JP2015100386A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで再開できるようにし、遊技者の利便性を高める。
【解決手段】遊技球が入球可能な大入賞口と、遊技球が通過可能な大当り遊技終了ゲートを備え、大入賞口が開状態となる大当り遊技の全てのラウンドを消化した後(大当り遊技で定められた大入賞口の全ての開閉動作が終了した後)、大当り遊技終了ゲートに遊技球が通過するまで、大当り遊技を終了しないこととしている(S552〜S556)。これにより、遊技者は、大当り遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができる。この結果、図柄変動遊技の開始前に休憩をとることも可能となり、遊技者の利便性を向上させることができる。
【選択図】図21

Description

本発明は、パチンコ機やアレンジボール等の弾球式の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄(識別情報)を変動表示させる図柄変動遊技を行い、図柄変動遊技にて特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定結果)で停止表示された後、遊技球が所定のゲートを通過すると、大入賞口(可変入球装置)を開放させる大当り遊技(特定遊技)を開始するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−231862号公報
上述した遊技機では、遊技者が任意のタイミングで特定遊技を開始させることができるため、特定遊技を開始する前に休憩をとる等、一息つくことが可能である。一方、遊技者によっては、特定遊技開始前の状態で遊技を停止させる(離席する)ことに不安を覚え、特定遊技を終了させてから停止することを希望するものもいる。しかしながら、特定遊技に定められた可変入球装置の全ての開放動作が終了すると、所定のエンディング時間を経て、特定遊技は終了し、図柄変動遊技が自動的に再開されるから、遊技者は、図柄変動遊技を任意のタイミングで再開させることはできない。
本発明の遊技機は、特定遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで再開できるようにし、遊技者の利便性を高めることを主目的とする。
本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の遊技機は、
識別情報の変動表示の結果が特定結果となったことに基づいて特定遊技を開始する遊技機であって、
遊技球を検知可能な検知手段を備え、
前記特定遊技中は、前記識別情報の変動表示が行われない遊技状態とされ、前記特定遊技の終了後に、前記識別情報が変動表示可能な遊技状態とされるものであり、
前記特定遊技中に前記検知手段により遊技球が検知されることに基づいて該特定遊技を終了する
ことを要旨とする。
この本発明の遊技機では、識別情報の変動表示の結果が特定結果となったことに基づいて特定遊技を開始するものにおいて、特定遊技中は、識別情報の変動表示が行われない遊技状態とされ、特定遊技の終了後に、識別情報が変動表示可能な遊技状態とされるものであり、特定遊技中に検知手段により遊技球が検知されることに基づいて特定遊技を終了することとしている。
これにより、遊技者は、特定遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができるから、遊技者の利便性を高めることができる。尚、「検知手段」で遊技球が検知されることで特定遊技を終了するので、この検知手段を「終了用検知手段」ともいう。
こうした本発明の遊技機において、
遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球装置を備え、
前記特定遊技中に前記可変入球装置が所定回数入球可能状態とされるものであって、
前記特定遊技中において、前記特定遊技に定められた前記入球可能状態に変化する動作の全てを終了した後に、前記検知手段により遊技球が検知されると、前記特定遊技を終了する
ものとすることもできる。
こうすれば、遊技者は、特定遊技中に定められた全ての入球可能状態(開放動作)が終了した後、任意のタイミングで特定遊技を終了させることができる。これにより、入球可能状態となる機会がまだ残っているにもかかわらず、誤って特定遊技を終了させてしまうといった事態が発生することを防止することができる。また、特定遊技を終了させて図柄変動遊技が再開する前に、休憩をとることも可能である。尚、「特定遊技中に可変入球装置が所定回数入球可能状態とされる」とは、1回入球可能状態とされてもよいし、複数回入球可能状態とされてもよい。複数の特定遊技が設定される場合には、特定遊技によって入球可能状態とされる回数を異なるようにしてもよい。また、「入球可能状態に変化する動作(「開放動作」ともいう)を全て終了した後に」特定遊技を終了可能な状態とするため、例えば、実行中の特定遊技に定められた全ての開放動作を終了することを条件に、検知手段の検知を有効にしてもよいし、通過路が制限された状態からその制限が解除された状態へ変化させる等により検知手段に遊技球が通過可能な状態としてもよい。すなわち、全ての開放動作が終了するまでは特定遊技を終了しないように設定することができる。
この態様の本発明の遊技機において、
前記特定遊技の終了態様として、前記検知手段により遊技球が検知されることに基づいて前記特定遊技を終了する第1の終了態様と、前記特定遊技中において前記可変入球装置が前記入球可能状態に変化する動作の全てを終了すると前記検知手段による遊技球の検知の有無に拘らず前記特定遊技を終了する第2の終了態様と、を含む複数の終了態様を有する
ものとすることもできる。
こうすれば、特定遊技の終了態様を多様化することができるから、遊技興趣をより向上させることができる。また、本構成を採用することで、例えば、所謂初当り(通常遊技状態において発生した当り)が発生したときや所謂連荘を終了させる当りが発生したとき等の特定の当りが発生したときは第1の終了態様とし、他の当りが発生したときは第2の終了態様としたり、第1の終了態様と第2の終了態様を任意に選択できるようにしたりすることができる。これにより、識別情報の変動表示が開始しない状態で遊技を中断(休憩)したり、識別情報の変動表示が開始しない状態で所定の始動口(例えば、第2始動口)を狙って遊技球を発射したりすることができる。また「複数の終了態様を有する」のであるから、終了態様として、少なくとも第1の終了態様と第2の終了態様を有すればたり、第3の終了態様等を有していてもよい。
この態様の本発明の遊技機において、
遊技者による指示入力によって、前記複数の終了態様のいずれかを選択する
ものとすることもできる。
こうすれば、例えば、休憩が必要な場合には第1の終了態様を選択し、休憩の必要がなく遊技を迅速に進めたい場合や検知手段への遊技球を通過させるための遊技球の消費を回避したい場合には第2の終了態様を選択する等、遊技者自らが終了態様を選択することができるから、利便性をより向上させることができる。尚、「遊技者による指示入力」を検知するための入力検知手段を備えるものとすることができる。また、「終了態様を選択」可能な時期については、特定遊技中としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示中としてもよいし、特定遊技中でなく識別情報が変動表示していない状態としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示が実行される前としてもよいし、その他、任意のタイミングとすることができる。
また、本発明の遊技機において、
遊技球を検知可能な第2検知手段を備え、
識別情報の変動表示の結果が特定結果となった後、前記第2検知手段により遊技球が検知されると、前記特定遊技を開始する
ものとすることもできる。
こうすれば、遊技者は、特定遊技の開始と終了の双方を任意のタイミングで行わせることができるから、遊技者の利便性を一層向上させることができる。尚、「第2検知手段」で遊技球が検知されることで特定遊技を開始するので、この第2検知手段を「開始用検知手段」ともいう。
さらに、本発明の遊技機において、
遊技領域内に配置された第1始動口と、
前記遊技領域内に配置され、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動口と、
を備え、
前記第1始動口または前記第2始動口への遊技球の入球に基づいて前記識別情報の変動表示を開始するものであり、
前記第2始動口は、前記遊技領域のうち第1領域を流下する遊技球が入球可能であり、
前記検知手段は、前記遊技領域のうち第2領域を流下する遊技球を検知可能である
ものとすることもできる。
こうすれば、遊技者は遊技球を流下させる領域を選択することで、第2始動口に遊技球を入球させたり、検知手段に遊技球を検知させたりすることができる。また、例えば、識別情報の変動表示が開始する前に、第2始動口に遊技球を入球させることで、第2始動口に係る識別情報の変動表示を確保しておいてから識別情報の変動表示が可能な状態に移行させるといった遊技を行うことができる。また、本構成において、特定遊技の終了後に第2始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態よりも高い高頻度状態を発生させる高頻度状態発生手段と、第1始動口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報を変動表示させる第1識別情報表示手段と、第2始動口への遊技球の入球に基づいて第2識別情報を変動表示させる第2識別情報表示手段と、遊技球が第1始動口に入球することに基づいて第1当否判定を行う第1当否判定手段と、遊技球が第2始動口に入球することに基づいて第2当否判定を行う第2当否判定手段と、を備え、第2識別情報の変動表示を第1識別情報の変動表示に優先して実行可能とし、第1当否判定よりも第2当否判定の方が遊技者にとって有利である構成を付加することができる。こうすれば、遊技者は、特定遊技の終了後、第2始動口に遊技球を入球させてから、検知手段に遊技球を検知させることで、第1識別情報を変動表示させることなく第2識別情報を変動表示させることができる。また、遊技者に不利な第1識別情報に係る遊技を回避することも可能となる。
あるいは、本発明の遊技機において、
遊技領域内に配置された第1始動口と、
前記遊技領域内に配置され、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動口と、
を備え、
前記第1始動口または前記第2始動口への遊技球の入球に基づいて前記識別情報の変動表示を開始するものであり、
前記検知手段は、前記第2始動口に設けられた
ものとすることもできる。
こうすれば、第2始動口を、遊技球が入球すると、特定遊技が終了する入球口として兼用することができるから、遊技機をより簡素化することができる。また、特定遊技終了の際、即ち識別情報の変動表示が開始される際に、第2始動口への入球を確保することができ、確実に第2始動口に係る識別情報を変動表示させることができる。「検知手段は、前記第2始動口に設けられる」とは、検知手段で遊技球が検知される場合は、自動的に当該遊技球が第2始動口にも入球することを意味する。また、検知手段と第2始動口への入球を検知する検知手段とは、1の検知手段で構成されてもよいし、別個の検知手段で構成されてもよい。また、別個の検知手段で構成される場合には、検知順序(通過順序)はどちらが先でもよい。具体的に、通路の上流側に検知手段が設けられ、下流側に第2始動口検知手段が設けられる構成でもよいし、通路の上流側に第2始動口検知手段が設けられ、下流側に検知手段が設けられる構成でもよい。また、本構成においても、特定遊技の終了後に第2始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態よりも高い高頻度状態を発生させる高頻度状態発生手段と、第1始動口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報を変動表示させる第1識別情報表示手段と、第2始動口への遊技球の入球に基づいて第2識別情報を変動表示させる第2識別情報表示手段と、遊技球が第1始動口に入球することに基づいて第1当否判定を行う第1当否判定手段と、遊技球が第2始動口に入球することに基づいて第2当否判定を行う第2当否判定手段と、を備え、第2識別情報の変動表示を第1識別情報の変動表示に優先して実行可能とし、第1当否判定よりも第2当否判定の方が遊技者にとって有利である構成を付加することができる。
本発明の遊技機によれば、特定遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで再開できるようにし、遊技者の利便性を高めることができる。
本発明の第1実施例であるパチンコ機10の外観を示す外観斜視図である。 第1実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。 第1実施例のパチンコ機10の制御回路の構成を示すブロック図である。 図柄表示装置40の構成を説明する説明図である。 普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す説明図である。 大当り時における特別図柄表示装置42の表示態様の一例を示す説明図である。 演出表示装置34の画面構成を説明する説明図である。 サブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図である。 実施例のパチンコ機10における遊技の流れの概略を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。 大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される役物連続作動装置作動処理の一例を示すフローチャートである。 抽選テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の大当り遊技終了時処理を示すフローチャートである。 第2実施例の特別図柄遊技処理を示すフローチャートである。 第2実施例の主制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される図柄変動遊技待機解除処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。
[第1実施例]
図1は本発明の第1実施例のパチンコ機10(遊技機)の外観を示す外観斜視図であり、図2は第1実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3は第1実施例のパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。
[パチンコ機10の全体構成]
