JP2015100094A - 超音波デバイスおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】できる限り振動膜の寸法誤差を回避することができる超音波デバイスは提供される。【解決手段】基板は第1開口部59aおよび第2開口部59bをアレイ状に配列する。第1開口部59aおよび第2開口部59bはそれぞれに対応して振動膜31、36が形成される。振動膜31、36は第1開口部59aおよび第2開口部59bをそれぞれ塞ぐ。振動膜31、36上には圧電素子が配置される。第1開口部59aは、第1方向DR1の長さW1よりも第2方向DR2に大きい長さL1を有する第1アスペクト比を有し、第2開口部59bは、第1方向DR1に第1開口部59aと同じ長さW2を有し第1アスペクト比よりも小さい第2アスペクト比を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、超音波デバイス、並びに、それを利用したプローブ、電子機器および超音波画像装置等に関する。
例えば特許文献1に開示されるように、静電容量型マイクロマシン超音波トランスデューサーは一般に知られる。基板上にアレイ状に振動膜が配列される。基板と振動膜との間には空間層が区画される。基板上の電極と振動膜上の電極とで静電気力が生成され、静電気力の変化に応じて振動膜は超音波振動する。
国際特許公開第2011/033887号
特許文献1は長方形の振動膜を開示する。長方形のアスペクト比は様々な値に設定されることができる。振動膜は異なる大きさで形成されることができる。振動膜の形成にあたって例えば半導体プロセス技術を利用することができる。振動膜が異なる大きさで形成されると、振動膜のレイアウトパターンに疎密が発生する。その結果、振動膜の寸法誤差が生じやすい。
そして、できる限り振動膜の寸法誤差を小さくすることができる超音波デバイスが望まれていた。
(1)本発明の一態様は、複数の第1開口部および複数の第2開口部をアレイ状に配列した基板と、前記第1開口部および前記第2開口部のそれぞれに対応して形成され、前記第1開口部または前記第2開口部を塞ぐ振動膜と、前記振動膜のそれぞれに対応して形成された圧電素子とを備え、前記第1開口部は、前記基板の厚み方向からの平面視において、第1方向の長さで当該第1方向に交差する第2方向の長さを割ったアスペクト比が1より大きい第1アスペクト比を有し、前記第2開口部は、前記平面視において前記第1方向に前記第1開口部と同じ長さを有し、かつ前記アスペクト比において前記第1アスペクト比よりも小さい第2アスペクト比を有する超音波デバイスに関する。
こういった超音波デバイスでは第1開口部および第2開口部の形成にあたって例えば半導体プロセス技術を用いることができる。第1方向に第1開口部および第2開口部は同じ長さを有することから、第1開口部および第2開口部のアレイパターンに疎密の発生は回避され、したがって、第1開口部および第2開口部の寸法誤差を小さくすることができる。その結果、第1開口部を塞ぐ振動膜の寸法誤差、および、第2開口部を塞ぐ振動膜の寸法誤差を小さくすることができる。
(2)前記第1開口部および前記第2開口部は前記第2方向に配列されてもよい。この態様によれば列ごとに第1圧電素子および第2圧電素子で電極を共通化することができる。列ごとに第1圧電素子および第2圧電素子に共通に電力を供給することができる。したがって、列ごとに振動膜は動作することができる。
(3)前記第1開口部および前記第2開口部は前記第1方向に配列されてもよい。この態様によれば列ごとに第1圧電素子および第2圧電素子で電極を共通化することができる。列ごとに第1圧電素子および第2圧電素子に共通に電力を供給することができる。したがって、列ごとに振動膜は動作することができる。
(4)前記第1開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されてもよい。こうして確実にレイアウトパターンの疎密を回避することができる。
(5)前記第2開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されてもよい。こうして確実にレイアウトパターンの疎密を回避することができる。
(6)超音波デバイスでは前記第2開口部のアスペクト比は1であってもよい。こうして第2開口部を塞ぐ振動膜の感度を高めることができる。
(7)前記第2開口部に対応して形成されている振動膜は、前記第1開口部に対応して形成されている振動膜の共振周波数の高調波に相当する周波数に共振周波数を有してもよい。特定周波数の超音波が被検体に向かって発信される際に、反射する超音波は特定周波数の超音波成分に加えてその高調波の超音波成分を含む。したがって、特定周波数の超音波に加えてその高調波の超音波が受信されれば、超音波デバイスの感度は高められる。
(8)超音波デバイスはプローブに組み込まれて利用することができる。このとき、プローブは、超音波デバイスと、前記超音波デバイスを支持する筐体とを備えればよい。
(9)超音波デバイスは電子機器に組み込まれて利用することができる。このとき、電子機器は、超音波デバイスと、前記超音波デバイスに接続されて、前記超音波デバイスの出力を処理する処理装置とを備えればよい。
(10)超音波デバイスは超音波画像装置に組み込まれて利用することができる。このとき、超音波画像装置は、超音波デバイスと、前記超音波デバイスの出力から生成される画像を表示する表示装置とを備えればよい。
