JP2015112566A - 光触媒材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】近赤外光や可視光の照射によって強い光触媒作用を発生させることができ、安価で製造できる光触媒材料を得る。【解決手段】この光触媒材料は、炭素(C)ドープされた酸化チタン粒子(Cドープ酸化チタン粒子)とアップコンバージョン材料で構成された粒子(アップコンバージョン材料粒子)とで構成された複合体である。ここで用いられるアップコンバージョン材料は、フッ化イットリウムナトリウム(NaYF4)にランタノイド元素がドーピングされたものである。Cドープ酸化チタンは、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、これに炭素(C)がドーピングされることによって、上記のアップコンバージョン材料が発する光を吸収することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、光が照射されることによって触媒作用を示す光触媒材料、及びその製造方法に関する。
光が照射されることによって触媒作用を示す光触媒材料として、酸化チタン(TiO)が知られている。酸化チタンに対して光が照射されて価電子帯から伝導帯に電子が励起された場合には、還元力の強い電子と酸化力の強い正孔が生成される。この電子・正孔の酸化・還元作用を用いて、水の酸素・水素への分解をはじめ、各種の有害物質(例えばNOx)の分解等も可能となるため、こうした光触媒は工業的に極めて有効である。
しかしながら、酸化チタンの禁制帯幅は3.2eVであり、このエネルギーに対応する波長は紫外光域となる。すなわち、上記の光触媒作用を発現させるためには、紫外光の照射が必要である。ここで、図19は、太陽光(自然光)のスペクトル(海上、大気圏外)を示す。自然光のスペクトル強度は可視光域から紫外光域にかけて急激に減少し、紫外光域における強度は可視光域と比べて低い。このため、酸化チタンで光触媒反応を発生させるためには、自然光ではない人工的に発生させた紫外光を照射する必要がある。また、高い光触媒活性を実現するためには、酸化チタン粒子の結晶化度と比表面積の向上が非常に有効である。
このため、可視光や近赤外光の照射で光触媒作用が発生する光触媒材料が得られれば、図19における高強度の波長域の光を利用して光触媒作用を発生させることができるため、非常に有効となる。しかしながら、禁制帯幅が可視光や近赤外光のエネルギー(1.5eV程度以下:波長800nm程度以上)であり、かつ酸化チタンほど強い光触媒作用をもつ材料は知られていない。このため、可視光照射によって酸化チタンで光触媒作用を発生させるための各種の技術が提案されている。
こうした技術の一つとして、酸化チタンにドーピングを行う技術が知られている。非特許文献1、2には、各種の元素を酸化チタンにドーピングすることによって、酸化チタンの禁制帯幅を可視光域のエネルギーにまで小さくできることが記載されている。こうした効果を奏する元素としては、フッ素(F)、窒素(N)、炭素(C)等があり、特にNドープが有効であることが記載されている。すなわち、Nドープ酸化チタンにおいては、可視光照射によって光触媒作用を発生させることができる。
一方、長波長光を吸収して短波長光を発する材料(アップコンバージョン材料)を酸化チタンと組み合わせることによって、長波長光照射によって光触媒作用を発現させることもできる。一般の蛍光材料は、短波長(高エネルギー)の光を吸収し、これよりも長波長(低エネルギー)の光を発するが、アップコンバージョン材料においては多光子励起過程が発生するために、これとは逆に、長波長の光を吸収して短波長の光を発することができる。このため、近赤外光や可視光の照射によってアップコンバージョン材料が発する紫外光を酸化チタンが吸収すれば、光触媒作用を発生させることができる。特許文献1には、酸化チタン粉末とアップコンバージョン材料(ツリウム含有フッ化アルミニウム系ガラス等)粉末とを混合した複合体を用いることが記載されている。
「Visible−Light Photocatalysis in Nitrogen−Doped Titanium Oxides」、R.Asahi、T.Moriokawa、T.Ohwaki、K.Aoki、 and Y.Taga、Nature、vol.293、p269(2001年7月) 「Photocatalytic Oxidation of NOx under Visible LED Light Irradiation over Nitrogen−Doped Titania Particles with Iron or Platinum Loading」、Shu Yin、Bin Liu、Peilin Zhang、Takeshi Morikawa、Ken−ichi Yamanaka、and Tsugio Sato、Journal of Physical chemistry C、 vol.112、p12425(2008年7月)
