JP2015097515A - 水耕育苗方法および水耕栽培方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強い苗を育苗するとともに、育苗期間を短縮できる水耕育苗方法を提供することを目的とする。
【解決手段】水耕育苗方法は、植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いる。また、上記水耕育苗方法で育苗した苗を、定植後にマイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて栽培する。マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、強い苗を育苗するとともに、育苗期間を短縮できる水耕育苗方法を提供することができる。また、本発明は、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて定植後の栽培を行うことで、植物の収穫量を増加させることができる。
【選択図】なし
【解決手段】水耕育苗方法は、植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いる。また、上記水耕育苗方法で育苗した苗を、定植後にマイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて栽培する。マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、強い苗を育苗するとともに、育苗期間を短縮できる水耕育苗方法を提供することができる。また、本発明は、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて定植後の栽培を行うことで、植物の収穫量を増加させることができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、水耕育苗方法および水耕栽培方法に関し、特に葉菜類の水耕育苗方法および水耕栽培方法に関するものである。
農作物の育苗を行う手段の一つとして水耕栽培がある。水耕栽培は、農作物を生育させる際に土を使わずに必要な養水分を、液肥として与える栽培方法(特許文献1参照)である。水耕栽培による育苗は、土耕栽培と比較して、苗の生育が早いことが知られている。
しかしながら、水耕栽培で育苗する場合であっても、季節または気候の変動、病気などの様々な要因により、苗の生育遅延、苗の品質低下、および苗の生産量の低下が生じるという課題がある。
品質の低下した苗(弱い苗)は、定植後の生育不良などの問題が生じる。そのため、より強い苗を育苗することが求められている。
苗の生育が遅れると、育苗にかかる生産コストが高くなる。そのため、育苗期間を短縮できる育苗方法が求められている。
育苗中に病気や水腐れが生じると、同一の育苗槽で育苗したすべての苗を廃棄しなくてはならない。そのため、病気や水腐れを防止する方法が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、強い苗を育苗するとともに、育苗期間を短縮できる水耕育苗方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の水耕育苗方法及び水耕栽培方法は以下の手段を採用する。
本発明は、植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いる水耕育苗方法を提供する。
本発明は、植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いる水耕育苗方法を提供する。
本発明に係る水耕育苗方法で育苗された苗は、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて育苗した苗と比較して、強い苗となる。このような強い苗を定植して生育させると、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて育苗した苗を定植した場合と比較して、植物の収穫量が増加する。
「マイクロナノバブルを含有させた水耕液」は、水耕液中に、人為的にマイクロナノバブルを含ませたものである。「マイクロナノバブル非含有の水耕液」は、水耕液中に、人為的にマイクロナノバブルを含ませる処置を施していない水耕液である。「マイクロナノバブル非含有の水耕液」は、意図せず混入したマイクロナノバブルを含んでいてもよい。
本発明によれば、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて育苗した場合と比較して、苗の生育速度をはやめ、育苗期間を短縮できる。それにより、苗の生産コストが下がるとともに、苗の生産効率が向上する。
本発明によれば、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、育苗期における苗の腐り及び倒れの発生を抑制できる。それにより、苗の生産量が増えるとともに、育苗後の育苗装置の清掃が容易となる。
上記発明の一態様において、前記植物は、葉菜類であるとよい。
葉菜類の収穫量は、季節または天候によって大きく左右される。上記発明の一態様によれば、葉菜類の苗は、強い苗となる。それにより、季節または天候などによる収穫量への影響を抑え、安定的に葉菜類を収穫できる。
上記発明の一態様において、空気を原料として、マイクロナノバブル生成装置により、水耕液中にマイクロナノバブルを含有させることができる。
上記発明の一態様によれば、空気を原料とすることで、苗の生産コストを抑えることができる。上記発明の一態様によれば、従来よりも苗の生育を促進できるとともに、苗の水腐れ及び倒れの発生を防止できる。
