JP2015109942A - 伸縮式傘 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の折畳み傘には課題がある。携帯用傘と謳いながらその携帯性に欠陥が存在する。折畳み傘の携帯には、傘収納具の携帯だけでなく、共に鞄等の収納用品の携帯もやむをえずとさせるはこびとなった。傘収納具は単品販売もされていて、装飾的価値の高い傘収納具の需要は高い。だが傘収納具は、折畳み傘を鞄」等の収納用品に収納するために必要とされるものであり、その装飾加工は効果的でない。
【解決手段】本発明「伸縮式傘」は、課題を解決するため、代表例として「傘格納体を有する伸縮式傘」、実施例として「殻傘」の形態及び機能構造を明らかにして提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は伸縮式傘に関し、より詳細には、伸縮式親骨と伸縮式中棒とからなる傘骨を有する傘に関する。
従来の傘は基本構成として、傘布、露先、親骨、中棒、受骨、上ハジキ、下ハジキ、上ロクロ、下ロクロ、石突、及び手元からなり、これらが連携し機能する。なお、親骨、中棒、及び受骨からなる骨組みを傘骨と総称される。
和傘、洋傘、及び折畳み傘等、又はビニール傘やジャンプ傘など、上記傘の基本構成部品群の一部を要しない形態、又は他部品を要する形態といった、様々な種類が存在する。本明細書における傘の基本構成とは、上述の通り、傘たる機能を果たすために必要十分な構成を意味するものとする。以下、折畳み傘、伸縮式傘、及び殻傘の場合とも同様とする。
傘布は防水仕様で、防水素材、又は防水加工の施されたものからなり、傘布内周部は中棒を中心軸とするよう、傘布外周部は各親骨末端と露先を介し連結するよう、親骨全体を覆うように設けられる。各親骨先端は上ロクロに結合、上下方向に回動自在に支持されて、各親骨中間部には各受骨末端が上下方向に回動自在に支持されて、各受骨先端は下ロクロに結合、上下方向に回動自在に支持される。上ロクロは中棒上方部に接合、下ロクロは中棒を上下自在に支持される。上ハジキが中棒上部に、下ハジキが下部に、それぞれ出没自在に支持される。石突は中棒上端に、手元は下端に具備される。前述の通り、傘布を放射状に開閉自在かつ開閉状態の保持自在な構造を成す。なお、一般的には、傘布には傘布バンドが具備される。(特許文献1参照)
また携帯用傘として折畳み傘が知られている。その機能構造は従来の傘のそれとほぼ同様だが、上記傘の基本構成において、親骨は折畳み構造の折畳み式親骨と、中棒は伸縮構造の伸縮式中棒とを有して、携帯性に特化させたものである。折畳み式親骨は先親骨と元親骨とが関節駆動する親骨であり、補助骨がそれを補助して、開傘の際に繰り広げられ、閉傘の際に折り畳まれる。伸縮式中棒は多段式入れ子パイプからなる中棒であり、傘使用時に伸ばせられ、不使用時に縮められる。なお、一般的には、折畳み傘にはその携帯性能を象徴するかの如くストラップやチェーンなどを装備又装備のための箇所が設けられている。また、傘収納具が付属されるのが主流な販売方法である。これは傘布同様に、防水仕様又はこれに類似の機能を有することを特徴として、防漏水機能として、ジッパー、チャック、又はキャップ等の開閉口機構を有するものが提案されている。(特許文献2及び特許文献3参照)
また他にも、カバー合体傘(特許文献4参照)、傘用伸縮ケース(特許文献5参照)、折りたたみ傘用収納具(特許文献6参照)、伸縮可能な傘骨構造(特許文献7ないし10参照)、手元部材に収納できる傘(特許文献11参照)、傘骨を傘格納体に収納(特許文献12参照)、様々な種類の傘、傘用収納具がある。
特開2009−125278号公報 特開2008−142124号公報 特開2008−142125号公報 特開2010−214006号公報 特開2005−102774号公報 特開2009−11692号公報 特開昭58−163306号公報 特開昭58−163307号公報 実開07−003332号公報 特開昭59−225006号公報 特開平06−292609号公報 実開昭63−108313号公報
しかしながら、従来の折畳み傘には課題がある。携帯用傘と謳いながらその携帯性に欠陥が存在する。
折畳み式傘骨の構造上、折畳み段数の増加に伴い、骨段数、関節数、及び補助骨数の増加することとなり、全長の縮小と引換えに全幅の拡大を余儀なくされるため、携帯性の追求が頭打ちとなっている。
携帯方法としては、折畳み傘を傘収納具に収容し、更にその傘収納具を鞄等の収納用品に収納して持ち運ぶことが社会通念上合理的とされている。汚損や破損などの外的要因から保護すべく、また雨天時に付着した雨雫が衣服や鞄などに付着するのを回避するために、傘収納具が付属販売されるわけで、折畳み傘と共に傘収納具の携帯もやむをえない。携帯性に特化した傘であることに起因して、従来の傘のように手持ちする必要がなくなり、傘収納具を手持ちするという選択肢もまた事実上排除される。つまり、折畳み傘の携帯には、傘収納具の携帯だけでなく、共に鞄等の収納用品の携帯もやむをえずとさせるはこびとなった。
また、折畳み傘における装飾加工は、折畳み傘たる機能構造を実施可能な範囲に限られるため、限界がある。たとえ装飾加工を施したとしても、傘収納具に収容してしまえばそれは機能しなくなり、この状態の装飾的価値は傘収納具にかかることとなる。また従来の販売方法では、折畳み傘が気に入っても、傘収納具まで気に入るとは限らず、別途購入することとなりかねない。傘収納具は単品販売もされていて、装飾的価値の高い傘収納具の需要は高い。だが傘収納具は、折畳み傘を鞄等の収納用品に収納するために必要とされるものであり、その装飾加工は効果的でない。
そして、傘は公共の場における忘れ物として上位に位置している。折畳み傘については、傘収納具も紛失の恐れがある。ビニール傘は使い捨て傘として認識されがちで、汚損や破損などしやすいこと、廉価で低品質であることがこれに拍車をかける。
