JP2015111349A - 交通信号制御機 - Google Patents

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Abstract

【課題】連動制御の融通性を高めることができる交通信号制御機を提供する。【解決手段】第1交差点に設置された第1信号灯器を制御するために、所定サイクルの各階梯時間を含む信号制御情報を取得する取得部と、前記第1交差点の上流側または下流側の第2交差点に設置された第2信号灯器を制御する交通信号制御子機に対して、当該第2信号灯器を前記第1信号灯器と連動して点灯および消灯させるための連動信号を送信する送信部と、を備えた交通信号制御機であって、前記各階梯時間、負の値をとり得るオフセット時間、および前記オフセット時間の起算時点である基準時点を考慮して、前記連動信号を送信する送信時点を決定し、前記送信時点で前記送信部に前記連動信号を送信させる設定部を備えている交通信号制御機。【選択図】図4

Description

本発明は、交通信号制御機に関する。
交通信号制御においては、交通管制センター等に設置された中央装置から、道路の交差点に設置された交通信号制御機に対して、信号制御に用いられる各階梯時間を含む信号制御情報を送信し、当該信号制御情報にしたがって信号灯器を制御するテーブル制御方式が普及している。
そして、このようなテーブル制御方式を用いた交通信号制御では、車両の流れが円滑になるように、所定の交差点に設置された信号灯器を制御する交通信号制御親機から、その交差点に隣接する他の交差点に設置された信号灯器を制御する交通信号制御子機に対して連動信号(同期信号)を送信することで、これら両交差点の信号灯器の制御を連動させる連動制御が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−287125号公報
上記連動制御では、交通信号制御親機から交通信号制御子機への連動信号の送信タイミングは、一般的に交通信号制御親機の基準となる階梯の開始時点となっている。そして、交通信号制御子機は、この連動信号を受信した時点から、自機で予め設定されたオフセット時間分だけ遅延して階梯が進むようになっている。しかし、このような制御方法では、交通信号制御親機の基準階梯に対して、正のオフセット時間だけ遅れた連動制御を行うことはできるが、負のオフセット時間だけ早めた連動制御を行うことはできないため、制御の融通性が低いという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑み、連動制御の融通性を高めることができる交通信号制御機を提供することを目的とする。
本発明は、第1交差点に設置された第1信号灯器を制御するために、所定サイクルの各階梯時間を含む信号制御情報を取得する取得部と、前記第1交差点の上流側または下流側の第2交差点に設置された第2信号灯器を制御する交通信号制御子機に対して、当該第2信号灯器を前記第1信号灯器と連動して点灯および消灯させるための連動信号を送信する送信部と、を備えた交通信号制御機であって、前記各階梯時間、負の値をとり得るオフセット時間、および前記オフセット時間の起算時点である基準時点を考慮して、前記連動信号を送信する送信時点を決定し、前記送信時点で前記送信部に前記連動信号を送信させる設定部を備えている交通信号制御機である。
本発明の交通信号制御機によれば、連動制御の融通性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。 交通信号制御親機の内部構成を示す機能ブロック図である。 交通信号制御子機の内部構成を示す機能ブロック図である。 連動制御の動作手順を示すシーケンス図である。 時間帯毎に設定されたオフセット時間の一覧表である。 オフセット時間が正の値である場合の連動制御の具体例を示す現示階梯図である。 オフセット時間が負の値である場合の連動制御の具体例を示す現示階梯図である。 連動制御の変形例を示す現示階梯図である。 本発明の第2実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。 第2実施形態の交通信号制御親機が、感応制御の調整時間を予測できない場合に行う連動信号の送信時点の具体的な決定手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の交通信号制御親機が、感応制御の調整時間を予測できない場合に行う負のオフセット秒数における送信時点の決定手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の交通信号制御親機が、感応制御の調整時間を予測できる場合に行う連動信号の送信時点の具体的な決定手順を示すフローチャートである。 第2実施形態における連動制御の具体例を示す現示階梯図である。 図13の現示階梯図において感応階梯が短縮された場合の具体例を示す説明図である。 図13の現示階梯図において感応階梯が延長された場合の具体例を示す説明図である。 第2実施形態における連動制御の他の具体例を示す現示階梯図である。 図16の現示階梯図において感応階梯がその短縮秒数を予測不能な状態で短縮された場合の具体例を示す説明図である。 図16の現示階梯図において感応階梯がその短縮秒数を予測不能な状態で短縮された場合の他の具体例を示す説明図である。 図16の現示階梯図において感応階梯がその延長秒数を予測不能な状態で延長された場合の具体例を示す説明図である。 図16の現示階梯図における連動制御の変形例を示す説明図である。 図20の現示階梯図における連動制御の変形例を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る交通信号制御機の連動制御に用いられるオフセット時間の一覧表である。 本発明の第4実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。 第4実施形態の交通信号制御機の連動制御に用いられるオフセット時間の一覧表である。 本発明の第5実施形態に係る交通信号制御機における連動制御の具体例を示す現示階梯図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係る交通信号制御機は、第1交差点に設置された第1信号灯器を制御するために、所定サイクルの各階梯時間を含む信号制御情報を取得する取得部と、前記第1交差点の上流側または下流側の第2交差点に設置された第2信号灯器を制御する交通信号制御子機に対して、当該第2信号灯器を前記第1信号灯器と連動して点灯および消灯させるための連動信号を送信する送信部と、を備えた交通信号制御機であって、前記各階梯時間、負の値をとり得るオフセット時間、および前記オフセット時間の起算時点である基準時点を考慮して、前記連動信号を送信する送信時点を決定し、前記送信時点で前記送信部に前記連動信号を送信させる設定部を備えている。
ここで、「所定サイクル」とは、現サイクルおよび次サイクルの少なくとも一方のサイクルを意味する。
上記のように構成された交通信号制御機によれば、負の値をとり得るオフセット時間を考慮して連動信号を送信する送信時点が決定され、その送信時点で交通信号制御子機に連動信号が送信されるため、基準時点に対して正のオフセット時間だけ遅れた連動制御のみならず、基準時点に対して負のオフセット時間だけ早めた連動制御を行うことが可能となる。これにより、連動制御の融通性を高めることができる。また、この連動制御は、交通信号制御子機の構成を変更する必要がないので、導入コストを低減することができる。
(2)前記(1)の前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、前記設定部は、前記オフセット時間が負の値であって、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点が調整前の前記感応階梯に含まれる場合、前記感応階梯の階梯時間がその短縮時間を予測不能な状態で短縮されたときの短縮時間が、前記オフセット時間の絶対値のうち調整前の前記感応階梯に含まれる時間以下のとき、または前記感応階梯の階梯時間がその延長時間を予測不能な状態で延長されたときは、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点を前記送信時点として決定し、前記感応階梯の階梯時間がその短縮時間を予測不能な状態で短縮されたときの短縮時間が、前記オフセット時間の絶対値のうち調整前の前記感応階梯に含まれる時間よりも大きいときは、前記感応階梯がその階梯時間の短縮により終了した時点を前記送信時点として決定するのが好ましい。
感応階梯の階梯時間は、車両感知器の感知信号によって調整されるため、その調整後の階梯時間を予測することはできない場合が多い(一部の感応制御では、予め短縮時間や延長時間を把握できるものがある)。このため、オフセット時間が負の値であって、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯時間が短縮または延長されることによって、連動信号の送信時点を決定することが困難となる。
