JP2015101849A - 溜め池の排水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
溜め池や貯水池等の底部に堆積した高濃度の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがなく、かつ、溜め池等の大量の水を最小の電力で用水路に排水する排水装置を極めて簡易に設置でき安価で提供する。
【解決手段】
用水路の底の位置よりも底の位置が高い溜め池において、溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口と濁度計と取水ポンプとを設けるとともに、該取水口から用水路の排水口までを連続する配管を設け、該配管の溜め池の堤に位置する部分には空気のみを外部に放出する空気弁を設け、前記排水口の近傍には電動弁を設け、サイホン現象・作用により溜め池の上澄水を排水する溜め池の排水装置。
【選択図】図2
溜め池や貯水池等の底部に堆積した高濃度の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがなく、かつ、溜め池等の大量の水を最小の電力で用水路に排水する排水装置を極めて簡易に設置でき安価で提供する。
【解決手段】
用水路の底の位置よりも底の位置が高い溜め池において、溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口と濁度計と取水ポンプとを設けるとともに、該取水口から用水路の排水口までを連続する配管を設け、該配管の溜め池の堤に位置する部分には空気のみを外部に放出する空気弁を設け、前記排水口の近傍には電動弁を設け、サイホン現象・作用により溜め池の上澄水を排水する溜め池の排水装置。
【選択図】図2
Description
本発明は、農業用等の溜め池に堆積した高濃度の放射性汚泥を巻き込むことなく汚染されていない上澄水を排出する排水装置に関する。
農業用溜め池の流出部は、ほとんど水門形式になっている。このため、溜め池の水位に関係なく流出水位が決定するために上澄水のみを流出させることが出来ない構造であり、農業用溜め池の底部に堆積した高濃度の底土である汚物や放射性汚泥を巻き込むことが避けられないといった問題点があった。
また、水門形式以外で溜め池から排水するために、排水ポンプを使用する場合には、長時間稼働させることからポンプの電気料金が使用者にとって大きな負担となるといった問題点があった。
ところで、溜め池や貯水池において、水面近くの上層の水を取水する装置は、特許文献1及び2として開示されている。
また、水門形式以外で溜め池から排水するために、排水ポンプを使用する場合には、長時間稼働させることからポンプの電気料金が使用者にとって大きな負担となるといった問題点があった。
ところで、溜め池や貯水池において、水面近くの上層の水を取水する装置は、特許文献1及び2として開示されている。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、溜め池や貯水池等の底部に堆積した高濃度の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがなく、かつ、溜め池等の大量の水を最小の電力で用水路に排水する排水装置を極めて簡易に設置でき安価で提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、用水路の底の位置よりも底の位置が高い溜め池において、溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口と濁度計と取水ポンプとを設けるとともに、該取水口から用水路の排水口までを連続する配管を設け、該配管の溜め池の堤に位置する部分には空気のみを外部に放出する空気弁を設け、前記排水口の近傍には電動弁を設け、サイホン現象(作用)により溜め池の上澄水を排水することを特徴とする溜め池の排水装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の溜め池の排水装置において、前記管路の前記取水口から所定の距離は屈曲可能な可撓管としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の溜め池の排水装置において、前記溜め池のほぼ中央には、溜め池の底に固定し水面まで延びた固定杭を設け、該固定杭と前