JP2015096098A - 輸液バッグ残量監視装置および輸液バッグ残量監視方法 - Google Patents

輸液バッグ残量監視装置および輸液バッグ残量監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】どのような輸液成分や輸液投与方法に対しても適用可能であって、信頼性が高い輸液バッグ残量監視装置等を提供する。
【解決手段】輸液バッグ2は、その内側に輸液23が入った絶縁体の容器21を有する。輸液バッグ残量監視装置1は、輸液バッグ2の容器21の外面側に配置され、絶縁体を介して離間する一対の電極板41、41を有するセンサ部4と、センサ部4によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路5と、発振回路5の発振周波数を計測し、発振周波数に基づいて輸液23の残量を監視するコンピュータ6と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、輸液バッグ内の輸液の残量を監視する輸液バッグ残量監視装置等に関するものである。
従来から、静脈内に輸液を投与する場合には滴下チャンバ(「ドリップチャンバ」とも呼ばれる。)が用いられている。滴下チャンバによって、輸液中の微小な気泡が除去されるとともに、滴下センサを用いて一定時間内におけるしずくの滴下数をカウントすることによって輸液の流量を監視することができる。
一方、静脈より高い圧力がかかる動脈内への投与では、動脈の血液が輸液バッグに逆流しないように加圧具が用いられるため、滴下チャンバを用いることができない場合が多い。例えば、手術中における動脈路の確保および維持には、ヘパリン生理食塩水が用いられる。ヘパリン生理食塩水が入った輸液バッグは、可撓性を有するプラスチック容器(「ソフトバッグ」とも呼ばれる。)であり、加圧具にて200mmHg〜300mmHgの圧力で加圧され、輸液注入量が維持される。滴下チャンバを用いて輸液の流量を監視し、視認によって残量を確認することも考えられるが、何らかのトラブルによって輸液がなくなったことを検知できなかった場合、加圧具による加圧によって滴下チャンバ内の空気が動脈内に大量に流入してしまうという危険性がある。そこで、可撓性を有する輸液バッグを加圧することによって輸液を投与する場合、安全性を優先し、滴下チャンバを使わないことも多い。
滴下チャンバを使わない場合、輸液バッグ内の輸液の残量を監視する手段としては、目視が考えられる。しかし、輸液バッグと加圧具との密着性を維持するため、輸液バッグの周囲が加圧具の部材によって覆われ、輸液バッグ内の輸液の残量を目視することが難しい。特に、可撓性を有する輸液バッグを加圧することによって輸液を投与する場合、輸液の残量が減少しても輸液バッグが減圧変形するだけで輸液バッグ内の輸液面の位置が変化しないことも、目視を困難にしている。
この問題に対して、特許文献1には、輸液の残量を検出することが可能な輸液バッグ加圧装置が開示されている。特許文献1に記載の輸液バッグ加圧装置は、上部が開口し断面長方形となる四角柱状の輸液バッグ挿入空間を有し、容易には変形しないホルダと、輸液バッグの挿入を可能とする中央空間を形成するようにホルダの内部側壁に沿って配置されると共に、4つの内部側壁のうち相対向する2つの大面積の内部側壁に沿う部分が気体の注入によって膨張する膨張可能部とされている加圧バッグと、加圧バッグの膨張可能部に気体を供給する加圧ポンプと、加圧ポンプの回転数または回転時間を検出するポンプ駆動検出手段と、を有している。そして、加圧ポンプの駆動開始から輸液バッグ内の輸液が空になるまでの加圧ポンプの回転数または回転時間を予め保存し、その値とポンプ駆動検出手段による検出値とを利用して輸液バッグの残量を計算する。
特開2004−230032号公報
しかしながら、実際の医療現場では、電動の加圧ポンプを用いずに、ゴム球を手で握る動作の繰り返しで加圧力の維持が可能な手動式加圧装置が用いられることも多く、特許文献1に記載の残量計算方法は手動式加圧装置に適用することができない。また、加圧を行わない輸液投与方法の場合、特許文献1に記載の残量計算方法は適用することができない。