特開2003−210998号公報
非特許文献1、2に記載されるように、Nドープ酸化チタンを用いることによって、禁制帯幅を小さくすることはできるものの、酸化チタンに多量のNドープを行うためには、イオンの注入等が必要となり、その製造方法が複雑となった。このため、比表面積の大きいNドープ酸化チタン粒子を安価に製造することは困難であった。また、酸化チタンに対する多量のNドープが困難であるために、可視光照射によって充分に強い光触媒作用を得ることも実際には困難であった。
特許文献1に記載の技術によっても、可視光照射による光触媒作用を発生させることができるものの、その効果は、酸化チタンに紫外光を照射した場合と比べて低く、充分に強い触媒作用を得ることは困難であった。原料となるアップコンバージョン材料粉末と酸化チタン粉末を共に最適化し、これらを最適な形態となるように組み合わせれば、光触媒作用の効率を高めることも可能であるが、このための製造工程が複雑となった。このため、こうした複合体を安価で製造することは困難であった。
すなわち、近赤外光や長波長可視光の照射によって強い光触媒作用を発生させることができる光触媒材料を安価で製造することは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の光触媒材料は、イッテルビウム(Yb)及び、ツリウム(Tm)、エルビウム(Er)のうちの少なくとも一方がドーピングされたフッ化イットリウムナトリウム(NaYF)からなるアップコンバージョン材料を主成分として構成されたアップコンバージョン材料粒子と、前記アップコンバージョン材料粒子よりも小さな平均粒径をもち、炭素(C)が添加された酸化チタン(TiO)を主成分とし、前記アップコンバージョン材料粒子の表面を囲むように前記アップコンバージョン材料粒子と結合した複数のCドープ酸化チタン粒子と、を具備することを特徴とする。
本発明の光触媒材料において、前記アップコンバージョン材料粒子の平均粒径は0.1〜100μmであり、前記Cドープ酸化チタン粒子の平均粒径は5〜100nmであることを特徴とする。
本発明の光触媒材料は、前記アップコンバージョン材料粒子の前記Cドープ酸化チタン粒子に対する存在比率が1/3〜2/3の範囲であることを特徴とする。
本発明の光触媒材料の製造方法は、前記光触媒材料の製造方法であって、前記アップコンバージョン材料で構成された粉末が混合された液体中にチタンアルコキシドを添加して加熱する水熱合成工程と、前記水熱合成工程によって形成された粉末を抽出して焼成する焼成工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の光触媒材料の製造方法において、前記水熱合成工程における加熱温度は、100〜250℃の範囲であることを特徴とする。
本発明の光触媒材料の製造方法において、前記焼成工程における焼成温度は165〜350℃の範囲であることを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、近赤外光や可視光の照射によって強い光触媒作用を発生させることができ、安価で製造できる光触媒材料を得ることができる。
本発明の実施の形態となる光触媒材料の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態となる光触媒材料(a)、Cドープ酸化チタン粒子(b)、アップコンバージョン材料粒子(c)のSEM写真である。 アップコンバージョン材料のみ(上段)、Cドープ酸化チタンのみ(下段)、本発明の実施の形態となる光触媒材料(中段)のX線回折データである。 本発明の実施の形態となる光触媒材料の構成を模式的に示す図である。 3種類のアップコンバージョン材料粒子の蛍光スペクトル、拡散反射スペクトルである。 アップコンバージョン材料(緑色発光)のみ、このアップコンバージョン材料とノンドープ酸化チタン粒子との複合体、本発明の実施例(このアップコンバージョン材料使用)、Cドープ酸化チタン粒子、の蛍光スペクトルである。 本発明の実施例(緑色発光アップコンバージョン材料使用)となる光触媒材料、このアップコンバージョン材料粒子のみ、Cドープ酸化チタン粒子のみを用いた場合におけるNOx分解反応を、入射光の波長を変えて測定した結果である。 