大量生産大量販売の現代社会においては、ゴミ問題も深刻な課題であり見逃せない。傘の部品同士が強力な接着剤で接合されているものもあり、分解・分別の困難故、厄介な廃棄物と捉えられている。商品を販売して終わりではなく、その後の修理交換及び処分まで見つめる姿勢が肝要である。
本発明「伸縮式傘」は、課題を解決するため、代表例として「傘格納体を有する伸縮式傘」、実施例として「殻傘」の形態及び機能構造を明らかにして提供する。また産業上の利用可能性を追求し、従来技術の進歩を計る。
傘格納体を有する伸縮式傘とは、傘の基本構成部品にして傘収納具としても機能する傘収容機能を有するものである。
殻傘とは、傘殻体と、伸縮連動機構を有する伸縮式傘骨と、からなる傘であって、前記傘殻体は、カプセル型の傘格納体であり、前記伸縮連動機構を有する伸縮式傘骨は、伸縮式親骨及び伸縮式中棒それぞれの伸縮が連動するものである。
また殻傘においては、モジュール生産方式、傘の基本構成部品をモジュール単位で製造販売、これを組み立てて成る「カスタマイズする殻傘」なるものを提供する。
従来の技術に比し優性な点、有利な効果として、携帯用傘として様々な改良・改善がなされ、実用性・利便性が高まる。
より詳細には、伸縮式傘骨は、折畳み式傘骨と比較してより小型軽量化が見込める。伸縮段数を増加させても、最外径の変更なく骨段数のみ増加させられる。関節や補助骨なども要しない。つまり全長の縮小を実行しても全幅の拡大を回避できる。かつ傘骨の構造強度の強化も見込めよう。
傘格納体を有する伸縮式傘においては、傘格納体が傘布等を汚損や破損などの外的要因から保護するため、傘収納具を要しない。その装飾加工性の自由度は高く、傘に装飾品としての付加価値を生み出せば、衣服に吊り下げるという選択肢を生み出し、鞄等の収納用品の携帯に囚われることはなくなる。
そして、傘に愛着が湧けば、忘れ物、使い捨てといった課題の解決の兆しとなる。カスタマイズする殻傘においては、モジュールを趣向に基づき選択するといった、カスタマー向けの販売方法にも対応する。また、汚損や破損などに対しても、修理交換が容易く、処分の際の分解・分別も容易い。従来の傘部品と殻傘モジュールとで傘を成せば、資源の節約になる。
ここに新規発明の伸縮式傘、傘格納体を有する伸縮式傘、及び殻傘の形態及び機能構造の提供が成し遂げられた。このような形態及び機能構造は従来の傘には見られず、従来技術の進歩が見られ、課題の解決が実現された。
本発明に係る殻傘の開傘時を示した正面図である。 本発明に係る傘殻体上部と傘殻体下部との合体時の殻傘を示した正面図である。 本発明に係る傘殻体上部と傘殻体下部との分離時の殻傘を示した正面図である。 本発明に係る殻傘の閉傘時を示した正面図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の開傘時の正面図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の開傘時の上部部分拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る傘殻体上部を取り去った殻傘の開傘時の上部部分拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉傘時を示した正面図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉傘時の上部部分拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉傘時の下部部分拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉殻途中の正面図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉殻時の殻内部の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る殻傘の閉殻時の殻内部の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る殻傘の開傘時を示した正面図である。 本発明の実施の形態3に係る殻傘の開閉動作を表す模式図である。 本発明の実施の形態3に係る殻傘の閉殻動作を表す模式図である。 本発明の実施の形態3に係る異なる形状の鉤受け状ロクロを表す模式図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図1〜図4に基づいて説明する。
より詳細には、傘殻体上部と傘殻体下部とからなる形態の傘殻体と、鉤状露先及び鉤受け状下ロクロの対偶機構からなる伸縮連動機構を有する形態の伸縮式傘骨と、からなる殻傘を挙げ、関連する実施例を挙げる。
1は傘殻体で、傘殻体上部2と傘殻体下部3とからなるカプセル型の傘格納体である。開殻・閉殻機能として、傘殻体1は傘殻体上部2と傘殻体下部3とに分離して、傘殻体上部2と傘殻体下部3とは合体して傘殻体1となる。
なお、傘格納体は、ボール型であっても実施可能である。カプセル型であれば構造強度の強化が見込めて、ボール型であれば反発力や衝撃吸収力などの付加が見込める。同様にカバー型、装飾加工型等、他型であっても、本発明において実施可能であり、それぞれ特有の機能性を発揮する。また、複数種類の型を組合せ用いて傘格納体を成せば、より好適な傘収容機能が得られる。
また傘格納体について、機能を果たす限り、原料・材料の種類は問わない。一つの原料・材料からなれば、製造が容易。二つ以上の原料・材料を一体的に組み合わせた原料・材料からなれば、一つの原料・材料では得られない特性を発揮する。また装飾加工についても同様である。