上記発明の一態様において、酸素ガスを原料とし、マイクロナノバブル生成装置により、水耕液中にマイクロナノバブルを含有させることができる。
上記発明の一態様によれば、酸素ガスを原料として生成したマイクロナノバブルを含む水耕液は、苗の生育をより促進させることができる。上記発明の一態様によれば、特に、根の生育が促進される。
本発明は、上記のような水耕育苗方法で育苗した苗を、定植後に、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて栽培する水耕栽培方法を提供する。
本発明に係る水耕育苗方法で育苗された苗は、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて育苗した苗と比較して、強い苗となる。このような強い苗を定植して生育させると、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて育苗した苗を定植・栽培した場合と比較して、植物の収穫量が増加する。
定植後の栽培に、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いることで、マイクロナノバブルを含有させた水耕液で栽培した場合と比較して、植物の収穫量が多くなる。
本発明は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、強い苗を育苗するとともに、育苗期間を短縮できる水耕育苗方法を提供することができる。また、本発明は、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて定植後の栽培を行うことで、植物の収穫量を増加させることができる。
本実施形態に係る水耕育苗方法は、植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることを特徴とする。
本実施形態に係る水耕育苗方法は、水耕育苗可能な植物を育苗対象とする。本実施形態に係る水耕育苗方法は、特に、葉菜類の育苗に適している。葉菜類は、ホウレンソウ、水菜、小松菜、三つ葉、サラダ菜、及びレタス等を含む。
育苗期とは、播種から定植前までの期間である。マイクロナノバブルを含有させた水耕液は、少なくとも発芽後から定植前まで用いられる。マイクロナノバブルを含有させた水耕液は、育苗期を通して用いられることが好ましい。
マイクロナノバブルは、マイクロバブルとナノバブルとが混在した気泡群である。
マイクロバブルは、直径が数十μm以下であるマイクロメートルオーダーの大きさの気泡である。マイクロナノバブルは、水中で縮小していき消滅する(完全溶解)。
マイクロバブルは、直径が数十μm以下であるマイクロメートルオーダーの大きさの気泡である。マイクロナノバブルは、水中で縮小していき消滅する(完全溶解)。
ナノバブルは、直径が1μmよりも小さいナノメートルオーダーの微細なバブル(気泡)である。ナノバブルの直径(平均)は、50nm以上300nm以下、好ましくは100nm以上150μm以下とされる。ナノバブルは、水耕液中に0.5×108個/cc以上2×108個/cc以下で含有されるとよい。ナノバブルは、長時間水中に存在することが可能である。
マイクロナノバブルの原料は、空気または酸素ガスとされる。酸素ガスは、空気よりも酸素が豊富に含まれるガスである。酸素ガスは、酸素純度が99.5%以上であることが好ましい。
マイクロナノバブルを含有させた水耕液は、マイクロナノバブル生成装置によって生成される。マイクロナノバブル生成装置は、市販の装置を使用できる。マイクロバブルの生成原理は、特に限定されない。
水耕液は、水をベースとする。水耕液は、養分を含んでいても、養分を含んでいなくてもよい。発芽後に用いる水耕液は、養分を含んでいることが好ましい。養分は、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、硫黄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、およびモリブデンなどである。
図1に、本実施形態に係る水耕育苗方法を説明する図を示す。
育苗槽1にマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を供給する。育苗槽1の底に育苗床3を置き、該育苗床3の上面に種4を播く。播種後、気温、光、水耕液の温度を管理して育苗する。水耕液2は、育苗槽1内で略一定量が維持されるよう、適宜育苗槽1に補給される。水耕液2の量は、育苗床3の上面に達しない程度が好ましい。
育苗槽1にマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を供給する。育苗槽1の底に育苗床3を置き、該育苗床3の上面に種4を播く。播種後、気温、光、水耕液の温度を管理して育苗する。水耕液2は、育苗槽1内で略一定量が維持されるよう、適宜育苗槽1に補給される。水耕液2の量は、育苗床3の上面に達しない程度が好ましい。
水耕液は、育苗槽内を循環させてもよい。
図2は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液の循環装置5の一態様を示す概略図である。循環装置5は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液2が収容された水耕液タンク6と、水耕液タンク6からマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を吸い上げるポンプ7と、を備えている。循環装置5は、ポンプ7を用いて、水耕液タンク6から育苗槽1の一端部側にマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を供給する。循環装置5は、育苗槽1の他端部側から水耕液2を排出させて水耕液タンク6に回収する。マイクロナノバブルを含有させた水耕液2を循環させることで、マイクロナノバブルが根に接触する機会を増やすことができる。
