JP2015104061A - 動画像符号化装置及び動画像復号装置 - Google Patents

動画像符号化装置及び動画像復号装置 Download PDF

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Abstract

【課題】復号画像の鮮鋭感が失われることを防止することのできる動画像符号化装置を得る。【解決手段】エッジ抽出部106は、符号化ブロック3の各画素がエッジ画像であるか否かを判定し、エッジ抽出結果107を出力する。重み付け部110は、エッジ抽出結果107に基づき、原画像に含まれるエッジ画素近傍の差分値が大きくなるように重み付けを行う。最適パラメータ決定部112は、最も小さなコストを示すものを選択する。適応オフセットフィルタの適用によってエッジの画素値が大きく変わる場合はコストが大きくなため、最適パラメータ決定部112において最適パラメータとして選択されにくくなる。【選択図】図2

Description

本発明は、動画像を符号化または復号する動画像符号化装置及び動画像復号装置に関し、特に、適応オフセットフィルタを適用する際のパラメータの制御に関するものである。
動画像を伝送・蓄積する際には、MPEG(Moving Picture Expert Groups)や、ITU−T H.26xなどの国際標準動画像符号化方式を用いて情報量を圧縮することが一般的に行われる。特に、2013年1月に標準化を完了したHEVC(High Efficiency Video Coding)は、4KやSHV(Super Hi−Vision)といったUHDTV(Ultra High Definition Television)による放送・通信サービスや、モバイル回線でのHD(High Definition)映像伝送の実現に向けて必要不可欠な技術である。
動画像符号化では、圧縮したデータを復号することで得られる復号画像において、原画像には存在しないノイズ(符号化歪み)が発生することが多い。これは復号画像の画質を低下させるだけでなく、符号化装置において符号化を実施する際に必要となる参照画像の画質も低下させる。これは符号化効率の低下を招くため、符号化歪みは可能な限り取り除く必要がある。
符号化歪みを低減するための手法として、復号画像にフィルタを適用するループフィルタがある。HEVCでは、ループフィルタの一つとして、適応オフセットフィルタが採用されている(例えば、特許文献1参照)。これは、予め定められたルールに従って復号画像の各画素を複数のクラスに分類し、同じクラスに属する画素ごとに一定のオフセットを画素値に対して加算するという手法である。オフセットの値は、符号化装置で決定されて復号装置に伝送される。ここで、例えば原画像と復号画像の画素値の差分平均値をオフセットとすれば、適応オフセットフィルタの適用により復号画像が原画像に近付き、符号化歪みを低減することができる。
適応オフセットフィルタにおける画素の分類方法には、大きく分けてバンドオフセットとエッジオフセットの2種類がある(例えば、非特許文献1参照)。バンドオフセットは、画素値の最小値から最大値までを等間隔に分割し、対象画素の画素値がどの領域に属するかで画素を分類する。一方、エッジオフセットは、対象画素とその近傍画素の画素値を比較し、対象画素がエッジであるか否か、さらにエッジである場合はその方向に応じて画素の分類を行う。バンドオフセットとエッジオフセットのどちらを用いるかは符号化装置で決定する。
特開2012−5113号公報
ITU−T H.265勧告書(04/2013)、p.158−160
しかしながら、HEVCにおける適応オフセットフィルタは、エッジオフセットを用いる場合に、必ずエッジを平滑化するフィルタとなるようにオフセットの正負が制限される。
これは、符号化歪みの一つである疑似エッジを低減するためであるが、疑似エッジと原画像に元から含まれているエッジとを区別することなく適用されてしまうため、原画像のエッジも平滑化されて復号画像の鮮鋭感が失われてしまうという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、適応オフセットフィルタによる復号画像の画質向上効果を高めることができる動画像符号化装置及び動画像復号装置を得ることを目的とする。
この発明に係る動画像符号化装置は、入力画像を符号化し復号することによって得た復号画像に適応オフセットフィルタを適用する動画像符号化装置であって、入力画像の特徴を求める特徴量抽出手段と、入力画像の特徴に応じて適応オフセットフィルタのパラメータを決定するパラメータ決定手段とを備えたものである。
この発明の動画像符号化装置は、入力画像の特徴に応じて適応オフセットフィルタのパラメータを決定するようにしたので、適応オフセットフィルタによる復号画像の画質向上効果を高めることができる。
