JP2015098021A - 排水の処理装置 - Google Patents

排水の処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015098021A
JP2015098021A JP2014209687A JP2014209687A JP2015098021A JP 2015098021 A JP2015098021 A JP 2015098021A JP 2014209687 A JP2014209687 A JP 2014209687A JP 2014209687 A JP2014209687 A JP 2014209687A JP 2015098021 A JP2015098021 A JP 2015098021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
dirt
wastewater
separation
treatment tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014209687A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6470939B2 (ja
Inventor
晃治 和田
Koji Wada
晃治 和田
田中 秀和
Hidekazu Tanaka
秀和 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takemura Seisakusho KK
Original Assignee
Takemura Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takemura Seisakusho KK filed Critical Takemura Seisakusho KK
Priority to JP2014209687A priority Critical patent/JP6470939B2/ja
Publication of JP2015098021A publication Critical patent/JP2015098021A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6470939B2 publication Critical patent/JP6470939B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Abstract

【課題】簡易な構成によって排水の汚れ分をより効率良く分離処理できる排水の処理装置を提供すること。
【解決手段】排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理できるように上下方向に所要の長さを有して設けられた分離処理槽10を備え、分離処理槽10の内部には、微細な気泡を発生させるように微細気泡発生装置の構成要素である気泡発生部21が配置され、分離処理槽10の気泡発生部21が配された上側に、排水の原水が供給される原水流入口13が設けられ、分離処理槽10の気泡発生部21が配された下側に、排水が浄化された処理済みの水である処理水が流出される処理水出口14が設けられて、分離処理槽10の上端部に、フロックを伴って汚れ分が濃縮された水である汚れ濃縮水が排出される汚れ濃縮水排出口15が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理水である排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理できるように、分離処理槽を備える排水の処理装置に関する。
従来、排水の処理装置にあっては、例えば、ガス導入口を設けた分離壁を介して浮上槽と電解槽とを分離すると共に、浮上槽に清水供給管を接続し、運転停止後、浮上槽および電解槽を清水で自動的に洗浄できるようにした電気浮上装置構造(特許文献1参照)が提案されている。これによれば、電極の目詰まりやスケール発生を防止し、装置の保守、管理を簡略化することができる。
特開平05−208191号公報(第1頁)
排水の処理装置に関して解決しようとする課題は、先行技術のような従来の装置では、処理槽が浮上槽と電解槽及び分離槽とに壁で分割されて構成が複雑になっている割に、被処理水と浄化された処理水及びフロックの流れの関係は単純で特徴がなく、排水の汚れ分をより効率良く分離することが難しいことにある。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成によって排水の汚れ分をより効率良く分離処理できる排水の処理装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理できるように上下方向に所要の長さを有して設けられた分離処理槽を備え、該分離処理槽の内部には、微細な気泡を発生させるように微細気泡発生装置の構成要素である気泡発生部が配置され、前記分離処理槽の前記気泡発生部が配された上側に、排水の原水が供給される原水流入口が設けられ、前記分離処理槽の前記気泡発生部が配された下側に、排水が浄化された処理済みの水である処理水が流出される処理水流出口が設けられ、前記分離処理槽の上端部に、フロックを伴って汚れ分が濃縮された水である汚れ濃縮水が排出される汚れ濃縮水排出口が設けられている。