傘殻体上部2は石突に、傘殻体下部3は手元に、代えて設けられる。開殻状態時、傘殻体上部2は石突として、傘殻体下部3は手元として、機能を兼ね備えて、閉殻状態時、傘殻体は傘殻体以外の傘の基本構成部品を収容する。
傘布4は傘殻体内に、捻じ込み、押し込み、又は折り畳み収容される。ここで、傘布4内周部又は外周部、もしくは全体が着脱自在に設ければ、巻き込み収容も実施可能である。
なお、石突と手元とを具備し、傘殻体上部2と傘殻体下部3とを別個具備すれば、それぞれの傘部品において特有の機能構造を追求させられる。
殻体上部2と傘殻体下部3とについて、機能を果たす限り、相似・相違の如何は問わない。装飾加工においてもまた然り。これは重心調節に対応して、実用性を向上させる。
ここで、傘殻体上部2及び傘殻体下部3それぞれと合体及び分離自在な中間接続体を設けてもよい。これは一部品以上からなり、傘殻体の一部として機能するものである。一例として接続部が弾性体からなれば、傘殻体の水密性の増加、水漏れの危惧を減少させられる。
多段式入れ子パイプからなる伸縮式親骨5及び伸縮式中棒7と、鉤状露先8及び鉤受け状下ロクロ10の対偶機構とを有する伸縮式傘骨は、伸縮式親骨5及び伸縮式中棒7それぞれの伸縮が連動する。
ここで、受骨に伸縮構造及びその伸縮連動の有無は問わないが、本実施の形態において、受骨は伸縮式受骨6を備えれば、伸縮式親骨5及び伸縮式中棒7と伸縮式受骨6とのそれぞれの伸縮が連動する。
なお伸縮構造は、多段式入れ子レールからなっても実施可能である。多段式入れ子パイプからなれば構造強度の強化が見込めて、多段式入れ子レールからなれば製造コストの削減が見込める。同様に多段式バー、形状記憶素材等、他伸縮構造体からなっても、本発明において実施可能であり、それぞれ特有の機能性を発揮する。また、複数種類の伸縮体を組合せ用いて伸縮構造を成せば、より好適な伸縮機能が得られる。
傘骨各骨について外径の昇順・降順の如何は問わない。先細り、先太り、両端太り、両端細り構造等、実施可能である。これは重心調節に対応して、実用性を向上させる。
開殻の際、鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10とが噛み合い、かつ鉤受け状下ロクロ10の下ハジキ12停留状態をもって、伸縮式中棒7の伸長に伴い伸縮式親骨5が伸ばされる。閉殻の際、傘殻体下部3により押し込まれ、伸縮式中棒7の短縮に伴い伸縮式親骨5が縮められる。
鉤状露先8は鉤状部を有する露先、鉤受け状下ロクロ10は鉤受け状部を有する下ロクロであって、鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10とは、凸と凹に装着と解除分離自在な対偶機構を成す。両部の相互置換は実施可能である。
伸縮式親骨5又はこれに付随する基本構成部品と、伸縮式中棒7又はこれに付随する基本構成部品とが、鉤状部及び鉤受け状部を有し、鉤式対偶機構からなる伸縮連動機構を兼ね備えれば、製造コストを抑えられる。また、露先と下ロクロとを具備し、鉤状装置と鉤受け状装置とを別個具備すれば、それぞれの部品において特有の機能構造を追求させられる。
なお対偶機構は、磁石式であっても実施可能である。鉤式であれば咬合力の付加が見込めて、磁石式であれば吸引・吸着力の付加が見込める。同様にピン式、フック式、吸盤式等、他装着と解除分離自在な対偶機構であっても、本発明において実施可能であり、それぞれ特有の機能性を発揮する。また、複数種類の装着と解除分離自在な対偶機構を組合せ用いて伸縮連動機構を成せば、より好適な装着と解除分離機能が得られる。
傘殻体1は伸縮式中棒7を中心軸として、傘殻体上部2は石突に代えて、回転自在に、傘殻体下部3は手元に代えて、具備される。伸縮式傘骨は、多段式入れ子パイプからなる伸縮式親骨5と、多段式入れ子パイプからなる伸縮式中棒7と、多段式入れ子パイプからなる伸縮式受骨6と、からなる。傘布4は伸縮式親骨5全体を覆うように設けられ、傘布4内周部は傘殻体1内側部に接続し、傘布4外周部は各伸縮式親骨5末端に鉤状露先8を介し連結する。各伸縮式親骨5先端は上ロクロ9に結合し、上下方向に回動自在に支持されて、各伸縮式親骨5中間部には各伸縮式受骨6末端が上下方向に回動自在に支持されて、各伸縮式受骨6先端は鉤受け状下ロクロ10に結合し、上下方向に回動自在に支持される。伸縮式中棒7上方部に上ハジキ11が出没自在に支持されて、伸縮式中棒7下方部に下ハジキ12が出没自在に支持される。鉤受け状下ロクロ10は伸縮式中棒7を上下自在に支持される。
上述構造にして機能を果たす。より詳細には、傘布4は、傘布4内周部と傘布4外周部とが互い違いの方向にねじれ回転することにより、巻き解き自在であって、殻傘使用の際、傘殻体1外に展開、ほどき、殻傘不使用の際、まとめ、傘殻体1内に収容する。伸縮式傘骨は放射状に開閉自在であって、鉤受け状下ロクロ10が上ハジキ11に嵌り停留することで、開傘状態が保持されて、鉤受け状下ロクロ10が下ハジキ12に嵌り停留することで、閉傘状態が保持される。伸縮式中棒7の伸長の際、鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10とが噛み合い、かつ鉤受け状下ロクロ10の下ハジキ12停留状態で、伸縮式中棒7の伸長に伴い伸縮式親骨5が伸ばされて、伸縮式中棒7の短縮の際、鉤状露先8が殻体下部に押し込まれ、伸縮式中棒7の短縮に伴い伸縮式親骨5が縮められることより、伸縮式親骨5及び伸縮式中棒7それぞれの伸縮が連動する。
上述の通り殻傘として機能する。なお、本発明「伸縮式傘」を代表的な実施例に基づいて説明したが、種々の態様が実施可能であり、「傘格納体を有する伸縮式傘」、「殻傘」についても同様である。
実施の形態2.
