JP2015112269A - 電位治療器 - Google Patents
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Abstract
Description
電位治療器が、生体に印加する高電圧の波形としては、一般的には、交流電圧の正電圧のピーク値より、負電圧のピーク値の方が大きい波形が、生体の新陳代謝を促す上で望ましいとされている。
この交流電圧発生部は、交流電圧における正電圧の領域と、交流電圧における負電圧の領域とが同一面積で、正負非対称の波形を形成する波形発生部を有しており、この波形発生部が、交流電圧の負電圧のピーク値が正電圧のピーク値より大きくなるように設定されたオフセット波形をトランスの一次側に入力するようにしている。
なお、特許文献1には、交流電圧における正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率を50:50〜10:90の範囲で切り替えることができる旨が記載されている。
図1はこの発明の実施の形態1による電位治療器を示す構成図である。
図1において、電源回路2はAC電源1から交流電力の供給を受けて、電位治療器の各デバイス(例えば、交流電圧発生回路3、直流電圧発生回路5、制御回路6など)に対して駆動用の電力を供給する回路である。
交流電圧発生回路3は制御回路6から出力される交流電圧制御信号にしたがって交流電圧VACを発生する回路である。
直流電圧発生回路5は例えば出力可変型の直流電源(以下、「直流可変電源」と称する)などから構成されており、制御回路6から出力される直流電圧制御信号にしたがって昇圧トランス4の二次側の出力端子4bとグランド間に直流電圧VDCを印加する回路である。
また、制御回路6は交流電圧発生回路3により発生される交流電圧VACの波形が正電圧のピーク値から減少に転じる直前に、正の電圧を交流電圧VACに重畳して波形の山を形成し、あるいは、交流電圧VACの波形が負電圧のピーク値から増加に転じる直前に、負の電圧を交流電圧VACに重畳して波形の谷を形成する処理を実施する。
電流制限抵抗7は漏れ電流を制限するために、昇圧トランス4の二次側の出力端子4aと電位出力端子8の間に挿入されている抵抗である。
なお、電位出力端子8には、図示せぬ通電マット内に収納されている導電電極板が接続されており、治療者が通電マットの上に乗ると、電位出力端子8から出力された交流電圧VAC’が治療者に与えられる。
最初に、交流電圧VACにおける正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを調整する処理について説明する。
まず、制御回路6は、交流電圧の波形の形状(例えば、正弦波形、矩形波形、あるいは、正弦波と矩形波の組み合わせ)や、交流電圧の周波数fなどを示す交流電圧制御信号を交流電圧発生回路3に出力する。
交流電圧発生回路3は、制御回路6から交流電圧制御信号を受けると、その交流電圧制御信号にしたがって交流電圧VACを発生する。
なお、交流電圧発生回路3は、制御回路6の指示の下で、所望の波形形状の交流電圧VACを発生することができればよく、交流電圧発生回路3の回路構成は特に問わない。
VAC’=K・VAC
ただし、Kは昇圧トランス4の利得(ゲイン)である。
この実施の形態1では、二次側の出力端子4bに直流電圧発生回路5が接続されているが、直流電圧発生回路5が接続されていなければ、昇圧トランス4により発生された交流電圧VAC’における正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rは変えられず、電位出力端子8に出力される。
例えば、交流電圧VAC’における正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを50:50〜0:100の範囲で調整する場合、0V〜−XV(この場合、XはVACの波高値となる)の直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
また、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを50:50〜100:0の範囲で調整する場合、0V〜+XVの直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
例えば、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを25:75で使用する場合、−X/2Vの直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
例えば、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを0:100で使用する場合、−XVの直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
例えば、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを75:25で使用する場合、+X/2Vの直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
例えば、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rを100:0で使用する場合、+XVの直流電圧VDCを示す直流電圧制御信号を直流電圧発生回路5に出力する。
これにより、直流電圧発生回路5から出力された直流電圧VDCが交流電圧VAC’に重畳され、その分だけ、交流電圧VAC’がシフトされるため、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rが調整され、比率Rが調整された後の交流電圧VAC’が電位出力端子8から出力される。