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記原水を供給する装置であって、前記分離処理槽に供給される前記排水の原水に、少なくとも凝集剤を含む薬品が混合・撹拌されるように、前記薬品を前記原水に投入する薬品の投入装置と、前記原水を前記薬品とを撹拌させる撹拌混合部とを備える原水の供給装置が設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記分離処理槽の上端面が鏡板状に上方へ膨らんだ湾曲面状に形成されており、前記汚れ濃縮水排出口が該鏡板状の上端面の最上部である中央部に設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記微細気泡発生装置の前記気泡発生部が電気化学反応を行う電極によって構成され、該電極が、微細気泡の放出される上方が開放された箱状の収納部に収納されて配置され、該収納部には、下方から電解液が供給されるように、電解液の供給装置が接続されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記処理水流出口が、前記分離処理槽の内部まで挿入された状態の処理水管路の先端開口が下方を向いた状態に開口して設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記汚れ濃縮水排出口に、該汚れ濃縮水排出口から延長される排水管路よりも上方の大気に開放するように挿入された状態に設けられて、前記分離処理槽内の上端部が負圧になった際に大気を導入することができる大気導入管路を備えることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記汚れ濃縮水排出口に接続されて汚れ濃縮水を排水する排水管路の延長部において、サイフォン効果を利用できるように、通水断面が該排水管路の根元側の部分よりも小さく且つ下方に位置するように設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記分離処理槽内の上下方向の流れに整流効果のある整流部材が、該分離処理槽内の前記原水流入口と前記気泡発生部との間の高さ位置に配されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる排水の処理装置の一形態によれば、前記排水が、少なくとも洗剤によって汚れ分が溶け込んでいる排水であることを特徴とすることができる。
本発明にかかる排水の処理装置によれば、簡易な構成によって排水の汚れ分をより効率良く分離処理できるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係る排水の処理装置についてその基礎的な形態例の構成を示す一部を断面とした正面図である。 本発明に係る排水の処理装置についてそのシステムの形態例を示すブロック図である。 図2の形態例の要部の外観を示す正面図である。 図2の形態例の要部の外観を示す平面図である。 本発明に係る排水の処理装置についてその基礎的な他の形態例の構成を示す一部を断面とした正面図である。
以下、本発明に係る排水の処理装置の形態例を添付図面(図1〜5)と共に詳細に説明する。この排水の処理装置は、排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理することで、排水を浄化する装置である。その排水としては、洗剤などにより汚れ分が溶け込んでいるようなものであって、例えば、有機質の汚れ成分を含んでフロックを生じやすい温浴施設の排水があり、さらには温浴施設の洗い場で発生する浴室排水を対象とすることができる。
10は分離処理槽であり、排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理できるように上下方向に所要の長さを有して設けられている。本形態例の分離処理槽10は、縦長の起立した筒状であって具体的には円筒形状に設けられている。この分離処理槽10の内部には、微細な気泡を発生させるように微細気泡発生装置の構成要素である気泡発生部21が配置されている。この気泡発生部21は、電気分解などの電気化学反応を行う本実施例のような電極(21)によって構成できる。また、この気泡発生部21は、その電極(21)に限らず、例えばポンプ機構やコンプレッサー機構を使用し、大気中から空気を取り込んで撹拌・混合・溶解をさせて微細気泡を発生できる機械的な原理による微細気泡発生装置における微細気泡を発生させる部位として構成することができる。なお、この微細気泡(図1のMB参照)のことは、マイクロバブとも呼ばれている。
また、本形態例では、微細気泡発生装置20の気泡発生部(電極21)が、微細気泡が放出される上方が開放された箱状の収納部22に収納されて配置され、その収納部22には、下方から電解液が供給されるように、電解液の供給装置23が電解液供給管路24を介して接続されている。なお、電極21としては、板状のものが所要の間隔を置いて複数並行に配置されて構成されたものを用いることができる。本形態例では、このように複数の電極21によってユニット化された電極ユニットの複数が、分離処理槽10内に配されている。図2〜4の形態例では、4個の電極ユニットが装着されている。また、60は配電制御盤であり、電極21に電力を供給できるように結線されている。