本発明の実施例(緑色発光アップコンバージョン材料使用)となる光触媒材料、Cドープ酸化チタン粒子の代わりにノンドープ酸化チタン粒子を用いた場合、Cドープ酸化チタン粒子の代わりにNドープ酸化チタン粒子を用いた場合におけるNOx分解反応を、入射光の波長を変えて測定した結果である。 Cドープ酸化チタン粒子の代わりにNドープ酸化チタン粒子を用いた複合体の製造工程を示す図である。 NOx分解能力のアップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子存在比率依存性を、入射光の波長毎に測定した結果である。 本発明の実施例(緑色発光アップコンバージョン材料使用)となる光触媒材料によるNOx分解能力の特性安定性を測定した結果である。 本発明の実施例(青色発光アップコンバージョン材料使用)となる光触媒材料、このアップコンバージョン材料粒子のみ、Cドープ酸化チタン粒子のみを用いた場合におけるNOx分解反応を、入射光の波長を変えて測定した結果である。 酸化チタン粒子の拡散反射スペクトルを、焼成温度を変えて測定した結果である。 本発明の実施の形態となる製造方法によって製造された光触媒材料の拡散反射スペクトルを、焼成温度を変えて測定した結果である。 本発明の実施の形態となる製造方法によって製造された光触媒材料による980nm赤外光励起NOx分解反応の焼成温度依存性を、緑色発光材料(a)、青色発光材料(b)、赤色発光材料(c)のそれぞれについて調べた結果である。(on:点灯時、off:消灯時) アップコンバージョン材料と触媒用酸化チタン粉末を組み合わせた複合体と、本発明の実施例となる光触媒材料による980nm赤外光励起NOx分解反応を比較した結果である。 本発明の実施の形態となる製造方法によって製造された光触媒材料と比較例のNOx分解能力の焼成温度依存性を測定した結果である。 本発明の実施の形態となる光触媒材料等によるRhBの分解反応について測定した結果である。 太陽光のスペクトルを示す図である。
本発明の実施の形態となる光触媒材料及びその製造方法について説明する。この光触媒材料は、炭素(C)ドープされた酸化チタン粒子(Cドープ酸化チタン粒子)とアップコンバージョン材料で構成された粒子(アップコンバージョン材料粒子)とで構成された複合体である。Cドープ酸化チタンの禁制帯幅は可視光域のエネルギーとなり、アップコンバージョン材料は近赤外又は長波長の可視光を吸収し、このCドープ酸化チタンの禁制帯幅に対応する波長以下の光を発する。これによって、Cドープ酸化チタンにおける光触媒作用を発生させることができる。この複合体は、容易に製造することができ、特にこの複合体を製造する際に、C濃度の高いCドープ酸化チタンを容易に製造することができる。また、光触媒作用が効率的に発生するようにこれらの材料粒子が組み合わせられるため、近赤外又は長波長の可視光によって特に強く光触媒作用を発生させることができる。
ここで用いられるアップコンバージョン材料は、フッ化イットリウムナトリウム(NaYF)にランタノイド元素がドーピングされたものである。特に、ランタノイド元素が2種類ドーピングされることによって複数の準位が形成され、低エネルギーの光子を複数回吸収することによってこれらの準位間を基底状態の電子が順次移動することができる。これによって、電子が高い準位に遷移し、その後でこの電子が基底状態に遷移する際に、吸収した光子よりも高いエネルギー(短い波長)の光子が発せられる。ドーピングされるランタノイド元素としては、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、エルビウム(Er)がある。特に、Yb、Tmをドーピングした場合には、980nmの近赤外線を吸収し、460nm(青色)の発光をし、Yb、Erをドーピングした場合には、550nm(緑色)の発光をする。なお、これらのアップコンバージョン材料と比べてCドープ酸化チタンと組み合わせた場合の光触媒作用は劣るが、Yb、ErをドープしたY−YOFも、660nm(赤色)の発光をする。
Cドープ酸化チタンは、酸化チタン(TiO)を主成分とし、これに炭素(C)がドーピングされることによって、上記のアップコンバージョン材料が発する光を吸収することができる。この材料は、後述するように、チタンアルコキシド(テトラ−n−−ブトキシチタン)を用い、上記のアップコンバージョン材料粉末と組み合わせた水熱合成、焼成を行うことによって容易に製造することができ、この際のCドープ量を高めることができ、かつその調整も容易に行うことができる。
