JP2015103128A - 設備管理システム、設備管理装置及び設備管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 施設で使用される設備について、適切なメンテナンス計画の策定を支援することができる設備管理システム、設備管理装置及び設備管理方法を提供する。【解決手段】 制御部230は、計画期間の開始時から所定期間の終了時まで第1の設備が使用され、かつ、所定期間の終了時から計画期間の終了時まで第2の設備が使用される場合に対応する、第1の設備の運転費用及び第2の設備の運転費用の合計値を、計画運転費用として算出する。制御部230は、第1の設備の使用予定期間として、所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、計画期間の開始時から暫定期間の終了時まで第1の設備が使用され、かつ、暫定期間の終了時から計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する計画運転費用をさらに算出する。【選択図】 図3
Description
本発明は、設備を管理する設備管理システム、設備管理装置及び設備管理方法に関する。
従来、店舗、工場又はオフィスビル等の施設(以下、施設)では、多数の設備が使用される。このような施設では、設備の機能及び性能を維持するために、設備のメンテナンスが行われる。メンテナンスは、例えば、設備の劣化状態を調査する点検、点検時に軽微な手入れを行う保守、設備の機能及び性能を設置当初の状態に戻すために設備の不具合を処置する修繕、既存の設備を新しい設備に交換する取替等を含む。
そこで、施設で使用される設備に対応する基本情報及びメンテナンス情報を、データベース化して管理する設備管理システムが提案されている(例えば、特許文献1)。設備の基本情報は、例えば、設備の設置年月日、既定耐用年数及び定格消費電力等を含む。設備のメンテナンス情報は、例えば、次年度から複数年にわたる計画期間におけるメンテナンスの実施予定時期及び費用を定めるメンテナンス計画を含む。
設備のメンテナンス計画の策定においては、例えば、設備の既定耐用年数に応じて、修繕又は取替等の実施時期が決定される。
しかしながら、昨今では、設備の運転費用を削減したいという要望が強まっている。例えば、既存の設備から取り替えられる予定の新しい設備の消費電力が、既存の設備の消費電力と比べて大幅に低下している場合には、取替の実施時期を前倒しすることにより、電力使用費の削減が見込まれる。
このように、適切なメンテナンス計画策定のためには、設備の耐用年数以外の要件についても考慮することが望ましい。
そこで、本発明は、施設で使用される設備について、適切なメンテナンス計画の策定を支援することができる設備管理システム、設備管理装置及び設備管理方法を提供することを目的とする。
第1の特徴に係る設備管理システムは、計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する。設備管理システムは、前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備える。前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出する。
第1の特徴において、前記第1の設備の使用予定期間が前記所定期間である場合に対応する前記計画運転費用と、前記第1の設備の使用予定期間が前記暫定期間である場合に対応する前記計画運転費用とを、比較可能な態様で表示する表示部をさらに備える。
第1の特徴において、前記第1の情報は、前記第1の設備の耐用年数、取得価格、使用開始日及び消費電力を含み、前記第2の情報は、前記第2の設備の耐用年数、取得価格及び消費電力を含む。
第1の特徴において、前記第1の情報は、前記第1の設備のメンテナンス予定費用をさらに含み、前記第2の情報は、前記第2の設備のメンテナンス予定費用をさらに含む。
第1の特徴において、前記第1の情報は、前記第1の設備のメンテナンス履歴をさらに含む。
第2の特徴に係る設備管理装置は、計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する。設備管理装置は、前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備える。前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出する。
第3の特徴に係る設備管理方法は、計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する設備管理方法である。設備管理方法は、前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶ステップと、前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出ステップとを備える。前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出ステップにおいて、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出する。