これに対して、上記(2)のように構成された交通信号制御機では、オフセット時間が負の値であって、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯時間がその短縮時間または延長時間を予測不能な状態で短縮または延長されたときに、設定部は、感応階梯の短縮時間または延長時間に関係なく、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定する。
ただし、感応階梯の短縮時間がオフセット時間の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる時間よりも大きい場合、つまり感応階梯の階梯時間が短縮されることで、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が短縮後の感応階梯に含まれなくなった場合、設定部は感応階梯がその階梯時間の短縮により終了した時点を送信時点として決定する。
これにより、オフセット時間が負の値であって、感応階梯の階梯時間が短縮または延長された場合であっても、連動信号の送信時点を容易に決定することができる。
(3)前記(1)の前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、前記設定部は、前記オフセット時間が負の値であって、前記感応階梯における階梯時間がその調整時間を予測不能な状態で調整される場合、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点が、調整前の前記感応階梯よりも前の階梯に含まれるときは、当該感応階梯の階梯時間は調整されないものと仮定して前記送信時点を決定するのが好ましい。
上述のように、感応階梯の調整後の階梯時間は予測することはできない場合が多い。このため、オフセット時間が負の値であって、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が、感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯時間が短縮または延長されることによって、連動信号の送信時点を決定することが困難となる。
これに対して、上記(3)のように構成された交通信号制御機では、基準時点からオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が、調整前の感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯時間は調整されないものと仮定して連動信号を送信する送信時点を決定する。これにより、基準時点から負のオフセット時間の絶対値を差し引いた時点が、感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合であっても、連動信号の送信時点を容易に決定することができる。
(4)前記(1)の前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、前記設定部は、前記感応階梯における階梯時間がその調整時間を予測可能な状態で調整される場合、前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点が現時点よりも後のときは、前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点を前記送信時点として決定し、前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点が現時点以前のときは、現時点を前記送信時点として決定するのが好ましい。
感応階梯の調整時間を予め把握することができる場合は、基準時点に調整時間およびオフセット時間を加えた時点と現時点とを比較することで、送信時点を容易に決定することができる。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかの前記オフセット時間は、サイクル長に応じて設定された値であることが好ましい。
この場合、設定部はサイクル長に応じたオフセット時間を考慮して連動信号の送信時点を決定することができるため、連動制御の融通性をさらに高めることができる。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかの前記送信部は、複数の前記交通信号制御子機に対して前記連動信号を個別に送信可能であり、前記設定部は、前記交通信号制御子機毎に前記送信時点を決定するのが好ましい。
この場合、複数の交通信号制御子機に対して、それぞれ適切なタイミングで連動信号を送信することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
<第1実施形態>
<システムの全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。
図1に示すように、本実施形態の交通信号制御システムは、第1交差点J1に設置された交通信号制御親機(交通信号制御機)1および第1信号灯器2a,2bと、第1交差点J1の南側に隣接する第2交差点J2に設置された交通信号制御子機3および第2信号灯器4a,4bと、中央装置5とを含んでいる。
図1に示す第1交差点J1における流入路L1,L3,L5,L7および流出路L2,L4,L6,L8は、いずれも一車線である。また、第2交差点J2における流入路L1’,L3’,L5’,L7’および流出路L2’,L4’,L6’,L8’は、第1交差点J1と同様に、いずれも一車線である。なお、これらの車線数等は一例であって、第1および第2交差点J1,J2の構造は図1のものに限定されるものではない。
交通信号制御親機1は、複数の第1信号灯器2a,2bと電力線を介して接続されている。また、交通信号制御親機1は、交通管制センター内の中央装置5と電話回線等の通信回線を介して接続されている。
中央装置5は、自身の管轄エリア内にある複数の交差点の交通信号制御親機1とローカルエリアネットワーク(LAN)を構成している。したがって、中央装置5は、交通信号制御親機1とそれぞれ双方向通信可能であり、交通信号制御親機1は他の交差点の同制御親機1とも双方向通信可能である。中央装置5は、自身の管轄エリアに属する交通信号制御親機1に対して、同一道路上の交通信号制御親機1群を調整する「系統制御」や、この系統制御を道路網に拡張した「広域制御(面制御)」を実行可能である。なお、中央装置5は、交通管制センターではなく、道路上に設置してもよい。
中央装置5は、第1信号灯器2a,2bの灯色切り替えタイミング等を制御するために、所定サイクルの各階梯時間およびオフセット時間等を含む信号制御情報S1を、所定時間毎(例えば、5分毎)に配下の各交通信号制御親機1に送信している。
交通信号制御親機1は、信号制御情報S1を中央装置5から受信し、この信号制御情報S1に基づいて第1信号灯器2a,2bの青、黄、赤および右折矢等の各信号灯色の点灯、消灯および点滅を制御する。
交通信号制御子機3は、複数の第2信号灯器4a,4bと電力線を介して接続されており、自機の有する信号制御情報に従って、第2信号灯器4a,4bの青、黄、赤および右折矢等の各信号灯色の点灯、消灯および点滅を制御する。また、交通信号制御子機3は、電話回線等の通信回線を介して交通信号制御親機1に接続されており、第2信号灯器4a,4bを第1信号灯器2a,2bと連動して点灯および消灯させる連動制御を行うための連動信号S2を交通信号制御親機1から受信する。
<交通信号制御親機の構成>
図2は、交通信号制御親機1の内部構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の交通信号制御親機1は、制御部101、灯器駆動部102、通信部103、記憶部104および設定部105を内部に含んでいる。制御部101は、1または複数のマイクロコンピュータから構成され、内部バスを介して灯器駆動部102、通信部103、記憶部104および設定部105と接続されている。制御部101はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
制御部101は、中央装置5が決定した信号制御情報S1に従って、各信号灯器2a,2bを駆動し、所定のタイミングで各信号灯器2a,2bの信号灯色を切り替える。
灯器駆動部102は、半導体リレー(図示省略)を備え、制御部101からの切り替え信号に基づいて、信号灯器2a,2bの各信号灯に供給する交流電圧(AC100V)または直流電圧をオン/オフする。
