JP2015106122A - 位相差フィルムおよび液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示装置に適用した際に、装置の薄型化と表示性能の向上とが両立できる位相差フィルムおよびそれを用いた液晶表示装置を提供する。【解決手段】樹脂層12と液晶層14とを有する位相差フィルム10であって、樹脂層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが3〜20μmであり、かつ、Re(550)が80〜300nmである樹脂層であり、液晶層の厚みが5μm以下である、位相差フィルムである。(但し、Re(550)は、波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、位相差フィルムおよび液晶表示装置に関する。
従来、IPS(In−Plane Switching)方式や、VA(Vertically Aligned)方式といった広視野角の液晶方式が提案され、近年の液晶テレビの需要増に伴い、そのシェアーを拡大している。
各方式とも、表示品位について改善が図られているが、液晶セルに対して斜め方向から観察した際に生じる色変化(カラーシフト)や光漏れ(黒輝度)の問題については、その解決が特に要求されている。
このような問題を解決する手法として、光学特性の異なる2種類の位相差フィルムを用いる手法が知られている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
特開2009−053684号公報 特開2009−069813号公報 特開2009−237421号公報
一方、近年、液晶表示装置の薄型化が進んでおり、それに伴い使用される部材(例えば、位相差フィルム)の薄膜化が求められている。
そこで、本発明者らは、特許文献1〜3等に記載された従来公知の位相差フィルムについて薄膜化の検討をしたところ、液晶表示装置の薄型化と表示性能(色変化および光漏れの防止)との両立を図ることは困難であることが分かった。
そこで、本発明は、液晶表示装置に適用した際に、装置の薄型化と表示性能の向上とが両立できる位相差フィルムおよびそれを用いた液晶表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みおよびRe(550)が特定の範囲にある樹脂層と、厚みが所定の範囲にある液晶層とを有する位相差フィルムを用いることにより、液晶表示装置の薄型化と表示性能の向上とが両立できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
[1] 樹脂層と液晶層とを有する位相差フィルムであって、
樹脂層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが3μm〜20μmであり、かつ、Re(550)が80nm〜300nmである樹脂層であり、
液晶層の厚みが5μm以下である、位相差フィルム。
(但し、Re(550)は、波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表す。)
[2] 樹脂層のNz値(但し、「Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5」を表す。)が1.0超2.0以下を満たす、[1]に記載の位相差フィルム。
(但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
[3] 液晶層が、液晶性化合物の配向状態を固定化することで形成されたフィルムである、[1]または[2]に記載の位相差フィルム。
[4] 視認側偏光子と、[1]〜[3]のいずれかに記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
[5] 液晶層の光学特性が下記式(1−1)および式(1−2)を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載の位相差フィルム。
式(1−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
式(1−2) −200nm≦Rth(550)≦−100nm
(但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
[6] 液晶層が垂直配向した棒状液晶性化合物を含有する、[5]に記載の位相差フィルム。
[7] 視認側偏光子と、[5]または[6]に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
[8] 液晶セルがIPSモードである、[7]に記載の液晶表示装置。
[9] 視認側偏光子および位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、[7]または[8]に記載の液晶表示装置。
[10] 視認側偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、[7]〜[9]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[11] 位相差フィルムが、視認側偏光子と位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されてなる、[7]〜[10]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[12] 視認側偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が−5°〜5°である、[7]〜[9]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[13] 位相差フィルムが、液晶セルと位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されてなる、[7]〜[9]および[12]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[14] 液晶層の光学特性が下記式(2−1)および式(2−2)を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載の位相差フィルム。
式(2−1) 60nm≦Re(550)≦180nm
式(2−2) −30nm≦Rth(550)≦−90nm
(但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
[15] 視認側偏光子と、[14]に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
[16] 液晶セルがIPSモードである、[15]に記載の液晶表示装置。
[17] 視認側偏光子および位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、[15]または[16]に記載の液晶表示装置。
[18] 視認側偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が−5°〜5°である、[15]〜[17]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[19] 位相差フィルムが、液晶セルと位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されてなる、[15]〜[18]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[20] 視認側偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、[15]〜[17]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[21] 位相差フィルムが、視認側偏光子と位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されてなる、[15]〜[17]および[20]のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[22] 液晶層の光学特性が下記式(3−1)および式(3−2)を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載の位相差フィルム。