この発明の実施の形態1による動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による動画像符号化装置のループフィルタパラメータ決定部の詳細を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1の動画像符号化装置における隣接画素の定義方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の動画像符号化装置における各クラスの分類条件を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の動画像符号化装置における注目画素と隣接画素の画素値の大小関係をクラスごとに示す説明図である。 この発明の実施の形態1の動画像符号化装置におけるエッジ抽出を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の動画像符号化装置におけるエッジ画素とエッジ以外の画素に対する重みを示す説明図である。 この発明の実施の形態3による動画像符号化装置のループフィルタパラメータ決定部の詳細を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による動画像符号化装置のループフィルタパラメータ決定部の詳細を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による動画像符号化装置のビットストリームのデータ構造を示す説明図である。 この発明の実施の形態5による動画像復号装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による動画像復号装置のループフィルタ適用部の詳細を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。図1に示す動画像符号化装置は、ブロック分割部2、加算部4、符号化制御部6、変換・量子化部8、イントラ予測モード決定部10、イントラ予測部12、動き探索部14、動き補償部16、逆量子化・逆変換部19、加算部21、ループフィルタパラメータ決定部23、ループフィルタ適用部25、ピクチャバッファ27、ヘッダ生成・符号化部29から構成される。
ブロック分割部2は、入力画像1を、例えば64×64画素や32×32画素といった大きさの符号化ブロック3に分割する処理部である。イントラ予測モード決定部10は、ブロック分割部2から出力された符号化ブロック3と、符号化制御部6から出力された制御情報7と、加算部21から出力された局所復号画像22とを受け取り、最適なイントラ予測モード11を決定する処理部である。イントラ予測部12は、イントラ予測モード決定部10で決定されたイントラ予測モード11と局所復号画像22とを受け取り、イントラ予測画像13を生成する処理部である。動き探索部14は、参照画像28をピクチャバッファ27から読み出し、その中から符号化ブロック3と類似した領域を探索して動きベクトルなどの動き情報15を求める処理部である。動き補償部16は、動き情報15と参照画像28を使ってインター予測画像17を生成する処理部である。生成されたイントラ予測画像13とインター予測画像17のうち、より効率の良い符号化が可能な方が予測画像18として加算部4に入力される。
加算部4は、符号化ブロック3と予測画像18の差分をとり、予測残差5を求める加算器である。変換・量子化部8は、制御情報7と予測残差5を受け取り、予測残差5を変換して得られる係数を量子化して係数9を出力する処理部である。逆量子化・逆変換部19は、係数9を逆量子化した後に逆変換し、予測残差20を生成する処理部である。加算部21は、予測画像18と予測残差20を足し合わせることで局所復号画像22を生成するための加算器である。ループフィルタパラメータ決定部23は、符号化ブロック3と局所復号画像22を受け取って最適なループフィルタのパラメータを求め、フィルタパラメータ24を出力する処理部である。ループフィルタ適用部25は、フィルタパラメータ24に従って局所復号画像22にフィルタを適用し、フィルタ済み局所復号画像26を生成する処理部である。ピクチャバッファ27は、フィルタ済み局所復号画像26を保持するバッファである。ヘッダ生成・符号化部29は、制御情報7、係数9、イントラ予測モード11、動き情報15、フィルタパラメータ24を受け取ってそれらを符号化し、最終的な出力としてビットストリーム30を生成する処理部である。
この発明の実施の形態1は、図1に示す動画像符号化装置のうち、ループフィルタパラメータ決定部23に関するものである。図2に、図1におけるループフィルタパラメータ決定部23の内部構成を示す。ループフィルタパラメータ決定部23は、クラス分類部101、オフセット適用部103、エッジ抽出部106、差分計算部108、重み付け部110、最適パラメータ決定部112から構成される。これらのうち、特に、エッジ抽出部106と重み付け部110とに特徴を有するものである。また、エッジ抽出部106によって特徴量抽出手段が構成され、クラス分類部101、オフセット適用部103、差分計算部108、重み付け部110、最適パラメータ決定部112によってパラメータ決定手段が構成されている。
図2に示すループフィルタパラメータ決定部の動作について説明する。まず、クラス分類部101は、局所復号画像22の各画素を所定の規則に従って複数のクラスに分類する。
HEVCの場合、分類規則はバンドオフセットとエッジオフセットの2種類に大きく分けられ、さらにエッジオフセットはエッジの方向に応じて4種類に分けられる。この発明は、エッジオフセットにおける課題を解決するための技術であるため、ここではエッジオフセットの場合の動作について説明する。
エッジオフセットにおける画素の分類は、注目画素の画素値を隣接画素の画素値と比較することで行う。このとき、隣接画素の定義方法によって、エッジオフセットは図3に示すように水平、垂直、135°、45°の4種類に分けられる。図3では、分類しようとしている注目画素をc、その隣接画素をa、bと表記している。
クラス分類部101は、隣接画素の定義方法として図3に示す水平、垂直、135°、45°の中から一つを選択し、図4に示す条件に従って局所復号画像22の全画素をクラス0から4のいずれかに分類する。ただし、図4では、画素a、b、cの画素値をそれぞれR(a)、R(b)、R(c)としている。