第1実施例のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠11に嵌め込まれたガラス板12(透明板)を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤30(図2参照)と、遊技球を貯留する上受け皿14および下受け皿16と、上受け皿14に貯留されている遊技球を遊技盤30へ発射するための発射ハンドル18と、を備える。
前面枠11は、本体枠21に嵌め込まれており、左辺を回動軸として本体枠21に対して回動できるようになっている。本体枠21は、外枠22に嵌め込まれており、左辺を回動軸として外枠22に対して回動できるようになっている。なお、前面枠11と本体枠21は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。また、外枠22は、略長方形状の木製の枠体として構成されており、パチンコホールの島設備の島枠に固定される。
また、前面枠11の左上部と右上部には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bが設けられており、右端部には、前面枠11を本体枠21に対して施錠するための施錠装置29が設けられている。また、前面枠11の左側には、図示しないプリペイドカード式の球貸装置(CRユニット)が設けられている。
上受け皿14は、その上面部に、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン24aと、CRユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン24bとが配設されている。また、上受け皿14は、その上面中央部に、遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン26と、後述する大当り遊技の開始態様および終了態様を切り替えるための切替スイッチ54とが配設されている。
発射ハンドル18は、前面枠11の右下部に設けられており、遊技者がハンドルに触れていることを検知するタッチセンサ18a(図3参照)や遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ18b(図3参照)が設けられている。発射ハンドル18の回転軸には、上受け皿14に貯留されている遊技球を1球ずつ打ち出すための図示しない発射装置が接続されており、発射ハンドル18が回転操作されると、発射装置が備える発射モータ19(図3参照)が回転し、これに伴って発射ハンドル18の操作量に応じた強さの打撃力で遊技球を打ち出す。
[遊技盤30の構成]
遊技盤30は、図2に示すように、外レール31aと内レール31bとによって囲まれる遊技領域31が形成されている。この遊技盤30は、遊技領域31の左部に配置され遊技球の通過を検知するゲートスイッチ32a(図3参照)を有する普通図柄作動ゲート32と、遊技領域31の右下部に配置された図柄表示装置40と、遊技領域31の中央部に配置された演出表示装置34と、演出表示装置34の周囲を囲むように配置されたセンター役物49と、センター役物49の下側に配置され遊技球の入球を検知する第1始動口スイッチ36a(図3参照)を有する第1始動口36と、第1始動口36の下側に配置され遊技球の入球を検知する第2始動口スイッチ38a(図3参照)を有する第2始動口38と、遊技領域31の左下部に配置された一般入賞口スイッチ45a(図3参照)を有する一般入賞口45と、遊技領域31の下部に開閉可能に配置され遊技球の入球を検知する大入賞口スイッチ44a(図3参照)を有する大入賞口44(可変入球口)と、センター役物49の右部に配置され遊技球の通過を検知する開始ゲートスイッチ50a(図3参照)を有する大当り遊技開始ゲート50と、センター役物49の右部に配置され遊技球の通過を検知する終了ゲートスイッチ50a(図3参照)を有する大当り遊技終了ゲート52と、いずれの入賞口にも入らなかった遊技球を回収するためのアウト口46と、を備える。また、遊技盤30は、この他に、普通図柄作動ゲート32の下側には風車48が設けられ、上述した各入賞口の周辺には遊技球をガイドしたり弾いたりする図示しない多数の釘が設けられている。
第2始動口38は、普通電動役物として設けられる可変式の入球口であり、翼片部38cと、翼片部38cを作動させる第2始動口ソレノイド38b(図3参照)と、を備える。この第2始動口38は、翼片部38cが直立しているときには遊技球の入球の可能性が比較的低い通常状態となり(図2の点線参照)、翼片部38cが左右に開いているときには遊技球の入球の可能性が通常状態よりも高い開放状態となる(図2の実線参照)。なお、本実施例では、翼片部38cが直立した通常状態においては、第2始動口38への遊技球の入球が不可能となるように構成されている。
大入賞口44は、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、開閉板44cと、開閉板44cを作動させる大入賞口ソレノイド44bと、を備える。この大入賞口44は、通常は開閉板44cによって塞がれて遊技球を受け入れない閉状態(閉鎖状態:入球不能状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)において、大入賞口ソレノイド44bによって開閉板44cが作動して手前側に開くことで、遊技球を受け入れやすい開状態(開放状態:入球可能状態)となる。大入賞口44には、遊技球の入球を検知すると共にその入球数をカウントするための大入賞口スイッチ44aが取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、大入賞口スイッチ44aが遊技球の入球を10個カウントするか10個カウントする前に所定時間(例えば、25秒)が経過するまでを1ラウンドとして大入賞口44を開放し、規定ラウンドまで大入賞口44の開放動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間には、所定時間(例えば、2秒間)だけ大入賞口44を閉状態とする。尚、本実施例では、1ラウンド中に1回開放状態となる例を挙げたが、1ラウンド中に複数回開放状態となる(複数回開閉する)態様であってもよい。また、ラウンド毎に異なる開閉回数が設定されてもよい。但し、1のラウンド実行中において、規定個数(10個)の遊技球が入球すること、又は規定時間(25秒)が経過すること、の何れか一方が成立した場合には、当該ラウンドが終了するのは同様である。
図柄表示装置40は、図4の構成図に例示するように、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置41と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置42と、大当り遊技の規定ラウンド数(最大ラウンド数)を示す図柄を表示するラウンド表示装置43と、を備える。普通図柄表示装置41は、発光ダイオード(LED)を用いて構成された左普通図柄表示部41aおよび右普通図柄表示部41bを備える。図5に、普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す。普通図柄表示装置41は、図示するように、左普通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に消灯した表示態様(図5の上から1段目参照)と、左普通図柄表示部41aが点灯し右普通図柄表示部41bが消灯した表示態様(図5の上から2段目参照)と、左普通図柄表示部41aが消灯し右普通図柄表示部41bが点灯した表示態様(図5の上から3段目参照)と、左普通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に点灯した表示態様(図5の上から4段目参照)の4通りの表示態様がある。普通図柄表示装置41は、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過するのを検知したときに、4通りの表示態様を順次切り替えることにより普通図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、上記表示態様のうちのいずれかの表示態様で普通図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された普通図柄の表示態様が特定の表示態様(例えば、図5の上から4段目に示す表示態様)であるときに、当りとして第2始動口38を一定時間(例えば、0.5秒)に亘って開放する。なお、普通図柄の変動表示中に、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過したときには、普通図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。
特別図柄表示装置42は、図4に示すように、7セグメント表示器を用いて構成された第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bとを備えており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している。特別図柄表示装置42は、第1始動口36か第2始動口38かのいずれかの入球が検知されたときに、第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bのうち対応する特別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)である場合に、大当りが確定する。本実施例では、第1特別図柄表示部42aが第1始動口36への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる第1始動口対応表示部となっており、第2特別図柄表示部42bが第2始動口38への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる第2始動口対応表示部となっている。以下、特に、第1特別図柄表示部42aで表示される特別図柄を第1特別図柄(特図1)とも呼び、第2特別図柄表示部42bで表示される特別図柄を第2特別図柄(特図2)とも呼ぶ。図6に、大当り時における特別図柄表示装置42の表示態様の一例を示す。図示するように、第1通常大当りに係る大当り図柄(「第1通常大当り図柄」)としては、第1特別図柄表示部42aにおける右上,右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様(図6の左側1段目参照)と、第2特別図柄表示部42bにおける中段の横棒セグメントと右上および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様(図6の右側1段目参照)とがある。第1確変大当りに係る大当り図柄(「第1確変大当り図柄」)としては、第1特別図柄表示部42aにおける中段および下段の横棒セグメントと左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様(図6の左側2段目参照)と、第2特別図柄表示部42bにおける上段および下段の横棒セグメントと右上および右下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様(図6の右側2段目参照)とがある。また、第2確変大当りに係る大当り図柄(「第2確変大当り図柄」)としては、第2特別図柄表示部42bにおける上段および下段の横棒セグメントと右上および左上の縦棒セグメントとが点灯する表示態様(図6の右側3段目参照)がある。なお、大当り時における特別図柄の表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何なる態様で表示するものとしてもよいし、大当り時における特別図柄の表示態様の種類も何種類用意してもよい。特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口36および第2始動口38のいずれかに入球したときには、それぞれの始動口毎に特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている特別図柄の変動表示が順次消化される。なお、後述するが、第1特別図柄の変動表示の保留数は第1保留図柄35aによって表示され、第2特別図柄の変動表示の保留数は第2保留図柄35bによって表示される。
大当り遊技は、特別図柄が大当り図柄で停止表示されることに基づいて開始される。大当り遊技の開始態様としては、特別図柄が大当り図柄で停止表示されることに基づいて条件装置が作動し、条件装置の作動中に大当り遊技開始ゲート50を遊技球が通過すると、役物連続作動装置が作動して大当り遊技が開始される非自動開始態様と、特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、条件装置および役物連続作動装置の双方が作動して大当り遊技が自動的に開始される自動開始態様とがあり、本実施例では、切替スイッチ54がオフされている状態で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、自動開始態様が選択され、切替スイッチ54がオンされている状態で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、非自動開始態様が選択される。なお、非自動開始態様が選択された場合、条件装置作動中に大当り遊技開始ゲート50に遊技球を通過させる遊技を「ゲート通過遊技」と呼ぶ。
尚、特定遊技の実行時間を、大当り遊技の実行期間と等しくしてもよいし、大当り遊技は、特定遊技の実行期間中に実行されるものとしてもよい。具体的に、特別図柄が当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)で停止表示されると、特定遊技を開始するものとする。そして、特定遊技開始後に当り遊技開始ゲートを遊技球が通過することで、又は所定のファンファーレ時間が経過することで、役物連続作動装置が作動する(即ち大当り遊技が開始する)ものとすることができる。ファンファーレ時間とは、大入賞口を開放状態とする前に『大当り』、『おめでとう』等の表示を行い、遊技者に大入賞口が開放することを報知するための時間である。また、大当り遊技の実行フローとしては、特別図柄が当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)で停止表示されると、所定の図柄停止時間経過後に、所定のファンファーレ時間を経て、大入賞口44が開放状態とされる。その後、所定回数、閉鎖状態と開放状態とに変化した後、閉鎖状態で所定のエンディング時間を経て、識別情報が変動表示可能な状態となる態様が例示される。エンディング時間とは、『終了』、『おつかれさま』等の表示を行い、大入賞口の開放動作が終了したことを報知するための時間である。また、本実施例に加えて、小当り遊技を設けてもよい。小当り遊技とは、特別図柄が小当り図柄で停止表示されることに基づいて開始されるものである。また小当り遊技においても大入賞口44が所定回数開閉動作を行うものとされる。また、大当り遊技に加え、小当り遊技を含めて特定遊技とすることができる。