図2は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液の循環装置5の一態様を示す概略図である。循環装置5は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液2が収容された水耕液タンク6と、水耕液タンク6からマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を吸い上げるポンプ7と、を備えている。循環装置5は、ポンプ7を用いて、水耕液タンク6から育苗槽1の一端部側にマイクロナノバブルを含有させた水耕液2を供給する。循環装置5は、育苗槽1の他端部側から水耕液2を排出させて水耕液タンク6に回収する。マイクロナノバブルを含有させた水耕液2を循環させることで、マイクロナノバブルが根に接触する機会を増やすことができる。
本実施形態に係る水耕育苗方法で育苗した苗は、定植後から収穫時までの間、従来の水耕液(バイクロナノバブル非含有の水耕液)を用いて栽培される。本実施形態に係る水耕育苗方法で育苗した苗は、植物の生長時期に合わせて、定植後から収穫時までの間の一部で、マイクロナノバブル含有の水耕液を用いて栽培されてもよい。
<水耕液の調製>
マイクロナノバブル生成装置は、三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製のナノチャージャーを使用した。
マイクロナノバブル生成装置は、三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製のナノチャージャーを使用した。
(1)空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
ナノチャージャーに、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。
ナノチャージャーに、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。
(2)酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
ナノチャージャーに、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した酸素ガスは、純度99.5%を使用した。
ナノチャージャーに、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した酸素ガスは、純度99.5%を使用した。
上記(1)および(2)の水耕液について、Nano−Sight社 LM10を用いてマイクロナノバブル含有量を測定した。
マイクロナノバブル含有量は、調製直後で0.7×108個/cc(平均直径113nm)であった。
(2)の水耕液について、堀場製作所 PH/DOメータ D55を用いて溶存酸素濃度(DO)を測定した。溶存酸素濃度は、調製直後18.6mg/L、調製1日後12.5mg/L、調製3日後4.6mg/Lであった。
<発芽試験1>
マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、葉菜類の発芽試験を実施した。試験対象植物は、ほうれんそう(品種:サーマトップ)及び水菜(品種:早生千筋京水菜)とした。
マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、葉菜類の発芽試験を実施した。試験対象植物は、ほうれんそう(品種:サーマトップ)及び水菜(品種:早生千筋京水菜)とした。
(1)水耕液の調製
ナノチャージャー(三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製)に、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。調製方法は<水耕液の調製>の(1)と同様に行った。調製は播種1日前に行った。
ナノチャージャー(三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製)に、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。調製方法は<水耕液の調製>の(1)と同様に行った。調製は播種1日前に行った。
(2)播種
育苗槽は、発泡スチロール製の箱体(大きさ65cm×35cm、深さ4.5cm)とした。
育苗床は、ウレタンスポンジ(ハイポニカ社製、大きさ60cm×30cm、厚さ2.5cm)とした。スポンジとは、内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の柔らかい物質である。ウレタンスポンジは、2.5cm角の立方体の小スポンジが288個つながったシートであり、小スポンジは個々に分割可能である。ウレタンスポンジの表面は平坦である。
育苗槽は、発泡スチロール製の箱体(大きさ65cm×35cm、深さ4.5cm)とした。
育苗床は、ウレタンスポンジ(ハイポニカ社製、大きさ60cm×30cm、厚さ2.5cm)とした。スポンジとは、内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の柔らかい物質である。ウレタンスポンジは、2.5cm角の立方体の小スポンジが288個つながったシートであり、小スポンジは個々に分割可能である。ウレタンスポンジの表面は平坦である。