更に、特許文献1に記載の残量計算方法は、輸液バッグ内の輸液の残量を直接検出するものではなく、加圧ポンプの回転数または回転時間を介して間接的に輸液の残量を推測するものであり、信頼性が高いとは言えない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、どのような輸液成分や輸液投与方法に対しても適用可能であって、信頼性が高い輸液バッグ残量監視装置等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、絶縁体の容器を有する輸液バッグ内の輸液の残量を監視する輸液バッグ残量監視装置であって、前記容器の外面側に配置され、離間する一対の電極板を有するセンサ部と、前記センサ部によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路と、前記発振回路の発振周波数を計測し、前記発振周波数に基づいて輸液の残量を監視するコンピュータと、を備えることを特徴とする輸液バッグ残量監視装置である。第1の発明の輸液バッグ残量監視装置は、どのような輸液投与方法に対しても適用可能であって、輸液バッグ内の輸液の残量を直接検出するので信頼性が高い。
第1の発明における前記容器は、互いに対向する第1対向部及び第2対向部を有し、前記一対の電極板は、前記第1対向部又は第2対向部のいずれか一方に配置されることが望ましい。これによって、残量を誤検知する可能性が低くなる。
また、前記センサ部は、前記一対の電極板を覆う絶縁シートを有しても良い。これによって、一対の電極板が一体となるので、取扱いが容易になる。
また、第1の発明における前記コンピュータは、監視開始時の前記発振周波数を記憶しておき、監視開始時の前記発振周波数に対する監視中の前記発振周波数の増加率が所定の閾値以上になると警報を出力するようにしても良い。発振周波数は発振回路の定数、センサ部電極板の大きさや形状、および輸液の種類によって異なるが、発振周波数の増加率を判定基準とすることで、閾値調整を行う必要がなく、簡便に使用することができる。
第2の発明は、絶縁体の容器を有する輸液バッグ内の輸液の残量を監視する輸液バッグ残量監視方法であって、コンピュータが、前記容器の外面側に配置され、離間する一対の電極板を有するセンサ部によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路の発振周波数を計測するステップと、前記発振周波数に基づいて輸液の残量を監視するステップと、を実行し、前記コンピュータは、監視開始時の前記発振周波数を記憶しておき、監視開始時の前記発振周波数に対する監視中の前記発振周波数の増加率が所定の閾値以上になると警報を出力することを特徴とする輸液バッグ残量監視方法である。
本発明により、どのような輸液成分(電解質・非電解質を問わない。)や輸液投与方法に対しても適用可能であって、信頼性が高い輸液バッグ残量監視装置等を提供することができる。
使用状態における輸液バッグおよび加圧具を示す図 図1の加圧具の連結部を開いた状態を示す図 輸液バッグ残量監視装置のセンサ部を示す図 図3のIV−IV線断面図 図1のV−V線断面における使用時の変化を示す概要図 輸液バッグ残量監視装置の概要図 本発明の原理を説明する図 発振周波数の計測例を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1および図2は使用状態における輸液バッグ2および加圧具3を示したものである。図2では、輸液バッグ2を仮想線で示し、加圧具3およびセンサ部4の一部の隠れ線を破線で示している。尚、加圧具3は一例であり、本発明は他の加圧具(手動式、電動式を問わない。)にも適用可能である。
輸液バッグ2は、その内側に輸液23(図5参照)が入った絶縁体かつ可撓性を有する容器21と、容器21に挿入されたチューブ22とを備える。チューブ22の先端には図示しない点滴針が取り付けられ、点滴針を介して輸液23が患者の体内へと送られる。輸液バッグ2の容器21の材質は、例えば、PP、PVC、PE、EVACといったプラスチックである。
この実施形態において、輸液23は、比誘電率が空気やプラスチック等の可撓性合成樹脂(と比較してはるかに大きいものとする。輸液23の輸液成分は、電界質であっても良いし、非電解質であっても良い。電解質であれば、センサ部4によって構成されるコンデンサの容量変化が大きくなり、残量監視を行う上で有効である。但し、電解質であっても非電解質であっても大きな違いはなく、純水や非電解質の低分子デキストラン糖注等でも適用可能である。この実施形態の輸液バッグ残量監視装置1の動作周波数は、400KHz〜1000KHzであるところ、水を主成分とする輸液や生理食塩水であれば、比誘電率は約80である。これに対して、空気の比誘電率は約1、輸液バッグ2の容器21の材質(プラスチック等)の比誘電率は10以下である。この実施形態では、輸液23の輸液成分の比誘電率が、空気や輸液バッグ2の容器21の材質よりも小さいという特性を利用して、センサ部4およびそれを用いた輸液バッグ残量監視装置1を実現している。