電子機器の一具体例すなわち超音波診断装置を概略的に示す外観図である。 超音波プローブの拡大正面図である。 第1実施形態に係る超音波デバイスの拡大平面図である。 図3のA−A線に沿った断面図である。 第1開口部および第2開口部のレイアウトパターンを示す概念図である。 超音波デバイスの製造方法であって基板上のフォトレジストを概略的に示す拡大部分断面図である。 超音波デバイスの製造方法であって上段面および下段面の形成工程を概略的に示す拡大部分断面図である。 超音波デバイスの製造方法であって酸化シリコン層の形成工程を概略的に示す拡大部分断面図である。 超音波デバイスの製造方法であって酸化ジルコニウム層の形成工程を概略的に示す拡大部分断面図である。 超音波デバイスの製造方法であって第1圧電素子および第2圧電素子の形成工程を概略的に示す拡大部分断面図である。 超音波デバイスの製造方法であって第1開口部および第2開口部の形成工程を概略的に示す拡大部分断面図である。 第2実施形態に係る超音波デバイスの拡大部分平面図である。 第1開口部および第2開口部のレイアウトパターンを示す概念図である。 第3実施形態に係る超音波デバイスの拡大部分平面図である。 第1開口部および第2開口部のレイアウトパターンを示す概念図である。 第3実施形態に係る超音波デバイスの拡大部分断面図である。 第3実施形態の変形例に係る超音波デバイスの拡大部分断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(1)超音波診断装置の全体構成
図1は電子機器の一具体例すなわち超音波診断装置(超音波画像装置)11の構成を概略的に示す。超音波診断装置11は装置端末(処理装置)12と超音波プローブ(プローブ)13とを備える。装置端末12と超音波プローブ13とはケーブル14で相互に接続される。装置端末12と超音波プローブ13とはケーブル14を通じて電気信号をやりとりする。装置端末12にはディスプレイパネル(表示装置)15が組み込まれる。ディスプレイパネル15の画面は装置端末12の表面で露出する。装置端末12では、超音波プローブ13で検出された超音波に基づき画像が生成される。画像化された検出結果がディスプレイパネル15の画面に表示される。
図2に示されるように、超音波プローブ13は筐体16を有する。筐体16内には超音波デバイス17が収容される。超音波デバイス17の表面は筐体16の表面で露出することができる。超音波デバイス17は表面から超音波を出力するとともに超音波の反射波を受信する。その他、超音波プローブ13は、プローブ本体13aに着脱自在に連結されるプローブヘッド13bを備えることができる。このとき、超音波デバイス17はプローブヘッド13bの筐体16内に組み込まれることができる。
(2)第1実施形態に係る超音波デバイスの構成
図3は第1実施形態に係る超音波デバイス17の平面図を概略的に示す。超音波デバイス17は基体21を備える。基体21には素子アレイ22が形成される。素子アレイ22は第1超音波トランスデューサー素子(以下「第1素子」という)23および第2超音波トランスデューサー素子(以下「第2素子」という)24の配列で構成される。配列は複数行複数列のマトリクスで形成される。ここでは、1列の第1素子23と1列の第2素子24とが行方向に交互に配列される。1列の第1素子23と1列の第2素子24とは1つのセグメントを形成する。1セグメントごとに複数の第1素子23および第2素子24は同時に送信または受信を実施する。後述されるように、基体21の表面には相互に段差25を有する上段面26および下段面27が形成され、第1素子23は下段面27に配置され、第2素子24は上段面26に配置される。上段面26を含む平面と下段面27を含む平面とは相互に平行に広がる。上段面26は下段面27よりも基体21の裏面から遠ざかる。上段面26の周囲で下段面27は連続する。超音波デバイス17は1枚の超音波トランスデューサー素子チップとして構成される。
個々の第1素子23は第1振動膜31を備える。第1振動膜31の詳細は後述される。図3では第1振動膜31の膜面に直交する方向の平面視(基体21の厚み方向の平面視)で第1振動膜31の輪郭が点線で描かれる。第1振動膜31上には第1圧電素子32が形成される。第1圧電素子32では、後述されるように、上電極33および下電極34の間に圧電体膜35が挟まれる。これらは順番に重ねられる。第1振動膜31は第1周波数に共振周波数を有する。
個々の第2素子24は第2振動膜36を備える。第2振動膜36の詳細は後述される。図3では第2振動膜36の膜面に直交する方向の平面視(基体21の厚み方向の平面視)で第2振動膜36の輪郭が点線で描かれる。第2振動膜36上には第2圧電素子37が形成される。第2圧電素子37では、後述されるように、上電極38および下電極39の間に圧電体膜41が挟まれる。これらは順番に重ねられる。前述のように、第1素子23は下段面27に配置され第2素子24は上段面26に配置されることから、第2振動膜36の膜面は、第1振動膜31の膜面を含む平面よりも高い位置に配置される。第2振動膜36は第2周端数に共振周波数を有する。第2周波数は第1振動膜31の共振周波数である第1周波数の高調波に相当する。したがって、第2振動膜36は第1振動膜31よりも小さい。大きさは第1振動膜31および第2振動膜36の膜面の面積で比較される。