また、大当り遊技は、大入賞口44の開閉動作が規定ラウンド数実行されたことに基づいて終了する。大当り遊技の終了態様としては、大入賞口44の開閉動作が規定ラウンド数実行されたときに、条件装置および役物連続作動装置の作動が終了することなく、大当り遊技終了ゲート52を遊技球が通過すると、条件装置および役物連続作動装置の作動が終了して大当り遊技が終了する非自動終了態様と、大入賞口44の開閉動作が規定ラウンド数実行されると、条件装置および役物連続作動装置の双方の作動が終了して大当り遊技が自動的に終了する自動終了態様とがあり、本実施例では、切替スイッチ54がオフされている状態で大入賞口44の開閉動作が規定ラウンド数実行されると、自動終了態様が選択され、切替スイッチ54がオンされている状態で大入賞口44の開閉動作が規定ラウンド数実行されると、非自動終了態様が選択される。
大当り遊技が終了すると、特別図柄の変動表示に係る遊技(図柄変動遊技)を「低確率時短なし電サポなし状態(通常遊技状態)」とは異なる特別な態様(遊技者にとって有利な態様)で進めることができる状態である特別状態を発生させる。特別状態としては、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率(特図当り確率)が低確率状態よりも高くなる特図高確率状態(確率変動状態:以下、「高確率状態」と呼ぶ)と、特別図柄の変動時間が短縮される特図時短状態(変動短縮状態:以下、「時短あり状態」と呼ぶ)と、普通図柄の当否判定の結果が当りとなる確率(普図当り確率)が低確率状態よりも高くなると共に普通図柄の変動時間が短縮され且つ普通図柄が当り図柄で停止表示されたときに第2始動口38の開放時間が延長される電サポあり状態(高頻度状態)とが含まれる。本実施例では、通常大当り図柄(「第1通常大当り図柄」)で大当りとなった場合には、大当り遊技後に、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が行われるまで、時短あり状態と電サポあり状態とを含む「低確率時短あり電サポあり状態」を発生させる。なお、「低確率時短あり電サポあり状態」が発生してから所定回数の特別図柄の変動表示が行われると、「低確率時短なし電サポなし状態(通常遊技状態)」に変化する。また、確変大当り図柄(「第1確変大当り図柄」または「第2確変大当り図柄」)で大当りとなった場合には、大当り遊技後に、所定回数(例えば10,000回)の特別図柄の変動表示が行われるまで、高確率状態と時短あり状態と電サポあり状態の全てを含む「高確率時短あり電サポあり状態」を発生させる。
演出表示装置34は、液晶ディスプレイなどの表示装置として構成されており、表示画面上で演出図柄の変動表示やリーチ演出や予告演出などの様々な演出表示が行われる。本実施例の演出表示装置34は、図7に例示する画面構成に示すように、横方向に並んで配置されキャラクタや数字により構成される左,中,右の3つの演出図柄(疑似特別図柄)34L,34M,34Rと、図示しない背景図柄とを有している。この演出表示装置34は、遊技球が第1始動口36に入球した場合と、遊技球が第2始動口38に入球した場合に、3つの演出図柄34L,34M,34Rを変動表示させる。演出図柄34L,34M,34Rは、変動表示が開始されると、それぞれ上から下に向かって高速でスクロールするように変動表示され、変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、左の演出図柄34L,右の演出図柄34R,中の演出図柄34Mの順に停止表示される。このとき、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致しなかったときにはリーチなしの単純な外れとなり(例えば、「358」)、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致したときにはリーチとなる。そして、所定のリーチ演出を伴って中の演出図柄34Mが停止したときに、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rとが一致しなかった場合には、リーチありの外れとなるが(例えば、「393」)、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rのすべてが一致した場合には、大当りとなる(例えば、「777」)。この演出表示装置34で表示される演出図柄の当否の結果は、基本的には、上述した特別図柄表示装置42により表示される特別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)の当否の結果と対応する。尚、当り遊技が実行されておらず、演出図柄(特別図柄)が変動表示されない時間が所定時間に亘って継続すると、遊技機が非遊技状態とみなされ、演出表示装置34の表示画面上に、所定のデモンストレーション画像(デモ画像)が表示される。また、このデモ画像の表示条件に、遊技者が発射を行っていないことや発射ハンドルに接触していないこと等を加えてもよい。
また、本実施例では、演出表示装置34の表示画面内に第1保留図柄35aと第2保留図柄35bも表示されている。第1保留図柄35aは、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示中に第1始動口36に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第1特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。第2保留図柄35bも、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示中に第2始動口38に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。
こうして構成された実施例のパチンコ機10では、第1始動口36が演出表示装置34(センター役物49)の下側に配置されており、遊技者は、遊技球を遊技領域31の左側(演出表示装置34の左側領域)に流下させるように発射ハンドル18を回転操作(所謂左打ち)を行うことにより、遊技球を第1始動口36に入球させることができる。また、普通図柄作動ゲート32が演出表示装置34の左側に配置されると共に第2始動口38が第1始動口36の下側に配置されており、遊技者は左打ちを行うことにより、遊技球を普通図柄作動ゲート32に通過させることができ、普通図柄が当りとなって第2始動口38が開放すると、遊技者は左打ちを継続することにより、遊技球を第2始動口38に入球させることができる。さらに、大当り遊技開始ゲート50が遊技領域31の右部に配置されており、演出図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止表示された後(大当り遊技を開始させるための特定条件の成立中)に、遊技者は発射ハンドル18を最大限右回転させて遊技球を発射させる所謂右打ちを行うことにより、遊技球を遊技領域31の右側(演出表示装置34の右側領域)に流下させて、遊技球を大当り遊技開始ゲート50に通過させることができる。また、大入賞口44が遊技領域31の下部に配置されており、大当り遊技が開始されると、遊技者は左打ちを行うことにより、遊技球を遊技領域31の左側(演出表示装置34の左側領域)に流下させて、開状態となった大入賞口44に入球させることができる。また、大当り遊技終了ゲート52が遊技領域31の右部に配置されており、遊技者は右打ちを行うことにより、遊技球を遊技領域31の右側(演出表示装置34の右側領域)に流下させて、遊技球を大当り遊技終了ゲート52に通過させることができる。
[制御回路の構成]
次に、実施例のパチンコ機10の制御回路の構成について主として図3を参照しながら説明する。パチンコ機10の制御回路は、図3に示すように、遊技の基本的な進行の制御を司る主制御基板70と、賞球や球貸の払い出しに関する制御を司る払出制御基板80と、遊技の進行に伴って行われる各種演出の全体的な制御を司るサブ制御基板90と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板100などの制御基板により構成されている。これらの制御基板は、各種論理演算や算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM,プログラムの実行に際してデータを一時的に記憶するRAM,各種制御に必要な時間を計るタイマ(システムタイマ),周辺機器との間でデータをやり取りするための周辺機器インターフェース(PIO),CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器,CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ,定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマー・サーキット
)などの種々の周辺LSIがバスにより相互に接続されている。なお、図3では、各制御基板に搭載された各種デバイスのうち主制御基板70のCPU70a,ROM70b,RAM70cのみを図示し、その他については図示を省略した。また、制御回路の一部をなすサブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図を図8に示す。
主制御基板70は、遊技の基本的な進行の制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、第1始動口スイッチ36aからの入球信号や第2始動口スイッチ38aからの入球信号が直接に入力されると共に、ゲートスイッチ32aからの通過信号や大入賞口スイッチ44aからの入球信号,一般入賞口スイッチ45aからの入球信号,開始ゲートスイッチ50aからの通過信号,終了ゲートスイッチ52aからの通過信号,切替スイッチ54からの操作信号などが中継端子板72を介して入力されている。主制御基板70からは、図柄表示装置40の表示制御を司る図柄表示基板40aへの制御信号や第2始動口ソレノイド38bへの駆動信号,大入賞口ソレノイド44bへの駆動信号,振分ソレノイド54cへの駆動信号などが中継端子板72を介して出力されている。また、主制御基板70は、払出制御基板80やサブ制御基板90,発射制御基板100(払出制御基板80を介して通信)と通信しており、各種指令信号(コマンドや駆動信号など)やデータのやり取りを行っている。
払出制御基板80は、賞球や球貸の払い出しに関する制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、前面枠11の開放を検知する枠開放スイッチ81からの検知信号が直接に入力され、球貸ボタン24aや返却ボタン24bからの操作信号が球貸表示基板82,中継端子板83を介して入力され、賞球の払い出しを検知する払出前スイッチ84および払出後スイッチ85からの検知信号が中継端子板87を介して入力されている。払出制御基板80からは、賞球の払い出しを行う払出モータ86への駆動信号などが中継端子板87を介して出力されている。また、払出制御基板80は、主制御基板70や発射制御基板100と通信しており、各種指令信号やデータのやり取りを行っている。
サブ制御基板90は、図8に示すように、CPU90aやROM90b,RAM90c,タイマ90dなどを備えており、主制御基板70から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の演出を行う。サブ制御基板90は、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91や各種スピーカ28a,28bを駆動するアンプ基板92、各種LEDランプ93aを駆動したり可動演出役物を動作させるための装飾モータ93bを駆動したりする装飾駆動基板93,演出ボタン26に設けられ演出ボタン26の操作を検知する操作検知スイッチ27からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されている。ここで、演出ボタン26や操作検知スイッチ27が「入力検知手段」に相当し、遊技者は演出ボタン26を操作することで、所定の指示入力を行うことができる。
発射制御基板100は、タッチセンサ18aからの検知信号や発射停止スイッチ18bからの操作信号,下受け皿16に遊技球が満タン状態となるのを検知する下受け皿満タンスイッチ102からの検知信号などを入力しており、発射モータ19へ駆動用のパルス信号などを出力している。発射制御基板100は、発射ハンドル18が回転操作されてタッチセンサ18aがオンで発射停止スイッチ18bがオフで下受け皿満タンスイッチ102がオフのときに発射モータ19を駆動して遊技球を発射し、タッチセンサ18aがオフか発射停止スイッチ18bがオンか下受け皿満タンスイッチ102がオンかのいずれかが成立したときに発射モータ19の駆動を停止して遊技球の発射を停止する。また、発射制御基板100は、払出制御基板80を介して主制御基板70と通信しており、タッチセンサ18aからの検知信号などの発射ハンドル18の操作状態に関するデータを払出制御基板80を介して主制御基板70に送信する。
次に、こうして構成された実施例のパチンコ機10における遊技の流れについて説明する。図9は、実施例のパチンコ機10の遊技の流れの概略を示す説明図である。図9に示すように、始動口(第1始動口36または第2始動口38)に遊技球が入球すると(S10)、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始される(S12)。特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)が外れ図柄で停止表示されると(S14)、外れが確定する(S16)。一方、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)が大当り図柄で停止表示されると(S18)、大当りが確定する。
特別図柄が大当り図柄で停止表示された後、切替スイッチ54がオフされている状態では、条件装置および役物連続作動装置の双方が作動して(S20,S22)、大入賞口44の開閉動作を行う大当り遊技が開始される(S24)。大当り遊技で定められた全ての大入賞口44の開閉動作が終了すると、条件装置および役物連続作動装置の作動が終了して大当り遊技が終了する(S26,S28)。このように、切替スイッチ54がオフされている状態では、特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技が自動的に開始され(自動開始態様)、大当り遊技で定められた全ての大入賞口44の開閉動作が終了すると、大当り遊技が自動的に終了する(自動終了態様)。
