JP2015109142A - ポリマー形避雷器、および、その製造方法 - Google Patents

ポリマー形避雷器、および、その製造方法 Download PDF

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富和 安食
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Abstract

【課題】保守点検を適正に行うことを容易に実現可能な、ポリマー形避雷器等を提供する。【解決手段】本実施形態のポリマー形避雷器は、避雷器本体と、その避雷器本体を支持する本体支持部とを備える。避雷器本体は、非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている。避雷器本体のうち、非直線抵抗体の一端面側に設置された電極は、接地され、ポリマー樹脂の絶縁膜で周囲が覆われている。本体支持部は、非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に絶縁体を介して取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ポリマー形避雷器、および、その製造方法に関する。
電力系統においては、落雷などによる異常電圧(サージ)から設備を保護するために、避雷器が設置されている。避雷器は、たとえば、酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体を備えている。非直線抵抗体は、正常な電圧が作用したときには絶縁性であり、異常電圧が作用したときには抵抗値が低下して導電性になる。
避雷器のうち、ポリマー形避雷器は、非直線抵抗体を含む内部要素を備えており、その内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている。ポリマー形避雷器において、内部要素は、たとえば、複数の非直線抵抗体が積層された積層体の一端と他端とのそれぞれに金属板を介して電極が設置されると共に、複数の絶縁ロッドが非直線抵抗体および金属板の周囲に配置されている。外皮は、たとえば、シリコーンゴムなどのポリマー樹脂をモールドすることによって形成されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2002−151309号公報 特開2011−14566号公報
避雷器では、保守点検として、漏れ電流の測定が行なわれている。この保守点検は、非直線抵抗体を流れる「内部漏れ電流」を測定することによって、非直線抵抗体の特性変化の有無等を確認することを目的としている。
しかしながら、ポリマー形避雷器では、非直線抵抗体などの内部要素がポリマー樹脂で直接モールドされているので、晴天時などの清浄時以外の場合には、「外部漏れ電流」が外皮の表面を流れる場合がある。上記のポリマー形避雷器では、「内部漏れ電流」と「外部漏れ電流」とのそれぞれを分離して測定することが困難であり、「内部漏れ電流」と共に、「外部漏れ電流」が合わせて測定される場合がある。
このため、ポリマー形避雷器について、保守点検を適正に行うことが容易でない場合がある。具体的には、ポリマー形避雷器において、「内部漏れ電流」を正確に測定することが容易でないために、非直線抵抗体について保守管理を適正に行うことが困難な場合がある。また、「外部漏れ電流」を正確に測定することが容易でないために、外皮について保守管理を適正に行うことが困難な場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、保守点検を適正に行うことを容易に実現可能な、ポリマー形避雷器、および、その製造方法を提供することである。
本実施形態のポリマー形避雷器は、避雷器本体と、その避雷器本体を支持する本体支持部とを備える。避雷器本体は、非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている。避雷器本体のうち、非直線抵抗体の一端面側に設置された電極は、接地され、ポリマー樹脂の絶縁膜で周囲が覆われている。本体支持部は、非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に絶縁体を介して取り付けられている。
図1は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の全体を示す断面図である。 図2は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図3は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図4は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図5は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図6は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図7は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体を構成する各部を示す図である。 図8は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、本体支持部を示す図である。 図9は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法を示すフロー図である。 図10は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、内部要素を示す断面図である。 図11は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、電極を絶縁ロッドに取り付けるときの様子を示す図である。 図12は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、絶縁カラーの設置を示す断面図である。 図13は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、外皮の形成を示す断面図である。 