これによれば、電解液の濃度を局所的に高めることができ、電気分解の効率を高めることができるため、微細気泡を効率良く大量に発生させることができる。なお、電解液は、分散や分解される速度との関係で、その濃度を適正に維持できる程度にゆっくりと流入されるように、電解液の供給装置23によって供給すればよい。
また、微細気泡を生成する電極21は、下降して浄化された処理水によって囲まれ、電解液の供給装置23から供給される電解液も汚れ分を含んでいるものではない。すなわち、電解液の供給装置23から供給される電解液は処理水によって希釈されるが、その処理水と電解液はどちらも汚れ分をほとんど含んでいない。従って、その電極21の周囲近傍ではフロックがほとんど発生せず、電極21がフロックによって閉塞することがなく、電極21間の短絡は生じない。また、一定時間ごとに、電極21の極性を変えるため、スケールの付着もない。さらに、本形態例では、電解液の電解質として、次亜塩素酸ナトリウムを使用しており、処理水の殺菌を行うことができる。なお、電解質としては、次亜塩素酸ナトリウムに限定されることはなく、処理条件に応じて他の化学物質を適宜に用いることができるのは勿論である。
13は原水流入口であり、分離処理槽10の気泡発生部(電極21)が配された上側に、汚れ分の分離が好適になされる距離となるように所要の間隔を置いて、汚れ排水の原水を供給できるように設けられている。
また、本形態例では分離処理槽10の中心に対して偏心した状態に原水流入口13が連通するように設けられている。このため、原水の回るような流れが生じ、その流れによって効率良く且つ隅々まで行き届くように、原水を分離処理槽10内へ導入することができる。
また、原水を供給する装置であって、分離処理槽10に供給される排水の原水に、少なくとも凝集剤を含む薬品が混合・撹拌されるように、薬品を原水に投入する薬品の投入装置31と、その原水をその薬品とを撹拌させる撹拌混合部32とを備える原水の供給装置30が設けられている。図2に示す形態例では、原水が、排水槽33から送水ポンプ34によって、原水給水管路35、撹拌混合部32、原水流入口13を介して分離処理槽10へ供給されるように構成され、前述の原水の供給装置30が設けられている。また、図2に示す形態例では、薬品の投入装置31として、アルカリ剤の投入装置31aと凝集剤の投入装置31bが配設されている。
14は処理水流出口であり、分離処理槽10の気泡発生部(電極21)が配された下側で分離処理槽10の内底面から所要の間隔を置いた位置に、排水が浄化された処理済みの水である処理水が流出されるように設けられている。
本形態例では、分離処理槽10の内部まで挿入された状態の処理水間路40の先端開口41が下方を向いた状態に開口して設けられていることで、処理水流出口14が構成されている。これによれば、沈殿物となるように下降する固形物の流入を防止して浄化性能を高めることができる。
また、15は汚れ濃縮水排出口であり、分離処理槽10の上端部に、フロックを伴って汚れ分が濃縮された水である汚れ濃縮水が排出されるように設けられている。
以上の構成によれば、原水の流れは、処理水が下方の処理水流出口14から流出されるため下降流であり、電極21から発生した微細気泡の流れは、気泡は密度が低くて軽いため上昇流となっている。すなわち、その原水の流れとその微細気泡の流れとの関係においては対抗流となっており、両者(原水と微細気泡)が効率良く接触できる相互間の流れとなっている。このため、フロックの凝集効果を高めると共に、その浮上効果を高め、効率良く汚れ分を分離でき、排水を効率良く浄化できる。
また、本形態例では、原水流入口13が偏心した位置に設けられているため、原水が回るように流入して効率よく全面的に微細気泡に接触でき、これによっても効率良く汚れ分を分離できる効果がある。
本形態例では、分離処理槽10の上端面16が鏡板状に上方へ膨らんだ湾曲面状に形成されており、汚れ濃縮水排出口15がその鏡板状の上端面16の最上部である中央部に設けられている。なお、この汚れ濃縮水排出口15から排出される汚れ濃縮水は、その排出流量を絞ることで、より高濃縮が可能になるが、排水として流すことが許容されるBOD濃度の基準値内とするなど、適宜にその流量を設定すれば良い。
また、その汚れ濃縮水排出口15には、その汚れ濃縮水排出口15から延長される排水管路50よりも上方の大気に開放するように挿入された状態に設けられて、分離処理槽10内の上端部が負圧になった際に大気(空気)を導入することができる大気導入管路52が設けられている。なお、この大気導入管路52には、逆止弁を装着することで、大気(空気)の導入のみを許容し、分離処理槽10から水(汚れ濃縮水)が出ることを阻止することができる。
また、本形態例では、汚れ濃縮水排出口15に接続されて汚れ濃縮水を排水する排水管路50の延長部51において、サイフォン効果を利用できるように、通水断面がその排水管路50の根元側の部分よりも小さく且つ下方に位置するように設けられている。
汚れ成分を分離する処理時間が長くなると、フロックが分離処理槽10の上端部17の内壁面に付着していくが、サイフォンを利用して大気導入管路52から空気を吸引させ、その吸引空気による気泡を利用してその上端部17の内壁面に付着したフロックを除去できる。