特別図柄が大当り図柄で停止表示された後、切替スイッチ54がオンされている状態では、条件装置のみが作動する(S30)。ここで、特別図柄が大当り図柄で停止表示されても、直ちに大当り遊技が開始されるわけではなく、大当り遊技が開始されるためには、条件装置作動中(大当り遊技を開始するための特定条件が成立中)に大当り遊技開始ゲート50に遊技球を通過させることが必要とされる。なお、条件装置が作動中でない場合には、遊技球が大当り遊技開始ゲート50を通過しても、大当り遊技が実行されることはない。条件装置の作動中に遊技球が大当り遊技開始ゲート50を通過すると、役物連続作動装置が作動して(S34)、大当り遊技が開始される(S36)。そして、大当り遊技で定められた全ての大入賞口44の開閉動作が終了すると、大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を待つ。このとき、条件装置および役物連続作動装置の作動は終了していないため、大入賞口44の開閉動作は終了しているものの大当り遊技は終了していない状態である。この状態で遊技球が大当り遊技終了ゲート52に通過すると(S38)、条件装置および役物連続作動装置の作動が終了して大当り遊技が終了する(S40,S42)。このように、切替スイッチ54がオンされている状態では、遊技者は、特別図柄が大当り図柄で停止表示された後に、遊技球を大当り遊技開始ゲート50に通過させることで、大当り遊技を開始させ(非自動開始態様)、遊技球を大当り遊技終了ゲート52に通過させることで、大当り遊技を終了させることができる(非自動終了態様)。
[主制御処理]
次に、実施例のパチンコ機10の動作の詳細について説明する。図10は、主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ機10の電源が投入されたときに実行される。主制御処理は、初期化処理などの電源投入に必要な電源投入処理を実行した後(S100)、遊技開始処理(S110)と、普通図柄遊技処理(S120)と、普通図柄当り遊技処理(S130)と、特別図柄遊技処理(S140)と、役物連続作動装置作動処理(S150)と、大当り遊技処理(S160)とを繰り返し実行することにより行われる。なお、本実施例では、S110〜S160の処理に要する時間は約4msecとなっているため、これらの処理は約4msecの間隔で繰り返し実行されることになる。主制御基板70は、これらの処理の実行に伴って、各種コマンドを担当する制御基板に送信してコマンドに応じた処理を実行させることにより、パチンコ機10の全体の遊技を進行させている。
[遊技開始処理]
S110の遊技開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、各種センサ(ゲートスイッチ32aや第1始動口スイッチ36a,第2始動口スイッチ38a,大入賞口スイッチ44a,一般入賞口スイッチ45a,開始ゲートスイッチ50a,終了ゲートスイッチ52a,切替スイッチ54など)の状態を検出してRAM70cの所定の状態記憶領域に保存したり、各種判定用情報(後述する大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数,リーチ用乱数,変動パターン決定用乱数、普通図柄当否判定用乱数など)を更新したりする。続いて、遊技球の入球に関わるスイッチ(第1始動口スイッチ36aや第2始動口スイッチ38a,大入賞口スイッチ44a,一般入賞口スイッチ45aなど)により遊技球が検知されたか否かを判定し、検知されたと判定すると、払い出すべき賞球数を演算して賞球情報としてRAM70cの所定の賞球情報記憶領域に保存し、賞球情報が値0でないときには賞球数指定コマンド(賞球情報)を払出制御基板80に送信して遊技開始処理を終了する。払出制御基板80は、賞球数指定コマンドを受信すると、払出モータ86を駆動制御して遊技球を1球ずつ払い出すと共に払出前スイッチ84および払出後スイッチ85により払い出した遊技球が検知される度に賞球情報(未払いの遊技球数)を値1ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、賞球情報が値0となるまで繰り返し実行されるが、遊技球の入球が検知されて主制御基板70から新たな賞球数指定コマンドを受信すると、その賞球情報も値0となるまで処理が繰り返される。遊技開始処理が終了すると、主制御処理に戻って次のS120の普通図柄遊技処理に進む。
[普通図柄遊技処理]
S120の普通図柄遊技処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、普通図柄の保留が値0でない即ち値1以上あるか否かを判定し、保留が値1以上あるときには保留数を値1だけデクリメントして普通図柄の当否判定を行うと共に当否判定の結果に基づいて停止表示させる普通図柄(図5参照)を決定する。普通図柄の当否判定は、普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過することに基づき取得される普通図柄当否判定用乱数と、普通図柄当り判定テーブルを用いて行われるもので、電サポなし状態(開放延長フラグがオフ)にあるときには当り確率の低い(例えば、約0.8%)低確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられ、電サポあり状態(開放延長フラグがオン)にあるときには当り確率の高い(例えば、約99.2%)高確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられる。また、当否判定の結果が当りのときには、当り図柄を停止表示させる図柄に決定し、当否判定の結果が外れのときには、外れ図柄のうちのいずれかを停止表示させる図柄に決定する。そして、普通図柄の変動時間を設定して普通図柄の変動表示を開始し、変動時間が経過するのを待つ。変動時間の設定は、電サポなし状態(開放延長フラグがオフ)にあるときには長時間(例えば、30秒)に設定され、電サポあり状態(開放延長フラグがオン)にあるときには短時間(例えば、1秒)に短縮される。変動時間が経過すると、決定した図柄で普通図柄を停止表示し、停止表示した図柄が当り図柄のときには、第2始動口38の開放時間を設定し、第2始動口38の開放を開始して普通図柄遊技処理を一旦終了し、停止表示した図柄が外れ図柄のときには、何もせずに普通図柄遊技処理を終了する。第2始動口38の開放時間は、電サポなし状態(開放延長フラグがオフ)にあるときには短時間(例えば0.5秒)に設定され、電サポあり状態(開放延長フラグがオン)にあるときには長時間(例えば5秒)に延長される。また、第2始動口38の開放は、上述したように、第2始動口ソレノイド38bを駆動制御することによって、翼片部38cを左に開くことにより行う。普通図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS130の普通図柄当り遊技処理に進む。このように、電サポあり状態においては、普通図柄の変動時間を短縮する普図変動時間短縮機能を作動させると共に普通図柄の当否判定の結果が当りとなる確率(普図当り確率)を高くする普図確率変動機能を作動させ、且つ、第2始動口38の開放時間を延長する開放延長機能を作動させる。このため、本実施例の電サポあり状態を、開放延長機能作動状態、普図時短状態または普図確変状態ともいう。また、これら3つの機能を同時に作動させる形態のみを例示したが、いずれか1つの機能またはいずれか2つの機能を作動させる形態とすることもできる。
[普通図柄当り遊技処理]
S130の普通図柄当り遊技処理では、主制御基板70のCPU70aは、第2始動口38が開放を開始してからの経過時間(開放経過時間)が普通図柄遊技処理で設定された設定時間に達しているか否か、規定数(例えば、8個)の遊技球が第2始動口38に入球しているか否かを判定する。開放経過時間が設定時間に達しておらず規定数の遊技球が第2始動口38に入球してもいないと判定すると、第2始動口38の開放を維持したまま普通図柄当り遊技処理を一旦終了する。一方、開放経過時間が設定時間に達していると判定したり、開放経過時間が設定時間に達する前であっても既に規定数の遊技球が第2始動口38に入球していると判定すると、第2始動口ソレノイド38bの駆動を停止して、普通図柄当り遊技処理を終了する。普通図柄当り遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS140の特別図柄遊技処理に進む。
[特別図柄遊技処理]
S140の特別図柄遊技処理は、図11〜図13に示すフローチャートに従って実行される。特別図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、第1始動口スイッチ36aからの検知信号を入力して第1始動口36に遊技球が入球したか否かを判定する(S200)。第1始動口36に遊技球が入球したと判定すると、現在の第1特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S202)。第1特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第1特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S204)、判定用情報を取得してRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S206)、第1特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S208)。ここで、S206で取得される判定用情報としては、第1始動口36への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第1特別図柄表示部42aに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第1特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの図柄変動遊技の進行に関する情報が例示できる。なお、大当り判定は、特別図柄の当否判定に相当するものである。また、第1特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置34の表示画面内の第1保留図柄35aで表示するための第1特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、S200で第1始動口36に遊技球が入球していないと判定したり、S202で第1特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S204〜S208の処理をスキップして次のS210の処理に進む。
続いて、第2始動口スイッチ38aからの検知信号を入力して第2特別図柄を変動表示させるための第2始動口38に遊技球が入球したか否かを判定する(S210)。第2始動口38に遊技球が入球したと判定すると、現在の第2特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S212)。第2特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第2特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S214)、判定用情報を取得してRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S216)、第2特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S218)。ここで、S216で取得される判定用情報としては、第2始動口38への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第2特別図柄表示手段42bに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第2特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの図柄変動遊技の進行に関する情報が例示できる。また、第2特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置34の表示画面内の第2保留図柄35bで表示するための第2特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、S210で第2始動口38に遊技球が入球していないと判定したり、S212で第2特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S214〜S218の処理をスキップして次のS220の処理に進む。
次に、条件装置作動フラグがオン(条件装置が作動中)であるか否か(S220)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中であるか否か(S222)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが停止表示時間中であるか否か(S224)をそれぞれ判定する。条件装置作動フラグがオンであると判定すると、特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の役物連続作動装置作動処理に進む。一方、条件装置作動フラグがオンでなく、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが変動表示中でなく、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが停止表示時間中でないと判定すると、第2特別図柄の保留数が値0であるか否かを判定する(S226)。第2特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、第2特別図柄に係る大当り判定(当否判定、第2当否判定)の実行条件(判定実行条件)が成立し、判定用情報記憶領域(RAM70c)に記憶されている第2特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数)のうち最も古い判定用情報を読み出し(S228)、第2特別図柄の変動表示関連処理を実行して(S230)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。なお、条件装置が作動中であると、特別図柄遊技処理を終了するため、一旦大当り遊技を開始させるための特定条件が成立すると、大当り遊技を開始させるまで図柄変動関連処理が行われることはない。もっとも、遊技機を初期化(リセット)することにより、特定条件成立を解除することは可能である。
