JP2015098925A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015098925A
JP2015098925A JP2013240042A JP2013240042A JP2015098925A JP 2015098925 A JP2015098925 A JP 2015098925A JP 2013240042 A JP2013240042 A JP 2013240042A JP 2013240042 A JP2013240042 A JP 2013240042A JP 2015098925 A JP2015098925 A JP 2015098925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swing link
output shaft
input shaft
continuously variable
variable transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013240042A
Other languages
English (en)
Inventor
將司 高杉
Shoji Takasugi
將司 高杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013240042A priority Critical patent/JP2015098925A/ja
Publication of JP2015098925A publication Critical patent/JP2015098925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】コネクティングロッドと揺動リンクとの連結部分をより冷却し易い無段変速機を提供する。【解決手段】無段変速機1は、変速機ケース80内で回転する入力軸2と、入力軸2の回転中心軸線P1と平行に配置された出力軸3と、出力軸3に軸支される揺動リンク18を有し、入力軸2の回転運動を揺動リンク18の揺動運動に変換するてこクランク機構20と、ワンウェイクラッチ17とを備える。てこクランク機構20は、回転半径を調節自在な回転半径調節機構4と、回転半径調節機構4と揺動リンク18とを連結するコネクティングロッド15とを備える。変速機ケース80には、コネクティングロッド15に隣接させて、変速機ケース80の下方壁81と上方壁82とを連結する連結部100が設けられる。連結部100には、変速機ケース80の下方壁81の外面と上方壁82の外面とを連通させる連通孔100aが設けられる。【選択図】図5

Description

本発明は、入力軸の回転中心軸線上に設けられた回転半径調節機構で回転半径を調節することにより変速自在な四節リンク機構型の無段変速機に関する。
従来、車両に設けられたエンジン等の主駆動源からの駆動力が伝達されることによりケース内で回転する中空の入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、入力軸の回転中心軸線上に設けられた複数の回転半径調節機構と、出力軸に軸支される複数の揺動リンクと、一方の端部に回転半径調節機構に回転自在に外嵌される入力側環状部を有し、他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されるコネクティングロッドとを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の入力軸、出力軸、回転半径調節機構、揺動リンク及びコネクティングロッドは、てこクランク機構を構成している。揺動リンクと出力軸との間には、出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸に揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構としてのワンウェイクラッチが設けられている。
回転半径調節機構は、中心から偏心して穿設された貫通孔を有する円盤状の回転部と、貫通孔の内周面に設けられたリングギヤと、入力軸に固定されリングギヤに噛合する第1ピニオンと、調節用駆動源からの駆動力が伝達されるキャリアと、キャリアで自転及び公転自在に夫々軸支されると共にリングギヤに夫々噛合する2つの第2ピニオンとで構成される。第1ピニオンと2つの第2ピニオンは、それらの中心軸線を頂点とする三角形が正三角形となるように配置されている。
そして、主駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が同一の場合は、入力軸の入力中心軸線に対する回転部の中心点の偏心量は維持され、回転半径調節機構の回転軌跡の半径も一定のまま維持される。主駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアとの回転速度が異なる場合は、入力軸の回転中心軸線に対する回転部の中心点の偏心量が変化し、回転半径調節機構の回転運動の半径も変化する。
そして、回転半径調節機構の回転運動の半径が変化することにより、揺動リンクの揺動端部の振れ幅も変化して、変速比を切り換え、入力軸に対する出力軸の回転速度を制御する。