通信部103は、中央装置5および交通信号制御子機3との間で有線通信を行う通信インタフェースである。また、通信部103は、信号制御情報S1を中央装置5から受信して取得する取得部として機能し、この信号制御情報S1を制御部101に送る。さらに、通信部103は、前記連動信号S2を交通信号制御子機3に送信する送信部としても機能している。
記憶部104は、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体から構成されている。記憶部104は、通信部103が受信した各種情報(信号制御情報等)を一時的に記憶する記憶領域を有する。
設定部105は、信号制御情報S1に含まれる所定サイクルの各階梯時間、負の値をとり得るオフセット時間、およびオフセット時間の起算時点である基準時点を考慮して連動信号S2を送信する送信時点を決定する。ここで、「所定サイクル」とは、現サイクルおよび次サイクルの少なくとも一方のサイクルを意味する。
設定部105は、前記送信時点で通信部103に連動信号S2を送信させる。
<交通信号制御子機の構成>
図3は、交通信号制御子機3の内部構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態の交通信号制御子機3は、制御部301、灯器駆動部302、通信部303、および記憶部304を内部に含んでいる。制御部301は、1または複数のマイクロコンピュータから構成され、内部バスを介して灯器駆動部302、通信部303および記憶部304と接続されている。制御部301はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
制御部301は、自装置の有する信号制御情報および前記連動信号S2に従って、各信号灯器4a,4bを駆動し、所定のタイミングで各信号灯器4a,4bの信号灯色を切り替える。
灯器駆動部302は、半導体リレー(図示省略)を備え、制御部301からの切り替え信号に基づいて、信号灯器4a,4bの各信号灯に供給する交流電圧または直流電圧をオン/オフする。
通信部303は、交通信号制御親機1との間で通信を行う通信インタフェースであり、交通信号制御親機1から連動信号S2を受信する。
記憶部304は、ハードディスクや半導体メモリ等から構成されており、信号制御情報を記憶している。
<連動制御の動作処理>
図4は、第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の動作手順を示すシーケンス図である。以下、図4を参照しつつ、連動制御の動作手順について説明する。
まず、中央装置5において、第1信号灯器2a,2bの灯色切り替えタイミング等を制御するための信号制御情報S1が作成される(ステップST1)。信号制御情報S1には、所定サイクルの各階梯秒数(階梯時間。以下、同様)およびオフセット秒数(オフセット時間。以下、同様)などが含まれている。本実施形態では、信号制御情報S1に含まれるオフセット秒数は、図5に示す一覧表のように、時間帯によって異なる値に設定されている。なお、オフセット秒数は、平日と休日とで異なる値に設定したり、曜日毎に異なる値に設定したりするようにしても良い。
次に、中央装置5は、交通信号制御親機1に対して信号制御情報S1を送信する(ステップST2)。交通信号制御親機1は、通信部103により信号制御情報S1を受信すると、制御部101により図5の一覧表に基づいて、時間帯に応じたオフセット秒数を選択する(ステップST3)。そして、交通信号制御親機1は、設定部105により交通信号制御子機3に連動信号S2を送信する送信時点を決定する(ステップST4)。本実施形態では、交通信号制御親機1は、前記基準時点にオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する。なお、基準時点は、信号制御情報S1に予め設定されている時点であり、通常は所定の階梯(以下、「送信階梯」という)の開始時点に設定される。
次に、交通信号制御親機1は、信号制御情報S1に基づいて階梯を歩進することによって信号灯器2a,2bを制御する(ステップST5)。そして、交通信号制御親機1は、前記決定した送信時点になると、通信部103により交通信号制御子機3に連動信号S2を送信する(ステップST6)。
一方、交通信号制御子機3は、交通信号制御親機1から連動信号S2を受信する階梯(以下、「受信階梯」という)で待機しており(ステップST7)、通信部303により連動信号S2を受信すると、受信階梯の次の階梯に歩進する(ステップST8)。その後、交通信号制御子機3は、第2信号灯器4a,4bを自機の有する信号制御情報に基づいて階梯を歩進することによって信号灯器4a,4bを制御する(ステップST9)。これにより、交通信号制御親機1は、第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bを連動制御することができる。
<連動制御の具体例>
図6および図7は、本実施形態における第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の具体例を示す現示階梯図であり、図6はオフセット秒数が正の値である場合、図7はオフセット秒数が負の値である場合を示している。
これらの具体例では、第1交差点J1における信号現示の1サイクルの階梯数は10個(階梯1〜階梯10)であり、それぞれの階梯秒数は、47,5,2,3,3,27,5,2,3,3とされている。また、第1交差点J1における連動信号S2の送信階梯は階梯2とされ、基準時点は階梯2の開始時点、つまり1サイクル開始から47秒後に設定されている。オフセット秒数は、図6では正の値として+3秒に設定され、図7では負の値として−10秒に設定されている。
第2交差点J2における信号現示の1サイクルの階梯数および各階梯秒数は、第1交差点J1と同様に設定されている。また、第2交差点J2における連動信号S2の受信階梯は階梯1とされている。
なお、図中に示す符号のうち、「−」は灯色が青色点灯、「R」は灯色が赤色点灯、「Y」は灯色が黄色点灯、「F」は灯色が青色点滅であることをそれぞれ示している。
図6に示すように、オフセット秒数が正の値の場合、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、連動信号S2の送信時点を、基準時点(47秒後)にオフセット秒数(+3秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から50秒後に決定する。そして、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、送信時点(50秒後)となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。
交通信号制御子機3は、階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて信号灯器4a,4b等の制御を行う。
図7に示すように、オフセット秒数を負の値の場合、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、連動信号S2の送信時点を、基準時点(47秒後)にオフセット秒数(−10秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から37秒後に決定する。そして、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、送信時点(37秒後)となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。
交通信号制御子機3は、階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて信号灯器4a,4b等の制御を行う。
図8は、図7における第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の変形例を示す現示階梯図である。この変形例では、第1交差点J1における信号現示の階梯に、上述の系統制御を維持するために階梯秒数を調整する「追従階梯」が含まれている。ここでは、階梯1および階梯6を追従階梯とし、階梯1の階梯秒数を調整する「追従秒数」は−8秒、階梯6の階梯秒数を調整する追従秒数は−4秒にそれぞれ設定されている。なお、追従秒数等の追従階梯に関する情報は、交通信号制御親機1が中央装置5から取得した信号制御情報S1に含まれている。
第1交差点J1における信号現示の各階梯は、基準秒数に前記追従秒数を加えた秒数である決定秒数が階梯秒数として予め設定されている。ここでは、追従階梯である階梯1の階梯秒数は、39秒(=47−8)に設定されている。同様に、追従階梯である階梯6の階梯秒数は、23秒(=27−4)に設定されている。他の階梯2〜5および階梯7〜10は、追従秒数が無いため、基準秒数と同じ秒数となる決定秒数が階梯秒数として設定されている。したがって、各階梯秒数は、39,5,2,3,3,23,5,2,3,3とされている。基準時点は階梯2の開始時点、つまり1サイクル開始から39秒後に設定されている。