式(3−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
式(3−2) 100nm≦Rth(550)≦200nm
(但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
[23] 視認側偏光子と、[22]に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
[24] 液晶セルがVAモードである、[23]に記載の液晶表示装置。
[25] 視認側偏光子および位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、[23]または[24]に記載の液晶表示装置。
[26] 視認側偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、[23]〜[25]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[27] 位相差フィルムが、視認側偏光子と位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されてなる、[23]〜[26]のいずれかに記載の液晶表示装置。
本発明によれば、液晶表示装置に適用した際に、装置の薄型化と表示性能の向上とが両立できる位相差フィルムおよびそれを用いた液晶表示装置を提供することができる。
本発明の位相差フィルムの一例を示す模式的な断面図である。 本発明の液晶表示装置の第1の態様の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の液晶表示装置の第2の態様の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の液晶表示装置の第3の態様の一例を示す模式的な断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
次に、本明細書で用いられる用語について説明する。
本明細書において、Re(λ)、および、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレターデーション、および、厚さ方向のレターデーションを表す。
Re(λ)は、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WR(いずれも王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。
ここで、測定されるフィルムが、1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。
Rth(λ)は、上記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはKOBRA WRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、および入力された膜厚値を基に、以下の式(A)および式(B)よりRthを算出することもできる。
なお、上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。また、式(A)におけるnxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは、面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzは、nxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d・・・・・・・・・・式(B)
一方、測定されるフィルムが、1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法により、Rth(λ)は算出される。
Rth(λ)は、上記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して−50°から+50°まで10°ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはKOBRA WRが算出する。また、上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。
主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
また、本明細書において、「可視光」とは、380nm〜780nmのことをいう。また、本明細書では、測定波長について特に付記がない場合は、測定波長は550nmである。
また、本明細書において、角度の関係(例えば「直交」、「平行」、「90°」等)については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。具体的には、厳密な角度±10°未満の範囲内であることを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
〔位相差フィルム〕
本発明の位相差フィルムは、樹脂層と液晶層とを有する位相差フィルムであって、樹脂層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが3μm〜20μmであり、かつ、Re(550)が80nm〜300nmである樹脂層であり、液晶層の厚みが5μm以下である、位相差フィルムである。
図1は、本発明の位相差フィルムの一例を模式的に示す断面図である。なお、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。他の図も同様である。
図1に示す位相差フィルム10は、樹脂層12と液晶層14とを有する。
また、樹脂層12および液晶層14は、図1に示すように隣接していてもよく、図示しない接着剤や粘着剤を介して積層されていてもよい。
以下に、本発明の位相差フィルムを構成する各層について詳述する。
<樹脂層>
本発明の位相差フィルムが有する樹脂層は、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂を含有し、厚みが3μm〜20μmであり、かつ、Re(550)が80nm〜300nmとなる樹脂層である。
本発明においては、このような樹脂層とともに後述する液晶層を有する位相差フィルムを用いることにより、液晶表示装置の薄型化と表示性能の向上とを両立することができる。
これは、詳細には明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
ポリビニルアルコール系樹脂は、分子中に水酸基を多量に含んでおり、これらの水酸基同士が分子間に水素結合を容易に形成して高分子鎖の分子運動を抑制するため、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する上記樹脂層は、セルロースアシレート系樹脂、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂など他のポリマー樹脂を含有する樹脂層と比べて配向緩和が生じづらいと考えられる。
その結果、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する上記樹脂層は、薄膜であっても高い配向度を維持し、高い複屈折性も維持できるため、液晶表示装置の薄型化と表示性能の向上とを両立することができると考えられる。