図14は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、電圧を印加したときに流れる漏れ電流の経路を示す図である。 図15は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の全体を示す断面図である。 図16は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法を示すフロー図である。 図17は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、内部要素を示す断面図である。 図18は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、スタッドの取り付けを示す断面図である。 図19は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、外皮の形成を示す断面図である。 図20は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器において、電圧を印加したときに流れる漏れ電流の経路を示す図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[A]ポリマー形避雷器の構成
図1は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の全体を示す断面図である。
ポリマー形避雷器1は、図1に示すように、避雷器本体1A(避雷器ユニット)と、本体支持部1Bとを備えており、避雷器本体1Aが本体支持部1Bによって支持される。
[A−1]避雷器本体1A
避雷器本体1Aは、図1に示すように、非直線抵抗体11、金属板21,22、電極31,32、両ネジボルト41,42、固定板51、絶縁ロッド61、スペーサ71、絶縁カラー81(絶縁体)、外皮201、および、接地導体400を有する。
避雷器本体1Aは、図1に示すように、非直線抵抗体11の一端面(下端面)側および他端面(上端面)側に電極31,32が金属板21,22を介して設置された内部要素を含み、その内部要素の周囲が外皮201で覆われている。
図2から図7は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、避雷器本体1Aを構成する各部を示す図である。図2は、非直線抵抗体11を示し、図3は、金属板21を示し、図4は、電極31を示し、図5は、固定板51を示し、図6は、スペーサ71を示し、図7は、絶縁カラー81を示している。図2から図7において、(a)は、上面を拡大して示し、(b)は、側方の断面を拡大して示している。なお、各図では各部の概念を模式的に示しており、各図間において寸法等が対応していない部分がある。
避雷器本体1Aを構成する各部について、図1と共に、図2から図7を用いて、順次、説明する。
[A−1−1]非直線抵抗体11
非直線抵抗体11は、図1に示すように、複数が積層されている。非直線抵抗体11は、たとえば、酸化亜鉛を主成分とする焼結体であって、正常な電圧が作用したときには絶縁性であって、正常な電圧よりも高い異常電圧が作用したときには抵抗値が低下して導電性になる。
図2(a),(b)に示すように、1枚の非直線抵抗体11は、円板状であって、上下の平坦面には、アルミニウムなどの金属製の電極部12が設けられていると共に、側面(円筒面)には、絶縁層13が設けられている。
[A−1−2]金属板21,22
金属板21,22は、図1に示すように、複数の非直線抵抗体11が積層された積層体の上端面側と下端面側とのそれぞれに設置されている。金属板21,22は、金属材料で形成された板状体であって、非直線抵抗体11と外径が同じである。
一対の金属板21,22のうち、上端面側に設置された一方の金属板21は、図3(a),(b)に示すように、円筒状であって、中心に開口21Kが設けられている。
図1に示すように、金属板21の開口21Kは、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。そして、金属板21の開口21Kは、メネジが内周面に形成されており、後述する両ネジボルト41において左ネジ部411のオネジが螺合される。
下端面側に設置された他方の金属板22については、拡大図を省略しているが、上端面側に設置された一方の金属板21と同様に形成されている。つまり、他方の金属板22は、円筒状であって、中心には開口22Kが設けられている。そして、他方の金属板22の開口22Kには、メネジが内周面に形成されており、図1に示すように、両ネジボルト42の左ネジ部421のオネジが螺合される。
[A−1−3]電極31,32
電極31,32は、図1に示すように、複数の非直線抵抗体11が積層された積層体の上端面側と下端面側とのそれぞれに、金属板21,22を介して、設置されている。
一対の電極31,32のうち、上端面側に設置された一方の電極31は、図4(a),(b)に示すように、円柱形状であり、金属材料で形成されている。電極31は、非直線抵抗体11よりも外径が大きい。また、電極31は、中心に開口31Kが設けられている。これと共に、電極31においては、複数の角穴31Hが、中心に設けられた開口31Kの周りに等間隔で並んでいる。
図1に示すように、電極31の中心に設けられた開口31Kは、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。そして、開口31Kは、両ネジボルト41の右ネジ部412が取り付けられる。具体的には、図4(b)に示すように、開口31Kは、内周面にメネジが形成されており、後述する両ネジボルト41の右ネジ部412のオネジが、このメネジに螺合される。
電極31において周囲に設けられた複数の角穴31Hは、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。具体的には、図4(b)に示すように、電極31において周囲に設けられた角穴31Hは、テーパー状であり、上面側から下面側へ向かって、幅が小さくなるように形成されている。図1に示すように、角穴31Hは、絶縁ロッド61が内部に挿入されると共に、内部において絶縁ロッド61の外周にスペーサ71が挿入されて取り付けられる。