このような無段変速機では、3つのピニオンの中心軸線を頂点とする正三角形の中心点と入力軸の入力中心軸線との間の距離と、この正三角形の中心点と回転部の中心点との間の距離とを等しく設定することにより、入力軸の回転中心軸線と回転部の中心点とを重ね合わせて偏心量を0とすることができる。偏心量が0のときには、入力軸が回転している場合であっても揺動リンクの揺動端部の振れ幅が0となり、出力軸が回転しない状態となる。
特開2012−1048号公報
四節リンク機構型の無段変速機は、コネクティングロッドと揺動リンクのと連結部分が発熱し易い。従って、この連結部分の熱を潤滑油で吸収し、連結部分を冷却する構成が採用される。
本発明は、コネクティングロッドと揺動リンクとの連結部分をより冷却し易い無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、主駆動源の駆動力の伝達により変速機ケース内で回転する入力軸と、該入力軸の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、該出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力軸の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、前記出力軸に対して前記揺動リンクが一方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に前記揺動リンクを固定し、前記出力軸に対して前記揺動リンクが他方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、前記てこクランク機構は、回転半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備える無段変速機であって、前記変速機ケースには、前記コネクティングロッドに隣接させて、前記変速機ケースの下方壁と上方壁とを連結する連結部が設けられ、該連結部には、前記変速機ケースの下方壁の外面と前記上方壁の外面とを連通させる連通孔が設けられることを特徴とする。
かかる構成によれば、連通孔の中を風が通り抜けることができる。従って、コネクティングロッドと揺動リンクとが連結される連結部分の熱を吸収した潤滑油は、連結部の表面と接触することにより、連結部を介して連通孔を通過する空気で冷却される。これにより、潤滑油の温度上昇を抑制することができ、温度上昇が抑制された潤滑油でコネクティングロッドと揺動リンクとの連結部分を従来よりも効率よく冷却することができる。
また、本発明においては、てこクランク機構を複数設け、連結部を隣接するコネクティングロッドの間に位置させて複数設ける場合には、連通孔の断面積を熱分布に基づいて異ならせることが好ましい。温度が高くなり易いところに位置する連通孔の断面積を大きくすれば、連通孔内で空気が接触する面積を大きくすることができ、放熱作用をより効率よく行うことができる。
また、本発明においては、てこクランク機構を複数設け、連結部を隣接するコネクティングロッドの間に位置させて複数設ける場合には、複数の連結部のうち中央部分に位置する連結部は、他の連結部よりも断面積が大きくなるように構成することが好ましい。かかる構成によれば、中央部分に位置する連結部の強度(剛性)は高くなる。従って、変速機ケースの最も振動し易い中央部分を剛性の高い連結部とすることにより、変速機ケースの振動を抑制することができる。
本発明の無段変速機の実施形態を一部断面で示す説明図。 本実施形態のてこクランク機構を示す説明図。 本実施形態の回転半径の変化を示す説明図。図3Aは回転半径が最大、図3Bは回転半径が中、図3Cは回転半径が小、図3Dは回転半径が0の状態を夫々示す。 本実施形態の回転半径の変化に対する揺動リンクの揺動範囲の変化を示す説明図。図4Aは回転半径が最大、図4Bは回転半径が中、図4Cは回転半径が小の状態の揺動範囲を夫々示す。 本実施形態の連結部を示す断面図。 本実施形態の無段変速機の第1変形例を示す断面図。 本実施形態の無段変速機の第2変形例を示す断面図。
図1から図7を参照して、本発明の四節リンク機構型の無段変速機の実施形態を説明する。本実施形態の無段変速機は、変速比h(h=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、所謂IVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
図1を参照して、四節リンク機構型の無段変速機1は、内燃機関であるエンジンや電動機等の主駆動源ENGからの駆動力が伝達されることで回転中心軸線P1を中心に回転する入力軸端部2aと、回転中心軸線P1に平行に配置され、図示省略したデファレンシャルギヤを介して車両の駆動輪(図示省略)に回転動力を伝達させる出力軸3と、回転中心軸線P1上に設けられた6つの回転半径調節機構4とを備える。なお、デファレンシャルギヤの代わりにプロペラシャフトを設けてもよい。
図1及び図2を参照して、各回転半径調節機構4は、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6とを備える。カムディスク5は、円盤状であり、回転中心軸線P1から偏心されると共に、1つの回転半径調節機構4に対して2個1組となるように、各回転半径調節機構4に設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1の方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。また、カムディスク5には、回転中心軸線P1に対して偏心する方向とは逆の方向に開口し、カムディスク5の外周面と貫通孔5aを構成する内周面とを連通させる切欠孔5bが設けられている。
