JP2015103980A - 画像形成装置及び伝送不良の検出方法 - Google Patents

画像形成装置及び伝送不良の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像データの伝送不良を簡易にかつ精度良く検出する。
【解決手段】画像形成装置は、画像データを出力するモジュール20と当該画像データを入力するモジュール21とを接続する複数の伝送路40と、各モジュール20及び21間において複数の伝送路40により伝送される画像データの伝送不良を検出する検査部30と、を備え、画像データを出力するモジュール20が、複数の伝送路40に1又は複数のテストデータを出力するテストデータ出力部31を備え、画像データを入力するモジュール21が、複数の伝送路40のそれぞれに対応して設けられ、各伝送路40により伝送されたテストデータの1のデータ値の数をカウントする複数のカウンター32を備え、検査部30が、カウンター32のカウンター値を、テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、伝送路40ごとに画像データの伝送不良を検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置及び伝送不良の検出方法に関する。
ビットマップ形式の画像データに応じて、用紙上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が広く普及している。
画像形成装置内では、画像データが、画像処理を施すモジュール等の複数のモジュールに順次伝送され、最終的に画像形成部へと伝送されている。各モジュール間はパラレルバス等によって接続され、画像データの伝送路が形成されている。
各モジュール間の伝送路においては、ハンダ不良、クラック等の故障が発生し、導通不良、伝送タイミングのずれ、誤伝送等の伝送不良が生じることがある。伝送不良によって、画像データの欠損又は誤りが生じると、画像を正常に形成することができない。修理時には、伝送不良が発生した伝送路、伝送不良の種類、原因等を解析する必要があるが、解析の間、画像形成装置を使用することができないため、生産性が低下する。
従来は、伝送不良を自動検出するため、テストデータを各モジュールに順次伝送させて、当該テストデータに応じて用紙上に形成された画像を解析することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−49624号公報
しかしながら、従来の伝送不良の検出方法によれば、伝送不良の検出のために用紙上に画像を形成しなければならず、コストが上昇する。
また、テストデータにより段階的な濃度を有する各色のパターンを形成させ、当該パターンを読み取って解析することにより、各伝送路の導通不良を検出しているが、このような方法では、伝送タイミングのずれ、誤伝送等の1bit単位の伝送不良を精度良く検出することが難しい。
本発明の課題は、画像データの伝送不良を簡易にかつ精度良く検出することである。
請求項1に記載の発明によれば、
画像データを出力するモジュールと、当該画像データを入力するモジュールと、を接続する複数の伝送路と、
前記各モジュール間において、前記複数の伝送路により伝送される前記画像データの伝送不良を検出する検査部と、を備え、
前記画像データを出力するモジュールが、前記複数の伝送路に、1又は複数のテストデータを出力するテストデータ出力部を備え、
前記画像データを入力するモジュールが、前記複数の伝送路のそれぞれに対応して設けられ、各伝送路により伝送された前記テストデータの1のデータ値の数をカウントする複数のカウンターを備え、
前記検査部が、前記カウンターのカウンター値を、前記テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、前記伝送路ごとに画像データの伝送不良を検出することを特徴とする画像形成装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、
前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、各伝送路に出力される最後のデータ値が1である第1テストデータを出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、
前記第1テストデータが、1対のテストデータであり、
前記1対のテストデータが、隣り合う伝送路により1のデータ値と0のデータ値が並行して出力されるように、1と0のデータ値を組み合わせたテストデータと、当該テストデータのデータ値をすべて反転させたテストデータと、であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、
前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値が、最後のデータ値を1とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第2テストデータを出力し、
前記検査部は、前記検査対象の伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該伝送路に出力された前記第2テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、
