JP2015113494A - めっき組成物を有する構造体、その構造体の製造方法及び無電解めっき方法 - Google Patents

めっき組成物を有する構造体、その構造体の製造方法及び無電解めっき方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲル状態のめっき組成物が乾燥することを抑制できる構造体を提供する。【解決手段】めっき用シート1は、シート状の支持体10と、支持体10の上面10Aに積層されたゲル状態のめっき組成物20と、めっき組成物20の表面を被覆し、めっき組成物20から剥離可能に設けられた保護膜30とを有する。めっき組成物20は、ゲル化剤と、無電解めっき反応で析出が可能な金属イオンと、溶媒とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、めっき組成物を有する構造体、その構造体の製造方法及び無電解めっき方法に関するものである。
従来、電気化学反応を行うための導電性組成物としては、ゲル状のめっき組成物が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。すなわち、めっき溶液にゲル化剤を加えることにより、流動性がなく固体状のゲル状のめっき組成物を作製し、そのゲル状のめっき組成物を用いて被めっき体に金属膜を形成することが知られている。
特開2008−266740号公報 特開2011−74465号公報
ところで、ゲル状態のめっき組成物は、めっき液に比べれば乾燥しにくいものの、例えば加温した場合などには乾燥が促進されてしまう。被めっき体に接触されるめっき組成物の表面が乾燥すると、被めっき体との接触抵抗が大きくなるため、電気化学反応の妨げになるという問題がある。
本発明の一観点によれば、シート状の支持体と、前記支持体上に積層されたゲル状態のめっき組成物と、前記めっき組成物の表面を被覆し、前記めっき組成物から剥離可能に設けられた保護膜と、を有し、前記めっき組成物は、ゲル化剤と、無電解めっき反応で析出可能な金属イオンと、溶媒とを有する。
本発明の一観点によれば、ゲル状態のめっき組成物が乾燥することを抑制できるという効果を奏する。
(a)は、第1実施形態のめっき用シートを示す概略断面図、(b)は、(a)に示しためっき用シートの一部を拡大した拡大断面図。 (a)、(b)は、第1実施形態のめっき用シートの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のめっき用シートの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、変形例のめっき用シートの製造方法を示す概略断面図。 (a)は、変形例のめっき用シートを示す概略断面図、(b),(c)は、変形例のめっき用シートの一部を拡大した拡大断面図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 変形例のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す説明図。 第2実施形態のめっき用シートを示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第2実施形態のめっき用シートの製造方法を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のめっき用シートを利用した無電解めっき方法の一例を示す概略断面図。 第3実施形態のめっき用シートを示す概略断面図。 (a)、(b)は、変形例のめっき用シートを示す説明図。 変形例のめっき用シートを示す概略断面図。 変形例のめっき用シートを示す概略断面図。 変形例のめっき用シートを示す概略平面図。 変形例のめっき用シートを示す概略断面図。
以下、添付図面を参照して各実施形態を説明する。なお、添付図面は、特徴を分かりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを省略している。
(第1実施形態)
以下、図1〜図4に従って第1実施形態を説明する。
図1(a)に示すように、めっき用シート1は、支持体10と、支持体10上に積層されたゲル状態のめっき組成物20と、めっき組成物20の表面を保護する保護膜30とを有している。
支持体10は、例えばシート状に形成されている。支持体10としては、例えば、樹脂フィルム、樹脂ネット、織布、不織布などを用いることができる。支持体10の材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のポリオレフィン、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)等を用いることができる。また、支持体10としては、例えば、金属板を用いることもできる。金属板の材料としては、例えば、不動態化されたものや、ゲル状態のめっき組成物20と置換反応しない材料等を適宜選択して用いることができる。また、支持体10としては、ガラス板やセラミック板等を用いることもできる。この場合には、めっき用シート1に高い剛性を持たせることができる。支持体10の平面形状は、例えば略矩形状に形成されている。支持体10の厚さは、例えば10〜5000μm程度とすることができる。
支持体10の上面10Aは、例えば、表面改質されている。例えば、支持体10の上面10Aは、粗化又は親水化されている。支持体10の上面10Aが粗化されている場合には、図1(b)に示すように、支持体10の上面10Aが粗化面となる。
図1(a)に示すように、めっき組成物20は、支持体10の上面10Aに積層されている。例えば、めっき組成物20は、支持体10の上面10Aに強固に接着されている。めっき組成物20は、無電解めっき反応で析出可能な金属イオンを含有しているゲル状態のめっき用組成物である。ここで、ゲル状態とは流動性を有しない状態を意味する。換言すると、ゲル状態とは、分散質のネットワークにより高い粘性を持ち流動性を失い、系全体としては固体状態になったものである。すなわち、上記めっき組成物20は、従来のめっき液と同様の機能を有する液体を流動性がない固体状としたものである。めっき組成物20の平面形状は、例えば略矩形状に形成されている。めっき組成物20の厚さは、例えば5〜1000μm程度とすることができる。
