JP2015110693A - 屋外用ろうそく - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃焼火炎が風によって消えにくく、かつ、燃焼中に溶融した燃焼剤が垂れにくい屋外用ろうそくを提供する。【解決手段】 燃焼剤と、該燃焼剤の外周面に装着された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に薄状耐油紙が装着された屋外用ろうそくである。【選択図】 図2

Description

本発明は、主に、屋外で燃焼させる屋外用ろうそく、特に、燃焼火炎が消えにくく、かつ、使用時に燃焼剤が垂れにくい屋外用ろうそくに関するものである。
ろうそくを屋外で燃焼させる場合一番問題となるのは風による影響である。屋内で燃焼させる場合には、無風に近い状態、あるいは窓や戸口から吹き込む風や空調による風の影響を考慮すればよいが、屋外で燃焼させる場合には無風に近い状態はほとんど無く、微風から強風までさまざまな強さ、さまざまな方向からの風にさらされることを考慮しなければならない。
そのため、従来の屋外用ろうそくは、風によって燃焼火炎が消されるのを防ぐために燃焼量を多くして燃焼火炎を大きくしたろうそくが用いられている。例えば、一般的に使用されているものよりもかなり太い燃焼芯を有する屋外用ろうそく、燃焼剤の外周面にロウを含浸させた布帛を巻き付けた屋外用ろうそく、燃焼剤の外周面に紙を巻き付けた屋外用ろうそく等が知られている。また、近年、紙、布あるいはプラスチック等の可燃性薄状体を、ろうそく本体の外周面に装着させた屋外用ろうそくが提案されている(特許文献1)。
さらに、円柱状に成形された燃焼剤と、この燃焼剤の外周面に燃焼剤側から第1の硫酸紙、不織布、および第2の硫酸紙の順に積層された燃焼筒が装着された屋外用ローソクが提案されている(特許文献2)一方、本出願人は、燃焼剤の外周面に装着された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に、合成樹脂と植物繊維とを一体化させた薄状の複合体を装着した屋外用ろうそく(特許文献3)や、燃焼剤の外周面にセロハンよりなる薄状体を装着した屋外用ろうそくを提案している(特許文献4)。
実開昭61−155350号公報 特開2012−7100号公報 特開平10−140181号公報 特許第4632004号公報
しかし、従来の燃焼剤の中央部に一般的に使用されているものよりもかなり太い燃焼芯を配置した屋外用ろうそくは、強風条件下では安定的な燃焼状態が得られず、場合によっては燃焼火炎が消されることもある。また燃焼剤にロウを含浸させた布帛を巻き付けた屋外用ろうそくは、屋外での燃焼中に微風から強風までさまざまな強さとさまざまな方向からの風にさらされた場合に燃焼火炎が消されることはほとんど無いが、燃焼中に熔融した燃焼剤がろうそく側面に沿って垂れ、ろうそく下部にて固化し、あるいは強風によりろうそく足元周辺に飛び散り、また燃焼後も残渣として残るため、ろうそくの燃焼終了後、この残渣などの除去に多大の労力を要するという問題があった。また、燃焼中に熔融し、ろうそく側面に沿って垂れ、ろうそく下部にて固化した燃焼剤は見苦しいばかりでなく、燃焼すべき燃焼剤が燃焼に使われずに垂れて、ろうそく下部にて固化することで燃焼時間が大幅に短縮するという問題があった。特に、多数のろうそくを一時に燃焼させる演出形態においては、熔融した燃焼剤が垂れたろうそくは他のものより非常に早く燃焼が終了し、その部分だけ燃焼火炎がない状態となり、炎による演出効果を大幅に減少させるものとなる。