また、このようなポリビニルアルコール系樹脂を含有する樹脂層は、従来、液晶の配向膜として利用されているため、後述する液晶層を形成するための配向膜として利用することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の樹脂層における含有量(2種以上のポリビニルアルコール系樹脂を含有する態様では合計の含有量)は、全原料(但し溶媒は除く)の50質量%以上であるのこと好ましく、70〜99.5質量%であることがより好ましく、80〜99質量%であることが更に好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂は特に限定されず、1種のポリビニルアルコール系樹脂を用いて形成してもよいし、複数種(例えば、重合度、鹸化度、化学修飾の有無、化学修飾の種類などのいずれか1つ以上の点で相違する複数種)のポリビニルアルコール系樹脂を用いて形成してもよい。
ポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、特許文献3(特開2009−237421号公報)の[0024]〜[0048]段落に記載された未変性PVAや分子内に重合性官能基を有する変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
上記樹脂層は、ポリビニルアルコール系樹脂以外に、本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を含有していてもよい。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する組成物を硬化させ、耐水性を付与した膜とするために、架橋剤を用いることもできる。
架橋剤としては、ホウ酸、アルデヒド、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、カルボキシル基を活性化することにより作用する化合物、活性ビニル化合物、活性ハロゲン化合物、イソオキサゾール及びジアルデヒド澱粉等が挙げられる。より具体的には、特開2002−62426号公報の[0023]〜[0024]段落に記載された化合物が挙げられる。反応活性の高いアルデヒド、特にグルタルアルデヒドが好ましい。
本発明においては、表示性能(特に、色変化の防止性能)がより向上する理由から、上記樹脂層のNz値(但し、「Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5」を表す。)が1.0超2.0以下を満たすことが好ましく、1.02〜1.8を満たすのがより好ましく、1.02〜1.6を満たすことが更に好ましい。
また、上記樹脂層の厚みは、表示性能がより向上する観点から、3μm〜15μmであるのが好ましく、4μm〜12μmであるのがより好ましい。
また、上記樹脂層のRe(550)は、表示性能がより向上する観点から、80nm〜150nmであるのが好ましく、80nm〜120nmであるのがより好ましい。
同様に、上記樹脂層のRth(550)は、表示性能がより向上する観点から、40nm〜225nmであるのが好ましく、40nm〜150nmであるのがより好ましい。
本発明においては、上記樹脂層の形成方法は特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する組成物を基材(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材、ポリプロピレン(PP)基材など)上に塗布し、乾燥させてフィルム状物を形成した後に、延伸処理を施す方法等が挙げられる。
ここで、延伸処理としては、一軸延伸を施すことにより行うのが好ましい。
一軸延伸は、フィルム状物の長手方向に対して行う縦延伸、フィルム状物の幅方向に対して行う横延伸のいずれも採用することができる。横延伸方式としては、例えば、テンターを介して一端を固定した固定端一軸延伸方法や、一端を固定しない自由端一軸延伸方法等があげられる。また、縦延伸方式としては、ロール間延伸方法、圧縮延伸方法、テンターを用いた延伸方法等があげられる。
また、延伸処理は、二軸延伸(例えば、面方向に二軸に延伸する方法、面方向に一軸又は二軸に延伸し、厚さ方向にも延伸する方法など)、斜め延伸;等を施すことにより行うことができる。
<液晶層>
本発明の位相差フィルムが有する液晶層は、厚みが5μm以下の液晶層である。
本発明においては、このような液晶層は、液晶性化合物の配向状態を固定化して形成することが好ましく、具体的には、不飽和二重結合(重合性基)を有する液晶性化合物を用い、この液晶性化合物を重合により固定化する方法等が好適に例示される。なお、液晶層は単層構造であっても、積層構造であってもよい。
液晶性化合物に含まれる不飽和二重結合の種類は特に制限されず、付加重合反応が可能な官能基が好ましく、重合性エチレン性不飽和基または環重合性基が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが好ましく挙げられ、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
一般的に、液晶性化合物はその形状から、棒状タイプと円盤状タイプに分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物(ネマティック液晶性化合物、スメクティック液晶性化合物、コレステリック液晶性化合物)、円盤状液晶性化合物(ディスコティック液晶性化合物)を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、または棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。上述の液晶性化合物の固定化のために、重合性基を有する棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いて形成することがより好ましく、液晶性化合物が1分子中に重合性基を2以上有することがさらに好ましい。液晶性化合物が二種類以上の混合物の場合には、少なくとも1種類の液晶性化合物が1分子中に2以上の重合性基を有していることが好ましい。
棒状液晶性化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、ディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
上記液晶層は、液晶性化合物以外に、液晶性化合物を水平配向、垂直配向状態とするために、水平配向、垂直配向を促進する添加剤(配向制御剤)を使用してもよい。添加剤としては各種公知のものを使用できる。
また、上記液晶層の厚みは、発現する性能が安定化する観点から、0.5μm〜5μmであるのが好ましく、1μm〜4μmであるのがより好ましい。
本発明においては、上記液晶層の光学特性は、後述する本発明の液晶表示装置の第1の態様においては、光漏れや色変化をより高いレベルで抑制し、表示性能が更に向上する理由から、下記式(1−1)および式(1−2)を満たすことが好ましい。
式(1−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
式(1−2) −200nm≦Rth(550)≦−100nm
なかでも、液晶表示装置の表示性能がより向上する観点から、Re(550)は、7nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、Rth(550)は、−190nm〜−110nmが好ましく、−180nm〜−120nmがより好ましい。
ここで、上記式(1−1)および式(1−2)を満たす観点から、上記液晶層としては、後述する液晶表示装置(第1の態様)においても示す通り、垂直配向させた棒状液晶性化合物を含有するのが好ましい。