輸液バッグ2には、加圧具3が取り付けられる。加圧具3は、輸液バッグ2の周囲に位置する被覆部31と、被覆部31の一部に取り付けられた加圧部32と、加圧部32に空気を送る加圧手段33と、被覆部31の一方の側縁と他方の側縁とを連結する連結部34とを備える。被覆部31、加圧部32、および連結部34は、例えば、可撓性合成樹脂によって構成される。加圧部32は、少なくとも2枚の樹脂シートが互いに密着された構成であって、これら樹脂シートの間に空気が供給されることによって加圧部32が膨らみ、隣接する輸液バッグ2を押圧する。したがって、輸液バッグ2は加圧され、一定以上の圧力によって輸液23が体内へと供給される。
この実施形態において、加圧手段33は手動式を用いているが、電動式のものを用いることもできる。連結部34は、図2の図面横方向へ延びる連結帯35を備え、連結帯35の一方の面にはメカニカルファスナ36の雄部材36aまたは雌部材36bの一方が取り付けられ、他方の面にはメカニカルファスナ36の他方の部材が取り付けられる。連結帯35を被覆部31の周囲に沿って巻き付け、メカニカルファスナ36の雄部材36aと雌部材36bを互いに接合することによって、被覆部の一方の側縁と他方の側縁とを連結し、加圧具3を輸液バッグ2に取り付けた状態を維持することができる。加圧部32の縦方向上部には孔37を備え、孔37を例えば点滴スタンドのフックに引っ掛けることができる。
輸液バッグ2の外面側、すなわち、輸液バッグ2と加圧具3との間には、輸液バッグ残量監視装置1のセンサ部4が配置される。図2では、最下面に加圧具3、最上面に輸液バッグ2(仮想線)が位置し、その間にセンサ部4が配置されている。
図3および図4はセンサ部4を示したものである。図3において、説明のため、一対の絶縁シート42の一方のシート片42aの一部を破断している。
センサ部4は、縦方向へ延びるとともに横方向へ離間する一対の電極板41、41と、一対の電極板41、41を覆う絶縁シート42と、一対の電極板41、41から伸びるリード線43とを有する。絶縁シート42は、2枚のシート片42a,42bを互いに対向させ、その間に一対の電極板41、41とリード線43の一部を挟んだ状態で接着されている。これによって、一対の電極板41、41の相対的位置関係が固定され、一対の電極板41、41は、空気または絶縁シート42(絶縁体)を介して離間する状態が維持される。また、一対の電極板41、41が一体になるので、取扱いが容易になる。
電極板41は、具体的には、銅等の金属製のメッシュシートによって構成される。また、電極板41や絶縁シート42が可撓性を有する場合、センサ部4の配置の自由度が高くなり便利である。従って、輸液バッグ2と加圧具3とを密着させて使用する従来の使用方法に対しても、輸液バッグ残量監視装置1を問題なく適用することができる。但し、加圧中の輸液バッグ2の変形は小さいため、可撓性を有さない電極板41や絶縁シート42であっても良い。
センサ部4は、加圧具3と同様、一対の電極板41、41の縦方向上部に孔(不図示)を備えてもよい。これによって、加圧具3とともにセンサ部4を点滴スタンドのフックに引っ掛けることができる。
図5は、加圧具3の使用時の変化を示すものである。図5に示すように、容器21は、互いに対向する第1対向部24及び第2対向部25を有する。一対の電極板41,41は、第1対向部24又は第2対向部25のいずれか一方に配置されることが望ましい。図5(a)は、加圧部32に空気がほとんど供給されていない状態である。この状態から、加圧手段33によって加圧部32に空気が供給されると、図5(b)に示すように、加圧部32が膨らみ、センサ部4を介して隣接する輸液バッグ2が加圧される。輸液23が輸液バッグ2からチューブ22を通って流れると、図5(c)に示すように、輸液バッグ2内の輸液23の残量が少なくなっていく。
図6は、輸液バッグ残量監視装置1を示すものである。輸液バッグ残量監視装置1は、輸液バッグ2から患者に輸液23を投与中に、輸液バッグ2内の輸液23の残量を監視する。輸液バッグ残量監視装置1は、センサ部4と、センサ部4によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路5と、発振回路5の発振周波数を計測し、発振周波数に基づいて輸液23の残量を監視するコンピュータ6と、によって構成される。