また、特許文献1に提案された屋外用ローソクでは、熔けたロウは可燃性薄状体内を毛細管現象により上昇し燃焼する。つまり、可燃性薄状体が燃焼芯部となるため、燃焼量の多い大きな燃焼火炎となって比較的強風の条件下においても燃焼火炎が風により消えるのを防ぐ効果が期待できるが、紙、布等からなる可燃性薄状体では熔融したロウが薄状体から滲み出てしまうので、ロウ垂れを防止することはできない。フィルム状プラスチックを可燃性薄状体に使用しても、薄状体が燃焼芯部となるため、風によりなびいた燃焼火炎によりフィルム状プラスチックが熔融する。そのためロウ垂れを防ぐ効果はほとんど期待できない。また、特許文献2に提案された屋外用ろうそくは、ロウ垂れを防止するために燃焼剤側から第1の硫酸紙、不織布、および第2の硫酸紙の順に積層された積層芯を用いているが、依然としてロウ垂れが発生している(表1参照)。しかも、溶融した燃焼剤の燃焼芯となる不織布への供給が耐油性の硫酸紙で阻害されるためか燃焼火炎が小さく、有風下で消える恐れがある。特許文献3の屋外用ろうそくは、燃焼剤と燃焼筒との密着の程度によっては、燃焼筒に部分的に燃えやすい部分ができたり、燃焼剤と燃焼筒との隙間から溶融した燃焼剤が漏れ出すことがあり、ロウ垂れを防ぐ効果は期待できない。特許文献4に提案した燃焼剤の外周面にセロハンよりなる薄状体を装着した屋外用ろうそくは、ロウ垂れを激減させることができたものの、セロハンは裂けやすい欠点があり、ろうそくの製造時、あるいは取り扱い時に、セロハンに部分的に小さな裂け目が生じると、裂け目が拡大したり、使用中に燃焼火炎で熱せられ裂け目が拡がることとなり、この裂け目からロウが垂れることがあった。また、セロハンは吸湿性、吸水性があるため保管状態による品質のばらつきは避けられない。
したがって、本発明の目的は、屋外で燃焼させた際に、燃焼火炎が大きく、しかも風により消えにくく、かつ、燃焼中に熔融した燃焼剤が垂れにくい屋外用ろうそくを提供することである。
本発明者らは、従来の屋外用ろうそくの問題点を徹底的に検討した結果、本願出願人が提案した特許文献4に記載の屋外用ろうそくに着目し、更に検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、
第一の発明は、燃焼剤と、該燃焼剤の外周面に装着された燃焼芯部からなる燃焼剤本体の外周面に薄状耐油紙が装着されたことを特徴とする屋外用ろうそくである。
第二の発明は、燃焼剤の内部に燃焼芯が配置された上記記載の屋外用ろうそくである。
第三の発明は、薄状耐油紙がグラシンペーパーである上記記載の屋外用ろうそくである。
第四の発明は、薄状耐油紙の上端が絞り込まれた上記記載の屋外用ろうそくである。
本発明の屋外用ろうそくは、熔融したロウを吸い上げ燃焼させる燃焼芯部を燃焼剤本体の外周面に装着しているので燃焼量が大きく、屋外で強風条件下での使用においても燃焼火炎が風により消えにくい。また本発明の耐油紙は、特許文献4で用いたセロハン同様に天然繊維素(パルプ)を原料として作られており、熔融した燃焼剤を浸透させず、また合成樹脂薄状体のごとく熱軟化、熱熔融することがない特性がロウ垂れ防止に格段の効果をもたらす。また、耐油紙は一般的な紙と比べて丈夫であり、耐水性にも優れているため、セロハンに比べ湿気に左右されにくく、破れにくく取り扱いが容易となり、均一な品質の確保が可能となった。
さらに、燃焼剤の外周面に装着された薄状耐油紙は、燃焼剤本体の外周面に装着された燃焼芯部に密着しているので、燃焼過程において燃焼量の大きい燃焼火炎にさらされて炭化し燃焼する。言い換えれば、熔融した燃焼剤が薄状耐油紙中を毛細管現象によって上昇することがないため、薄状耐油紙が燃焼剤よりもやや残りがちな状態で燃焼が進んでゆき、適度な所で炭化燃焼し燃える。そのため、燃焼剤本体の上部に薄状耐油紙で囲まれた堰が形成され熔融した燃焼剤の液溜めができるという優れた特性を持つ。さらに耐油紙には様々な種類、厚みのグレードがあり、適度なグレードの耐油紙を使用することで、燃焼剤本体への装着時に密着性を極めてよくすることができ、燃焼剤本体と薄状耐油紙との隙間から熔融した燃焼剤が漏れ出すのを防止できる。即ち、薄状耐油紙は、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰としての機能を十分に発揮でき、風によりなびいた燃焼火炎によって熔融した燃焼剤が屋外用ろうそく側面に沿って垂れる現象を引き起こしにくく、さらに燃焼剤本体と薄状耐油紙との隙間から熔融した燃焼剤が漏れ出すことはほとんど無い。
