JP2015102244A - 入れ子式フレキシャデバイスを有するアイソレータおよびその製造のための方法 - Google Patents

入れ子式フレキシャデバイスを有するアイソレータおよびその製造のための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入れ子式フレキシャデバイス(12)を有するアイソレータ(10)の実施形態が提供され、同様に、入れ子式フレキシャデバイス、および、それを製造するための方法の実施形態を提供すること。【解決手段】一実施形態では、アイソレータは、アイソレータ本体部(16)と、アイソレータ本体部の端部部分に装着されている入れ子式フレキシャデバイスとを含む。入れ子式フレキシャデバイスは、アイソレータの作用軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟な内側フレキシャアレイ(82)を含む。入れ子式フレキシャデバイスは、第1および第2の垂直軸に沿って柔軟な外側フレキシャアレイ(80)であって、外側フレキシャアレイ(80)は、内側フレキシャアレイと直列に連結されており、内側フレキシャアレイの少なくとも一部分を囲む、外側フレキシャアレイ(80)をさらに含む。【選択図】図1

Description

連邦政府資金による研究開発の記載
[0001]この発明は、MIT_Lincoln Labsによって獲得された政府契約#FA8721−05−C−0002による政府支援を用いて行われた。政府は、本発明に一定の権利を有している。
[0002]本発明は、概して、フレキシャに関し、より具体的には、軸方向減衰アイソレータ内での使用に非常に適している入れ子式フレキシャデバイスの実施形態、および、入れ子式フレキシャデバイスを製造するための方法に関する。
[0003]単一の自由度(「DOF」)の軸方向アイソレータは、一般に、フレキシャデバイスを含むように製造され、アイソレータの装着点間の角度的な心ずれまたは回転心ずれに対処する。理想的には、そのようなフレキシャデバイスは、所望の角度的な柔軟性を提供するための比較的低い半径方向の剛性、およびアイソレータ性能を損なうことを回避するための比較的高い軸方向の剛性によって特徴付けられる。ボールジョイントとは対照的に、フレキシャデバイスは、ジョイント間の遊びを排除し、したがって、ジッタなど低振幅の振動を減衰させるために利用されるアイソレータ内への組み込みに非常に適している。しかし、従来のフレキシャデバイスは、いくつかの点で制限がある。例えば、フレキシャデバイスの角度的な可動範囲(「ROM」)は、一般に、フレキシャ長さによって限定される。フレキシャデバイスの長さが減少するにつれて、フレキシャデバイスの柔軟な部分(例えば、ブレードタイプのフレキシャデバイスの長方形ビーム)内の応力集中が増加する。フレキシャデバイスが軸方向に非常にコンパクトであることが要求される用途では、フレキシャデバイスの角度的なROMは、望ましくはないが、高い応力集中および材料強度限界によって制限され得る。並外れて高い材料強度を有するエキゾチック合金(exotic alloy)からフレキシャデバイスを製作することによって、角度的なROMを増加させることが可能となり得るが、そのような合金は、コストがかかる傾向にあり、依然として、フレキシャデバイスの角度的なROMの比較的に少量の増加を許容するのみである可能性がある。
[0004]したがって、軸方向に比較的にコンパクトであり、フレキシャデバイスの柔軟な部分内の応力集中を最小化しながら、比較的に広範の角度的なROMを適用するフレキシャデバイスの実施形態を提供することが望ましい。理想的には、そのような軸方向にコンパクトなフレキシャデバイスの実施形態は、単一のDOFの軸方向減衰アイソレータ内での使用に非常に適することになるが、装着点間で軸方向の力を伝達しながら装着点間で角度的な柔軟性を提供することが望ましい様々な他の用途において利用することも可能である。最後に、そのような軸方向にコンパクトなフレキシャデバイスを含む単一のDOFアイソレータの実施形態、および、そのようなフレキシャデバイスを製造するための方法の実施形態を提供することがさらに望ましいであろう。本発明の実施形態の他の望ましい特徴および性質は、添付の図面および先述の背景技術と関連して、後に続く詳細な説明および添付の特許請求の範囲から明らかになる。
米国特許第5,332,070号 米国特許第7,182,188B2号
[0005]入れ子式フレキシャデバイスを有するアイソレータの実施形態が提供される。一実施形態では、アイソレータは、アイソレータ本体部と、アイソレータ本体部の端部部分に装着されている入れ子式フレキシャデバイスとを含む。入れ子式フレキシャデバイスは、内側および外側フレキシャアレイを含み、それらは、アイソレータの作用軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿ってそれぞれ柔軟である。外側フレキシャアレイは、内側フレキシャアレイと直列に連結されており、内側フレキシャアレイの少なくとも一部分を囲む。
[0006]長手方向軸を有する入れ子式フレキシャデバイスの実施形態がさらに提供される。一実施形態では、入れ子式フレキシャデバイスは、長手方向軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟な内側フレキシャアレイを含む。入れ子式フレキシャデバイスは、第1および第2の垂直軸に沿って柔軟であり、内側フレキシャアレイと直列に連結されており、内側フレキシャアレイの少なくとも一部分を囲む外側フレキシャアレイをさらに含む。