基体21の表面には複数本の第1導電体42が形成される。第1導電体42は配列の列方向に相互に平行に延びる。1列の第1素子23ごとに1本の第1導電体42が割り当てられる。1本の第1導電体42は配列の列方向に並ぶ第1素子23に共通に配置される。第1導電体42は個々の第1素子23ごとに下電極34を形成する。第1導電体42には例えばチタン(Ti)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)およびチタン(Ti)の積層膜が用いられることができる。ただし、第1導電体42にはその他の導電材が利用されてもよい。
基体21の表面には複数本の第2導電体43が形成される。第2導電体43は配列の列方向に相互に平行に延びる。1列の第2素子24ごとに1本の第2導電体43が割り当てられる。1本の第2導電体43は配列の列方向に並ぶ第2素子24に共通に配置される。第2導電体43は個々の第2素子24ごとに下電極39を形成する。第2導電体43には例えばチタン(Ti)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)およびチタン(Ti)の積層膜が用いられることができる。ただし、第2導電体43にはその他の導電材が利用されてもよい。
基体21の表面にはさらに複数本の第3導電体44が形成される。第3導電体44は配列の行方向に相互に平行に延びる。1行の第1素子23および第2素子24に1本の第3導電体44が割り当てられる。1本の第3導電体44は配列の行方向に並ぶ第1素子23および第2素子24に共通に接続される。第3導電体44は個々の第1素子23または第2素子24ごとに上電極33、38を形成する。第3導電体44の両端は1対の引き出し配線45にそれぞれ接続される。引き出し配線45は配列の列方向に相互に平行に延びる。したがって、全ての第3導電体44は同一長さを有する。こうしてマトリクス全体の第1素子23および第2素子24に共通に上電極33、38は接続される。第3導電体44は例えばイリジウム(Ir)で形成されることができる。ただし、第3導電体44にはその他の導電材が利用されてもよい。
セグメントごとに素子23、24の通電は切り替えられる。こうした通電の切り替えに応じてリニアスキャンやセクタースキャンは実現される。1列の第1素子23は同時に超音波を出力することから、1列の個数すなわち配列の行数は超音波の出力レベルに応じて決定されることができる。行数は例えば10〜15行程度に設定されればよい。図中では省略されて5行が描かれる。配列の列数はスキャンの範囲の広がりに応じて決定されることができる。列数は例えば128列や256列に設定されればよい。図中では省略されて8列が描かれる。上電極33、38および下電極34、39の役割は入れ替えられてもよい。すなわち、マトリクス全体の素子23、24に共通に下電極が接続される一方で、配列の列ごとに共通に上電極が接続されてもよい。
基体21の輪郭は、相互に平行な1対の直線で仕切られて対向する第1辺21aおよび第2辺21bを有する。第1辺21aと素子アレイ22の輪郭との間に1ラインの第1端子アレイ46aが配置される。第2辺21bと素子アレイ22の輪郭との間に1ラインの第2端子アレイ46bが配置される。第1端子アレイ46aは第1辺21aに平行に1ラインを形成することができる。第2端子アレイ46bは第2辺21bに平行に1ラインを形成することができる。第1端子アレイ46aは1対の上電極端子47および複数の下電極端子48で構成される。上電極端子47および下電極端子48は下段面27の同一平面上に形成される。同様に、第2端子アレイ46bは1対の上電極端子49および複数の下電極端子51で構成される。上電極端子49および下電極端子51は下段面27の同一平面上に形成される。1本の引き出し配線45の両端にそれぞれ上電極端子47、49は接続される。引き出し配線45および上電極端子47、49は素子アレイ22を二等分する垂直面で面対称に形成されればよい。第1導電体42および第2導電体43の両端にそれぞれ下電極端子48、51は接続される。第1導電体42、第2導電体43および下電極端子48、51は素子アレイ22を二等分する垂直面で面対称に形成されればよい。ここでは、基体21の輪郭は矩形に形成される。基体21の輪郭は正方形であってもよく台形であってもよい。
基体21には第1フレキシブルプリント配線板(以下「第1配線板」という)52aが連結される。第1配線板52aは第1端子アレイ46aに覆い被さる。第1配線板52aの一端には上電極端子47および下電極端子48に個別に対応して導電線すなわち第1信号線53が形成される。第1信号線53は上電極端子47および下電極端子48に個別に向き合わせられ個別に接合される。同様に、基体21には第2フレキシブルプリント配線板(以下「第2配線板」という)52bが覆い被さる。第2配線板52bは第2端子アレイ46bに覆い被さる。第2配線板52bの一端には上電極端子49および下電極端子51に個別に対応して導電線すなわち第2信号線54が形成される。第2信号線54は上電極端子49および下電極端子51に個別に向き合わせられ個別に接合される。
図4に示されるように、基体21は基板55および連続膜56を備える。基板55は例えばシリコン(Si)から形成される。基板55の表面には相互に段差を有する上段面57および下段面58が形成される。基板55には個々の第1素子23ごとに第1開口部59aが形成され個々の第2素子24ごとに第2開口部59bが形成される。第1開口部59aおよび第2開口部59bは基板55に対してアレイ状に配置される。第1開口部59aおよび第2開口部59bが配置される領域の輪郭は素子アレイ22の輪郭に相当する。