センサ部4と発振回路5はリード線43を介して接続される。コンピュータ6は、発振回路5と、発振回路5の発振周波数の情報を受信可能に接続される。発振回路5は、センサ部4に近接するように配置することが望ましい。すなわち、センサ部4と発振回路5とを接続するリード線43は短くすることが望ましい。これは、リード線43の持つ電気容量が発振周波数に影響を与えるため、リード線43が長くなると、外的な電気的影響によって発振周波数が変化する可能性があるからである。
発振回路5は、例えば、センサ部4をコンデンサ素子とする充放電型RC発振回路やフランクリン発振回路を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
コンピュータ6は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、LED(Light Emitting Diode)ランプ、スピーカ、ディスプレイ等のハードウエアを備え、CPUによってソフトウエアが実行されることによって、計測部61、記憶部62、比較部63、警報出力部64、表示部65等の機能を実現する。
計測部61は、発振回路5の発振周波数を計測する。記憶部62は、比較部63が参照する閾値を予め記憶しておく。また、記憶部62は、監視開始時の発振周波数を記憶する。比較部63は、記憶部62に記憶される監視開始時の発振周波数に対する監視中の発振周波数の増加率と、記憶部62に記憶されている閾値とを比較し、増加率が閾値以上か否かを判定する。
警報出力部64は、比較部63において増加率が閾値以上と判定されると、輸液バッグ2内の輸液の残量が少なくなったことを示す警報を出力する。警報出力部64は、例えば、警報音を鳴らしたり、警報灯を点けたりすることによって、輸液バッグ2内の輸液の残量が少なくなったことを知らせる。表示部65は、計測部61によって計測される発振回路5の発振周波数を表示したり、警報メッセージを表示したりする。
図7を参照しながら、本発明の原理について説明する。一般に、コンデンサの電気容量は、電極板面積に比例し、電極板間距離に反比例し、誘電率に比例する。本発明は、容積が変化する輸液23の比誘電率が、輸液バッグ2の容器21や空気の比誘電率よりも大きいという特性を利用する。図7(a)に示す見かけ上の電気力線7から分かるように、輸液23の残量が多い間は、一対の電極板41、41が電気的に接近している状態となり、電気容量はほとんど変化しない。
一方、輸液23の残量が少なくなると、電気抵抗が減少し、誘電率効果も小さくなる。これに、輸液バッグ2に元々入っている空気の絶縁効果も加味される。このため、図7(b)に示す見かけ上の電気力線7から分かるように、輸液23の残量が少なくなると、一対の電極板41、41が電気的に離れている状態となり、電気容量は減少する。
このようなセンサ部4をコンデンサ要素として持つ発振回路5の発振周波数は、輸液の残量が多い間は、センサ部4の電気容量がほとんど変化せず、比較的小さい値で安定し、輸液23の残量が少なくなると、センサ部4の電気容量が減少し、値が大きくなる。
図8は、発振周波数の計測例を示している。図8(a)は、生理食塩水の輸液バッグ2内に空気がある状態で、電動式の加圧具3によって輸液バッグ2を加圧した場合の計測例を示している。図8(b)は、生理食塩水の輸液バッグ2内の空気を抜いた状態で、電動式の加圧具3によって輸液バッグ2を加圧した場合の計測例を示している。
いずれの場合も、輸液バッグ2内の輸液23の残量が多い間は、ほとんど発振周波数が変化しない。そして、輸液バッグ2内の輸液23の残量が少なくなってくると、発振周波数が急激に増加している。非電解質の純水や低分子デキストラン糖注の輸液バッグ2であっても同様のグラフとなる。
従って、コンピュータ6が、監視開始時の発振周波数を記憶しておき、監視開始時の発振周波数に対する監視中の発振周波数の増加率が所定の閾値以上か否かを判定することで、輸液23の残量が少なくなったことを精度良く検知することができる。
この計測例では、輸液バッグ2を装着した時点の発振周波数を基準周波数とし、コンピュータ6は、監視中に計測される発振周波数が基準周波数よりも30%高くなった時点で警報を出力する。例えば、輸液バッグ2の容量が500ml(標準的な容量)の場合、警報が鳴った時点で残量が75ml〜100mlとなる。このように、輸液バッグ残量監視装置1は、残量が完全に0になる前に、残量が残り少なくなった時点を検知することができるので、輸液バッグ2の交換タイミングを調整することができ、便利である。