汚れ濃縮水では、微細気泡によるガスが出るため、そのままで排水する場合、そのガスが邪魔をしてサイフォン効果を生じないが、排水管路50の上部に空気が溜まる部分を設けることで、水とガスが分離して水だけが排水側に進むため、サイフォン効果を生じさせることができる。これによれば、効率良く、しかも装置の内部を洗浄するようにして汚れ濃縮水を排水することができる。
また、42は調整弁(図2参照)であり、配電制御盤60によって、処理水の排出量を調整できるように、処理水管路40の中途部に設けられている。なお、45は処理水出口であり、処理水管路40の末端で処理水の出口になっている。
さらに、43は循環管路であり、分離処理槽10の底部と上下方向の中途部とを接続するように設けられている。44は循環ポンプであり、循環管路43の中途部に設けられている。これによれば、分離処理槽10の下部に沈殿したフロックなどを含めて、被処理水を再度分離処理槽10へ投入できるように配されている。この循環ポンプ44には、フロックをすり潰すように破砕する機能を備えおり、適切に被処理水を循環できる。なお、46はドレン口である。
また、18は内部確認用窓であり、分離処理槽10の側面に設けられている。
次に、以上の構成にかかる排水の処理装置の作用について説明する。
分離処理槽10は、図1や図2に示すように、基本的に筒状の一室の液槽であるが、上から排水濃縮部10C、低速撹拌部10A、浮上分離部10Bという部位に便宜的に分けることができる。
低速撹拌部10Aは、分離処理槽10における上下方向の中途の部分であり、原水流入口13が偏心された状態で接続されているため、この低速撹拌部10Aの内部では緩やかな渦流が生じることになる。
浮上分離部10Bは、分離処理槽10における上下方向の下側の部分(低速撹拌部10Aより下側の部分)であり、この内部では、微細気泡の上方向への流れがあり、処理水の下方向への流れがある。
また、排水濃縮部10Cは、分離処理槽10における上下方向の上側の部分(低速撹拌部10Aより上側の部分)であり、この内部では、汚れ濃縮水の上方向への流れがある。
以上のような流れの作用によってフロックが効率良く生成され、そのフロックが、浮上分離部10Bで微細気泡と出合って、その微細気泡に合流・付着して浮上して行くように、この分離処理槽10では、原水流入口13と微細気泡の発生源である電極21の間に所要の距離がある。すなわち、汚れ濃縮水の排水量よりも処理水の水量が大きいため、下方への流れが強くなって軽量であるフロックも下方へ流され易いが、微細気泡の浮上作用によれば、その処理水の下方への流れに対抗させ、フロックを好適に浮上させることができる。この際に、上述した複雑な流れの作用によって、フロックを好適に生成できると共に、そのフロックに微細気泡をより長い時間をかけて万遍無く接触させることができ、フロックを好適に浮上させることができる。
浮上したフロックは、再度、低速撹拌部10Aを通り、排水濃縮部10Cでさらに大きなフロックに成長し、分離処理槽10の上端部17にある汚れ濃縮水排出口15を出て、排水管路50を通って排水される。そして、この汚れ分の分離と汚れ濃縮水が排出される工程は、比較的短い時間で行われるため、一旦微細気泡に付着して浮上したフロックから、その微細空気が分離してそのフロックが沈殿することを防止でき、分離・浄化効率を向上できる。
また、撹拌混合部32は、薬品を槽内で撹拌・混合する水槽であり、各種薬品が注入されて撹拌・混合され、或いは投入された薬品を撹拌・混合する部分になっている。また、本形態例の撹拌混合部32は、原水流入口13に分離処理槽10ついて偏心した状態で接続されているため、槽内では渦流ができ、各種薬品の撹拌、混合が効率良く行われる。また、渦流のため、壁面にスケールやスライム等が付着しにくい。各種薬品としては、例えば無機凝集剤やpH調整剤があり、水質に対応させて適宜に調整して注入や投入をすれば良い。このように本形態例の装置は、水流等を利用して撹拌混合を行っているため、独立した撹拌機の設置を要しない。
さらに、汚れ濃縮水は分離処理槽10に満たされた原水及び処理水によって押し出されるようにして排出され、その汚れ濃縮水に伴ってフロックを強制的に排出するため、フロックを掻き寄せるような装置の設置も要しない。
ここで、凝集の原理は、例えば、無機凝集剤としてアルミ系凝集剤が用いられる場合、水中の濁質は、表面が(−)に帯電しているので、相互に反発し合い沈殿しないが、凝集剤を入れると(+)に帯電したアルミ成分が、濁質の(−)電位を中和して粒子となる。この凝結した微細フロックが水酸化アルミニウムの接着作用により大きなフロックへと生長する。そして、そのフロックの浮上の原理は、微細気泡は、通常の場合、表面が(−)に帯電しており、これに対して、凝集の原理からフロックは(+)に帯電しているので、フロックに微細気泡が付着して上昇することになる。
ところで、浴室の洗い場の排水に含まれていると考えられる成分としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、ヘキサン抽出物質、フルボ酸、有機物などがある。
また、分離処理槽10の排水濃縮部10Cは、図2〜3に示す形態例では、その上端部17が鏡板によって形成されており、上方へ行くにしたがって断面積が小さくなる形態となっている。つまり、上方へ行くにしたがって通路が細くなる形状であり、排出される汚れ濃縮水の流速が汚れ濃縮水排出口15へ向かって徐々に速くなる形態となっている。これによれば、鏡板の内壁面にフロックが付着することを可及的に防ぐことができる。さらに、前述したようなサイフォンによる空気の導入を利用することでも、フロックが付着することを可及的に防ぐことができる。