また、上記液晶層の光学特性は、後述する本発明の液晶表示装置の第2の態様においては、光漏れや色変化をより高いレベルで抑制し、表示性能が更に向上する理由から、下記式(2−1)および式(2−2)を満たすことが好ましい。
式(2−1) 60nm≦Re(550)≦180nm
式(2−2) −30nm≦Rth(550)≦−90nm
なかでも、液晶表示装置の表示性能がより向上する観点から、Re(550)は、70nm〜160nmが好ましく、80nm〜140nmがより好ましく、Rth(550)は、−80nm〜−35nmが好ましく、−70nm〜−40nmがより好ましい。
ここで、上記式(2−1)および式(2−2)を満たす観点から、上記液晶層としては、後述する液晶表示装置(第2の態様)においても示す通り、垂直配向させた円盤状液晶性化合物を含有するのが好ましい。
また、上記液晶層の光学特性は、後述する本発明の液晶表示装置の第3の態様においては、光漏れや色変化をより高いレベルで抑制し、表示性能が更に向上する理由から、下記式(3−1)および式(3−2)を満たすことが好ましい。
式(3−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
式(3−2) 100nm≦Rth(550)≦200nm
なかでも、液晶表示装置の表示性能がより向上する観点から、Re(550)は、7nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、Rth(550)は、120nm〜190nmが好ましく、140nm〜180nmがより好ましい。
ここで、上記式(3−1)および式(3−2)を満たす観点から、上記液晶層としては、後述する液晶表示装置(第3の態様)においても示す通り、水平配向させた円盤状液晶性化合物を含有するのが好ましい。
<粘着剤・接着剤>
本発明においては、上述した樹脂層と液晶層との層間は、粘着剤や接着剤を介して積層されていてもよい。
本発明に用いられる粘着剤や接着剤は、特に限定されず、通常用いる粘着剤(例えば、アクリル系粘着剤など)や接着剤(例えば、ポリビニルアルコール系接着剤など)を用いることができる。
〔液晶表示装置〕
本発明の液晶表示装置は、視認側偏光子と、上述した本発明の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置は、上述した樹脂層を有する位相差フィルムを有することにより、薄型化と表示性能の向上とを両立することができる。
また、本発明の液晶表示装置は、視認側偏光子および位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmであるのが好ましく、6μm〜25μmであるのがより好ましく、7μmm〜20μmであるのが更に好ましい。
以下に、本発明の液晶表示装置の各構成について詳述する。
<視認側偏光子>
本発明の液晶表示装置が有する視認側偏光子は、特に限定されず、通常用いる偏光子を用いることができる。
偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの;ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム;等が挙げられる。
これらのうち、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。
視認側偏光子の厚さは特に限定されないが、液晶表示装置の厚みをより薄くできる等の理由から25μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。下限は特に限定されないが通常1μm以上である。
(保護フィルム)
本発明においては、上記視認側偏光子の位相差フィルムが設けられた側とは反対側の表面には、任意の構成として保護フィルムを設けていてもよい。
ここで、保護フィルムとしては、具体的には、例えば、セルロースアシレート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、環状ポリオレフィン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエステル等のフィルムを用いることができる。
<位相差フィルム>
本発明の液晶表示装置が有する位相差フィルムは、上述した本発明の位相差フィルムである。
ここで、後述する液晶表示装置の具体的態様(特に、図2および3)にも示す通り、位相差フィルムは、上記視認側偏光子と位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されていてもよく、後述する液晶セルと位相差フィルムを構成する樹脂層とが隣接するように配置されていてもよい。特に、視認側偏光子と位相差フィルムとの密着性が良好となる等の理由から、前者の配置であるのが好ましい。
<液晶セル>
本発明の液晶表示装置が有する液晶セルは特に限定されず、各種公知のモードのものを用いることができる。
モードとしては、具体的には、例えば、IPSモード、VAモード、TNモード、OCBモード、ECBモード、などが挙げられる。
この中でも、位相差フィルムを用いなくても良好な視認性があり、液晶表示装置をより薄型化できる等の観点から、後述する液晶表示装置の具体的態様に示す通り、IPSモード、VAモードが好ましい。
<バックライト側偏光子>
本発明の液晶表示装置は、上記液晶セルの位相差フィルムが設けられた側とは反対側(バックライト側)にバックライト側偏光子を有する。
ここで、バックライト側偏光子および上記視認側偏光子は、上記液晶セルを挟んで配置される一対の偏光子であり、互いの吸収軸が直交するように配置されるものである。
また、バックライト側偏光子は特に限定されず、通常用いる偏光子を用いることができ、上記視認側偏光子と同様の例が挙げられる。
また、バックライト側偏光子は、視認側偏光子と同様、バックライト側に保護フィルムを有していてもよい。
<第1の態様>
図2は、本発明の液晶表示装置の第1の態様の一例を模式的に示す断面図である。
図2(A)に示す液晶表示装置20は、視認側偏光子22と、位相差フィルム10〔符号12:樹脂層,符号14a:液晶層(垂直配向棒状液晶性化合物)〕と、液晶セル24(IPSセル)と、バックライト側偏光子26とを、この順に有する液晶表示装置である。
また、図2(B)に示す液晶表示装置20は、図2(A)に示す態様において、位相差フィルム10の層構成を視認側から、液晶層(垂直配向棒状液晶性化合物)14aおよび樹脂層12の順に変更した態様である。
なお、図2ならびに後述する図3および図4中、「⇔」および「◎」は、表示された各層における吸収軸ないし遅相軸の向きを表し、「⇔」および「◎」が互いに直交していることを表す。
ここで、図2(A)に示す態様、すなわち、視認側偏光子22と位相差フィルム10を構成する樹脂層12とが隣接するように配置された態様においては、視認側偏光子22の吸収軸と位相差フィルム10の遅相軸とのなす角が85°〜95°であるのが好ましい。
一方、図2(B)に示す態様、すなわち、液晶セル24と位相差フィルム10を構成する樹脂層12とが隣接するように配置された態様においては、視認側偏光子22の吸収軸と位相差フィルム10の遅相軸とのなす角度が−5°〜5°であるのが好ましい。
<第2の態様>
図3は、本発明の液晶表示装置の第2の態様の一例を模式的に示す断面図である。
図3(A)に示す液晶表示装置30は、視認側偏光子22と、位相差フィルム10〔符号14b:液晶層(垂直配向円盤状液晶性化合物),符号12:樹脂層〕と、液晶セル24(IPSセル)と、バックライト側偏光子26とを、この順に有する液晶表示装置である。
また、図3(B)に示す液晶表示装置30は、図3(A)に示す態様において、位相差フィルム10の層構成を視認側から、樹脂層12および液晶層(垂直配向円盤状液晶性化合物)14bおよびの順に変更した態様である。
ここで、図3(A)に示す態様、すなわち、液晶セル24と位相差フィルム10を構成する樹脂層12とが隣接するように配置された態様においては、視認側偏光子22の吸収軸と位相差フィルム10の遅相軸とのなす角が−5°〜5°であるのが好ましい。