図1は、この光触媒材料の製造方法を示す。この製造方法においては、アップコンバージョン材料で構成された粉末が用いられる。アップコンバージョン材料粉末は、別途セラミックス材料粉末として製造された市販品を用いることができる。アップコンバージョン材料としては、前記の通り、NaYFにYb、Er、又はYb、Tmをドーピングしたものが用いられる。このアップコンバージョン材料粉末が、エタノールに混合、攪拌される。例えば、アップコンバージョン材料粉末は0.12g、エタノールは20ml程度とされる。アップコンバージョン材料粉末の比表面積は、例えば5.0cm/g程度とされる。
酸化チタン(チタン)の原材料としては、チタンアルコキシドとして、テトラ−n−ブトキシチタン(Ti(OCHCHCHCH)が用いられる。この原材料は、前記の混合液に対して例えば0.6ml滴下される。その後、30分程度の攪拌が行われる。後述する焼成工程によって、炭素が酸化チタンにドープされる。
その後、水/エタノール混合液を追加した後、水熱合成処理が行われる(水熱合成工程)。この際の温度、時間は、例えば190℃、2時間程度である。水熱合成の温度は、環境保護や安全の観点から低いことが好ましく、かつ反応が適正に起こる温度として、100〜250℃の範囲が好ましい。この際、特に純度の高い生成物を得るためには、耐熱温度250℃とされるポリテトラフルオエチレン製の反応器の使用が望ましい。その後、遠心分離処理によって粉末が抽出、乾燥された後に、焼成が行われる(焼成工程)。焼成温度、時間は、例えば265℃、1時間とする。焼成温度は、165〜350℃の範囲とすることが好ましい。この点については後述する。これによって、Cドープ酸化チタン粒子とアップコンバージョン材料粒子とが組み合わされた光触媒材料が得られる。上記の製造方法においては、酸化チタンに炭素をドーピングするための特別な工程は行われず、この複合体を焼成して得る際の焼成工程において、TiOが結晶化されると同時に、チタン原材料等に含まれた炭素もドーピングされる。
図2(a)は、この製造方法によって製造された光触媒材料(複合体)のSEM写真である。ここで、アップコンバージョン材料とCドープ酸化チタンとの組成比率は1:1とされている。図2(b)は、上記の製造方法においてアップコンバージョン材料粉末を用いずにCドープ酸化チタン粒子のみが形成された場合のSEM写真、図2(c)は、酸化チタンの原材料が添加されずアップコンバージョン材料のみが用いられた場合のSEM写真である。Cドープ酸化チタン粒子の平均粒径は小さいために、図2(b)は他より高い倍率で示されている。
また、図3は、アップコンバージョン材料のみ(上段)、Cドープ酸化チタンのみ(下段)、上記の光触媒材料(中段)のX線回折データである。上記の光触媒材料のX線回折データ(中段)は、アップコンバージョン材料のみ(上段)とCドープ酸化チタンのみ(下段)を重ね合わせたものとなっているため、この光触媒材料は、アップコンバージョン材料粒子とCドープ酸化チタン粒子との複合体であることがわかる。
以上より、図2(a)においては、大きなアップコンバージョン材料粒子の周囲が小さなCドープ酸化チタン粒子で囲んで構成されていることがわかる。すなわち、この光触媒材料においては、図4に模式的に示されるように、大きなアップコンバージョン材料粒子10の表面に、小さなCドープ酸化チタン粒子20がアップコンバージョン材料粒子10を囲むように結合した形態となっている。
図5は、波長980nmの光を照射した際のアップコンバージョン材料としてYb、TmドープNaYF(a)、Yb、ErドープNaYF(b)、Yb、ErドープY−YOF(c)の蛍光スペクトル、及び拡散反射スペクトルである。これらにおいては、波長980nmの光が吸収され、460nm程度:青色(a)、550nm程度:緑色(b)、660nm程度(赤色(c)の発光をすることが確認できる。
ここで、このCドープ酸化チタン粒子20の禁制帯幅は1.7eV程度であるため、図4において、これよりも小さいエネルギーをもつ長波長の可視・近赤外光31は、Cドープ酸化チタン粒子20を透過し、Cドープ酸化チタン粒子20で覆われたアップコンバージョン材料粒子10に到達する。アップコンバージョン材料粒子10は、可視・近赤外光31を吸収して短波長光32(Yb、Tmドーピングの場合には青色光、Yb、Erドーピングの場合には緑色光)を発する。短波長光32は、高効率でアップコンバージョン材料粒子10の周囲のCドープ酸化チタン粒子20に吸収され、光触媒作用が発生する。更に、Cドープ酸化チタン粒子20は外側に存在するために、この光触媒作用を周囲の物質に対して強く及ぼすことができる。