また、図5に示した形態例の排水の処理装置によれば、分離処理槽10内の上下方向の流れに整流効果のある整流部材70が、その分離処理槽10内の原水流入口13と気泡発生部21との間の高さ位置に配されている。すなわち、下降流又は上昇流が、より均一に下方又は上方に向かって流れるように整流効果を生じさせる整流部材70が設けられている。
この整流部材70は、分離処理槽10内の軸心に沿う方向である軸心方向(上下方向)の流れ(原水の下降流及び微細な気泡の上昇流)には、抵抗となりにくい形態になっているとよい。本形態例の整流部材70は、例えば、図5に示すように、板材を縦(上下)に立てた形態に配設されており、上下方向の流れについては抵抗となりにくく、軸心方向に交差する方向の渦流などの横方向の流れについては抵抗となる邪魔板になっており、その横方向の流れを抑制・減衰させ、上下方向の整流効果を合理的に生じさせることができる。なお、整流部材70としては、上記のような板状に限定されず、格子状、柵状、網状、有孔板状などの部材を適宜に利用することもでき、配置形態も上記のように縦に立てた形態に限定されず、例えば、傾斜させて配置させることや、交差させて配置させることなど、上述の効果が生じるのであれば、複数を並列的、或いは立体的などに設けてもよい。
また、本形態例について、さらに具体的に説明する。本形態例の原水流入口13は、原水(被処理水)が、分離処理槽10の偏心した方向へ向って、その分離処理槽10に流入するように設けられている。このため、原水が旋回するように分離処理槽10に流入され、分離処理槽10の下方に設けられた処理水流出口14に向かって渦巻き状の下降流が生じる。その渦巻き状の下降流のうちの下降する流れのベクトルを除いた横方向の流れのベクトルを抑制・減衰させるように、その流れを規制する整流部材70が配置されている。これにより、上述したように上下方向の整流効果を合理的に生じさせることができる。
これによれば、原水(被処理水)の下降流と、微細な気泡の上昇流とを、より均一に出合わせる対抗流とすることができ、両者(原水と微細気泡)が効率良く接触できる相互間の流れとすることができる。このため、フロックの凝集効果を高めると共に、その浮上効果を高め、効率良く汚れ分を分離でき、排水を効率良く浄化できる。
また、原水の下降流が整流部材70を通過する際に、その整流部材70の付近には、小さな渦流が生じる。この小さな渦流は、原水と微細気泡とをより効率的に撹拌・混合する効果を生じさせることができ、排水を効率良く浄化できる。なお、整流部材70の取り付け位置は、少なくとも、気泡発生部(電極)21より上方であり、前述の小さな渦流が気泡発生部(電極)21に当たらない程度に間隔を置くとよい。
以上の構成によれば、原水流入の偏心による撹拌効果と、微細気泡の上昇流と原水の下降流とが交錯することによる撹拌効果と、整流部材70の下方に生じる小さな渦流の撹拌効果とによって、フロックと微細気泡との接触が効率良くなされ、より一層排水を効率良く浄化できる。
本発明によれば、温浴施設などで利用することで、温水である排水を浄化でき、これを熱源として熱交換することで、廃棄していた熱を回収することができる。この際に、処理水(温水)が浄化されているため、熱交換器を汚染することなく、その熱交換の効率を高く維持することができる。また、本発明によれば、浄化された処理水を得ることができ、これを屋根に散水すれば、空調の負荷低減に利用でき、温水として利用すれば冬場は屋根の融雪に有効である。さらに、以上のように処理水を再利用できることで、排水として廃棄する水量(下水量)を低減できる。
また、本発明にかかる排水の処理装置は、前述したように洗剤などにより汚れ分が溶け込んでいるような排水を処理する場合に広く利用でき、温浴施設の排水処理に限らず、汚れ分と洗剤が溶け込んだ排水を処理する洗浄装置の前処理としてその排水を処理する場合などに、広く適用できる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明は以上の形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 分離処理槽
10A 低速撹拌部
10B 浮上分離部
10C 排水濃縮部
13 原水流入口
14 処理水流出口
15 汚れ濃縮水排出口
16 上端面
17 上端部
18 内部確認用窓
20 微細気泡発生装置
21 気泡発生部、電極
22 収納部
23 電解液の供給装置
24 電解液供給管路
30 原水の供給装置
31 薬品の投入装置
31a アルカリ剤の投入装置
31b 凝集剤挿入装置
32 撹拌混合部
33 排水槽
34 送水ポンプ
35 原水給水管路
40 処理水管路
41 先端開口
42 調整弁
43 循環管路
44 循環ポンプ
45 処理水出口
46 ドレン口
50 排水管路
51 延長部
52 大気導入管路
60 配電制御盤
70 整流部材
MB マイクロバブ

Claims (9)

  1. 排水の汚れ分を、フロックを生成させて分離処理できるように上下方向に所要の長さを有して設けられた分離処理槽を備え、
    該分離処理槽の内部には、微細な気泡を発生させるように微細気泡発生装置の構成要素である気泡発生部が配置され、
    前記分離処理槽の前記気泡発生部が配された上側に、排水の原水が供給される原水流入口が設けられ、