クラス分類部101は、各画素がどのクラスに属するかを表すクラス分類結果102を出力する。クラス分類結果102は、例えば局所復号画像22と同じ大きさを持つ2次元配列であり、配列の各要素が対応する画素のクラス番号を格納する。
オフセット適用部103は、まずクラス分類結果102に基づいて、クラスごとにオフセットを決定する。オフセットの値は、例えば符号化ブロック3と局所復号画像22の画素値差分をクラスごとに平均したものなどが考えられる。いま、同一のクラスに属する画素の集合をCと表し、Cに属する座標(x,y)における符号化ブロック3の画素値をO(x,y)、局所復号画像22の画素値をR(x,y)とすると、オフセットEは次式で計算できる。
E=(1/N)×Σ(x,y)∈C{O(x,y)−R(x,y)}
ただし、NはCに属する画素の総数である。
ここで、注目画素と隣接画素の画素値の大小関係をクラスごとに図5に示す。画素cは、クラス1と4においてそれぞれ局所的な谷と山にあたり、クラス2と3においてそれぞれ凹型と凸型のパターンの角にあたる。クラス1と2において、画素cに正のオフセットを加えると平滑化、負のオフセットを加えると鮮鋭化の効果が得られる。一方、クラス3と4ではその逆である。HEVCでは、エッジオフセットの効果を平滑化のみに限定しており、クラス1と2では正のオフセットのみ、クラス3と4では負のオフセットのみが許される(図5における矢印の方向)。求めたオフセットの符号がこの条件を満たさない場合、オフセットは例えば0に置き換えられる。また、クラス0はエッジ画素ではないため、オフセットは適用されない(オフセットが常に0)。
オフセット適用部103は、局所復号画像22において、同じクラスに属する画素の画素値に対して対応するオフセットを加算し、オフセット付き局所復号画像104を生成して出力する。また、各クラスのオフセット105も出力する。
差分計算部108は、符号化ブロック3とオフセット付き局所復号画像104との間で画素値の差分を計算し、画素ごとの差分値109を出力する。ここで、座標(x,y)における符号化ブロック3の画素値をO(x,y)、同じ座標におけるオフセット付き局所復号画像22の画素値をR’(x,y)とすると、差分値D(x,y)は次式で表される。
D(x,y)=O(x,y)−R’(x,y)
エッジ抽出部106は、符号化ブロック3に対してエッジ抽出を行う。ここで、エッジ抽出とは、画像に対してフィルタを適用することなどにより画像中のエッジ(隣接する画素からの画素値変化が急峻な画素)の強度を定量化したり、エッジに相当する画素だけを取り出したりすることである。エッジ抽出のためのフィルタとしては、注目画素とその隣接画素との差分を計算する微分フィルタがよく知られている。横方向の微分フィルタと縦方向の微分フィルタの結果から、注目画素の勾配強度(エッジ強度)を求めることができる。この勾配強度に対して閾値処理を施すことで、画像をエッジ画素とそうでない画素に分けることが可能である。
図6は、微分フィルタを用いて画像からエッジ抽出を行う様子を示している。まず、入力画像に対して横方向の微分フィルタと縦方向の微分フィルタをそれぞれ適用する。図6では、例として3×3の微分フィルタを用いている。続いて、2つのフィルタ出力から勾配強度を求める。座標(x,y)における横方向微分フィルタの出力をΔh(x,y)、縦方向微分フィルタの出力をΔv(x,y)とすると、同座標における勾配強度は、次式で計算できる。
sqrt(Δh(x,y)2+Δv(x,y)2
ただし、上式においてsqrt(X)はXの平方根を返す関数である。
求めた勾配強度に対して閾値処理を施すことで、図6に示すように画像中のエッジだけを取り出したエッジ画像を生成することができる。図6におけるエッジ画像では、勾配強度が閾値よりも大きい画素を白で、それ以外の画素を黒で表している。つまり、画像中のエッジに相当する画素が白画素となる。図6における閾値処理で使用した閾値の値は10であるが、閾値は、エッジ抽出部106の内部に保持しておいてもよいし、外部から入力できるようにしてもよい。エッジ抽出部106は、このエッジ画像、つまり各画素がエッジであるか否かを表すマップ(例えば注目画素がエッジの場合1、そうでない場合0となる2次元配列)をエッジ抽出結果107として出力する。
重み付け部110は、エッジ抽出結果107に基づいて画素ごとの差分値109に対して重み付けを行う。座標(x,y)における差分値をD(x,y)、重みをs(x,y)とすると、重み付け後の差分値D’(x,y)は次式で表される。
D’(x,y)=s(x,y)×D(x,y)
ここで、重みsの決定方法を説明する。図7は、エッジ抽出結果107の一部を拡大したものであり、白画素がエッジ画素、それ以外がエッジでない画素を表している。重みsは、エッジ画素における差分値が大きくなるように決定する。図7では、以下に示すルールに従って重みを決定している。
ルール1:注目画素がエッジ画素ならば重みを2.0とする
ルール2:注目画素がエッジ画素の4近傍ならば重みを1.8とする
ルール3:注目画素がルール2に当てはまる画素の4近傍ならば重みを1.5とする
ルール4:注目画素がルール1〜3のいずれにも当てはまらないならば重みを1.0とする
ただし、4近傍とは、注目画素の隣接画素のうち上下左右の4画素を指す。図7に示した重みの決定方法はあくまでも一例であるが、このようにすることでエッジ画素およびその近傍は差分値が大きくなり、それ以外の画素では差分値が変化しないような重みを決定することができる。
重み付け部110は、差分値109に対して重み付けを施した重み付き差分値111を画素ごとに出力する。
最適パラメータ決定部112は、オフセット105を適用した場合のコストを計算する。
コストは例えば次式で決定される。