一方、図3(B)に示す態様、すなわち、視認側偏光子22と位相差フィルム10を構成する樹脂層12とが隣接するように配置された態様においては、視認側偏光子22の吸収軸と位相差フィルム10の遅相軸とのなす角が85°〜95°であるのが好ましい。
<第3の態様>
図4は、本発明の液晶表示装置の第3の態様の一例を模式的に示す断面図である。
図4に示す液晶表示装置40は、視認側偏光子22と、位相差フィルム10〔符号12:樹脂層,符号14c:液晶層(水平配向円盤状液晶性化合物)〕と、液晶セル24(VAセル)と、バックライト側偏光子26とを、この順に有する液晶表示装置である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
イソフタル酸を6mol%共重合させ、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなる非晶性のエステル系熱可塑性樹脂基材(以下、単に「樹脂基材」ともいう。)を作製した。
この樹脂基材上に、ポリビニルアルコール系樹脂を含んだ溶液を塗布することにより膜厚13μmのポリビニルアルコール(PVA)樹脂層を形成した。
次いで、樹脂基材とPVA樹脂層とを一体に90℃で30%延伸することにより、樹脂基材上にPVA樹脂層からなる光学補償層1(厚さ:10μm)を作製した。
光学補償層1を作製したフィルムについて、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、レターデーションの光入射角度依存性を測定し、予め測定した樹脂基材の寄与分を差し引くことによって、光学補償層1のみの光学特性を算出したところ、PVA樹脂層のReが100nmであり、Rthが100nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
次に、9.2gのメチルエチルケトンに、下記棒状液晶化合物1を3.8g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)を0.06g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)を0.02g、下記の空気界面側垂直配向剤を0.002g溶解させた溶液を調製した。
次いで、この溶液を先に作製した樹脂基材上のPVA樹脂層(光学補償層1)の表面に、#3.4番手のワイヤーバーを用いて塗布した。塗布後、100℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物1を配向させた。
次いで、80℃で120W/cm高圧水銀灯により、20秒間UV照射し、棒状液晶化合物1を架橋させて液晶層(光学補償層2、厚さ:1μm)を形成した後、室温まで放冷した後、樹脂基材として使用していた非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材を取り除くことにより、実施例1の位相差フィルム1を作製した。
棒状液晶性化合物1:
作製した位相差フィルム1について、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、レターデーションの光入射角度依存性を測定し、先に測定したPVA樹脂層(光学補償層1)の寄与分を差し引くことによって、液晶層(光学補償層2)のみの光学特性を算出したところ、Reが0nmであり、Rthが−155nmであり、いずれも棒状液晶が略垂直に配向していることを確認した。
[実施例2]
液晶層(光学補償層2)の作製時のワイヤーバーの番手を#3.0に変えた以外は、実施例1と同様の手段により、位相差フィルム2を作製した。
作製した位相差フィルム2における液晶層(光学補償層2)の光学特性はReが0nmであり、Rthが−140nmであった。
[実施例3]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
実施例1と同様の方法で樹脂基材を作製した。
この樹脂基材上に、ポリビニルアルコール系樹脂を含んだ溶液を塗布することにより膜厚13μmのポリビニルアルコール(PVA)樹脂層を形成した。
次いで、樹脂基材とPVA樹脂層とを一体に90℃で60%延伸することにより、樹脂基材上にPVA樹脂層からなる光学補償層1(厚さ:5μm)を作製した。
光学補償層1を作製したフィルムについて、実施例1と同様の方法で光学特性を算出したところ、PVA樹脂層のReが80nmであり、Rthが42nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
まず、先に作製したPVA樹脂層(光学補償層1)にラビング処理を施した。このとき、フィルム延伸方向に対して、ラビングローラーの回転軸は直交とした。
次いで、下記の組成のディスコティック液晶化合物を含む塗布液Aを、ラビング処理を施したPVA樹脂層(光学補償層1)の表面に、#1.7番手のワイヤーバーを用いて塗布した。塗布後、塗膜の溶媒の乾燥およびディスコティック液晶化合物の配向熟成のために、120℃の温風で90秒間加熱した。
次いで、80℃にてUV照射を行い、液晶化合物の配向を固定化し、液晶層(光学補償層2、厚さ:1μm)を作製した後、室温まで放冷した後、樹脂基材として使用していた非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材を取り除くことにより、実施例3の位相差フィルム3を作製した。
(塗布液Aの組成)
・下記のディスコティック液晶化合物 100質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
・下記のピリジニウム塩 1質量部
・下記のフッ素系ポリマー(FP1) 0.4質量部
・メチルエチルケトン 252質量部
作製した位相差フィルム3における液晶層(光学補償層2)の遅相軸の方向はラビングローラーの回転軸と直交していた。すなわち、樹脂基材およびPVA樹脂層の延伸方向に対して、遅相軸は平行の方向であった。
また、別途、樹脂基材およびPVA樹脂層の代わりに、ガラス基板を支持体として用いて上記ディスコティック液晶化合物を含む層を形成して、Re(0°)、Re(40°)およびRe(−40°)を自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて測定したところ、それぞれ、89.7nm、82.2nmおよび82.1nmであった。なお、Re(°)はサンプル面の法線方向を0°とした入射角度を示す。
これらの結果から、上記ディスコティック液晶化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、上記ディスコティック液晶化合物がフィルム面に対して垂直に配向していることが確認できた。なお、形成された液晶層(光学補償層2)の厚みは1μmであり、Reが90nmであり、Rthが−45nmであった。
[実施例4]
液晶層(光学補償層2)の作製時のワイヤーバーの番手を#2.1に変えた以外は、実施例3と同様の手段により、位相差フィルム4を作製した。
作製した位相差フィルム4の光学特性は、Re(0°)、Re(40°)およびRe(−40°)がそれぞれ125.2nm、106.0nmおよび105.9nmであり、ディスコティック液晶化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、ディスコティック液晶化合物がフィルム面に対して垂直に配向していることが確認できた。なお、形成された液晶層(光学補償層2)の厚みは1μmであり、Reが115nmであり、Rthが−58nmであった。
[実施例5]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
実施例1と同様の方法で樹脂基材を作製した。
この樹脂基材上に、ポリビニルアルコール系樹脂を含んだ溶液を塗布することにより膜厚14μmのポリビニルアルコール(PVA)樹脂層を形成した。