前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値が、最後のデータ値を0とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第3テストデータを出力し、
前記検査部が、前記検査対象の伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該伝送路に出力された前記第3テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、
前記テストデータ出力部は、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値がすべて1であり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第4テストデータを出力し、
前記検査部は、前記検査対象の伝送路と隣り合う伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該隣り合う伝送路に出力された前記第4テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置が提供される。
請求項7に記載の発明によれば、
画像データを出力するモジュールと当該画像データを入力するモジュール間において、複数の伝送路により伝送される画像データの伝送不良の検出方法であって、
前記画像データを出力するモジュールが、前記複数の伝送路に、1又は複数のテストデータを出力する工程と、
前記画像データを入力するモジュールにおいて、前記複数の伝送路のそれぞれに対応して設けられた複数のカウンターが、各伝送路により伝送された前記テストデータの1のデータ値の数をそれぞれカウントする工程と、
前記カウンターのカウンター値を、前記テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、前記伝送路ごとに画像データの伝送不良を検出する工程と、
を含むことを特徴とする伝送不良の検出方法が提供される。
本発明によれば、カウンター値とテストデータのデータ値の数を照合する簡単な処理によって、画像データの伝送不良を簡易に検出することができる。また、カウンターがテストデータを直接入力してカウントすることにより得られたカウンター値を照合に用いるので、テストデータの誤り、欠損等を1bit単位で正確に判断することができ、伝送不良を精度良く検出することができる。
本実施の形態の画像形成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図1の画像形成装置が、伝送不良の検出用に備える構成を示す機能ブロック図である。 図1の画像形成装置が、伝送不良の検出を行う際の処理手順を示している。 第1テストデータの一例を示すタイミングチャートである。 (a)最後のデータ値が1であるテストデータを示すタイミングチャートである。(b)(a)に示すテストデータの伝送タイミングが1bitずれた場合のタイミングチャートである。 (a)最後のデータ値が0であるテストデータを示すタイミングチャートである。(b)(a)に示すテストデータの伝送タイミングが1bitずれた場合のタイミングチャートである。 (a)1対のテストデータの一方を示すタイミングチャートである。(b)1対のテストデータの他方を示すタイミングチャートである。 第2テストデータの一例を示す図である。 第3テストデータの一例を示す図である。 第4テストデータの一例を示す図である。
以下、本発明の画像形成装置及び伝送不良の検出方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置Gの構成を示している。
画像形成装置Gは、図1に示すように、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15、画像読取部16、プリントコントローラー17、画像メモリー18、読取処理モジュール19、メモリー制御モジュール20、画像処理モジュール21及び画像形成部22を備えて、構成されている。
図1において、矢印はデータの伝送路を表し、なかでも白い矢印は画像データの伝送路を表している。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えている。制御部11は、記憶部12に記憶されているプログラムを読み出し、当該プログラムに従って画像形成装置Gの各部を制御する。
例えば、制御部11は、画像読取部16により原稿を読み取らせるか、プリントコントローラー17によりPDL(Page Description Language)データをラスタライズ処理させて、画像データを生成させる。当該画像データに応じて、制御部11は、画像形成部22により用紙上にトナーで画像を形成させる。
記憶部12は、制御部11が読み取り可能なプログラム、ファイル等を記憶している。
記憶部12としては、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体を用いることができる。
操作部13は、操作キー、表示部14と一体に構成されたタッチパネル等を備え、これらの操作に応じた操作信号を制御部11に出力する。ユーザーは、操作部13により、画像形成条件の設定、変更等の入力操作を行うことができる。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等であることができ、制御部11の指示に従って操作画面等を表示する。