本発明によれば、施設で使用される設備について、適切なメンテナンス計画の策定を支援することができる設備管理システム、設備管理装置及び設備管理方法を提供することができる。
以下において、本発明の実施形態に係る制御システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係る設備管理システムは、計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する。設備管理システムは、前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備える。前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出する。
実施形態に係る設備管理システムは、計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する。設備管理システムは、前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備える。前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出する。
実施形態では、所定期間にわたって第1の設備を使用した後で第2の設備に取り替えた場合の計画運転費用と、所定期間と異なる暫定期間にわたって第1の設備を使用した後で第2の設備に取り替えた場合の計画運転費用とを算出する。従って、第1の設備から第2の設備への取替タイミングに応じて、複数パターンの計画運転費用を算出し、比較することができるため、施設で使用される設備について、適切なメンテナンス計画の策定を支援することができる。
[第1実施形態]
以下において、第1実施形態に係る設備管理システムについて説明する。図1は、第1実施形態に係る設備管理システムを示す図である。
以下において、第1実施形態に係る設備管理システムについて説明する。図1は、第1実施形態に係る設備管理システムを示す図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る設備管理システムは、ユーザ端末100と、設備管理装置200とを有する。ユーザ端末100と設備管理装置200とは、ネットワーク300を介して接続される。
ユーザ端末100は、種別が異なる複数の設備が使用される施設に設置される。複数の設備は、例えば、空調、照明又は冷ケース等を含む。
ユーザ端末100は、施設において使用される設備についての情報を入力及び表示するための装置である。図1では、施設として、同じ系列のチェーンストアである店舗A及び店舗Bを例に説明する。図1において、ユーザ端末100は、店舗Aに設置されるユーザ端末100Aと、店舗Bに設置されるユーザ端末100Bと、店舗A及び店舗Bを統括する本部に設置されるユーザ端末100Cとを含む。ユーザ端末100Aは、主に店舗Aに設置される設備についての情報を入力及び表示する。ユーザ端末100Bは、主に店舗Bに設置される設備についての情報を入力及び表示する。ユーザ端末100Cは、主に店舗A及び店舗Bに設置される設備についての情報を表示する。ユーザ端末100Aは、例えば、店舗A内に設けられた有線LAN又は無線LANを介して、店舗Aに設置される設備と接続されてもよい。ユーザ端末100Bは、例えば、店舗B内に設けられた有線LAN又は無線LANを介して、店舗Bに設置される設備と接続されてもよい。
設備管理装置200は、例えば、ネットワークサーバである。設備管理装置200は、施設(店舗A及び店舗B)に設置される設備の情報を管理する。
ネットワーク300は、公衆通信回線の一例であり、例えば、インターネット、広域回線網、狭域回線網、又は携帯電話網等である。
図2は、第1実施形態に係るユーザ端末のブロック図である。
図2に示すように、第1実施形態に係るユーザ端末100(ユーザ端末100A、ユーザ端末100B及びユーザ端末100C)は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、表示部140と、入力部150とを備える。
通信部110は、ネットワーク300を介して、設備管理装置200と通信を行う。通信部110は、後述する入力部150を介して入力された情報を、設備管理装置200に送信する。また、通信部110は、後述する表示データを設備管理装置200から受信する。
記憶部120は、通信部110が受信した情報を記憶する。
制御部130は、ユーザ端末100の動作を制御する。
表示部140は、通信部110が受信した表示データ、又は記憶部120に記憶された表示データを、ウェブブラウザ等を用いて表示する。
入力部150は、ユーザが施設及び設備についての情報を入力するためのキーボード等である。ここで、店舗及び設備についての情報は、本部に設置されるユーザ端末100Cの入力部150を介してのみ入力可能としてもよく、自店舗及び設備についての情報に限り、自店舗に設置されるユーザ端末(ユーザ端末100A又はユーザ端末100B)を介して入力可能としてもよい。
また、ユーザは、入力部150を介して、表示部140に表示させる表示データを特定するための情報を入力する。ここで、本部に設置されるユーザ端末100Cにおいては、任意の店舗及び設備についての情報を表示部140に表示させるための情報を、入力部150を介して入力することができる。ユーザ端末100A及びユーザ端末100Bにおいては、他店舗についての情報を表示させるための情報の入力を、一部制限してもよい。入力部150は、例えばタッチパネルのように、表示部140と一体化されていてもよい。
