JP2015100094A - 超音波デバイスおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は電子機器の一具体例すなわち超音波診断装置(超音波画像装置)11の構成を概略的に示す。超音波診断装置11は装置端末(処理装置)12と超音波プローブ(プローブ)13とを備える。装置端末12と超音波プローブ13とはケーブル14で相互に接続される。装置端末12と超音波プローブ13とはケーブル14を通じて電気信号をやりとりする。装置端末12にはディスプレイパネル(表示装置)15が組み込まれる。ディスプレイパネル15の画面は装置端末12の表面で露出する。装置端末12では、超音波プローブ13で検出された超音波に基づき画像が生成される。画像化された検出結果がディスプレイパネル15の画面に表示される。
図3は第1実施形態に係る超音波デバイス17の平面図を概略的に示す。超音波デバイス17は基体21を備える。基体21には素子アレイ22が形成される。素子アレイ22は第1超音波トランスデューサー素子(以下「第1素子」という)23および第2超音波トランスデューサー素子(以下「第2素子」という)24の配列で構成される。配列は複数行複数列のマトリクスで形成される。ここでは、1列の第1素子23と1列の第2素子24とが行方向に交互に配列される。1列の第1素子23と1列の第2素子24とは1つのセグメントを形成する。1セグメントごとに複数の第1素子23および第2素子24は同時に送信または受信を実施する。後述されるように、基体21の表面には相互に段差25を有する上段面26および下段面27が形成され、第1素子23は下段面27に配置され、第2素子24は上段面26に配置される。上段面26を含む平面と下段面27を含む平面とは相互に平行に広がる。上段面26は下段面27よりも基体21の裏面から遠ざかる。上段面26の周囲で下段面27は連続する。超音波デバイス17は1枚の超音波トランスデューサー素子チップとして構成される。
次に超音波診断装置11の動作を簡単に説明する。超音波の送信にあたって第1圧電素子32には第1周波数のパルス信号が供給される。パルス信号は第1導電体42に連なる下電極端子48、51および第3導電体44に連なる上電極端子47、49を通じて列ごとに第1素子23に供給される。個々の第1素子23では下電極34および上電極33の間で圧電体膜35に電界が作用する。圧電体膜35は第1周波数の超音波で振動する。圧電体膜35の振動は第1振動膜31に伝わる。第1振動膜31は第1周波数の超音波に共振する。振動は増強される。こうして第1振動膜31は超音波振動する。その結果、被検体(例えば人体の内部)に向けて所望の超音波ビームは発せられる。
次に、超音波デバイス17の製造方法を簡単に説明する。基板71が用意される。基板71は例えばシリコンから形成される。図6に示されるように、基板71の表面(第1面)71aにはフォトレジスト72のパターンが形成される。パターンは上段面57の形状を象る。基板71の表面71aにエッチング処理が施される。図7に示されるように、基板71の表面71aが彫り込まれ、相互に段差を有する上段面73および下段面74が形成される。フォトリソグラフィ技術によれば、上段面73および下段面74は、精度よく平面に、かつ、相互に平行に形成されることができる。
図12は第2実施形態に係る超音波デバイス17aの拡大部分平面図を概略的に示す。超音波デバイス17aでは第1素子23と第2素子24とが千鳥配置で配列される。千鳥配置では偶数列の第2素子24群は奇数列の第1素子23群に対して互い違いにずらされればよい。ここでは、第3導電体44a、44bはそれぞれ対応の第1素子23および第2素子24の大きさに対応して幅を有することができる。第2素子24に接続される第3導電体44bの幅は第1素子23に接続される第3導電体44aの幅よりも小さい。このとき、1列の第1素子23群では第1導電体42と第3導電体44aとの間には絶縁膜81が挟まれる。絶縁膜81は第1導電体42から第3導電体44aを隔てる。同様に、1列の第2素子24群では第2導電体43と第3導電体44bとの間には絶縁膜82が挟まれる。絶縁膜82は第2導電体43から第3導電体44bを隔てる。こうして短絡は回避される。その他の構成は第1実施形態のものと同様である。図13に示されるように、第1開口部59aおよび第2開口部59bの長さL1、W1、L2、W2やピッチP1、P2、EP1、EP2は第1実施形態のそれらと同様である。
図14は第3実施形態に係る超音波デバイス17bの拡大部分平面図を概略的に示す。超音波デバイス17bでは行ごとに第1素子23および第2素子24が纏められる。列方向に第1素子23および第2素子24は交互に配置される。1列ごとに第1素子23と第2素子24とは共通の第1導電体42に接続される。装置端末12では例えばフーリエ変換などに基づき出力信号から第1周波数および第2周波数の出力成分は分離される。その他の構成は第1実施形態または第2実施形態のものと同様である。図15に示されるように、第1開口部59aおよび第2開口部59bの長さL1、W1、L2、W2やピッチP1、P2、EP1、EP2は第1実施形態のそれらと同様である。ここでは、第1開口部59aおよび第2開口部59bは列方向DR2に列を形成する。