めっき組成物20は、ゲル化剤と金属イオンと溶媒とを有している。ゲル化剤は、当該めっき組成物20をゲル状とし保形性を維持させる点、保水性を維持させる点、粘弾性を生じさせる点から含有するものである。ゲル化剤としては、例えば、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、カラギナン、ローストビーンガム(LBG)、グアーガム、ジェランガム、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、アルギン酸、グルコマンナン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド系から選択される少なくとも1種(つまり、単独)又は2種以上の混合物を用いることができる。
ゲル化剤の含有量は、めっき法やゲル化剤の種類により変動するものであるが、ゲル強度が例えば100〜4000g/cm程度の範囲で調整することが好ましい。例えば、めっき組成物20が無電解銅めっき用のめっき組成物である場合には、ゲル化剤の含有量は、組成物全量に対して、0.5〜5重量%(5g/L〜50g/L)の範囲で用いることができる。ここで、本明細書における「ゲル強度」は、ゲル表面1cmあたり約20秒間耐える最大重量(g)のことである。
また、無電解めっき反応で析出が可能な金属イオンとは、公知の無電解めっきに用いられている金属イオンを用いることができる。例えば、上記金属イオンの例としては、銅、ニッケル、金、錫、銀、パラジウムなどのイオンを挙げることができる。
溶媒としては、金属化合物を溶解し金属イオンとすることが可能な非プロトン性有機溶媒、例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、トルエン等を用いることもできるが、汎用性から水を用いることが好ましい。
めっき組成物20は、例えば、公知の無電解めっき液が有する錯化剤や還元剤を含有していてもよい。
めっき組成物20は、例えば、ゲル強度を高めるために硬さ調整剤を含有していてもよい。硬さ調整剤としては、例えば、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、セシウム塩、糖類などの少なくとも1種を用いることができる。具体的には、硬さ調整剤としては、例えば、塩化カリウムや硫酸カリウムなどのカリウム塩、塩化カルシウムや乳酸カルシウムなどのカルシウム塩、塩化マグネシウムなどのマグネシウム塩、塩化セシウムなどのセシウム塩、ショ糖などの糖類などの少なくとも1種を用いることができる。上述した硬さ調整剤の中でも、硬さ調整範囲の広さの点から、塩化カリウム、乳酸カルシウム、硫酸カリウムが好ましい。なお、硬さ調整剤の含有量は、組成物全量に対して、例えば0.001〜1.0重量%(0.01g/L〜10g/L)の範囲で用いることができる。
めっき組成物20は、例えば、安定性の向上、めっき外観やつき回り性の調整を目的として、アニオン系、カチオン系、ノニオン系界面活性剤や有機添加剤を含有していてもよい。
めっき組成物20は、目的に応じて、添加剤や安定化剤等を含有していてもよい。添加剤及び安定化剤の例としては、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。添加剤及び安定化剤の含有量は、めっき法、ゲル化剤等により変動するが、組成物全量に対して、例えば0.001〜1.0重量%(0.01g/L〜10g/L)の範囲で用いることができる。
以上説明しためっき組成物20のゲル強度は、例えば、温度20〜70℃において100〜4000g/cmに設定することが好ましい。なお、ゲル強度が100g/cm未満になると、保形性を維持することが難しくなり、作業性が煩雑になる一方、ゲル強度が4000g/cmを超えるものは作製そのものが困難となる。そのため、めっき組成物20のゲル強度は100〜4000g/cmの範囲に設定することが好ましい。
保護膜30は、めっき組成物20の表面(ここでは、上面20A)全面を被覆するように形成されている。保護膜30は、例えばシート状に形成されている。保護膜30は、めっき組成物20の表面の乾燥を抑制する機能と、めっき組成物20の表面が損傷することを抑制する機能とを有している。このような保護膜30としては、例えばPETフィルム、PIフィルムやPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等を用いることができる。保護膜30の平面形状は、例えば略矩形状に形成されている。保護膜30の厚さは、例えば10〜300μm程度とすることができる。
保護膜30は、めっき組成物20に対して剥離可能な状態で接着されている。その一方で、めっき組成物20と支持体10とは、保護膜30とめっき組成物20との接着力よりも強固に接着されている。換言すると、保護膜30は、めっき組成物20と支持体10との接着強度よりも弱い接着力でめっき組成物20に接着されている。このような保護膜30は、例えば、めっき組成物20と接着される面(ここでは、下面)が、支持体10の上面10Aよりも凹凸が少ない平滑面(低粗度面)になっている。また、保護膜30の下面に撥水性を持たせるようにしてもよい。例えば、保護膜30の下面に離型処理を施すようにしてもよい。この場合の離型剤としては、シリコーン系離型剤やフッ素系離型剤を用いることができる。なお、このような保護膜30は、めっき処理時にめっき組成物20から剥離される。
次に、めっき用シート1の製造方法について説明する。
図2(a)に示す工程では、まず、シート状の支持体10を準備する。続いて、支持体10の上面10Aに対して、その上面10Aの表面特性を改質する表面改質処理を施す。表面改質処理としては、例えば、支持体10の上面10Aを粗面化する粗化処理や、支持体10の上面10Aの濡れ性を向上させる親水化処理などが挙げられる。支持体10の上面10Aに対して粗化処理を施した場合には、図2(b)に示すように、支持体10の上面10Aが粗化面となる。粗化処理としては、例えば、クロム酸硫酸エッチング、過マンガン酸エッチング、酸アルカリエッチング、サンドブラスト、プラズマエッチング等を用いることができる。また、親水化処理としては、例えば、プラズマ処理、UV処理、コロナ処理、アルカリ処理、親水性官能基付与処理等を用いることができる。なお、このような表面改質処理は、支持体10と、後工程で支持体10の上面10Aに積層されるめっき組成物20との密着性を向上させるために行われる。