(コスト)=(重み付き差分値111の絶対値和)+(オフセット105の符号化コスト)
適応オフセットフィルタによる符号化歪みの低減効果が顕著であるほど、重み付き差分値111の絶対値和は小さくなり、上式で計算されるコストは小さな値となる。そこで、最適パラメータ決定部112では、図3に示した水平、垂直、135°、45°の4種類のそれぞれについてコストを求め、最も小さなコストを示すものを選択する。そして、最小コストを示す分類方法と各クラスのオフセットをフィルタパラメータ24として出力する。なお、適応オフセットフィルタを用いることで逆にコストが増加してしまう場合は、適応オフセットフィルタを使用しないことも可能である。
重み付き差分値111は、原画像に含まれるエッジ画素近傍の差分値が大きくなるように重みが付けられているため、適応オフセットフィルタの適用によってエッジの画素値が大きく変わる場合はコストが大きくなる。従って、そのようなフィルタパラメータは、最適パラメータ決定部112において最適パラメータとして選択されにくくなる。
このように、実施の形態1では、動画像符号化装置において原画像のエッジを抽出し、適応オフセットフィルタによってエッジ近傍の画素値が原画像から大きく変動する場合はそのフィルタパラメータが選択されにくくなるようにしている。このようにすることで、符号化歪みだけでなく原画像に元から含まれているエッジも平滑化されて復号画像の鮮鋭感が失われるという適応オフセットフィルタの課題を解決することができる。
以上説明したように、実施の形態1の動画像符号化装置によれば、入力画像を符号化し復号することによって得た復号画像に適応オフセットフィルタを適用する動画像符号化装置であって、入力画像の特徴を求める特徴量抽出手段と、入力画像の特徴に応じて適応オフセットフィルタのパラメータを決定するパラメータ決定手段とを備えたので、適応オフセットフィルタによる復号画像の画質向上効果を高めることができる。
また、実施の形態1の動画像符号化装置によれば、特徴量抽出手段は、入力画像の各画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ抽出部を備え、パラメータ決定手段は、エッジ抽出部で判定した入力画像のエッジに応じて適応オフセットフィルタのパラメータを決定するようにしたので、原画像に存在するエッジが平滑化されることで復号画像の鮮鋭感が失われることを防止することができる。
また、実施の形態1の動画像符号化装置によれば、パラメータ決定手段は、適応オフセットフィルタのパラメータを決定するためのコストを計算すると共に、各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に基づいて、コストを調整するようにしたので、適応オフセットフィルタによる符号化歪みの低減効果を高めることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る動画像符号化装置の基本的な構成は図1に示す実施の形態1と同様である。また、図1におけるループフィルタパラメータ決定部23における図面上の構成も実施の形態1の図2と同様である。ただし、実施の形態2では、図2におけるエッジ抽出部106および重み付け部110の構成および動作が実施の形態1とは異なる。
実施の形態2におけるエッジ抽出部106は、実施の形態1のように図6に示す勾配強度画像に対して閾値処理を施してエッジ画像を生成するのではなく、勾配強度画像をエッジ抽出結果107としてそのまま出力する。つまり、実施の形態2におけるエッジ抽出結果107は、各画素がエッジであるかどうかを表す2値データではなく、例えば8ビットなどの離散値で各画素のエッジ強度を表したデータである。
重み付け部110は、まずエッジ抽出結果107に基づいて差分値109に対する重みを決定する。エッジ抽出結果107(勾配強度)の最大値をGmax、最小値をGminとし、重みの最大値をSmax、最小値をSminとするならば、座標(x,y)に対する重みs(x,y)は同座標の勾配強度G(x,y)から次のように計算できる。
s(x,y)=((Smax−Smin)/(Gmax−Gmin))×G(x,y)+(Smin×Gmax−Smax×Gmin)/(Gmax−Gmin)
上記の計算式は、Gmax〜Gminの範囲にある勾配強度をSmax〜Sminの範囲に変換している。この重みの計算方法はあくまでも一例であるが、このようにすることで勾配強度の大きい画素ほど重みを大きくすることができる。
重み付け部110は、求めた重みを用いて差分値109に対して重み付けを行う。座標(x,y)における差分値をD(x,y)、重みをs(x,y)とすると、重み付け後の差分値D’(x,y)は次式で表される。
D’(x,y)=s(x,y)×D(x,y)
このように、実施の形態2は、実施の形態1と同様に、エッジ近傍の画素値を大きく変更するフィルタパラメータが選択されにくくなるようにすることで、原画像に存在するエッジが復号画像において平滑化されることを防いでいる。ただし、実施の形態1とは異なり勾配強度画像をそのまま用いているため、勾配強度画像に対して閾値処理を施すことでエッジ画像を生成する処理を省略することができる。
以上説明したように、実施の形態2の動画像符号化装置によれば、特徴量抽出手段は、入力画像の各画素のエッジ強度を求めるエッジ抽出部を備え、パラメータ決定手段は、適応オフセットフィルタのパラメータを決定するためのコストを計算すると共に、各画素のエッジ強度に基づいて、コストを調整するようにしたので、復号画像の鮮鋭感が失われることを防止することができると共に、エッジ画像を生成する処理を省略することができる。
実施の形態3.