尚、図8(a)に示す輸液バッグ2内に空気がある例では、残量が20ml程度以下になると、電気容量が変化しなくなり、発振周波数も変化しなくなる。これは、輸液バッグ2の容器21の縦方向に、比誘電率が小さい空気が満遍なく満たされる状態となり、見かけ上の電気力線7が変化しなくなるからである。但し、この実施形態では、残量が75ml〜100ml程度になった時点を検知するので、残量が20ml程度以下で発振周波数が変化しなくても問題はない。
輸液バッグ残量監視装置1は、手動式の加圧手段33に限らず、電動式の加圧手段を用いる場合や加圧を行わない場合など、どのような輸液投与方法に対しても適用することができる。また、輸液バッグ残量監視装置1は、輸液バッグ2内の輸液23の残量を直接検出するので信頼性が高い。
ところで、手動式の加圧手段33の場合、加圧力が弱まると、輸液バッグ2の容器21は、輸液23が下部に移動し、上部の内面同士が互いに密着状態となる。そして、密着部分に近接する部分の電極板41、41は、比誘電率が高い輸液23と近接しなくなるので、電気的に離れている状態となり、その分だけ電気容量が減少し、発振回路5の発振周波数が大きくなる。従って、輸液23の残量が多くても、加圧力が弱まってくると、監視開始時の発振周波数に対する監視中の発振周波数の増加率が所定の閾値以上になるので、コンピュータ6は、警報を出力する。この警報によって、術者は、加圧力が弱まってきたことを認知することができ、加圧部32に空気を送って加圧力を維持することができる。このように、手動式の加圧手段33の場合、輸液バッグ残量監視装置1は、残量を検出するだけでなく、加圧力が弱まってきたことも検出することが可能となり、非常に便利である。
また、発振回路5の発振周波数の大きさは、輸液23の種類やセンサ部4の設置位置の違いによって異なるが、輸液バッグ残量監視装置1は、発振周波数の増加率を判定基準としているので、閾値調整を行う必要がなく、簡便に使用することができる。尚、この実施形態では、センサ部4によって構成されるコンデンサの電気容量は、30〜100pF程度の変化を示す。動作周波数が低い場合、輸液23の比誘電率は、成分によって大きく異なるが、動作周波数が100KHz以上の場合、ほぼ純水の比誘電率に近くなり、輸液23の成分の違いによる影響を受けなくなる。
輸液バッグ残量監視装置1は、例えば、灌流洗浄用輸液(生理食塩水、アートセレブ(登録商標)等)の残量確認に用いることができる。灌流洗浄用輸液が入った輸液バッグ2は、加圧具3によって75mmHg〜100Hg程度に加圧されて使用される。輸液バッグ2は、加圧具3の部材によって覆われるため、目視による残量確認は困難である。これまでは、輸液バッグ2内の輸液23の残量がなくなり、術者が灌流液の排出停止を確認した時点で、輸液バッグ2の交換作業が開始されていた。この交換作業は1〜2分程度要し、その間は灌流洗浄ができなかった。輸液バッグ残量監視装置1によれば、輸液23の残量が少なくなったことを検知することができるので、術者の希望に沿ったタイミングで輸液バッグ2を交換することができる。
また、輸液バッグ残量監視装置1は、動脈流路確保用輸液(ヘパリン含有生理食塩水)の残量確認にも用いることができる。動脈流路確保用輸液が入った輸液バッグ2は、動脈圧に対抗するために、加圧具3によって300mmHg程度に加圧されて使用される。輸液23の残量確認のために滴下チャンバを用いると、輸液23が完全になくなったときに空気混入の危険性がある。輸液バッグ残量監視装置1によれば、滴下チャンバを用いることなく、輸液23の残量が少なくなったことを検知することができるので、安全に使用することができる。また、交換作業のタイムラグも無くなる。
更に、輸液バッグ残量監視装置1は、非加圧の場合であって、可撓性を有する輸液バッグ2の残量確認にも用いることができる。可撓性を有する輸液バッグ2は、輸液23の減少に伴って容器21が変形するので、残量確認が難しい。例えば、一対の電極板41、41を輸液バッグ2の外面に互いに離間させて粘着テープ等で貼り付けることによって、輸液バッグ残量監視装置1を適用することができる。特に、非加圧の場合、輸液23の残量と発振周波数との関係に線形性があるので、輸液バッグ残量監視装置1は、発振周波数から輸液23の残量を定量的に推定することも可能となる。