通信部15は、制御部11の指示に従い、ネットワーク上のコンピューター、例えばユーザー端末、サーバー、他の画像形成装置等と通信する。
通信部15は、例えばサーバーに画像データの伝送不良の検査結果等を送信する。
画像読取部16は、ユーザーによりセットされた原稿を読み取って、R(赤)、G(緑)及びB(青)の各色の画像データを生成する。画像読取部16は、各色の画像データを読取処理モジュール19に出力する。
画像読取部16としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の光学センサーが一次元状に配列されたカラーラインセンサー等を用いることができる。
プリントコントローラー17は、ユーザー端末から送信されたPDLデータをラスタライズ処理して、画素ごとに階調値を有するビットマップ形式の画像データを、C(シアン)、M(マジェンタ)、Y(イエロー)及びK(黒)の色ごとに生成する。プリントコントローラー17は、各色の画像データをメモリー制御モジュール20に出力する。
画像メモリー18は、メモリー制御モジュール20から入力された画像データを保持する。
画像メモリー18としては、例えばDRAM(Dynamic RAM)等を用いることができる。
読取処理モジュール19は、画像読取部16から入力されたR、G及びBの各色の画像データを色変換処理し、C、M、Y及びKの各色の画像データを出力する。
メモリー制御モジュール20は、プリントコントローラー17又は読取処理モジュール19から入力された画像データを、画像メモリー18に出力して保持させる。
また、メモリー制御モジュール20は、制御部11により画像形成の指示があると、画像メモリー18から画像データを入力して、画像処理モジュール21へ出力する。
画像処理モジュール21は、メモリー制御モジュール20から入力された画像データを画像処理して、画像形成部22へ出力する。
画像処理としては、例えば階調補正処理、中間調処理等が挙げられる。階調補正処理は、形成された画像の階調特性が目標の階調特性に一致するように、各画素のデータ値を補正する処理である。中間調処理は、中間調の再現のため、ディザ法、誤差拡散法等により各画素のデータ値を変換する処理である。各画素のデータ値は階調値とも呼ばれ、1画素が8bitのデータ値を有する場合、データ値は0〜255の階調を表す。
上記読取処理モジュール19、メモリー制御モジュール20及び画像処理モジュール21としては、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路を用いることができる。
画像形成装置Gは、図2に示すように、上記読取処理モジュール19、メモリー制御モジュール20及び画像処理モジュール21の各モジュール間を接続する8本の伝送路40を備えている。
8本の伝送路40はパラレルバスとも呼ばれ、各伝送路40が同期して画像データを1bitごとに伝送する。1画素が8bitのデータ値を有する画像データであれば、8本の伝送路40により、1画素単位で画像データを伝送することができる。
8本の伝送路40により伝送される画像データの伝送不良を検出するため、画像形成装置Gは、図2に示すように、検査部30を備えている。また、各モジュールが、テストデータ出力部31及び複数のカウンター32を備えている。
テストデータ出力部31は、8本の伝送路40及び検査部30に、1又は複数のテストデータを出力する。
複数のカウンター32は、8本の伝送路40のそれぞれに対応して設けられている。
各カウンター32は、各伝送路40により伝送されたテストデータの1のデータ値の数をカウントする。カウンター32によってカウントされた数を、カウンター値という。各カウンター32は、カウンター値を検査部30へ出力する。
検査部30は、各カウンター32から入力されたカウンター値を、テストデータ出力部31から入力されたテストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、伝送路40ごとに画像データの伝送不良を検出する。
また、検査部30は、テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、伝送不良が検出された伝送路40及び当該伝送不良の原因を特定することができる。
画像形成部22は、画像処理モジュール21から入力されたC、M、Y及びKの各色の画像データに応じて、用紙上にトナーで画像を形成する。
具体的には、画像形成部22は、C、M、Y及びKの色ごとに設けられた露光部、感光体、現像部等の他、転写体、定着装置等を備えている。
画像形成部22は、露光部により、画像データに応じて変調されたレーザービームを、帯電する感光体上に照射し、当該感光体上に静電潜像を形成する。また、現像部により、感光体上に各色のトナーを供給して現像する。画像形成部22は、現像された各色の画像を、各感光体から転写体上に重ねて転写し、当該転写体から用紙上に画像を転写する。画像形成部22は、画像が転写された用紙を、定着装置により加熱及び加圧して定着処理する。
図3は、上記画像形成装置Gが、画像データの伝送不良を検出する際の処理手順を示している。
画像形成装置Gは、画像形成装置Gのメンテナンスを行う管理者により伝送不良を検出するモードが選択された場合、いずれかのモジュールが交換された場合、画像形成装置Gの電源が投入された場合等に、図3に示す処理手順を実行することができる。
以下、メモリー制御モジュール20と画像処理モジュール21間において伝送不良を検出する例を説明するが、読取処理モジュール19とメモリー制御モジュール20間における伝送不良も同様にして検出することができる。