育苗槽に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を供給した。該育苗槽の底に、育苗床を置いた。マイクロナノバブルを含有させた水耕液は、育苗床の上部が浸らない程度の量とした。
育苗床(2.5cm角ベッド)の上面に、試験対象植物の種(約8粒/ベッド)を播いた。
(3)育苗
播種後の育苗床を、空調管理された暗所で約3日間安置して発芽させた。発芽後、太陽光の元に置き、約3日間緑化させた。
播種後の育苗床を、空調管理された暗所で約3日間安置して発芽させた。発芽後、太陽光の元に置き、約3日間緑化させた。
比較対照として、マイクロナノバブル非含有水耕液(井戸水)を用いて、同ロットの種子を同様に育苗した。給水は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液と同じタイミングで行った。
播種後4日目、5日目、6日目に、それぞれ試験対象植物の芽の高さを測定した。図3に、芽の高さ(h)の測定位置を示す。芽の高さは、育苗床の上面から垂直上方向に向かって、葉8の一番高い箇所までとした。図4に、サンプリング位置を示す。サンプリングは、育苗床3内の5点(A,B,C,D,E)から行った。
表1によれば、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗した苗の芽の高さは、マイクロナノバブル非含有水耕液を用いて育苗した苗の芽の高さよりも13%〜15%高かった。ホウレンソウおよび水菜は、ともにマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、苗の生育が早くなることが確認された。上記結果から、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで、6日間の育苗期間を半日程度短縮できることがわかった。
<発芽試験2>
空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、または酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、水菜(品種:早生千筋京水菜)の発芽試験を実施した。
空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、または酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、水菜(品種:早生千筋京水菜)の発芽試験を実施した。
(1)水耕液の調製
ナノチャージャー(三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製)を用いて、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、および酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。調製方法は<水耕液の調製>の(1)および(2)と同様に行った。調製は播種3日前に行った。
ナノチャージャー(三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製)を用いて、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、および酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を調製した。調製方法は<水耕液の調製>の(1)および(2)と同様に行った。調製は播種3日前に行った。
(2)播種・育苗
<発芽試験1>と同様に、水菜の種を播き、育苗した。
<発芽試験1>と同様に、水菜の種を播き、育苗した。
比較対照として、マイクロナノバブル非含有水耕液(井戸水)を用いて、同一種子を同様に育苗した。給水は、他の水耕液と同じタイミングで行った。
播種後4日目に、試験対象植物の芽の高さ、小スポンジ中の芽の数、根の数および根の長さを測定した。図5に、播種後4日目の小スポンジのイメージ図を示す。サンプリングは、<発芽試験1>と同様に行った。
表2に、各測定結果(平均)を示す。
*1 マイクロナノバブル非含有水耕液
*2 空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
*3 酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
*4 根の数とは、小スポンジ下部を突き抜けている根の数を示す
*2 空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
*3 酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液
*4 根の数とは、小スポンジ下部を突き抜けている根の数を示す
マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗した苗の芽の高さは、マイクロナノバブル非含有水を用いて育苗した苗の芽の高さよりも高かった。
芽の数は、いずれの水耕液を用いた場合もあまり変わらなかった。一方、根の数は、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いることで増加した。
根9の長さは、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いたものが、マイクロナノバブル非含有水を用いたものよりも少し短かった。しかしながら、酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いると、根の長さは顕著に長くなった。