図3は、第1実施形態に係る設備管理装置のブロック図である。
図3に示すように、第1実施形態に係る設備管理装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
通信部210は、ネットワーク300を介して、ユーザ端末100(ユーザ端末100A、ユーザ端末100B及びユーザ端末100C)と通信を行う。通信部210は、後述する制御部230が生成する表示データを、ユーザ端末100に送信する。また、通信部210は、ユーザ端末100から送信された情報を受信する。
記憶部220は、通信部210が受信した情報を記憶する。具体的には、記憶部220は、施設に設置される設備のメンテナンス計画を記憶する。メンテナンス計画は、例えば、次年度から複数年にわたる計画期間における、各設備に対するメンテナンスの実施予定時期及び予定費用を定める。
また、メンテナンス計画は、既存の設備の使用予定期間を定める。既存の設備が計画期間の途中で新しい設備に取り替えられる場合(すなわち、使用予定期間が計画期間よりも短い場合)には、メンテナンス計画は、新しい設備に対するメンテナンスの実施予定時期及び予定費用をさらに定める。以下、既存の設備を「第1の設備」、既存の設備から取り替えられる予定の設備を「第2の設備」という。また、メンテナンス計画において定められた第1の設備の使用予定期間を、所定期間という。
記憶部220は、各設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を記憶する。具体的には、記憶部220は、各設備の耐用年数、取得価格、使用開始日及び消費電力を記憶する。記憶部220は、使用が開始されていない設備、すなわち、第2の設備についても、減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を記憶することに留意すべきである。以下、第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するため情報を「第1の情報」、第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するため情報を「第2の情報」という。
また、記憶部220は、各設備のメンテナンス履歴をさらに記憶してもよい。また、記憶部220は、施設の基本情報(営業時間及び売り場面積等)をさらに記憶してもよい。
制御部230は、設備管理装置200の動作を制御する。
第1実施形態において、制御部230は、計画期間の開始時から所定期間の終了時まで第1の設備が使用され、かつ、所定期間の終了時から計画期間の終了時まで第2の設備が使用される場合に対応する、第1の設備の運転費用及び第2の設備の運転費用の合計値を、第1の情報及び第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する。すなわち、制御部230は、設備管理システムにおける算出部に相当する。
換言すると、制御部230は、メンテナンス計画において第1の設備の使用予定期間が所定期間として定められている場合の、計画期間における運転費用(計画運転費用)を算出する。すなわち、計画運転費用は、第1の設備が計画期間終了時まで継続的に使用される予定の場合(所定期間が計画期間と等しい場合)は、第1の設備の計画期間における運転費用である。また、計画運転費用は、計画期間の途中で第1の設備から第2の設備に取り替えられる予定の場合(所定期間が計画期間より短い場合)は、第1の設備及び第2の設備の運転費用を、それぞれの使用予定期間に応じて算出し、合算した値である。
また、制御部230は、第1の設備の使用予定期間として、所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、計画期間の開始時から暫定期間の終了時まで第1の設備が使用され、かつ、暫定期間の終了時から計画期間の終了時まで第2の設備が使用される場合に対応する計画運転費用をさらに算出する。換言すると、制御部230は、第1の設備の使用予定期間を、メンテナンス計画において定められた所定期間とは異なる暫定期間に設定した場合の、計画運転費用を算出する。制御部230は、計画運転費用を含む表示データを生成する。
第1実施形態において、制御部230は、各設備情報に共通して含まれる所定の情報を用いて、複数の設備の各々について、複数の設備の中におけるメンテナンスの優先順位を示す指標値を算出する。制御部230は、各設備のメンテナンスの優先順位を示す指標値を含む表示データを生成する。
ここで、所定の情報は、例えば、設備の既定耐用年数、使用期間及び設備に対するメンテナンスの実施回数である。メンテナンスは、例えば、設備の故障時に設備の不具合を解消する修理と、予め定められた計画に従って設備の不具合を解消する修繕とを含む。また、メンテナンスは、設備そのものを交換する取替をさらに含む。
設備は、基本的に、使用期間(設備導入後の年数)が耐用年数に近づくほど、劣化が進行する。ただし、設備は、メンテナンスが適切に行われていれば劣化が抑制されるため、早急にメンテナンスを行う必要性が低い状態に保たれる。反対に、設備は、メンテナンスの頻度が少なければ、劣化が加速するため、早急にメンテナンスを行う必要性が高くなる。このような考えに基づき、制御部230は、各設備のメンテナンスの優先順位を示す指標値を、例えば、以下のような計算式で算出する。