第1交差点J1の交通信号制御親機1は、連動信号S2の送信時点を、基準時点(39秒後)にオフセット秒数(−10秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から29秒後に決定する。そして、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、送信時点(29秒後)となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。
交通信号制御子機3は、階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて信号灯器4a,4b等の制御を行う。
以上、本実施形態の交通信号制御親機1によれば、負の値をとり得るオフセット秒数を考慮して連動信号S2を送信する送信時点が決定され、その送信時点で交通信号制御子機3に連動信号S2が送信されるため、基準時点に対して正のオフセット秒数だけ遅れた連動制御(図6)のみならず、基準時点に対して負のオフセット秒数だけ早めた連動制御(図7)を行うことが可能となる。これにより、連動制御の融通性を高めることができる。また、本実施形態の連動制御は、交通信号制御親機1の構成のみを変更し、交通信号制御子機3の構成を変更する必要がないので、導入コストを低減することができる。
<第2実施形態>
<システムの全体構成>
図9は、本発明の第2実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。図9に示すように、本実施形態における交通信号制御システムは、第1交差点J1に設置された車両感知器6a,6bを含んでいる点で、第1実施形態の交通信号制御システムと異なる。
車両感知器6a,6bは、流入路L1,L3,L5,L7の各車線の停止線に接近する車両を感知するものである。本実施形態の車両感知器6a,6bは、カメラ映像を画像処理して車両の有無を計測するとともに、時系列に得られた画像データから各車両の存在位置、速度および車長を計測する画像式の車両感知器を採用している。なお、図9に示す車両感知器6a,6bは、あくまで一例であって、上記構成に限定されるものではない。
<交通信号制御親機の構成>
本実施形態の交通信号制御システムを構成する交通信号制御親機1は、第1実施形態(図2参照)と同様に、制御部101、灯器駆動部102、通信部103、記憶部104および設定部105を内部に含んでいる。
制御部101は、中央装置5が決定した信号制御情報S1および自装置で行う端末感応制御の結果に従って、信号灯器2a,2bの灯色切り替えタイミングを生成する。
通信部103は、中央装置5および車両感知器6a,6bとの間で有線通信を行う通信インタフェースである。また、通信部103は、自装置が行う端末感応制御に必要な交通情報(本実施形態では、流入路L1,L3,L5,L7の各車線における車両の感知情報S3)を車両感知器6a,6bから取得し(図9参照)、この感知情報S3を自装置の制御部101に転送する。
記憶部104は、通信部103が受信した各種情報(信号制御情報S1や感知情報S3等)を一時的に記憶する記憶領域を有するとともに、自装置に設定された端末感応制御を実行するためのコンピュータプログラムの格納領域を有する。
制御部101は、上記コンピュータプログラムを記憶部104から読み出して処理することにより、所定の端末感応制御を行う。本実施形態における端末感応制御は、前記感知情報S3に基づいて、信号灯色の切り替え時に停止線を越えて第1交差点J1内に進入した車両が当該第1交差点J1を通過するのに必要なクリアランス時間を調整する制御を行う。なお、端末感応制御は、クリアランス時間の制御以外に、右折待ちの車両の有無を車両感知器で感知し、その感知情報に基づいて右折青矢印灯の表示時間を調整する右折感応制御など、他の端末感応制御を行うものであっても良い。
設定部105は、信号制御情報S1に含まれる所定サイクルの各階梯秒数、オフセット秒数、およびオフセット秒数の起算時点である基準時点を考慮して連動信号S2を送信する送信時点を決定する。なお、本実施形態では1サイクルの階梯に、前記クリアランス時間を調整するために階梯秒数を短縮または延長して調整する「感応階梯」が含まれている(例えば図13参照)。したがって、設定部105は、前記各階梯秒数を考慮する際に、感応階梯の階梯秒数が短縮または延長されることも考慮するようになっている。
なお、第2実施形態において説明を省略した点は、第1実施形態と同様である。
<連動制御の動作処理>
本実施形態における第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の全体的な動作手順は、第1実施形態(図4参照)と同様であるが、図4のステップST4において交通信号制御親機1が行う連動信号S2の送信時点の具体的な決定手順が第1実施形態と異なる。
図10は、本実施形態における交通信号制御親機1が、感応階梯の調整時間を予測できない場合に行う連動信号S2の送信時点の具体的な決定手順を示すフローチャートである。図11は、本実施形態における交通信号制御親機1が、感応階梯の調整時間を予測できない場合に行う負のオフセット秒数における送信時点の決定手順を示すフローチャートである。以下、図10および図11を参照しつつ、前記送信時点の具体的な決定手順について説明する。
図10に示すように、まず、交通信号制御親機1の設定部105は、オフセット秒数が負の値であるか否かをチェックする(ステップSS1)。オフセット秒数が負の値でない場合、つまりオフセット秒数がゼロまたは正の値である場合、次に設定部105は感応階梯が短縮されたか否かをチェックする(ステップSS2)。感応階梯が短縮された場合、設定部105は基準時点に対して感応階梯の短縮秒数を差し引くとともにオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する(ステップSS3)。一方、ステップSS2において感応階梯が短縮されなかった場合、設定部105はステップSS4に移行する。
ステップSS4において設定部105は感応階梯が延長されたか否かをチェックする。感応階梯が延長された場合、設定部105は基準時点に対して感応階梯の延長秒数を加えるとともにオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する(ステップSS5)。また、ステップSS4において感応階梯が延長されなかった場合、つまり感応階梯の階梯秒数が短縮および延長のいずれもされなかった場合、設定部105は基準時点にオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する(ステップSS6)。
一方、ステップSS1においてオフセット秒数が負の値である場合、ステップSS7に移行し、負のオフセット秒数における送信時点の決定が行われる。以下、その決定手順を、図11を参照しながら説明する。
まず、設定部105は、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が、階梯秒数を調整する前(以下、単に「調整前」ともいう)の感応階梯に含まれるか否かをチェックする(ステップSS21)。前記差し引いた時点が調整前の感応階梯に含まれる場合、次に設定部105は、感応階梯の階梯秒数が短縮されたか否かをチェックする(ステップSS22)。感応階梯が短縮されなかった場合、すなわち感応階梯が延長された場合および感応階梯が短縮も延長もされなかった場合、設定部105は基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定する(ステップSS25)。
一方、ステップSS22において感応階梯が短縮された場合、設定部105は、感応階梯の短縮秒数が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数(=オフセット秒数の絶対値−所定秒数A)よりも大きいか否かをチェックする(ステップSS23)。ここで、所定秒数Aは、基準時点から調整前の感応階梯の終了時点を差し引いた秒数である。
感応階梯の短縮秒数が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数よりも大きい場合、設定部105は感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点を送信時点として決定する(ステップSS24)。また、感応階梯の短縮秒数が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数以下の場合、設定部105は基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定する(ステップSS25)。