次いで、図3(a)に示す工程では、ゾル状態のめっき組成物20Sを準備する。ここで、ゾル状態とは流動性を有する状態を意味する。例えば、ゲル化剤を分散した無電解めっき液を20〜90℃程度の温度で溶解してゾル状態とする(ゾル化する)ことにより、上記めっき組成物20Sを準備する。また、めっき組成物20が室温(20〜30℃程度)においてゾル状態であり、室温未満の温度においてゲル状態となる場合には、ゲル状態のめっき組成物20を室温に放置することによりゾル化することができる。あるいは、めっき組成物20が圧力を印加することでゾル状態となるめっき組成物であれば、めっき組成物20に圧力を印加することにより上記ゲル化を行うことができる。さらに、めっき組成物20が、剪断応力を印加することでゾル状態となる、いわゆるチクソトロピー性を有する場合には、めっき組成物20に剪断応力を印加することにより上記ゲル化を行うことができる。このように、ゲル状態のめっき組成物20を構成する分子等の結合を断ち切ることにより上記ゾル化を行うことができる。このため、ゾル状態のめっき組成物20Sの組成は、ゲル状態のめっき組成物20の組成と同一に設定することができる。なお、上記ゾル化は、室温放置、圧力の印加及び剪断応力の印加の中から選択された2以上の方法を組み合わせて行ってもよい。
続いて、上記ゾル状態のめっき組成物20Sを支持体10の上面10Aに塗布し、ゾル状態のめっき組成物20Sをゲル化する。これにより、図3(b)に示すように、支持体10の上面10Aに、ゲル状態のめっき組成物20が形成される。支持体10の上面10Aに対するゾル状態のめっき組成物20Sの塗布は、例えば、スピンコート法、ドクターブレード法、ロールコート法、浸漬法などを用いて行うことができる。なお、浸漬法によりめっき組成物20Sの塗布を行う場合には、支持体10の下面へのめっき組成物20の付着を抑制するために、例えば、支持体10の下面に対して撥水処理を施すようにしてもよい。また、ゾル状態のめっき組成物20Sのゲル化は、例えば、室温に放置してゾル化しためっき組成物20Sを室温未満の温度で冷却することにより行うことができる。
次いで、図3(c)に示す工程では、シート状の保護膜30を、ゲル状態のめっき組成物20の表面(ここでは、上面20A)全面を被覆するように、そのめっき組成物20の上面20Aに貼り付ける。これにより、シート状の支持体10の上面10Aに、ゲル状態のめっき組成物20と、シート状の保護膜30とが順に積層された構造を有するめっき用シート1が製造される。
次に、めっき用シート1を用いた無電解めっき方法の一例について説明する。ここでは、置換Snめっきを例に挙げて説明する。
図4(a)に示す工程では、まず、めっき用シート1と、複数の配線基板40とを準備する。めっき用シート1のめっき組成物20は、金属イオンとして錫イオンを含んでいる。また、各配線基板40は、例えば、配線パターン41を有し、その配線パターン41の表面(ここでは、下面)がパッドP1としてソルダレジスト層等の絶縁層から露出された構造を有している。なお、配線パターン41の材料としては、例えば銅や銅合金を用いることができる。
図4(b)に示す工程では、保護膜30をめっき組成物20から剥離する。例えば、保護膜30をめっき組成物20から機械的に剥離する。このとき、めっき組成物20と保護膜30との接着力が、めっき組成物20と支持体10との接着力に比べて弱い状態であるため、保護膜30側にめっき組成物20が貼り付くことなく、保護膜30をめっき組成物20から容易に剥離することができる。このため、保護膜30の剥離に起因してめっき組成物20の上面20Aに凹凸が形成されることが抑制される。
続いて、配線基板40を、パッドP1をめっき組成物20の上面20Aに向けた状態でめっき用シート1に接合する。これにより、パッドP1がめっき組成物20に接合される。なお、保護膜30を剥離した後に直ちに配線基板40をめっき用シート1に接合することにより、めっき組成物20の上面20Aの乾燥を好適に抑制することができる。
次いで、所定の温度(例えば、室温〜70℃程度)の環境下において、めっき用シート1を配線基板40に対して所定の圧力(50〜10000Pa程度)で加圧する。この加圧処理により、めっき組成物20と接するパッドP1上で無電解めっき反応である金属イオンの析出反応が進行し、めっき組成物20が有していた金属イオン(ここでは、錫イオン)が金属膜(無電解めっき膜)として析出する。これによって、図4(c)に示すように、パッドP1上に、錫からなる金属膜42(置換Snめっき膜)が成膜される。なお、上記加圧処理の処理時間は、例えば1〜60分程度とすることができる。
例えば、圧力を100Pa、処理時間を5分、温度を25℃とした条件で上記加圧処理を実施して置換Snめっき膜を成膜すると、約0.2μmの膜厚の金属膜42を得ることができる。また、例えば、圧力を100Pa、処理時間を10分、温度を70℃とした条件で上記加圧処理を実施して置換Snめっき膜を成膜すると、約1.2μmの膜厚の金属膜42を得ることができる。
なお、パッドP1上のめっき膜を厚く形成する場合には、上述した置換Snめっき(めっき用シート1を用いた無電解めっき)を行ってパッドP1上に金属膜42(置換めっき膜)を成膜した後に、還元Snめっきを行うようにしてもよい。
図4(c)に示す工程では、上記金属膜42を形成した後に、図4(b)に示しためっき用シート1(支持体10及びめっき組成物20)を配線基板40から剥離する。このとき、ゲル状態のめっき組成物20が支持体10に対して強固に接着されているため、支持体10を配線基板40から剥離することにより、配線基板40からめっき組成物20を好適に剥離することができる。すなわち、配線基板40の下面にめっき組成物20の一部が剥離されずに残存してしまうことを好適に抑制することができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)めっき組成物20の上面20A全面を保護膜30により被覆するようにした。これにより、めっき組成物20の表面が外気に触れることを抑制することができるため、めっき組成物20が乾燥することを抑制することができる。したがって、めっき組成物20の表面の乾燥に起因する問題点(例えば、めっき組成物20と被めっき体(例えば、パッドP1)との接触抵抗が大きくなるという問題)が発生することを好適に抑制することができる。