下端面側に設置された他方の電極32については、拡大図を省略しているが、上端面に設置された一方の電極31と同様に形成されている。つまり、電極32は、中心に開口32Kが設けられていると共に、その中心に設けられた開口32Kの周りに複数の孔32Hが等間隔に並んでいる。
本実施形態では、下端面側に設置された他方の電極32は、接地導体400を介して、接地されている。また、この他方の電極32は、ポリマー樹脂の絶縁膜202で外周面が覆われている。
[A−1−4]両ネジボルト41,42
両ネジボルト41,42は、図1に示すように、金属板21,22と電極31,32との両者を締結している。両ネジボルト41,42は、金属材料で形成されている。
両ネジボルト41,42は、左ネジ部411,421(第1ネジ部)と、右ネジ部412,422(第2ネジ部)と、中央部413,423とを有する。両ネジボルト41,42は、左ネジ部411,421と、右ネジ部412,422とが、同軸に、中央部413,423を介して、非直線抵抗体11の積層方向に沿って配置されている。
左ネジ部411,421は、金属板21,22の中心に設けられた開口21K,22Kの内部に取り付けられる。左ネジ部411,421は、反時計方向に回転されることで、開口21K,22Kの内部において奥(図1において、非直線抵抗体11の方向)に進む。
右ネジ部412,422は、電極31,32の中心に設けられた開口31K,32Kの内部に取り付けられる。右ネジ部412,422は、左ネジ部411,421と反対な方向、つまり、時計方向に回転されることで、開口31K,32Kの内部において奥(図1において、非直線抵抗体11の方向)に進む。
この他に、両ネジボルト41,42は、右ネジ部412,422が設けられた側の頂面に、締結穴414,424が設けられている。締結穴414,424は、たとえば、六角穴であって、金属板21,22と電極31,32との間の締結を調整するために両ネジボルト41,42を回転させる際には、六角レンチのような締結工具が差し込まれる。
[A−1−5]固定板51
固定板51は、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層体において予め決められた位置に介在している。ここでは、固定板51は、非直線抵抗体11の積層体が積層する積層方向の中心付近に設置されており、絶縁ロッド61の位置ズレを防止している。
図5(a),(b)に示すように、固定板51は、絶縁部511と導電部512とを有する。
絶縁部511は、図5(a),(b)に示すように、リング状であって、絶縁体で形成されている。導電部512は、円板状であって、絶縁部511の内周部分に設けられており、金属材料で形成されている。
図1に示すように、絶縁部511は、非直線抵抗体11よりも外径が大きく、導電部512は、非直線抵抗体11と外径がほぼ同じである。導電部512は、非直線抵抗体11に挟まれており、複数の非直線抵抗体11の間を電気的に接続している。
図5(a),(b)に示すように、絶縁部511においては、複数の孔51Hが、導電部512の周りに等間隔に並んでいる。複数の孔51Hは、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通しており、絶縁ロッド61が内部に挿入される。複数の孔51Hは、絶縁ロッド61と外径がほぼ同じである。
[A−1−6]絶縁ロッド61
絶縁ロッド61は、棒状体であって、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層方向に沿って配置されている。絶縁ロッド61は、直径が、たとえば、10mm以上であって、たとえば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などの絶縁材料で形成されている。
絶縁ロッド61は、非直線抵抗体11および金属板21,22の側面(外周面)に設置されている。絶縁ロッド61は、電極31,32に設けられた角穴31H,32Hに上端部および下端部が挿入されている。これと共に、絶縁ロッド61は、固定板51の周囲に設けられた孔51Hに挿入されている。図1から判るように、絶縁ロッド61は、非直線抵抗体11の積層体と金属板21,22との外周面の周りに予め決められた本数が等間隔に並んで配置されている。
[A−1−7]スペーサ71
スペーサ71は、図1に示すように、電極31,32の周囲に設けられた角穴31H,32Hの内部に設置されている。ここでは、スペーサ71は、角穴31H,32Hの内面と、絶縁ロッド61の外周面との間に介在している。
図6(a),(b)に示すように、スペーサ71は、第1スペーサ部711と第2スペーサ部712とを有する。第1スペーサ部711と第2スペーサ部712との組み合わせ体は、テーパー形状であり、上部から下部へ向かうに伴って外径が小さくなるように形成されている。つまり、第1スペーサ部711と第2スペーサ部712のそれぞれは、断面が楔形状であって、上部から下部へ向かうに伴って厚みが厚くなっている。
[A−1−8]絶縁カラー81
絶縁カラー81は、図1に示すように、非直線抵抗体11の下端面側に設置された他方の電極32に設けられている。絶縁カラー81は、非直線抵抗体11の下端面側に設置された他方の電極32と外径が同じである。
絶縁カラー81は、図7(a),(b)に示すように、リング状の板状体であって、中心に開口81Kが設けられている。
図1に示すように、絶縁カラー81の開口81Kは、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。絶縁カラー81の開口81Kには、接地導体400が挿入されている。
絶縁カラー81は、たとえば、FRP(繊維強化プラスチック)などの絶縁材料を用いて形成されている。
[A−1−9]外皮201
外皮201は、図1に示すように、絶縁ロッド61が配置された非直線抵抗体11の積層体の外周面を被覆している。
外皮201は、シリコーンゴムなどの絶縁性のポリマー樹脂をモールドすることによって形成される。外皮201は、絶縁ロッド61が周囲に配置された非直線抵抗体11と金属板21,22とを内部に収容する絶縁容器であって、円筒部分の外周面には複数の庇が軸方向に間を隔てて形成されている。
[A−1−10]接地導体400
接地導体400は、図1に示すように、金属材料で形成された棒状体であって、上端が両ネジボルト42の下端に連結されている。また、接地導体400は、金属材料で形成された接続導体402に下端が連結されており、接地されている。