図6は、波長980nmの光を照射した際の、アップコンバージョン材料(Yb、ErドープNaYF)粒子のみ、このアップコンバージョン材料とノンドープ酸化チタン粒子との複合体、このアップコンバージョン材料が用いられた上記の光触媒材料、Cドープ酸化チタン粒子、の蛍光スペクトルである。ここで、アップコンバージョン材料のみの場合の発光が一番強く、Cドープ酸化チタン粒子からの有意な発光は観測されない。アップコンバージョン材料とノンドープ酸化チタン粒子との複合体、上記の光触媒材料においては、酸化チタン粒子やCドープ酸化チタン粒子の存在によって、この発光強度が弱まっているが、特に上記の光触媒材料においては、この発光強度が大きく減少している。これは、上記の光触媒材料においては、アップコンバージョン材料が発した光がCドープ酸化チタン粒子に吸収される割合が高いことを表している。これによって、強い光触媒効果を発生させることができる。
このため、上記の光触媒材料は、可視・近赤外光31の照射によって、高効率で光触媒作用を発生させることができる。また、この光触媒材料は、上記の単純な製造方法によって製造することができるため、これを安価に製造することができる。
実際に、上記の光触媒材料に光を照射した際のNOx分解反応について調べた。ここでは、非特許文献2に記載された評価方法と同様に、光触媒材料が設置された反応槽中にNOxを一定の濃度で含有する空気が流され、光触媒材料に光が照射される。反応槽の出口にはNOx濃度測定器が設けられ、NOx濃度が測定され、その中のNOx分濃度が計測された。このため、この光触媒材料によってNOxが分解されれば、検出されるNOx濃度が減少する。ここで、光触媒材料に照射される光としては、波長980nmの近赤外レーザー、波長627nmの赤色LED、波長530nmの緑色LED、波長445nmの青色LED、波長365〜400nmの紫外(UV)光LED、が時系列で切り替わって用いられた。ここでは、アップコンバージョン材料としてYb、ErドープNaYFが用いられた場合の上記の光触媒材料((Yb、Er)−NaYF/C−TiO)と、このアップコンバージョン材料粒子のみ((Yb、Er)−NaYF)、Cドープ酸化チタン粒子のみ(C−TiO)の場合も同様に測定された。この測定結果が図7である。ここでは、波長980nm、627nm、530nm、445nm、365〜400nm(ピーク波長390nm)の光が時系列で切り替わり、図中のon、offのタイミングで照射されている。
この結果より、アップコンバージョン材料粒子のみではNOx分解は全く発生せず、Cドープ酸化チタン粒子のみでは短波長側でのみNOx分解作用があることが確認できる。しかしながら、近赤外光(980nm)においては、上記の光触媒材料のみにNOx分解作用が見られ、Cドープ酸化チタン粒子のみではNOx分解作用は全く見られない。逆に、短波長側でも上記の光触媒材料ではCドープ酸化チタン粒子と同等の高いNOx分解作用が得られるため、全ての波長域で大きな効果が得られる。UV光(365〜400nm)照射の場合には、Cドープ酸化チタン粒子と上記の光触媒材料との特性に有意差は見られない。これは、Cドープ酸化チタン粒子が直接この波長の光を吸収することによって光触媒作用が発生していることを示している。このため、この波長域の光に対してはアップコンバージョン材料粒子は実質的に機能していないことを意味する。しかしながら、Cドープ酸化チタン粒子がこの波長の光を吸収する際の障害にもなっていないことを意味する。このため、上記の光触媒材料においては、紫外光から近赤外光までの広い波長範囲の光によって光触媒作用を発生させることができる。
こうした効果が得られるためには、図4の形態が実現されていることが好ましく、このためには、Cドープ酸化チタン粒子20の平均粒径はアップコンバージョン材料10の平均粒径よりも小さく、前者を5〜100nmの範囲、後者を0.1〜100μmの範囲とすることが好ましい。後者は、原材料となるアップコンバージョン材料粉末の比表面積によって設定することができる。
次に、図7と同様の測定を、上記の光触媒材料におけるCドープ酸化チタン粒子の代わりにノンドープ酸化チタン粒子を用いた場合((Yb、Er)−NaYF/TiO)、窒素(N)ドープ酸化チタン粒子を用いた場合((Yb、Er)−NaYF/N−TiO)と比較したが図8である。ここで、Nドープ酸化チタン粒子を用いた場合の製造方法を図1に対応させて図9に示す。ここでは、酸化チタン粒子に窒素ドープを行うために、アップコンバージョン材料粉末以外の原材料が図1の場合とは異なっている。溶媒としては、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)が、チタン原材料としては三塩化チタン(TiCl)が用いられ、水熱合成工程は行われるが、焼成工程は行われていない。