[0007]入れ子式フレキシャデバイスを製造するための方法の実施形態がさらに提供されている。一実施形態では、方法は、長手方向軸、長手方向軸の周りに延在する内側環状側壁部、および、内側環状側壁部の少なくとも一部分を囲む外側環状側壁部を有する、弾性構造体を提供するステップを含む。内側フレキシャアレイは、内側環状側壁部内に形成されており、長手方向軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟である。外側フレキシャアレイは、外側環状側壁部内に形成されており、第1および第2の垂直軸に沿って柔軟であり、内側フレキシャアレイと直列に連結されている。
[0008]本発明の少なくとも1つの例は、以下の図と関連して以降に説明されることになり、同様の符号は、同様の要素を示す。
[0009]本発明の例示的な実施形態に従って示されているように、入れ子式フレキシャデバイスを含む単一のDOFの軸方向アイソレータの断面図である。 [0010]図1に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの等角図である。 図1に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの上面図である。 図1に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの第1の側面図である。 図1に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの第2の側面図である。 [0011]フレキシャデバイスの内部構造体をより明確に示すために、様々な切断平面に沿って切られている、図1〜図5に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの断面図である。 フレキシャデバイスの内部構造体をより明確に示すために、様々な切断平面に沿って切られている、図1〜図5に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの断面図である。 フレキシャデバイスの内部構造体をより明確に示すために、様々な切断平面に沿って切られている、図1〜図5に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの断面図である。 フレキシャデバイスの内部構造体をより明確に示すために、様々な切断平面に沿って切られている、図1〜図5に示されている例示的な入れ子式フレキシャデバイスの断面図である。 [0012]入れ子式フレキシャデバイスを生産するための方法の例示的な実施形態に従って製造されるように、生産の様々な段階において、図1〜図9に示されている入れ子式フレキシャデバイスを示す等角図である。 入れ子式フレキシャデバイスを生産するための方法の例示的な実施形態に従って製造されるように、生産の様々な段階において、図1〜図9に示されている入れ子式フレキシャデバイスを示す断面図である。
[0013]以下の詳細な説明は、本質的に例示的なものにすぎず、本発明、または、本発明の用途および使用を限定することは意図していない。そのうえ、先行する背景技術または以下の詳細な説明に提示されている任意の理論によって限定されることは意図されていない。
[0014]図1は、本発明の例示的な実施形態に従って示されているように、入れ子式フレキシャデバイス12を含むアイソレータ10の断面図である。この場合では、アイソレータ10は、3パラメータデバイスであり、それは、少なくとも部分的に、一次的なばねとして働き、一次的なばねは、直列に連結されている二次的なばねおよびダンパと並列に連結されている。また、アイソレータ10は、作用軸14を有する単一のDOFの軸方向減衰デバイスとして説明することが可能であり、それは、フレキシャデバイス12の長手方向軸と同軸とすることが可能である。アイソレータ10は、多点装着構成での使用に非常に適している。例えば、アイソレータ10は、例えば、六脚または八腕タイプの装着構成で、複数の同様のアイソレータと組み合わせられ、高忠実度(high fidelity)の6自由度の減衰を提供することが可能である。そのような多点装着構成は、宇宙船と宇宙船によって担持されるペイロードとの間で伝達される振動または衝撃力を減衰させるために利用される宇宙船絶縁システム内で有用に用いられている。本例にもかかわらず、入れ子式フレキシャデバイス12の実施形態は、地球上の用途、水上輸送の用途、飛行機輸送の用途、および人工衛星の用途内で利用される様々な他のタイプのアイソレータ(他の3パラメータアイソレータおよび2パラメータアイソレータ(例えば、同調質量ダンパ)など)内に組み込むことが可能であることが強調される。より一般的には、フレキシャデバイス12は、すべての実施形態において、アイソレータ内に組み込まれる必要はなく、その代わりに、装着点間で軸方向の力を伝達することが望まれる様々な他の用途またはプラットフォーム内で、装着点間の比較的に高い程度の回転柔軟性を提供しながら利用することが可能である。
