JP2015097516A - 水耕栽培方法および水耕栽培装置 - Google Patents

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晴太郎 日▲高▼
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昭敏 中元
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正寛 川島
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Abstract

【課題】葉菜類の生育をはやめるとともに、収穫量をアップさせることができる水耕栽培方法及び水耕栽培装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る水耕栽培方法は、苗を定植した後に、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて葉菜類を栽培する第1栽培工程と、前記第1栽培工程の後、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第2栽培工程と、前記第2栽培工程の後、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第3栽培工程と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水耕栽培方法および水耕栽培装置に関するものである。
葉菜類を栽培する手段の一つとして水耕栽培がある。水耕栽培は、葉菜類を生育させる際に土を使わずに必要な養水分を、液肥として与える栽培方法(特許文献1参照)である。
特開平7−59479号公報(請求項1、段落[0001])
水耕栽培は、光・水・温度などの栽培条件を適正に管理できれば、土耕栽培と比較して、葉菜類の生育がはやく、収穫量も多くなることが知られている。
しかしながら、葉菜類の水耕栽培の栽培条件については、改善の余地が残されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、葉菜類の生育をはやめるとともに、収穫量をアップさせることができる水耕栽培方法及び水耕栽培装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、定植から収穫までの間を通して、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて葉菜類を栽培した場合には、従来の水耕栽培方法と比べて葉菜類の生育速度が遅くなるという知見を得た。
そこで、本発明は、苗を定植した後に、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて葉菜類を栽培する第1栽培工程と、前記第1栽培工程の後、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第2栽培工程と、前記第2栽培工程の後、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第3栽培工程と、を備える水耕栽培方法を提供する。
本発明によれば、栽培工程毎に水耕液の種類を替える。マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いた栽培工程を備えるとともに、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を、第2栽培工程にて用いることで、葉菜類の生育速度を速め、収穫量をアップさせることができる。
「マイクロナノバブルを含有させた水耕液」は、水耕液中に、人為的にマイクロナノバブルを含ませたものである。「マイクロナノバブル非含有の水耕液」は、水耕液中に、人為的にマイクロナノバブルを含ませる処置を施していない水耕液である。「マイクロナノバブル非含有の水耕液」は、意図せず混入したマイクロナノバブルを含んでいてもよい。
マイクロナノバブルは、マイクロバブルとナノバブルとが混在した気泡群である。
マイクロバブルは、直径が数十μm以下であるマイクロメートルオーダーの大きさの気泡である。マイクロナノバブルは、水中で縮小していき消滅する(完全溶解)。