最初に、検査部30が、伝送不良を検出するための第1テストデータを出力するように、メモリー制御モジュール20に指示する。
図3に示すように、メモリー制御モジュール20では、テストデータ出力部31が画像処理モジュール21への伝送路40及び検査部30に、第1テストデータを出力する(ステップS1)。
画像処理モジュール21において、複数のカウンター32は、各伝送路40により伝送された第1テストデータの1のデータ値の数をそれぞれカウントし、得られたカウンター値を検査部30に出力する。
検査部30は、各カウンター32から入力されたカウンター値を、テストデータ出力部31により各伝送路40に出力された第1テストデータの1のデータ値の数と照合する。検査部30は、照合結果に応じて、伝送路40ごとに画像データの伝送不良を検出する。
ハンダ不良、伝送路40上に設けられた抵抗のクラック等により伝送路40のオープンが生じると、データが伝送されない導通不良が生じる。導通不良によって、伝送された第1テストデータに欠陥又は誤りが生じるため、カウンター値が、第1テストデータの1のデータ値の数と一致しない。よって、伝送路40ごとにカウンター値を第1テストデータの1のデータ値の数と照合することにより、各伝送路40の伝送不良を検出することができる。
第1テストデータは、各伝送路40に出力される最後のデータ値が1であるテストデータである。
図4は、一例としての第1テストデータ51を示している。
図4において、HV(Horizontal Valid)信号は、第1テストデータ51とともに出力される同期信号であり、主走査方向における画像有効領域を示す。副走査方向における画像有効領域を示すVV(Vertical Valid)信号も第1テストデータ51とともに出力されるが、VV信号はHV信号と同じ信号波形であるので、図示を省略する。
図4に示すように、第1テストデータ51は、0bit目から7bit目までの各伝送路40に出力される最後のデータ値が1である。最後のデータ値が1であれば、他のデータ値は特に限定されず、すべてのデータ値を1としてもよいし、図4に示すように1と0のデータ値を組み合わせてもよい。また、各伝送路40に出力されるデータ値は、図4に示すように各伝送路40で同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1テストデータが1のデータ値を含むことにより、導通不良を伝送不良として検出することができる。
導通不良は、例えば伝送路40のハンダ不良、伝送路40上に設けられた抵抗のクラック等による伝送路40のオープン等によって生じ得る。
導通不良が生じると、画像データが伝送されないため、カウンター値が0となる。カウンター値が第1テストデータの1のデータ値の数と一致しないため、カウンター値と第1テストデータのデータ値の数の照合によって、導通不良を検出することができる。
また、最後のデータ値を1とすることにより、画像データの伝送タイミングがずれる伝送不良も検出することも可能である。
伝送タイミングのずれは、例えば伝送路40に用いられたケーブルの対内スキュー、伝送路40上に設けられた抵抗のクラック等によって生じ得る。また、ASICのAC特性の変動により、画素クロック信号に対するセットアップ時間及びホールド時間を満足できなくなると、画像データを取り込むタイミングがずれ、結果として伝送タイミングがずれることもある。
図5(a)は、最後のデータ値が1であるテストデータが正常に伝送された場合を示している。このテストデータが1bitずれて伝送されると、図5(b)に示すように最後の1bitのデータが画像有効領域外へずれる。カウンター32は、画像有効領域内でのみカウントを行うため、画像有効領域外にずれた1のデータ値はカウントされない。そのため、伝送タイミングのずれがあると、カウンター32のカウンター値が、テストデータの1のデータ値の数と一致しない。よって、カウンター値をテストデータの1のデータ値の数と照合することにより、伝送タイミングがずれる伝送不良を検出することができる。
一方、図6(a)に示すように、正常に伝送されたテストデータの最後のデータ値が0であると、図6(b)に示すように、テストデータが1bitずれて伝送されても、正常に伝送された場合とカウンター値が同じである。そのため、カウンター値をテストデータの1のデータ値の数と照合しても、伝送不良を検出することができない。
上記第1テストデータは、隣り合う伝送路40により1のデータ値と0のデータ値が並行して出力されるように、1と0のデータ値を組み合わせたテストデータと、当該テストデータのデータ値をすべて反転させたテストデータと、からなる1対のテストデータであることが好ましい。
図7(a)及び図7(b)は、1対のテストデータの一例であるテストデータ51a及び51bをそれぞれ示している。
図7(a)に示すように、テストデータ51aは、隣り合う伝送路40により並行して出力されるデータ値が、一方が1であれば他方が0である。例えば、0〜7bit目の各伝送路40に出力されるテストデータの最初の1bitのデータに注目すると、0bit目の伝送路40のデータ値は0であり、0bit目の伝送路40に隣接する1bit目の伝送路40のデータ値は1である。さらに、1bit目の伝送路40に隣接する2bit目の伝送路40のデータ値は0である。
一方、テストデータ51aと対をなして出力されるテストデータ51bのデータ値は、図7(b)に示すように、テストデータ51aの1と0のデータ値をすべて反転させたデータ値である。
