JP2015111559A - ナトリウム二次電池 - Google Patents

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Yoshihiro Makino
至洋 牧野
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信一 木下
木戸 照雄
Teruo Kido
照雄 木戸
謙三 高橋
Kenzo Takahashi
謙三 高橋
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Abstract

【課題】固体電解質を用いたナトリウム二次電池(1)において、液漏れを防止するとともに、電池の性能低下も抑える。【解決手段】正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間に、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有する電解質層(15)を設け、この電解質層(15)が上記正極活物質層(11)と負極活物質層(12)とに接触するように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ナトリウム二次電池に関し、特に、固体電解質を有するナトリウム二次電池に関するものである。
従来、二次電池として、リチウム二次電池やナトリウム二次電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、正極活物質層と負極活物質層の間に固体電解質層が配置されてナトリウムイオンが移動する形態のナトリウム二次電池が開示されている。
特許文献1の二次電池では、正極活物質層と固体電解質層との界面、及び負極活物質層と固体電解質層との界面が、それぞれ固体と固体との界面(固固界面)になり、液体電解質(電解液)を用いた場合の固液界面に比べてイオン伝導抵抗が増大しやすいため、その固固界面へ圧力を付与してイオン伝導抵抗を低減するようにしている。具体的には、正極活物質層と負極活物質層とその間に位置する固体電解質層とからなる電解質・電極接合体をケースに収容するとともに、ケースの内面と電解質・電極接合体との間に、加圧した液体を充填して固固界面へ圧力を付与するようにしている。
国際公開第2010/095230号
しかしながら、ケースの中に液体を封入する構成を採用すると、ケースから液漏れが生じるおそれがある。また、固体電解質を用いたナトリウム二次電池では、充放電などに伴う熱膨張によって、固固界面に割れが生じてイオン伝導路が減少し、その結果、界面抵抗が増加することになって電池の性能低下の原因となるおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、固体電解質を用いたナトリウム二次電池において、液漏れを防止するとともに、性能の低下も抑えることである。
第1の発明のナトリウム二次電池は、正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、該正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間に配置される電解質層(15)と、該正極活物質層(11)、負極活物質層(12)及び電解質層(15)が組み込まれるケース(10)とを備えたナトリウム二次電池であって、上記電解質層(15)は、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有し、上記電解質層(15)が上記正極活物質層(11)と負極活物質層(12)とに接触していることを特徴とする。
この第1の発明では、ナトリウム二次電池に電源を接続する充電時は、ナトリウム二次電池内でナトリウムイオンが正極活物質層(11)から出て電解質層(15)内を移動し、負極活物質層(12)へ入る。また、ナトリウム二次電池に負荷を接続する放電時は、ナトリウム二次電池内でナトリウムイオンは負極活物質層(12)から出て正極活物質層(11)に入る。
この第1の発明では、電解質層(15)内に、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質が配置されるので、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間のイオン伝導性が向上する。しかも、正極活物質層(11)及び負極活物質層(12)は、何れも、電解質層(15)のゲル状物質と接触するので、固固界面に比してイオン伝導性が増大して、正極活物質層(11)と電解質層(15)との間のイオン伝導抵抗、及び負極活物質層(12)と電解質層(15)との間のイオン伝導抵抗を小さくすることができる。また、充放電中に正極活物質層(11)及び負極活物質層(12)の一方又は双方が電解質層(15)との界面で割れを生じたとしても、電解質層(15)内のゲル状物質(17)がその割れ部分に染み込むので、界面抵抗の低下が抑えられる。
第2の発明は、上記ナトリウム二次電池において、上記電解質層(15)は、上記正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との接触を防止するセパレータとしても機能することを特徴としている。