記堤とにはロープを掛け渡し、該ロープの適所に前記浮体を取り付けたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3に記載の溜め池の排水装置において、前記空気弁の上流近傍には流量計を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の溜め池の排水装置において、前記管路の前記取水口から所定の距離は屈曲可能な可撓管としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の溜め池の排水装置において、前記溜め池のほぼ中央には、溜め池の底に固定し水面まで延びた固定杭を設け、該固定杭と前記堤とにはロープを掛け渡し、該ロープの適所に前記浮体を取り付けたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3に記載の溜め池の排水装置において、前記空気弁の上流近傍には流量計を設けたことを特徴とする。
大気中に放射性微粒子が拡散された場合に、放射性微粒子が雨等で地表に降り注ぎ溜め池や貯水池等に貯留されるが、時間が経つにしたがって、放射性微粒子は汚物や放射性汚泥に付着して溜め池等の底部に堆積する。しかし、これらの堆積した汚物や汚泥は次第に高濃度になるので外部に自由に排出するには危険であることも懸念される。しかし、溜め池の上澄水は放射性物質が少なく無害であることが多い。
ただし、従来の溜め池等の排出機構は水門形式が多く、これでは底部の高濃度の放射性微粒子も上澄水と一緒に用水路等に排出されてしまう。
このため、本発明によれば、溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口を設けて、上澄水だけを排出するようにし、取水口の近傍に濁度計を設けたので汚泥の濃度が高いことを検出すれば底部近傍での取水ポンプを停止すれば排出しないようにしているので、溜め池の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがない。また、大雨後には濁流が流入して表面水位付近でも高濃度の放射性微粒子が混入する虞があるが、この場合にも濁度計が所定値に達すれば取水ポンプを停止し、電動弁の弁を閉める設定にすれば、外部の用水路等に排出することがない。
ただし、従来の溜め池等の排出機構は水門形式が多く、これでは底部の高濃度の放射性微粒子も上澄水と一緒に用水路等に排出されてしまう。
このため、本発明によれば、溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口を設けて、上澄水だけを排出するようにし、取水口の近傍に濁度計を設けたので汚泥の濃度が高いことを検出すれば底部近傍での取水ポンプを停止すれば排出しないようにしているので、溜め池の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがない。また、大雨後には濁流が流入して表面水位付近でも高濃度の放射性微粒子が混入する虞があるが、この場合にも濁度計が所定値に達すれば取水ポンプを停止し、電動弁の弁を閉める設定にすれば、外部の用水路等に排出することがない。
また、サイホン現象を利用した排水装置なので、始動時に取水ポンプを稼働して用水路への排水が始まれば、その後はサイホン現象(作用)により自然に排水が継続されるので、 排水装置の起動時と停止開始時等の稼働時のみの電力使用であり、溜め池等の大量の水を最小の電力で用水路に排水することができ、運転経費が削減できる。
さらに、放射性物質に関係なく、農業用水として澄んだ水で溜め池の表面水位の比較的暖かい水が必要な場合にも有効な装置となる。
しかも、本発明の排水装置は、運転開始後の保守、修理が容易となり、特に、請求項2、3では前記取水口から所定の距離を可動可能な可撓管にしたので、取水口を堤である陸上付近に移動可能であるので、保守がより簡単になる。更に、構成がシンプルで極めて簡易に設置でき、且つ安価で提供することができる。
さらに、放射性物質に関係なく、農業用水として澄んだ水で溜め池の表面水位の比較的暖かい水が必要な場合にも有効な装置となる。
しかも、本発明の排水装置は、運転開始後の保守、修理が容易となり、特に、請求項2、3では前記取水口から所定の距離を可動可能な可撓管にしたので、取水口を堤である陸上付近に移動可能であるので、保守がより簡単になる。更に、構成がシンプルで極めて簡易に設置でき、且つ安価で提供することができる。