図8は、実施の形態3の動画像符号化装置におけるループフィルタパラメータ決定部23の構成を示すブロック図である。実施の形態3における動画像符号化装置の図面上の構成は図1に示した実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
図8において、ループフィルタパラメータ決定部23は、クラス分類部101、オフセット適用部103a、エッジ抽出部106a、差分計算部108、最適パラメータ決定部112を備えている。クラス分類部101、差分計算部108および最適パラメータ決定部112の構成については実施の形態1と同様であるため、その説明は省略する。また、エッジ抽出部106aによって特徴量抽出手段が構成され、クラス分類部101、オフセット適用部103a、差分計算部108、最適パラメータ決定部112によってパラメータ決定手段が構成されている。
オフセット適用部103aは、基本的な構成は実施の形態1におけるオフセット適用部103と同様であるが、クラスごとに求めた平均エッジ強度を閾値と比較し、平均エッジ強度が閾値を上回る場合はそのクラスのオフセットの値を0に変更するよう構成されている。また、エッジ抽出部106aは、実施の形態1のエッジ抽出部106と同様にエッジ抽出を行う処理部であるが、エッジ抽出結果107aとして、勾配強度画像かエッジ画像のいずれかを出力するよう構成されている。
次に、実施の形態3におけるループフィルタパラメータ決定部の動作について説明する。
まず、クラス分類部101は、実施の形態1と同様に、局所復号画像22の各画素を所定の規則に従って複数のクラスに分類する。すなわち、図3に示す水平、垂直、135°、45°の中から一つを選択し、図4に示す条件に従って局所復号画像22の全画素をクラス0から4のいずれかに分類し、クラス分類結果102を出力する。
エッジ抽出部106aは、符号化ブロック3に対してエッジ抽出を行う。ここでのエッジ抽出処理は、実施の形態1のエッジ抽出部106と同様であるため、その説明は省略する。ただし、エッジ抽出部106aは、エッジ抽出結果107aとして、勾配強度画像を出力してもよいし、エッジ画像を出力してもよいとする。
オフセット適用部103aは、クラス分類結果102に基づいてクラスごとにオフセットを決定する。オフセットの値については実施の形態1で説明した通りである。また、オフセット適用部103aは、エッジ抽出結果107aから、クラスごとの平均エッジ強度を計算する。エッジ抽出結果107aが勾配強度画像である場合、平均エッジ強度は、同じクラスに属する画素が持つエッジ強度の平均値として計算される。また、エッジ抽出結果107aがエッジ画像である場合、同じクラスに属する画素のうちエッジであると判定された画素の割合を平均エッジ強度とすることが考えられる。
オフセット適用部103aは、クラスごとに求めた平均エッジ強度を閾値と比較し、平均エッジ強度が閾値を上回る場合はそのクラスのオフセットの値を0に変更する。閾値は、オフセット適用部103aの内部に保持しておいてもよいし、外部から入力できるようにしてもよい。
オフセット適用部103aは、局所復号画像22において、同じクラスに属する画素の画素値に対して対応するオフセットを加算し、オフセット付き局所復号画像104を生成して出力する。また、各クラスのオフセット105も出力する。
差分計算部108は、符号化ブロック3とオフセット付き局所復号画像104との間で画素値の差分を計算し、画素ごとの差分値109を出力する。差分値Dの求め方は実施の形態1で説明した通りである。
最適パラメータ決定部112は、オフセット105を適用した場合のコストを計算する。
コストの計算方法については実施の形態1と同様である。
このように、実施の形態3では、動画像符号化装置において原画像のエッジを抽出し、適応オフセットフィルタを適用する際のクラス分類において、クラス内の平均エッジ強度が閾値を上回る場合はオフセットを0としている。このようにすることで、原画像におけるエッジを多く含むクラスにはオフセットが適用されなくなり、符号化歪みだけでなく原画像に元から含まれているエッジも平滑化されて復号画像の鮮鋭感が失われるという適応オフセットフィルタの課題を解決することができる。
以上説明したように、実施の形態3の動画像符号化装置によれば、特徴量抽出手段は、入力画像の各画素のエッジ強度または各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果をエッジ抽出結果として求めるエッジ抽出部を備え、パラメータ決定手段は、注目画素の画素値と隣接画素との画素値との関係によって分類されたクラスごとにエッジ抽出結果に基づいて評価値を計算し、評価値と閾値とを比較することにより、クラスごとの適応オフセットフィルタにおけるオフセットの値を0とするか否かを決定するようにしたので、復号画像の鮮鋭感が失われることを防止することができる。
実施の形態4.