実施の形態1においては、いくつかの伸縮式傘の概念、構成、動作、および特長について述べた。実施の形態2においては、実施の形態1において明示したように、傘格納体を備え、伸縮連動機構を有する伸縮式傘について、さらに詳細な説明を行う。
まず、傘を開いた状態を示している図5から図7を用いて構成を説明する。
伸縮式傘は、傘殻体上部2と傘殻体下部3とからなる傘格納体を備えている。また、傘布4、伸縮式中棒7、この伸縮式中棒7の上端部付近に設けられた上ロクロ9、伸縮式中棒7に沿って昇降自在に設けられた下ロクロである鉤受け状下ロクロ10、上ロクロ9に回動自在に設けられた伸縮式親骨5、一端が下ロクロである鉤受け状下ロクロ10に回動自在に設けられ且つ他端が伸縮式親骨5に回動自在に設けられた伸縮式受骨6、伸縮式親骨5の末端部を成す鉤状露先8、伸縮式中棒7に出没自在に設けられ且つ傘を展開した状態に下ロクロである鉤受け状下ロクロ10を固定するための上ハジキ11、および、伸縮式中棒7に出没自在に設けられ且つ傘を閉じた状態に下ロクロである鉤受け状下ロクロ10を固定するための下ハジキ12を備えている。
傘殻体上部2および傘殻体下部3は、それぞれ内部に傘体を内包できる空間を有している。ここで傘体とは、伸縮式傘における傘格納体以外の部分を指している。それぞれの開口面外周部が合わさって、一つの略閉空間を成し、傘格納体である傘殻体が形成される。すなわち組み合った状態において、傘殻体上部2は傘格納体の上部を成し、傘殻体下部3は傘格納体の下部を成す。
組み合った状態において、完全な閉空間をなしても良い。例えば、傘殻体上部2または傘殻体下部3の開口面外周部にパッキンを備えることで、外部と遮断される空間として良い。こうすることで、傘体が濡れていても、水が外部に漏れることを防止できる。また、傘布や傘骨をさらに強固に保護することもできる。
一方で、組み合った状態において、密閉構造を取らずに、組合せた開口面外周部付近に隙間を設けたり、表面に穴を設けても良い。水密性や傘体の保護の観点からは劣るものの、デザイン性を高めたり、濡れた傘の乾燥を促進するための通気効果を付与できる。
傘布4は、実施の形態1において述べたように、伸縮式親骨5等によって保持され、傘を開いた状態においては、一定の張力を有した状態を維持する。やはり実施の形態1で述べたように、巻き解き可能であり、まとめられる。
伸縮式親骨5は、ここでは多段式入れ子パイプで構成され、各段のパイプが他段のパイプ内に入ることで、収納に適した長さになる。
伸縮式受骨6および伸縮式中棒7も同様に、多段式入れ子パイプで構成される。
伸縮式親骨5の末端には、鉤状露先8が設けられている。この末端部である鉤状露先8は、傘を閉じた際に、鉤受け状下ロクロ10に設けられた空間に下から入り込めるように構成されている。
その他の構成については、実施の形態1において詳述したので、ここでは説明を省略する。
次に傘の開閉動作について説明する。
傘を閉じる際には、従来の傘と同様に、上ハジキ11を例えば親指で押しながら、鉤受け状下ロクロ10を伸縮式中棒7に沿って下に下げる。鉤受け状下ロクロ10の下降に伴い、伸縮式受骨6が伸縮式中棒7に対して略平行に向き、伸縮式親骨5も同様に略平行に向くことで、傘は閉じた状態になる(図8)。
傘を閉じた状態の全体を表す図8に代えて、その上部および下部を拡大した図9および図10を用いて、この傘を閉じた状態に関して詳しく説明する。なお、両図においては、図を見やすくし、構造を理解しやすくするために、一組だけの伸縮式親骨5と伸縮式受骨6を示している。
上部においては、図9に示すように、下方に降りた鉤受け状下ロクロ10に引っ張られて伸長状態になった伸縮式受骨6、およびこの伸縮式受骨6に引き入れられた伸縮式親骨5が伸縮式中棒7に対して略平行に向き、傘が閉じた状態になる。
下部においては、図10に示すように、下方に降りた鉤受け状下ロクロ10に設けられた空間に、伸縮式親骨5の末端に設けられた鉤状露先8が下から入り込んでいる。
下方に降りた鉤受け状下ロクロ10は、下ハジキ12によって係り固定されている。
なお、下ハジキ12は必ずしも必要では無い。鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10とが、しっかりと噛み合う構造であれば、鉤受け状下ロクロ10は不用意に昇降することはなく、傘が半開きの状態になることもない。
一方、傘を開く際には、下ハジキ12を例えば親指で押しながら、鉤受け状下ロクロ10を伸縮式中棒7に沿って上に上げる。鉤受け状下ロクロ10の上昇に伴い、伸縮式受骨6はまず縮み、それ以上は縮めない状態になると、伸縮式中棒7に対して略平行状態から、鉤受け状下ロクロ10との関節部分を中心に回転していく。それに伴って、伸縮式親骨5が外方向に押し出されるように開く。
次に、傘を格納する動作、すなわち、傘殻体に傘体を格納する閉殻動作について、図11を用いて説明する。図11は、傘を閉じた状態(図8から図10)から、傘殻体上部2と傘殻体下部3を接近させて、傘格納体を閉じる途中の状態を表している。
傘殻体上部2と傘殻体下部3を接近させていくと、伸縮式中棒7が縮み、鉤受け状下ロクロ10が上ロクロ9に接近することで、伸縮式受骨6も縮む。
また、傘殻体下部3が伸縮式親骨5を押し上げることで、伸縮式親骨5も縮む。なお、鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10とが、しっかりと噛み合って一体に移動する構造であれば、鉤受け状下ロクロ10が上ロクロ9に接近することで、伸縮式親骨5は縮む。すなわち、伸縮式中棒7の短縮に伴い、伸縮式受骨6と伸縮式親骨5も連動して短縮する。