次に、本発明に好適な溜め池の排水装置の実施例について、図面に基づいて説明する。
[実施例]
本発明の参考例および実施例を図1に沿って説明する。
図1において、農業用の溜め池1は円形の堤11が形成され、堤11は外側斜面112と内側斜面113によって小高く形成され上部には歩道111が形成されて、雨時には溜め池1内には雨水が貯留され、図2に示すように、溜め池1の水は隣接した用水路2に接続されており、 用水路2の底部21の位置(標高)よりも溜め池1の底部12の位置(標高)が高く築かれている。これは、後述するようにサイホン現象が作用するような構成である。
[実施例]
本発明の参考例および実施例を図1に沿って説明する。
図1において、農業用の溜め池1は円形の堤11が形成され、堤11は外側斜面112と内側斜面113によって小高く形成され上部には歩道111が形成されて、雨時には溜め池1内には雨水が貯留され、図2に示すように、溜め池1の水は隣接した用水路2に接続されており、 用水路2の底部21の位置(標高)よりも溜め池1の底部12の位置(標高)が高く築かれている。これは、後述するようにサイホン現象が作用するような構成である。
次に、主に図1のB−B線(2点鎖線)の断面図である図2〜4に沿って説明するが、溜め池1のほぼ中央には取水機構3を設けた浮体31が浮かんでいる。この浮体31は両側にフロート311を配備したボート部312であり、ボート部312の前後には移動用のロープ32(321、322)が取り付けられ、一方のロープ321は堤11に設けた一方の係留杭141に係留され、他方のロープ322は溜め池1のほぼ中央の底部12に固定配置された固定杭13に繋がれた滑車131を介して、他方の係留杭142に係留されている。
したがって、常時には浮体31が溜め池1のほぼ中央に位置するように係留され、保守や修理の場合には、ロープ322を繰り出し、逆に、ロープ321を堤11側に引っ張れば、浮体31を陸側の堤11に係留することができる。
取水機構3は浮体31に設けられ、溜め池1の表面近くの上澄水を取水ポンプ4で吸い込み、配管5によって用水路2まで導かれ排水される。取水ポンプ4から溜め池1の底部12の固定アンカー15までの配管5は屈曲可能な可撓管51としている。これは、浮体31の底部12までの距離が変化することや、前述した浮体31を溜め池1の中央部から陸側の堤11まで往復させることが出来るようにするためである。
したがって、常時には浮体31が溜め池1のほぼ中央に位置するように係留され、保守や修理の場合には、ロープ322を繰り出し、逆に、ロープ321を堤11側に引っ張れば、浮体31を陸側の堤11に係留することができる。
取水機構3は浮体31に設けられ、溜め池1の表面近くの上澄水を取水ポンプ4で吸い込み、配管5によって用水路2まで導かれ排水される。取水ポンプ4から溜め池1の底部12の固定アンカー15までの配管5は屈曲可能な可撓管51としている。これは、浮体31の底部12までの距離が変化することや、前述した浮体31を溜め池1の中央部から陸側の堤11まで往復させることが出来るようにするためである。
固定アンカー15から用水路2までの配管5は塩ビ等の円筒配管52であり、途中に内側斜面113に斜面固定アンカー16で固定し、堤11では流量計61と空気弁62が設けられ、外側斜面112に沿って用水路2に下降する円筒配管52の下部開口(排水口)53の上流近傍には電動弁63が設けられている。
ここで、浮体31に設けられた取水機構3を平面図の図3、その断面図の図4に沿って説明すると、ボート部312の両側にフロート311を配備して安定して浮くようにしてあり、ボート部312のほぼ中央には取水ポンプ4を固定され、ボート部312の底部313を貫通して水中で下に向いた取水口41が設けられ、この取水口41はU字管42を用いて可撓管51の配管5に接続している。この取水口41には、取水口41の周辺の水の濁りの程度を検出して、取水ポンプ4の稼働を制御するための濁度計64がボート部312の底部313に取付部材642によって固設されている。
また、ボート部312の適所には取水ポンプ4のケーブル接続用の防水プルボックス43、濁度計64の防水プルボックス641が配備されている。また、取水ポンプ4、流量計61、空気弁62、電動弁63、濁度計64等の検出・作動の配線は堤11の適所に設けた制御盤65に接続され、特に、取水ポンプ4と濁度計64のケーブルは大半を配管5に付随して制御盤65まで敷設され、これらの作動の指令は制御盤65に内蔵されたシステムコントローラー(図示無)により操作指令され稼働する。