各1組のカムディスク5は、夫々位相を60度異ならせて、6組のカムディスク5で回転中心軸線P1の周方向を一回りするように配置されている。
カムディスク5は、隣接する回転半径調節機構4のカムディスク5と一体的に形成されて一体型カム部5cが構成されている。この一体型カム部5cは、一体成型で形成してもよく、または、2つのカム部を溶接して一体化してもよい。各回転半径調節機構4の2個1組のカムディスク5同士はボルト(図示省略)で固定されている。回転中心軸線P1上の最も主駆動源側に位置するカムディスク5は入力軸端部2aと一体的に形成されている。このようにして、入力軸端部2aと複数のカムディスク5とで、カムディスク5を備える入力軸2が構成されることとなる。
入力軸2は、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備える。これにより、入力軸2は、主駆動源ENGとは反対側の一方端が開口し他方端が閉塞した中空軸形状に構成される。主駆動源側の他方端に位置するカムディスク5は、入力軸端部2aと一体的に形成されている。このカムディスク5と入力軸端部2aとを一体的に形成する方法としては、一体成型を用いてもよく、また、カムディスク5と入力軸端部2aとを溶接して一体化してもよい。
また、各1組のカムディスク5には、カムディスク5を受け入れる受入孔6aを備える円盤状の回転ディスク6が偏心された状態で回転自在に外嵌されている。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5の中心点をP2、回転ディスク6の中心点をP3として、回転中心軸線P1と中心点P2の距離Raと、中心点P2と中心点P3の距離Rbとが同一となるように、カムディスク5に対して偏心している。
回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間に位置させて内歯6bが設けられている。
入力軸2の挿通孔60には、回転中心軸線P1と同心に、且つ、回転ディスク6の内歯6bと対応する個所に位置させて、ピニオン70がカムディスク5を有する入力軸2と相対回転自在となるように配置されている。ピニオン70は、ピニオンシャフト72と一体に形成されている。なお、ピニオン70は、ピニオンシャフト72と別体に構成して、ピニオン70をピニオンシャフト72にスプライン結合で連結させてもよい。本実施形態においては、単にピニオン70というときは、ピニオンシャフト72を含むものとして定義する。
ピニオン70は、カムディスク5の切欠孔5bを介して、回転ディスク6の内歯6bと噛合する。ピニオンシャフト72には、隣接するピニオン70の間に位置させてピニオン軸受74が設けられている。このピニオン軸受74を介して、ピニオンシャフト72は、入力軸2を支えている。ピニオンシャフト72には、遊星歯車機構などで構成される差動機構8が接続されている。ピニオン70には、差動機構8を介して調節用駆動源14の駆動力が伝達される。
回転ディスク6は、カムディスク5に対して距離Raと距離Rbとが同一となるように偏心されているため、回転ディスク6の中心点P3を回転中心軸線P1と同一軸線上に位置するようにして、回転中心軸線P1と中心点P3との距離、即ち偏心量R1を「0」とすることもできる。
回転ディスク6の周縁には、一方(入力軸2側)の端部に大径の入力側環状部15aを備え、他方(出力軸3側)の端部に入力側環状部15aの径よりも小径の出力側環状部15bを備えるコネクティングロッド15の入力側環状部15aが、軸方向に2個並べて2個一組のボールベアリングからなるコンロッド軸受16を介して回転自在に外嵌されている。出力軸3には、ワンウェイクラッチ17を介して、揺動リンク18がコネクティングロッド15に対応させて6個設けられている。
ワンウェイクラッチ17は、揺動リンク18と出力軸3との間に設けられ、揺動リンク18が出力軸3に対して一方側に相対的に回転しようとするときに揺動リンク18を出力軸3に固定し(固定状態)、他方側に相対的に回転しようとするときに出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる(空転状態)。
揺動リンク18は、環状に形成されており、その下方には、コネクティングロッド15の出力側環状部15bに連結される揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、出力側環状部15bを軸方向で挟み込むように突出した一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、出力側環状部15bの内径に対応する差込孔18cが穿設されている。差込孔18c及び出力側環状部15bには、揺動軸としての連結ピン19が挿入されている。これにより、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される。
本実施形態においては、揺動リンク18の揺動端部18aが、ケース80の下方に溜まった潤滑油の油溜に油没するように、揺動端部18aを出力軸3の下方に配置されている。これにより、揺動端部18aを油溜で潤滑できると共に、揺動リンク18の揺動運動により、油溜の潤滑油を掻き揚げて、無段変速機1の他の部品を潤滑させることができる。