また、本発明の屋外用ろうそくにおいては、薄状耐油紙を使用しているため熔融した燃焼剤が薄状耐油紙中を毛細管現象によって上昇することはなく、燃焼芯部と共に燃焼することもない。また、薄状耐油紙を燃焼本体の外周面に密着させて装着することも容易となり、薄状耐油紙が部分的に浮くこともなく、製品として際立った安定性を示し、ロウ垂れ率についても極めて低い安定した数値を示すこととなる。
このように本発明の屋外用ろうそくは、燃焼中に熔融した燃焼剤が屋外用ろうそく側面に沿って垂れ、屋外用ろうそく下部にて固化し、あるいは強風により屋外用ろうそく足元周辺に飛び散ることによる見苦しさや周辺の汚れを軽減し、燃焼後に多量の残渣が発生することもないのでその残渣の除去の手間が省け、また燃焼すべき燃焼剤が燃焼に使われずに垂れることにより燃焼時間が大幅に短縮することもなく、十分な燃焼時間が確保できる。所定の燃焼時間どおりの燃焼時間が達成できるので、多数の屋外用ろうそくを一時に燃焼させる演出形態においては、すべての屋外用ろうそくの燃焼時間をほぼ同じとすることができ、一部分だけ燃焼火炎がない状態を生じることもなく、従来のものには無い際立った炎の演出効果が可能となるものである。さらに、燃焼残渣が極めて少ないため、燃焼終了後、多数の屋外用ろうそくの垂れた燃焼剤の残渣の除去に要する労力を大幅に軽減できることとなる。
セロハンが包装資材として限定使用されていることとは対照的に、耐油紙は食品分野や包装資材等の多方面で使用され、目的に応じて様々なグレードがあり、極めて汎用性の高く安価でもある。さらには、印刷特性が良く、薄状体には着色、装飾、図案、文字等自由に加えることができ、意匠の幅を拡大させ、極めて装飾性に富んだ屋外用ろうそくを提供できることとなる。さらに、屋外イベント、祭り、宗教行事などの使用雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に得ることが可能となる。
比較例3と実施例1のろうそくの燃焼時間毎の平均燃焼量の比較を示すグラフ 本発明の屋外用ろうそく(1)の断面図 本発明の屋外用ろうそく(2)の断面図 本発明の屋外用ろうそく(3)の断面図 本発明の屋外用ろうそく(4)の斜視図 本発明の屋外用ろうそく(5)の正面図
次に、本発明の屋外用ろうそくの一実施例を図面にて説明する。図2は、本発明の屋外用ろうそく(1)の断面図である。燃焼芯部(1)は燃焼剤(3)の外周面に装着され、薄状耐油紙(4)が燃焼芯部(1)の外周面に装着された屋外用ろうそくである。また、図3は、本発明の屋外用ろうそく(2)の断面図であり、燃焼剤(3)の内部に中央燃焼芯(2)、さらに外周面に燃焼芯部(1)を有し、薄状耐油紙(4)が燃焼芯部(1)の外周面に装着された屋外用ろうそくである。さらに図4は、本発明の屋外用ろうそく(3)の断面図であり、燃焼芯部(1)は燃焼剤(3)の外周面に装着され、且つ燃焼剤(3)の上部で絞り込まれていて、燃焼芯部(1)の外周面に装着された薄状耐油紙(4)が屋外用ろうそく底部をも覆っている屋外用ろうそくである。
図5は、本発明の屋外用ろうそく(4)の斜視図であり、水に浮かべて灯すフローティングタイプの屋外用ろうそくとして、水に直立状に浮べて灯される使用形態を示している。さらに、図6は、本発明の屋外用ろうそく(5)の正面図であり、薄状耐油紙に所望の色、模様を付け加えたり、書き込み、印刷、転写などの公知の手段で図案、文字等を加えた屋外用ろうそくである。
本発明で使用する燃焼本体(5)は、燃焼剤(3)と、少なくとも燃焼剤外周面に装着された燃焼芯部(1)からなり、燃焼剤(3)としては、特に限定されないが、例えばパラフィンワックスやなどの炭化水素系化合物、ポリエチレンワックスなどの合成ワックス、種々の動物植物性油脂を原料とした硬化油、ステアリン酸などの高級脂肪酸、木蝋や蜜蝋などの高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、ステアリルアルコールなどの高級脂肪族アルコールなどが使用でき、さらにそれらの配合させたワックスが使用できる。