ステップSS21において基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯に含まれない場合、設定部105は、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯よりも前の階梯に含まれるか否かをチェックする(ステップSS26)。前記差し引いた時点が調整前の感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合、設定部105は、当該感応階梯は短縮および延長されないもの仮定して(ステップSS27)、送信時点を決定する。具体的には、設定部105は、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定する(ステップSS25)。
一方、ステップSS26において基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯よりも前の階梯に含まれない場合、例えば図20に示すように、感応階梯と基準時点との間に階梯(階梯2および階梯3)が存在する場合であって、その階梯に、基準時点からオフセット秒数の絶対値を前記差し引いた時点が含まれる場合、図10のステップSS2に移行し、オフセット秒数が正の値の場合と同様に、送信時点を決定する。
図10および図11に示すフローチャートは、感応制御における調整時間を予測できない場合を例示したものである。感応制御における調整時間が予め分かる場合、例えば、バス優先制御の赤時間短縮や高速感応制御の青時間短縮において、交通信号制御親機1がそれぞれの制御を受け付けた時間が、オフセット秒数の負の値の範囲外(すなわち、連動信号S2の送信前に制御を受け付けた場合)ならば、それらの短縮秒数を差し引いた階梯時間を基準として制御すればよい。例えば、図13の現示階梯図において、感応階梯(階梯1)の基準秒数に、バス優先制御の赤時間短縮秒数または高速感応制御の青時間短縮秒数を差し引いた時間を階梯秒数とし、この階梯秒数にオフセット秒数を加えた時点を連動信号S2の送信時点として決定すればよい。
なお、感応制御による補正は、集中制御ではスプリット配分により、非集中制御では指定階梯にて行われる。このため、連動信号S2を送信する交通信号制御親機1では、補正後の各階梯時間が分かるので、これらは考慮する必要がない。
図12は、本実施形態における交通信号制御親機1が、感応制御の調整時間を予測できる場合に行う連動信号S2の送信時点の具体的な決定手順を示すフローチャートである。以下、その具体的な決定手順について図12を参照しながら説明する。
まず、交通信号制御親機1の設定部105は、感応階梯が短縮されたか否かをチェックする(ステップSS31)。感応階梯が短縮された場合、設定部105はステップSS32に移行し、基準時点に対して、感応階梯の短縮秒数を差し引くとともに、正または負のオフセット秒数を加えた時点が、現時点よりも後であるか否かをチェックする。
ステップSS32において基準時点に感応階梯の短縮秒数を差し引くとともにオフセット秒数を加えた時点が現時点よりも後である場合、設定部105は、感応階梯の短縮秒数を差し引くとともにオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する(ステップSS33)。また、ステップSS32において基準時点に感応階梯の短縮秒数を差し引くとともにオフセット秒数を加えた時点が現時点よりも後でない場合、つまり基準時点に感応階梯の短縮秒数を差し引くとともにオフセット秒数を加えた時点が現時点以前である場合、設定部105は、現時点を送信時点として決定する(ステップSS34)。
一方、ステップSS31において、感応階梯が短縮されなかった場合、つまり感応階梯が延長された場合、設定部105はステップSS35に移行に移行し、基準時点に対して、感応階梯の延長秒数を加えるとともに、正または負のオフセット秒数を加えた時点が、現時点よりも後であるか否かをチェックする。
ステップSS35において基準時点に感応階梯の延長秒数およびオフセット秒数を加えた時点が現時点よりも後である場合、設定部105は、感応階梯の延長秒数およびオフセット秒数を加えた時点を送信時点として決定する(ステップSS36)。また、ステップSS35において基準時点に感応階梯の延長秒数およびオフセット秒数を加えた時点が現時点よりも後でない場合、つまり基準時点に感応階梯の延長秒数およびオフセット秒数を加えた時点が現時点以前である場合、設定部105は、現時点を送信時点として決定する(ステップSS37)。
以上のように、感応階梯の調整時間(短縮秒数または延長秒数)を予め把握することができる場合は、基準時点に調整時間およびオフセット時間を加えた時点と現時点とを比較することで、連動信号S2の送信時点を容易に決定することができる。
<連動制御の具体例>
<オフセット秒数が正の値の場合>
図13は、本実施形態における第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の具体例を示す現示階梯図である。この具体例では、第1交差点J1における信号現示の階梯1を感応階梯とし、階梯2の開始時点、つまり1サイクル開始から39秒後を基準時点としている。感応階梯(階梯1)の階梯秒数を調整する「感応秒数」は、車両感知器6a,6bの感知情報に基づいて、−5秒以上+5秒以下の範囲で調整可能とされている。
図13では、オフセット秒数が正の値として+3秒に設定されている場合に、感応階梯が延長および短縮のいずれもされなかった場合を示している。この場合、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、図10に示すように、正のオフセット秒数における送信時点の決定手順(ステップSS2〜SS6)に従って、連動信号S2の送信時点を決定する。ここでは、感応階梯は短縮も延長もされていないので、交通信号制御親機1は、ステップSS2からステップSS4を経てステップSS6に至る。そして、交通信号制御親機1は、ステップSS6に従って、基準時点(47秒後)にオフセット秒数(+3秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から50秒後を、連動信号S2の送信時点として決定する。
図13に示すように、その後、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、送信時点となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。
交通信号制御子機3は、階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて信号灯器4a,4b等の制御を行う。
図14は、図13に示す現示階梯図において、感応階梯が短縮された場合の具体例を示す説明図である。この具体例では、オフセット秒数が正の値として+3秒に設定されている場合に、感応階梯が4秒短縮された場合を示している。なお、図中には、説明の都合上、南北方向歩行者灯の階梯1〜階梯3までの現示階梯図のみを記載している。また、図中の各階梯の上側には階梯番号を記載し、各階梯の下側には階梯秒数を記載している。
感応階梯の短縮秒数は、車両感知器6a,6bの感知情報S3に基づいて調整されるため、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、1サイクルを開始する時点で、感応階梯の短縮秒数を予測することができない場合が多い。しかし、オフセット秒数が正の値である場合、交通信号制御親機1は、感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点(感応階梯の次階梯の開始時点)でオフセット秒数を加えることにより送信時点を決定することができる。
したがって、本実施形態では、感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点で連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図10に示すフローチャートでは、ステップSS2において感応階梯が短縮された場合に該当するため、ステップSS3に従って送信時点が決定される。具体的には、図14に示すように、基準時点(47秒後)に対して感応階梯の短縮秒数(4秒)を差し引くとともにオフセット秒数(+3秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から46秒後が、連動信号S2の送信時点として決定する。
図15は、図13に示す現示階梯図において、感応階梯が延長された場合の具体例を示す説明図である。この具体例では、オフセット秒数が正の値として+3秒に設定されている場合に、感応階梯が4秒延長された場合を示している。