この第2の発明では、電解質層(15)がセパレータとしても機能して、たとえ正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との離隔が短くされる状況となった場合であっても、電解質層(15)内に存在する多くの粉末状の個体電解質(16)が正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との接触を防止する。
第3の発明は、正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、該正極活物質層(11)及び負極活物質層(12)の間に配置される固体電解質層(13)と、該正極活物質層(11)、負極活物質層(12)及び固体電解質層(13)が組み込まれるケース(10)とを備えたナトリウム二次電池を前提としている。
そして、このナトリウム二次電池では、上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間に、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)が設けられ、該ゲル状物質層(14)が、上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)とに接触するとともに上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)とに接触していることを特徴としている。
この第3の発明では、ナトリウム二次電池に電源を接続する充電時は、ナトリウム二次電池内でナトリウムイオンが正極活物質層(11)から出て固体電解質層(13)内を移動し、負極活物質層(12)へ入る。また、ナトリウム二次電池に負荷を接続する放電時は、ナトリウム二次電池内でナトリウムイオンは負極活物質層(12)から出て正極活物質層(11)に入る。
この第3の発明では、正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間に、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)を設けているので、正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間のイオン伝導抵抗を小さくすることができ、負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間のイオン伝導抵抗も小さくすることができる。また、充放電中に界面や固体電解質層(13)に割れが生じたとしてもゲル状物質層(14)を構成するゲル状物質がその間隙に染み込むので、界面抵抗の低下や固体電解質層(13)の抵抗の低下が抑えられる。
第4の発明は、上記ナトリウム二次電池において、上記ゲル状物質にはさらに電解液が含まれていることを特徴としている。
この第4の発明では、ゲル状物質に電解液を含ませているので、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間のイオン伝導抵抗を、さらに小さくすることができる。
上記第1の発明によれば、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間に、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有する電解質層(15)を設けており、ケース(10)に液体を封入する構成は採用していないので、ケース(10)からの液漏れを防止できる。また、電解質層(15)にゲル状物質(17)を含む構成としたので、正極活物質層(11)と電解質層(15)との間、及び負極活物質層(12)と電解質層(15)との間のイオン伝導抵抗を小さくすることができ、更には、充放電時に界面に割れが生じたとしても界面抵抗が低下するのを抑えられるので、ナトリウム二次電池の性能が低下するのを防止できる。
上記第2の発明によれば、電解質層(15)がセパレータとしても機能するので、一般的な液体電解質を用いる電池において必要とされるセパレータを不要にでき、ナトリウム二次電池(1)をコンパクト化できる。
上記第3の発明によれば、正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間に、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)を設けており、ケース(10)に液体を封入する構成は採用していないので、ケース(10)からの液漏れを防止できる。また、上記ゲル状物質層(14)を用いたことにより、正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間のイオン伝導抵抗を小さくすることができるうえ、充放電時に界面や固体電解質層(13)に割れが生じたとしても界面抵抗や固体電解質層(13)の抵抗が低下するのを抑えられるので、ナトリウム二次電池の性能が低下するのを防止できる。
上記第4の発明によれば、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間のイオン伝導抵抗を小さくすることができるので、ナトリウム二次電池の性能が低下するのをより確実に防止できる。また、電解液はゲル状物質層(14)や電解質層(15)内のゲル状物質に含ませるようにしているから、ケース(10)からの液漏れも生じにくい。