[0015]3パラメータアイソレータ10は、細長いチューブ状のアイソレータ本体部16を含む。入れ子式フレキシャデバイス12は、例えば、複数のボルト18を利用して、アイソレータ本体部16の第1の端部に装着されている。軸方向に突出する端部ピース20が、追加的なセットのボルト22を利用して、アイソレータ本体部16の反対側端部に取り付けられている。したがって、入れ子式フレキシャデバイス12および軸方向に突出する端部ピース20は、アイソレータ10の対向する機械的な入力/出力としての役割を果たす。アイソレータ10が所与の適用例内に設置されるときに、入れ子式フレキシャデバイス12および端部ピース20は、ハードウェアを利用して(例えば、ボルト、クランプ、ブラケットなどを利用して)、接着によって(例えば、溶接もしくははんだ付けによって)、および/または、他の取り付け手段を利用することによって、第1および第2の装着点にそれぞれ取り付けることが可能である。具体的には、アイソレータ10が宇宙船絶縁システム内で用いられるときには、入れ子式フレキシャデバイス12または端部ピース20のいずれかが、宇宙船本体部に取り付けられ、一方、フレキシャデバイス12および端部ピース20のもう一方が、オプティカルベンチなどのようなペイロード支持構造体に取り付けられる。外側の機械加工されたばね24が、アイソレータ本体部16の中間部分に形成されている。例えば、機械加工されたばね24は、レーザー切断または放電加工(「EDM」)ワイヤ加工を利用して、本体部16に切り込むことが可能である。以下に説明されることになるように、外側の機械加工されたばね24は、3パラメータアイソレータ10の主要ばねとしての役割を果たすことが可能である。しかし、さらなる実施形態では、個別のコイルばねが、アイソレータ10内に組み込まれ、この目的のために利用することが可能である。
[0016]ダンパアセンブリ26が、チューブ状のアイソレータ本体部16内に収容されている。ダンパアセンブリ26は、対向するベローズ30と、ディスク形状のダンパピストン32とを含み、ディスク形状のダンパピストン32とは、ベローズ30の間に弾性的に懸架されている。対向する液圧チャンバ34は、一部分において、ベローズ30およびピストン32によって画定されている。チャンバ34は、環体部36によって流体連結されており、環体部36は、ダンパピストン32および細長いロッド38によってさらに画定されており、細長いロッド38は、ピストン32内に設けられた中央開口部を通って、および、ベローズ30を通って延在している。チャンバ34は、流体密封されており、シリコーンベースの減衰流体などのような減衰流体を密封して含むように構成されている。アイソレータ10は、最初に、減衰流体なしで製造および分配することが可能であり、減衰流体は、後で、アイソレータ10の使用の前に、液圧チャンバ34内へ導入することが可能である。例えば、図1に示されているように、減衰流体は、充填ポート40を通して液圧チャンバ34内へ導くことが可能であり、充填ポート40は、ロッド38内に設けられた流路42を介して、チャンバ34に流体連結されている。ダンパピストン32は、アイソレータ10の動作の間にストローク運動するので、ベローズ30が拡張および収縮し、液圧チャンバ34のそれぞれの体積が増加および減少し、減衰流体が、制限された環体部36を通して押し込まれ、所望の減衰効果を提供する。望まれる場合には、ばね付勢された熱的補償デバイス44(一般に「熱的補償器」と称される)は、流路42を介してチャンバ34にさらに流体連結され、チャンバ34内に保持されている減衰流体を加圧し、アイソレータ10の動作の間に発生する、熱的に誘導された減衰流体体積の変動を補償することを助けることが可能である。
[0017]チューブ状の内側ばね構造体28が、チューブ状のアイソレータ本体部16内にさらに収容されており、それは、アイソレータ本体部16と実質的に同軸とすることが可能である。内側ばね構造体28は、ダンパアセンブリ26と入れ子式フレキシャデバイス12との間に機械的に連結されている。例えば、図1に示されているように、内側ばね構造体28の第1の端部は、第1のセットのボルト46によって、入れ子式フレキシャデバイス12に取り付けることが可能であり、一方、構造体28の反対側端部は、第2のセットのボルト48によって、ダンパピストン32の外側円周方向の部分に取り付けることが可能である。軸方向にコンパクトなフォームファクタ(form factor)をアイソレータ10に与えることを助けるように、入れ子式フレキシャデバイス12は、内側ばね構造体28の第1の端部部分内へ延在しており、一方、ベローズ30のうちの一方、および、ダンパピストン32の一部は、ばね構造体28の対向する端部部分内へ延在している。内側の機械加工されたばね50は、内側ばね構造体28に切り込まれ、またはそうでなければ、内側ばね構造体28内に形成されており、より完全に以下に説明されているように、アイソレータ10の二次的なばねまたはチューニングばねとしての役割を果たす。
[0018]図1に示されている例示的な実施形態を引き続き参照すると、2つの並列の荷重経路、すなわち(i)入れ子式フレキシャデバイス12から、アイソレータ本体部16を通って(したがって、外側の機械加工されたばね24を通って)、軸方向に突出する端部ピース20へ延在している第1の荷重経路、および、(ii)入れ子式フレキシャデバイス12から、内側ばね構造体28を通って(したがって、内側の機械加工されたばね50を通って)、ダンパアセンブリ26を通って、熱的補償器44を通って、端部ピース20へ延在している第2の荷重経路が、アイソレータ10を通して提供されている。したがって、アイソレータ10は、主要ばね(外側の機械加工されたばね24)を含む3パラメータデバイスを含み、主要ばねは、直列に連結されている二次的なばね(内側の機械加工されたばね50)およびダンパ(ダンパアセンブリ26)と並列に連結されている。2パラメータ粘弾性アイソレータなどのような他のタイプの受動的アイソレータと比較すると、3パラメータアイソレータは、ジッタなど、高周波数で低振幅の起振力の優れた減衰を提供する。3パラメータアイソレータのさらなる議論は、1984年1月26日に発行された表題「THREE PARAMETER VISCOUS DAMPER AND ISOLATOR」の米国特許第5,332,070号、および、2007年2月27日に発行された表題「ISOLATOR USING EXTERNALLY PRESSURIZED SEALING BELLOWS」の米国特許第7,182,188B2号に見出すことが可能であり、その両方は、本出願の譲受人に譲渡されている。