次いで、樹脂基材とPVA樹脂層とを一体に90℃で30%延伸することにより、樹脂基材上にPVA樹脂層からなる光学補償層1(厚さ:11μm)を作製した。
光学補償層1を作製したフィルムについて、実施例1と同様の方法で光学特性を算出したところ、PVA樹脂層のReが110nmであり、Rthが110nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
下記化合物3−1〜3−6をメチルエチルケトンに溶解して固形分濃度が36.2%になるように塗布液を調製した。
(塗布液の組成)
・重合性液晶性化合物3−1 91.0質量部
・化合物3−2 9.0質量部
・重合開始剤:化合物3−3 3.0質量部
・重合開始剤:化合物3−4 1.0質量部
・含フッ素界面活性剤:化合物3−5 0.8質量部
・密着向上剤:化合物3−6 0.5質量部
調製した塗布液を先に延伸したPVA樹脂層の表面に、#4.4番手のワイヤーバーを用いて塗布し、乾燥した。70℃で90秒加熱して、上記重合性液晶性化合物3−1を配向させた。その後、直ちに70℃の温度条件で、290mJ/cm2の紫外線を照射して、上記重合性液晶性化合物3−1を重合させ、配向状態を固定し、液晶層(光学補償層2、厚さ:2μm)を作製した後、室温まで放冷した後、樹脂基材として使用していた非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材を取り除くことにより、実施例5の位相差フィルム5を作製した。
作製した位相差フィルム5における液晶層(光学補償層2)の光学特性は、Reが0nmであり、Rthが160nmであった。
[比較例1]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Bを調製した。
(セルロースアシレート溶液Bの組成)
・セルロースアセテート(置換度2.46) 100.0質量部
・化合物A*1 19.0質量部
・メチレンクロライド 365.5質量部
・メタノール 54.6質量部
*1:化合物Aはテレフタル酸/コハク酸/プロピレンクリコール/エチレングリコール共重合体(共重合比[モル%]=27.5/22.5/25/25)を表す。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Cを調製した。
(セルロースアシレート溶液Cの組成)
・セルロースアセテート(置換度2.79) 100.0質量部
・化合物A*1 11.0質量部
・シリカ微粒子 R972(日本エアロジル製) 0.15質量部
・メチレンクロライド 395.0質量部
・メタノール 59.0質量部
*1:化合物Aはテレフタル酸/コハク酸/プロピレンクリコール/エチレングリコール共重合体(共重合比[モル%]=27.5/22.5/25/25)を表す。
前記セルロースアシレート溶液Bを膜厚90μmのコア層になるように、前記セルロースアシレート溶液Cを膜厚2μmのスキンA層および膜厚2μmのスキンB層になるように、それぞれ流延した。
得られたウェブ(フィルム)をバンドから剥離し、乾燥させた後に巻き取った。この時、フィルム全体の質量に対する残留溶媒量が0〜0.5%であった。
次いで、前記フィルムを送り出し、テンターにて190℃で75%のTD延伸を行うことにより、膜厚40μmの樹脂層(光学補償層1)を作製した。光学特性を測定し、Reが100nmであり、Rthが100nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
上記製作した樹脂層(光学補償層1)の表面のケン化処理を行い、このフィルム上に市販の垂直配向膜(JALS−204R、日本合成ゴム(株)製)をメチルエチルケトンで1:1に希釈したのち、ワイヤーバーコーターで2.4mL/m2塗布した。直ちに、120℃の温風で120秒乾燥した。
次に、下記棒状液晶化合物2を3.8g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)0.06g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.02g、下記の空気界面側垂直配向剤0.002gを9.2gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を調製した。
この溶液を、前記配向膜を形成したフィルムの配向膜側に、#3.4番手のワイヤーバーでそれぞれ塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、100℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。
次に、80℃で120W/cm高圧水銀灯により、20秒間UV照射し棒状液晶化合物を架橋して液晶層(光学補償層2)を作製し、その後、室温まで放冷することにより比較例1の位相差フィルム6を作製した。
棒状液晶性化合物2:
作製した位相差フィルム6について、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、レターデーションの光入射角度依存性を測定し、先に測定したセルロースアシレート(TAC)樹脂層(光学補償層1)の寄与分を差し引くことによって、液晶層(光学補償層2)のみの光学特性を算出したところ、Reが0nmであり、Rthが−155nmであり、いずれも棒状液晶が略垂直に配向していることを確認した。
[比較例2]
液晶層(光学補償層2)の作製時のワイヤーバーの番手を#3.0に変えた以外は、比較例1と同様の手段により、位相差フィルム7を作製した。
作製した位相差フィルム7における液晶層(光学補償層2)の光学特性はReが0nmであり、Rthが−140nmであった。
[比較例3および4]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
特開平10−45804号公報および特開平08−231761号公報に記載の方法で、セルロースアシレートを合成し、その置換度を測定した。
具体的には、触媒として硫酸(セルロース100質量部に対して7.8質量部)を添加し、アシル置換基の原料となるカルボン酸を添加し、40℃でアシル化反応を行った。この時、カルボン酸の種類、量を調整することでアシル基の種類、置換度を調整した。また、アシル化後に40℃で熟成を行った。さらにこのセルロースアシレートの低分子量成分をアセトンで洗浄し除去した。
(低置換度層用セルロースアシレート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
各セルロースアシレート溶液の固形分濃度が下記組成に記載の値となるように溶剤(メチレンクロライドおよびメタノール)の量は適宜調整した。
--------------------------------------------------------------------------
・セルロースアセテート(置換度2.45) 100.0質量部
・下記添加剤(カルボン酸とジオールとの重縮合エステル) 18.5質量部
・メチレンクロライド 365.5質量部
・メタノール 54.6質量部
--------------------------------------------------------------------------
(高置換度層用セルロースアシレート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
各セルロースアシレート溶液の固形分濃度が下記の値となるように溶剤(メチレンクロライドおよびメタノール)の量は適宜調整した。
--------------------------------------------------------------------------
・セルロースアセテート(置換度2.79) 100.0質量部
・下記添加剤(カルボン酸とジオールとの重縮合エステル) 11.3質量部
・シリカ微粒子 R972(日本エアロジル製) 0.15質量部
・メチレンクロライド 395.0質量部
・メタノール 59.0質量部