一方、第2特別図柄の保留数が値0と判定すると、第1特別図柄の保留数が値0であるか否かを判定する(S232)。第1特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、第1特別図柄に係る大当り判定(当否判定、第1当否判定)の実行条件(判定実行条件)が成立し、判定用情報記憶領域(RAM70c)に記憶されている第1特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数)のうち最も古い判定用情報を読み出し(S234)、第1特別図柄の変動表示関連処理を実行して(S236)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。第1特別図柄の保留数も値0のときには、これで特別図柄遊技処理を終了する。S226〜S236では、第1特別図柄の保留数と第2特別図柄の保留数がいずれも値0でないときには第2特別図柄の変動表示(保留の消化)が優先して実行される(特図2優先変動)。勿論、第1始動口36や第2始動口38に遊技球が入球した順に特別図柄を変動させるもの(入球順変動)としてもよいし、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して行うもの(同時変動)としてもよい。以下、変動表示関連処理の詳細について説明する。なお、第1特別図柄の変動表示関連処理と第2特別図柄の変動表示関連処理はいずれも共通の処理が実行されるため、共通のフローチャート(図14のフローチャート)を用いて説明する。
変動表示関連処理では、まず、確変フラグがオンか否か、即ち現在の遊技状態が高確率状態および低確率状態のいずれであるかを判定する(S300)。確変フラグがオフのとき、即ち現在の遊技状態が低確率状態のときにはS228またはS234で読み出した大当り判定用乱数と低確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行い(S302)、確変フラグがオンのとき、即ち現在の遊技状態が高確率状態のときには読み出した大当り判定用乱数と高確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行って(S304)、その判定結果が大当りか否かを判定する(S306)。大当り判定テーブルの一例を図15に示す。なお、図15(a)に低確率用大当り判定テーブルを示し、図15(b)に高確率用大当り判定テーブルを示す。低確率用大当り判定テーブルでは大当り判定用乱数が値0〜796のうち値60,61のときに大当りとし(1/398.5の大当り確率)、高確率用大当り判定テーブルでは当り判定用乱数が値0〜796のうち値60〜79のときに大当りとするものとした(1/39.85の大当り確率)。なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通の大当り判定テーブルが用いられる。
S306で大当り判定の結果が大当り(特定結果)と判定されたときには、判定用情報記憶領域(RAM70c)から大当り図柄決定用乱数を読み出し(S308)、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて停止表示させる大当り図柄を選択して決定する(S310)。ここで、第1特別図柄の大当り図柄の決定には、図16に例示する第1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルが用いられ、第2特別図柄の大当り図柄の決定には、図17に例示する第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルが用いられる。
第1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルでは、図16に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜127のときに図6の左側1段目の図柄が選択されて「第1通常大当り」となり(50%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値128〜255のときに図6の左側2段目の図柄が選択されて「第1確変大当り」となる(50%の出現確率)。第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルでは、図17に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜127のときに図6の右側1段目の図柄が選択されて「第1通常大当り」となり(50%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値128〜191のときに図6の右側2段目の図柄が選択されて「第1確変大当り」となり(25%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値192〜255のときに図6の右側3段目の図柄が選択されて「第2確変大当り」となる(25%の出現確率)。したがって、第2特別図柄で大当りを引くと、第1特別図柄で大当りを引いた場合には出現し得ない「第2確変大当り」が出現する可能性がある。ここで、「第1通常大当り」および「第1確変大当り」に係る大当り遊技は、後述するように「5R大当り遊技」および「15R大当り遊技」のいずれかが抽選によって選択され(期待値はいずれも10R)、「第2確変大当り」に係る大当り遊技は、後述するように必ず「15R大当り遊技」となることから、「第2確変大当り」は、1回の大当り遊技で獲得可能な遊技利益(賞球)の期待値が最も高い大当りとなる。このため、第2特別図柄を主体とした遊技の方が第1特別図柄を主体とした遊技に比して、遊技者にとって有利となる。
また、S306で大当り判定の結果が大当りでないと判定すると、外れであるから、外れ図柄を決定する(S312)。なお、外れ図柄は、例えば、大当り図柄決定用乱数と図示しない外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することができる。勿論、大当り図柄決定用乱数とは別に外れ図柄決定用乱数を取得するものとすれば、この外れ図柄決定用乱数と外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することもできる。
こうして停止図柄を決定すると、変動パターンテーブルを設定する(S314)。なお、変動パターンテーブルは、図示しないが、大当り判定の結果が大当りである場合には、大当り変動パターンテーブルを設定し、大当り判定の結果が外れである場合には、外れ変動パターンテーブルを設定することにより行う。各変動パターンテーブルは、現在の遊技状態(電サポあり状態か否か)と保留数と変動パターン決定用乱数とに対応付けて各種の変動パターンが規定されており、特別図柄を変動表示させる際には、これらの変動パターンテーブルを用いて一の変動パターンが選択される。なお、特別図柄の変動パターンとは、特別図柄の変動時間を示すものである。
変動パターンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を読み出し(S316)、読み出した変動パターン決定用乱数と設定した変動パターンテーブルとを用いて変動パターンを設定する(S318)。そして、特別図柄の変動表示を開始すると共に(S320)、特別図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S322)、図柄変動開始時コマンドをサブ制御基板90に送信して(S324)、変動表示関連処理を終了する。S320〜S324の処理は、現在の変動表示関連処理の対象が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄の変動表示を開始すると共に、第1特別図柄の保留数を値1だけデクリメントする処理となる。一方、現在の変動表示関連処理の対象が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄の変動表示を開始すると共に、第2特別図柄の保留数を値1だけデクリメントする処理となる。また、S324で送信する図柄変動開始時コマンドには、大当り判定の結果が大当りのときには大当り変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と大当り停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれ、大当り判定の結果が外れのときには外れ変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と外れ停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれている。図柄変動開始時コマンドを受信したサブ制御基板90は、コマンドを解析し、その解析結果に基づいて演出表示装置34の画面上で行う演出内容を決定し、その決定に応じた制御信号(演出コマンド)を演出表示制御基板91に出力して演出表示装置34の制御を行う。
図11〜図13の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始された後に特別図柄遊技処理が実行されると、S222で第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中と判定するため、主制御基板70のCPU70aは、変動時間が経過したか否かを判定する(S238)。変動時間は特別図柄の変動パターンに応じて決定されるから、変動時間が経過したか否かは、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、変動パターンに対応する変動時間とを比較することにより行うことができる。変動時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動時間が経過していると判定すると、変動中の特別図柄の変動表示を停止し(S240)、図柄停止コマンドをサブ制御基板90に送信する(S242)。この図柄停止コマンドを受信したサブ制御基板90(演出表示制御基板91)は、演出表示装置34での図柄変動演出を終了させる。そして、停止表示時間を設定し(S244)、停止表示時間が経過したか否かを判定する(S246)。ここで、停止表示時間は、特別図柄の変動表示を停止してから次に変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば0.6秒に設定される。停止表示時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。特別図柄の停止表示がなされた後に、特別図柄遊技処理が実行されると、S224で停止表示時間中と判定するため、再びS246で停止表示時間が経過したか否かを判定し、停止表示時間が経過していると判定すると、停止表示している特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S248)。
S248で大当り図柄と判定すると、条件装置を作動させるために条件装置作動フラグをオンとすると共に(S250)、確変フラグおよび開放延長フラグの設定状態、即ち大当り図柄が停止表示されたときの遊技状態をRAM70cに記憶し(S252)、大当り確定時指定コマンドをサブ制御基板90に送信する(S254)。ここで、条件装置作動フラグがオンとされても、直ちに大当り遊技が開始されない。大当り遊技の開始には、条件装置作動フラグに加えて役物連続作動装置作動フラグもオンとされることが必要である。また、大当り確定時指定コマンドには、切替スイッチ54のオンオフ状態が含まれる。大当り確定時指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、切替スイッチ54がオンされている状態であれば、大当り遊技開始ゲート50への遊技球の通過を促す所定のゲート通過演出を行う。なお、切替スイッチ54がオフされている状態であれば、その後、直ちに大当り遊技が開始されるため、ゲート通過演出は行わない。また、大当り遊技中には確変機能や変動時間短縮機能,開放延長機能を停止させるために、確変フラグがオンのときには確変フラグをオフとし(S256,S258)、変動短縮フラグがオンのときには変動短縮フラグをオフとすると共に開放延長フラグをオフとして(S260〜S264)、特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の役物連続作動装置作動処理に進む。
一方、S248で大当り図柄でないと判定すると、確変フラグがオンか否かを判定し(S266)、確変フラグがオンでないと判定すると、次のS276の処理に進む。確変フラグがオンであると判定すると、確変カウンタを値1だけデクリメントして(S268)、確変カウンタが値0であるか否かを判定する(S270)。ここで、確変カウンタは、高確率状態を維持する特別図柄の変動回数の上限値を示すものであり、大当り遊技の終了に際してその値がセットされる。確変カウンタが値0でないと判定すると、高確率状態を維持したまま次のS276の処理に進み、確変カウンタが値0であると判定すると、確変フラグをオフとすると共に(S272)、遊技状態指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S274)、次のS276の処理に進む。これにより、パチンコ機10の遊技状態は、高確率状態から低確率状態に変更されることになる。なお、遊技状態指定コマンドには、パチンコ機10の現在の遊技状態を示す確変フラグの設定状況などが含まれる。遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面などの表示を高確率状態用から低確率状態用に変更する等の処理を行う。
次に、変動短縮フラグがオンであるか否かを判定し(S276)、変動短縮フラグがオンでないときにはそのまま特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動短縮フラグがオンのときには変動短縮カウンタを値1だけデクリメントし(S278)、変動短縮カウンタが値0であるか否かを判定する(S280)。ここで、変動短縮カウンタは、変動時間短縮機能(特別図柄および普通図柄の変動短縮)の作動状態を維持する特別図柄の変動回数の上限値を示すものであり、大当り遊技の終了に際して大当り態様に応じた値がセットされる。変動短縮カウンタが値0でないときには、電サポあり状態を維持したまま特別図柄遊技処理を一旦終了し、変動短縮カウンタが値0のときには、電サポあり状態を終了させるために、変動短縮フラグをオフとすると共に(S282)、開放延長フラグをオフとし(S284)、遊技状態指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S286)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。これにより、パチンコ機10の遊技状態は、電サポあり状態から電サポなし状態に変更されることになる。なお、遊技状態指定コマンドには、パチンコ機10の現在の遊技状態を示す変動短縮フラグや開放延長フラグの設定状況などが含まれる。遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面などの表示を電サポあり状態用から電サポなし状態用に変更する等の処理を行う。なお、S270やS280の判定は遊技状態(低確率状態,高確率状態,電サポなし状態,電サポあり状態)かに拘わらず実行されるが、第1,第2確変大当りでは、大当り終了後に、確変カウンタや変動短縮カウンタに10,000回が設定されるため、これらの確変大当りの場合に、確変カウンタや変動短縮カウンタが値0となることは通常あり得ず、次回に大当りを引くまで高確率状態や電サポあり状態が終了することはない。