ナノバブルは、直径が1μmよりも小さいナノメートルオーダーの微細なバブル(気泡)である。ナノバブルは、長時間水中に存在することが可能である。
上記発明の一態様において、前記第2栽培工程が、前記葉菜類の葉茎の生長期に行われることが好ましい。
マイクロナノバブルを含有させた水耕液は、特に、葉茎の生長期における葉菜類の生長を促す効果がある。上記発明の一態様によれば、葉菜類の葉茎の生長期にマイクロナノバブルを含有させた水耕液を与えることで、葉菜類の生育速度を速め、葉菜類の収穫量をアップさせることができる。
上記発明の一態様において、前記第3栽培工程の後、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第4栽培工程を備え、前記第4栽培工程の後、前記葉菜類を収穫することが好ましい。
上記発明の一態様によれば、収穫前にマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて栽培することで、収穫後の葉菜類の鮮度を維持することができる。
上記発明の一態様において、前記葉菜類が、ホウレンソウであることが好ましい。
葉菜類のなかでもホウレンソウは夏場の栽培が難しいとされるが、上記発明の一態様によれば、栽培の難しい季節でも安定的にホウレンソウを収穫することができる。
本発明は、水耕液に、マイクロナノバブルを含有させるバブル生成部と、栽培槽に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液またはマイクロナノバブル非含有の水耕液を供給する水耕液供給部と、予め区分された葉菜類の栽培期に応じて、前記栽培槽に供給する水耕液の種類が切り替わるよう制御する制御部と、を備え、該制御部が、第1栽培期で、前記栽培槽に前記マイクロナノバブル非含有の水耕液が供給され、前記第1栽培期の後、第2栽培期で前記栽培槽に前記マイクロナノバブルを含有させた水耕液が供給され、前記第2栽培期の後、第3栽培期で前記栽培槽に前記マイクロナノバブル非含有の水耕液が供給されるよう制御できる水耕栽培装置を提供する。
本発明によれば、制御部で各栽培工程に応じて栽培槽に供給する水耕液の種類を替えることができる。マイクロナノバブルを含有させた水耕液が、第2栽培工程に供給されることで、葉菜類の生育速度を速めるとともに、収穫量をアップさせることができる。
上記発明の一態様において、前記制御部は、前記第3栽培期の後、第4栽培期で前記マイクロナノバブルを含有させた水耕液が前記栽培槽に供給されるよう制御できることが好ましい。
収穫前にマイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて栽培することで、収穫後の植物の鮮度を維持することができる。
本発明は、栽培工程毎に水耕液の種類を替え、且つ、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を、第2栽培工程で用いることで、葉菜類の生育をはやめるとともに、収穫量をアップさせることができる。
本発明の一実施形態に係る水耕栽培装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る栽培槽の断面図である。 ホウレンソウの生育曲線を示す図である。 葉高さ(平均)の測定結果を示す図である。
本発明の水耕栽培方法および水耕栽培装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る水耕栽培装置の概略構成図である。図2は、定植後の栽培槽の断面図である。
水耕栽培装置は、栽培槽、水耕液供給部、バブル生成部(マイクロナノバブル生成装置)、および制御部を備えている。
水耕栽培装置1は、温室建屋内に設置される。温室建屋は、太陽光を取り入れることができる構成とされる。温室建屋は、ビニールハウスなどとされる。ビニールハウスを覆うビニールは、紫外線を遮断できる素材からなることが好ましい。
栽培槽2は、葉菜類を栽培する箱体である。栽培槽2は、栽培パレット3と水耕液4とを収容できる。栽培槽2は、市販されているものを使用できる。
栽培パレット3は、栽培床付きの苗5を移植するための複数の貫通孔を有する。栽培パレット3は、水に浮く素材からなることが好ましい。栽培パレット3は、発泡スチロール製などとされる。