基板55の表面に連続膜56が一面に形成される。連続膜56は上段面57および下段面58で相互に連続する。連続膜56は、基板55の表面に積層される酸化シリコン(SiO)層56aと、酸化シリコン層56aの表面に積層される酸化ジルコニウム(ZrO)層56bとで構成される。連続膜56は第1開口部59aおよび第2開口部59bに接する。こうして第1開口部59aおよび第2開口部59bの輪郭にそれぞれ対応して連続膜56の一部が第1振動膜31および第2振動膜36を形成する。第1振動膜31および第2振動膜36は、連続膜56のうち、第1開口部59aおよび第2開口部59bに臨むことから基板55の厚み方向に膜振動することができる部分である。
酸化シリコン層56aは上段面57および下段面58で均一な膜厚を有する。同様に、酸化ジルコニウム層56bは上段面57および下段面58で均一な膜厚を有する。その結果、基板55の上段面57および下段面58に倣って連続膜56の表面すなわち基体21の表面に上段面26および下段面27が現れる。酸化シリコン層56aの膜厚は0.1〜3.0μm程度である。酸化ジルコニウム層56bの膜厚は0.1〜1.0μm程度である。
第1振動膜31の表面に第1導電体42、圧電体膜35および第3導電体44が順番に積層される。圧電体膜35は例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)で形成されることができる。圧電体膜35にはその他の圧電材料が用いられてもよい。圧電体膜35は下電極34の少なくとも一部および第1振動膜31の一部を覆う。上電極33は圧電体膜35の少なくとも一部を覆う。ここでは、第3導電体44の下で圧電体膜35は完全に第1導電体42の表面を覆う。圧電体膜35の働きで第1導電体42と第3導電体44との間で短絡は回避されることができる。
同様に、第2振動膜36の表面に第2導電体43、圧電体膜41および第3導電体44が順番に積層される。圧電体膜41は例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)で形成されることができる。圧電体膜41にはその他の圧電材料が用いられてもよい。圧電体膜41は下電極39の少なくとも一部および第2振動膜36の一部を覆う。上電極38は圧電体膜41の少なくとも一部を覆う。ここでは、第3導電体44の下で上段面57は完全に第2導電体43の表面を覆う。圧電体膜35の働きで第2導電体43と第3導電体44との間で短絡は回避されることができる。
ここで、第1圧電素子32の下電極34と第2圧電素子37の下電極39とは同じ材質から形成される。しかも、第1圧電素子32の下電極34の厚さtL1と第2圧電素子37の下電極39の厚さtL2とは等しい。厚さtL1、tL2は例えば0.1〜1.0μm程度である。また、第1圧電素子32の圧電体膜35と第2圧電素子37の圧電体膜41とは同じ材質から形成される。第1圧電素子32の圧電体膜35の厚さtP1と第2圧電素子37の圧電体膜41の厚さtP2とは等しい。厚さtP1、tP2は例えば数μmのオーダー程度である。さらに、第1圧電素子32の上電極33と第2圧電素子37の上電極38とは第3導電体44で共通に形成されることから、上電極33および上電極38は同じ材質であって同じ膜厚を有する。上電極33、38の膜厚は数十nmのオーダー程度である。
基体21の表面には音響整合層61が積層される。音響整合層61は例えば全面にわたって基体21の表面に覆い被さる。その結果、素子アレイ22や第1端子アレイ46a、第2端子アレイ46b、第1配線板52aおよび第2配線板52bは音響整合層61で覆われる。音響整合層61は第1素子23および第2素子24に被さる。第1振動膜31、第1圧電素子32、第2振動膜36および第2圧電素子37は音響整合層61に隙間なく密着する。音響整合層61には例えばシリコーン樹脂膜が用いられることができる。音響整合層61は、素子アレイ22の構造や、第1端子アレイ46aおよび第1配線板52aの接合、第2端子アレイ46bおよび第2配線板52bの接合を保護する。
音響整合層61は平らな上面を有する。第1振動膜31の第1上面は音響整合層61の上面61aから第1距離D1で離れる。第1距離D1は第1振動膜31上で音響整合層61の膜厚に相当する。したがって、第1距離D1は第1振動膜31の共振周波数である第1周波数に応じて決定される。ここでは、第1距離D1は第1周波数の波長の4分の1の整数倍に設定される。第2振動膜36の第2上面は音響整合層61の上面から第2距離D2で離れる。第2距離D2は第2振動膜36上で音響整合層61の膜厚に相当する。第2距離D2は第2振動膜36の共振周波数である第2周波数に応じて決定される。ここでは、第2距離D2は第2周波数の波長の4分の1の整数倍に設定される。第2距離D2は第1距離D1よりも小さい。第2振動膜36の共振周波数は第1振動膜31の共振周波数の高調波に相当することから、第1距離D1と第2距離D2との差は第2周波数の波長の4分の1の整数倍に一致する。
音響整合層61上には音響レンズ62が積層される。音響レンズ62は音響整合層61の表面に密着する。音響レンズ62の外表面は部分円筒面で形成される。部分円筒面は第1導電体42および第2導電体43に平行な母線を有する。部分円筒面の曲率は、1筋の第1導電体42または第2導電体43に接続される1列の素子23、24から発信される超音波の焦点位置に応じて決定される。音響レンズ62は例えばシリコーン樹脂から形成される。