このように、伸縮式親骨5、伸縮式受骨6、および伸縮式中棒7のすべてが縮むことで、図12および図13に示すように、傘体が傘格納体内に格納される。
以上に示したように、例えば、両手で傘殻体上部2と傘殻体下部3を上下から押し、両部を接近させていくことで傘を格納する動作が行える。
一方、傘格納体内に格納された傘体を展開させて、使用できる状態にする動作は、基本的には格納動作の逆を行えば良い。すなわち、例えば、両手で傘殻体上部2と傘殻体下部3をそれぞれ掴み、上下に引っ張ることで両部を離してやれば良い。
格納状態においては、図12に示すように、傘殻体下部3の内部が半球状であり、且つ鉤状露先8が曲面を有せば、傘格納体を閉じる際に各鉤状露先8は傘殻体下部3の内壁に押されて、中心に集結している。
この状態から両部が離れるに従い、伸縮式中棒7が伸び、鉤受け状下ロクロ10は上ロクロ9から離れていく。それに伴って、伸縮式受骨6も伸びる。また、この際に中心に集結した鉤状露先8が鉤受け状下ロクロ10に引っ掛かり、伸縮式親骨5も伸びて、最終的に図8から図10に示した傘を閉じた状態になる。このように、伸縮式中棒7の伸長に伴い、伸縮式受骨6と伸縮式親骨5も連動して伸長する。
なお、図12のような各鉤状露先8が傘殻体下部3の内壁に押されて、中心に集結しない構成である場合、傘殻体上部2と傘殻体下部3とを離し始めた際に、すべての伸縮式親骨5の鉤状露先8が鉤受け状下ロクロ10に引っ掛からないケースもある。この場合には、すべての伸縮式親骨5をまとめて手で掴み、すべての鉤状露先8が内側に集結するようにさせてやれば、すべての鉤状露先8が鉤受け状下ロクロ10に引っ掛かるようにすることができる。
さて、本実施の形態においては、伸縮式傘の一例を明示したが、実施の形態1で述べたような様々な構成も可能である。
例えば、伸縮式親骨5、伸縮式受骨6、および伸縮式中棒7に関しては、多段式入れ子パイプを用いたが、多段式入れ子レールや多段式バー、あるいは、形状記憶素材を用いても良い。
また、傘格納体はカプセル状のものを用いたが、ボール型等の形状であっても構わないし、また、カラビナのような機能を有する部位を備えた傘格納体であっても構わない。すなわち、傘体を格納可能なものであれば、どのような形状および形態であっても良いし、付加的な機能を備えたものであっても良い。
また、傘格納体を用いずに、上部格納体の代わりに石突を、下部格納体の代わりに設けても良い。この構成においては、従来の折りたたみ傘と同様に傘収納具に傘を収納すれば良い。この場合でも、従来の折りたたみ傘に比べて、小型化、および低コスト化が可能であり、強度や耐久性にも優れた傘を得ることができる。
一方で、石突と手元とを具備し、さらに上部格納体と下部格納体とを別個具備すれば、それぞれの傘部品において特有の機能構造を追求させることもできる。
また、傘布4の格納方法についても、実施の形態1で説明したように、いろいろな可能性がある。
さらに、伸縮式親骨5の末端部を成す鉤状露先8と下ロクロである鉤受け状下ロクロ10の結合方法に関しても、その他の構成であっても良い。例えば、伸縮式親骨5の末端部と下ロクロの結合方法として、磁石や吸盤、マジックテープ(登録商標)等に置き換えることは可能であり、これによって発明の効果を阻害、低減することは無い。あるいは、鉤状の露先に替えてピン状の露先にし、鉤受け状下ロクロに替えてピンを差込み可能な下ロクロを用いても良い。このように、伸縮式親骨5の末端部と下ロクロとが、着脱可能に固定できる構成であれば、鉤式、磁石式、ピン式あるいは吸盤式等のどのような機構であっても良い。
本実施の形態で示した伸縮式傘は上述のように構成されているので、以下に列挙する多くの特長を有している。
まず、従来の折り畳み傘に比べて、全長の縮小を行っても全幅がほとんど増加しないという大きな優位性があり、さらにコンパクトな傘を得ることができる。
また、関節や補助骨が不要であり、構成の簡素化に伴う、工程の削減、ひいてはコスト削減が可能であると同時に、破損が生じる個所が減り、耐久性の向上が期待できる。さらに、親骨の折り畳み構造に比べて、強度に優れ、この観点からも耐久性の向上が見込める。
そして、傘格納体を設けたことで、傘収納具が不要となり、より携帯性が向上するとともに、傘収納具の置忘れが無くなるというメリットもある。
また、傘収納具に比べて、傘布や傘骨を保護する効果が大きく、全体として耐久性の向上に寄与できる。
さらに開口面外周部にパッキン等を用いれば、傘体が濡れていても、傘格納体中から水が漏れることは無く、傘の携帯を容易にする。
また、傘格納体の表面に装飾を施せば、デザイン性を高められる。これは傘の携帯時において、格納状態のデザインだけではなく、使用状態では、傘布や傘骨などとのデザインの組合せを楽しむことができる。
さらに、傘格納体を伸縮式中棒にネジ構造等により着脱可能に固定できるようにしておけば、個人の好みに応じて、傘格納体、傘布、および傘骨の組合せをカスタマイズすることも可能となり、モジュール生産方式にも対応でき、修理又は分解分別も容易となる。
そして、重要な観点である、使いやすさという利便性について注目すべきは、鉤状露先と鉤受け状下ロクロとの結合により、伸縮式親骨を伸縮式中棒と連動して伸長できるようにしたことである。伸縮式親骨は本数が多く、一本々々をそれぞれ別途に伸長させることは大変であるため、本実施の形態で示したように、すべての伸縮式親骨を伸縮式中棒の伸長に伴って伸ばすことを可能にしたことは、実用面から大きな特長と言える。
実施の形態3.