本発明の屋外用ろうそくの燃焼剤(3)外周面に装着される燃焼芯部(1)は、植物繊維あるいはレーヨンなどの再生セルロース系繊維により構成された紙、布、糸、紐等からなる。熔融した燃焼剤を容易に吸い上げる毛細管現象を有する素材、形態のものであれば公知のものが、燃焼芯部(1)の構成素材として使用できる。燃焼芯部(1)は、燃焼剤(3)外周面全部又は一部に装着配置される。燃焼芯部(1)の構成素材が熔融したろうを吸い上げ易い素材であり、また燃焼芯部(1)の装着形態が燃焼剤(3)外周面を覆う割合が大きいほど、熔融したロウを吸い上げる量が多く燃焼量の大きい屋外用ろうそくとなる。また、燃焼剤(3)の内部に中央燃焼芯(2)が配置された公知のろうそくの外周面に燃焼芯部(1)を装着配置して、本発明の屋外用ろうそくで使用する燃焼本体(5)としてもよい。この場合の、燃焼剤(3)の内部に配置された中央燃焼芯(2)については、一般に使用されている公知の燃焼芯が使用できる。さらに、燃焼本体(5)として、例えば、従来のロウを主剤とした中心体に布帛を巻き付けその布帛にロウを含浸させて燃焼させる屋外用ろうそくの様な、燃焼体の外周部に燃焼芯部を有する公知の屋外用ろうそくを使用してもよい。燃焼本体(5)の形状はその形状や大きさなど特に限定されないが、薄状耐油紙(4)を燃焼本体(5)の外周面に装着させ熔融した燃焼剤を溜め置く機能を発揮させるためには、凹凸の多くない単純な形状が好ましい。従来多く使用されている棒状の燃焼本体はもとより、円柱形状、角柱形状、円錐形状や逆円錐形状、円錐台形状、逆円錐台形状などは燃焼本体(5)への薄状体の装着のしやすさにより特に望ましい。
燃焼本体(5)の外周面に装着される薄状耐油紙(4)は、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰としての機能を発揮するためには、耐熱性及び耐熔融性を有し、かつ熔融した燃焼剤を浸透させないという特性が必要である。また薄状耐油紙(4)は、屋外用ろうそくの燃焼火炎にさらされても容易には熔融あるいは燃焼しないものの、燃焼過程において燃焼本体(5)よりも残り過ぎると燃焼火炎が小さくなりがちとなるため、屋外用ろうそくの燃焼と共に徐々に燃焼してゆくことが必要である。
なお、本明細書中で言う耐油紙とは、溶融ロウが浸透したり、しみ出たりあるいは吸い上げられない紙であれば、特に限定しない。
紙は一般的にはセルロース繊維からなり耐熱性に優れているものの、内部にたくさんの微細な隙間があって空気を含んでいるため、溶融ロウが紙表面に接触すると容易にそれらの微細な隙間に入り込む結果、溶融ロウが紙に浸透したり、片方の面にしみ出たりすることになり、溶融ロウを溜めおくことができず、ロウ垂れを生じる。
したがって、紙のセルロース繊維間の微細な隙間を溶融ロウが浸透しない程度に低減、あるいは消失させてやれば、溶融ロウがしみ出ない、あるいは吸い上げない紙、すなわち耐油紙となる。
例えば、密度化と呼ばれる、パルプ原料をよく叩いて抄造し表面を平滑化することで隙間を減らすグラシンペーパーや、化学変性と呼ばれる硫酸などでセルロース繊維の表面をゲル化、膨潤させて隙間を減らすパーチメント紙、硫酸紙、擬羊皮紙などや、含浸と呼ばれる、屈折率がセルロースに近い油脂や樹脂を浸透させて隙間を埋めるパラフィン紙などが本発明の耐油紙として使用できる。
中でも、グラシンペーパーが食品関係に幅広く使用されており、耐油紙の中でも最も安価であり、厚みや耐油性能等、様々なグレードがそろっており、使い勝手がよく、さらには屋外用のろうそくとして少々乱暴な扱いをされても破損しない丈夫さを有しており好ましい。
本発明の屋外ろうそくに使用される耐油紙の厚みは、その厚みを増すにしたがい、燃焼の際により残りがちとなりロウ垂れ防止により有効となるが、火力、火勢を弱める傾向となり、薄いと、燃焼火炎により燃え消耗が速くなる為、火力、火勢を弱めることはないロウ垂れ防止の効果が低下する傾向となる。したがって、使用する耐油紙の厚みは、燃焼量との兼ね合いで適宜選択決定することが好ましい。耐油紙の厚みは、通常30〜200μmのものが市販されており、燃焼量の比較的小さい燃焼本体(5)には薄いタイプの耐油紙を、燃焼量の比較的大きい燃焼本体(5)には厚いタイプの耐油紙を選択して使用すればよい。燃焼量の比較的大きい燃焼本体(5)に、薄いタイプの耐油紙を2重、3重等の多重巻きすることで厚いタイプの耐油紙と同等の性能を付与させることも可能である。