基体21の裏面には補強板63が固定される。補強板63の表面に基体21の裏面が重ねられる。補強板63は超音波デバイス17の裏面で第1開口部59aおよび第2開口部59nを閉じる。補強板63はリジッドな基材を備えることができる。補強板63は例えばシリコン基板から形成されることができる。基体21の板厚は例えば100〜300μm程度に設定され、補強板63の板厚は例えば100〜150μm程度に設定される。接合にあたって接着剤は用いられることができる。
図5に示されるように、第1開口部59aは行方向(第1方向)DR1の長さW1よりも列方向(第2方向)DR2に大きい長さL1を有する。すなわち、第1開口部59aは列方向DR2に長い長方形に区画される。したがって、第1開口部59aは第1アスペクト比(=L1/W1)を有する。第1アスペクト比は1より大きい。
第2開口部59bは行方向DR1の長さW2以上に列方向DR2に長さL2を有する。ここでは、行方向DR1の長さW2は列方向DR2の長さL2に等しい。すなわち、第2開口部59bは正方形に区画される。第2開口部59bは第1アスペクト比よりも小さい第2アスペクト比(=L2/W2)を有する。ここでは、第2アスペクト比は1に設定される。ただし、第2アスペクト比は1以外でも構わない。行方向DR1に第2開口部59bの長さW2は第1開口部59aの長さW1に等しく設定される。
第1開口部59aおよび第2開口部59bは行方向DR1に列を形成する。当該列中で行方向DR1に第1開口部59aおよび第2開口部59bは交互に配置される。第1開口部59aは行方向DR1に第1ピッチP1で等ピッチに配置される。同様に、第2開口部59bは行方向DR1に第2ピッチP2で等ピッチに配置される。第1ピッチP1および第2ピッチP2は相互に等しい。第1開口部59aは列方向DR2にピッチEP1で等ピッチに配置され、第2開口部59bは同様に列方向DR2にピッチEP2で等ピッチに配置される。ピッチEP1およびピッチEP2は相互に等しい。
(3)超音波診断装置の動作
次に超音波診断装置11の動作を簡単に説明する。超音波の送信にあたって第1圧電素子32には第1周波数のパルス信号が供給される。パルス信号は第1導電体42に連なる下電極端子48、51および第3導電体44に連なる上電極端子47、49を通じて列ごとに第1素子23に供給される。個々の第1素子23では下電極34および上電極33の間で圧電体膜35に電界が作用する。圧電体膜35は第1周波数の超音波で振動する。圧電体膜35の振動は第1振動膜31に伝わる。第1振動膜31は第1周波数の超音波に共振する。振動は増強される。こうして第1振動膜31は超音波振動する。その結果、被検体(例えば人体の内部)に向けて所望の超音波ビームは発せられる。
超音波の反射波は音響整合層61を伝って第1振動膜31および第2振動膜36を振動させる。第1振動膜31は第1周波数の共振周波数で超音波振動する。第2振動膜36は第2周波数の共振周波数で超音波振動する。第1振動膜31および第2振動膜36の振動に応じて第1圧電素子32および第2圧電素子37で圧電効果が発揮される。個々の第1素子23および第2素子24では上電極33、38と下電極34、39との間で電位が生成される。第1圧電素子32および第2圧電素子37でそれぞれ起電圧が電気信号として取り出される。こうして第1振動膜31および第2振動膜36は異なる周波数の超音波を受信する。振動膜の共振周波数ごとに音響整合層61の膜厚は設定されることから、超音波の周波数ごとに精度よく音響結合は実現されることができる。こうして第1周波数の超音波が被検体に向かって発信される際に、反射する超音波は第1周波数の超音波成分に加えてその高調波の(第2周波数の)超音波成分を含む。したがって、第1周波数の超音波に加えて第2周波数の超音波が受信されれば、超音波デバイス17の感度は高められる。
超音波の送信および受信は繰り返される。その結果、リニアスキャンやセクタースキャンは実現される。スキャンが完了すると、出力信号のデジタル信号に基づき画像が形成される。形成された画像はディスプレイパネル15の画面に表示される。
超音波デバイス17では音響整合層61の膜厚(=第1距離D1および第2距離D2)に応じて第1振動膜31および第2振動膜36に伝わる超音波の周波数は調整される。こうして第1振動膜31および第2振動膜36は異なる周波数の超音波を受信する。基板55の表面で連続膜56の表面は精度よく加工されることができることから、第1振動膜31および第2振動膜36では精度よく第1距離D1および第2距離D2は確保されることができる。超音波の周波数ごとに精度よく音響結合は実現されることができる。
前記のように、第1圧電素子32の下電極34と第2圧電素子37の下電極39とは同じ材質であって同じ厚さを有する。したがって、第1圧電素子32の下電極34と第2圧電素子37の下電極39とは同一の製造工程で形成されることができる。同様に、第1圧電素子32の上電極33と第2圧電素子37の上電極38とは同じ材質であって同じ厚さを有する。したがって、第1圧電素子32の上電極33と第2圧電素子37の上電極38とは同一の製造工程で形成されることができる。さらに、第1圧電素子32の圧電体膜35と第2圧電素子37の圧電体膜41とは同じ材質であって同じ厚さを有する。第1圧電素子32の圧電体膜35と第2圧電素子37の圧電体膜41とは同一の製造工程で形成されることができる。いずれも製造工程の複雑化は回避されることができる。しかも、連続膜56は第1振動膜31および第2振動膜36で均一な膜厚を有する。連続膜56は一様に形成されることができる。一様な連続膜56は比較的に簡単に精度よく形成されることができる。