    前記分離処理槽の前記気泡発生部が配された下側に、排水が浄化された処理済みの水である処理水が流出される処理水流出口が設けられ、
    前記分離処理槽の上端部に、フロックを伴って汚れ分が濃縮された水である汚れ濃縮水が排出される汚れ濃縮水排出口が設けられていることを特徴とする排水の処理装置。
  2. 前記原水を供給する装置であって、前記分離処理槽に供給される前記排水の原水に、少なくとも凝集剤を含む薬品が混合・撹拌されるように、前記薬品を前記原水に投入する薬品の投入装置と、前記原水を前記薬品とを撹拌させる撹拌混合部とを備える原水の供給装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の排水の処理装置。
  3. 前記分離処理槽の上端面が鏡板状に上方へ膨らんだ湾曲面状に形成されており、前記汚れ濃縮水排出口が該鏡板状の上端面の最上部である中央部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の排水の処理装置。
  4. 前記微細気泡発生装置の前記気泡発生部が電気化学反応を行う電極によって構成され、該電極が、微細気泡の放出される上方が開放された箱状の収納部に収納されて配置され、該収納部には、下方から電解液が供給されるように、電解液の供給装置が接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排水の処理装置。
  5. 前記処理水流出口が、前記分離処理槽の内部まで挿入された状態の処理水管路の先端開口が下方を向いた状態に開口して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排水の処理装置。
  6. 前記汚れ濃縮水排出口に、該汚れ濃縮水排出口から延長される排水管路よりも上方の大気に開放するように挿入された状態に設けられて、前記分離処理槽内の上端部が負圧になった際に大気を導入することができる大気導入管路を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排水の処理装置。
  7. 前記汚れ濃縮水排出口に接続されて汚れ濃縮水を排水する排水管路の延長部において、サイフォン効果を利用できるように、通水断面が該排水管路の根元側の部分よりも小さく且つ下方に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の排水の処理装置。
  8. 前記分離処理槽内の上下方向の流れに整流効果のある整流部材が、該分離処理槽内の前記原水流入口と前記気泡発生部との間の高さ位置に配されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の排水の処理装置。
  9. 前記排水が、少なくとも洗剤によって汚れ分が溶け込んでいる排水であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の排水の処理装置。
JP2014209687A 2013-10-15 2014-10-14 排水の処理装置 Active JP6470939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014209687A JP6470939B2 (ja) 2013-10-15 2014-10-14 排水の処理装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013214529 2013-10-15
JP2013214529 2013-10-15
JP2014209687A JP6470939B2 (ja) 2013-10-15 2014-10-14 排水の処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015098021A true JP2015098021A (ja) 2015-05-28
JP6470939B2 JP6470939B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=53375025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014209687A Active JP6470939B2 (ja) 2013-10-15 2014-10-14 排水の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6470939B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110127798A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生装置
CN110127799A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4294697A (en) * 1979-03-22 1981-10-13 Hitachi, Ltd. Apparatus for treatment of sewage
JPH0679260A (ja) * 1992-07-17 1994-03-22 Komatsu Kasei Kk 浮上分離処理装置