尚、前述の説明では、輸液23が電解質としたが、糖輸液のように非電解質であっても良い。本発明の原理においては、輸液23に電気が流れる効果よりも比誘電率の効果が大きい為、非電解質の輸液23にも適用することができる。
電極板41、41は、縦方向へ延びるとともに横方向へ離間するものとしたが、横方向へ伸びるとともに縦方向へ離間するものであっても良い。そして、図5に示すように、一対の電極板41,41は、輸液バッグ2の容器21の第1対向部24又は第2対向部25のいずれか一方に配置されれば良い。すなわち、一対の電極板41、41は、輸液バッグ2の容器21を介して対向しないようにして、輸液バッグ2の容器21が一対の電極板41、41に挟まれないように配置すれば良い。例えば、この実施形態のように、一対の電極板41、41を絶縁シート42で覆うことによって、一対の電極板41,41は、輸液バッグ2の容器21の第1対向部24又は第2対向部25のいずれか一方に配置される。これによって、残量を誤検知する可能性が低くなる。
尚、電極板41、41を輸液バッグ2の容器21を介して対向するようにして、輸液バッグ2の容器21が一対の電極板41、41に挟まれるように配置しても、残量を検知することはできる。但し、この場合、発振周波数の変化が小さくなる。また、輸液バッグ2内の輸液23が少量になると、電極板41、41間の距離が近づき、コンデンサの容量が大きくなり、発振周波数が低下してしまう場合がある。従って、輸液バッグ2の容器21が一対の電極板41、41に挟まれるように配置すると、残量を誤検知する可能性がある。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る輸液バッグ残量監視装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1.........輸液バッグ残量監視装置
2.........輸液バッグ
21.........容器
23.........輸液
24.........第1対向部
25.........第2対向部
3.........加圧具
4.........センサ部
41.........電極板
42.........絶縁シート
5.........発振回路
6.........コンピュータ

Claims (5)

  1. 絶縁体の容器を有する輸液バッグ内の輸液の残量を監視する輸液バッグ残量監視装置であって、
    前記容器の外面側に配置され、離間する一対の電極板を有するセンサ部と、
    前記センサ部によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路と、
    前記発振回路の発振周波数を計測し、前記発振周波数に基づいて輸液の残量を監視するコンピュータと、
    を備えることを特徴とする輸液バッグ残量監視装置。
  2. 前記容器は、互いに対向する第1対向部及び第2対向部を有し、
    前記一対の電極板は、前記第1対向部又は第2対向部のいずれか一方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の輸液バッグ残量監視装置。
  3. 前記センサ部は、前記一対の電極板を覆う絶縁シートを有することを特徴とする請求項1に記載の輸液バッグ残量監視装置。
  4. 前記コンピュータは、監視開始時の前記発振周波数を記憶しておき、監視開始時の前記発振周波数に対する監視中の前記発振周波数の増加率が所定の閾値以上になると警報を出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の輸液バッグ残量監視装置。
  5. 絶縁体の容器を有する輸液バッグ内の輸液の残量を監視する輸液バッグ残量監視方法であって、
    コンピュータが、
    前記容器の外面側に配置され、離間する一対の電極板を有するセンサ部によって構成されるコンデンサが周波数決定要素となる発振回路の発振周波数を計測するステップと、
    前記発振周波数に基づいて輸液の残量を監視するステップと、
    を実行し、
    前記コンピュータは、監視開始時の前記発振周波数を記憶しておき、監視開始時の前記発振周波数に対する監視中の前記発振周波数の増加率が所定の閾値以上になると警報を出力することを特徴とする輸液バッグ残量監視方法。
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