感応階梯の延長秒数は、車両感知器6a,6bの感知情報S3に基づいて調整されるため、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、1サイクルを開始する時点で、感応階梯の延長秒数を予測することができない場合が多い。しかし、オフセット秒数が正の値である場合、交通信号制御親機1は、感応階梯がその階梯秒数の延長により終了した時点(感応階梯の次階梯の開始時点)でオフセット秒数を加えることにより送信時点を決定することができる。
したがって、本実施形態では、感応階梯がその階梯秒数の延長により終了した時点で連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図10に示すフローチャートでは、ステップSS4において感応階梯が延長された場合に該当するため、ステップSS5に従って送信時点が決定される。具体的には、図15に示すように、基準時点(47秒後)に対して感応階梯の延長秒数(4秒)を加えるとともにオフセット秒数(+3秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から54秒後が、連動信号S2の送信時点として決定される。
<オフセット秒数が負の値の場合>
図16は、本実施形態における第1信号灯器2a,2bおよび第2信号灯器4a,4bの連動制御の他の具体例を示す現示階梯図である。この現示階梯図は、図13に示す現示階梯図と同一のものである。ここでは、オフセット秒数が負の値として−4秒に設定されている場合に、感応階梯が短縮および延長のいずれもされなかった場合を示している。
第1交差点J1の交通信号制御親機1は、図11に示すように、負のオフセット秒数における送信時点の決定手順(ステップSS21〜SS27)に従って、連動信号S2の送信時点を決定する。ここでは、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が感応階梯である階梯1に含まれ、かつ感応階梯は短縮されているので、交通信号制御親機1は、ステップSS21からステップSS22を経てステップSS25に至る。そして、交通信号制御親機1は、ステップSS25に従って、基準時点(47秒後)からオフセット秒数の絶対値(4秒)を差し引いた時点、つまり1サイクル開始時点から43秒後を、連動信号S2の送信時点として決定する。
図16に示すように、その後、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、送信時点となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。
交通信号制御子機3は、階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて信号灯器4a,4b等の制御を行う。
図17は、図16に示す現示階梯図において、感応階梯がその短縮秒数を予測不能な状態で短縮された場合の具体例を示す説明図である。この具体例では、オフセット秒数が負の値として−4秒に設定されている場合に、感応階梯が2秒短縮された場合を示している。
上述のように、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、1サイクルを開始する時点で、感応階梯の短縮秒数を予測することができない。すなわち、交通信号制御親機1は、感応階梯がその階梯秒数を短縮して終了する時点(感応階梯の次階梯の開始時点)を予測することができないため、その終了時点から更にオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として予め決定することが困難となる。
そこで、本実施形態では、感応階梯の短縮前(調整前)の階梯秒数に基づいて、連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図11に示すフローチャートでは、ステップSS22において感応階梯が短縮された場合に該当し、かつステップSS23において感応階梯の短縮秒数(2秒)が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数(図17ではオフセット秒数の絶対値=4秒)よりも小さい場合に該当するため、ステップSS25に従って送信時点が決定される。具体的には、図17に示すように、基準時点(47秒後)からオフセット秒数の絶対値(4秒)を差し引いた時点、つまり1サイクル開始時点から43秒後が、連動信号S2の送信時点として決定される。
図18は、図16に示す現示階梯図において、感応階梯がその短縮秒数を予測不能な状態で短縮された場合の他の具体例を示す説明図である。この具体例では、オフセット秒数が負の値として−4秒に設定されている場合に、感応階梯が5秒短縮された場合を示している。
この場合、感応階梯の階梯秒数が短縮されることで、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が、短縮後の感応階梯に含まれず、感応階梯の次の階梯に含まれることになる。このため、図17の場合と同様に基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定すると、交通信号制御子機3は交通信号制御親機1に対してオフセット秒数だけ遅れた連動制御を行うことになり、オフセット秒数だけ早める連動制御とは逆の連動制御が行われることになる。
そこで、図18に示す具体例の場合は、負のオフセット秒数よりも前に、連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図11に示すフローチャートでは、ステップSS23において感応階梯の短縮秒数(5秒)が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数(図18ではオフセット秒数の絶対値=4秒)よりも大きい場合に該当するため、ステップSS24に従って送信時点が決定される。具体的には、図18に示すように、感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点(=基準時点(47秒後)−短縮秒数(5秒))、つまり1サイクル開始時点から42秒後が、連動信号S2の送信時点として決定される。
これにより、交通信号制御子機3は交通信号制御親機1と同期して連動制御を行うので、オフセット秒数だけ早める連動制御とは逆の連動制御が行われるのを回避することができる。
図19は、図16に示す現示階梯図において、感応階梯がその延長秒数を予測不能な状態で延長された場合の具体例を示す説明図である。この具体例では、オフセット秒数が負の値として−4秒に設定されている場合に、感応階梯が3秒延長された場合を示している。
上述のように、第1交差点J1の交通信号制御親機1は、1サイクルを開始する時点で、感応階梯の延長秒数を予測することができない。すなわち、交通信号制御親機1は、感応階梯がその階梯秒数を延長して終了する時点(感応階梯の次階梯の開始時点)を予測することができないため、その終了時点から更にオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として予め決定することが困難となる。
そこで、本実施形態では、感応階梯の延長前(調整前)の階梯秒数に基づいて、連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図11に示すフローチャートでは、ステップSS22において感応階梯が短縮されなかった場合に該当するため、ステップSS25に従って送信時点が決定される。具体的には、図19に示すように、基準時点(47秒後)からオフセット秒数の絶対値(4秒)を差し引いた時点、つまり1サイクル開始時点から43秒後が、連動信号S2の送信時点として決定される。
図20は、図16に示す現示階梯図における連動制御の変形例を示す説明図である。この変形例では、階梯4の開始時点、つまり1サイクル開始から54秒後を基準時点としている。なお、図中には、説明の都合上、南北方向歩行者灯および南北方向車両灯の階梯1〜階梯4までの現示階梯図のみを記載している。また、図中の各階梯の上側には階梯番号を記載し、各階梯の下側には階梯秒数を記載している。
この変形例では、オフセット秒数が負の値として−10秒に設定されている場合に、感応階梯がその短縮秒数を予測不能な状態で5秒短縮された場合を示している。この場合、感応階梯の階梯秒数が短縮されることで、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が、短縮後の感応階梯に含まれず、感応階梯の次の階梯に含まれることになるため、上述の図18に示す具体例と同様の問題が生じる。