図16は第4実施形態に係る超音波デバイス17cの拡大部分断面図を概略的に示す。超音波デバイス17cの素子アレイは第1素子84、第2素子85、第3超音波トランスデューサー素子(「以下「第3素子」という」86および第4超音波トランスデューサー素子(以下「第4素子」という)87を含む。第1素子〜第4素子84〜87は第3実施形態と同様に列方向DR2に順番に配置されることができる。1列ごとに第1素子84〜第4素子87は共通の第1導電体42に接続される。基体21には、個々の第1素子84ごとに第1開口部88aが形成され、個々の第2素子85ごとに第2開口部88bが形成され、個々の第3素子86ごとに第3開口部88cが形成され、個々の第4素子87ごとに第4開口部88dが形成される。したがって、連続膜56には、個々の第1開口部88aごとに第1振動膜89aが形成され、個々の第2開口部88bごとに第2振動膜89bが形成され、個々の第3開口部88cごとに第3振動膜89cが形成され、個々の第4開口部88dごとに第4振動膜89dが形成される。第1開口部88aは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL1を有し、第2開口部88bは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL2を有し、第3開口部88cは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL3を有し、第4開口部88dは行方向DR1の長さW1以上の大きさに列方向DR2に長さL4を有する。このように第1開口部88a〜第4開口部88dでは行方向DR1に長さW1は同一値に設定される。第1開口部88aの長さL1に比べて第2開口部88bの長さL2は小さく、第2開口部88bの長さL2に比べて第3開口部88cの長さL3は小さく、第3開口部88cの長さL3に比べて第4開口部88dの長さL4は小さい。言い換えると、第1開口部88aのアスペクト比(=L1/W1)に対して第2開口部88bのアスペクト比(=L2/W1)は小さく、第2開口部88bのアスペクト比(=L2/W1)に対して第3開口部88cのアスペクト比(=L3/W1)は小さく、第3開口部88cのアスペクト比(=L3/W1)に対して第4開口部88dのアスペクト比(=L4/W1)は小さい。こうして第1〜第4振動膜89a〜89dは面積の大きさに応じて固有の共振周波数を有する。こうして超音波デバイス17cでは受信する超音波信号の広帯域化は実現される。その他の構成は先行する実施形態のものと同様である。なお、第1〜第4素子84〜87の構造は第1素子23および第2素子24と同様に構成されればよい。
Claims (10)
- 複数の第1開口部および複数の第2開口部をアレイ状に配列した基板と、
前記第1開口部および前記第2開口部のそれぞれに対応して形成され、前記第1開口部または前記第2開口部を塞ぐ振動膜と、
前記振動膜のそれぞれに対応して形成された圧電素子と、を備え、
前記第1開口部は、前記基板の厚み方向からの平面視において、第1方向の長さで当該第1方向に交差する第2方向の長さを割ったアスペクト比が1より大きい第1アスペクト比を有し、
前記第2開口部は、前記平面視において前記第1方向に前記第1開口部と同じ長さを有し、かつ前記アスペクト比において前記第1アスペクト比よりも小さい第2アスペクト比を有する
ことを特徴とする超音波デバイス。 - 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部および前記第2開口部は前記第2方向に配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部および前記第2開口部は前記第1方向に配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部のアスペクト比は1であることを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部に対応して形成されている振動膜は、前記第1開口部に対応して形成されている振動膜の共振周波数の高調波に相当する周波数に共振周波数を有することを特徴とする超音波デバイス。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスを支持する筐体とを備えることを特徴とするプローブ。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスに接続されて、前記超音波デバイスの出力を処理する処理装置とを備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスの出力から生成される画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする超音波画像装置。
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