この結果より、ノンドープ酸化チタン粒子が用いられた場合には、UV光照射でのみNOx分解作用が見られるため、アップコンバージョン材料の発する光は光触媒作用に寄与していないと考えられる。また、Nドープ酸化チタン粒子が用いられた場合には、青色、緑色照射ではノンドープ酸化チタン粒子を用いた場合と比べて大きな効果が得られるが、長波長側の光照射では効果は全く得られない。また、短波長側の領域においても、上記の光触媒材料(Cドープ酸化チタン粒子が用いられた場合)は、Nドープ酸化チタン粒子が用いられた場合と比べて、大きな効果が得られる。これは、上記の製造方法で形成されたCドープ酸化チタン粒子における光触媒作用が、Nドープ酸化チタン粒子におけるものよりも強いことを示している。特に長波長側ではNドープ酸化チタン粒子では光が吸収されておらず、短波長側ではNドープ酸化チタン粒子でも吸収はされているが、光触媒作用はCドープ酸化チタン粒子の方がより強くなっている。このため、上記のアップコンバージョン材料粒子とCドープ酸化チタン粒子とを組み合わせた上記の光触媒材料において、紫外光から近赤外光までの広い波長範囲の光によって、特に強いNOx分解作用(光触媒効果)が得られる。
次に、図1の製造方法において、アップコンバージョン材料とTi原材料の組成比を代えることによって、アップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子の存在比率を変えて、NOx分解能力の変化を調べた。ここで、測定は、照射された光の波長毎に測定が行われた。図10は、その測定結果であり、横軸の左端がCドープ酸化チタン粒子のみ、右端がアップコンバージョン材料のみの場合に対応する。
この結果より、Cドープ酸化チタン粒子が直接吸収することがない627nm以上の波長の光に対しては、アップコンバージョン材料粒子は不可欠であり、かつ触媒作用を起こす主体であるCドープ酸化チタン粒子も不可欠である。このため、627nm以上の波長の光に対しては、アップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子の存在比率が33.3%(1/3)〜66.7%(2/3)程度で特に高いNOx分解能力が得られる。一方、Cドープ酸化チタン粒子が直接吸収していると考えられる530nm以下の波長の光によるNOx分解能力は、Cドープ酸化チタン粒子のみに依存するため、この存在比率が小さい方が好ましいとも考えられる。しかしながら、530nm以下の波長の光によるNOx分解能力は、この存在比率が66.7%以下であれば大きくは変わらず、この範囲内ではアップコンバージョン材料粒子の存在によってCドープ酸化チタン粒子のNOx分解能力が悪影響を受けることはない。また、光の波長が短い方が高い分解能力が得られるという点はどの組成でも変わらないが、アップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子の存在比率が1/2程度の場合には、近赤外光(980nm)によって、UV光(390nm)による場合の1/5程度まで、この分解能力を高めることができる。
また、図11は、アップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子の存在比率を50%とした場合において、再現性、特性安定性を調べるために、図7等の測定において、同一波長(980nm)の光を繰り返し照射した場合の測定結果である。この結果より、この光触媒材料によって、安定して高いNOx分解能力が得られることが確認された。
以上より、上記の光触媒材料において、紫外光から近赤外光までの広い波長範囲の光を利用するに際しては、アップコンバージョン材料粒子/Cドープ酸化チタン粒子の存在比率は、1/3〜2/3の範囲であることが好ましい。この範囲の光は、図19の自然光のスペクトルにおいて特に高い光強度が得られる範囲である。このため、この範囲の組成をもつ上記の光触媒材料によって、自然光を用いた光触媒作用によって特に高いNOx分解能力を得ることができる。
図12(a)は、アップコンバージョン材料としてYb、TmドープNaYF(青色発光材料)が用いられた場合の上記の光触媒材料((Yb、Tm)−NaYF/C−TiO)、図12(b)は、アップコンバージョン材料としてYb、ErドープY−YOF(赤色発光材料)が用いられた場合の上記の光触媒材料(Yb、ErドープY−YOF/C−TiO)における図7と同様の測定結果を、それぞれ示す。これらの場合においても、図7と同様に波長980nmでもNOxが分解されており、赤色発光材料を用いた場合(図12(b))はNOx分解能力は劣るものの、青色発光材料を用いた場合(図12(a))には、緑色発光材料を用いた場合(図7)と同等の結果が得られている。すなわち、Yb、TmドープNaYFを用いた場合でも、自然光を用いた光触媒作用によって特に高いNOx分解能力を得ることができる。