また、本発明の屋外用ろうそくの一形態として、燃焼本体(5)の燃焼芯部(1)にワックス含浸等による防水加工を施し、薄状耐油紙(4)を装着するものがある。このように構成された屋外用ろうそくは、水に浮かべて灯すフローティングタイプの屋外用ろうそくとして使用でき、従来のものと比べてロウ垂れの格段に少ない優れたろうそくとすることができる。
本発明の屋外ろうそくの燃焼本体(5)に、薄状耐油紙(4)を装着する方法としては、あらかじめ成形された燃焼本体(5)の外周面に薄状耐油紙(4)を巻き付け、公知の粘着あるいは接着の手段を用いて固定してもよいし、また、あらかじめ公知の粘着あるいは接着の手段を用いて薄状耐油紙(4)で燃焼本体(5)の外皮状物を成形し、これに成形された燃焼本体(5)を挿入固定してもよい。このとき、薄状耐油紙(4)は燃焼本体(5)の外周面に層状に複数回配置されてもよい。また、必要に応じて燃焼本体(5)と薄状耐油紙(4)とを粘着あるいは接着して装着してもよい。このとき、薄状耐油紙(4)は燃焼本体(5)の底部を覆ってもよいし覆わなくてもよい。さらに、例えば燃焼剤の外周面に装着された燃焼芯部に、溶融した燃焼剤を部分的あるいは全部を含浸させた後に薄状耐油紙(4)を巻きつけ、セロハン粘着テープで粘着固定してもよいし、粘着剤を塗布した薄状耐油紙(4)を巻きつけ装着してもよい。また所定幅のセロハン粘着テープを、巻き付けた隙間からロウ漏れを生じさせない程度の重なりをもたせてらせん状に巻きつけ装着させる、などの方法も採用できる。
本発明の屋外ろうそくにおいては、薄状耐油紙(4)は燃焼本体(5)の外周面にできるだけ密着して装着されていることが望ましい。装着時に燃焼本体(5)と薄状耐油紙(4)の間に空隙があったり、装着後、又は屋外用ろうそく使用時に薄状耐油紙が変形し、燃焼本体(5)と薄状耐油紙の間に空隙が生じた場合、薄状耐油紙(4)が燃焼本体(5)よりも先に燃焼しがちとなり、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ機能が効果的に発揮できなくなり、好ましくない。
本発明の屋外用ろうそくの薄状耐油紙(4)に、図5のように、所望の色、模様を付け加えたり、書き込み、印刷、転写などの公知の手段で図案、文字等を加えることもできる。さらに、装飾を付加させることもでき、そうすることにより、屋外イベント、祭り、宗教行事などの使用雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に得ることが可能となった。
次に、本発明の屋外用ろうそくを実施例及び比較例を用いてさらに具体的に説明する。
パラフィンワックスを主剤とした直径32mm、長さ225mmの円柱形状の燃焼剤を5本用意した。
比較例1、比較例2及び比較例3: 燃焼剤の外周面に市販のさらし布(タテ260mm、横340mm)を隙間のできぬように、きつく巻き付けて燃焼芯部とし、該燃焼芯部にパラフィンワックスを含浸させた燃焼本体を5本用意した。燃焼本体の1本を屋外ろうそくとし比較例1とした。
また、燃焼本体の1本の外周面に厚50μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP:タテ225mm、横210mm)を隙間のできぬように、きつく巻き付けてポリプロピレンテープで粘着固定した屋外用ろうそくを比較例2とした。
さらに、燃焼剤の1本の外周面に市販の厚50μmのトレーシングペーパー(タテ112.5mm、横210mm)を隙間のできぬようにきつく巻き付け、次いで市販のさらし布(タテ260mm、横340mm)を隙間のできぬように、きつく巻き付けてパラフィンワックスを含浸させた後、市販の厚さ50μmのトレーシングペーパー(タテ112.5mm、横210mm)を隙間のできぬようにきつく巻き付けスティックのりで接着固定した屋外ろうそくを比較例3とした。