[0019]場合によっては、パッキングの制約により、入れ子式フレキシャデバイス12は、軸方向にコンパクトなフォームファクタ、具体的には、比較的に低い長さ対直径比、例えば、1:1よりも小さい長さ対直径比を有することを必要とする可能性がある。それと同時に、フレキシャデバイス12は、デバイス12内の応力集中を最小化しながら、8°に近い、または8°を超える角度的なROMなど、比較的大きい角度的なROMを提供することが望ましい可能性がある。ほとんどの(すべてではないが)従来のフレキシャデバイスは、望ましくない程に高い応力集中がフレキシャデバイス内に発生し、これがデバイスの動作寿命を時期尚早に限定する可能性があるので、軸方向にコンパクトな外包内にそのように大きな角度的なROMを提供することはできない。それとは対照的に、入れ子式フレキシャデバイス12は、これらの対立する基準の両方を満足することが可能である。また、さらなる利点として、デバイス12が、チューブ状のアイソレータ本体部16および二次的なばね構造体28内に埋め込まれる手法に起因して、入れ子式フレキシャデバイス12は、アイソレータ10の全体的な軸方向の長さを最小化することを助ける。ここで、入れ子式フレキシャデバイス12は、そのような軸方向にコンパクトなフォームファクタ、および、比較的に広範の角度的なROMを提供することが可能であるという手法が、図2〜図9と関連して議論されることになる。
[0020]図2、図3、および図4は、それぞれ、入れ子式フレキシャデバイス12の等角図、上面図、および側面図であり、より詳細にデバイス12を示す。また、図5は、入れ子式フレキシャデバイス12の側面図を提供しているが、図4に示されている側面図に対して、デバイス12の長手方向軸(図2の線60によって表されている)の周りに90°だけ回転されている。図6および図7は、それぞれ、図3で特定されている線6−6および線7−7に沿って、入れ子式フレキシャデバイス12を断面で示す。同様に、図8は、デバイス12の4分の1だけが示されるように、図3の屈曲した線6−7に沿って、入れ子式フレキシャデバイス12の断面図を示す。最後に、図9は、長手方向軸60(図2)に直交し、以下に説明されているデバイス12のブレードフレキシャを通って延在する平面に沿って、入れ子式フレキシャデバイス12の一層さらなる断面図を提供している。以下の説明は、デバイス12の内部構造体の相対的な複雑さに起因して、入れ子式フレキシャデバイス12の示されている実施形態を議論するときに、図2〜図9をまとめて参照する。説明の簡単のために、「上側」、「下側」などのような用語は、図2〜図9に示されている入れ子式フレキシャデバイス12の示されている配向を参照して利用することが可能である。しかし、示されているデバイス12の配向は任意であること、および、デバイス12は三次元の空間内で任意の配向に機能することが可能であることは理解されよう。
[0021]入れ子式フレキシャデバイス12は、外側環状構造体または側壁部62(図2および図4〜図9)と、内側環状構造体または側壁部64(図6〜図9)とを含む。図6〜図9に最も明確に示されているように、外側環状側壁部62は、内側環状側壁部64の少なくとも一部分の周りを、および、好ましくは、内側環状側壁部64の実質的に全体の周りを囲み、または延在している。環状側壁部62および64は、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60(図2)の周りにさらに延在し、側壁部62および64が実質的に同心円状となるようになっている。環状側壁部62および64は、ディスク形状の端壁またはベースプレート68によって、その下側端部において接合されている(図2および図4〜図9)。環状側壁部62および64は、円周方向のクリアランスまたは環状のギャップ66によって、さらに半径方向に間隔を離して配置されている(図6〜図9)。図6〜図9に示されているように、環状のギャップ66(以下では、より簡単に「環体部66」と称されている)は、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60(図2)と同心円状であり、デバイス12の上側端部を貫通し、ベースプレート68において終端することが可能である。したがって、ベースプレート68は、環体部66を横切って広がり、または延在し、環状側壁部62および64を物理的に接合している。環体部66は、有底の環状のまたはチューブ状の穴部であると考えることが可能であり、それは、一方の端部において、ベースプレート68の内側半径方向面によって軸方向に境界を定められ、外側環状側壁部62の内側円周方向表面、および、内側環状側壁部64の外側円周方向表面によって、円周方向に境界を定められている。以下でより完全に説明されることになるように、環体部66は、内側環状側壁部64が、外側環状側壁部62に対して、物理的な接触がそれらの間で発生することなく傾くことを可能にするように、十分な円周方向のクリアランスを提供している。