前記の通り、ここで用いられるCドープ酸化チタン粒子におけるCドーピングは、焼成工程において自動的に行われるため、多量の炭素(C)を酸化チタン中にドーピングすることができる。これによって、酸化チタンの禁制帯幅が小さくされるために、上記の特性を得ることができる。ここで、図1における焼成工程の温度によって、このドーピング量を調整することができる。図13は、形成された酸化チタン粒子の拡散反射スペクトルを、(1)焼成工程なし、(2)焼成温度400℃、(3)焼成温度165℃、(4)焼成温度265℃、の場合について測定した結果である。ここで、吸収が存在する場合には反射率が低くなるため、可視光域において反射率が低くなることが、Cドープ酸化チタン粒子の光触媒効果を高める上では好ましい。この観点からは、焼成が行われない場合(1)と、焼成温度が高い場合(2)には、吸収が小さくなるため好ましくない。焼成が行われない(1)の場合には、Cが酸化チタン中に充分取り込まれず、焼成温度が高い(2)の場合には、酸化チタンに取り込まれたCが高温のために抜けたものと考えられる。165℃(3)、265℃(4)の場合には、Cが取り込まれたために可視光の吸収が発生していることが確認できる。図13において、後述するように検出された炭素濃度(Cドープ量)も記載されており、Cドープ量と吸収との対応が明らかである。
図14は、(1)焼成工程を行わない場合、(2)焼成温度150℃、(3)焼成温度265℃、の場合における拡散反射スペクトルを、緑色発光材料(a)、青色発光材料(b)、赤色発光材料(c)のそれぞれを用いた複合体について測定した結果である。この結果から、焼成温度が150℃、265℃の場合には可視光吸収が見られるのに対し、焼成工程なしにおいては、可視光吸収が見られないことが確認できる。すなわち、複合体においても、酸化チタン粒子中のCドープ量が焼成温度で調整されている。実際に、これらの複合体におけるCドープ量を、X線光電子分光法(XPS)によって測定したところ、酸化チタン粒子を基準として、焼成温度150℃では0.19atomic%(緑色発光材料使用)、0.17atomic%(青色発光材料使用)、0.24atomic%(赤色発光材料使用)、焼成温度265℃では0.26atomic%(緑色発光材料使用)、0.17atomic%(青色発光材料使用)、0.25atomic%(赤色発光材料使用)であった。一方、焼成工程なしの場合には、炭素は有意に検出できなかった。すなわち、上記の程度の炭素ドーピング量で上記の効果が得られる。
図15は、図7、図12に対応したNOx分解反応測定結果における焼成温度依存性を、緑色発光材料(a)、青色発光材料(b)、赤色発光材料(c)のそれぞれについて調べた結果である。ここで、入射光の波長は980nmとしている。上記の炭素ドープ量に対応してNOx分解能力が高まっていることが確認できる。
また、光触媒として使用される酸化チタン粉末として各種のものが市販されており、これらは、光触媒作用が最大限に発揮されるように最適化されている。そこで、上記のCドープ酸化チタン粒子の代わりに、こうした高性能の光触媒材料として市販されている酸化チタン粉末と上記のアップコンバージョン材料とを組み合わせた複合体(比較例)を製造し、その特性を、本発明の実施例の光触媒材料と比較した。ここでは、この酸化チタン粉末として、商品名P−25(Degussa社)を使用した。図16は、この複合体と本発明の光触媒材料(緑色発光材料使用)のNOx分解反応を、入射光の波長を980nmとして比較した結果である。こうした光触媒特性の優れた酸化チタン粒子が用いられた複合体であっても、波長980nmの光でNOx分解反応を発生させることはできず、上記のCドープ酸化チタン粒子を用いることによって高いNOx分解反応を起こすことができる。
焼成温度を変えて製造された上記の光触媒材料の入射光の波長毎のNOx分解能力を、比較例と共に調べた結果が図17である。ここで、(a)焼成工程なし、(b)焼成温度165℃、(c)焼成温度265℃、(d)焼成温度400℃、(e)Cドープ酸化チタン粒子の代わりにNドープ酸化チタン粒子を用いた場合、(f)Cドープ酸化チタン粒子の代わりにP−25を用いた場合、である。また、測定結果は入射光の波長毎(290〜400nm、400〜510nm、510nm以上の3つの波長領域に区分している。