なお、本実施形態の説明において、変速比は、入力軸の回転速度/出力軸の回転速度と定義する。
図3は、回転半径調節機構4の偏心量R1(回転半径)を変化させた状態のピニオンシャフト72と回転ディスク6との位置関係を示す。図3Aは偏心量R1を「最大」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、カムディスク5の中心点P2と、回転ディスク6の中心点P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト72と回転ディスク6とが位置する。このときの変速比hは最小となる。
図3Bは偏心量R1を図3Aよりも小さい「中」とした状態を示しており、図3Cは偏心量R1を図3Bよりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比hは、図3Bでは図3Aの変速比hよりも大きい「中」となり、図3Cでは図3Bの変速比hよりも大きい「大」となる。図3Dは偏心量R1を「0」とした状態を示しており、回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心点P3とが同心に位置する。このときの変速比hは無限大(∞)となる。本実施形態の無段変速機1は、回転半径調節機構4で偏心量R1を変えることにより、回転半径調節機構4の回転半径を調節自在としている。
図4は、回転半径調節機構4の偏心量R1を変化させた場合の揺動リンク18の揺動範囲の変化を示している。図4Aは、偏心量R1が最大のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図4Bは、偏心量R1が中のときの揺動リンク18の揺動範囲を示し、図4Cは、偏心量R1が小のときの揺動リンク18の揺動範囲を示している。図4から偏心量R1が小さくなるにつれて揺動範囲が狭くなることが分かる。そして、偏心量R1が「0」になると、揺動リンク18は揺動しなくなる。
本実施形態においては、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20(四節リンク機構)が構成される。そして、てこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動が揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1は合計6個のてこクランク機構20を備えている。偏心量R1が「0」でないときに、入力軸2を回転させると共に、ピニオンシャフト72を入力軸2と同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、偏心量R1に基づき入力軸2と出力軸3との間で揺動端部18aを出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18が揺動する。
コネクティングロッド15の出力側環状部15bは、出力軸3にワンウェイクラッチ17を介して設けられた揺動リンク18に連結されているため、揺動リンク18がコネクティングロッド15によって押し引きされて揺動すると、揺動リンク18が押し方向側又は引張り方向側の何れか一方に揺動リンク18が回転するときだけ、出力軸3が回転し、揺動リンク18が他方に回転するときには、出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、揺動リンク18が空回りする。各回転半径調節機構4は、60度毎に位相を変えて配置されているため、出力軸3は各回転半径調節機構4で順に回転させられる。
また、本実施形態の動力伝達装置は、調節用駆動源14を制御する制御部(図示省略)を備えている。制御部は、CPUやメモリ等により構成された電子ユニットであり、メモリに保持された制御プログラムをCPUで実行することにより、調節用駆動源14を制御して、回転半径調節機構4の偏心量R1を調節する機能を果たす。
本実施形態の無段変速機1は、入力軸2を回転自在に軸支する変速機ケース80を備える。変速機ケース80は、図1に示すようにコネクティングロッド15に隣接させて、隣り合うコネクティングロッド15の間に位置させて連結部100が設けられている。
図5に示すように、この連結部100は、変速機ケース80の下方壁81と上方壁82とを連結する。連結部100は、下方壁81に設けられた下方開口部101と、上方壁82に設けられた上方開口部102と、2つの開口部101,102を連通させる中空の連結パイプ103と、連結パイプ103と対応する開口部101,102との間を、シール性を確保しつつ固定するシール部材104とで構成される。この連結パイプ103の内周面で画成される孔が本願発明の連通孔に該当し、下方壁81の外面と上方壁82の外面とを連通させている。
本実施形態の無段変速機1は所謂横置き型のものであり、入力軸2側が車両の前方、出力軸3側が車両の後方として配置されるものである。そして、図5に示すように、車両走行時に無段変速機1の周囲を流れる風が連結部100内の連通孔100aに入り易いように、風を受け易い下方壁81側を入力軸2側とし、風が通り抜けやすい上方壁82を出力軸3側となるように、連結部100を傾斜させて配置している。