図1は本発明の第1の実施形態に係るナトリウム二次電池の断面構造を示す概略図である。 図2は同ナトリウム二次電池のより具体的な構成を示す分解斜視図である。 図3は本発明の第2の実施形態に係るナトリウム二次電池の断面構造を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、この実施形態のナトリウム二次電池(1)は、ケース(10)と、正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、電解質層(15)とを備えている。正極活物質層(11)と負極活物質層(12)と電解質層(15)とはケース(10)内に組み込まれ、電解質層(15)が正極活物質層(11)と負極活物質層(12)の間に配置されている。
上記正極活物質層(11)を構成する正極活物質には、クロム酸ナトリウム(NaCrO2)が用いられる。ただし、正極活物質の材料はクロム酸ナトリウムに限らず、ナトリウム二次電池の正極として利用できるものであれば他の材料でもよい。
上記負極活物質層(12)には、スズめっきを施したアルミニウム板が用いられる。ただし、負極活物質層(12)の材料はスズめっきを施したアルミニウム板に限らず、ナトリウム二次電池の負極として利用できるものであれば他の材料でもよい。
上記電解質層(15)は、固体電解質(16)とゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有している。
上記固体電解質(16)は、粉末状又は粒子状(以下、粉末状という)のナトリウムイオン伝導性を持つ例えばβアルミナやNASICONが用いられる。その粉末のサイズは200μm程度であることが望ましい。
また、上記粉末状の固体電解質(16)には、有機又は無機の電解質が混合されていても良い。この有機又は無機の電解質としては、例えばKFSI、NaFSI、NaPF6、NaBF4、NaClO4が挙げられる。
更に、上記粉末状の固体電解質(16)と有機又は無機の電解質との混合物は、有機高分子材料、望ましくは、電解質の特性を有する有機高分子材料で分散されていても良い。この有機高分子材料としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートが挙げられる。
尚、上記固体電解質(16)の材料は、βアルミナやNASICONに限らず、βアルミナとNASICONとの混合物であってもよいし、他のものを用いてもよい。
また、上記ゲル状物質(17)は、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能な材料、例えば無機のゲル化剤であるケイ酸ナトリウムマグネシウムやケイ酸アルミニウムマグネシウムが用いられる。ただし、このゲル状物質(17)には、その他の材料を用いてもよい。
上記ゲル状物質(17)に含まれる電解質としては、NaClO4、NaPF6、NaTFSA、NaBF4、CF3SO3Na、NaAs6などが挙げられる。ただし、この電解質は、ナトリウム二次電池(1)に使用される電解質塩であればその他のものでもよい。
そして、上記電解質層(15)が、上記正極活物質層(11)に接触するとともに、上記負極活物質層(12)に接触している。
上記ナトリウム二次電池(1)は、図1に示すように、正極接片(11a)と負極接片(12a)が電源・負荷(2)に接続されて用いられる。ナトリウム二次電池(1)に電源(2)を接続する充電時は、電子が電源(2)から負極接片(12a)の方向へ流れる。この充電時は、ナトリウム二次電池(1)内でナトリウムイオンが正極活物質層(11)から出て電解質層(15)内を移動し、負極活物質層(12)へ入る。また、ナトリウム二次電池(1)に負荷(2)を接続する放電時は、電子が負極接片(12a)から負荷(2)の方向へ流れ、ナトリウム二次電池(1)内でナトリウムイオンは負極活物質層(12)から出て電解質層(15)内を移動し、正極活物質層(11)に入る。
図2は、上記図1のナトリウム二次電池(1)の具体的構成を示す。同図では、ナトリウム二次電池(1)は、上下に配置した2つのラミネートフィルムよりなるケース(10)と、積層電極(20)とを有する。この積層電極(20)は、上記2つのケース(10)に形成した凹部(10a)に収容された状態で、この2つのケース(10)の周縁部同士を接合して、2つのケース(10)内に封止される。
上記積層電極(20)は、上記正極活物質層(11)より成る複数(同図では2つを図示)の正極(21)と、上記負極活物質層(12)より成る複数(同図では3つを図示)の負極(22)とを有し、これ等の正極(21)と負極(22)とが交互に配置されると共に、これ等の正極(21)と負極(22)との間に、上記粉末状の個体電解質とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質とが混錬された電解質を有する電解質層(15)が配置される。
上記電解質層(15)は、既述の通り、粉末状の個体電解質とゲル状物質とが混錬された電解質を有するので、ある程度の流動性を有するが全体として高い粘性を持つ個体状であるので、以上のように積層電極(20)を構成してラミネート型のナトリウム二次電池(1)とすることが可能である。