したがって、図20に示す具体例の場合は、図18に示す場合と同様に、負のオフセット秒数よりも前に、連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図11に示すフローチャートでは、ステップSS23における所定秒数Aは、階梯2および階梯3の階梯秒数を合計した7秒(=5+2)となるので、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数は、オフセット秒数の絶対値(10秒)−所定秒数A(7秒)=3秒(図20に示す秒数B)となる。したがって、ステップSS23において感応階梯の短縮秒数(5秒)が、オフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数B(3秒)よりも大きい場合に該当するため、ステップSS24に従って送信時点が決定される。具体的には、図20に示すように、感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点、つまり1サイクル開始時点から42秒後(=47−5)が、連動信号S2の送信時点として決定される。
図21は、図20に示す現示階梯図における連動制御の変形例を示す説明図である。この変形例では、階梯3を感応階梯とし、その感応階梯の終了時点である階梯4の開始時点(54秒後)を基準時点としている。また、この変形例では、オフセット秒数が負の値として−10秒に設定されている場合に、感応階梯がその短縮秒数(調整時間)を予測不能な状態で1秒短縮された場合を示している。
この場合、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点は、調整前の感応階梯(階梯3)よりも前の階梯1に含まれることになる。このため、感応階梯の階梯秒数が短縮または延長された場合、交通信号制御親機1は、感応階梯がその階梯秒数を短縮または延長して終了する時点(感応階梯の次階梯の開始時点)を予測することができないため、その終了時点から更にオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として予め決定することが困難となる。
そこで、この変形例では、感応階梯は調整されないものとして、連動信号S2の送信時点を決定するようになっている。図11に示すフローチャートでは、ステップSS21において基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が感応階梯に含まれない場合に該当し、かつステップSS26において基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合に該当するため、ステップSS27およびステップ25に従って送信時点が決定される。具体的には、感応階梯は短縮および延長されないものと仮定され、図21に示すように、基準時点(54秒後)からオフセット秒数の絶対値(10秒)を差し引いた時点、つまり1サイクル開始時点から44秒後が、連動信号S2の送信時点として決定される。
以上、本実施形態の交通信号制御親機1は、オフセット秒数が負の値であって、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が調整前の感応階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯秒数が短縮または延長されたときに、感応階梯の短縮秒数または延長秒数に関係なく、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点を送信時点として決定する。
ただし、感応階梯の短縮秒数がオフセット秒数の絶対値のうち調整前の感応階梯に含まれる秒数よりも大きい場合、つまり感応階梯の階梯秒数が短縮されることで、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が短縮後の感応階梯に含まれなくなった場合、交通信号制御親機1は感応階梯がその階梯秒数の短縮により終了した時点を送信時点として決定する。
これにより、オフセット秒数が負の値であって、感応階梯の階梯秒数が短縮または延長された場合であっても、連動信号S2の送信時点を容易に決定することができる。
また、本実施形態の交通信号制御親機1は、基準時点からオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が、感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合、感応階梯の階梯秒数は調整されないものと仮定して連動信号S2を送信する送信時点を決定する。これにより、基準時点から負のオフセット秒数の絶対値を差し引いた時点が、感応階梯よりも前の階梯に含まれる場合であっても、連動信号S2の送信時点を容易に決定することができる。
<第3実施形態>
図22は、本発明の第3実施形態に係る交通信号制御機の連動制御に用いられるオフセット秒数の一覧表である。図22に示すように、本実施形態では、各時間帯において複数(ここでは3種類)のサイクル長が設定されており、時間帯およびサイクル長に応じてオフセット秒数が設定されている。
したがって、本実施形態における交通信号制御親機1は、第1交差点J1の信号灯器2a,2bを制御する際に、各時間帯に応じたサイクル長を選択して制御する。また、交通信号制御親機1は、連動制御を行う際に、時間帯およびサイクル長に応じたオフセット秒数を選択し、その選択したオフセット秒数に基づいて交通信号制御子機3に連動信号S2を送信する送信時点を決定する。
以上、本実施形態の交通信号制御親機1によれば、時間帯およびサイクル長に応じたオフセット秒数を考慮して連動信号S2の送信時点を決定することができるため、連動制御の融通性をさらに高めることができる。
なお、第3実施形態において説明を省略した点は、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
図23は、本発明の第4実施形態に係る交通信号制御機を含む交通信号制御システムの道路平面図である。図23に示すように、本実施形態の交通信号制御システムは、第1実施形態の変形例であり、単一の交通信号制御親機1に接続された複数(ここでは3個)の交通信号制御子機3,7,9を含んでいる。具体的には、第1交差点J1の南側に隣接する第2交差点J2に交通信号制御子機3および第3信号灯器4a,4bが設置され、第2交差点J2の南側に隣接する第3交差点J3に交通信号制御子機7および第3信号灯器8a,8bが設置されている。また、第1交差点J1の東側に隣接する第4交差点J4に交通信号制御子機9および第4信号灯器10a,10bが設置されている。
第3交差点J3に設置された交通信号制御子機7は、複数の第3信号灯器8a,8bと電力線(図示省略)を介して接続されており、自機の有する信号制御情報に従って、第3信号灯器8a,8bの青、黄、赤および右折矢等の各信号灯色の点灯、消灯および点滅を制御する。また、交通信号制御子機7は、電話回線等の通信回線を介して交通信号制御親機1に接続されており、第3信号灯器8a,8を第1信号灯器2a,2bと連動して点灯および消灯させる連動制御を行うための連動信号S2を交通信号制御親機1から受信する。
第4交差点J4に設置された交通信号制御子機9は、複数の第4信号灯器10a,10bと電力線(図示省略)を介して接続されており、自機の有する信号制御情報に従って、第4信号灯器10a,10bの青、黄、赤および右折矢等の各信号灯色の点灯、消灯および点滅を制御する。また、交通信号制御子機9は、電話回線等の通信回線を介して交通信号制御親機1に接続されており、第4信号灯器10a,10bを第1信号灯器2a,2bと連動して点灯および消灯させる連動制御を行うための連動信号S2を交通信号制御親機1から受信する。
交通信号制御親機1は、第1実施形態(図2参照)と同様に、制御部101、灯器駆動部102、通信部103、記憶部104および設定部105を内部に含んでいる。通信部103は、中央装置5および各交通信号制御子機3、7,9との間で有線通信を行う通信インタフェースである。また、通信部103は、連動信号S2を各交通信号制御子機3、7,9に対して個別に送信する送信部として機能している。
設定部105は、信号制御情報S1に含まれる所定サイクルの各階梯秒数、負の値をとり得るオフセット秒数、およびオフセット秒数の起算時点である基準時点を考慮して、交通信号制御子機3、7,9毎に連動信号S2を送信する送信時点を決定する。また、設定部105は、交通信号制御子機3、7,9毎に決定された送信時点で、通信部103に連動信号S2を送信させる。
図24は、本実施形態に係る交通信号制御機の連動制御に用いられるオフセット秒数の一覧表である。図24に示すように、本実施形態では、各時間帯において複数(ここでは3種類)のサイクル長が設定されており、時間帯およびサイクル長に応じてオフセット秒数と交通信号制御親機1の送信階梯とがそれぞれ設定されている。
図例では、交通信号制御親機1は、階梯2の開始時点を基準としてオフセット秒数だけずらして第2および第3交差点J2,J3に対してそれぞれ個別に連動信号S2を送信する。その後、交通信号制御親機1は、階梯7または階梯8の開始時点を基準としてオフセット秒数だけずらして第4交差点J4に対して連動信号S2を送信する。