[A−2]本体支持部1B
本体支持部1Bは、図1に示すように、ベース板301、支持棒302、および、金属連結板303を有しており、接地されている。
本体支持部1Bは、非直線抵抗体11の下端面側に設置された他方の電極32に、絶縁カラー81を介して取り付けられている。
図8は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、本体支持部1Bを示す図である。図8において、(a)は、上面を拡大して示し、(b)は、側方の断面を拡大して示している。
本体支持部1Bを構成する各部について、図1と共に、図8を用いて、順次、説明する。
[A−2−1]ベース板301
ベース板301は、図8(a),(b)に示すように、円板形状であって、金属材料で形成されている。ベース板301は、据付けに利用される。
ベース板301は、図1に示すように、電極31および金属連結板303よりも外径が大きい。
[A−2−2]支持棒302
支持棒302は、図8(a),(b)に示すように、円柱形状の棒状体であって、金属材料で形成されている。
支持棒302は、ベース板301と金属連結板303との間に複数が設置されており、ベース板301と金属連結板303とを連結させている。複数の支持棒302は、金属連結板303の外側部分において等間隔に並ぶように設置されている。
[A−2−3]金属連結板303
金属連結板303は、図8(a),(b)に示すように、円板形状であって、金属材料で形成されている。金属連結板303は、中心に開口303Kが設けられている。これと共に、金属連結板303においては、複数の孔303Hが、中心に設けられた開口303Kの周りに等間隔で並んでいる。
図1に示すように、金属連結板303は、電極31よりも外径が大きい。金属連結板303は、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32に設けられている。ここでは、金属連結板303は、電極32との間に、絶縁カラー81が介在している。
金属連結板303において、中心に設けられた開口303Kは、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。金属連結板303の開口303Kは、接地導体400の外径よりも大きく、その接地導体400が挿入されている。金属連結板303の開口303Kは、たとえば、接地導体400との間の距離が10mm以上になるように形成されており、これにより、放電計数器などの避雷器付属品を利用した場合においても十分な耐電圧を確保することができる。
金属連結板303において、周囲に設けられた複数の孔303Hは、図1に示すように、非直線抵抗体11の積層方向に沿って貫通している。これらの複数の孔303Hは、凸型絶縁カラー304が設置されると共に、締結ボルト304Tが挿入されている。
ここでは、凸型絶縁カラー304は、絶縁カラー本体304Aと凸部304Bとを有している。凸型絶縁カラー304において、絶縁カラー本体304Aは、リング状である。凸部304Bは、リング状であって、絶縁カラー本体304Aよりも外径が小さく、絶縁カラー本体304Aと同軸に並ぶように絶縁カラー本体304Aの上面から凸状に突き出ている。凸型絶縁カラー304では、凸部304Bが、金属連結板303において周囲に設けられた複数の孔303Hの内部に挿入されている。
また、締結ボルト304Tは、凸型絶縁カラー304を介して金属連結板303の孔303Hに挿入され、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32と、金属連結板303との間を締結する。
なお、電極32、絶縁カラー81、および、凸型絶縁カラー304において、締結ボルト304Tが挿入される穴については、図示を省略している。
[B]ポリマー形避雷器の製造方法
上記のポリマー形避雷器1を製造する方法に関して説明する。
図9は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法を示すフロー図である。
[B−1]内部要素の作成
まず、図9に示すように、内部要素の作成を行う(ST1)。
図10は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、内部要素を示す断面図である。
図10に示すように、本工程では、非直線抵抗体11の上端面側および下端面側に電極31,32が金属板21,22を介して設置されると共に、非直線抵抗体11および金属板21,22に絶縁ロッド61が配置された内部要素について、作成する。
内部要素を作成する際には、最初に、金属板21,22と電極31,32との両者を両ネジボルト41で組み合わせる。具体的には、電極31,32の中心に設けられた開口31K,32Kに、両ネジボルト41の右ネジ部412,422を、ねじ込むことによって、電極31,32に両ネジボルト41,42を取り付ける。そして、金属板21,22の開口21K,22Kに両ネジボルト41,42の左ネジ部411,421を、ねじ込むことによって、金属板21,22に両ネジボルト41,42を取り付ける。このようにすることによって、金属板21,22と電極31,32との組み合わせ体を形成する。
つぎに、下端側に設置される金属板22と電極32との組み合わせ体に複数の絶縁ロッド61を取り付ける。そして、その複数の絶縁ロッド61に囲われた空間に、複数の非直線抵抗体11を積み重ねる。このとき、適宜、固定板51を複数の非直線抵抗体11の間に介在させる。そして、上端側に設置される金属板21と電極31との組み合わせ体を複数の絶縁ロッド61に取り付ける。
図11は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、電極を絶縁ロッドに取り付けるときの様子を示す図である。
図11(a)は、断面図であり、図11(b)は、上面図である。
図11(a),(b)に示すように、電極31を複数の絶縁ロッド61に取り付ける際には、スペーサ71を用いる。
具体的には、図11(a)に示すように、絶縁ロッド61が挿入された電極31の角穴31Hの内部にスペーサ71を挿入する。ここでは、電極31の角穴31Hにおいて上方から下方へスペーサ71を挿入することによって、角穴31Hの内面と絶縁ロッド61の外周面との間に、スペーサ71を押し込む。これにより、スペーサ71が絶縁ロッド61を周囲から圧縮して締め付けるので、電極31と絶縁ロッド61とが、スペーサ71と間の摩擦力によって強固に固定される。