水耕液供給部は、循環タンクおよび循環ポンプを含む。水耕液供給部は、養液タンク6、養液供給ポンプ7および水源8を含んでもよい。
循環タンクは、第1循環タンク9aと第2循環タンク9bとから構成されている。
第1循環タンク9aには、第1水耕液12が貯蔵されている。第1水耕液12は、マイクロナノバブル非含有の水耕液である。第1循環タンク9aには、第1循環ポンプ10aが接続されている。第1循環ポンプ10aは、第1水耕液12を、第1循環タンク9aと栽培槽2との間で循環させることができる。
第2循環タンク9bには、第2水耕液13が貯蔵されている。第2循環タンク9bには、第2循環ポンプ10bが接続されている。第2循環ポンプ10bは、第2水耕液13を、第2循環タンク9bと栽培槽2との間で循環させることができる。
第1循環タンク9aおよび第2循環タンク9bには、それぞれ水源8および養液タンク6が接続されている。
水源8は、水道または井戸などとされる。水源8は、各循環タンク(9a,9b)に用水を供給することができる。水源8は、各循環タンク(9a,9b)内の水量が規定量以下とならないよう、供給する水量を調整できる。
養液タンク6には、養液の原液11が貯蔵されている。養液タンクには、養液供給ポンプが接続されている。養液供給ポンプは、養液の原液を各循環タンクに供給することができる。養液の原液は、第1水耕液12及び第2水耕液13における養液濃度が、略一定となるように供給され得る。また、養液タンク6は、第1水耕液12及び第2水耕液13の濃度設定を変更出来るように、第1循環タンク9a及び第2循環タンク9bに対応して個別に設けることも出来る。
バブル生成部14は、第2循環タンク9bに接続されている。バブル生成部14は、空気または酸素ガスなどの気体を原料とし、第2循環タンク9b内の液中にマイクロナノバブルを生成することができる。バブル生成部14は、第2循環タンク9bから第2水耕液13を導き、第2水耕液中にマイクロナノバブルを含有させ、栽培槽2に供給される。栽培槽2で植物の根に水分及び養分を吸収させた後の該マイクロナノバブルを含有させた第2水耕液13を第2循環タンク9bに戻すことができる。
制御部(不図示)は、栽培期毎に、栽培槽に供給する水耕液の種類が切り替わるよう制御することができる。本実施形態において、制御部は、第1循環ポンプ10a及び第2循環ポンプ10bの稼働を制御できる。
次に、本実施形態に係る水耕栽培方法について説明する。
まず、葉菜類の栽培過程を、第1栽培期(根の生長期)、第2栽培期(葉茎の生長期)、第3栽培期(葉茎の生長期以降)に区分する。根の生長期は、主に根の生長が著しい時期である。葉茎の生長期は、葉茎が急速に生長する時期である。葉茎の生長期以降は、葉茎の生長速度が緩やかとなる時期である。
各栽培期の時期は、予め確認し、制御部に入力しておくとよい。本実施形態では、葉菜類の生育曲線に基づいて、あらかじめ各栽培期の時期を確認する。図3にホウレンソウの生育曲線を示す。同図において、縦軸は生育量(葉の高さ)、横軸は栽培日数である。図3の生長曲線は、傾きの異なる3つの領域を有する。根の生長期は、第1の傾き領域Aに相当する定植後から10日目までの期間とされる。葉茎の生長期は、第2の傾き領域Bに相当する10日目から15日目までの期間とされる。葉茎の生長期以降は、第3の傾き領域Cに相当する15日目から収穫までの期間とされる。
なお、上記区分された栽培期の期間は、目安であり、厳密である必要はない。区分された栽培期の期間は、葉菜類の生長状態に応じて適宜変更されてもよい。
本実施形態に係る水耕栽培方法は、第1栽培工程、第2栽培工程、及び第3栽培工程を備えている。
第1栽培工程は、第1栽培期に、第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)を用いて葉菜類を栽培することを特徴とする。第2栽培工程は、第2栽培期に、第2水耕液(マイクロナノバブルを含有させた水耕液)を用いて葉菜類を栽培することを特徴とする。第3栽培工程は、第3栽培期に、第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)を用いて葉菜類を栽培することを特徴とする。
(第1栽培工程)
栽培床付き苗を栽培パレットの貫通孔に移し、定植する。第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)が供給された栽培槽に、苗が移植された栽培パレットを浮設させる。根の生長期の間、制御部は、第1循環ポンプを稼働させて、栽培槽と第1循環タンクとの間で第1水耕液を循環させる。