図9は、実施の形態4の動画像符号化装置におけるループフィルタパラメータ決定部の構成を示すブロック図である。実施の形態4における動画像符号化装置の図面上の構成は図1に示した実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
図9において、ループフィルタパラメータ決定部は、クラス分類部101a、オフセット適用部103、エッジ抽出部106、差分計算部108、最適パラメータ決定部112aを備えている。オフセット適用部103、エッジ抽出部106および差分計算部108の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、エッジ抽出部106によって特徴量抽出手段が構成され、クラス分類部101a、オフセット適用部103、差分計算部108、最適パラメータ決定部112によってパラメータ決定手段が構成されている。さらに、図1で示すヘッダ生成・符号化部29によって送信手段が構成されている。
クラス分類部101aは、クラスを分類する際に、エッジ画素のクラス番号を0とするよう構成されている。また、クラス分類部101aは、注目画素の画素値が隣接画素の画素値からどれだけ急峻に変化しているかを示す指標である評価値Vの平均値を閾値113として出力するよう構成されている。最適パラメータ決定部112aは、差分計算部108から出力された差分値109とオフセット適用部103から出力されたオフセット105に基づいてパラメータを決定すると共に、クラス分類部101aから出力された閾値113を含んでフィルタパラメータ24として出力するよう構成されている。
次に、実施の形態4におけるループフィルタパラメータ決定部の動作について説明する。
先ず、エッジ抽出部106は、符号化ブロック3に対してエッジ抽出を行う。ここでのエッジ抽出処理は、実施の形態1のエッジ抽出部106の処理と同様である。
また、クラス分類部101aは、局所復号画像22の各画素を所定の規則に従って複数のクラスに分類する。ここでの分類は、隣接画素の定義方法として、図3に示すように水平、垂直、135°、45°の4種類に分けられ、また、図4に示す条件に従って局所復号画像22の全画素をクラス0から4のいずれかに分類する。図4に示すように、クラス分類の際には注目画素の画素値とその隣接画素の画素値の大小関係を求める。従って、R(c)−R(a)およびR(c)−R(b)を計算する必要がある。この計算結果を利用し、クラス分類部101aでは、注目画素cに対して以下の評価値V(c)を計算しておく。
V(c)=max(abs(R(c)−R(a)),abs(R(c)−R(b)))
ただし、max(A,B)はAとBのうち大きい方の値を返す関数であり、abs(X)はXの絶対値を返す関数である。
評価値Vは、注目画素の画素値が隣接画素の画素値からどれだけ急峻に変化しているかを表す指標であり、注目画素がエッジであればその値は大きくなる。従って、この値を閾値と比較することで局所復号画像22からエッジ画素を抽出することができる。しかし、その閾値は復号画像の品質によって変動するため、固定値では高精度にエッジ抽出を行うことができない。
そこで、本実施の形態では、原画像におけるエッジ抽出結果107を用いて実際のエッジ画素の位置を求め、その画素における評価値Vの平均値を求める。そしてこの平均値を閾値とし、評価値Vが閾値を上回る画素はエッジ画素であると判断する。このようにすることで、原画像のエッジに基づいて適応的に閾値を決めることができ、評価値Vから高精度にエッジ画素を判定することができる。
なお、原画像を持たない復号装置では、このような閾値計算を行うことができないため、符号化装置で計算した閾値は復号装置にも伝送する。
クラス分類部101aは、エッジであると判断した画素のクラスを常に0に変更する。
HEVCでは、クラス0にはオフセットが適用されないため、このようにすることでエッジ画素にオフセットが適用されて平滑化されることを防ぐことができる。
クラス分類部101aは、各画素がどのクラスに属するかを表すクラス分類結果102と評価値Vに対する閾値113を出力する。クラス分類結果102は、例えば局所復号画像22と同じ大きさを持つ2次元配列であり、配列の各要素が対応する画素のクラス番号を格納する。
オフセット適用部103は、クラス分類結果102に基づいて、クラスごとにオフセットを決定し、オフセット付き局所復号画像104とオフセット105とを出力するが、この動作については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
差分計算部108は、符号化ブロック3とオフセット付き局所復号画像104との間で画素値の差分を計算し、画素ごとの差分値109を出力する。差分値109の求め方は実施の形態1と同様である。
最適パラメータ決定部112aは、オフセット105を適用した場合のコストを計算する。コストの計算については実施の形態1と同様である。そして、最適パラメータ決定部112aは、最小コストを示す分類方法と各クラスのオフセットおよび評価値Vに対する閾値113をフィルタパラメータ24として出力する。なお、適応オフセットフィルタを用いることで逆にコストが増加してしまう場合は、適応オフセットフィルタを使用しないことも可能である。
HEVCにおける適応オフセットフィルタのパラメータは、分類方法とオフセットのみであるが、実施の形態4では、これにさらにエッジ画素を判別するための閾値113が追加されている。フィルタパラメータは、図1におけるヘッダ生成・符号化部29で符号化されてビットストリーム30に加えられる。
ビットストリーム30のデータ構造の例を図10に示す。図10において、上段がビットストリーム全体を表し、ピクチャヘッダ(PH)に続く各スライスのデータ(S1,S2,…,SN)で構成されている。中段はスライスデータを表し、スライスヘッダ(SH)に続く各符号化ブロックのデータ(CTU1,CTU2,…,CTUN)とフィルタパラメータ(FP1,FP2,…,FPN)で構成されている。さらに、下段はフィルタパラメータを表し、クラス分類方法、クラス1、2、3、4のオフセット(クラス0のオフセットは常に0であるため伝送の必要がない)、閾値で構成されている。なお、図10はあくまでも一例であるため、必ずしも図10に従って閾値を伝送する必要はない。
このように、実施の形態4では、適応オフセットフィルタにおける画素分類の際に計算される画素値差分からエッジ画素を判定し、エッジ画素のクラス番号を0とすることでオフセットが適用されないようにしている。エッジ画素判定のための閾値は、原画像のエッジを抽出した結果から適応的に求めているため、高精度な判定が可能である。また、この閾値はビットストリームに加えられて復号装置にも伝送されるため、原画像を利用できない復号装置においても符号化装置と同じようにエッジ画素を分類してオフセットを適用しないようにすることができる。
以上説明したように、実施の形態4の動画像符号化装置によれば、特徴量抽出手段は、入力画像の各画素のエッジ強度または各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果をエッジ抽出結果として求めるエッジ抽出部を備え、パラメータ決定手段は、注目画素の画素値と隣接画素との画素値差分を計算すると共に、エッジ抽出結果に基づいて閾値を求め、画素値差分と閾値とを比較することにより、注目画素における適応オフセットフィルタのオフセットの値を0とするか否かを決定し、かつ、閾値をビットストリームとして送信する送信手段を備えたので、原画像の鮮鋭感が失われることを防止することができ、また、原画像を利用できない復号装置においても符号化装置と同じようにエッジ画素を分類してオフセットを適用しないようにすることができる。
実施の形態5.