実施例1及び実施例2: 燃焼本体の1本の外周面に市販の厚さ50μmのトレーシングペーパー(タテ225mm、横210mm)を隙間のできぬようにきつく巻き付けスティックのりで接着固定した屋外ろうそくを実施例1とした。
さらに、燃焼本体の1本の外周面に市販の厚さ50μmのグラシンペーパー(タテ225mm、横210mm)を隙間のできぬようにきつく巻き付けスティックのりで接着固定した屋外ろうそくを実施例2とした。
この実施例1及び実施例2、比較例1、比較例2及び比較例3を用い、屋外に地上高50cmの高さに、実施例と比較例が交互になるように50cmの等間隔に一直線上に配置し、ガストーチを用いて燃焼芯部に点火し、各実施例と比較例の燃焼特性及び燃焼剤の垂れの状態を観察した。また、燃焼終了までの燃焼時間及び燃焼終了までの垂れた燃焼剤の重量を測定した。さらに、点火前のろうそく重量に対する燃焼終了までに垂れた燃焼剤の重量の割合をロウ垂れ率とした。なお、その際、平均風速3〜5m/秒程度の中風で、時折、瞬間8〜10m/秒程度の強風が吹く有風条件であった。またその結果は、表1及び表2記載のとおりである。
表1に示すように、比較例1は、無風ないし弱風の際にもロウ垂れが激しくろう垂れ率は53%と、燃焼剤の半分以上がロウ垂れを生じ、所定の燃焼時間が半減することを示している。また、比較例2は無風ないし弱風の際にはOPPフィルムのロウ垂れ防止が期待されるが、中風もしくは強風の有風条件下では風下側に倒れた燃焼火炎により燃焼本体の外周面に巻き付けたOPPフィルムが容易に溶融してしまい、風下側にロウの垂れを生じロウ垂れ率は約26%であった。
一方、実施例1及び実施例2では、無風ないし弱風の際にはロウ垂れは認められず、中風もしくは強風条件下でも、比較例1、比較例2に比べて格段にロウ垂れは少なかった。表1に示すようにロウ垂れ率は、実施例1が約1%、実施例2が約2%と極めて低い数値となった。
すなわち、耐油紙であるトレーシングペーパー及びグラシンペーパーが外皮素材としてロウ垂れ防止効果に極めて優れていることが実証された。
表2及び図1に、比較例3と実施例1との燃焼時間間隔ごとの平均燃焼量の比較推移を示している。
比較例3は特許文献2に示す屋外用のローソクの仕様、構成を再現したものであり、燃焼剤側から第1の硫酸紙、不織布、および第2の硫酸紙の順に積層された積層芯を用いることでロウ垂れを防ぐことを目的にしているものの、溶融した燃焼剤の燃焼芯への供給を耐油性の硫酸紙が阻害することで燃焼を妨げられることを表2及び図1に示している。
比較例3は、燃焼時間の経過につれて急速に燃焼量が低下することが観察されており、このような状態は、有風下で消えてしまう可能性が大きく、実用性には甚だ乏しい。
一方で実施例1は燃焼時間の経過に伴う燃焼量の増減に大きな変化はなく、安定した燃焼状態を維持しつつ、ロウ垂れもほとんど防止されている状態を示している。
本発明の屋外用ろうそくは、燃焼火炎が大きくて安定しており、しかも熔融した燃焼剤の垂れが少なく、燃焼残渣も極めて少ないため、燃焼終了後、多数の屋外用ろうそくの垂れた燃焼剤の残渣の除去に要する労力を大幅に軽減できることとなる。また、耐油紙は印刷特性が良く、かつ着色、装飾、図案、文字等を自由に加えることができ、意匠の幅を拡大させ、極めて装飾性に富んだ屋外用ろうそくが提供でき、屋外イベント、祭り、宗教行事などの使用雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に得ることができる。
1 燃焼芯部
2 燃焼芯
3 燃焼剤
4 薄状耐油紙
5 燃焼本体

Claims (4)

  1. 燃焼剤と、該燃焼剤の外周面に装着された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に薄状耐油紙が装着されたことを特徴とする屋外用ろうそく。
  2. 燃焼剤の内部に燃焼芯が配置された請求項1記載の屋外用ろうそく。
  3. 薄状耐油紙がグラシンペーパーである請求項1乃至2記載の屋外用ろうそく。
  4. 薄状耐油紙の上端が絞り込まれた請求項1乃至3記載の屋外用ろうそく。
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