第1水耕液の温度は、従来法に従い、植物に適した温度に管理される。ホウレンソウの場合は、23℃以上25℃以下の範囲をはずれないように管理されるとよい。第1水耕液の循環液量は、8L/min以上とすることが好ましい。
(第2栽培工程)
第1栽培工程の後、制御部は、栽培槽に供給される水耕液の種類を、第1水耕液から第2水耕液へと切り替える。詳細には、葉茎の生長期の間、制御部は、第1循環ポンプを停止させるとともに、第2循環ポンプを稼働させて、栽培槽と第2循環タンクとの間で第2水耕液(マイクロナノバブルを含有させた水耕液)を循環させる。
第2水耕液のマイクロナノバブル含有量が上記範囲を維持するようバブル生成部を稼働する。
第2水耕液の温度は、23℃以上25℃以下の範囲をはずれないように管理されるとよい。第2水耕液の循環液量は、8L/min以上とすることが好ましい。
(第3栽培工程)
第2栽培工程の後、制御部は、栽培槽に供給される水耕液の種類を、第2水耕液から第1水耕液へと切り替える。詳細には、葉茎の生長期以降、制御部は、第2循環ポンプを停止させるとともに、第1循環ポンプを稼働させて、栽培槽と第1循環タンクとの間で第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)を循環させる。
第1水耕液の温度は、23℃以上25℃以下の範囲をはずれないように管理されるとよい。第1水耕液の循環液量は、8L/min以上とすることが好ましい。
本実施形態の水耕栽培方法は、第4栽培工程を備えていてもよい。
(第4栽培工程)
第3栽培工程の後、制御部は、栽培槽に供給される水耕液の種類を、第1水耕液から第2水耕液へと切り替える。詳細には、収穫準備期(D)に、制御部は、第1循環ポンプを停止させるとともに、第2循環ポンプを稼働させて、栽培槽と第2循環タンクとの間で第2水耕液(マイクロナノバブルを含有させた水耕液)を循環させる。
収穫準備期の後、葉菜類を収穫する。
収穫準備期は、収穫日前の数時間〜数日間とされる。数時間〜数日間とは、根から吸収された水分が葉菜類全体にいきわたるために要する期間とされる。
(変形例)
なお、本実施形態において、水耕液供給部は、2つの循環タンクおよび循環ポンプを備えることとしたが、循環タンクおよび循環ポンプの数はこれに限定されるものではない。
例えば、水耕液供給部の備える循環タンクおよび循環ポンプは、それぞれ1つであってもよい。その場合、はじめは、循環タンクに第1水耕液が貯蔵される。制御部は、第2栽培期の前に、バブル生成部を稼働させ、循環タンク内に貯蔵されている第1水耕液にマイクロナノバブルを含有させて第2水耕液とする。制御部は、第3栽培期の前に、バブル生成部を停止させる。
循環タンクが排出機構を有し、制御部が、循環タンク内に貯蔵された水耕液に含まれるマイクロナノバブル量または溶存酸素量などに応じて、適宜、循環タンクから水耕液を排出するよう制御してもよい。
また、制御部は、循環タンク内への給水量を制御してもよい。
そのようにすることで、循環タンクに貯蔵される水耕液中のマイクロナノバブル含有量が徐々に変化する。すなわち、栽培槽に供給されるマイクロナノバブルの量も徐々に変化させることができる。
<マイクロナノバブルを含有させた水の調製>
マイクロナノバブル生成装置を用いて、空気を原料とするマイクロナノバブルを水に含有させた。マイクロナノバブル生成装置は、三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社製のナノチャージャーを使用した。
ナノチャージャーに、空気および井戸水を供給し、マイクロナノバブルを含有させた水を調製した。Nano−Sight社 LM10を用いてマイクロナノバブル含有量を測定した。マイクロナノバブル含有量は、調製直後で10個/ccオーダー(平均直径113nm)であった。
<生育試験>
上記実施形態に従い、葉菜類の生育試験を実施した。
試験対象植物は、ホウレンソウ(品種:ハイドロ7)とした。
苗は、井戸水(マイクロナノバブル非含有の水耕液)を用いて育苗した苗を用いた。
栽培には、ハイポニカ栽培システム(三菱農機株式会社製)を使用した。
栽培槽は、箱体(大きさ300cm×950cm、深さ5.5cm)とした。