(2)ゲル状態のめっき組成物20を、そのめっき組成物20よりも剛性の高い支持体10上に形成するようにした。このため、ゲル状態のめっき組成物を単独で使用する場合に比べて、ゲル状態のめっき組成物20(めっき用シート1)の作業性を向上させることができる。すなわち、めっき組成物20が支持体10によって支持されているため、ゲル状態のめっき組成物を単独で使用する場合に比べて、被めっき体(パッドP1)に対してゲル状態のめっき組成物20を容易に接触させることができる。これにより、ゲル状態のめっき組成物を単独で使用する場合に比べて、量産性を向上させることができる。
(3)ゲル状態のめっき組成物20を、支持体10に対して強固に接着させるようにした。このため、無電解めっき処理(加圧処理)後に、支持体10を配線基板40から剥離することにより、その支持体10に接着されためっき組成物20も一緒に配線基板40から剥離することができる。これにより、単独で使用したゲル状態のめっき組成物を配線基板40から剥離する場合に比べて、配線基板40側にめっき組成物が残存することを抑制することができる。換言すると、配線基板40から剥離する際のめっき組成物20の上面20A(配線基板40と接触していた面)の損傷を抑制することができる。このため、めっき用シート1を繰り返して使用することも可能となる。
(4)支持体10の上面10Aに表面改質処理(粗化処理又は親水化処理)を施し、その上面10Aにめっき組成物20を形成するようにした。これにより、支持体10の上面10Aに対して表面改質処理を施さない場合と比べて、支持体10とめっき組成物20との密着力(接着力)を向上させることができる。
(5)保護膜30を、めっき組成物20と支持体10との接着強度よりも弱い接着力でめっき組成物20に接着させるようにした。これにより、めっき組成物20から保護膜30を剥離する際に、保護膜30側にめっき組成物20が貼り付くことを抑制することができる。このため、保護膜30の剥離に起因してめっき組成物20の上面20Aに凹凸が形成されることを好適に抑制することができる。
なお、上記第1実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第1実施形態では、スピンコート法、ドクターブレード法、ロールコート法や浸漬法によりゾル状態のめっき組成物20Sを支持体10の上面10Aに塗布し、そのゾル状態のめっき組成物20Sをゲル化してゲル状態のめっき組成物20を形成するようにした。しかし、ゲル状態のめっき組成物20の形成方法はこれに限定されない。例えば、加熱プレス法によりゲル状態のめっき組成物20を支持体10の上面10Aに形成するようにしてもよい。以下に、その製造方法について簡単に説明する。
図5(a)に示す工程では、例えば、支持体10の上面10Aの中央部付近に、ゾル状態のめっき組成物20Sを山状に盛り上がるように形成する。
続いて、図5(b)に示す工程では、下側のプレス熱盤61と上側のプレス熱盤62との間に、図5(a)に示した構造体と保護膜30とを配置し、真空プレス等により上下両面から加熱・加圧(加熱プレス)する。すると、ゾル状態のめっき組成物20Sは、支持体10の上面10A及び保護膜30の下面30Bによって両面から押圧されて平面方向に広がる。このようにして、ゾル状態のめっき組成物20Sが、支持体10の上面10A上に全体的に広がるように、支持体10と保護膜30との間に形成される。
次いで、ゾル状態のめっき組成物20Sを、上記第1実施形態と同様の方法によりゲル化する。これにより、図5(c)に示すように、シート状の支持体10上に、ゲル状態のめっき組成物20と、シート状の保護膜30とが順に積層された構造を有するめっき用シート1を製造することができる。
・上記第1実施形態では、めっき用シート1を平面状に形成するようにしたが、これに限らず、例えばめっき用シート1を曲線状や管状に形成するようにしてもよい。
例えば図6(a)及び図6(b)に示すように、上記第1実施形態におけるめっき用シート1をロール状に巻いた巻回体2としてもよい。この巻回体2を利用した無電解めっき方法の一例について説明する。ここでは、ロール・ツー・ロール製法を利用した無電解めっき法を例に挙げて説明する。なお、図7は、配線基板40のパッドP1に無電解めっき膜を形成するための装置を示している。
図7に示すように、配線基板40は、パッドP1を上側に向けた状態で、搬送装置70(例えば、ベルトコンベア)により搬送方向に順次搬送される。
巻回体2は、上述したように、上記めっき用シート1をロール状に巻いたものである。剥離用ローラ71は、巻回体2から引き出されて図中矢印で示すように搬送されてくるめっき用シート1から保護膜30を剥離する。案内ローラ72は、剥離用ローラ71で剥離された保護膜30を巻取りリール73に案内する。巻取りリール73は、案内ローラ72を介して送られてきた保護膜30をロール状に巻き取る。なお、上記剥離用ローラ71により保護膜30が剥離された後のめっき用シート1は、めっき組成物20を下側に向けた状態でプレス装置74に送られる。
プレス装置74は、平板状のプレス装置である。プレス装置74は、搬送装置70の上方に設けられ、搬送装置70により搬送されてくる配線基板40と対向する位置に設けられている。プレス装置74は、保護膜30が剥離されて送られてきためっき用シート1に対して加圧処理を施す。すなわち、プレス装置74は、めっき用シート1を配線基板40(パッドP1)に向けて所定の圧力(50〜10000Pa程度)で所定時間(1〜60分程度)だけ加圧する。例えば、上記第1実施形態と同様に、パッドP1上に置換Snめっき膜を形成する場合には、圧力を100Pa、処理時間を5分、温度を25℃とした条件で上記加圧を行えば、約0.2μmの置換Snめっき膜をパッドP1上に成膜することができる。
上記加圧処理が施された後のめっき用シート1は、巻取りリール76によりロール状に巻き取られる。