この結果より、NOx分解能力は、短波長(>290nm)では、どの焼成条件、試料においても大差はない。これは、この波長領域ではドーピングに依存しない酸化チタン本来の特性によって光触媒作用が得られたことを示している。しかしながら、長波長(510nm以上)では、図13の拡散反射スペクトルの結果を反映し、焼成温度が165℃(b)、265℃(c)の場合、特に265℃(c)の場合に高い分解能力が得られている。焼成工程なしの場合(a)とP−25を用いた場合(e)では、共に長波長側では同等にNOx分解能力が低い。特に、焼成温度265℃の場合(c)の場合には、最も高い分解能力が得られている。これは、Cドーピングによって、アップコンバージョン材料の発した可視光の酸化チタン粒子における吸収能力が高まったことを示している。
以上より、焼成工程における最も好ましい焼成温度は、265℃である。また、高い分解能力が得られる上限の焼成温度は350℃であった。このため、実際には165〜350℃の範囲が好ましい。
以上においては、光触媒効果を確認するために、NOx分解反応について実験がなされた。しかしながら、前記の通り、NOxの分解反応以外においても、光触媒作用を用いて各種の化学反応の効率を高めることができる。図18は、色素であるローダミンB(RhB)の分解を近赤外光(980nm)を各種材料に照射することによって行った際のRhBの分解度合いの時間依存性を、(1)Cドープ酸化チタン粒子のみ、(2)Yb、TmドープNaYF(青色発光材料)粒子とCドープ酸化チタン粒子が用いられた場合の上記の光触媒材料、(3)Yb、ErドープNaYF(緑色発光材料)粒子とCドープ酸化チタン粒子が用いられた場合の上記の光触媒材料、(4)Yb、ErドープY−YOF(赤色発光材料)とCドープ酸化チタン粒子が用いられた場合の上記の光触媒材料、(5)Yb、ErドープNaYF(緑色発光材料)粒子のみ、について測定した結果である。この場合においても、NOx分解反応と同様に、(2)(3)において特に高い反応効率が得られた。(1)(5)では分解反応は全く見られず、(4)では分解反応は見られるが、効率は(2)(3)と比べて低い。
このように、上記の光触媒材料は、各種の化学反応においても有効である。この際、近赤外光から紫外光にかけての広い波長範囲の光を用いて化学反応を促進させることが可能である。
10 アップコンバージョン材料粒子
20 C(炭素)ドープ酸化チタン粒子
31 可視・近赤外光
32 短波長光

Claims (6)

  1. イッテルビウム(Yb)及び、ツリウム(Tm)、エルビウム(Er)のうちの少なくとも一方がドーピングされたフッ化イットリウムナトリウム(NaYF)からなるアップコンバージョン材料を主成分として構成されたアップコンバージョン材料粒子と、
    前記アップコンバージョン材料粒子よりも小さな平均粒径をもち、炭素(C)が添加された酸化チタン(TiO)を主成分とし、前記アップコンバージョン材料粒子の表面を囲むように前記アップコンバージョン材料粒子と結合した複数のCドープ酸化チタン粒子と、
    を具備することを特徴とする光触媒材料。
  2. 前記アップコンバージョン材料粒子の平均粒径は0.1〜100μmであり、前記Cドープ酸化チタン粒子の平均粒径は5〜100nmであることを特徴とする請求項1に記載の光触媒材料。
  3. 前記アップコンバージョン材料粒子の前記Cドープ酸化チタン粒子に対する存在比率が1/3〜2/3の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒材料。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光触媒材料の製造方法であって、
    前記アップコンバージョン材料で構成された粉末が混合された液体中にチタンアルコキシドを添加して加熱する水熱合成工程と、
    前記水熱合成工程によって形成された粉末を抽出して焼成する焼成工程と、
    を具備することを特徴とする光触媒材料の製造方法。
  5. 前記水熱合成工程における加熱温度は、100〜250℃の範囲であることを特徴とする請求項4に記載の光触媒材料の製造方法。
  6. 前記焼成工程における焼成温度は165〜350℃の範囲であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光触媒材料の製造方法。
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