ここで、浮体31に設けられた取水機構3を平面図の図3、その断面図の図4に沿って説明すると、ボート部312の両側にフロート311を配備して安定して浮くようにしてあり、ボート部312のほぼ中央には取水ポンプ4を固定され、ボート部312の底部313を貫通して水中で下に向いた取水口41が設けられ、この取水口41はU字管42を用いて可撓管51の配管5に接続している。この取水口41には、取水口41の周辺の水の濁りの程度を検出して、取水ポンプ4の稼働を制御するための濁度計64がボート部312の底部313に取付部材642によって固設されている。
また、ボート部312の適所には取水ポンプ4のケーブル接続用の防水プルボックス43、濁度計64の防水プルボックス641が配備されている。また、取水ポンプ4、流量計61、空気弁62、電動弁63、濁度計64等の検出・作動の配線は堤11の適所に設けた制御盤65に接続され、特に、取水ポンプ4と濁度計64のケーブルは大半を配管5に付随して制御盤65まで敷設され、これらの作動の指令は制御盤65に内蔵されたシステムコントローラー(図示無)により操作指令され稼働する。
次に、以上のような構成の実施例の溜め池の排水装置の動作を説明する。
[サイホン現象・作用による排水]
以上説明したように、浮体31は、取水ポンプ4と濁度計64を保持し、可撓管51に繋がれているので、溜め池1の水面の変動に同調して取水ポンプ4の取水口41を水面下の一定位置に保持することを可能にしている。
そして、運転開始時には、取水ポンプ4で汲み上げられた溜め池1の上澄水は、取水口41、可撓管51、円筒配管52、流量計61、空気弁62、電動弁63を通過して用水路2へ排出される。この際、配管5内に供給された上澄水は、配管5の最も高い位置に有る堤11に設置された空気弁62から配管5の管内の空気を排出し、満管状態となるとサイホン現象(作用)を起こし流下する。
そして、流量変化状況を流量計61で計測し、制御盤65に設置したシステムコントローラー(図示無)の指示により取水ポンプ4の運転を停止し、その後は、自然にサイホン現象が継続し上澄水は用水路2に流下し続ける。
また、濁度計64が取水口41に設けられているので、溜め池1内の水が底土を巻き上げた場合には、濁度計64で検知し、制御盤65に設置したシステムコントローラーの指示により配管5の下降部に設置した電動弁63を締めて運転を停止する。なお、本実施例では電動弁63を用いたので、弁の切り替え時にのみモータ回転で作動するが、弁が開閉が完了した時点では、モータへの給電は必要がないので節電になる。
[サイホン現象・作用による排水]
以上説明したように、浮体31は、取水ポンプ4と濁度計64を保持し、可撓管51に繋がれているので、溜め池1の水面の変動に同調して取水ポンプ4の取水口41を水面下の一定位置に保持することを可能にしている。
そして、運転開始時には、取水ポンプ4で汲み上げられた溜め池1の上澄水は、取水口41、可撓管51、円筒配管52、流量計61、空気弁62、電動弁63を通過して用水路2へ排出される。この際、配管5内に供給された上澄水は、配管5の最も高い位置に有る堤11に設置された空気弁62から配管5の管内の空気を排出し、満管状態となるとサイホン現象(作用)を起こし流下する。
そして、流量変化状況を流量計61で計測し、制御盤65に設置したシステムコントローラー(図示無)の指示により取水ポンプ4の運転を停止し、その後は、自然にサイホン現象が継続し上澄水は用水路2に流下し続ける。
また、濁度計64が取水口41に設けられているので、溜め池1内の水が底土を巻き上げた場合には、濁度計64で検知し、制御盤65に設置したシステムコントローラーの指示により配管5の下降部に設置した電動弁63を締めて運転を停止する。なお、本実施例では電動弁63を用いたので、弁の切り替え時にのみモータ回転で作動するが、弁が開閉が完了した時点では、モータへの給電は必要がないので節電になる。
また、取水口41の近傍に濁度計64を設けたので、溜め池1内の水が底土を巻き上げた場合等の汚泥の濃度が高いことを検出すれば、底部12近傍での取水ポンプ或いは吸水ポンプでもある取水ポンプ4を停止して、同時に電動弁63を閉めて溜め池1の水を用水路2に排出しないようにしているので、溜め池1の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがない。また、大雨後には濁流が流入して表面水位の付近でも高濃度の放射性微粒子が浮遊し混入する虞があるが、この場合にも濁度計64が所定値に達すれば取水ポンプ4を停止し、電動弁63を閉める設定にすれば、外部の用水路2に排出することがない。