尚、上記正極(21)には、各々、上記電源・負荷(2)に接続するためのタブ(正極接片)(21a)が形成されると共に、負極(22)にも、各々、上記正極(21)と同じ端部側に、上記電源・負荷(2)に接続するためのタブ(負極接片)(22a)が形成される。これ等のタブ(21a)、(22a)は、上記ケース(10)の封止状態ではケース(10)の外方に突出する。
上記図1及び図2において、電解質層(15)は、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)とを電気的に分離するセパレータとしての役割を果たす。具体的には、電解質層(15)は、正極活物質層(11)と負極活物質層(12)とが近接する方向にナトリウム二次電池(1)に力が作用したとき、電解質層(15)に含まれる粉末状の個体電解質(16)が正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との接触を確実に防止する程度に、多くの粉末状の個体電解質(16)が含まれている。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、ケース(10)内の正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間に、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有する電解質層(15)を設けているので、界面のイオン伝導抵抗を低減することが可能になり、電池の性能を高められる。
特に、ナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)に粉末状の個体電解質(16)が混錬されているので、例えば特開平9−50824号公報開示に技術のように個体電解質粒子をイオン伝導性高分子に混ぜるのと同様、イオン伝導性を高めることが可能である。
また、充放電などに伴う熱膨張で正極活物質層(11)や負極活物質層(12)の電解質層(15)に接する界面に割れが生じても、電解質層(15)のゲル状物質(17)が正極活物質層(11)や負極活物質層(12)の割れに染み込んで、界面抵抗が増加するのを抑えることができので、ナトリウム二次電池(1)が劣化するのを防止できる。
更に、本実施形態では、ケース(10)の中に液体を封入していないので、ナトリウム二次電池(1)のケース(10)から液漏れが生じるのも防止できる。
しかも、電解質層(15)内での粉末状の個体電解質(16)の含有率を高めて、この電解質層(15)が正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間のセパレータとして機能するので、一般的な液体電解質を用いる電池において必要とされるグラスウール製などのセパレータを不要にでき、ナトリウム二次電池(1)をコンパクト化することができる。
(第2の実施形態)
図3に示すように、この実施形態のナトリウム二次電池(1)は、ケース(10)と、正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、固体電解質層(13)とを備えている。正極活物質層(11)と負極活物質層(12)と固体電解質層(13)とはケース(10)内に組み込まれ、固体電解質層(13)が正極活物質層(11)と負極活物質層(12)の間に配置されている。
上記固体電解質層(13)は、固体粉末状の電解質の集合体を融点よりも低い温度で加熱してその粉末電解質が固まったバルク状の焼結体よりなる。この固体電解質層(13)を構成する固体電解質には、例えばβアルミナが用いられる。ただし、固体電解質の材料はβアルミナに限らず、他のものを用いてもよい。
上記正極活物質層(11)を構成する正極活物質には、クロム酸ナトリウム(NaCrO2)が用いられる。ただし、正極活物質の材料はクロム酸ナトリウムに限らず、ナトリウム二次電池の正極として利用できるものであれば他の材料でもよい。
上記負極活物質層(12)には、スズめっきを施したアルミニウム板が用いられる。ただし、負極活物質層(12)の材料はスズめっきを施したアルミニウム板に限らず、ナトリウム二次電池の負極として利用できるものであれば他の材料でもよい。
本実施形態では、上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間には、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)が設けられている。そして、ゲル状物質層(14)が、上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)とに接触するとともに上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)とに接触している。
ゲル状物質層(14)を構成するゲル状物質としては、無機のゲル化剤であるケイ酸ナトリウムマグネシウムやケイ酸アルミニウムマグネシウムが用いられる。ただし、ゲル状物質には、その他の材料を用いてもよい。
ゲル状物質層(14)に含まれる電解質としては、NaClO4、NaPF6、NaTFSA、NaBF4、CF3SO3Na、NaAs6などが挙げられる。ただし、電解質は、ナトリウム二次電池(1)に使用される電解質塩であればその他のものでもよい。