栽培用パネルは、苗を定植するための複数の孔を有する発泡板(ハイポニカ社製、大きさ300cm×950cm、厚さ3cm)とした。
第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)は、井戸水で養液(原液)を適宜希釈して調製した。
第1水耕液の電位電導度は、0.35〜0.45mS/cmであった。第1水耕液のpHは、6.3であった。第1水耕液の溶存酸素量は、4〜5mg/Lであった。
第2水耕液(マイクロナノバブルを含有させた水耕液)は、マイクロナノバブルを含有させた水を用いて養液を希釈して調製した。マイクロナノバブルを含有させた水は、上述の<マイクロナノバブルを含有させた水の調製>と同様に調製した。
第2水耕液の電位電導度は、0.4〜0.45mS/cmであった。第2水耕液のpHは、5.8であった。第2水耕液の溶存酸素量は、4.9〜5.3mg/Lであった。
栽培床付きの苗を、栽培用パネルに移植し、パターン1〜5のスケジュールで水耕液を供給して、ホウレンソウを生育させた。第1水耕液の循環流量は、10.8L/分とした。第2水耕液の循環流量は、7.2L/分とした。収穫は、栽培36日後とした。
パターン1:第1水耕液のみで栽培
パターン2:第2水耕液のみで栽培
パターン3:定植後7日間、第1水耕液で栽培/その後、第2水耕液で栽培
パターン4:定植後10日間、第1水耕液で栽培/その後、第2水耕液で栽培
パターン5:定植後10日間、第1水耕液で栽培/その後5日間、第2水耕液で栽培/その後、第1水耕液で栽培
水耕液以外の栽培条件は、各パターンで同様とした。
温室建屋内の温度は、22℃〜30℃だった。温室建屋の湿度は、60%〜90%であった。水耕液の温度は、23℃〜25℃だった。
生育過程において、葉高さを測定した。葉の高さは、栽培床の上面から垂直上方向に向かって、葉の一番高い箇所までとした。サンプリングは、栽培パレットの任意の4点とした。
図4に、葉高さ(平均)の測定結果を示す。同図において、縦軸が葉高さ(mm)、横軸が栽培日数である。
パターン1は、パターン2と比較して、栽培25日目の葉高さが高かった。これにより、第2水耕液(マイクロナノバブル水を含有させた水耕液)を用いて栽培すると、第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)を用いて栽培するよりも、生育速度が遅いことが確認された。
次に、パターン1〜パターン5の栽培25日目の葉高さを比較する。栽培25日目の葉高さは、パターン2が最も低く、パターン5が最も高かった。パターン3およびパターン4の葉高さは、パターン1と同程度であった。パターン5の葉高さは、パターン1よりも高かった。
上記結果から、定植後10日間までは第1水耕液、その後5日間は第2水耕液、その後収穫まで第1水耕液を用いて栽培することで、生長がはやくなることが確認された。上記結果によれば、ホウレンソウの生育が10%程度はやくなる。
次に、パターン3,4とパターン5を比較する。図4によれば、パターン3,4では、栽培15日目以降の傾きが変わり、葉高さの増加幅が減少した。一方、パターン5では、栽培15日目以降も傾きはほとんど変化していなかった。これにより、栽培15日目以降には葉菜類に第2水耕液を与えず、第1水耕液を用いて栽培すると、生育を遅延させることなく、栽培できることが確認された。
パターン5の収穫量は、パターン1の収穫量よりも40%多かった。
パターン1およびパターン2については、異なる品種(オウライ、サーマトップ、おかめ)のホウレンソウの苗を用いて、同様の生育試験を行った。結果は、上記生育試験と同様の傾向を示した。栽培10日目くらいまでは、生育にほとんど差は見られないが、それ以降、パターン2で生育の遅れがみられた。パターン2は、パターン1と比較して、生育が12〜15%程度遅れる。この遅れは、収穫時期にすると3〜4日程度の遅れとなる。
栽培10日目に、根の様子を観察した。パターン1の根は、白く張りがよかった。一方、パターン2の根は、茶色く変色し、張りが弱かった。
上記結果から、栽培初期(根の生長期)には、第2水耕液(マイクロナノバブル水を含有させた水耕液)を与えず、第1水耕液を用いて栽培すると、根の生長を阻害することなく、栽培できることが確認された。
<鮮度維持試験>