--------------------------------------------------------------------------
重縮合エステル:ジカルボン酸としてのテレフタル酸、コハク酸と、ジオールとしてのエチレングリコール、1,2−プロピレングリコールとの重縮合エステル(テレフタル酸:フタル酸:エチレングリコール:1,2−プロピレングリコール=55:45:50:50(モル比))(末端:アセチル基、分子量800)
(セルロースアシレートフィルムの作製)
前記低置換度層用セルロースアシレート溶液を膜厚30μmのコア層になるように、前記高置換度層用セルロースアシレート溶液を膜厚2μmのスキンA層およびスキンB層になるように、それぞれ流延した。得られたウェブ(フィルム)をバンドから剥離し、クリップに挟み、フィルム全体の質量に対する残留溶媒量が20〜5%の状態のときに140℃にてテンターを用いて10%横延伸した。その後にフィルムからクリップを外して130℃で20分間乾燥させた後、更に170℃でテンターを用いて17%再度横延伸した。
なお、残留溶媒量は下記の式にしたがって求めた。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、NはMを測定したウェブを120℃で2時間乾燥させた時の質量である。
これより、比較例3および4の樹脂層(光学補償層1,膜厚:34μm)を得た。光学特性を測定し、Reが30nmであり、Rthが75nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
上記で製作した樹脂層(光学補償層1)の表面のケン化処理を行い、このフィルム上に下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。
(配向膜塗布液の組成)
・下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
・水 371質量部
・メタノール 119質量部
・グルタルアルデヒド 0.5質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー2959、チバ・ジャパン製) 0.3質量部
次いで、上記で作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向に対して、ラビングローラーの回転軸は直交とした。
次いで、前記ラビングした配向膜上にディスコティック液晶性化合物を塗布した。
具体的には、比較例3については、液晶層(光学補償層2)の作製時のワイヤーバーの番手を#2.3に変えた以外は、実施例3と同様の手段により、位相差フィルム8を作製した。なお、形成された液晶層(光学補償層2)の厚みは1μmであり、Reが125nmであり、Rthが−65nmであった。
また、比較例4については、液晶層(光学補償層2)の作製時のワイヤーバーの番手を#2.7に変えた以外は、実施例3と同様の手段により、位相差フィルム9を作製した。なお、形成された液晶層(光学補償層2)の厚みは1μmであり、Reが140nmであり、Rthが−70nmであった。
[比較例5]
<樹脂層(光学補償層1)の作製>
セルロースアシレート溶液Bを膜厚100μmのコア層になるように比較例1と同様の方法で樹脂層(光学補償層1,膜厚:45μm)を得た。光学特性を測定し、Reが110nmであり、Rthが110nmであることが確認できた。
<液晶層(光学補償層2)の作製>
実施例5の液晶層(光学補償層2)と同様の方法で、前記セルロースアシレートフィルム上に塗布し、液晶層(光学補償層2,膜厚:2μm)を形成し、位相差フィルム10を作製した。
作製した位相差フィルム10における液晶層(光学補償層2)の光学特性を測定し、Reが0nmであり、Rthが160nmであった。
[偏光板の作製]
<視認側>
セルロースアシレートフィルム(TD80UL、富士フイルム社製)の表面をアルカリ鹸化処理した。1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に55℃で2分間浸漬し、室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、更に100℃の温風で乾燥した。
次いで、特許第4804588号公報に記載の方法に従い、薄膜の偏光子を以下の通り作製した。具体的には、まず、イソフタル酸を6mol%共重合させたイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートを、非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材として準備した。この樹脂基材上に、塗布によりPVA系樹脂層を形成した。樹脂基材とPVA系樹脂層とを一体に、空中補助延伸とホウ酸水中延伸とからなる2段延伸工程で延伸し、PVA系樹脂層に二色性色素による染色処理を施した後、非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材を剥離することにより、厚みが3μmの偏光子を作製した。
偏光子の片側の表面に、上記で作製した位相差フィルム1〜10を下記表1に記載する光学補償層1または2を貼合した後、他方の表面にTD80ULの鹸化処理を施した面を貼り合わせることにより、偏光板を作製した。
なお、貼合には、ポリビニルアルコール系接着剤水溶液を利用した。
また、貼合は、貼合する位相差フィルムの遅相軸と、偏光子の吸収軸とを、実施例1、4および5ならびに比較例1、4および5については直交するように積層し、実施例2および3ならびに比較例3および4は平行となるように積層した。
<バックライト側>
視認側の偏光子と同様の偏光子を用い、偏光子の両面にTD80ULの鹸化処理を施した面を貼り合わせることにより、偏光板Aを作製した。
[液晶表示装置の作製]
液晶セルとして、以下の液晶セル1または液晶セル2を用いた。
<液晶セル1>
Apple社製(iPad)の液晶セルから両面の偏光板を剥し、IPSモードの液晶セルとして利用した。Δn・d=350nmで、プレチルトは2.0°であった。
<液晶セル2>
SHARP社製(LC−32GH5)の液晶セルから両面の偏光板を剥し、VAモードの液晶セルとして利用した。Δn・d=300nmであった。
先に作製した偏光板および上記液晶セルを用いて、液晶表示装置を作製した。
具体的には、液晶セルの視認側には上記で作製した偏光板を配置し、バックライト側には偏光板Aの偏光子を液晶セル側に配置した。なお、液晶セルのモードおよび位相差フィルムの組み合わせについては下記表1に示す通りである。
[評価]
表示性能の評価は、実施例1〜4および比較例1〜4(液晶セル:IPSモード)は、市販の液晶表示装置iPad(Apple社製)のバックライトを使用し、実施例5および比較例5(液晶セル:VAモード)は、市販の液晶表示装置LC−32GH5(SHARP社製)のバックライトを使用し、作製した光学補償層が視認側になるように設置して評価を行った。
<黒表示時の斜め方向の光漏れ評価>
作製した各液晶表示装置を黒表示させて、表示面の法線方向から極角60°方向、方位角方向0〜360°の光漏れの程度を、以下の基準で目視評価した。評価法はディスプレイを複数台並列に並べて同時に相対比較する方法で比較を行い、以下の基準で評価した。評価結果を下記表1に示す。
(評価基準)
A:光漏れがない
B:光漏れはあるが、実用上問題ない
C:顕著な光漏れがある
<カラーシフトの評価>
カラーシフトの測定は、作製した各液晶表示装置を黒表示させて、表示面の法線方向から極角60°方向における色味を、市販の液晶視野角、色度特性測定装置Ezcom(ELDIM社製)を用いて測定し、極角60°における黒色味変化(5°刻み)をu’v’平面にプロットしたときの、最大変化幅(Δu’v’)を示した。値が大きいほど色味変化が大きいことを示しており、下記のA〜Cの3段階で評価した。評価結果を下記表1に示す。
(評価基準)
A:0.15以下
B:0.15を超え0.25以下