[役物連続作動装置作動処理]
S150の役物連続作動装置作動処理は、図18に示すフローチャートに従って実行される。図18の役物連続作動装置作動処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、条件装置作動フラグがオンであるか否か(S400)、役物連続作動装置作動フラグがオフであるか否か(S402)、をそれぞれ判定する。条件装置作動フラグがオンでないと判定したり、役物連続作動装置作動フラグがオフでないと判定すると、役物連続作動装置作動処理を終了する。一方、条件装置作動フラグがオンであり且つ役物連続作動装置作動フラグがオフであると判定すると、切替スイッチ54がオンとされているか否かを判定する(S404)。切替スイッチ54は、前述したように、大当り遊技の開始と終了とを自動的に行うか(自動開始態様,自動終了態様)、大当り遊技開始ゲート50や大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過によって行うか(非自動開始態様,非自動終了態様)を切り替えるものである。切替スイッチ54がオフであると判定すると、大当り遊技の開始態様が自動開始態様であると判断し、大当り種別が「第2確変大当り」であるか否かを判定し(S408)、大当り種別が「第2確変大当り」でなく「第1通常大当り」および「第1確変大当り」のいずれかであると判定すると、抽選テーブルとして第1抽選テーブルを設定し(S410)、大当り種別が「第2確変大当り」であると判定すると、抽選テーブルとして第2抽選テーブルを設定する(S412)。
こうして抽選テーブルを設定すると、設定した抽選テーブルに基づいて大当り遊技の実行パターンとしての実行ラウンド数を設定する(S414)。図19に、抽選テーブルの一例を示す。なお、図19(a)は第1抽選テーブルを示し、図19(b)は第2抽選テーブルを示す。第1抽選テーブルでは、図19(a)に示すように、大当り遊技実行パターン決定用乱数が値0〜99のうち値0〜49で実行ラウンド数が5Rの「5R大当り遊技」が設定され(50%の振り分け確率)、大当り遊技実行パターン決定用乱数が値50〜99で実行ラウンド数が15Rの「15R大当り遊技」が設定される(50%の振り分け確率)。また、第2抽選テーブルは、大当り遊技実行パターン決定用乱数が値0〜99の全てで実行ラウンド数が15Rの「15R大当り遊技」が設定される(100%の振り分け確率)。ここで、第1抽選テーブルでは、実行ラウンド数の平均値(期待値)が10Rとなり、第2抽選テーブルでは、実行ラウンド数が必ず15Rとなる。したがって、第2抽選テーブルは、第1抽選テーブルに比して、実行ラウンド数が多く、1回の大当り遊技で獲得可能な遊技利益(賞球)の期待値が高いテーブルといえる。
第2抽選テーブルは、大当り種別が「第2確変大当り」である場合にのみ設定され、第2確変大当り図柄は第2特別図柄の大当り図柄にのみ含まれる。このため、第2抽選テーブルは、基本的には、第2特別図柄に係る大当り判定を主体とした遊技が行われる電サポあり状態中に、大当り判定結果が大当りとなった場合に選択され得る。したがって、一旦大当りとなって電サポあり状態(特に「高確率時短あり電サポあり状態」)を発生させると、遊技者は1回の大当り遊技で獲得可能な遊技利益(賞球)が多くなり、遊技興趣をより向上させることができる。なお、第2抽選テーブルを設定する態様(第2確変大当り図柄)は設けないものとしてもよい。
なお、第2抽選テーブルは大当り遊技実行パターン決定用乱数が値0〜99のいずれであっても「15R大当り遊技」が設定される。したがって、第2抽選テーブルに基づいて大当り遊技のラウンド数を設定する場合には、実質的には抽選は実行されない(単に「ラウンド設定」としてもよい)。
こうして大当り遊技の実行パターンを設定すると、大当り遊技を開始させるために役物連続作動装置作動フラグをオンとし(S416)、大当り遊技開始指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S418)、役物連続作動装置作動処理を終了する。ここで、大当り遊技開始指定コマンドには、S414で設定した大当り遊技の実行パターン(実行ラウンド数)などが含まれる。大当り遊技開始指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、大当り遊技演出(例えば大当りファンファーレ演出)を行う。なお、大当り遊技演出にてS414で設定した大当り遊技の実行パターン(実行ラウンド数)を報知するものとしてもよい。
S404で切替スイッチ54がオンであると判定すると、大当り遊技の開始態様は非自動開始態様であると判断し、開始ゲートスイッチ50aにより遊技球が大当り遊技開始ゲート50を通過するのを検知したか否かを判定し(S408)、大当り遊技開始ゲート50への遊技球の通過を検知したと判定すると、S408〜S418の処理を実行することで役物連続作動装置を作動させて(大当り遊技を開始させて)、役物連続作動装置作動処理を終了し、大当り遊技開始ゲート50への遊技球の通過を検知していないと判定すると、役物連続作動装置を作動させることなく(大当り遊技を開始させることなく)、役物連続作動装置作動処理を一旦終了する。
[大当り遊技処理]
S160の大当り遊技処理は、図20に示すフローチャートに従って実行される。図20の大当り遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、条件装置作動フラグがオンであり且つ役物連続作動装置作動フラグがオンであるか否か、即ち大当り遊技中であるか否かを判定する(S500,S502)。条件装置作動フラグがオフであると判定したり、条件装置作動フラグがオンであっても役物連続作動装置作動フラグがオフである(大当り遊技を開始させるための特定条件成立中)と判定すると、そのまま大当り遊技処理を終了する。一方、条件装置作動フラグがオンであり且つ役物連続作動装置作動フラグがオンであると判定すると、遊技開始タイミングであるか否かを判定し(S504)、遊技開始タイミングであると判定すると、残りラウンド数の初期値として役物連続作動装置作動処理のS414で設定した実行ラウンド数を設定する(S506)。なお、遊技開始タイミングでないと判定すると、残りラウンド数を初期化済みであるからS506をスキップする。
次に、大入賞口44が開放中であるか否かを判定する(S508)。大入賞口44が開放中でない(閉鎖中である)と判定すると、大入賞口44の開放タイミングであるか否かを判定する(S510)。この判定は、規定の閉鎖時間(本実施例では、2秒)が経過したか否かを判定することにより行われる。大入賞口44の開放タイミングではないと判定すると、残りラウンド数が値0であるか否かを判定し(S512)、残りラウンド数が値0でないと判定すると、大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口44の開放タイミングであると判定すると、大入賞口44が開放されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御して(S514)、大当り遊技処理を一旦終了する。
大入賞口44を開放して大当り遊技処理を一旦終了した後は、次に大当り遊技処理を実行したときに、S508で大入賞口44が開放中であると判定し、大入賞口44の閉鎖タイミングか否かを判定する(S516)。大入賞口44の閉鎖タイミングは、開放開始から25秒間の開放時間が経過するか当該開放時間が経過する前に大入賞口44に入球した遊技球の数が規定数(本実施例では、10個)に達したタイミングである。大入賞口44の閉鎖タイミングでないと判定すると、大入賞口44の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口44の閉鎖タイミングであると判定すると、大入賞口44が閉鎖されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御し(S518)、残りラウンド数を値1だけデクリメントして(S520)、大当り遊技処理を一旦終了する。
こうして、S508〜S520の処理が図18の役物連続作動装置作動処理のS414で設定したラウンド数まで繰り返し実行されると、S512で残りラウンド数が値0であると判定されるため、この場合、図21に示す大当り遊技終了時処理を実行して(S522)、大当り遊技処理を終了する。
図21の大当り遊技終了時処理では、主制御基板70のCPU70aは、切替スイッチ54がオンであるか否かを判定する(S550)。切替スイッチ54がオンでなくオフであると判定すると、大当り遊技の終了態様は自動終了態様であると判断し、条件装置作動フラグをオフとすると共に(S554)、役物連続作動装置作動フラグをオフとし(S556)、大当り図柄が確変大当り図柄(「第1確変大当り図柄」,「第2確変大当り図柄」)であるか否かを判定する(S558)、大当り図柄が確変大当り図柄であると判定すると、高確率状態を発生させるために、確変カウンタに10,000回を設定すると共に(S560)、確変フラグをオンとし(S562)、電サポあり状態を発生させるために、変動短縮カウンタを10,000回に設定し(S564)、変動短縮フラグをオンとすると共に(S566)、開放延長フラグをオンとする(S568)。なお、確変カウンタを10,000回に設定することは実質的に次回の大当りが発生するまで高確率状態を発生させることとなり、変動短縮カウンタを10,000回に設定することは実質的に次回の大当りが発生するまで電サポあり状態を発生させることになる。S558で大当り図柄が確変大当り図柄でない、即ち通常大当り図柄(「第1通常大当り図柄」)であると判定すると、確変フラグをオンとすることなく、変動短縮カウンタを100回に設定し(S570)、変動短縮フラグをオンとすると共に開放延長フラグをオンとする(S566,S568)。こうして大当り遊技後の遊技状態を設定すると、大当り遊技終了指定コマンドと遊技状態指定コマンドとをサブ制御基板90に送信して(S572)、大当り遊技終了時処理を終了する。サブ制御基板90は、大当り遊技終了指定コマンドを受信すると、大当り遊技演出処理にて大当り遊技終了演出を行い、遊技状態指定コマンドを受信すると、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面をそのときの遊技状態に応じた背景に設定する処理等を行う。
S550で切替スイッチ54がオンであると判定すると、大当り遊技の終了態様は非自動終了態様であると判断し、終了ゲートスイッチ52aにより大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過が検知されたか否かを判定し(S552)、大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過が検知されたと判定すると、S554〜S572の処理を実行することで条件装置および役物連続作動装置の作動を終了(大当り遊技を終了)させてから、大当り遊技終了時処理を終了し、大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過が検知されていないと判定すると、条件装置および役物連続作動装置の作動を終了させることなく、大当り遊技終了時処理を一旦終了する。前述したように、遊技者は、左打ちを行うことで大当り遊技中に開状態となった大入賞口44に遊技球を入球させることができ、右打ちを行うことで大当り遊技終了ゲート52に遊技球を通過させることができる。したがって、切替スイッチ54がオンされている状態では、遊技者が左打ちによって大当り遊技の全てのラウンドを消化した後、右打ちに切り替えて大当り遊技終了ゲート52に遊技球を通過させるまで大当り遊技が終了されない。図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)は大当り遊技の終了後に開始されるから、遊技者は、図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができることとなり、図柄変動遊技を開始させるまでの間に休憩をとることができる。
以上説明した第1実施例のパチンコ機10によれば、遊技球が入球可能な大入賞口44と、遊技球が通過可能な大当り遊技終了ゲート52を備え、大入賞口44が開状態となる大当り遊技の全てのラウンドを消化した後(大当り遊技で定められた大入賞口44の全ての開閉動作が終了した後)、大当り遊技終了ゲート52に遊技球が通過するまで、大当り遊技を終了しないこととしている。これにより、遊技者は、大当り遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができる。この結果、図柄変動遊技の開始前に休憩をとることも可能となり、遊技者の利便性を向上させることができる。また、大当り遊技開始ゲート50を備え、特別図柄が大当り図柄で停止表示された後、大当り遊技開始ゲート50に遊技球が通過するまで、大当り遊技を開始しないから、遊技者は、大当り遊技を任意のタイミングで開始させることもでき、遊技者の利便性を一層向上させることができる。さらに、遊技者により操作可能な切替スイッチ54を備え、切替スイッチ54がオフとされている状態では、大当り遊技の終了(開始)を自動的に行い、切替スイッチ54がオンされている状態では、大当り遊技の終了(開始)を大当り遊技終了ゲート52(大当り遊技開始ゲート50)への遊技球の通過を契機に行うものとしたから、大当り遊技の終了態様(開始態様)にバリエーションをもたせることができ、遊技興趣を向上させることができる。
第1実施例のパチンコ機10では、大当り遊技の全てのラウンドが消化されてから大当り遊技終了ゲート52に遊技球が通過するまでの間は、条件装置および役物連続作動装置を作動させたままとし、大当り遊技終了ゲート52に遊技球が通過すると、条件装置および役物連続作動装置の双方の作動を終了させるものとしたが、これに限定されるものではなく、大当り遊技の全てのラウンドが消化されると、条件装置のみの作動を終了し、その後、大当り遊技終了ゲート52に遊技球が通過すると、役物連続作動装置の作動を終了させるものとしてもよい。