図示を省略しているが、下端側に設置される電極32に複数の絶縁ロッド61を取り付ける場合についても、上記と同様な方法で行う。
その後、両ネジボルト41,42について締め付けを行う。
上述したように、金属板21,22と電極31,32との両者は、両ネジボルト41,42によって連結されている。金属板21,22は、両ネジボルト41,42の左ネジ部411,421が取り付けられている。これに対して、電極31,32は、両ネジボルト41,42の右ネジ部412,422が取り付けられている。
このため、両ネジボルト41,42に設けられた締結穴414,424に締結工具を差し込んで、両ネジボルト41,42を締め付ける(右ネジ部412を時計周りに回す)と、金属板21,22と電極31,32とが両ネジボルト41,42の軸方向で互いに離れる方向に移動する。その結果、複数の非直線抵抗体11には両ネジボルト41,42の軸方向(積層方向)に圧縮荷重が印加され、絶縁ロッド61には、その軸方向に引張荷重が印加される。このため、電極31,32、金属板21,22、絶縁ロッド61および複数の非直線抵抗体11の積層体が、積層方向(ポリマー形避雷器の軸方向)において強固に固定される。
[B−2]絶縁カラーの設置
つぎに、図9に示すように、絶縁カラー81の設置を行う(ST2)。
図12は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、絶縁カラーの設置を示す断面図である。
図12に示すように、本工程では、上記工程にて作成した内部要素において、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32に、絶縁カラー81を設置する。
[B−3]外皮の形成
つぎに、図9に示すように、外皮の形成を行う(ST3)。
図13は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、外皮の形成を示す断面図である。
図13に示すように、本工程では、上記工程にて絶縁カラー81が設置された内部要素の周囲をポリマー樹脂で覆うように、外皮201を形成する。ここでは、内部要素において複数の非直線抵抗体11が積層された積層体と、その積層体の上端面および下端面に設置された金属板21,22との外周面とをポリマー樹脂が被覆するように、外皮201を形成する。たとえば、シリコーンゴムなどの絶縁性のポリマー樹脂をモールドすることによって、外皮201を設ける。
本実施形態では、非直線抵抗体11と金属板21,22との外周面をポリマー樹脂が覆うと共に、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32の外周面と絶縁カラー81の外周面との両者をポリマー樹脂が覆うように、ポリマー樹脂をモールドする。これにより、非直線抵抗体11と金属板21,22との周囲に外皮201を形成すると同時に、電極32の周囲に絶縁膜202を形成する。
この他に、上記のモールドによって、下端側に設置された電極32の孔32Hの内部がポリマー樹脂で埋め込まれる。
[B−4]本体支持部の取り付け
つぎに、図9に示すように、本体支持部1Bの取り付けを行う(ST4)。
本工程では、図1に示したように、本体支持部1Bの金属連結板303と、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32との間に、絶縁カラー81が介在するように、本体支持部1Bを取り付ける。
具体的には、凸型絶縁カラー304を介して締結ボルト304Tを金属連結板303の孔303Hに挿入して取り付けることによって、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32と金属連結板303との間を締結する。
そして、ベース板301、支持棒302、および、接地導体400などの各部を設置する。
上記のように各部を設けることで、ポリマー形避雷器1を完成させる。
[C]漏れ電流の経路
図14は、第1実施形態に係るポリマー形避雷器において、電圧を印加したときに流れる漏れ電流の経路を示す図である。
図14では、外部漏れ電流201Eを破線の矢印で示し、内部漏れ電流11Eを実線の矢印で示している。
図14に示すように、外部漏れ電流201Eは、上端に設置された課電側の電極31から、外皮201の表面を経由して、本体支持部1Bに流れる。本実施形態では、下端に設置された接地側の電極32と本体支持部1Bとの間は、絶縁カラー81と凸型絶縁カラー304とによって電気的に絶縁されている。このため、外部漏れ電流201Eは、下端に設置された接地側の電極32を流れない。
また、図14に示すように、内部漏れ電流11Eは、上端に設置された課電側の電極31から、非直線抵抗体11を経由して、下端に設置された接地側の電極32に流れる。
このため、本実施形態では、外部漏れ電流201Eと内部漏れ電流11Eとを分離して測定することができる。
[D]まとめ
以上のように、本実施形態のポリマー形避雷器1において、避雷器本体1Aは、非直線抵抗体11の下端面側および上端面側に電極31,32が金属板21,22を介して設置された内部要素を含む。そして、避雷器本体1Aは、その内部要素の外周面がポリマー樹脂の外皮201で覆われている。
避雷器本体1Aのうち、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32は、接地導体400を介して接地されており、ポリマー樹脂の絶縁膜202で外周面が覆われている。また、本体支持部1Bは、金属連結板303を含み、金属連結板303が、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32に、絶縁体の絶縁カラー81を介して取り付けられている。ここでは、本体支持部1Bは、金属連結板303において締結ボルト304Tが挿入される孔303Hに凸型絶縁カラー304が設置されている。そして、締結ボルト304Tは、凸型絶縁カラー304を介して金属連結板303の穴に挿入され、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32と金属連結板303との間を締結している(図1参照)。つまり、本実施形態では、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32と本体支持部1Bとの間は、電気的に絶縁されている。