例えば、耐用年数10年で1年に1回修繕が行われる設備の場合、指標値は、毎年20ポイントが加算され、修繕が行われる度に10ポイントが減算される。また、修理が行われる度に、3ポイントが加算される。
また、指標値の算出にあたり、設備の取替予定日を考慮に入れてもよい。例えば、耐用年数10年の設備を、中長期計画において、設備導入後8年で取替を行う予定の場合、劣化度の上昇率を調整して、指標値に毎年2.5ポイント(=100/8−10)をさらに加算してもよい。逆に、設備導入後12年で取替を行う予定の場合、指標値から毎年2.7ポイント(=100/12−10)を減算してもよい。
また、設備情報が設備の稼働率を含む場合は、設備の稼働率を所定の情報として指標値算出に用いてもよい。例えば、稼働率が30%の設備は、稼働率が100%の設備と比べて故障率が低いと想定されることから、指標値から毎年0.7ポイント(1−0.3)を減算する。
また、設備情報が設備の省エネ率を含む場合、省エネ率を所定の情報として指標値算出に用いてもよい。例えば、旧型の空調に対して、同じ馬力で消費電力が50%の新型の空調が存在する場合、ランニングコストの観点から早期の取替が望ましいため、旧型の空調の指標値に毎年2ポイントを加算する。
第1実施形態において、制御部230は、所定の情報の各々の指標値に対する影響度に応じて所定の情報の各々を重みづけし、重みづけされた情報を用いて、複数の設備の各々に対応する指標値を算出する。例えば、上述した計算式では、指標値に対して、毎年20ポイントが加算され、修繕が行われる度に10ポイントが減算されるものとした。しかしながら、修繕の実施回数が指標値に与える影響よりも、経年劣化が指標値に与える影響の方が大きい場合には、例えば、指標値に対して、毎年25ポイントを加算し、修繕が行われる度に5ポイントを減算してもよい。
(表示態様)
以下において、第1実施形態に係る表示態様について説明する。図4〜図8は、第1実施形態に係る表示態様の例を示す図である。ここでは、同じ系列のチェーンストアである複数の店舗を対象とする設備管理システムを例に説明するが、設備管理システムは、1つの店舗のみを対象とするシステムであってもよい。
以下において、第1実施形態に係る表示態様について説明する。図4〜図8は、第1実施形態に係る表示態様の例を示す図である。ここでは、同じ系列のチェーンストアである複数の店舗を対象とする設備管理システムを例に説明するが、設備管理システムは、1つの店舗のみを対象とするシステムであってもよい。
図4に示すように、表示部140は、選択された店舗についての情報を店舗カルテとして表示する。図4において、表示部140は、選択された店舗(ここでは店舗A)の店舗基本情報、電力基本情報及び設備情報を表形式で表示する。店舗基本情報は、店舗の開店日、営業時間、住所、電話番号及び売場面積等を含む。電力基本情報は、契約電力、昨年消費電力及び設備電気容量等を含む。表示部140は、各設備に対するメンテナンスを担当する設備業者の社名、電話番号及び担当者名をさらに表示してもよい。
設備情報は、例えば、店舗に設置される設備の種別、設置場所及び設置台数を含む。
図5に示すように、表示部140は、選択された店舗に設置される設備一覧を、表形式で表示する。
例えば、図5では、施設として店舗Aが選択され、設備種別として全ての種別の設備が選択されている。表示部140は、店舗Aに設置される設備のID、名称、設備タイプ(種別)、設置場所、形体、メーカー、型番、シリアルナンバー、導入年、経過年数、耐用年数、ランク、定格出力及び修繕回数を表示する。また、表示部140は、各設備のメンテナンスに要するメンテナンス費用をさらに表示してもよい。また、表示部140は、選択された施設(図5では店舗A)に設置される設備のメンテナンスに与えられた予算を、さらに表示してもよい。
ここで、ランクは、設備のメンテナンスの優先順位を示す指標値に基づいて、設備をSランク、Aランク、Bランク及びCランクの4段階に分類したものである。指標値が小さいほど、メンテナンスの優先順位が低い(劣化が少ない)設備である場合、例えば、Sランクに分類された設備は、指標値が20未満の設備であり、Aランクに分類された設備は、指標値が20〜50未満の設備であり、Bランクに分類された設備は、指標値が50〜80未満の設備であり、Cランクに分類された設備は、指標値が80以上の設備であることを示す。
図6に示すように、表示部140は、メンテナンス計画において定められる予算を、中長期計画修繕情報として表示する。図6では、設備種別として照明が選択され、各店舗に設置される照明のメンテナンス予定費用が、計画期間(2014年度から2023年度まで)にわたって年度毎に表形式で表示される。
また、図6では、選択された設備種別についての各店舗のランクが表示される。各店舗のランクは、選択された設備種別(図6では、照明)について、メンテナンスの優先順位を示す指標値の平均値を各店舗で算出し、指標値が小さい順にSランク、Aランク、Bランク及びCランクの4段階に分類したものである。
図7〜図8は、計画運転費用を模式的に示す図である。ここで、横軸は、計画期間の開始時から終了時までの年単位の時間軸を示し、縦軸は、各年度(T1,T2…T10)における運転費用を示す。