・図8に示すように、上記変形例の無電解めっき方法において、図7に示した平板状のプレス装置74の代わりに、ロールプレス装置75を用いるようにしてもよい。この場合には、ロールプレス装置75により、保護膜30が剥離された後のめっき用シート1を配線基板40側にロールプレスする。これにより、めっき用シート1に対して均一に加圧することができ、めっき組成物20とパッドP1との間に気泡が生じることを好適に抑制することができる。このため、配線基板40のパッドP1上に成膜される置換Snめっき膜の形成不良を抑制することができる。
・図9に示すように、上記変形例の無電解めっき方法において、図8に示したロールプレス装置75と、図7に示した平板状のプレス装置74とを併用するようにしてもよい。
・図7〜図9に示した変形例の無電解めっき方法において、無電解めっき処理(加圧処理)が施された後のめっき用シート1に保護膜30を貼り付け、保護膜30を貼り付けた状態のめっき用シート1を巻取りリール76で巻き取るようにしてもよい。このように巻取りリール76で巻き取っためっき用シート1を上記巻回体2として再度利用することにより、めっき用シート1を繰り返して使用することができる。
次に、図10に従って保護膜30を貼り付ける方法の一例を説明する。
巻回体3は、保護膜30をロール状に巻いたものである。この巻回体3は、巻取りリール73で巻き取られた保護膜30であってもよいし、巻取りリール73で巻き取られた保護膜30とは別の保護膜30をロール状に巻いたものであってもよい。案内ローラ77は、巻回体3から引き出されて図中矢印で示すように搬送されてくる保護膜30を圧着ローラ78に案内する。圧着ローラ78は、案内ローラ77により案内されてきた保護膜30を、無電解めっき処理(加圧処理)が施された後のめっき用シート1のめっき組成物20の表面に貼り付ける。このように、無電解めっき処理後、直ちにめっき組成物20の表面に保護膜30を貼り付けることにより、めっき組成物20の乾燥を好適に抑制することができる。そして、保護膜30の貼り付けられためっき用シート1は、巻取りリール76によりロール状に巻き取られる。
次に、図11に従って保護膜30を貼り付ける方法の他の例を説明する。
剥離用ローラ71は、巻回体2から引き出されて図中矢印で示すように搬送されてくるめっき用シート1から保護膜30を剥離する。案内ローラ72A,72B,72C,72D,72E,72Fは、剥離用ローラ71で剥離された保護膜30を圧着ローラ78に案内する。圧着ローラ78は、案内ローラ72A〜72Fにより案内されてきた保護膜30(つまり、剥離用ローラ71で剥離された保護膜30)を、無電解めっき処理が施された後のめっき用シート1のめっき組成物20の表面に貼り付ける。そして、保護膜30の貼り付けられためっき用シート1は、巻取りリール76によりロール状に巻き取られる。
・図7〜図11に示した変形例の無電解めっき方法において、プレス装置74及びロールプレス装置75による加圧処理(無電解めっき処理)を例えば50〜70℃程度に加温した状態で行うようにしてもよい。この場合の無電解めっき方法の一例を以下に説明する。
例えば図12に示すように、搬送装置70の下にヒータ79を設け、そのヒータ79により搬送装置70を加温することにより、加温状態の環境下で無電解めっき処理を施すことができる。
また、図13に示すように、プレス装置74にヒータ80を設け、そのヒータ80によりプレス装置74を加温することにより、加温状態の環境下で無電解めっき処理を施すことができる。なお、図示は省略するが、ロールプレス装置75にヒータ80を設けるようにしてもよい。
また、図14に示すように、50〜70℃程度に加温した加温領域81内でプレス装置74による加圧処理(無電解めっき処理)を行うようにしてもよい。なお、図示は省略するが、加温領域81内でロールプレス装置75による加圧処理を行うようにしてもよい。
ところで、ゲル状態のめっき組成物20はめっき液に比べて乾燥しにくいものの、加温した場合には乾燥が促進される。そこで、上述のように加温状態の環境下で無電解めっき処理を施す際には、めっき組成物20の乾燥を抑制するための手段を併用することが好ましい。乾燥を抑制するための手段としては、例えば、上記加温領域81内を高湿度状態の雰囲気に保持するための手段などを用いることができる。
また、上記加温状態の環境下における無電解めっき処理を施した後には、配線基板40の余熱によってめっき表面が乾燥する前に配線基板40に対して洗浄処理を施すことが好ましい。
・図6(a)及び図6(b)に示した変形例において、巻回体2から保護膜30を省略するようにしてもよい。支持体10とめっき組成物20とを有するめっき用シート1をロール状に巻いた場合には、図6(c)に示すように、めっき組成物20の両面が支持体10によって被覆されることになるため、保護膜30を省略しても、めっき組成物20の乾燥を好適に抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、図15及び図16に従って第2実施形態を説明する。この実施形態のめっき用シート1Aは、支持体10と保護膜30との間にゲル組成物21とめっき組成物20とが配置された点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、先の図1〜図9に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図15に示すように、めっき用シート1Aは、支持体10と、支持体10上に積層されたゲル状態のゲル組成物21と、ゲル組成物21上に積層されたゲル状態のめっき組成物20と、めっき組成物20の表面を保護する保護膜30とを有している。
ゲル組成物21は、支持体10の上面10Aに積層されている。ゲル組成物21としては、ゲル状態の組成物であれば特に限定されず、例えば、めっき組成物20と同様のめっき組成物を用いてもよいし、めっき組成物とは異なるゲル状態の組成物を用いてもよい。本例では、ゲル組成物21として、めっき組成物20と同様に、無電解めっき反応で析出可能な金属イオンを含有しているゲル状態のめっき用組成物を用いる。以下の説明では、便宜上、ゲル組成物21を「めっき組成物21」とも称する。