このような1対のテストデータ51a及び51bによれば、各伝送路40の導通不良、伝送タイミングのずれだけでなく、ショートによる伝送誤りを伝送不良として検出することができる。
ショートは、例えばハンダ不良、飛散した導電性のトナーが伝送路40上に蓄積する等の原因によって生じ得る。
隣り合う伝送路40間でショートが生じると、一方の伝送路40から他方の伝送路40にデータが流れ込み、データ値が0から1へと変化する場合がある。テストデータ51a及び51bは0と1のデータ値が隣り合っているので、隣り合う伝送路40でショートが生じるとデータ値が変化する。例えば、ショートによって0bit目の伝送路40に、1bit目の伝送路40に出力されたテストデータ51aが流れ込むと、0bit目の伝送路40に出力された最初の0のデータ値が、1bit目の伝送路40に出力された最初のデータ値と同じ1に変化する。よって、カウンター値をテストデータの1のデータ値の数と照合することにより、ショートに起因する伝送誤りを検出することができる。
また、テストデータ51aとテストデータ51bを1対にして出力することにより、テストデータ51a及び51bのいずれかによって、各伝送路40に最後のデータ値を1とするテストデータを出力することができる。上述のように、最後のデータ値が1のテストデータを用いることにより、伝送タイミングのずれを検出することができる。
カウンター値を第1テストデータの1のデータ値の数と照合した結果、一致している場合(ステップS2;Y)、検査部30は、伝送が正常であると判定する(ステップS3)。
一方、一致しない場合(ステップS2;N)、検査部30は伝送不良が検出されたと判定する。その後、検査部30は、伝送不良が検出された伝送路40及び伝送不良の原因の解析を行う。
解析時、検査部30は、メモリー制御モジュール20に、各伝送路40を検査対象とする第2テストデータを出力するよう指示する。
メモリー制御モジュール20のテストデータ出力部31は、各伝送路40を検査対象とする第2テストデータを順次出力する(ステップS4)。
画像処理モジュール21の各カウンター32は、各伝送路40を検査対象とする第2テストデータが入力されるごとに、各伝送路40により伝送された第2テストデータの1のデータ値の数をカウントする。
検査部30は、検査対象の伝送路40に対応するカウンター32のカウンター値を、当該伝送路40に出力された第2テストデータの1のデータ値の数と照合する。
第2テストデータは、8本の伝送路40のうち、検査対象の伝送路40に出力されるデータ値が、最後のデータ値を1とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路40に出力されるデータ値がすべて0であるテストデータである。
例えば、0bit目の伝送路40を検査対象とする場合、図8に示す第2テストデータ52が出力される。図8に示すように、第2テストデータ52は、0bit目の伝送路40のみ、1と0のデータ値の組み合わせからなり、最後のデータ値が1である。検査対象ではない1〜7bit目の伝送路40のデータ値は、すべて0である。
第2テストデータによれば、1のデータ値を含むため、導通不良を検出することができる。また、最後のデータ値が1であるため、伝送タイミングのずれを検出することもできる。
照合の結果、一致せず(ステップS5;N)、かつカウンター値が0である場合(ステップS6;Y)、検査部30は、検査対象の伝送路40を伝送不良が検出された伝送路40として特定する。さらに、検査部30は、検出された伝送不良が導通不良であり、原因が伝送路40のハンダ不良等によるオープンであると特定する(ステップS7)。その後、他の原因を解析するため、次の解析に移行する。
照合の結果、一致した場合(ステップS5;Y)、又は一致せずに(ステップS5;N)、カウンター値が0でもなかった場合(ステップS6;N)、他の原因を解析するため、次の解析に移行する。
次に、検査部30は、メモリー制御モジュール20に、各伝送路40を検査対象とする第3テストデータを出力するよう指示する。
メモリー制御モジュール20のテストデータ出力部31は、各伝送路40を検査対象とする第3テストデータを順次出力する(ステップS8)。
画像処理モジュール21の各カウンター32は、各伝送路40を検査対象とする第3テストデータが入力されるごとに、各伝送路40により伝送された第3テストデータの1のデータ値の数をカウントする。
検査部30は、検査対象の伝送路40に対応するカウンター32のカウンター値を、当該伝送路40に出力された第3テストデータの1のデータ値の数と照合する。
第3テストデータは、8本の伝送路40のうち、検査対象の伝送路40に出力されるデータ値が、最後のデータ値を0とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路40に出力されるデータ値がすべて0であるテストデータである。
例えば、0bit目の伝送路40を検査対象とする場合、図9に示す第3テストデータ53が出力される。図9に示すように、第3テストデータ53は、検査対象である0bit目の伝送路40のみ、1と0のデータ値の組み合わせからなり、最後のデータ値が0である。検査対象ではない1〜7bit目の伝送路40のデータ値は、すべて0である。
上記第2テストデータにより検出された伝送不良が、導通不良ではなく、伝送タイミングのずれであれば、カウンター値と第3テストデータの1のデータ値の数が一致する。