後述されるように、超音波デバイス17では第1開口部59aおよび第2開口部59bの形成にあたって例えば半導体プロセス技術が用いられることができる。行方向DR1に第1開口部59aおよび第2開口部59bは同じ長さW1、W2を有することから、第1開口部59aおよび第2開口部59bのアレイパターンに疎密の発生はできるだけ抑制されることができる。したがって、第1開口部59aおよび第2開口部59bの寸法誤差すなわち第1振動膜31および第2振動膜36の寸法誤差は回避されることができる。加えて、第1開口部59aおよび第2開口部59bは行方向DR1に等ピッチで配列されることから、確実にレイアウトパターンの疎密は回避されることができる。第2開口部59bのアスペクト比は1であることから、第2振動膜36の感度は高められる。
超音波デバイス17では列ごとに第1圧電素子32および第2圧電素子37で上電極33、38は第3導電体44で共通に接続される。列ごとに第1圧電素子32および第2圧電素子37に共通に電力は供給される。したがって、第1振動膜31および第2振動膜36は列ごとに動作することができる。
(4)超音波デバイスの製造方法
次に、超音波デバイス17の製造方法を簡単に説明する。基板71が用意される。基板71は例えばシリコンから形成される。図6に示されるように、基板71の表面(第1面)71aにはフォトレジスト72のパターンが形成される。パターンは上段面57の形状を象る。基板71の表面71aにエッチング処理が施される。図7に示されるように、基板71の表面71aが彫り込まれ、相互に段差を有する上段面73および下段面74が形成される。フォトリソグラフィ技術によれば、上段面73および下段面74は、精度よく平面に、かつ、相互に平行に形成されることができる。
図8に示されるように、基板71の表面には例えば熱処理が施され酸化膜が形成される。基板71のシリコンは酸化されて酸化シリコンを形成する。酸化膜は均一な膜厚を有する。こうして基板71から基板55および酸化シリコン層56aが形成される。上段面73および下段面74がそのまま酸化されることから、酸化シリコン層56aの表面は精度よく平面かつ平行度を維持することができる。こうして基板55の表面に上段面57および下段面58が確立される。
その後、図9に示されるように、酸化シリコン層56aの表面には一面に酸化ジルコニウム層56bが形成される。形成にあたって例えばスパッタリングが用いられる。ジルコニウム膜が均一な膜厚で形成される。ジルコニウム膜には酸化処理が施される。こうして酸化ジルコニウム層56bは均一な膜厚で形成される。酸化シリコン層56aと酸化ジルコニウム層56bとの積層で連続膜56は確立される。酸化ジルコニウム層56bの表面は平面な酸化シリコン層56aの表面形状を反映する。こうして基板55の表面で連続膜56の表面は精度よく加工されることができる。
その後、図10に示されるように、連続膜56の表面には第1圧電素子32および第2圧電素子37が形成されていく。例えば、酸化ジルコニウム層56bの表面に一面に導電材の素材層75が形成される。形成にあたって例えばスパッタリングが用いられる。素材層75は均一な膜厚に形成される。素材層75の表面にフォトレジスト76のパターンが形成される。パターンは第1導電体42および第2導電体43の形状を象る。素材層75の表面からエッチング処理が施される。その結果、素材層75から第1導電体42および第2導電体43が形成される。第1導電体42および第2導電体43は共通の素材層から形成されることから、第1圧電素子32の下電極34と第2圧電素子37の下電極39とは同一の素材であって同じ厚さを有する。こうして下電極34、39は同一の製造工程で形成される。製造工程の複雑化は回避される。
同様に、連続膜56の表面には圧電体膜35、41および上電極33、38が形成される。いずれも共通の素材層から形成される。フォトレジストのパターンに従ってエッチング処理が施される。したがって、第1圧電素子32の圧電体膜35および上電極33と第2圧電素子37の圧電体膜41および上電極38とは同一の素材であって同じ厚さを有する。こうして圧電体膜35、41および上電極33、38はそれぞれ同一の製造工程で形成される。製造工程の複雑化は回避される。
こうして第1圧電素子32および第2圧電素子37のほか、第1導電体42、第2導電体43、第3導電体44、上電極端子47、49および下電極端子48、51が形成されると、図11に示されるように、基板55には基板71の裏面(第2面)71bから第1開口部59aおよび第2開口部59bが形成される。第1開口部59aは下段面の裏側から形成される。第2開口部59bは上段面の裏側から形成される。形成にあたって基板55は裏面からエッチング処理に曝される。基板71の裏面71bにはフォトレジスト77のパターンが形成される。パターンは第1開口部59aおよび第2開口部59bの輪郭を象る。エッチング処理に応じてフォトレジスト77の外側で基板71の裏面71bが彫り込まれる。このとき、酸化シリコン層56aはエッチングストップ層として機能する。その結果、第1開口部59aおよび第2開口部59bで連続膜56に第1振動膜31および第2振動膜36が確立される。こうした半導体プロセス技術の実施にあたって、前述のように行方向DR1に第1開口部59aおよび第2開口部59bは同じ長さW1、W2を有することから、第1開口部59aおよび第2開口部59bのアレイパターンに疎密の発生はできるだけ抑制されることができる。したがって、第1開口部59aおよび第2開口部59bの寸法誤差すなわち第1振動膜31および第2振動膜36の寸法誤差は回避されることができる。加えて、第1開口部59aおよび第2開口部59bは行方向DR1に等ピッチで配列されることから、確実にレイアウトパターンの疎密は回避されることができる。