また、座標平面上には、減価償却費、電力使用費及びメンテナンス費に対応する矩形のオブジェクトが示される。減価償却費に対応する矩形のオブジェクトは、横の長さ(幅)が設備の使用予定期間、縦の長さ(高さ)が1年あたりの減価償却費を示す。従って、減価償却費に対応する矩形のオブジェクトの面積が、設備の使用期間における減価償却費を示す。同様に、電力使用費及びメンテナンス費に対応する矩形のオブジェクトの面積が、設備の使用期間における電力使用費及びメンテナンス費を示す。
上述したように、第1実施形態において、設備の運転費用は、減価償却費、電力使用費及びメンテナンス費の総和とみなされる。従って、図7〜図8において、座標平面上に示された矩形オブジェクトの合計面積が、設備の計画運転費用に相当する。
第1実施形態において、表示部140は、第1の設備の使用予定期間が所定期間である場合に対応する計画運転費用と、第1の設備の使用予定期間が暫定期間である場合に対応する計画運転費用とを、比較可能な態様で表示する。
図7(a)は、メンテナンス計画に従って、照明1(耐用年数15年)が所定期間(10年)にわたって使用される例における計画運転費用を示す。すなわち、図7(a)に示す例において、照明1の使用予定期間である所定期間は、計画期間と同じ10年である。
図7(b)は、上述した照明1の使用予定期間を6年に変更し、照明1から照明2に取り替えられる例における計画運転費用を示す。すなわち、図7(b)に示す例において、照明1の使用予定期間は、所定期間(10年)とは異なる暫定期間(6年)に設定され、照明2の使用予定期間は、暫定期間終了から計画期間終了までの期間(4年)に設定される。
図7(a)と図7(b)とを比較すると、照明2の1年あたりの電力使用費は、照明1の1年あたりの電力使用費よりも、大幅に少ない。そのため、計画期間にわたって照明1の減価償却費を計上したとしても、図7(b)に示す計画運転費用の方が図7(a)に示す計画運転費用よりも少ないことがわかる。
図8(a)は、メンテナンス計画に従って、冷ケース1(耐用年数6年)が所定期間(6年)にわたって使用され、その後、冷ケース1から冷ケース2に取り替えられる例における計画運転費用を示す。計画期間は、図7(a)、図7(b)の例と同じく10年である。
図8(b)は、上述した冷ケース1の使用予定期間を2年に変更する例における計画運転費用を示す。すなわち、図7(b)に示すケースにおいて、冷ケース1の使用予定期間は、所定期間(6年)とは異なる暫定期間(2年)に設定され、冷ケース2の使用予定期間は、暫定期間終了から計画期間終了までの期間(8年)に設定される。
図8(a)と図8(b)とを比較すると、冷ケース2の1年あたりの電力使用費は、冷ケース1の1年あたりの電力使用費よりもやや少ないものの、冷ケース2の1年あたりの運転費用は、冷ケース1の1年あたりの運転費用を上回る。そのため、暫定期間終了後数年間の1年あたりの運転費用は、冷ケース1の減価償却費を計上するため、暫定期間における1年あたりの運転費用を上回る。しかしながら、冷ケース1の減価償却後は、1年あたりの運転費用は、暫定期間における1年あたりの運転費用を下回り、さらに、冷ケース2の減価償却後は、1年あたりの運転費用がさらに減少する。
このように、表示部140が、第1の設備の使用予定期間に応じて算出された複数パターンの計画運転費用を模式的に示すことにより、ユーザは、これらを対比することができる。
(設備管理方法)
以下において、第1実施形態に係る設備管理方法について説明する。図9は、第1実施形態に係る設備管理方法を示すフロー図である。
以下において、第1実施形態に係る設備管理方法について説明する。図9は、第1実施形態に係る設備管理方法を示すフロー図である。
図9に示すように、ステップS100において、設備管理装置200(記憶部220)は、第1の情報及び第2の情報を記憶する。
ステップS110において、設備管理装置200(記憶部220)は、施設に設置される設備のメンテナンス計画を示すメンテナンス計画情報を記憶する。
ステップS120において、設備管理装置200(制御部230)は、計画期間において、第1の設備の使用予定期間が所定期間である場合の、計画運転費用を算出する。
ステップS130において、設備管理装置200(制御部230)は、計画期間において、第1の設備の使用予定期間が暫定期間である場合の、計画運転費用を算出する。
ステップS140において、ユーザ端末100(表示部140)は、第1の設備の使用予定期間が所定期間である場合の計画運転費用と、第1の設備の使用予定期間が暫定期間である場合の計画運転費用とを表示する。
以上説明したように、第1実施形態に係る設備管理システムでは、設備管理装置(制御部230)が、第1の設備の使用予定期間に応じて、複数パターンの計画運転費用を算出する。これにより、ユーザは、複数パターンの計画運転費用を対比し、コストパフォーマンスの観点から、第1の設備の適切な使用予定期間を把握することができる。
また、設備管理装置(制御部230)は、設備のメンテナンスの優先順位を示す指標値を算出する。従って、ユーザは、メンテナンスの優先順位を示す指標値と、上述した計画運転費用とを参照して、設備の劣化度及びコストパフォーマンスの観点から、適切なメンテナンス計画を策定することができる。