まず、本実施の形態に係る伸縮式傘について、図14を用いてその構成を説明する。
図14に示す本実施の形態に係る伸縮式傘が、実施の形態2において明示した伸縮式傘と異なる点は、伸縮式受骨6の代わりに伸縮しない受骨60を用いている点である。また、下ハジキ12の位置が、実施の形態2で説明した伸縮式傘に比べて、伸縮式中棒7の上方に設けられている点も異なる。さらに、鉤受け状ロクロ体130を新たに設けた点も異なる。したがって、下ロクロ100は、露先8を固定するための鉤受状構造等を有する必要は無い。
また、傘格納体を構成する格納体上部である傘殻体上部20および格納体下部である傘殻体下部30は、機能的に実施の形態2で明示した傘殻体上部2および傘殻体下部3と違いは無い。ただし、本実施の形態においては、傘殻体上部20の容積を傘殻体下部30の容積よりも大きくした点が異なる。
このように、傘殻体上部20の容積を傘殻体下部30の容積よりも大きくした理由は、傘殻体下部30は手元としての機能を有するものであるが、これを握りやすくしたことにある。すなわち、傘殻体下部30をわしづかみにするのではなく、中指、薬指、および小指で傘殼体下部30を握り、そして親指と人差し指とで伸縮式中棒7をしっかりと支持することで傘を安定に保持できる。傘をさした時に、傘骨の大部分は上部に位置するため、特に、風の強い日には、傘布4が強い力を受けるため、不安定になりやすい。そのため、手元である傘殻体下部30だけではなく、伸縮式中棒7も含めた2点で支持することで、しっかりと傘の揺動を抑えることができる。また、傘布4になるべく近い個所を支持することで揺動を緩和できる。このような持ち方を可能にするためには、傘殻体下部30があまり大きくならないことが必要である。他方で、傘体を格納するためには、傘格納体全体においてある程度の容積を確保しなければならない。そこで、傘殻体上部20の容積を傘殻体下部30の容積よりも大きくすることで、持ちやすさという機能性を追求しつつ、格納容積という条件を満足できる。
次に、伸縮式傘の開閉動作について図15を用いて説明する。
傘を開いた状態である図15(a)において、上ハジキ11を例えば親指で押さえながら、下ロクロ100を伸縮式中棒7に沿って、下方に下げることで、受骨6が伸縮式中棒7に対して略平行に向き、それに伴って、伸縮式親骨6が閉じる。また、下ロクロ100を伸縮式中棒7の下ハジキ120の位置に係り固定し、傘を閉じた状態を維持できる。この傘を閉じた状態が図15(b)である。
そして、鉤受け状ロクロ体130を降ろせば、すべての露先8がまとまった状態で固定される(図15(c))。
傘を開く際には、上記の逆の動作を行えば良い。
なお、ロクロ体である鉤受け状ロクロ体130は、伸縮式中棒7に沿って昇降自在且つ下ロクロ100よりも下方に設けられていればよい。特に、伸縮式中棒7の外径と鉤受け状ロクロ体130との内径とのクリアランスを最小にすることで、伸縮式中棒7との摩擦力により、鉤受け状ロクロ体130が重力で下に落ちずに、途中の位置に止まるようにすることが可能である。あるいは、鉤受け状ロクロ体130の内周部にスポンジやゴム等の摩擦力が大きくなる材料を設けても良い。
ここで伸縮式中棒として多段式入れ子パイプを用いる場合、最も太いパイプを傘殻体下部30に近い最下段にし、その外径と鉤受け状ロクロ体130との内径とのクリアランスを最小にするようにすれば、鉤状露先8と噛み合わせることができる位置近傍の任意の位置で鉤受け状ロクロ体130が止まるようにすることができる。
このような構成を取らずに、鉤受け状ロクロ体130が重力で傘殻体下部30まで落ちる構成の場合には、図15(b)において、鉤受け状ロクロ体130を上に持ち上げてから、鉤状露先8をまとめ、噛み合わせるように、鉤受け状ロクロ体130を降ろせば良い。
以上のように、伸縮式親骨6の末端部である鉤状露先8とロクロ体である鉤受け状ロクロ体130とは、着脱可能に固定できる。
次に、傘殻体に傘体を格納する閉殻動作について、図16を用いて説明する。図16は、傘を閉じた状態(図16(a))から、傘殻体上部20と傘殻体下部30を接近させて、傘格納体を順次閉じていく状態を表している(図16(b)から(d))。
傘殻体上部20と傘殻体下部30を接近させていくと、伸縮式中棒7が縮み、傘殻体下部30が伸縮式親骨5を押し上げることで、伸縮式親骨5も縮む。
このように、伸縮式親骨5および伸縮式中棒7が縮むことで、図16(d)に示すように、傘体が傘格納体内に格納される。
以上に示したように、例えば、両手で傘殻体上部2と傘殻体下部3を上下から押し、両者を接近させていくことで傘体を格納する動作が行える。
一方、傘格納体内に格納された傘体を展開して、使用できる状態にする動作は、基本的には格納動作の逆を行えば良い。すなわち、例えば、両手で傘殻体上部20と傘殻体下部30とをぞれぞれ掴み、上下に引っ張ることで両部を離してやれば良い。
格納状態においては、傘殻体下部30の内部が半球状であり、且つ鉤状露先8が曲面を有せば、傘格納体を閉じる際に各鉤状露先8は傘殻体下部30の内壁に押されて、中心に集結している。