JP2001246366A (ja) * 2000-03-08 2001-09-11 Toshiaki Maruyama 廃水中の油系成分除去方法
JP2002177990A (ja) * 2000-12-14 2002-06-25 Yasumasa Kondo 浄水方法および浄水装置
JP2003038902A (ja) * 2001-07-27 2003-02-12 Yamaha Motor Co Ltd 油水分離装置
WO2012065250A1 (en) * 2010-11-15 2012-05-24 University Of Regina Integrated dissolved air floatation system and process for the treatment of wastewater

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4294697A (en) * 1979-03-22 1981-10-13 Hitachi, Ltd. Apparatus for treatment of sewage
JPH0679260A (ja) * 1992-07-17 1994-03-22 Komatsu Kasei Kk 浮上分離処理装置
JP2001246366A (ja) * 2000-03-08 2001-09-11 Toshiaki Maruyama 廃水中の油系成分除去方法
JP2002177990A (ja) * 2000-12-14 2002-06-25 Yasumasa Kondo 浄水方法および浄水装置
JP2003038902A (ja) * 2001-07-27 2003-02-12 Yamaha Motor Co Ltd 油水分離装置
WO2012065250A1 (en) * 2010-11-15 2012-05-24 University Of Regina Integrated dissolved air floatation system and process for the treatment of wastewater

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110127798A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生装置
CN110127799A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生系统
CN110127798B (zh) * 2019-06-25 2023-12-26 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生装置
CN110127799B (zh) * 2019-06-25 2023-12-26 浙江晟科环境工程有限公司 一种微气泡溶气水发生系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6470939B2 (ja) 2019-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100992430B1 (ko) 침전 장치 및 이를 포함하는 하ㆍ폐수 처리 장치
JP2011000583A (ja) 廃液処理方法及び装置
JP4508963B2 (ja) 洗濯水処理装置および当該処理装置付洗濯機
JP6470939B2 (ja) 排水の処理装置
CN108328786A (zh) 一种水处理装置及水处理方法
JP2002153887A (ja) 水処理方法及び同方法を用いる水処理装置
CN204588793U (zh) 一种湿式电除尘器的水循环处理系统
CN209853876U (zh) 一体化油脂分离净水器
CN207632577U (zh) 一种高效竖流式沉淀池
CN104003553A (zh) 用于铅蓄电池废水的除铅设备
JP7432945B2 (ja) 水処理装置
CN210480920U (zh) 一种带污泥回流的气浮系统
FI128091B (en) Wastewater treatment and disinfection by combined flotation
CN113443758A (zh) 垃圾渗滤液全量化预处理装置、处理系统以及处理方法
KR200194158Y1 (ko) 폐수처리 시스템
KR101154316B1 (ko) 흡수액 재활용 장치
CN219709262U (zh) 一种用于收集处理上浮污泥的竖流沉淀池
CN105330074B (zh) 气浮设备
CN211644952U (zh) 一种脱脂硅烷废水中水回用处理装置
CN210528654U (zh) 一种破乳气浮一体机装置
CN211445218U (zh) 一种膜生物反应器
CN210915400U (zh) 一种溶气气浮机
CN213012314U (zh) 一种废水处理用溶气气浮机
CN212151901U (zh) 一种脱硫废水预处理反应装置
CN106116054A (zh) 轨道交通污水综合处理与回用系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6470939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150