[0022]半径方向フランジ72(図2〜図8)は、外側環状側壁部62の上側縁部から突出している。半径方向フランジ72は、中央開口部76を含み、中央開口部76は、環体部66の拡張部とすることが可能である。軸方向の拡張部70(図2〜図8)は、内側環状側壁部64に接合されており、そこから開口部76を通って、半径方向フランジ72、内側環状側壁部64、ベースプレート68、および、フレキシャデバイス12の他のコンポーネントから離れる方向に、軸方向に延在している。半径方向フランジ72および軸方向の拡張部70は、入れ子式フレキシャデバイス12の取り付け点としての役割を果たす。入れ子式フレキシャデバイス12が、図1に示されているアイソレータ10内に設置されるとき、半径方向フランジ72は、チューブ状のアイソレータ本体部16、および、先述の手法でその中に収容されている二次的なばね構造体28にボルト締めすることが可能であるか、または、そうでなければ取り付けることが可能である。この点において、半径方向フランジ72は、複数の締結具開口部74(図3にだけ示されている)を含むように製作することが可能であり、アイソレータ本体部16および内側ばね構造体28への入れ子式フレキシャデバイス12の取り付けを促進させる。長手方向のチャネル78(図2、図3、および図6〜図9)は、入れ子式フレキシャデバイス12を通してさらに設けられており、内側環状側壁部64の内側円周方向表面を画定している。示されている例では、チャネル78は、ベースプレート68を通って、および、軸方向の拡張部70を通って延在しており、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60(図2)、内側環状側壁部64、外側環状側壁部62、および環体部66と同軸である。
[0023]入れ子式フレキシャデバイス12は、外側フレキシャシステムまたはアレイ80(図2および図4〜図9)と、内側フレキシャシステムまたはアレイ82(図4〜図9)とをさらに含む。外側フレキシャアレイ80は、内側フレキシャアレイ82の少なくとも一部分の周りを囲むか、またはその周りに延在している。したがって、内側フレキシャアレイ82は、外側フレキシャアレイ80によって取り囲まれ、外側フレキシャアレイ80によって取り巻かれ、または、外側フレキシャアレイ80内に入れ子にされているとして、説明することが可能である。外側フレキシャアレイ80および内側フレキシャアレイ82は、デバイス12の取り付け点(すなわち、半径方向フランジ72および軸方向の拡張部70)の間に延在している入れ子式フレキシャデバイス12を通る1つまたは複数の荷重経路に沿って、直列に連結されている。追加的に、外側フレキシャアレイ80および内側フレキシャアレイ82は、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60(図2)に対して垂直な、したがって、アイソレータ10の作用軸14(図1)に対して垂直な、少なくとも1つの軸に沿って、それぞれ柔軟である。本明細書で出現するように、フレキシャまたはフレキシャアレイを、第1の軸に沿って「柔軟である」として参照することは、第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿うフレキシャまたはフレキシャのアレイの剛性よりも小さい、第1の軸に沿う剛性を、フレキシャまたはフレキシャアレイが有することを示す。好適な実施形態では、外側フレキシャアレイ80および内側フレキシャアレイ82は、それぞれ半径方向に柔軟である。すなわち、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60およびアイソレータ10の作用軸14に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟である(図4および図5の座標凡例84によって軸「X」および「Y」として特定されている)。それと同時に、フレキシャアレイ80および82は、軸方向に(すなわち、デバイス12の長手方向軸60およびアイソレータ10の作用軸14に沿って(座標凡例84によって軸「Z」として特定されている))それぞれ比較的剛性が高くまたは剛体であることが好ましい。
[0024]外側フレキシャアレイ80は、複数のフレキシャ80(a)〜(d)を含み、複数のフレキシャ80(a)〜(d)は、外側環状側壁部62内に形成され、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60(図2)の周りに円周方向に間隔を置いて配置されている。同様に、内側フレキシャアレイ82は、複数のフレキシャ82(a)〜(d)を含み、複数のフレキシャ82(a)〜(d)は、内側環状側壁部64内に形成され、長手方向軸60の周りに円周方向に間隔を置いて配置されている。図4および図5において特定されているように、フレキシャ80(a)〜(d)およびフレキシャ82(a)〜(d)は、開口部86によって画定されており、開口部86は、それぞれ、側壁部62および64に切り込まれ、または、そうでなければ、側壁部62および64を通して形成されている。また、複数の湾曲したスロットまたは弓状溝部88、90、92、および94は、外側側壁部62および内側側壁部64に切り込まれ、または、そうでなければ、外側側壁部62および内側側壁部64内に形成され、フレキシャ80(a)〜(d)およびフレキシャ82(a)〜(d)をさらに画定している。例えば、および図6および図8に最も明確に示されているように、弓状溝部88および90は、外側環状側壁部62および内側環状側壁部64の上側部分にそれぞれ切り込むことが可能である。具体的には、一対の溝部88は、フランジ72の下面に接近して、外側環状側壁部62の上側部分に切り込むことが可能であり、一方、一対の溝部90は、軸方向の拡張部70の内側端部に接近して、内側環状側壁部64の上側部分に切り込むことが可能である。そのうえ、溝部88および90は、以下に記載されているEDMワイヤ加工などのような一般の切削作業を利用して、半径方向に整合および製造され得る。追加的に、図7および図8に最も明確に示されているように、二対の弓状溝部92および94は、外側側壁部62および内側側壁部64の下側部分にそれぞれ切り込むことが可能である。下側弓状溝部92および94は、ベースプレート68の直ぐ上方に位置付けすることが可能であり、また、入れ子式フレキシャデバイス12の異なる半径に沿って整合することが可能である。