水道水、空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水(空気バブル水)、および酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水(酸素バブル水)を試験水として用い、鮮度維持試験を行った。
空気を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水は、ナノチャージャーに、空気および水道水を供給して調製した。調製直後のマイクロナノバブル含有量は、2.14×10個/ccだった。溶存酸素濃度(DO値)は、5.8mg/Lだった。バブルの平均直径は、179nmだった。
酸素を原料とするマイクロナノバブルを含有させた水は、ナノチャージャーに、酸素ガスおよび水道水を供給して調製した。酸素ガスは、純度99.5%(日本エアガシス社製)を使用した。調製直後のマイクロナノバブル含有量は、2.54×10個/ccだった。溶存酸素濃度(DO値)は、10.5mg/Lだった。バブルの平均直径は、200nmだった。
(試験1)
各試験水を、霧吹きで葉菜類(ホウレンソウ、水菜)に噴きかけるとともに、栽培床(根本のスポンジ)に含ませた。その後、5.5℃で冷蔵保管した。
保管後48時間において、葉菜類の外観を目視で確認した。水道水を用いた葉菜類は葉先が萎れていたが、空気バブル水および酸素バブル水を用いた葉菜類は葉先がシャキッとしていた。水菜は保管後100時間後も、鮮度を維持していた。
(試験2)
葉菜類の根元を、各試験水に浸し、5.5℃で冷蔵保管した。
保管後48時間において、葉菜類の外観を目視で確認した。水道水を用いた葉菜類は全体的にしなびていて葉先が下を向いていたが、空気バブル水および酸素バブル水を用いた葉菜類は葉先が上を向き、シャキッとしていた。
1 水耕栽培装置
2 栽培槽
3 栽培パレット
4 水耕液
5 苗
6 養液タンク
7 養液供給ポンプ
8 水源
9a,9b 循環タンク
10a,10b 循環ポンプ
11 養液(原液)
12 第1水耕液(マイクロナノバブル非含有の水耕液)
13 第2水耕液(マイクロナノバブルを含有させた水耕液)
14 マイクロバブル生成部

Claims (6)

  1. 苗を定植した後に、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて葉菜類を栽培する第1栽培工程と、
    前記第1栽培工程の後、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第2栽培工程と、
    前記第2栽培工程の後、マイクロナノバブル非含有の水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第3栽培工程と、
    を備える水耕栽培方法。
  2. 前記第2栽培工程が、前記葉菜類の葉茎の生長期に行われる請求項1に記載の水耕栽培方法。
  3. 前記第3栽培工程の後、マイクロナノバブルを含有させた水耕液を用いて前記葉菜類を栽培する第4栽培工程を備え、
    前記第4栽培工程の後、前記葉菜類を収穫する請求項1または請求項2に記載の水耕栽培方法。
  4. 前記葉菜類が、ホウレンソウである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水耕栽培方法。
  5. 水耕液に、マイクロナノバブルを含有させるバブル生成部と、
    栽培槽に、マイクロナノバブルを含有させた水耕液またはマイクロナノバブル非含有の水耕液を供給する水耕液供給部と、
    予め区分された葉菜類の栽培期に応じて、前記栽培槽に供給する水耕液の種類が切り替わるよう制御する制御部と、
    を備え、
    該制御部が、
    第1栽培期で、前記栽培槽に前記マイクロナノバブル非含有の水耕液が供給され、
    前記第1栽培期の後、第2栽培期で前記栽培槽に前記マイクロナノバブルを含有させた水耕液が供給され、
    前記第2栽培期の後、第3栽培期で前記栽培槽に前記マイクロナノバブル非含有の水耕液が供給されるよう制御できる水耕栽培装置。
  6. 前記制御部が、
    前記第3栽培工程の後、前記栽培槽に第4栽培工程で前記マイクロナノバブルを含有させた水耕液が供給されるよう制御できる請求項5に記載の水耕栽培装置。
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