この状態から両部が離れるに従い、伸縮式中棒7が伸び、鉤受け状下ロクロ体130は上ロクロ9から離れていく。それに伴って、中心に集結した鉤状露先8が鉤受け状ロクロ体130に引っ掛かり、伸縮式親骨5も伸びて、最終的に図16(a)に示した傘を閉じた状態になる。このように、伸縮式中棒7の伸長に伴い、伸縮式親骨5も連動して伸長する。
なお、鉤受け状ロクロ体130と伸縮式中棒7との摩擦力が不十分、あるいはほとんど摩擦力が働かない構成においては、傘殻体上部20と傘殻体下部30とを離す際に、一方の手で鉤受け状ロクロ体130を持ちつつ、その手で傘殻体下部30を持って、傘殻体上部20と傘殻体下部30とを引き離せば良い。また、特に鉤受け状ロクロ体130を持たなくても、伸縮式中棒7の伸長に伴って、下ロクロ100に押されて、鉤受け状ロクロ体130が鉤状露先8に当たり、鉤状露先8が鉤受け状下ロクロ体130に引っ掛かることで、ある程度は伸縮式親骨5も伸長する。そして、伸縮式中棒7が完全に伸長した状態において、鉤受け状ロクロ体130を傘殻体下部30方向に引っ張ることでも、すべての伸縮式親骨5を完全に伸長させることができる。
あるいは、鉤受け状ロクロ体130が固定されるべき伸縮式中棒7の位置に、新たにハジキを設け、鉤受け状ロクロ体130が確実に係り固定されるようにしてやれば、傘殻体上部20と傘殻体下部30とを離す際に、鉤受け状ロクロ体130を持つ必要は全くなくなる。
さらに、鉤受け状ロクロ体130の代わりに、図17で示す異なる形状の鉤受け状ロクロ131を用いても良い。
この鉤受け状ロクロ131は、ロクロ上部132、ロクロ継部133およびロクロ下部134から構成されている。ロクロ上部132は、円盤状の凹部である露先受部136を有している。また、ロクロ上部132、ロクロ継部133およびロクロ下部134の中心には、伸縮式中棒7を挿入するための貫通穴135が設けられている。
このような構成とすることで、鉤受け状ロクロ131の上下動に際して、鉤状露先8が鉤受け状ロクロ131と一体となって動くため、傘体の格納および格納された傘体を展開する際の動作をスムーズに行うことができる。例えば、格納された傘体を展開する際に、すべての伸縮式親骨5をまとめて手で掴み、すべての鉤状露先8を内側に集結させるといった上述した動作は不要となる。
なお、実施の形態1および2における鉤受け状下ロクロ10の構成も、同様の構成が可能である。
本実施の形態で示した伸縮式傘は上記のように構成されているので、実施の形態2で列挙した特長に加えて、受骨構造の簡易化に伴い、コストの削減、および耐久性の向上が期待できる。
また、傘殻体上部20の容積を傘殻体下部30の容積よりも大きくしたことで、傘体を安定に持ちやすくすることと、十分な格納容積を確保することという2つの条件を満足することができる。なお、この構成は、実施の形態1や2における全ての構成に適用可能である。
実施の形態4.
本実施の形態に係る伸縮式傘が、実施の形態2および3において明示した伸縮式傘と異なる点は、伸縮式親骨5に、伸長機能を加えた、伸長機能を有する伸縮式親骨を用いている点である。また、伸長機能を有する伸縮式親骨を用いることに伴い、実施の形態2で明示した鉤状露先8と鉤受け状下ロクロ10との結合構造は不要となる。あるいは、実施の形態3で明示した鉤状露先8と鉤受け状ロクロ体130との結合構造は不要となる。
伸縮式親骨の伸長機能としては、バネ等の弾性体を伸縮式親骨に設けてやれば良い。そうすることによって、傘格納体内に格納された傘体を展開する際に、傘格納体上部と傘格納体下部とを離すにつれ、すべての伸縮式親骨は伸長していく。したがって、鉤状露先8および鉤受け状下ロクロ10や、鉤状露先8および鉤受け状下ロクロ体130などの結合構成は不要となる。
一方、格納動作については、傘格納体上部と傘格納体下部とを接近させる時の圧力をもって、伸縮式親骨を縮めることができる。バネ等の弾性体の復元力にもよるが、傘格納体上部と傘格納体下部との組み合いがこの復元力により勝手に解除されることの無いように、傘格納体上部と傘格納体下部の接合部にロック機構や磁石等による結合構造を設けてやるとよい。ロック機構としては、傘格納体上部または傘格納体下部の一方を左右に回転させて、嵌め合う機構であっても良い。あるいは、傘格納体上部と傘格納体下部とを押し付けるとロックされ、ロックされた状態でさらに再び押し付けるとロックが解除される機構であっても良い。
また、伸縮式親骨の伸長機能として、バネ等を用いない構成も考えられる。例えば、伸縮式親骨として多段式入れ子パイプを用いる場合、パイプ間の摩擦力を調整することで、露先を鉛直方向に向けた状態で、自重により伸長する構成も可能である。
あるいは、傘格納体上部を持って、振り回すような動作をすることで、遠心力により、伸縮式親骨を伸長させることも可能である。
さらに、永久磁石等の磁石同士の反発力を用いることも可能である。例えば、伸縮式親骨として多段式入れ子パイプを用いる場合、各段のパイプ端部に永久磁石を設け、次段のパイプに設けた永久磁石と互いに反発するように、磁極の方向を設定してやれば良い。
以上に述べたように、伸長機能を有する伸縮式親骨を用いることで、鉤状露先と鉤受け状下ロクロ等との結合構造が不要となり、さらに構成を簡素化することができ、コスト削減、および耐久性の向上も期待できる。
実施の形態5.