[0025]図2〜図9に示されている例示的な実施形態を引き続き参照すると、外側フレキシャアレイ80は、全部で4つのフレキシャ80(a)〜(d)を含み、4つのフレキシャ80(a)〜(d)は、入れ子式フレキシャデバイス12の長手方向軸60の周りに90°間隔で均等に間隔を置いて配置され得る。同様に、内側フレキシャアレイ82は、全部で4つのフレキシャ82(a)〜(d)を含み、4つのフレキシャ82(a)〜(d)も、軸60の周りに90°間隔で均等に間隔を置いて配置されている。代替的な実施形態では、外側フレキシャアレイ80および/または内側フレキシャアレイ82は、より少ない数の、または、より多い数のフレキシャを含むことが可能であり、それは、軸60の周りに一定の間隔で間隔を置いて配置することも可能であり、そうしないことも可能である。そのうえ、フレキシャアレイ80および82は、すべての実施形態において、同じ数またはタイプのフレキシャを含む必要はない。図4〜図9に最も明確に示されているように、外側フレキシャアレイ80内に含まれているそれぞれのフレキシャ80(a)〜(d)は、内側フレキシャアレイ82内に含まれているフレキシャ82(a)〜(d)のうちの1つと半径方向に整合している(すなわち、入れ子式フレキシャデバイス12の半径に沿って整合している)。とりわけ、外側フレキシャ80(a)は、内側フレキシャ82(a)と半径方向に整合しており、外側フレキシャ80(b)は、内側フレキシャ82(b)と半径方向に整合しており、以下同様となっている。アレイ80および82のフレキシャ間のそのような半径方向のアライメントは、図10および図11と関連して説明されているタイプのEDMワイヤ加工などのような一般の切削作業を利用して、フレキシャの同時形成を可能にする。これにもかかわらず、アレイ80のフレキシャは、すべての実施形態において、アレイ82のフレキシャと半径方向に整合する必要はない。例えば、アレイ80および82が、異なるピース内に形成され、それが、その後に組み立てられ、入れ子式フレキシャデバイス12を製造する実施形態では、外側フレキシャアレイ80は、例えば、デバイス12の長手方向軸60(図2)の周りに45°の角度だけ、内側フレキシャアレイ82に対して、時計方向にずらす(clocked)ことが可能である。
[0026]示されている例では、アレイ80のフレキシャ80(a)〜(d)、および、アレイ82のフレキシャ82(a)〜(d)は、ブレードフレキシャであり、ブレードフレキシャは、長方形の断面幾何学形状を有している(図9に最も明確に示されている)。そのようなブレードフレキシャは、高い柱剛性(すなわち、軸方向に高い剛性を有している)を有しており、したがって、軸方向の力を、デバイス12を通して伝達するのに非常に適している。追加的に、ブレードフレキシャは、第1の軸に沿って(すなわち、それらの大きい断面寸法または幅を通して)、比較的に高い断面剛性を有している。一方、ブレードフレキシャは、第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿って、その小さい断面寸法を通して(すなわち、その厚さを通して)、比較的に低い断面剛性、または、高い柔軟性を有している。長手方向軸60(図2)の周りのそれらの相対的な位置決め、および、それらのそれぞれの配向に起因して、アレイ80および82内のいくつかのフレキシャは、長手方向軸60(図2)およびアイソレータ10の作用軸14(図1)に対して垂直な第1の軸に沿って柔軟であり、一方、アレイ80および82内の他のフレキシャは、長手方向軸60および作用軸14に対して垂直な第2の軸に沿って柔軟である。とりわけ、アレイ80内に含まれている第1のサブセットのフレキシャ(フレキシャ80(a)および80(c))、および、アレイ82内に含まれている第1のサブセットのフレキシャ(フレキシャ82(a)および82(c))は、長手方向軸60および作用軸14に対して直交する第1の軸(すなわち、図4および図5において座標凡例84によって特定されているX軸)に沿って柔軟である。同様に、アレイ80内に含まれている第2のサブセットのフレキシャ(フレキシャ80(b)および80(d))、および、アレイ82内に含まれている第2のサブセットのフレキシャ(フレキシャ82(b)および82(d))は、長手方向軸60および作用軸14に対して直交する第2の軸(すなわち、座標凡例84によって特定されているY軸)に沿って柔軟である。
[0027]フレキシャアレイ80および82は、同じ軸に沿って柔軟であり、入れ子式フレキシャデバイス12を通る荷重経路に沿って直列に連結されているフレキシャをそれぞれ含む。例えば、外側フレキシャアレイ80のフレキシャ80(a)、および、内側フレキシャアレイ82のフレキシャ82(a)は、直列に連結されており、図4および図5で特定されているX軸に沿って、その最大の柔軟性を有している。同様に、アレイ80のフレキシャ80(c)、および、アレイ82のフレキシャ82(c)は、直列に連結されており、図4および図5で特定されているX軸に沿って、その最大の柔軟性を有している。同様に、アレイ80のフレキシャ80(b)、および、アレイ82のフレキシャ82(b)は、直列に連結されており、図4および図5で特定されているY軸に沿って、その最大の柔軟性を有している。最後に、アレイ80のフレキシャ80(d)、および、アレイ82のフレキシャ82(d)が、さらに直列に連結されており、図4および図5のY軸に沿って、その最大の柔軟性を有している。