本実施形態の無段変速機1によれば、連通孔100aの中を風が通り抜けることができる。従って、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結される連結部分の熱を吸収した潤滑油は、連結部100の表面と接触することにより、連結部100を介して連通孔100aを通過する空気で冷却される。これにより、潤滑油の温度上昇を抑制することができ、温度上昇が抑制された潤滑油でコネクティングロッド15と揺動リンク18との連結部分を従来よりも効率よく冷却することができる。
また、本実施形態の無段変速機1においては、5つの連結部100は、中央に近い連結部100ほど断面積が大きくなるように、同一肉厚で大径の連結パイプ103を設けている。即ち、5つの連結部100のうち、中央の連結部100が最も径の大きい「大」、この連結部100に隣接する2つの連結部100の径が中位の「中」、最も端に位置する2つの連結部100の径が最も小さい「小」となっている。
このように5つの連結部100を構成することにより、中央部分に位置する連結部100の強度(剛性)は、端部分に位置する連結部100よりも高くなる。従って、変速機ケース80の最も振動し易い中央部分を剛性の高い連結部100とすることにより、変速機ケース80の振動を抑制することができる。
また、一般的に無段変速機の中央部分は、空冷される変速機ケースの外壁から最も離れる部分であるため、熱が籠り易く、無段変速機の熱分布において、中央部分は高温となり易い。しかしながら、本実施形態のごとく、無段変速機の中央部分に径の大きな連結部100を配置することにより、無段変速機1の中央部分においても連結部100の連通孔100aにおいて空気との接触面積を増加させることができ、無段変速機1の中央部分の温度上昇を適切に抑制させることができる。
なお、本実施形態においては、連結部100を図5に示す如く連結パイプ103を用いて構成するものを説明した。しかしながら、連結部は、これに限らず、図6に示す第1変形例のように、変速機ケースの下方壁と上方壁とに一体の中空柱状の連結部で構成してもよい。この場合、例えば、変速機ケースを、入力軸側と、入力軸と出力軸との間の部分と、出力軸側との3つに分割して構成すればよい。
また、図7に示す第2変形例のように、変速機ケースを下方と上方とで2分割構成とし、この下方と上方の分割ケースに、各コンロッドの間に位置するように側壁を夫々設け、この側壁に連通孔100aを形成して、側壁を連結部100としてもよい。この場合、下方と上方の分割ケースの各連通孔100aが重なり合う部分に、潤滑油の漏れを防止すべくシールすればよい。
また、本実施形態においては、無段変速機1の熱分布において中央部分が高温となるものであり、中央部分の連通孔100aの径が大きいものを説明した。しかしながら、本発明はこれに限らない。たとえば、主駆動源の熱の影響により、無段変速機の主駆動源側が高温となる熱分布となる場合には、主駆動源に近づくほど連通孔100aの径が大きくなるように構成してもよい。
また、本実施形態においては、入力軸端部2aと複数のカムディスク5とで入力軸2を構成し、入力軸2が、カムディスク5の貫通孔5aが連なることによって構成される挿通孔60を備えるものを説明した。
しかしながら、本発明の入力軸はこれに限らず、例えば、入力軸の構成部品として、一端が開口し他端が閉塞する形状の挿通孔を有する中空の入力軸芯部を設け、円盤状のカムディスクに入力軸芯部を挿通できるように貫通孔を本実施形態のものよりも大きく形成して、各カムディスクを入力軸芯部の外周面にスプライン結合させて、複数のカムディスクを備える入力軸を構成させてもよい。
この場合、中空の入力軸芯部には、カムディスクの切欠孔に対応させて切欠孔が設けられる。そして、入力軸芯部内に挿入されるピニオンは、入力軸芯部の切欠孔及びカムディスクの切欠孔を介して、回転ディスクの内歯と噛合する。
また、本実施形態においては、一方向回転阻止機構として、ワンウェイクラッチ17を用いているが、本発明の一方向回転阻止機構は、これに限らず、例えば、揺動リンクから出力軸にトルクを伝達可能な揺動リンクの出力軸に対する回転方向を切換自在に構成されるツーウェイクラッチであってもよい。
1 無段変速機
2 入力軸
2a 入力軸端部
2b 入力軸用軸受
3 出力軸
3a 出力軸用軸受
4 回転半径調節機構
5 カムディスク(カム部)
5a 貫通孔
5b 切欠孔
5c 一体型カム部
6 回転ディスク(回転部)
6a 受入孔(内周部)
6b 内歯
8 差動機構(遊星歯車機構)
12 段付きピニオン
14 調節用駆動源(電動機)
15 コネクティングロッド
15a 入力側環状部
15b 出力側環状部
16 コンロッド軸受
16a ボール
16b 外輪
17 ワンウェイクラッチ
18 揺動リンク
18a 揺動端部
18b 突片
18c 差込孔
19 連結ピン
20 てこクランク機構(四節リンク機構)
60 挿通孔
70 ピニオン
72 ピニオンシャフト
74 ピニオン軸受
80 ケース
81 下方壁
82 上方壁
100 連結部
100a 連通孔
101 下方開口部
102 上方開口部
103 連結パイプ
104 シール部材
P1 回転中心軸線
P2 カムディスクの中心点
P3 回転ディスクの中心点
Ra P1とP2の距離
Rb P2とP3の距離
R1 偏心量(P1とP3の距離)

Claims (3)

  1. 主駆動源の駆動力の伝達により変速機ケース内で回転する入力軸と、