図11は、この発明の実施の形態5に係る動画像復号装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態5の動画像復号装置は、実施の形態4に示す動画像符号化装置が生成するビットストリームを入力として受け取って復号する動画像復号装置である。図11に示す動画像復号装置は、逆量子化・逆変換部201、イントラ予測部203、動き補償部205、加算部208、ループフィルタ適用部210、ピクチャバッファ212を備えている。
逆量子化・逆変換部201は、ビットストリーム30から量子化された係数を復号し、逆変換と逆量子化を施すことで予測残差202を生成する処理部である。なお、動画像復号装置への入力は、実施の形態4の動画像符号化装置が出力するビットストリーム30である。イントラ予測部203は、ビットストリーム30からイントラ予測モードを復号してイントラ予測画像204を生成する処理部である。動き補償部205は、ビットストリーム30から動き情報を復号し、ピクチャバッファ212から参照画像213を読み出してインター予測画像206を生成する処理部である。加算部208は、現在の予測モードに対応する予測画像207と予測残差202を足し合わせ、フィルタ前復号画像209を生成するための加算器である。ループフィルタ適用部210は、フィルタ前復号画像209に対してフィルタを適用し、フィルタ後復号画像211を生成する処理部である。ピクチャバッファ212は、ループフィルタ適用部210からのフィルタ後復号画像211に基づいて最終的に復号画像214を出力すると共に、これを参照画像213として動き補償部205に出力するよう構成されている。
本実施の形態は、図11に示す動画像復号装置のうち、特に、ループフィルタ適用部210に関するものである。図12に、図11におけるループフィルタ適用部210の内部構成を示す。図示のように、ループフィルタ適用部210は、クラス分類部301、オフセット適用部303から構成されており、クラス分類部301は、計算手段と閾値復号手段を構成している。
図12に示すループフィルタ適用部の動作について説明する。まず、クラス分類部301は、ビットストリーム30からクラス分類方法を復号し、それに従ってフィルタ前復号画像209の各画素を複数のクラスに分類する。ここで、クラス分類方法とは、バンドオフセットかエッジオフセットのいずれか、さらにエッジオフセットであれば図3に示すように隣接画素の定義として水平、垂直、135°、45°のどれを利用するのかを表す情報である。この発明は、エッジオフセットにおける課題を解決するための技術であるため、ここではエッジオフセットの場合の動作について説明する。
クラス分類部301は、図4に示した条件に従ってフィルタ前復号画像209の全画素をクラス0から4のいずれかに分類する。
上記の表に示すように、クラス分類の際には注目画素の画素値とその隣接画素の画素値の大小関係を求める。したがって、R(c)−R(a)およびR(c)−R(b)を計算する必要がある。この計算結果を利用し、クラス分類部301では、注目画素cに対して以下の評価値V(c)を計算しておく。
V(c)=max(abs(R(c)−R(a)),abs(R(c)−R(b)))
ただし、max(A,B)はAとBのうち大きい方の値を返す関数であり、abs(X)はXの絶対値を返す関数である。
続いて、クラス分類部301は、ビットストリーム30から閾値を復号し、評価値Vが閾値を上回る画素のクラスを0に変更する。評価値Vは、画素値が隣接画素から急峻に変化する画素ほど大きな値となるため、評価値Vが大きな画素はエッジであると判断することができる。判断に用いる閾値は符号化装置で適応的に決定されており、復号装置でも同じ閾値を用いることで符号化装置と同様の判断をすることができる。評価値Vが閾値を上回る画素のクラスを0にすることでオフセットが適用されなくなるため、エッジ画素が平滑化されることを防ぐことができる。
クラス分類部301は、各画素がどのクラスに属するかを表すクラス分類結果302を出力する。クラス分類結果302は、例えばフィルタ前復号画像209と同じ大きさを持つ2次元配列であり、配列の各要素が対応する画素のクラス番号を格納する。
オフセット適用部303は、ビットストリーム30から各クラスのオフセットを復号する。そして、フィルタ前復号画像209において、同じクラスに属する画素の画素値に対して対応するオフセットを加算し、フィルタ後復号画像211を生成して出力する。
このように、実施の形態5では、適応オフセットフィルタにおける画素分類の際に計算される画素値差分からエッジ画素を判定し、エッジ画素のクラス番号を0とすることでオフセットが適用されないようにしている。エッジ画素判定のための閾値は、符号化装置において適応的に決定されたものを用いているため、高精度な判定が可能である。このようにすることで、符号化歪みだけでなく原画像に元から含まれているエッジも平滑化されて復号画像の鮮鋭感が失われるという適応オフセットフィルタの課題を解決することができる。