照合の結果、一致した場合(ステップS9;Y)、検査部30は、検査対象の伝送路40を伝送不良が検出された伝送路40として特定する。また、検査部30は、検査対象の伝送路40が、第2テストデータによって伝送不良が検出されたが、導通不良ではなかった場合、当該伝送不良が伝送タイミングのずれであると特定する。さらに、検査部30は、この伝送タイミングのずれの原因が、AC特性の変動、ケーブルの対内スキュー、伝送路40上の抵抗のクラック等であると特定する(ステップS10)。その後、他の原因を解析するため、次の解析に移行する。
照合の結果、一致しなかった場合(ステップS9;N)も、他の原因を解析するため、次の解析に移行する。
次に、検査部30は、メモリー制御モジュール20に、各伝送路40を検査対象とする第4テストデータを出力するよう指示する。
メモリー制御モジュール20のテストデータ出力部31は、各伝送路40を検査対象とする第4テストデータを順次出力する(ステップS11)。
画像処理モジュール21の各カウンター32は、各伝送路40を検査対象とする第4テストデータが入力されるごとに、各伝送路40により伝送された第4テストデータの1のデータ値の数をカウントする。
検査部30は、検査対象の伝送路40と隣り合う伝送路40に対応するカウンター32のカウンター値を、当該隣り合う伝送路40に出力された第4テストデータの1のデータ値の数と照合する。
第4テストデータは、8本の伝送路40のうち、検査対象の伝送路40に出力されるデータ値がすべて1であり、検査対象以外の伝送路40に出力されるデータ値がすべて0であるテストデータである。
例えば、0bit目の伝送路40を検査対象とする場合、図10に示す第4テストデータ54が出力される。図10に示すように、第4テストデータ54は、検査対象である0bit目の伝送路40に出力されるデータ値がすべて1であり、検査対象ではない1〜7bit目の伝送路40に出力されるデータ値がすべて0である。
第4テストデータによれば、検査対象の伝送路40と隣り合う伝送路40における0のデータ値の変化を誤伝送として検出することができる。
照合の結果、一致しない場合(ステップS12;N)、検査部30は、検査対象の伝送路40を伝送不良が検出された伝送路40として特定する。また、検査部30は、伝送不良が誤伝送であり、原因が伝送路40間のショートであると特定し(ステップS13)、本処理を終了する。
一方、一致する場合(ステップS12;Y)、検査部30は、検査対象の伝送路40を伝送不良が検出された伝送路40として特定する。また、検査部30は、検出された伝送不良が、上述した原因以外の原因による伝送不良であると特定し(ステップS14)、本処理を終了する。
上述した処理手順により、検査部30によって伝送不良が検出された伝送路40、当該伝送不良の種類及び原因は、検査結果として記憶部12に保存される。
制御部11は、記憶部12に保存された検査結果を、画像形成装置Gの管理者に通知することができる。通知方法は特に限定されず、例えば表示部14により表示させてもよいし、画像形成部22により用紙上に形成させてもよいし、通信部15によりサーバーにアップロードさせてもよい。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置Gは、画像データを出力するモジュールと、当該画像データを入力するモジュールと、を接続する複数の伝送路40と、各モジュール間において、複数の伝送路40により伝送される画像データの伝送不良を検出する検査部30と、を備えている。また、画像データを出力するモジュールが、複数の伝送路40に、1又は複数のテストデータを出力するテストデータ出力部31を備え、画像データを入力するモジュールが、複数の伝送路40のそれぞれに対応して設けられ、各伝送路により伝送されたテストデータの1のデータ値の数をカウントする複数のカウンター32を備えている。そして、検査部30が、カウンター32のカウンター値を、テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、伝送路40ごとに画像データの伝送不良を検出する。
本実施の形態によれば、カウンター値とテストデータのデータ値の数を照合する簡単な処理によって、伝送不良を簡易に検出することができる。また、カウンター32がテストデータを直接入力してカウントすることにより得られたカウンター値を照合に用いるので、テストデータの誤り、欠損等を1bit単位で正確に判断することができ、伝送不良を精度良く検出することができる。
また、上述の処理手順によれば、第1テストデータにより伝送不良が検出された場合に、第2〜第4テストデータにより詳細な解析を行って、伝送不良が検出された伝送路40、伝送不良の種類及び原因を特定することができる。管理者は、これらの検査結果に基づいて修理が可能であるため、画像形成装置Gを早期に復帰させて、生産性を向上させることができる。
上記実施の形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した処理手順においては、第1テストデータを用いて伝送不良が検出された場合に、第2〜第4テストデータをこの順に用いて原因の絞り込みが行われたが、上記第1〜第4テストデータは、それぞれ単独で用いても伝送不良の検出を行うことができる。よって、上記第1〜第4テストデータを単独で又は任意に組み合わせて用いて、伝送不良の検出を行ってもよい。