その後、基板55には第1配線板52aおよび第2配線板52bが接合される。第1配線板52aおよび第2配線板52bが実装されると、基板71の裏面71bに補強板63が接合される。続いて、連続膜56の表面に音響レンズ62が接着される。音響レンズ62の接着にあたって連続膜56の表面に音響整合層61の素材が塗布される。塗布にあたって例えばスピンコーティングが用いられる。流動性の素材が硬化して音響整合層61を形成する。音響整合層61の表面は容易に平面化する。音響整合層61は第1圧電素子32および第2圧電素子37に被さる。こうして超音波デバイス17は製造される。
(5)第2実施形態に係る超音波デバイスの構成
図12は第2実施形態に係る超音波デバイス17aの拡大部分平面図を概略的に示す。超音波デバイス17aでは第1素子23と第2素子24とが千鳥配置で配列される。千鳥配置では偶数列の第2素子24群は奇数列の第1素子23群に対して互い違いにずらされればよい。ここでは、第3導電体44a、44bはそれぞれ対応の第1素子23および第2素子24の大きさに対応して幅を有することができる。第2素子24に接続される第3導電体44bの幅は第1素子23に接続される第3導電体44aの幅よりも小さい。このとき、1列の第1素子23群では第1導電体42と第3導電体44aとの間には絶縁膜81が挟まれる。絶縁膜81は第1導電体42から第3導電体44aを隔てる。同様に、1列の第2素子24群では第2導電体43と第3導電体44bとの間には絶縁膜82が挟まれる。絶縁膜82は第2導電体43から第3導電体44bを隔てる。こうして短絡は回避される。その他の構成は第1実施形態のものと同様である。図13に示されるように、第1開口部59aおよび第2開口部59bの長さL1、W1、L2、W2やピッチP1、P2、EP1、EP2は第1実施形態のそれらと同様である。
(6)第3実施形態に係る超音波デバイスの構成
図14は第3実施形態に係る超音波デバイス17bの拡大部分平面図を概略的に示す。超音波デバイス17bでは行ごとに第1素子23および第2素子24が纏められる。列方向に第1素子23および第2素子24は交互に配置される。1列ごとに第1素子23と第2素子24とは共通の第1導電体42に接続される。装置端末12では例えばフーリエ変換などに基づき出力信号から第1周波数および第2周波数の出力成分は分離される。その他の構成は第1実施形態または第2実施形態のものと同様である。図15に示されるように、第1開口部59aおよび第2開口部59bの長さL1、W1、L2、W2やピッチP1、P2、EP1、EP2は第1実施形態のそれらと同様である。ここでは、第1開口部59aおよび第2開口部59bは列方向DR2に列を形成する。
(7)第4実施形態に係る超音波デバイスの構成
図16は第4実施形態に係る超音波デバイス17cの拡大部分断面図を概略的に示す。超音波デバイス17cの素子アレイは第1素子84、第2素子85、第3超音波トランスデューサー素子(「以下「第3素子」という」86および第4超音波トランスデューサー素子(以下「第4素子」という)87を含む。第1素子〜第4素子84〜87は第3実施形態と同様に列方向DR2に順番に配置されることができる。1列ごとに第1素子84〜第4素子87は共通の第1導電体42に接続される。基体21には、個々の第1素子84ごとに第1開口部88aが形成され、個々の第2素子85ごとに第2開口部88bが形成され、個々の第3素子86ごとに第3開口部88cが形成され、個々の第4素子87ごとに第4開口部88dが形成される。したがって、連続膜56には、個々の第1開口部88aごとに第1振動膜89aが形成され、個々の第2開口部88bごとに第2振動膜89bが形成され、個々の第3開口部88cごとに第3振動膜89cが形成され、個々の第4開口部88dごとに第4振動膜89dが形成される。第1開口部88aは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL1を有し、第2開口部88bは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL2を有し、第3開口部88cは行方向DR1の長さW1よりも列方向DR2に大きい長さL3を有し、第4開口部88dは行方向DR1の長さW1以上の大きさに列方向DR2に長さL4を有する。このように第1開口部88a〜第4開口部88dでは行方向DR1に長さW1は同一値に設定される。第1開口部88aの長さL1に比べて第2開口部88bの長さL2は小さく、第2開口部88bの長さL2に比べて第3開口部88cの長さL3は小さく、第3開口部88cの長さL3に比べて第4開口部88dの長さL4は小さい。言い換えると、第1開口部88aのアスペクト比(=L1/W1)に対して第2開口部88bのアスペクト比(=L2/W1)は小さく、第2開口部88bのアスペクト比(=L2/W1)に対して第3開口部88cのアスペクト比(=L3/W1)は小さく、第3開口部88cのアスペクト比(=L3/W1)に対して第4開口部88dのアスペクト比(=L4/W1)は小さい。こうして第1〜第4振動膜89a〜89dは面積の大きさに応じて固有の共振周波数を有する。こうして超音波デバイス17cでは受信する超音波信号の広帯域化は実現される。その他の構成は先行する実施形態のものと同様である。なお、第1〜第4素子84〜87の構造は第1素子23および第2素子24と同様に構成されればよい。