以上説明したように実施の形態5の動画像復号装置によれば、実施の形態4の動画像符号化装置から送信されたビットストリームの復号を行う動画像復号装置であって、ビットストリームから復号した復号画像に対して適応オフセットフィルタを適用する際、注目画素の画素値と隣接画素との画素値差分を計算する計算手段と、ビットストリームから閾値を復号する閾値復号手段とを備え、画素値差分が閾値を上回る場合、注目画素に対する適応オフセットフィルタのオフセットを0とするようにしたので、復号画像の鮮鋭感が失われるという適応オフセットフィルタの課題を解決することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 入力画像、2 ブロック分割部、3 符号化ブロック、4 加算部、5 予測残差、6 符号化制御部、7 制御情報、8 変換・量子化部、9 係数、10 イントラ予測モード決定部、11 イントラ予測モード、12 イントラ予測部、13 イントラ予測画像、14 動き探索部、15 動き情報、16 動き補償部、17 インター予測画像、18 予測画像、19 逆量子化・逆変換部、20 予測残差、21 加算部、22 局所復号画像、23 ループフィルタパラメータ決定部、24 フィルタパラメータ、25 ループフィルタ適用部、26 フィルタ済み局所復号画像、27 ピクチャバッファ、28 参照画像、29 ヘッダ生成・符号化部、30 ビットストリーム、101,101a クラス分類部、102 クラス分類結果、103,103a オフセット適用部、104 オフセット付き局所復号画像、105 オフセット、106,106a エッジ抽出部、107,107a エッジ抽出結果、108 差分計算部、109 差分値、110 重み付け部、111 重み付き差分値、112,112a 最適パラメータ決定部、113 閾値、201 逆量子化・逆変換部、202 予測残差、203 イントラ予測部、204 イントラ予測画像、205 動き補償部、206 インター予測画像、207 予測画像、208 加算部、209 フィルタ前復号画像、210 ループフィルタ適用部、211 フィルタ後復号画像、212 ピクチャバッファ、213 参照画像、214 復号画像、301 クラス分類部、302 クラス分類結果、303 オフセット適用部。

Claims (7)

  1. 入力画像を符号化し復号することによって得た復号画像に適応オフセットフィルタを適用する動画像符号化装置であって、
    前記入力画像の特徴を求める特徴量抽出手段と、
    前記入力画像の特徴に応じて前記適応オフセットフィルタのパラメータを決定するパラメータ決定手段とを備えた動画像符号化装置。
  2. 前記特徴量抽出手段は、前記入力画像の各画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ抽出部を備え、
    前記パラメータ決定手段は、前記エッジ抽出部で判定した前記入力画像のエッジに応じて適応オフセットフィルタのパラメータを決定することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 前記パラメータ決定手段は、前記適応オフセットフィルタのパラメータを決定するためのコストを計算すると共に、前記各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に基づいて、前記コストを調整することを特徴とする請求項2記載の動画像符号化装置。
  4. 前記特徴量抽出手段は、前記入力画像の各画素のエッジ強度を求めるエッジ抽出部を備え、
    前記パラメータ決定手段は、前記適応オフセットフィルタのパラメータを決定するためのコストを計算すると共に、前記各画素のエッジ強度に基づいて、前記コストを調整することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  5. 前記特徴量抽出手段は、前記入力画像の各画素のエッジ強度または当該各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果をエッジ抽出結果として求めるエッジ抽出部を備え、
    前記パラメータ決定手段は、注目画素の画素値と隣接画素との画素値との関係によって分類されたクラスごとに前記エッジ抽出結果に基づいて評価値を計算し、当該評価値と閾値とを比較することにより、前記クラスごとの前記適応オフセットフィルタにおけるオフセットの値を0とするか否かを決定することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  6. 前記特徴量抽出手段は、入力画像の各画素のエッジ強度または当該各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果をエッジ抽出結果として求めるエッジ抽出部を備え、
    前記パラメータ決定手段は、
    注目画素の画素値と隣接画素との画素値差分を計算すると共に、前記エッジ抽出結果に基づいて閾値を求め、前記画素値差分と前記閾値とを比較することにより、前記注目画素における前記適応オフセットフィルタのオフセットの値を0とするか否かを決定し、
    かつ、
    前記閾値をビットストリームとして送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  7. 請求項6に記載の動画像符号化装置から送信されたビットストリームの復号を行う動画像復号装置であって、
    前記ビットストリームから復号した復号画像に対して適応オフセットフィルタを適用する際、注目画素の画素値と隣接画素との画素値差分を計算する計算手段と、
    前記ビットストリームから閾値を復号する閾値復号手段とを備え、
    前記画素値差分が前記閾値を上回る場合、当該注目画素に対する前記適応オフセットフィルタのオフセットを0とすることを特徴とする動画像復号装置。
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