このため、本実施形態では、上記したように、外部漏れ電流201E(図14参照)が、下端に設置された接地側の電極32を流れない。その結果、本実施形態においては、外部漏れ電流201Eと内部漏れ電流11Eとを分離して測定することができる。
したがって、本実施形態では、ポリマー形避雷器において、内部漏れ電流11Eを正確に測定することが容易であるので、非直線抵抗体について保守管理を適正に行うことができる。また、外部漏れ電流201Eを正確に測定することが容易であるため、外皮201について保守管理を適正に行うことができる。
[E]変形例
上記の実施形態では、非直線抵抗体11を複数積層する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、非直線抵抗体11が1枚の場合に、上記のように各部を構成してもよい。
<第2実施形態>
[A]ポリマー形避雷器の構成
図15は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の全体を示す断面図である。
本実施形態のポリマー形避雷器1bは、図15に示すように、非直線抵抗体11の下端面側の構成の一部が、第1実施形態の場合と異なる。本実施形態は、この点、および、これに関連する点を除き、上記実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、上記実施形態と重複する個所については、適宜、説明を省略する。
図15に示すように、ポリマー形避雷器1bは、避雷器本体1Aと、本体支持部1Bとを備えている。
本実施形態において、避雷器本体1Aは、第1実施形態の場合と同様に、非直線抵抗体11の下端面側および上端面側に電極31,32bが金属板21,22を介して設置された内部要素を含み、その内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮201で覆われている。
しかし、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、避雷器本体1Aにおいて、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bには、ザグリ穴32Zが形成されている。ザグリ穴32Zは、電極32bの中央部分に形成されている。
ザグリ穴32Zは、第1の穴部321Hと、その第1の穴部321Hよりも外径が大きい第2の穴部322Hとを含み、第1の穴部321Hと第2の穴部322Hとのそれぞれが、同軸に並ぶように形成されている。ザグリ穴32Zは、非直線抵抗体11の積層方向において上方から下方へ順次並んでいる。
また、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bは、ポリマー樹脂の絶縁膜202で周囲が覆われている。本実施形態では、電極32bの外側表面のうち、上側の部分が絶縁膜202で被覆されている。
本実施形態において、避雷器本体1Aは、第1実施形態の場合と異なり、絶縁カラー81(図1参照)を備えておらず、第1絶縁カラー811(内部絶縁カラー)と第2絶縁カラー812(外部絶縁カラー)とを備えている。第1絶縁カラー811と第2絶縁カラー812とのそれぞれは、たとえば、FRPなどの絶縁材料で形成されている。
第1絶縁カラー811は、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bと金属板22との間に設置されている。第1絶縁カラー811は、リング状の板状体であって、中心部分に開口811Hが形成されている。
第2絶縁カラー812は、非直線抵抗体11の側に設置された電極32bのザグリ穴32Zの内部に設置されている。第2絶縁カラー812は、リング状の板状体であって、中心部分に開口812Hが形成されている。そして、第2絶縁カラー812は、ザグリ穴32Zにおいて、第2の穴部322Hに設置されている。
また、本実施形態において、避雷器本体1Aは、第1実施形態の場合と異なり、非直線抵抗体11の下端面側に設置された金属板22と電極32bとの間は、両ネジボルト42(図1参照)で連結されていない。本実施形態においては、非直線抵抗体11の下端面側に設置された金属板22と電極32bとの間は、スタッド400b(接地導体)によって連結されている。
スタッド400bは、金属材料で形成された棒状体のスタッドボルトであって、接地されている。スタッド400bは、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bを貫通しており、その電極32との間には、第1絶縁カラー811と第2絶縁カラー812とが介在している。ここでは、スタッド400bは、ザグリ穴32Zを構成する第1の穴部321Hと第2の穴部322Hとの両者を貫通するように設置されており、第2の穴部322Hの内部において第2絶縁カラー812の開口812Hを貫通している。また、スタッド400bは、第1絶縁カラー811の開口811Hを貫通している。
[B]ポリマー形避雷器の製造方法
上記のポリマー形避雷器1bを製造する方法に関して説明する。
図16は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法を示すフロー図である。
[B−1]内部要素の作成
まず、図16に示すように、内部要素の作成を行う(ST1b)。
図17は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、内部要素を示す断面図である。
図17に示すように、本工程では、非直線抵抗体11の上端面側および下端面側に電極31,32が金属板21,22を介して設置されると共に、非直線抵抗体11および金属板21,22に絶縁ロッド61が配置された内部要素について、作成する。
本実施形態では、非直線抵抗体11の下端面に設置された金属板22と電極32bとの間に第1絶縁カラー811が介在するように、内部要素を作成する。
具体的には、上記の内部要素を作成する際には、下端側に設置される電極32bに複数の絶縁ロッド61を取り付ける。そして、その複数の絶縁ロッド61に囲われた空間に、第1絶縁カラー811を設置した後に、金属板22と複数の非直線抵抗体11とを順次積み重ねる。このとき、適宜、固定板51を複数の非直線抵抗体11の間に介在させる。そして、金属板21と電極31との両者を両ネジボルト41で連結させた組み合わせ体を、複数の絶縁ロッド61に取り付ける。その後、第1実施形態の場合と同様に、両ネジボルト41について締め付けを行う。