従って、本発明によれば、種別が異なる複数の設備の中からのメンテナンス対象設備の適切な選択を支援することができる。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本実施形態では、設備管理装置200は、ネットワークサーバであるものとして説明した。しかしながら、設備管理装置200は、設備が使用される施設内に設けられていてもよい。この場合、設備管理装置200は、施設内に設けられた有線LAN又は無線LANを介して、施設に設置されるユーザ端末100及び設備と接続されてもよい。また、この場合、設備のメンテナンスの優先順位を示す指標値を表示する表示部は、ユーザ端末100ではなく、設備管理装置200に設けられていてもよい。
本実施形態では、1つの施設に設けられた複数の設備について、メンテナンスの優先順位を算出する例について説明した。しかしながら、本発明は、複数の施設に設けられた複数の設備について、メンテナンスの優先順位を算出し、これらを比較するケースに対しても適用可能である。
100…ユーザ端末、110…通信部、120…記憶部、130…制御部、140…表示部、150…入力部、200…設備管理装置、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、300…ネットワーク
Claims (7)
- 計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する設備管理システムであって、
前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、
前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備え、
前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出することを特徴とする設備管理システム。 - 前記第1の設備の使用予定期間が前記所定期間である場合に対応する前記計画運転費用と、前記第1の設備の使用予定期間が前記暫定期間である場合に対応する前記計画運転費用とを、比較可能な態様で表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の設備管理システム。
- 前記第1の情報は、前記第1の設備の耐用年数、取得価格、使用開始日及び消費電力を含み、前記第2の情報は、前記第2の設備の耐用年数、取得価格及び消費電力を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の設備管理システム。
- 前記第1の情報は、前記第1の設備のメンテナンス予定費用をさらに含み、前記第2の情報は、前記第2の設備のメンテナンス予定費用をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の設備管理システム。
- 前記第1の情報は、前記第1の設備のメンテナンス履歴をさらに含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の設備管理システム。
- 計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する設備管理装置であって、
前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶部と、
前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出部とを備え、
前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出部は、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出することを特徴とする設備管理装置。 - 計画期間において、所定期間にわたって使用される予定の第1の設備と、前記第1の設備から取り替えられる予定の第2の設備とを管理する設備管理方法であって、
前記第1の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第1の情報と、前記第2の設備の減価償却費及び電力使用費を特定するための情報を含む第2の情報とを記憶する記憶ステップと、
前記計画期間の開始時から前記所定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記所定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する、前記第1の設備の運転費用及び前記第2の設備の運転費用の合計値を、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、計画運転費用として算出する算出ステップとを備え、
前記第1の設備の使用予定期間として、前記所定期間に代わる暫定期間が設定された場合に、前記算出ステップにおいて、前記計画期間の開始時から前記暫定期間の終了時まで前記第1の設備が使用され、かつ、前記暫定期間の終了時から前記計画期間の終了時まで前記第2の設備が使用される場合に対応する前記計画運転費用をさらに算出することを特徴とする設備管理方法。
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