めっき組成物21は、上記めっき組成物20と同様のゲル化剤と金属イオンと溶媒とを有している。めっき組成物21のゲル強度は、例えば、温度20〜70℃において100〜4000g/cmの範囲に設定することが好ましい。但し、めっき組成物21のゲル強度とめっき組成物20のゲル強度とは異なる強度に設定されている。例えば、めっき組成物21のゲル強度は、めっき組成物20のゲル強度よりも高く設定されている。例えば、めっき組成物21のゲル強度が温度20〜70℃において800〜4000g/cmの範囲に設定され、めっき組成物20のゲル強度が温度20〜70℃において100〜800g/cmの範囲に設定される。換言すると、めっき組成物20は、めっき組成物21よりも硬度が低く、めっき組成物21よりも変形しやすい。なお、めっき組成物21は、例えば、めっき組成物20と同様に、公知の無電解めっき液が有する錯化剤、還元剤、添加剤、安定化剤、ゲル強度を高めるための硬さ調整剤等を含有していてもよい。
めっき組成物20は、めっき組成物21の上面21A上に積層されている。めっき組成物20は、めっき組成物21の上面21A全面を被覆するように形成されている。
次に、上記めっき用シート1Aの製造方法について説明する。
図16(a)に示す工程では、例えば、先の図2(a)〜図3(b)に示した工程と同様の製造方法により、支持体10の上面10Aに、ゲル状態のめっき組成物21を形成する。すなわち、支持体10の上面10Aに、ゲル強度(硬度)の高いめっき組成物21を形成する。
続いて、図16(b)に示す工程では、ゲル強度の高いめっき組成物21の上面21Aにゾル状態のめっき組成物20を塗布し、ゾル状態のめっき組成物20をゲル化する。これにより、めっき組成物21の上面21Aに、めっき組成物21よりもゲル強度が低く設定された、ゲル状態のめっき組成物20が形成される。ゾル状態のめっき組成物20の塗布は、例えば、スピンコート法、ドクターブレード法、ロールコート法、浸漬法、加熱プレス法などを用いて行うことができる。また、ゾル状態のめっき組成物20のゲル化は、例えば、室温に放置してゾル化しためっき組成物20を室温未満の温度で冷却することにより行うことができる。
次いで、図16(c)に示す工程では、シート状の保護膜30を、ゲル状態のめっき組成物20の表面(ここでは、上面20A)全面を被覆するように、その上面20Aに貼り付ける。これにより、シート状の支持体10の上面10Aに、ゲル状態のめっき組成物21と、ゲル状態のめっき組成物20と、シート状の保護膜30とが順に積層された構造を有するめっき用シート1Aが製造される。
次に、めっき用シート1Aを用いた無電解めっき方法の一例について説明する。ここでは、置換Snめっきを例に挙げて説明する。
図17(a)に示す工程では、まず、めっき用シート1Aと、配線基板50とを準備する。めっき用シート1Aのめっき組成物20は、金属イオンとして錫イオンを含んでいる。なお、本例のめっき組成物21は、めっき組成物20と同様に、金属イオンとして錫イオンを含んでいる。配線基板50は、例えば、基板51と、基板51の上面に積層されたソルダレジスト層52と、ソルダレジスト層52の開口部52Xに露出した配線パターン53とを有している。本例では、配線パターン53の上面53Aは、ソルダレジスト層52の上面52Aよりも低い位置に形成されている。このような配線パターン53の上面53Aに無電解めっき膜(置換Snめっき膜)を形成する方法を以下に説明する。
なお、上記配線パターン53の材料としては、例えば銅や銅合金を用いることができる。また、上記ソルダレジスト層52の材料としては、例えば、エポキシ系又はアクリル系の絶縁性樹脂を用いることができる。
次に、図17(b)に示す工程では、保護膜30をめっき組成物20から剥離する。例えば、保護膜30をめっき組成物20から機械的に剥離する。続いて、保護膜30の剥離により露出されためっき組成物20を配線パターン53側(下側)に向けた状態で、めっき用シート1Aを配線基板50に接合する。次いで、所定の温度(例えば、室温〜70℃程度)の環境下において、めっき用シート1Aを配線基板50に対して所定の圧力(例えば、50〜10000Pa程度)で所定時間(例えば、1〜60分程度)だけ加圧する。これにより、図17(b)に示すように、ゲル強度の低いめっき組成物20がソルダレジスト層52の開口部52X内に沈み込み、そのめっき組成物20によって配線パターン53が押圧される。すると、めっき組成物20と接する配線パターン53の上面53A上で無電解めっき反応である金属イオンの析出反応が進行し、めっき組成物20が有していた金属イオン(ここでは、錫イオン)が金属膜として析出する。このとき、めっき組成物20,21のうちゲル強度の低いめっき組成物20(変形しやすいめっき組成物20)を配線パターン53に対向させるようにしたため、そのめっき組成物20を開口部52X内へ好適に沈み込ませることができる。また、めっき組成物20がゾル状態ではなくゲル状態であるため、めっき組成物20が配線パターン53の側面まで垂れることを好適に抑制することができる。したがって、図17(c)に示すように、配線パターン53の上面53Aのみに金属膜54(無電解めっき膜)を形成することができる。換言すると、配線パターン53の側面に金属膜54が形成されることを好適に抑制することができる。なお、めっき組成物21に錫イオンを含有することにより、上記無電解めっき反応によってめっき組成物20,21から錫イオンが枯渇することを好適に抑制することができる。
以上説明したように、ゲル強度の異なるめっき組成物20,21を複数層積層することにより、そのめっき組成物20の沈み込み量(変形量)を好適に調整することができる。そして、配線パターン53(金属層)の所望の位置(ここでは、上面53A)のみに金属膜54を成膜することができる。
なお、図17(c)に示す工程では、上記金属膜54を形成した後に、図17(b)に示しためっき用シート1Aを配線基板50から機械的に剥離する。
以上説明した実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の作用効果に加えて以下の作用効果を奏することができる。
(6)支持体10上に、ゲル強度の異なる複数層のめっき組成物20,21を積層するようにした。本実施形態では、支持体10の上面10Aにゲル強度の高いめっき組成物21を形成し、そのめっき組成物21上にゲル強度の低い(変形しやすい)めっき組成物20を形成するようにした。このように、ゲル強度の高いめっき組成物21とゲル強度の低いめっき組成物を組み合わせて使用することができるため、めっき用シート1Aを加圧した際のめっき組成物20,21の変形量(沈み込み量)を容易に調整することができる。