以上、本実施形態の交通信号制御親機1は、交通信号制御子機3、7,9毎に前記送信時点を決定し、各交通信号制御子機3、7,9に対して連動信号S2を個別に送信するため、複数の交通信号制御子機3、7,9に対して、それぞれ適切なタイミングで連動信号S2を送信することができる。
なお、第4実施形態において説明を省略した点は、第1実施形態と同様である。
<第5実施形態>
図25は、本発明の第5実施形態に係る交通信号制御機における連動制御の具体例を示す現示階梯図である。本実施形態は、第1実施形態の変形例であり、交通信号制御親機1は、1サイクル中に2回の連動信号S2を交通信号制御子機3に送信するようになっている。
本実施形態の具体的では、第1交差点J1における連動信号S2の送信階梯は、階梯2(第1送信階梯)および階梯7(第2送信階梯)の2か所に設定されている。そして、階梯2の開始時点である1サイクル開始から47秒後に第1基準時点が設定され、階梯7の開始時点である1サイクル開始から87秒後に第2基準時点が設定されている。オフセット秒数は、第1基準時点を基準として−10秒に設定され、第2基準時点を基準として−12秒にそれぞれ設定されている。
第2交差点J2における第1送信階梯に対応する受信階梯は階梯1(第1受信階梯)に設定され、第2送信階梯に対応する受信階梯は階梯6(第2受信階梯)に設定されている。
第1交差点J1の交通信号制御親機1は、連動信号S2の第1送信時点を、第1基準時点(47秒後)にオフセット秒数(−10秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から37秒後に決定する。また、交通信号制御親機1は、連動信号S2の第2送信時点を、第2基準時点(87秒後)にオフセット秒数(−12秒)を加えた時点、つまり1サイクル開始時点から75秒後に決定する。
次に、交通信号制御親機1は、図中上側の現示階梯図に基づいて、信号灯器2a,2b等を階梯1から順に歩進する制御を開始し、第1送信時点(37秒後)となったときに連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。交通信号制御子機3は、第1受信階梯である階梯1で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯2から階梯6まで順に歩進し、その階梯6(第2受信階梯)で再び待機する。
その後、交通信号制御親機1は、自機のサイクルにおいて第2送信時点である階梯7の開始時点(75秒後)まで歩進すると、再び連動信号S2を第2交差点J2の交通信号制御子機3に送信する。交通信号制御子機3は、第2受信階梯である階梯6で待機している状態で連動信号S2を受信すると、当該受信した時点で階梯7に歩進し、その後は図中下側の現示階梯図に基づいて2信号灯器4a,4b等の制御を行う。
以上、本実施形態の交通信号制御親機1においても、負の値をとり得るオフセット秒数を考慮して連動信号S2を送信する第1および第2送信時点が決定され、各送信時点で交通信号制御子機3に連動信号S2が送信されるため、基準時点に対して正のオフセット秒数だけ遅れた連動制御のみならず、基準時点に対して負のオフセット秒数だけ早めた連動制御を行うことが可能となる。しかも、1サイクル中に連動信号S2を2回送信するので、連動制御の融通性をさらに高めることができる。
なお、第5実施形態において説明を省略した点は、第1実施形態と同様である。
交通信号制御親機1にて保持するオフセット秒数の設定値は、交通信号制御親機1にて変更できるだけでなく、一般的な電子ファイルの送受信方式等により交通管制センター(中央装置5)でも変更できる機能を持たせておくことにより、交通信号制御子機9との系統制御を一元的に管理できる。これにより、交通管制センターのシミュレーション機能において、より精度の高い予測が可能となるだけでなく、moderato等の信号制御指令の決定でも精度向上が期待できる。
<その他の変形例>
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、交通信号制御親機1において連動信号S2を送信する前にオフセット秒数だけずらした連動制御を行っているが、これに加えて交通信号制御子機3において連動信号S2を受信した時点からさらに自機で設定されたオフセット秒数だけずらした連動制御を行うことも可能である。
1 交通信号制御親機(交通信号制御機)
101 制御部
102 灯器駆動部
103 通信部
104 記憶部
105 設定部
2a,2b 第1信号灯器
3 交通信号制御子機
301 制御部
302 灯器駆動部
303 通信部
304 記憶部
4a,4b 第2信号灯器
5 中央装置
6a,6b 車両感知器
7 交通信号制御子機
8a,8b 第3信号灯器
9 交通信号制御子機
10a,10b 第4信号灯器
J1 第1交差点
J2 第2交差点
J3 第3交差点
J4 第4交差点
L1,L3,L5,L7 流入路
L2,L4,L6,L8 流出路
L1’,L3’,L5’,L7’ 流入路
L2’,L4’,L6’,L8’ 流出路
S1 信号制御情報
S2 連動信号
S3 感知情報

Claims (6)

  1. 第1交差点に設置された第1信号灯器を制御するために、所定サイクルの各階梯時間を含む信号制御情報を取得する取得部と、
    前記第1交差点の上流側または下流側の第2交差点に設置された第2信号灯器を制御する交通信号制御子機に対して、当該第2信号灯器を前記第1信号灯器と連動して点灯および消灯させるための連動信号を送信する送信部と、を備えた交通信号制御機であって、
    前記各階梯時間、負の値をとり得るオフセット時間、および前記オフセット時間の起算時点である基準時点を考慮して、前記連動信号を送信する送信時点を決定し、前記送信時点で前記送信部に前記連動信号を送信させる設定部を備えている交通信号制御機。
  2. 前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、
    前記設定部は、前記オフセット時間が負の値であって、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点が調整前の前記感応階梯に含まれる場合、
    前記感応階梯の階梯時間がその短縮時間を予測不能な状態で短縮されたときの短縮時間が、前記オフセット時間の絶対値のうち調整前の前記感応階梯に含まれる時間以下のとき、または前記感応階梯の階梯時間がその延長時間を予測不能な状態で延長されたときは、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点を前記送信時点として決定し、
    前記感応階梯の階梯時間がその短縮時間を予測不能な状態で短縮されたときの短縮時間が、前記オフセット時間の絶対値のうち調整前の前記感応階梯に含まれる時間よりも大きいときは、前記感応階梯がその階梯時間の短縮により終了した時点を前記送信時点として決定する請求項1に記載の交通信号制御機。
  3. 前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、
    前記設定部は、前記オフセット時間が負の値であって、前記感応階梯における階梯時間がその調整時間を予測不能な状態で調整される場合、前記基準時点から前記オフセット時間の絶対値を差し引いた時点が、調整前の前記感応階梯よりも前の階梯に含まれるときは、当該感応階梯の階梯時間は調整されないものと仮定して前記送信時点を決定する請求項1に記載の交通信号制御機。
  4. 前記サイクルは、前記第1交差点を通行している車両を感知する車両感知器の感知信号に基づいて階梯時間を短縮または延長して調整する感応階梯を含み、
    前記設定部は、前記感応階梯における階梯時間がその調整時間を予測可能な状態で調整される場合、
    前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点が現時点よりも後のときは、前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点を前記送信時点として決定し、
    前記基準時点に前記調整時間および前記オフセット時間を加えた時点が現時点以前のときは、現時点を前記送信時点として決定する請求項1に記載の交通信号制御機。
  5. 前記オフセット時間は、サイクル長に応じて設定された値である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の交通信号制御機。
  6. 前記送信部は、複数の前記交通信号制御子機に対して前記連動信号を個別に送信可能であり、
    前記設定部は、前記交通信号制御子機毎に前記送信時点を決定する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の交通信号制御機。
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