[B−2]スタッドの取り付け
つぎに、図16に示すように、スタッド400bの取り付けを行う(ST2b)。
図18は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、スタッドの取り付けを示す断面図である。
図18に示すように、本工程では、上記工程にて作成した内部要素において、非直線抵抗体11の下端面側に設置された金属板22に、スタッド400b(接地導体)を取り付ける。
本実施形態では、非直線抵抗体11の下端面に設置された電極32bに形成されたザグリ穴32Zの内部に第2絶縁カラー812を設置する。そして、ザグリ穴32Zの内部においてスタッド400bが第2絶縁カラー812を貫通すると共に、第1絶縁カラー811を貫通するように、スタッド400bを取り付ける。スタッド400bの取り付けにより、金属板22と第1絶縁カラー811と電極32と第2絶縁カラー812とが連結される。
[B−3]外皮の形成
つぎに、図16に示すように、外皮の形成を行う(ST3)。
図19は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器の製造方法において、外皮の形成を示す断面図である。
図19に示すように、本工程では、上記工程にてスタッド400bが設置された内部要素の周囲をポリマー樹脂で覆うように、外皮201を形成する。ここでは、第1実施形態の場合と同様に、シリコーンゴムなどの絶縁性のポリマー樹脂をモールドすることによって外皮201を設ける。
本実施形態では、非直線抵抗体11と金属板21,22と第1絶縁カラー811との外周面をポリマー樹脂が覆うと共に、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bの外周面をポリマー樹脂が覆うように、ポリマー樹脂をモールドする。これにより、外皮201と絶縁膜202との両者を同時に形成する。
この他に、上記のモールドによって、下端側に設置された電極32bに形成されたザグリ穴32Zのうち、第1の穴部321Hの内部が、ポリマー樹脂で埋め込まれる。
[B−4]本体支持部の取り付け
つぎに、図16に示すように、本体支持部1Bの取り付けを行う(ST4)。
本工程では、図15に示したように、本体支持部1Bを構成する各部を設置する。本体支持部1Bにおいて、金属連結板303については、凸型絶縁カラー304を介在させずに、締結ボルト304Tを用いて、電極32bに締結させる。
上記のように各部を設けることで、ポリマー形避雷器1bを完成させる。
[C]漏れ電流の経路
図20は、第2実施形態に係るポリマー形避雷器において、電圧を印加したときに流れる漏れ電流の経路を示す図である。
図20では、図14と同様に、外部漏れ電流201Eを破線の矢印で示し、内部漏れ電流11Eを実線の矢印で示している。
図20に示すように、外部漏れ電流201Eは、上端に設置された課電側の電極31から、外皮201の表面を経由した後に、下端に設置された接地側の電極32bを介して、本体支持部1Bに流れる。
また、図20に示すように、内部漏れ電流11Eは、上端に設置された課電側の電極31から、非直線抵抗体11を経由した後、スタッド400bを介して接地端子に流れる。本実施形態では、下端に設置された接地側の電極32とスタッド400bと間は、第1絶縁カラー811と第2絶縁カラー812とによって電気的に絶縁されている。その結果、内部漏れ電流11Eは、下端に設置された接地側の電極32を流れない。
このため、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、外部漏れ電流201Eと内部漏れ電流11Eとを分離して測定することができる。
[D]まとめ
以上のように、本実施形態のポリマー形避雷器1bは、避雷器本体1Aにおいて非直線抵抗体11の下端面側に設置された金属板22に、スタッド400b(接地導体)が連結されている。スタッド400bは、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bを貫通しており、スタッド400bと電極32bとの間には、第1絶縁カラー811と第2絶縁カラー812とが介在している。ここでは、非直線抵抗体11の下端面側に設置された電極32bと金属板22との間に第1絶縁カラー811が設置され、その電極32bに形成されたザグリ穴32Zの内部に第2絶縁カラー812が設置されている。そして、スタッド400bは、ザグリ穴32Zにおいて第2絶縁カラー812を貫通すると共に第1絶縁カラー811を貫通するように、取り付けられている。つまり、本実施形態では、スタッド400bと電極32bとの間は、電気的に絶縁されている。
このため、本実施形態では、上記したように、内部漏れ電流11E(図20参照)が、下端に設置された接地側の電極32bを流れないので、外部漏れ電流201Eと内部漏れ電流11Eとを分離して測定することができる。
したがって、本実施形態では、ポリマー形避雷器1bにおいて、内部漏れ電流11Eを正確に測定することが容易であるので、非直線抵抗体について保守管理を適正に行うことができる。また、外部漏れ電流201Eを正確に測定することが容易であるため、外皮201について保守管理を適正に行うことができる。
本実施形態では、内部要素の形状が従来と同様であるので、従来の金型などの設備を用いて注形作業を行うことで、ポリマー形避雷器を製造することができる。また、本実施形態では、第1実施形態のように、凸型絶縁カラー304(図1参照)を用いず、絶縁カラーの数量を低減可能であるので、よりコストを低減することができる。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1b…ポリマー形避雷器、1A…避雷器本体、1B…本体支持部、11…非直線抵抗体、12…電極部、13…絶縁層、21…金属板、22…金属板、31,32,32b…電極、32Z…ザグリ穴、41,42…両ネジボルト、51…固定板、61…絶縁ロッド、71…スペーサ、81…絶縁カラー、201…外皮、202…絶縁膜、301…ベース板、302…支持棒、303…金属連結板、304…凸型絶縁カラー、304T…締結ボルト、400…接地導体、400b…スタッド(接地導体)、402…接続導体、411,421…左ネジ部、412,422…右ネジ部、413,423…中央部、414,424…締結穴、511…絶縁部、512…導電部、811…第1絶縁カラー、812…第2絶縁カラー