第1実施例のパチンコ機10では、特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、切替スイッチ54がオフされている状態では、大当り遊技の開始と終了とを自動的に行い(自動実行態様)、切替スイッチ54がオンされている状態では、大当り遊技の開始と終了とをそれぞれ大当り遊技開始ゲート50,大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を契機に行うものとしたが(非自動実行態様)、これに限定されるものではない。例えば、特別図柄が複数の大当り図柄のうち非特定図柄(例えば「第1確変大当り図柄」,「第2確変大当り図柄」)で停止表示されると、自動実行態様とし、特別図柄が複数の大当り図柄のうち特定図柄(例えば「第1通常大当り図柄」)で停止表示されると、非自動実行態様としたり、「初当り」でない状態(「連荘中」)で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、自動実行態様とし、「初当り」の状態で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、非自動実行態様とするなど、自動実行態様と非自動実行態様とを選択するものであればよい。なお、「初当り」であるか否かの判定は、図13の特別図柄遊技処理のS252で記憶された開放延長フラグがオンであるか否か、即ち、大当り図柄が停止表示されたときの遊技状態が「電サポあり状態」であるか否かを判定することにより行うことができ、開放延長フラグがオフ(電サポなし状態)であれば「初当り」であると判定することができる。また、「初当り」であるか否かの判定は、確変フラグに基づいて行うこともできる。具体的には、確変フラグがオンであるか否か、即ち大当り図柄が停止表示されたときの遊技状態が「高確率状態」であるか否かを判定することにより行うこともでき、確変フラグがオフ(高確率状態)であれば「初当り」であると判定する。
第1実施例のパチンコ機10では、切替スイッチ54がオフとされている状態では、大当り遊技の終了を自動的に行い、切替スイッチ54がオンされている状態では、大当り遊技の終了を大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を契機に行うものとしたが、これに限定されるものではなく、大当り遊技の終了を常に大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を契機に行うものとしてもよい。この場合、切替スイッチ54を備えないものとしてもよい。また、大当り遊技の開始についても同様である。
第1実施例のパチンコ機10では、第2始動口38を遊技領域31の下部に配置し、大当り遊技終了ゲート52を遊技領域31の右部に配置するものとしたが、これに限定されるものではなく、第2始動口38と大当り遊技終了ゲート52とを同じ領域(例えば右部)に配置するものとしてもよい。この場合、大当り遊技終了ゲート52を第2始動口38の上方に配置することで、大当り遊技終了ゲート52を通過した遊技球が第2始動口38に入球するように構成するものとしてもよい。また、第2始動口38に終了ゲートスイッチ52aを設けることで第2始動口38に大当り遊技終了ゲート52を内蔵するものとしてもよい。即ち、第2始動口38に入球した遊技球は必ず大当り遊技終了ゲート52を通過する構成とすることができる。これにより、大当り遊技終了の際、即ち特別図柄(識別情報)の変動表示が開始される際に、第2始動口38への入球を確保することができ、確実に第2始動口38に係る識別情報を変動表示させることができる。また、終了ゲートスイッチ52a(第1検知手段、終了用検知手段)と第2始動口スイッチ38aとは、1の検知手段で構成されてもよいし、別個の(独立した)検知手段で構成されてもよい。また、別個の検知手段で構成される場合には、検知順序(通過順序)はどちらが先でもよい。具体的に、通路の上流側に終了ゲートスイッチ52aが設けられ下流側に第2始動口スイッチ38aが設けられる構成でもよいし、通路の上流側に第2始動口スイッチ38aが設けられ下流側に終了ゲートスイッチ52aが設けられる構成でもよい。また、終了ゲートと第2始動口38とを兼用する態様を例示したが、兼用の態様はこれに限られない。例えば、終了ゲートと一般入賞口45とを兼用してもよいし、終了ゲートを、第1始動口36や普通図柄作動ゲート32と兼用してもよい。また、開始ゲートを、第2始動口38や一般入賞口45や普通図柄作動ゲート32と兼用してもよい。
第1実施例のパチンコ機10では、大当り遊技開始ゲート50を1つだけ備えるものとしたが、複数の大当り遊技開始ゲートを備えるものとしてもよい。この場合、遊技球が通過したゲートによって異なる抽選テーブルを用いて大当り遊技の実行パターンを設定するものとしてもよい。
第1実施例のパチンコ機10では、切替スイッチ54により、大当り遊技を自動的に開始する自動開始態様と、大当り遊技を大当り遊技開始ゲート50への遊技球の通過を契機に開始する非自動開始態様とを選択するものとしたが、常に自動開始態様を設定するものであってもよいし、常に非自動開始態様を設定するものであってもよい。また、第1実施例のパチンコ機10では、切替スイッチ54により、大当り遊技を自動的に終了する自動終了態様と、大当り遊技を大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を契機に終了する非自動終了態様とを選択するものとしたが、常に非自動終了態様を設定するものであってもよい。
第1実施例のパチンコ機10では、1つの切替スイッチ54により大当り遊技の開始態様と終了態様とを選択するものとしたが、大当り遊技の開始態様を選択する切替スイッチと大当り遊技の終了態様を選択する切替スイッチとを別々に設けるものとしてもよい。
第1実施例のパチンコ機10では、切替スイッチ54がオフされている状態で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技の開始態様を自動開始態様に設定し、切替スイッチ54がオンされている状態で特別図柄が停止表示されると、大当り遊技の開始態様を非自動開始態様に設定するものとしたが、非自動開始態様の設定中に切替スイッチ54が操作されると、自動開始態様に変更するものとしてもよい。また、切替スイッチ54がオフされている状態で大当り遊技の全てのラウンドが消化されると、大当り遊技の終了態様を自動終了態様に設定し、切替スイッチ54がオンされている状態で大当り遊技の全てのラウンドが消化されると、大当り遊技の終了態様を非自動終了態様に設定するものとしたが、非自動終了態様の設定中に切替スイッチ54が操作されると、自動終了態様に変更するものとしてもよい。また、切替スイッチ54によって「終了態様を選択」可能な時期については、特定遊技中としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示中としてもよいし、特定遊技中でなく識別情報が変動表示していない状態としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示が実行される前としてもよいし、その他、任意のタイミングとすることができる。
また、遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球装置を備え、特定遊技中に可変入球装置が所定回数入球可能状態とされるものであって、特定遊技中において、特定遊技に定められた入球可能状態に変化する動作の全てを終了した後に、検知手段により遊技球が検知されると、特定遊技を終了するものとすることができる。
こうすれば、遊技者は、特定遊技中に定められた全ての入球可能状態(開放動作)が終了した後、任意のタイミングで特定遊技を終了させることができる。これにより、入球可能状態となる機会がまだ残っているにもかかわらず、誤って特定遊技を終了させてしまうといった事態が発生することを防止することができる。また、特定遊技を終了させて図柄変動遊技が再開する前に、休憩をとることも可能である。これにより、特定遊技の内容を知る前に離席したくない、他人に特定遊技を開始されるおそれがあるので特定遊技を実行可能な状態で離席したくない、といった遊技者の要望を満たすことができる。尚、「特定遊技中に可変入球装置が所定回数入球可能状態とされる」とは、1回入球可能状態とされてもよいし、複数回入球可能状態とされてもよい。複数の特定遊技が設定される場合には、特定遊技によって入球可能状態とされる回数を異なるようにしてもよい。また、「入球可能状態に変化する動作(「開放動作」ともいう)を全て終了した後に」特定遊技を終了可能な状態とするため、例えば、実行中の特定遊技に定められた全ての開放動作を終了することを条件に、検知手段の検知を有効にしてもよいし、通過路が制限された状態からその制限が解除された状態へ変化させる等により検知手段に遊技球が通過可能な状態としてもよい。すなわち、全ての開放動作が終了するまでは特定遊技を終了しないように設定することができる。
第1実施例のパチンコ機10では、大当り遊技の全てのラウンド(入球遊技)が消化された後に、大当り遊技終了ゲート52を遊技球が通過すると、大当り遊技を終了するものとしたが、これに限定されるものではなく、大当り遊技の各ラウンド(入球遊技)の終了を、所定のゲートに遊技球が通過したことを契機として行うものとしてもよい(もっとも大入賞口44は閉鎖タイミングが到来すると閉鎖する)。即ち、所定のゲートに遊技球が通過するまで次のラウンドを開始しないものとしてもよい。
[第2実施例]
次に、第2実施例のパチンコ機について説明する。第2実施例のパチンコ機は、大当り遊技の全てのラウンドが終了されると、大当り遊技を終了して待機し、その後、図柄変動遊技開始ゲートを遊技球が通過すると、図柄変動遊技を開始するものである。この第2実施例のパチンコ機では、第1実施例の大当り遊技終了ゲート52および終了ゲートスイッチ52aをそれぞれ「図柄変動遊技開始ゲート」および「図柄変動遊技開始ゲートスイッチ(第3検知手段、変動遊技開始用検知手段)」として用いるものとし、図21の大当り遊技終了時処理に代えて図22の大当り遊技終了時処理が実行され、図12の特別図柄遊技処理に代えて図23の特別図柄遊技処理が実行され、図10の主制御処理に代えて図24の主制御処理が実行される。なお、図22の大当り遊技終了時処理,図23の特別図柄遊技処理,図24の主制御処理の各処理ステップのうちそれぞれ図21の大当り遊技終了時処理,図12の特別図柄遊技処理,図10の主制御処理と同一の処理ステップについては同一のステップ番号を付し、それらの説明は重複するから省略する。以下、図22の大当り遊技終了時処理と図23の特別図柄遊技処理と図24の主制御処理とを順に説明する。
図22の大当り遊技終了時処理では、処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、条件装置作動フラグおよび役物連続作動装置作動フラグを共にオフとし(S552,S554)変動遊技待機フラグをオンとして(S555)、大当り遊技後の遊技状態を設定する処理を行う(S556〜S570)。ここで、大当り遊技終了時処理は、図20の大当り遊技処理のS512で残りラウンド数が値0となったときに実行されるから、大当り遊技の全てのラウンドが終了すると、大当り遊技が終了することとなる。
図12の特別図柄遊技処理では、条件装置作動フラグがオンでないこと(S220)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれも変動表示中でないこと(S222)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれも停止表示時間中でないこと(S224)、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれかが値0でないこと(S226,S232)を条件として、S230またはS236の変動表示関連処理を実行することとしたが、図23の特別図柄遊技処理では、これらの条件に加えて、変動遊技待機フラグがオンでなくオフであることが必要とされる(S221)。したがって、図22の大当り遊技終了時処理にて大当り遊技の終了に伴って変動遊技待機フラグがオンされると、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかの保留が存在する場合であっても、変動遊技待機フラグがオフとされるまで変動表示関連処理(特別図柄の変動表示)の実行が待機されることとなる。
図24の主制御処理では、図10の主制御処理のS100〜S160の処理に加えて、図25に例示する図柄変動遊技待機解除処理が実行される(S170)。図25の図柄変動遊技待機解除処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、変動遊技待機フラグがオンであるか否かを判定する(S600)。変動遊技待機フラグがオンでないと判定すると、図柄変動遊技の待機は既に解除されているから、そのまま図柄変動遊技待機解除処理を終了する。一方、変動遊技待機フラグがオンであると判定すると、切替スイッチ54がオンであるか否かを判定し(S602)、切替スイッチ54がオンでないと判定すると、変動遊技待機フラグをオンからオフとして(S606)、図柄変動遊技待機解除処理を終了する。これにより、図23の特別図柄遊技処理のS221で変動遊技待機フラグがオフであると判定されるから、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかに保留が存在していれば、図柄変動遊技が開始されることとなる。
S602で切替スイッチ54がオンであると判定すると、図柄変動遊技開始ゲートスイッチにより図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過が検知されたか否かを判定し(S604)、図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過が検知されたと判定すると、変動遊技待機フラグをオンからオフとして(S606)、図柄変動遊技待機解除処理を終了し、図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過が検知されていないと判定すると、変動遊技待機フラグをオンとしたまま図柄変動遊技待機解除処理を終了する。即ち、切替スイッチ54がオンされている状態では、図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)は、図柄変動遊技開始ゲートに遊技球を通過させるまで開始されない。これにより、遊技者は、図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができるから、図柄変動遊技を開始させるまでの間に休憩をとることができる。