実施の形態1から4においては、伸縮機構を備えた傘体を傘格納体に格納できる傘について説明したが、従来の折り畳み式の傘を傘格納体に格納できるようにしても良い。
このように傘格納体を設けることで、傘収納具が不要となり、より携帯性が向上するとともに、傘収納具の置忘れが無くなるというメリットもある。
また、傘収納具に比べて、傘布や傘骨を保護する効果が大きく、全体として耐久性の向上に寄与できる。
さらに開口面外周部にパッキン等を用いれば、傘体が濡れていても、傘格納体中から水が漏れることは無く、傘の携帯を容易にする。
また、傘格納体の表面に装飾を施せば、デザイン性を高められる。これは傘の携帯時において、格納状態のデザインだけではなく、使用状態では、傘布や傘骨などとのデザインの組合せを楽しむことができる。
さらに、傘格納体を中棒にネジ構造等により着脱可能に固定できるようにしておけば、個人の好みに応じて、傘格納体、傘布、および傘骨の組合せをカスタマイズすることも可能となり、モジュール生産方式にも対応でき、修理又は分解分別も容易となる。
上記実施の形態では、主に雨傘を対象としているが、日傘やパラソルなど、又はテント等の傘類似のものを対象としても、伸縮式傘とその実施例の形態及び機能構造は効果を発揮する。
1 傘殻体(傘殻体上部+傘殻体下部)
2 傘殻体上部
3 傘殻体下部
4 傘布
5 伸縮式親骨
6 伸縮式受骨
7 伸縮式中棒
8 鉤状露先
9 上ロクロ
10 鉤受け状下ロクロ
11 上ハジキ
12 下ハジキ
130 鉤受け状ロクロ体

Claims (15)

  1. 伸縮式中棒と、
    当該伸縮式中棒の上端部付近に設けられた上ロクロと、
    上記伸縮式中棒に沿って昇降自在に設けられた下ロクロと、
    先端部が上記上ロクロに回動自在に設けられた伸縮式親骨と、
    一端が上記下ロクロに回動自在に設けられ、他端が上記伸縮式親骨に回動自在に設けられた伸縮式受骨と、
    を備え、
    傘を閉じた際に上記伸縮式親骨の末端部と上記下ロクロとは着脱可能に固定できる
    ことを特徴とする伸縮式傘骨。
  2. 伸縮式中棒と、
    当該伸縮式中棒の上端部付近に設けられた上ロクロと、
    上記伸縮式中棒に沿って昇降自在に設けられた下ロクロと、
    先端部が上記上ロクロに回動自在に設けられた伸縮式親骨と、
    一端が上記下ロクロに回動自在に設けられ、他端が上記伸縮式親骨に回動自在に設けられた受骨と、
    上記伸縮式中棒に沿って昇降自在であり、且つ上記下ロクロよりも下方に設けられたロクロ体と、
    を備え、
    傘を閉じた際に上記伸縮式親骨の末端部と上記ロクロ体とは着脱可能に固定できる
    ことを特徴とする伸縮式傘骨。
  3. 上記伸縮式中棒に出没自在に設けられ、傘を閉じた状態において、上記伸縮式親骨の末端部を固定するためのハジキを備えた
    ことを特徴とする請求項2に記載の伸縮式傘骨。
  4. 上記伸縮式親骨の末端部と上記下ロクロ、および、上記伸縮式親骨の末端部と上記ロクロ体との着脱可能な固定機構は、
    鉤式機構、磁石式機構、ピン式機構、または、吸盤式機構である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の伸縮式傘骨
  5. 伸縮式中棒と、
    当該伸縮式中棒の上端部付近に設けられた上ロクロと、
    上記伸縮式中棒に沿って昇降自在に設けられた下ロクロと、
    先端部が上記上ロクロに回動自在に設けられた伸縮式親骨と、
    一端が上記下ロクロに回動自在に設けられ、他端が上記伸縮式親骨に回動自在に設けられた受骨と、
    を備え、
    上記伸縮式親骨は伸長機能を有する
    ことを特徴とする伸縮式傘骨。
  6. 上記伸縮式親骨の伸長機能は、
    弾性機構、自重、または、遠心力、あるいは、磁石の反発力により伸長する機能である
    ことを特徴とする請求項5に記載の伸縮式傘骨。
  7. 上記伸縮式中棒に出没自在に設けられ、傘を展開した状態に上記下ロクロを固定するための上ハジキを備えた
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の伸縮式傘骨。
  8. 上記伸縮式中棒に出没自在に設けられ、傘を閉じた状態に上記下ロクロを固定するための下ハジキを備えた
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の伸縮式傘骨。
  9. 上記伸縮式中棒、上記伸縮式親骨、および伸縮式受骨は、
    多段式入れ子パイプ、多段式入れ子レール、多段式バー、または、形状記憶素材である
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の伸縮式傘骨。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の傘骨を備えた
    ことを特徴とする傘。
  11. 上記伸縮式中棒の上端に設けられた格納体上部と、
    上記伸縮式中棒の下端に設けられた格納体下部と、
    を備えた
    ことを特徴とする請求項10に記載の伸縮式傘。
  12. 上記格納体上部は石突の役割を兼ねる
    ことを特徴とする請求項11に記載の伸縮式傘。
  13. 上記格納体下部は手元の役割を兼ねる
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の伸縮式傘。
  14. 上記格納体上部の容積は、上記格納体下部の容積よりも大きい
    ことを特徴とする請求項13に記載の伸縮式傘。
  15. 上記格納体上部と上記格納体下部とは、閉じた状態においてロックされる機構を有する
    ことを特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の伸縮式傘。

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