C:0.25を超える
上記表1から明らかなとおり、同じ番号の実施例と比較例とを対比すると、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みおよびRe(550)が特定の範囲にある樹脂層と、厚みが所定の範囲にある液晶層とを有する位相差フィルムを用いることにより、黒表示時の光漏れやカラーシフトの表示特性を維持したまま、装置の薄型化が達成できることが分かった。
10 位相差フィルム
12 樹脂層
14 液晶層
14a 液晶層(垂直配向棒状液晶性化合物)
14b 液晶層(垂直配向円盤状液晶性化合物)
14c 液晶層(水平配向円盤状液晶性化合物)
20,30,40 液晶表示装置
22 視認側偏光子
24 液晶セル
26 バックライト側偏光子

Claims (27)

  1. 樹脂層と液晶層とを有する位相差フィルムであって、
    前記樹脂層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが3μm〜20μmであり、かつ、Re(550)が80nm〜300nmである樹脂層であり、
    前記液晶層の厚みが5μm以下である、位相差フィルム。
    (但し、Re(550)は、波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表す。)
  2. 前記樹脂層のNz値(但し、「Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5」を表す。)が1.0超2.0以下を満たす、請求項1に記載の位相差フィルム。
    (但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
  3. 前記液晶層が、液晶性化合物の配向状態を固定化することで形成されたフィルムである、請求項1または2に記載の位相差フィルム。
  4. 視認側偏光子と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
  5. 前記液晶層の光学特性が下記式(1−1)および式(1−2)を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
    式(1−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
    式(1−2) −200nm≦Rth(550)≦−100nm
    (但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
  6. 前記液晶層が垂直配向した棒状液晶性化合物を含有する、請求項5に記載の位相差フィルム。
  7. 視認側偏光子と、請求項5または6に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
  8. 前記液晶セルがIPSモードである、請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記視認側偏光子および前記位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、請求項7または8に記載の液晶表示装置。
  10. 前記視認側偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  11. 前記位相差フィルムが、前記視認側偏光子と前記位相差フィルムを構成する前記樹脂層とが隣接するように配置されてなる、請求項7〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  12. 前記視認側偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が−5°〜5°である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  13. 前記位相差フィルムが、前記液晶セルと前記位相差フィルムを構成する前記樹脂層とが隣接するように配置されてなる、請求項7〜9および12のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  14. 前記液晶層の光学特性が下記式(2−1)および式(2−2)を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
    式(2−1) 60nm≦Re(550)≦180nm
    式(2−2) −30nm≦Rth(550)≦−90nm
    (但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
  15. 視認側偏光子と、請求項14に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
  16. 前記液晶セルがIPSモードである、請求項15に記載の液晶表示装置。
  17. 前記視認側偏光子および前記位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、請求項15または16に記載の液晶表示装置。
  18. 前記視認側偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が−5°〜5°である、請求項15〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  19. 前記位相差フィルムが、前記液晶セルと前記位相差フィルムを構成する前記樹脂層とが隣接するように配置されてなる、請求項15〜18のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  20. 前記視認側偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、請求項15〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  21. 前記位相差フィルムが、前記視認側偏光子と前記位相差フィルムを構成する前記樹脂層とが隣接するように配置されてなる、請求項15〜17および20のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  22. 前記液晶層の光学特性が下記式(3−1)および式(3−2)を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
    式(3−1) 0nm≦Re(550)≦10nm
    式(3−2) 100nm≦Rth(550)≦200nm
    (但し、Re(550)は波長550nmにおける面内のレターデーション(nm)を表し、Rth(550)は波長550nmにおける膜厚方向のレターデーション(nm)を表す。)
  23. 視認側偏光子と、請求項22に記載の位相差フィルムと、液晶セルとをこの順に有する液晶表示装置。
  24. 前記液晶セルがVAモードである、請求項23に記載の液晶表示装置。
  25. 前記視認側偏光子および前記位相差フィルムの合計の厚みが5μm〜35μmである、請求項23または24に記載の液晶表示装置。
  26. 前記視認側偏光子の吸収軸と前記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が85°〜95°である、請求項23〜25のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  27. 前記位相差フィルムが、前記視認側偏光子と前記位相差フィルムを構成する前記樹脂層とが隣接するように配置されてなる、請求項23〜26のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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