なお、上記第2実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第2実施形態では、スピンコート法やドクターブレード法等によりゾル状態のめっき組成物20をめっき組成物21の上面21Aに塗布し、そのゾル状態のめっき組成物20をゲル化してゲル状態のめっき組成物20を形成するようにした。しかし、ゲル状態のめっき組成物20の形成方法はこれに限定されない。
例えば、支持体10の上面10Aに、ゲル強度の高いめっき組成物21を形成し、そのめっき組成物21の表面部分を軟化させることにより、めっき組成物21の表層の一部分からゲル強度の低いめっき組成物20を形成するようにしてもよい。すなわち、上記めっき組成物21の表面部分を軟化することにより、ゲル強度の高いめっき組成物21上に、そのめっき組成物21よりもゲル強度の低いめっき組成物20を形成するようにしてもよい。上記軟化処理は、例えば酸アルカリ処理を用いて行うことができる。酸アルカリ処理に使用する酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸性の薬品を用いることができる。また、酸アルカリ処理に使用されるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの強アルカリ性の薬品を用いることができる。なお、上記軟化処理で使用される薬品としては、上述した強酸性や強アルカリ性の薬品に限らず、ゲルを柔らかくすることのできる薬品(例えば、めっき薬品)であれば用いることができる。
(第3実施形態)
以下、図18に従って第3実施形態を説明する。この実施形態のめっき用シート1Bは、複数層の支持体を有する点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、先の図1〜図17に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図18に示すように、めっき用シート1Bは、支持体11と、支持体11の上面11A上に積層された支持体10と、支持体10の上面10A上に積層されたゲル状態のめっき組成物20と、めっき組成物20の表面を保護する保護膜30とを有している。
支持体11は、例えばシート状に形成されている。支持体11としては、支持体10と同様に、樹脂フィルム、樹脂ネット、織布、不織布などを用いることができる。支持体10の材料としては、PET等のポリエステル、PEやPVC等のポリオレフィン、PP、PC、PIやPAなどを用いることができる。さらに、支持体11はめっき組成物20に直接接触しないため、支持体11として、例えば、紙、金属シートやカーボンシートなどを用いることもできる。
支持体11の硬度は、例えば、支持体10と異なる硬度に設定されている。例えば、本例の支持体11の硬度は、支持体10の硬度よりも高く設定されている。換言すると、めっき組成物20に直接接触する支持体10は、支持体11よりも変形しやすくなっている。これにより、上記第2実施形態と同様に、無電解めっき処理(加圧処理)時において支持体10及びその支持体10に接着されためっき組成物20の変形量(例えば、沈み込み量)を容易に調整することができる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態及び上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記第3実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第3実施形態における支持体11を、加圧処理(無電解めっき処理)時に使用する装置側に設けるようにしてもよい。
例えば図19(a)及び図19(b)に示すように、プレス装置74の下面に支持体11を設けるようにしてもよい。この場合であっても、図19(b)に示すように、加圧処理時には、支持体11上に、支持体10とゲル状態のめっき組成物20とが順に積層された構造体とすることができる。
また、この場合に、支持体11の硬度を支持体10の硬度よりも低く設定してもよい。このような支持体11の材料としては、例えば、弾性体材料を用いることができる。支持体11の材料として弾性体材料を用いることで、加圧処理時におけるゲル状態のめっき組成物20の荷重を低減し、めっき組成物20の破損を抑制することができる。さらに、支持体11を介してプレス装置74をめっき用シート1に均一に接触させることできるため、めっき用シート1に対して均一に加圧することができる。これにより、めっき組成物20とパッドP1との間に気泡が生じることを好適に抑制することができる。このため、配線基板40のパッドP1上に成膜される置換Snめっき膜の形成不良を抑制することができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、支持体10の上面10Aのみにめっき組成物20,21及び保護膜30を形成するようにした。これに限らず、支持体10の上下両面にめっき組成物20,21及び保護膜30を形成するようにしてもよい。
例えば図20に示すように、支持体10の上面10Aにめっき組成物20と保護膜30とを順に積層するとともに、支持体10の下面10Bにめっき組成物20と保護膜30とを順に積層するようにしてもよい。なお、図示は省略するが、支持体10の上面10Aにめっき組成物20とめっき組成物21と保護膜30とを順に積層するとともに、支持体10の下面10Bにめっき組成物20とめっき組成物21と保護膜30とを順に積層するようにしてもよい。これらの場合には、支持体10の上面10Aが表面改質(粗化又は親水化)され、支持体10の下面10Bが表面改質(粗化又は親水化)されていることが好ましい。
・上記各実施形態では、めっき組成物20の上面20A全面(又は、めっき組成物21の上面21A全面)を被覆するように保護膜30を形成するようにした。
これに限らず、例えば図21に示すように、めっき組成物20の上面20A全面を被覆する保護膜30の周縁部を支持体10の上面10Aの周縁部に接着し、保護膜30の下面と支持体10の上面10Aとによって密閉した空間S1を形成するようにしてもよい。すなわち、図22に示すように、保護膜30の周縁部全周を、例えば接着剤82により支持体10の上面10Aに接着するようにしてもよい。上記密閉した空間S1(図21参照)内にゲル状態のめっき組成物20を設けることにより、めっき組成物20を外気から隔絶することができるため、めっき組成物20が乾燥することをより好適に抑制することができる。