以上説明した第2実施例のパチンコ機によれば、大当り遊技の全てのラウンドが消化されると、大当り遊技を終了して変動遊技待機フラグをオンとし、その後、図柄変動遊技開始ゲートを遊技球が通過すると、変動遊技待機フラグをオンからオフとして図柄変動遊技を開始するから、第1実施例と同様に、遊技者は、大当り遊技後の図柄変動遊技を任意のタイミングで開始させることができる。この結果、図柄変動遊技の開始前に休憩をとることも可能となり、遊技者の利便性を向上させることができる。また、切替スイッチ54がオフとされている状態では、図柄変動遊技の開始を自動的に行い、切替スイッチ54がオンされている状態では、図柄変動遊技の開始を図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過を契機に行うものとしたから、図柄変動遊技の開始態様にバリエーションをもたせることができ、遊技興趣を向上させることができる。
第2実施例のパチンコ機では、特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、切替スイッチ54がオフされている状態では、大当り遊技終了後の図柄変動遊技の開始を自動的に行い(自動開始態様)、切替スイッチ54がオンされている状態では、大当り遊技終了後の図柄変動遊技の開始を図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過を契機に行うものとしたが(非自動開始態様)、これに限定されるものではない。例えば、特別図柄が複数の大当り図柄のうち一部の図柄(例えば「第1確変大当り図柄」,「第2確変大当り図柄」)で停止表示されると、自動開始態様とし、特別図柄が複数の大当り図柄のうち他の一部の図柄(例えば「第1通常大当り図柄」)で停止表示されると、非自動開始態様としたり、「初当り」でない状態(「連荘中」)で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、自動開始態様とし、「初当り」の状態で特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、非自動開始態様とするなど、自動開始態様と非自動開始態様とを選択するものであればよい。ここで、「連荘中」、即ち電サポあり状態の場合には、第2始動口38への遊技球の入球頻度が電サポなし状態に比して高くなることから、第2特別図柄の保留が存在していることが多い。一方、電サポなし状態の場合には、第2始動口38への遊技球の入球頻度が低いから、第2特別図柄の保留が存在していないことが多い。本実施例では、特別図柄の変動表示を特図2優先変動により行うため、第2特別図柄の保留が存在している場合には、第1特別図柄の保留が存在していても、第1特別図柄が変動表示されることはないが、第2特別図柄の保留が存在していない場合には、第1特別図柄が変動表示される。また、前述したように、第2特別図柄を主体とした遊技は、第1特別図柄を主体とした遊技に比して、大当り遊技で獲得可能な平均遊技利益(賞球)が多く、遊技者にとって有利である。即ち、第2当否判定で当りとなる方が、第1当否判定で当りとなるよりも、大きい利益の当り遊技(15R)が実行される可能性が高く設定されており、遊技者が獲得可能な平均遊技利益が多くなるように設定されている。したがって、「初当り」により大当り遊技が実行され、大当り遊技の終了後に電サポあり状態が発生する場合、右打ちにより図柄変動遊技開始ゲートに遊技球を通過させる前に、電サポあり状態において左打ちにより第2始動口38へ遊技球を入球させることで、第2特別図柄の保留を蓄えることができる。これにより、大当り遊技の終了後、最初の特別図柄の変動表示から遊技者にとって有利な第2特別図柄を主体とした遊技とすることができる。
第2実施例のパチンコ機では、切替スイッチ54により、大当り遊技終了後の図柄変動遊技を自動的に開始する自動開始態様と、大当り遊技終了後の図柄変動遊技を図柄変動遊技開始ゲートへの遊技球の通過を契機に開始する非自動開始態様とを選択するものとしたが、常に非自動開始態様を設定するものであってもよい。尚、また、「開始態様(自動開始態様、非自動開始態様)を選択」可能な時期については、特定遊技中としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示中としてもよいし、特定遊技中でなく識別情報が変動表示していない状態としてもよいし、特定遊技に係る識別情報の変動表示が実行される前としてもよいし、その他、任意のタイミングとすることができる。
また、遊技球が入球可能な第1始動口と、第1の態様と第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動口と、特定遊技の終了後に第2始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態よりも高い高頻度状態を発生させる高頻度状態発生手段と、第1始動口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報を変動表示させる第1識別情報表示手段と、第2始動口への遊技球の入球に基づいて第2識別情報を変動表示させる第2識別情報表示手段と、遊技球が第1始動口に入球することに基づいて第1当否判定を行う第1当否判定手段と、遊技球が第2始動口に入球することに基づいて第2当否判定を行う第2当否判定手段と、遊技球を検知可能な第1検知手段(終了用検知手段)と、遊技球を検知可能な第3検知手段(変動遊技開始用検知手段)と、を備え、第2識別情報の変動表示を第1識別情報の変動表示に優先して実行可能とし、第1当否判定よりも第2当否判定の方が遊技者にとって有利であり、特定遊技中は、識別情報の変動表示が行われない遊技状態とされ、特定遊技中に第1検知手段により遊技球が検知されることに基づいて特定遊技を終了し、特定遊技の終了後に、第3検知手段により遊技球が検知されることに基づいて識別情報が変動表示可能な遊技状態とされるものとすることもできる。
こうすれば、遊技者は、特定遊技中に第1検知手段に遊技球を検知させることで、特定遊技を任意のタイミングで終了させることができる。また、特定遊技の終了後、高頻度状態中に、第2始動口に遊技球を入球させてから、第3検知手段に遊技球を検知させることで、第1識別情報を変動表示させることなく第2識別情報を変動表示させることができる。また、遊技者に不利な第1識別情報に係る遊技を回避することができる。
実施例のパチンコ機10では、大当り遊技後に高確率状態が発生すると、実質的に次に大当りを引くまで高確率状態を維持するものとしたが、これに限定されるものではなく、大当り遊技後に特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)が所定回数(例えば50回や100回など)実行されると、高確率状態を終了させて低確率状態に変化させるものとしてもよい。
また、実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機(パチンコ機)に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAM(遊技価値管理制御部)に記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプの遊技機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。もちろん、遊技価値管理制御部が管理する遊技価値として、遊技の結果得られた遊技価値と、現金等を投入することで得られた遊技価値とを別に管理(別途に表示)してもよいし、一緒に管理(加減算して表示)してもよい(別表示と加減算表示の両方をしてもよい)。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、パチンコ機10が「遊技機」に相当し、終了ゲートスイッチ52aが「検知手段(第1検知手段、終了用検知手段)」に相当し、図21の大当り遊技終了時処理を実行する主制御基板70のCPU70aが「前記特定遊技中に前記終了用検知手段により遊技球が検知されることに基づいて該特定遊技を終了する」手段に相当する。また、大入賞口44が「可変入球装置」に相当する。また、大当り遊技の終了を大当り遊技終了ゲート52への遊技球の通過を契機に行う態様(非自動終了態様)が「第1の終了態様」に相当し、大当り遊技の終了を自動的に行う態様(自動終了態様)が「第2の終了態様」に相当する。また、大当り遊技開始ゲート50が「第2検知手段(開始用検知手段)」に相当する。また、第1始動口36が「第1始動口」に相当し、第2始動口38が「第2始動口」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 パチンコ機、11 前面枠、12 ガラス板、14 上受け皿、16 下受け皿、18 発射ハンドル、18a タッチセンサ、18b 発射停止スイッチ、19 発射モータ、21 本体枠、22 外枠、24a 球貸ボタン、24b 返却ボタン、26 演出ボタン、27 操作検知スイッチ、28a,28b スピーカ、29 施錠装置、30,30B 遊技盤、31a 外レール、31b 内レール、32 普通図柄作動ゲート、32a ゲートスイッチ、34 演出表示装置、34L,34M,34R 演出図柄、35a 第1保留図柄、35b 第2保留図柄、36 第1始動口、36a 第1始動口スイッチ、38 第2始動口、38a 第2始動口スイッチ、38b 第2始動口ソレノイド、38c 翼片部、40 図柄表示装置、40a 図柄表示基板、41 普通図柄表示装置、41a 左普通図柄表示部、41b 右普通図柄表示部、42 特別図柄表示装置、42a 第1特別図柄表示部、42b 第2特別図柄表示部、43 ラウンド表示部、44 大入賞口、44a 大入賞口スイッチ、44b 大入賞口ソレノイド、44c 開閉板、45 一般入賞口、45a 一般入賞口スイッチ、46 アウト口、48 風車、49 センター役物、50 大当り遊技開始ゲート、50a 開始ゲートスイッチ、52 大当り遊技終了ゲート、52a 終了ゲートスイッチ、54 切替スイッチ、70 主制御基板、70a CPU、70b ROM、70c RAM、72 中継端子板、80 払出制御基板、81 枠開放スイッチ、82 球貸表示基板、83 中継端子板、84 払出前スイッチ、85 払出後スイッチ、86 払出モータ、87 中継端子板、90 サブ制御基板、90a CPU、90b ROM、90c RAM、90d タイマ、91 演出表示制御基板、92 アンプ基板、93 装飾駆動基板、93a LEDランプ、93b 装飾モータ、94 演出ボタン基板、100 発射制御基板、102 下受け皿満タンスイッチ。

Claims (7)

  1. 識別情報の変動表示の結果が特定結果となったことに基づいて特定遊技を開始する遊技機であって、
    遊技球を検知可能な検知手段を備え、
    前記特定遊技中は、前記識別情報の変動表示が行われない遊技状態とされ、前記特定遊技の終了後に、前記識別情報が変動表示可能な遊技状態とされるものであり、
    前記特定遊技中に前記検知手段により遊技球が検知されることに基づいて該特定遊技を終了する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1記載の遊技機であって、
    遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球装置を備え、
    前記特定遊技中に前記可変入球装置が所定回数入球可能状態とされるものであって、
    前記特定遊技中において、前記可変入球装置が前記入球可能状態に変化する動作の全てを終了した後に、前記検知手段により遊技球が検知されると、前記特定遊技を終了する
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2記載の遊技機であって、
    前記特定遊技の終了態様として、前記検知手段により遊技球が検知されることに基づいて前記特定遊技を終了する第1の終了態様と、前記特定遊技中において前記可変入球装置が前記入球可能状態に変化する動作の全てを終了すると前記検知手段による遊技球の検知の有無に拘らず前記特定遊技を終了する第2の終了態様と、を含む複数の終了態様を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3記載の遊技機であって、
    遊技者による指示入力によって、前記複数の終了態様のいずれかを選択する
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の遊技機であって、
    遊技球を検知可能な第2検知手段を備え、
    識別情報の変動表示の結果が特定結果となった後、前記第2検知手段により遊技球が検知されると、前記特定遊技を開始する
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の遊技機であって、
    遊技領域内に配置された第1始動口と、
    前記遊技領域内に配置され、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動口と、
    を備え、
    前記第1始動口または前記第2始動口への遊技球の入球に基づいて前記識別情報の変動表示を開始するものであり、
    前記第2始動口は、前記遊技領域のうち第1領域を流下する遊技球が入球可能であり、
    前記検知手段は、前記遊技領域のうち第2領域を流下する遊技球を検知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  7. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の遊技機であって、
    遊技領域内に配置された第1始動口と、
    前記遊技領域内に配置され、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動口と、
    を備え、
    前記第1始動口または前記第2始動口への遊技球の入球に基づいて前記識別情報の変動表示を開始するものであり、
    前記検知手段は、前記第2始動口に設けられた
    ことを特徴とする遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017196337A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2018038525A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 株式会社三洋物産 遊技機
JP2018122178A (ja) * 2018-05-18 2018-08-09 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

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