例えば、直流電圧VDCがマイナスの電圧であれば、昇圧後の交流電圧VAC’が直流電圧VDCの値に応じてマイナス側にオフセットされて、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rが50:50〜0:100の範囲になる。
一方、直流電圧VDCがプラスの電圧であれば、昇圧後の交流電圧VAC’が直流電圧VDCの値に応じてプラス側にオフセットされて、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rが50:50〜100:0の範囲になる。
ここでは、説明の便宜上、交流電圧発生回路3により発生される交流電圧VACの波形が矩形波であり、比率調整後の交流電圧VAC’が図2に示すように正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rが20:80であるものとする。
この場合の正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との落差は、約15000Vである。
この交流電圧制御信号は、事前に、交流電圧の周波数fなどを示す交流電圧制御信号に含めて交流電圧発生回路3に出力するようにしてもよいし、周波数fなどを示す交流電圧制御信号と別個に交流電圧発生回路3に出力するようにしてもよい。
交流電圧VACの波形に山を形成する手法としては、矩形波の交流電圧VACに対して高調波を重畳させる手法などが考えられる。
図3の例では、約9000Vの電圧を交流電圧VACに重畳しており、その結果、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との落差が約24000Vになっており、ピーク値の落差が約9000V大きくなっている。
この場合、制御回路6は、例えば、図4の交流電圧VACの波形において、負電圧のピーク値から増加に転じる直前(概ね時刻42〜49の付近)に、負の電圧を重畳する旨を示す交流電圧制御信号を交流電圧発生回路3に出力する。
交流電圧発生回路3は、制御回路6から負の電圧を重畳する旨を示す交流電圧制御信号を受けると、図5に示すように、交流電圧VACの波形が負電圧のピーク値から増加に転じる直前(概ね時刻42〜49の付近)に、負の電圧を交流電圧VACに重畳することで、交流電圧VACの波形に谷を形成する。
図5の例では、約−9000Vの電圧を交流電圧VACに重畳しており、その結果、正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との落差が約24000Vになっており、ピーク値の落差が約9000V大きくなっている。
例えば、交流電圧VACの波形が正弦波である場合、正電圧及び負電圧のピーク値は波高値に相当し、矩形波の場合のように、ピーク値が所定期間連続しないので、その波高値に正の電圧や負の電圧を重畳することで、波形の山や谷を形成する。
図7はこの発明の実施の形態2による電位治療器を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
直流電圧発生回路11は例えば固定の直流電源などから構成されており、昇圧トランス4の二次側の出力端子4aと出力端子4bの間に固定の直流電圧VDC(正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率Rが50:50〜0:100の範囲、あるいは、50:50〜100:0の範囲の中の任意の固定比率に設定する直流電圧VDC)を印加する回路である。
また、制御回路12は図1の制御回路6と同様に、交流電圧発生回路3により発生される交流電圧VACの波形が正電圧のピーク値から減少に転じる直前に、正の電圧を交流電圧VACに重畳して波形の山を形成し、あるいは、交流電圧VACの波形が負電圧のピーク値から増加に転じる直前に、負の電圧を交流電圧VACに重畳して波形の谷を形成する処理を実施する。
ただし、制御回路12は、図1の制御回路6と異なり、直流電圧発生回路11により印加される直流電圧VDCを制御する処理を実施しない。
2 電源回路
3 交流電圧発生回路
4 昇圧トランス
4a 昇圧トランスの二次側の出力端子
4b 昇圧トランスの二次側の出力端子
5,11 直流電圧発生回路
6,12 制御回路
7 電流制限抵抗
8 電位出力端子
Claims (3)
- 交流電圧を発生する交流電圧発生回路と、
前記交流電圧発生回路により発生された交流電圧を昇圧して、昇圧後の交流電圧を出力する変圧器と、
前記交流電圧発生回路により発生される交流電圧を制御して、前記交流電圧の波形が正電圧のピーク値から減少に転じる直前に、正の電圧を前記交流電圧に重畳して波形の山を形成し、あるいは、前記交流電圧の波形が負電圧のピーク値から増加に転じる直前に、負の電圧を前記交流電圧に重畳して波形の谷を形成する制御回路と
を備えた電位治療器。 - 前記変圧器の二次側における2つの出力端子のうち、電位出力端子と接続されていない側の出力端子とグランド間に直流電圧を印加する直流電圧発生回路を設け、
前記制御回路は、前記直流電圧発生回路により印加される直流電圧を制御して、前記電位出力端子から出力される交流電圧における正電圧のピーク値と負電圧のピーク値との比率を調整することを特徴とする請求項1記載の電位治療器。 - 前記変圧器の二次側における2つの出力端子の間に、固定の直流電圧を印加する直流電圧発生回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の電位治療器。
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