<腐り・倒れ>
空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、または酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、ホウレンソウ(品種:サーマトップ)を育苗し、腐り・倒れを観察した。
空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液、または酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて、ホウレンソウ(品種:サーマトップ)を育苗し、腐り・倒れを観察した。
(1)水耕液の調製
<発芽試験2>と同様に調製した。
<発芽試験2>と同様に調製した。
(2)播種
<発芽試験1>と同様に、ホウレンソウの種を播いた。
<発芽試験1>と同様に、ホウレンソウの種を播いた。
(3)育苗
播種後の育苗床を、空調管理された暗所で約3日間安置して発芽させた。発芽後、空調管理された場所で、蛍光灯を光源として、約3日間緑化させた。
播種後の育苗床を、空調管理された暗所で約3日間安置して発芽させた。発芽後、空調管理された場所で、蛍光灯を光源として、約3日間緑化させた。
比較対照として、マイクロナノバブル非含有水耕液(井戸水)を用いて、同ロットの種子を同様に育苗した。給水は、他の水耕液と同じタイミングで行った。
播種後7日目に、腐り・倒れ具合を目視で確認した。マイクロナノバブル非含有水耕液を用いた苗は、育苗床全体の約40%の領域で腐り・倒れが発生した。一方、酸素ガスを原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いた場合には、腐り・倒れが10%程度であった。空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いると、腐り・倒れが10%以下となった。上記結果から、マイクロナノバブルを含有させた水耕液には殺菌効果があることが確認できた。
<生育試験>
異なる水耕液で育苗した苗Aおよび苗Bを用いて、同じ条件で定植および栽培を行った。苗Aおよび苗Bの発芽・育苗は、<発芽試験1>と同様に行った。
苗A:空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗したホウレンソウの苗
苗B:マイクロナノバブル非含有水耕液を用いて育苗したホウレンソウの苗
異なる水耕液で育苗した苗Aおよび苗Bを用いて、同じ条件で定植および栽培を行った。苗Aおよび苗Bの発芽・育苗は、<発芽試験1>と同様に行った。
苗A:空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗したホウレンソウの苗
苗B:マイクロナノバブル非含有水耕液を用いて育苗したホウレンソウの苗
定植および栽培に用いる水耕液は、井戸水(マイクロナノバブル非含有溶液)をベースとした。水耕液は、養分を含む。養分は、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、他とされる。
苗Bを井戸水ベースの水耕液で栽培した場合、収穫量は25袋だった。苗Aを井戸水ベースの水耕液で栽培した場合、収穫量は34袋だった。マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗した苗Aの方が、36%も収穫量が多かった。
なお、定植および栽培の期間を通して、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液(含養分)を用いた場合、収穫量は、苗Aおよび苗Bともに25袋であった。井戸水ベースの水耕液で栽培した場合と比較して、収穫は6日遅かった。
また、ホウレンソウの生長時期に合わせて、定植後から収穫時まので間の一部でのみ、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水耕液(含養分)を用いた場合、収穫量は、34袋であった。
上記結果から、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて育苗は、定植後にマイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて栽培すると良いことがわかった。
1 育苗槽
2 マイクロナノバブルを含有させた水耕液
3 育苗床
4 種
5 循環装置
6 水耕液タンク
7 ポンプ
8 葉
9 根
2 マイクロナノバブルを含有させた水耕液
3 育苗床
4 種
5 循環装置
6 水耕液タンク
7 ポンプ
8 葉
9 根
Claims (5)
- 植物の育苗期に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いる水耕育苗方法。
- 前記植物は、葉菜類である請求項1に記載の水耕育苗方法。
- 空気を原料として、マイクロナノバブル生成装置により、水耕液中にマイクロナノバブルを含有させる請求項1または請求項2に記載の水耕育苗方法。
- 酸素ガスを原料とし、マイクロナノバブル生成装置により、水耕液中にマイクロナノバブルを含有させる請求項1または請求項2に記載の水耕育苗方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の水耕育苗方法で育苗した苗を、定植後にマイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて栽培する水耕栽培方法。
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