なお、この場合であっても、保護膜30は、めっき組成物20と支持体10との接着強度よりも弱い接着力でめっき組成物20に対して接着されていることが好ましい。但し、上記空間S1内にめっき組成物20を配置する場合には、保護膜30とめっき組成物20とは接着していなくてもよい。
・図21に示した変形例では、めっき組成物20の側面と保護膜30との間に空間が形成されるように、保護膜30を支持体10に接着するようにしたが、保護膜30と支持体10との接着形態はこれに限定されない。
例えば図23に示すように、めっき組成物20の側面全面を被覆するように保護膜30を形成するようにしてもよい。この場合であっても、保護膜30の周縁部全周を支持体10の上面10Aに接着することにより、保護膜30と支持体10とによって密閉した空間S1を形成することができ、その空間S1にめっき組成物20を設けることができる。
・なお、図21〜図23では、上記第1実施形態のめっき用シート1の変形例を示したが、その他の第2及び第3実施形態及び各変形例のめっき用シート1A,1Bについても同様に変更することができる。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、めっき組成物20と直接接触される支持体10の面を表面改質するようにしたが、めっき組成物20と支持体10との接着力(密着力)を十分に得ることができる場合には上記表面改質を省略してもよい。
・上記第2実施形態において、支持体10と保護膜30との間に設けられるめっき組成物の層数は特に限定されない。例えば、支持体10と保護膜30との間に、3層以上のゲル状態のめっき組成物を設けるようにしてもよい。
・上記第3実施形態における支持体10,11の層数は特に限定されない。例えば、めっき組成物を支持する支持体の層数を3層以上としてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例を適宜組み合わせるようにしてもよい。例えば、複数層の支持体10,11上に複数層のゲル状態のめっき組成物20,21を積層するようにしてもよい。
1,1A,1B めっき用シート(構造体)
2 巻回体
10 支持体(第2支持体)
11 支持体(第1支持体)
20 めっき組成物(第2めっき組成物)
21 めっき組成物(第1めっき組成物)
30 保護膜
40,50 配線基板
41,53 配線パターン(被めっき体)
S1 空間
P1 パッド(被めっき体)

Claims (10)

  1. シート状の支持体と、
    前記支持体上に積層されたゲル状態のめっき組成物と、
    前記めっき組成物の表面を被覆し、前記めっき組成物から剥離可能に設けられた保護膜と、を有し、
    前記めっき組成物は、ゲル化剤と、無電解めっき反応で析出可能な金属イオンと、溶媒とを有することを特徴とする構造体。
  2. 前記保護膜は、該保護膜と、前記支持体の上面とによって密閉された空間を形成するように、前記支持体の上面に接着され、
    前記めっき組成物は、前記密閉された空間内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記保護膜は、前記めっき組成物と前記支持体との接着強度よりも弱い接着力で前記めっき組成物に接着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 前記めっき組成物は、
    前記支持体の上面に積層されたゲル状態の第1めっき組成物と、
    前記第1めっき組成物の上面に積層され、前記第1めっき組成物よりもゲル強度が低く設定されたゲル状態の第2めっき組成物と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の構造体。
  5. 前記支持体は、第1支持体と、前記第1支持体の上面に積層され、前記第1支持体よりも硬度が低く設定された第2支持体と、を有し、
    前記めっき組成物は、前記第2支持体の上面に積層されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造体。
  6. 前記支持体の上面は粗化面である、又は前記支持体の上面は親水化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の構造体。
  7. 前記支持体の下面に、前記めっき組成物と前記保護膜とが形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の構造体。
  8. シート状の支持体を準備する工程と、
    ゲル化剤と、無電解めっき反応で析出可能な金属イオンと、溶媒とを有する、ゾル状態のめっき組成物を準備する工程と、
    前記支持体の上面に前記ゾル状態のめっき組成物を塗布する工程と、
    前記ゾル状態のめっき組成物をゲル化する工程と、
    前記ゲル化しためっき組成物の表面を被覆する保護膜を形成する工程と、
    を有する構造体の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造体を準備する工程と、
    前記保護膜を前記めっき組成物から剥離する工程と、
    前記保護膜が剥離された構造体を被めっき体に対して所定の圧力で加圧する工程と、
    を有することを特徴とする無電解めっき方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造体をロール状に巻いた巻回体を準備する工程と、
    前記巻回体からシート状の前記構造体を引き出す工程と、
    前記引き出した構造体から前記保護膜を剥離する工程と、
    前記保護膜が剥離された構造体を被めっき体に対して所定の圧力で加圧する工程と、
    前記加圧後の構造体をロール状に巻き取る工程と、
    を有することを特徴とする無電解めっき方法。
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