その他、図17に示されるように、第2開口部88bおよび第3開口部88cの長さL2、L3の設定にあたって第1振動膜89aの共振周波数の高調波成分が参照されてもよい。この場合には、第2開口部88bの長さL2は2倍の高調波に相当する共振周波数に基づき設定されることができ、第3開口部88cの長さL3は3倍の高調波に相当する共振周波数に基づき設定されることができる。こうして超音波画像はさらに鮮明化されることができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えば、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。また、超音波診断装置11や装置端末12、超音波プローブ13、ディスプレイパネル15、素子23、24といった配線構造等の構成および動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。
11 電子機器としての超音波画像装置(超音波診断装置)、12 処理装置(装置端末)、13 プローブ(超音波プローブ)、15 表示装置(ディスプレイパネル)、16 筐体、17 超音波デバイス、17a 超音波デバイス、17b 超音波デバイス、17c 超音波デバイス、31 振動膜(第1振動膜)、36 振動膜(第2振動膜)、55 基板、59a 第1開口部、59b 第2開口部、88a 第1開口部、88b 第2開口部、88c 第2開口部(第3開口部)、88d 第2開口部(第4開口部)、89a 振動膜(第1振動膜)、89b 振動膜(第2振動膜)、89c 振動膜(第3振動膜)、89d 振動膜(第4振動膜)、DR1 第1方向(行方向)、DR2 第2方向(列方向)、L1 長さ、L2 長さ、W1 長さ、W2 長さ。

Claims (10)

  1. 複数の第1開口部および複数の第2開口部をアレイ状に配列した基板と、
    前記第1開口部および前記第2開口部のそれぞれに対応して形成され、前記第1開口部または前記第2開口部を塞ぐ振動膜と、
    前記振動膜のそれぞれに対応して形成された圧電素子と、を備え、
    前記第1開口部は、前記基板の厚み方向からの平面視において、第1方向の長さで当該第1方向に交差する第2方向の長さを割ったアスペクト比が1より大きい第1アスペクト比を有し、
    前記第2開口部は、前記平面視において前記第1方向に前記第1開口部と同じ長さを有し、かつ前記アスペクト比において前記第1アスペクト比よりも小さい第2アスペクト比を有する
    ことを特徴とする超音波デバイス。
  2. 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部および前記第2開口部は前記第2方向に配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
  3. 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部および前記第2開口部は前記第1方向に配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第1開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部は前記第1方向に等ピッチで配列されていることを特徴とする超音波デバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部のアスペクト比は1であることを特徴とする超音波デバイス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波デバイスにおいて、前記第2開口部に対応して形成されている振動膜は、前記第1開口部に対応して形成されている振動膜の共振周波数の高調波に相当する周波数に共振周波数を有することを特徴とする超音波デバイス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスを支持する筐体とを備えることを特徴とするプローブ。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスに接続されて、前記超音波デバイスの出力を処理する処理装置とを備えることを特徴とする電子機器。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波デバイスと、前記超音波デバイスの出力から生成される画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする超音波画像装置。
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