また、上記処理手順により、読取処理モジュール19、メモリー制御モジュール20及び画像処理モジュール21の各モジュール間以外においても、画像データの伝送不良も検出することができる。例えば、画像読取部16と読取処理モジュール19間、画像処理モジュール21と画像形成部22間、プリントコントローラー17とメモリー制御モジュール20間等における伝送不良を、上記処理手順によって検出することもできる。
また、図3に示す処理手順を制御部11に実行させるためのプログラムを、制御部11により読み取らせることにより、図3に示す処理手順を実現することもできる。このプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリー等の不揮発性メモリー、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、当該プログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
G 画像形成装置
11 制御部
19 読取処理モジュール
20 メモリー制御モジュール
21 画像処理モジュール
22 画像形成部
30 検査部
31 テストデータ出力部
32 カウンター
40 伝送路40
51、51a、51b 第1テストデータ
52 第2テストデータ
53 第3テストデータ
54 第4テストデータ

Claims (7)

  1. 画像データを出力するモジュールと、当該画像データを入力するモジュールと、を接続する複数の伝送路と、
    前記各モジュール間において、前記複数の伝送路により伝送される前記画像データの伝送不良を検出する検査部と、を備え、
    前記画像データを出力するモジュールが、前記複数の伝送路に、1又は複数のテストデータを出力するテストデータ出力部を備え、
    前記画像データを入力するモジュールが、前記複数の伝送路のそれぞれに対応して設けられ、各伝送路により伝送された前記テストデータの1のデータ値の数をカウントする複数のカウンターを備え、
    前記検査部が、前記カウンターのカウンター値を、前記テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、前記伝送路ごとに画像データの伝送不良を検出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、各伝送路に出力される最後のデータ値が1である第1テストデータを出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1テストデータが、1対のテストデータであり、
    前記1対のテストデータが、隣り合う伝送路により1のデータ値と0のデータ値が並行して出力されるように、1と0のデータ値を組み合わせたテストデータと、当該テストデータのデータ値をすべて反転させたテストデータと、であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値が、最後のデータ値を1とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第2テストデータを出力し、
    前記検査部は、前記検査対象の伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該伝送路に出力された前記第2テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記テストデータ出力部が、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値が、最後のデータ値を0とする、1と0のデータ値の組み合わせであり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第3テストデータを出力し、
    前記検査部が、前記検査対象の伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該伝送路に出力された前記第3テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記テストデータ出力部は、前記テストデータの1つとして、検査対象の伝送路に出力されるデータ値がすべて1であり、検査対象以外の伝送路に出力されるデータ値がすべて0である第4テストデータを出力し、
    前記検査部は、前記検査対象の伝送路と隣り合う伝送路に対応するカウンターのカウンター値を、当該隣り合う伝送路に出力された前記第4テストデータの1のデータ値の数と照合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 画像データを出力するモジュールと当該画像データを入力するモジュール間において、複数の伝送路により伝送される画像データの伝送不良の検出方法であって、
    前記画像データを出力するモジュールが、前記複数の伝送路に、1又は複数のテストデータを出力する工程と、
    前記画像データを入力するモジュールにおいて、前記複数の伝送路のそれぞれに対応して設けられた複数のカウンターが、各伝送路により伝送された前記テストデータの1のデータ値の数をそれぞれカウントする工程と、
    前記カウンターのカウンター値を、前記テストデータの1のデータ値の数と照合した結果に応じて、前記伝送路ごとに画像データの伝送不良を検出する工程と、
    を含むことを特徴とする伝送不良の検出方法。
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