別の言い方をすれば、外側フレキシャアレイ80は、第1の軸に対して垂直な第2の軸(例えば、図4および図5のY軸)に沿ってよりも、作用軸14に対して垂直な第1の軸(例えば、図4および図5のX軸)に沿って高い柔軟性を有するように配向されている、第1のサブセットのブレードフレキシャ(フレキシャ80(a)および80(c))と、第1の軸に沿ってよりも第2の軸に沿って高い柔軟性を有するように配向されている第2のサブセットのブレードフレキシャ(フレキシャ80(b)および80(d))とを有している。同様に、内側フレキシャアレイ82は、第2の軸に沿ってよりも第1の軸に沿って高い柔軟性を有するように配向されている第1のサブセットのブレードフレキシャ(フレキシャ82(a)および82(c))と、第1の軸に沿ってよりも第2の軸に沿って高い柔軟性を有するように配向されている第2のサブセットのブレードフレキシャ(フレキシャ82(b)および82(d))とを含む。そのうえ、内側フレキシャアレイ82内に含まれている第1のサブセットのブレードフレキシャは、外側フレキシャアレイ80内に含まれている第1のサブセットのブレードフレキシャと直列に連結されており、内側フレキシャアレイ82内に含まれている第2のサブセットのブレードフレキシャは、外側フレキシャアレイ80内に含まれている第2のサブセットのブレードフレキシャと直列に連結されている。
[0028]上述の構造的な構成の結果として、長手方向軸60に直交する垂直軸(すなわち、図4および図5のX軸およびY軸)の周りの回転心ずれは、外側フレキシャアレイ80のフレキシャと内側フレキシャアレイ82のフレキシャとの間で実質的に等しく共有される。したがって、直列に連結されているアレイ80および82のフレキシャは、アレイ80および82内の任意の所与のフレキシャの長さの2倍の長さを有する単一のアレイのフレキシャとして効果的に作用し、それによって、フレキシャデバイス12の柔軟領域内の応力集中を低減させる。そして、これは、入れ子式フレキシャデバイス12の角度的なROMが、最大化され、少なくともいくつかの場合において、場合により、8°に接近するか、または、8°を超えることを可能にする。そのうえ、デバイス12の全体的な軸方向の長さは、内側フレキシャアレイ82が外側フレキシャアレイ80内に入れ子にされる手法に起因して、最小化することが可能である。例えば、一実施形態では、デバイス12の軸方向の長さは、その直径よりも小さい。また、デバイス12の入れ子式設計に起因して、デバイス12を通る任意の所与の荷重経路は、外側フレキシャアレイ80、ベースプレート68、および内側フレキシャアレイ82を通って延在する、実質的に正弦曲線のまたは起伏する部分またはセグメントを有することになることが留意されることになる。したがって、アレイ80および82内に含まれているフレキシャは、入れ子式フレキシャデバイス12の回転的なまたは角度的なたわみの間に、端部ピース70、内側環状側壁部64、ベースプレート68、外側環状側壁部62、および半径方向フランジ72の間の相対的な回転変位または傾斜を可能にし、比較的に広範の角度的なROMをデバイス12に与える。
[0029]入れ子式フレキシャデバイス12は、複数の個別のコンポーネントから製造することが可能であり、複数の個別のコンポーネントが組み立てられてデバイス12を製造する。例えば、内側環状側壁部64、内側フレキシャアレイ82、および軸方向の拡張部70は、第1の機械加工されたピースとして製造することが可能であり、第1の機械加工されたピースは、外側環状側壁部62、外側フレキシャアレイ80、半径方向フランジ72、およびベースプレート68を含む第2の機械加工されたピース内に着座し、第2の機械加工されたピースに取り付けられている(例えば、溶接されている)。しかし、好適な実施形態では、入れ子式フレキシャデバイス12は、モノリシックの構造体または単一のピースとして製造される。この場合では、入れ子式フレキシャデバイス12の製作は、弾性材料のモノリシックの本体部(所定の長さのバーストックなど)を提供することにともに開始することが可能である。次いで、材料の弾性本体部は、例えば、旋盤加工を利用して、ニアネットシェイプに機械加工することが可能である。図11は、外側環状側壁部62の外側円周方向表面、半径方向フランジ72、および軸方向の拡張部70を全体的に画定するように外部を機械加工した後の、そのような弾性材料のモノリシックの本体部100(以降では、「弾性本体部100」と称される)を示す。一実施形態では、弾性本体部100は、チタン合金などのような、弾性金属または合金から構成されている。
[0030]次に、追加的な材料除去プロセスが実施され、図11に全体的に示されているように、弾性本体部100および環体部66を通して長手方向のチャネル78を製造することが可能である。例えば、1つまたは複数のドリル加工または旋盤加工が利用され、チャネル78を製造し、それによって、内側環状側壁部64の内側円周方向の壁部を画定することが可能である。一方、EDMプランジング加工が利用され、環体部66を作り出し、それによって、外側環状側壁部62の内側円周方向の壁部、内側環状側壁部64の外側円周方向の壁部、および、ベースプレート68の内側半径方向面を画定する。EDMプランジング加工は、環体部66の所望の半径方向幅に対応する壁部厚さを有するチューブ状のまたはカップ形状の電極を利用して行うことが可能である。その後に、EDMワイヤ加工などのような追加的な切削加工が行われ、弾性本体部100の選択された領域を除去し、それによって、外側フレキシャアレイ80、内側フレキシャアレイ82、ならびに、弓状溝部88、90、92、および94を作り出すことが可能である。とりわけ、EDMワイヤ加工の間に、半径方向に整合しているアレイ80および82のフレキシャは、外側環状側壁部および内側環状側壁部64の両方を貫通する十分な長さを有する電極を利用して、同時に形成することが可能である。同様に、半径方向に整合している溝部88および90、ならびに、半径方向に整合している溝部92および94は、同じまたは同様のEMDワイヤ加工を利用して、同時に形成することが可能である。
