追加空気供給装置91は、火炉壁11aに装着された複数の追加空気ノズル52を有しており、空気ダクト37から分岐した第2分岐空気ダクト53の端部が連結されている。
ここで、追加空気供給装置91について、詳細に説明する。追加空気ノズル52は、図8に示すように、火炉11における4つの角部に設けられる追加空気ノズル52a,52b,52c,52dから構成されている。各追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、追加空気を火炉11内に向けて吹き込むことができる。
また、追加空気ノズル52は、噴射する追加空気の流速を上昇させる送風機が設けられている。即ち、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、第2分岐空気ダクト53から分岐した各分岐管53a,53b,53c,53dが連結されており、各分岐管53a,53b,53c,53dにファン92a,92b,92c,92dが設けられている。
従って、空気は、第2分岐空気ダクト53から各分岐管53a,53b,53c,53dを介して追加空気ノズル52a,52b,52c,52dに供給可能となっている。そして、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dは、空気流A1,A2,A3,A4を噴射することができる。また、ファン92a,92b,92c,92dの回転速度を変更することで、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dからの追加空気の噴射流速を調整することができる。
このように第3実施形態のボイラにあっては、追加空気ノズル52a,52b,52c,52dが噴射する追加空気の流速を上昇させるファン92a,92b,92c,92dを設けている。
従って、ファン92a,92b,92c,92dにより追加空気ノズル52a,52b,52c,52dが噴射する追加空気の流速を上昇させることで、追加空気流の貫徹力を適正に向上することができる。
[第4実施形態]
図9は、第4実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態において、図1に示すように、石炭焚きボイラ10は、火炉11と燃焼装置12とを有している。燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機31,32,33,34,35に連結されている。火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37が連結されている。
火炉11は、燃焼装置12の上段部に追加燃焼用空気供給装置41が設けられている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉壁に装着された複数の追加燃焼用空気ノズル42,43を有している。追加燃焼用空気ノズル42,43は、空気ダクト37から分岐した第1分岐空気ダクト44の端部が連結されている。
火炉11は、燃焼装置12より上方に追加空気供給装置101が設けられている。この追加空気供給装置101は、火炉壁に装着された複数の追加空気ノズル52を有している。追加空気ノズル52は、風箱102に装着され、空気ダクト37から分岐した第2分岐空気ダクト53の端部がこの風箱102に連結されている。また、追加空気ノズル52は、火炉11から排出された排ガスの少なくとも一部を火炉11に吹き込み可能である。即ち、排ガス管78に継続する排気系80から分岐した第3分岐空気ダクト103の端部が風箱102に連結され、第3分岐空気ダクト103に送風機(ファン)104が設けられている。
そのため、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉燃料混合気及び2次空気を火炉11内に向けて吹き込み、このときに着火することで燃焼領域Aに火炎旋回流を形成する。このとき、追加燃焼用空気ノズル42,43は、追加燃焼用空気と排ガスの混合気を火炉11に吹き込むことで、燃焼領域Aを適正に形成する。この火炉11では、微粉燃料混合気と2次空気及び追加燃焼用空気が燃焼して火炎旋回流が生じ、燃焼領域Aで火炎旋回流が生じると、火炉11内を燃焼ガス(排ガス)が旋回しながら上昇して還元領域Bに至る。
このとき、火炉11にて、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域Aの上方の還元領域Bが還元雰囲気に保持される。そのため、微粉炭の燃焼により発生したNOxがこの還元領域Bで還元される。
そして、追加空気ノズル52は、追加空気を火炉11の還元領域Bの上方に吹き込む。すると、燃焼完結領域Cにて、排ガスと追加空気が反応することで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
このように第4実施形態のボイラにあっては、燃焼バーナ21,22,23,24,25の上段で追加空気を火炉11内に向けて吹き込む追加空気供給ノズル52を設け、この追加空気ノズル52は、火炉11から排出された排ガスの少なくとも一部を火炉11内向けて吹き込み可能としている。
従って、追加空気供給ノズル52から火炉11の内壁面に沿って水平に空気と排ガスの混合気を吹き込むことで、火炉11の内壁面の低温化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、追加空気供給ノズル52は、空気に排ガスを混合した混合気を火炉11内に吹き込むようにしたが、排ガスだけを火炉11内に吹き込むようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、燃焼バーナの形態をCCF燃焼方式としたが、CUF(Circular Ultra Firing)燃焼方式としてもよい。
また、上述した実施形態では、本発明のボイラを石炭焚きボイラとしたが、燃料としては、バイオマスや石油コークスを使用するボイラであってもよく、また、油焚きボイラに適用してもよい。
10 石炭焚きボイラ
11 火炉
12 燃焼装置
21,22,23,24,25 燃焼バーナ
26,27,28,29,30 微粉炭供給管
31,32,33,34,35 微粉炭機
36 風箱
37 空気ダクト
41 追加燃焼用空気供給装置
42,43 追加燃焼用空気ノズル
44 第1分岐空気ダクト
51,81 追加空気供給装置
52,52a,52b,52c,52d 追加空気ノズル
53 第2分岐空気ダクト
54a,54b,54c,54d 支持軸
55a,55b,55c,55d 駆動装置(空気噴射方向上下調整装置)
83a,83b,83c,83d 駆動装置(空気噴射方向左右調整装置)
92a,92b,92c,92d ファン(送風機)

Claims (8)

  1. 中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、
    固体燃料と燃焼用空気を混合した燃料ガスを前記火炉内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナと、
    前記燃焼バーナより上方で追加空気を前記火炉内に向けて吹き込む追加空気ノズルと、
    前記追加空気ノズルにおける追加空気の噴射方向を上下に調整自在な空気噴射方向上下調整装置と、
    前記火炉の上部における温度分布を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出結果に基づいて前記空気噴射方向上下調整装置を調整可能な制御装置と、
    を有することを特徴とするボイラ。
  2. 前記制御装置は、火炉の上部における複数の水平方向の位置での温度偏差が減少するように前記空気噴射方向上下調整装置を調整することを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記火炉は、矩形断面形状をなし、前記追加空気ノズルは、前記火炉における角部に配置され、前記制御装置は、前記空気噴射方向上下調整装置により火炎旋回流の下流側に位置する前記追加空気ノズルを下向きとし、火炎旋回流の上流側に位置する前記追加空気ノズルを上向きとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記追加空気ノズルにおける追加空気の噴射方向を左右に調整自在な空気噴射方向左右調整装置が設けられ、前記制御装置は、前記温度センサの検出結果に基づいて前記空気噴射方向左右調整装置を調整可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のボイラ。
  5. 前記追加空気ノズルは、矩形状をなす噴射口を有し、鉛直方向の長さより水平方向の長さが大きく設定されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のボイラ。
  6. 前記噴射口は、側面部が内側に突出するように湾曲する絞り形状をなすことを特徴とする請求項5に記載のボイラ。
  7. 前記追加空気ノズルが噴射する追加空気の流速を上昇させる送風機が設けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のボイラ。
  8. 前記追加空気ノズルは、前記火炉から排出された排ガスの少なくとも一部を前記火炉に吹き込み可能であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のボイラ。
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