上記ナトリウム二次電池(1)は、図3に示すように、正極接片(11a)と負極接片(12a)が電源・負荷(2)に接続されて用いられる。ナトリウム二次電池(1)に電源(2)を接続する充電時は、電子が電源(2)から負極接片(12a)の方向へ流れる。この充電時は、ナトリウム二次電池(1)内でナトリウムイオンが正極活物質層(11)から出て固体電解質層(13)内を移動し、負極活物質層(12)へ入る。また、ナトリウム二次電池(1)に負荷(2)を接続する放電時は、電子が負極接片(12a)から負荷(2)の方向へ流れ、ナトリウム二次電池(1)内でナトリウムイオンは負極活物質層(12)から出て正極活物質層(11)に入る。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記ケース(10)内の正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間に、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)を設けているので界面のイオン伝導抵抗を低減することが可能になり、電池の性能を高められる。
また、充放電などに伴う熱膨張で界面に割れが生じても、ゲル状物質が正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間の割れに染み込み、界面抵抗が増加するのを抑えられるので、電池が劣化するのを防止できる。
同様に、固体電解質層(13)に割れが生じても、ゲル状物質層(14)のナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質がその固体電解質層(13)の割れた隙間に浸透するので、固体電解質層(13)で抵抗が増加するのを抑えられて、電池が劣化するのを防止できる。
更に、この実施形態では、ケース(10)の中に液体を封入していないので、ナトリウム二次電池(1)のケース(10)から液漏れが生じるのも防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記ゲル状物質層(14)には、さらに電解液を含ませるとよい。この電解液としては、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどが挙げられる。ただし、ゲル状物質層(14)に含ませる電解液は、その他のものを用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
このように構成すると、電解液を用いることによりイオン伝導度を高められるので、電池の性能低下をより確実に抑えられる。また、電解液はゲル状物質層(14)に含ませているので、ケース(10)からの液漏れも抑えられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、固体電解質を有するナトリウム二次電池について有用である。
1 ナトリウム二次電池
10 ケース
10a 凹部
11 正極活物質層
12 負極活物質層
13 固体電解質層
14 ゲル状物質層
15 電解質層
16 粉末状の個体電解質
17 ゲル状物質
20 積層電極
21 正極
22 負極
21a、22a タブ

Claims (4)

  1. 正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、該正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との間に配置される電解質層(15)と、該正極活物質層(11)、負極活物質層(12)及び電解質層(15)が組み込まれるケース(10)とを備えたナトリウム二次電池であって、
    上記電解質層(15)は、粉末状の個体電解質(16)とナトリウムイオン伝導性を持つゲル状物質(17)とが混錬された電解質を有し、
    上記電解質層(15)が上記正極活物質層(11)と負極活物質層(12)とに接触している
    ことを特徴とするナトリウム二次電池。
  2. 請求項1において、
    上記電解質層(15)は、上記正極活物質層(11)と負極活物質層(12)との接触を防止するセパレータとしても機能する
    ことを特徴とするナトリウム二次電池。
  3. 正極活物質層(11)と、負極活物質層(12)と、該正極活物質層(11)及び負極活物質層(12)の間に配置される固体電解質層(13)と、該正極活物質層(11)、負極活物質層(12)及び固体電解質層(13)が組み込まれるケース(10)とを備えたナトリウム二次電池であって、
    上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)との間、及び上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)との間には、電解質を含んでナトリウムイオンが移動可能なゲル状物質層(14)が設けられ、該ゲル状物質層(14)が、上記正極活物質層(11)と固体電解質層(13)とに接触するとともに上記負極活物質層(12)と固体電解質層(13)とに接触している
    ことを特徴とするナトリウム二次電池。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、
    上記ゲル状物質にはさらに電解液が含まれている
    ことを特徴とするナトリウム二次電池。
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