[0031]したがって、軸方向にコンパクトなフォームファクタおよび比較的に大きい角度的なROMを有する入れ子式フレキシャデバイスの実施形態が提供されている。好適な実施形態では、入れ子式フレキシャデバイスは、モノリシックの弾性構造体を含み、モノリシックの弾性構造体内に、内側および外側フレキシャアレイが形成されている。また、そのような軸方向にコンパクトなフレキシャデバイスを含む単一のDOFアイソレータの実施形態が提供されている。主として、単一のDOFの軸方向減衰アイソレータと関連して上記に説明されているが、入れ子式フレキシャデバイスの実施形態は、装着点間で軸方向の力を伝達しながら、装着点間で角度的な柔軟性を提供することが望まれる任意の用途内で利用することが可能であることが強調される。この点において、ジョイントを排除し、例えば、静摩擦を低減し、および/または、フレキシャの長手方向軸に沿った低振幅の起振力の優れた伝達を提供することが望まれる例において、上述の入れ子式フレキシャデバイスの実施形態は、ボールジョイントの代わりに使用するのに非常に適している。また、最後に、先述のものは、軸方向にコンパクトな半径方向に柔軟である入れ子式フレキシャデバイスを製造するための方法の実施形態を提供した。
[0032]少なくとも1つの例示的な実施形態が、先述の詳細な説明で提示されてきたが、多数の変形例が存在することを理解されたい。また、1つまたは複数の例示的な実施形態は、単なる例であり、本発明の範囲、適用性、または構成を限定することを全く意図していないことをも理解されたい。むしろ、先述の詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を実行するための便利な指針を当業者に提供することになる。様々な変形例は、添付の特許請求の範囲に述べられているような本発明の範囲を逸脱することなく、例示的な実施形態において説明されている要素の機能および配置内で作製することが可能であることが理解される。
10 アイソレータ
12 入れ子式フレキシャデバイス
14 作用軸
16 アイソレータ本体部
18 ボルト
20 端部ピース
22 ボルト
24 ばね
26 ダンパアセンブリ
28 内側ばね構造体
30 ベローズ
32 ダンパピストン
34 液圧チャンバ
36 環体部
38 ロッド
40 充填ポート
42 流路
44 熱的補償デバイス、熱的補償器
46 第1のセットのボルト
48 第2のセットのボルト
50 ばね
60 長手方向軸
62 外側環状側壁部
64 内側環状側壁部
66 環状のギャップ、環体部
68 ベースプレート
70 軸方向の拡張部、端部ピース
72 半径方向フランジ
74 締結具開口部
76 中央開口部
78 チャネル
80 外側フレキシャアレイ
80a フレキシャ
80b フレキシャ
80c フレキシャ
80d フレキシャ
82 内側フレキシャアレイ
82a フレキシャ
82b フレキシャ
82c フレキシャ
82d フレキシャ
84 座標凡例
86 開口部
88 弓状溝部
90 弓状溝部
92 弓状溝部
94 弓状溝部
100 弾性本体部

Claims (3)

  1. 作用軸(14)を有するアイソレータ(10)であって、
    アイソレータ本体部(16)と、
    前記アイソレータ本体部の端部部分に装着されている入れ子式フレキシャデバイス(12)とを備え、前記入れ子式フレキシャデバイスは、
    前記作用軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟な内側フレキシャアレイ(82)、および、
    前記第1および第2の垂直軸に沿って柔軟であり、前記内側フレキシャアレイと直列に連結されており、前記内側フレキシャアレイの少なくとも一部分を囲む外側フレキシャアレイ(80)
    を含む、アイソレータ(10)。
  2. 前記入れ子式フレキシャデバイス(12)が、
    前記外側フレキシャアレイ(80)がその中に形成されている外側環状側壁部(62)と、
    前記内側フレキシャアレイ(82)がその中に形成されている内側環状側壁部(64)であって、前記外側環状側壁部(62)の周りに延在し、環状のギャップ(66)によって前記外側環状側壁部(62)から分離されている内側環状側壁部(64)と、
    前記環状のギャップを横切って延在し、前記内側および外側環状側壁部を接合している端部プレート(68)と、
    前記内側環状側壁部に接合され、前記内側環状側壁部から前記端部プレートと反対側の方向に延在している軸方向の拡張部(70)と
    をさらに含む、請求項1に記載のアイソレータ(10)。
  3. 入れ子式フレキシャデバイス(12)を製造するための方法であって、
    長手方向軸(60)、前記長手方向軸の周りに延在する内側環状側壁部(64)、および、前記内側環状側壁部の少なくとも一部分を囲む外側環状側壁部(62)を有する、弾性材料のモノリシックの本体部(100)を提供するステップと、
    前記内側環状側壁部内にあり、前記長手方向軸に直交する第1および第2の垂直軸に沿って柔軟である内側フレキシャアレイ(82)を形成するステップと、
    前記外側環状側壁部内にあり、前記第1および第2の垂直軸に沿って柔軟であり、かつ、前記内側フレキシャアレイと直列に連結されている外側フレキシャアレイ(80)を形成するステップと
    を含む方法。
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