    該入力軸の回転中心軸線と平行に配置された出力軸と、
    該出力軸に軸支される揺動リンクを有し、前記入力軸の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、
    前記出力軸に対して前記揺動リンクが一方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に前記揺動リンクを固定し、前記出力軸に対して前記揺動リンクが他方へ相対的に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、
    前記てこクランク機構は、回転半径を調節自在な回転半径調節機構と、該回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを備える無段変速機であって、
    前記変速機ケースには、前記コネクティングロッドに隣接させて、前記変速機ケースの下方壁と上方壁とを連結する連結部が設けられ、
    該連結部には、前記変速機ケースの下方壁の外面と前記上方壁の外面とを連通させる連通孔が設けられることを特徴とする無段変速機。
  2. 請求項1に記載の無段変速機であって、
    前記てこクランク機構は、複数設けられ、
    前記連結部は、隣接する前記コネクティングロッドの間に位置させて複数設けられ、
    前記連通孔の断面積は、熱分布に基づいて異なることを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無段変速機であって、
    前記てこクランク機構は、複数設けられ、
    前記連結部は、隣接する前記コネクティングロッドの間に位置させて複数設けられ、
    複数の前記連結部のうち中央部分に位置する前記連結部は、他の連結部よりも断面積が大きくなるように構成されることを特徴とする無段変速機。
JP2013240042A 2013-11-20 2013-11-20 無段変速機 Pending JP2015098925A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013240042A JP2015098925A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013240042A JP2015098925A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015098925A true JP2015098925A (ja) 2015-05-28

Family

ID=53375660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013240042A Pending JP2015098925A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015098925A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107023621A (zh) * 2015-12-04 2017-08-08 本田技研工业株式会社 车辆用动力传递装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107023621A (zh) * 2015-12-04 2017-08-08 本田技研工业株式会社 车辆用动力传递装置
CN107023621B (zh) * 2015-12-04 2019-08-13 本田技研工业株式会社 车辆用动力传递装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5694857B2 (ja) 無段変速機の潤滑油供給構造
JP5694858B2 (ja) 無段変速機の潤滑油供給構造
JP6407119B2 (ja) 動力伝達装置
JP2015098925A (ja) 無段変速機
JP2012251609A (ja) 無段変速機
JP6067593B2 (ja) 無段変速機
JP6087320B2 (ja) 無段変速機
JP2012251613A (ja) 四節リンク型無段変速機
JP2015021558A (ja) 無段変速機
JP6096565B2 (ja) 無段変速機
JP6087310B2 (ja) 無段変速機
JP6155231B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JP6178742B2 (ja) 駆動力伝達装置の潤滑構造
JP6132751B2 (ja) 動力伝達装置
JP6029568B2 (ja) 無段変速機
JP6151223B2 (ja) 軸受及びこの軸受を用いた回転装置または無段変速機
JP2015034561A (ja) 無段変速機
JP6309377B2 (ja) ラジアル・スラスト軸受のプリロード調節構造、及びこれを用いた無段変速機
JP6087307B2 (ja) 無段変速機
JP6155230B2 (ja) 無段変速機
JP6087308B2 (ja) 無段変速機
JPWO2016063398A1 (ja) 変速機
JP5982262B2 (ja) 無段変速機
JP5896868B2 (ja) 四節リンク機構型無段変速機
JP6002608B2 (ja) 無段変速機