更に、溜め池1の水位が上がり、濁度計64が汚泥の濃度が低くなったことを検知すれば、配管5内は水が満管状態にあるので電動弁63を開放することにより、サイホン現象が再開し、上澄水が自然と用水路2に流下し続けることになる。
更に、溜め池1の水位が上がり、濁度計64が汚泥の濃度が低くなったことを検知すれば、配管5内は水が満管状態にあるので電動弁63を開放することにより、サイホン現象が再開し、上澄水が自然と用水路2に流下し続けることになる。
[保守、修理]
浮体31には取水ポンプ4のメンテナンス用の移動用のロープ321,322が設けられ、配管5も移動範囲に移動可能となるように所定長さの可撓管51が浮体31に接続されているので、浮体31は移動可能であり、常時には浮体31が溜め池1のほぼ中央に位置するように係留され、保守や修理の場合には、ロープ322を繰り出し、逆に、ロープ321を堤11側に引っ張れば、浮体31を陸上付近まで移動させ、堤11に係留することができる。また、元の溜め池1のほぼ中央に位置するように移動させ、所定位置に係留にはロープ322を引っ張れば浮体31は固定杭13に取り付けられた滑車131に近づくように移動し、適所に浮体31が移動した状態で、移動用のロープ321,322を堤11の係留杭141,142に固定すれば良い。
浮体31には取水ポンプ4のメンテナンス用の移動用のロープ321,322が設けられ、配管5も移動範囲に移動可能となるように所定長さの可撓管51が浮体31に接続されているので、浮体31は移動可能であり、常時には浮体31が溜め池1のほぼ中央に位置するように係留され、保守や修理の場合には、ロープ322を繰り出し、逆に、ロープ321を堤11側に引っ張れば、浮体31を陸上付近まで移動させ、堤11に係留することができる。また、元の溜め池1のほぼ中央に位置するように移動させ、所定位置に係留にはロープ322を引っ張れば浮体31は固定杭13に取り付けられた滑車131に近づくように移動し、適所に浮体31が移動した状態で、移動用のロープ321,322を堤11の係留杭141,142に固定すれば良い。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、溜め池1の表面水位に追従する浮体31に取水ポンプ4の取水口41を設けて、上澄水だけを排出するようにし、取水口41の近傍に濁度計64を設けたので汚泥の濃度が高いことを検出すれば底部12近傍での取水ポンプ4を停止し、同時に電動弁63を閉めて排出しないようにしているので、溜め池1の底土である汚物や放射性汚泥を排出することがない。また、大雨後には濁流が流入して表面水位付近でも高濃度の放射性微粒子が混入する虞があるが、この場合にも濁度計64が所定値に達すれば取水ポンプ4を停止し、電動弁63を閉める設定にして、溜め池1の外部の用水路2等に排水しないようにすることができる。
また、サイホン現象を利用した排水装置なので、始動時に取水ポンプ4を稼働して用水路2への排水が始まれば、その後はサイホン現象・作用により自然に排水が継続されるので、 排水装置の起動時と停止時のみの電力使用であり、溜め池1等の大量の水を最小の電力で用水路2に排水することができ、運転経費が削減できる。
さらに、放射性物質に関係なく、農業用水として澄んだ水で溜め池1の表面水位の比較的暖かい水の供給が必要な場合にも有効な装置となる。
しかも、本発明の排水装置は、運転開始後の保守、修理が容易となり、特に、取水口41から所定の距離を可動可能な可撓管51にしたので、取水口41を堤11である陸上付近に移動可能であるので、保守がより簡単になる。更に、構成がシンプルで極めて簡易に設置でき、且つ安価で提供することができる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されないことは勿論である。例えば、実施例では溜め池で説明したが、同等の貯水池等に適用しても良いことは勿論であり、また、配管を円筒配管としたが断面矩形の配管でも良いことは勿論である。
さらに、放射性物質に関係なく、農業用水として澄んだ水で溜め池1の表面水位の比較的暖かい水の供給が必要な場合にも有効な装置となる。