Claims (7)

  1. 避雷器本体と、
    前記避雷器本体を支持する本体支持部と
    を備え、
    前記避雷器本体は、非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われており、
    前記避雷器本体のうち、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極は、接地され、ポリマー樹脂の絶縁膜で周囲が覆われており、
    前記本体支持部は、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に絶縁体を介して取り付けられていることを特徴とする
    ポリマー形避雷器。
  2. 前記本体支持部は、
    前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に配置されている金属連結板
    を有し、
    前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極と前記金属連結板との間には、絶縁カラーが介在していることを特徴とする、
    請求項1に記載のポリマー形避雷器。
  3. 前記本体支持部は、
    前記金属連結板において締結ボルトが挿入される孔に設置されている凸型絶縁カラー
    を有し、
    前記締結ボルトは、前記凸型絶縁カラーを介して前記金属連結板の孔に挿入され、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極と前記金属連結板との間を締結していることを特徴とする、
    請求項2に記載のポリマー形避雷器。
  4. 非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている避雷器本体と、前記避雷器本体を支持する本体支持部とを備え、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極が接地されるポリマー形避雷器を製造する、ポリマー形避雷器の製造方法であって、
    前記内部要素を作成する、内部要素作成ステップと、
    前記内部要素において前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に絶縁カラーを設置する、絶縁カラー設置ステップと、
    前記外皮を形成する、外皮形成ステップと、
    前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に、前記絶縁カラーを介して、前記本体支持部を取り付ける、支持部取り付けステップと
    を有し、
    前記外皮形成ステップでは、前記外皮を形成すると共に、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極の周囲をポリマー樹脂で覆うことによって当該電極の周囲に絶縁膜を形成するように、当該ポリマー樹脂をモールドすることを特徴とする、
    ポリマー形避雷器の製造方法。
  5. 非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている避雷器本体と、
    前記避雷器本体において前記非直線抵抗体の一端面側に設置された金属板に連結されている接地導体と
    を備え、
    前記避雷器本体のうち、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極は、ポリマー樹脂の絶縁膜で周囲が覆われており、
    前記接地導体は、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極を貫通しており、当該電極との間には絶縁体が介在していることを特徴とする
    ポリマー形避雷器。
  6. 前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極と金属板との間に設置された第1絶縁カラーと、
    前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極に形成されたザグリ穴の内部に設置された第2絶縁カラーと
    を有し、
    前記接地導体は、前記ザグリ穴において前記第2絶縁カラーを貫通すると共に前記第1絶縁カラーを貫通するように取り付けられていることを特徴とする、
    請求項5に記載のポリマー形避雷器。
  7. 非直線抵抗体の一端面側および他端面側に電極が金属板を介して設置された内部要素を含み、当該内部要素の周囲がポリマー樹脂の外皮で覆われている避雷器本体と、前記避雷器本体において前記非直線抵抗体の一端面に設置された金属板に連結されている接地導体とを備えるポリマー形避雷器を製造する、ポリマー形避雷器の製造方法であって、
    前記内部要素を作成する、内部要素作成ステップと、
    前記非直線抵抗体の一端面側に設置された金属板に前記接地導体を取り付ける、接地導体取り付けステップと、
    前記外皮を形成する外皮形成ステップと、
    を有し、
    前記内部要素作成ステップでは、前記非直線抵抗体の一端面に設置された金属板と電極との間に第1絶縁カラーを介在させて、前記内部要素を作成し、
    前記接地導体取り付けステップでは、前記非直線抵抗体の一端面に設置された電極に形成されたザグリ穴の内部に第2絶縁カラーを設置した後に、前記ザグリ穴において前記接地導体が前記第2絶縁カラーを貫通すると共に前記第1絶縁カラーを貫通するように、前記接地導体を取り付け、
    前記外皮形成ステップでは、前記外皮を形成すると共に、前記非直線抵抗体の一端面側に設置された電極の周囲をポリマー樹脂で覆うことによって当該電極の周囲に絶縁膜を形成するように、当該ポリマー樹脂をモールドすることを特徴とする、
    ポリマー形避雷器の製造方法。
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