しかも、本発明の排水装置は、運転開始後の保守、修理が容易となり、特に、取水口41から所定の距離を可動可能な可撓管51にしたので、取水口41を堤11である陸上付近に移動可能であるので、保守がより簡単になる。更に、構成がシンプルで極めて簡易に設置でき、且つ安価で提供することができる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されないことは勿論である。例えば、実施例では溜め池で説明したが、同等の貯水池等に適用しても良いことは勿論であり、また、配管を円筒配管としたが断面矩形の配管でも良いことは勿論である。
1・・溜め池、11・・堤、111・・歩道、112・・外側斜面、
113・・内側斜面、12・・底部、13・・固定杭、131・・滑車、
141,142・・係留杭、15・・固定アンカー、
16・・斜面固定アンカー、
2・・用水路、21・・底部、
3・・取水機構、31・・浮体、311・・フロート、312・・ボート部、
313・・底部、
32,321,322・・ロープ、
4・・取水ポンプ(吸水・水中)ポンプ、41・・取水口、42・・U字管、
43・・防水プルボックス、
5・・配管、51・・可撓管、52・・円筒配管、
53・・下部開口(排水口)、
61・・流量計、62・・空気弁、63・・電動弁、
64・・濁度計、641・・防水プルボックス、642・・取付部材、
65・・制御盤
113・・内側斜面、12・・底部、13・・固定杭、131・・滑車、
141,142・・係留杭、15・・固定アンカー、
16・・斜面固定アンカー、
2・・用水路、21・・底部、
3・・取水機構、31・・浮体、311・・フロート、312・・ボート部、
313・・底部、
32,321,322・・ロープ、
4・・取水ポンプ(吸水・水中)ポンプ、41・・取水口、42・・U字管、
43・・防水プルボックス、
5・・配管、51・・可撓管、52・・円筒配管、
53・・下部開口(排水口)、
61・・流量計、62・・空気弁、63・・電動弁、
64・・濁度計、641・・防水プルボックス、642・・取付部材、
65・・制御盤
Claims (4)
- 用水路の底の位置よりも底の位置が高い溜め池において、
溜め池の表面水位に追従する浮体に取水口と濁度計と取水ポンプとを設けるとともに、
該取水口から用水路の排水口までを連続する配管を設け、
該配管の溜め池の堤に位置する部分には空気のみを外部に放出する空気弁を設け、
前記排水口の近傍には電動弁を設け、
サイホン現象より溜め池の上澄水を排水することを特徴とする溜め池の排水装置。 - 前記管路の前記取水口から所定の距離は屈曲可能な可撓管としたことを特徴とする請求項1に記載の溜め池の排水装置。
- 前記溜め池のほぼ中央には、溜め池の底に固定し水面まで延びた固定杭を設け、該固定杭と前記堤とにはロープを掛け渡し、該ロープの適所に前記浮体を取り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の溜め池の排水装置
- 前記空気弁の上流近傍には流量計を設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の溜め池の排水装置。
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105404319A (zh) * | 2015-12-18 | 2016-03-16 | 上海碧兰环保技术开发有限公司 | 无动力自动抽真空虹吸辅助装置 |
CN117802950A (zh) * | 2023-11-28 | 2024-04-02 | 甘肃省水利水电勘测设计研究院有限责任公司 | 利用排洪沟地形退水的灌溉引水渠道 |
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2013
- 2013-11-22 JP JP2013241507A patent/JP2015101849A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105404319A (zh) * | 2015-12-18 | 2016-03-16 | 上海碧兰环保技术开发有限公司 | 无动力自动抽真空虹吸辅助装置 |
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