JP2015095960A - 送電機器及び非接触電力伝送装置 - Google Patents

送電機器及び非接触電力伝送装置 Download PDF

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幸宏 山本
卓朗 柳原
Takuro Yanagihara
卓朗 柳原
佐藤 大介
Daisuke Sato
大介 佐藤
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Abstract

【課題】物体を好適に把握できる送電機器及び非接触電力伝送装置を提供すること。【解決手段】非接触電力伝送装置10は、交流電力が入力される1次側コイル13aを有する送電ユニット13と、1次側コイル13aから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイル23aを有する受電ユニット23とを備えている。ここで、非接触電力伝送装置10は、検出ビームBを照射するものであって当該検出ビームBが照射された物体からの反射ビームBrを検出する検出部50と、検出部50の検出結果である反射ビームBrに基づいて位置を導出する導出部とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、送電機器及び非接触電力伝送装置に関する。
非接触で電力伝送を行う非接触電力伝送装置として、例えば、交流電力が入力される1次側コイルを備えた送電機器と、1次側コイルから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイルを備えた受電機器とを備えているものが知られている(例えば特許文献1参照)。かかる非接触電力伝送装置では、例えば1次側コイルと2次側コイルとが磁場共鳴することにより、送電機器から受電機器に非接触で交流電力が伝送される。また、例えば特許文献2には、受電機器が車両に搭載されている非接触電力伝送装置において、回転可能な輪止めに設けられた接触式の検出部を用いて、車両の幅方向の中心線を検出する構成が記載されている。
特開2009−106136号公報 特開2011−217452号公報
例えば、上記特許文献2のように、輪止めに接触式の検出部を設ける構成においては、利用者が輪止めに足を引っ掛ける等といった事態が生じ得るため、輪止めが邪魔になり易い。また、タイヤが輪止めに接触する必要があるため、車両の駐車態様の自由度が低い。
これに対して、本発明者らは、例えば検出ビームを照射し、その検出ビームの反射ビームに基づいて、車両等の物体を把握することに着目した。この場合、検出ビームが意図しない箇所にまで照射されることによって、送電対象ではない車両が把握されたり、送電機器から受電機器への電力伝送に支障のない無関係な異物が把握されたりする事態が生じ得る。すると、送電機器等の誤動作の発生が懸念される。
以上のことから、車両等の物体を把握する構成には未だ改善の余地がある。
本発明の目的は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、物体を好適に把握できる送電機器及び非接触電力伝送装置を提供することである。
上記目的を達成する送電機器は、交流電力が入力される1次側コイルを備え、当該1次側コイルから、2次側コイルを有する受電機器の当該2次側コイルに向けて、非接触で前記交流電力を送電可能なものであって、予め定められた照射範囲に検出ビームを照射するものであって、前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、前記導出部によって導出された前記物体の導出位置が予め定められた対象範囲内であるか否かを判定する対象範囲判定部と、前記対象範囲内の前記導出位置に基づいて前記物体を把握する物体把握部と、前記検出ビームが照射される照射範囲、及び、前記対象範囲の少なくとも一方の範囲を可変させる範囲可変部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、導出部によって導出された導出位置のうち対象範囲内に存在するものに基づいて物体を把握することにより、対象範囲外の物体が把握されることを抑制できる。また、物体の把握に用いられる導出位置の数を少なくすることができるため、物体把握部の物体の把握に係る処理負荷を軽減することができる。
かかる構成において、送電機器は、照射範囲及び対象範囲の少なくとも一方を可変にする範囲可変部を備えているため、例えば広範囲に亘って物体を把握したい場合には範囲を広くし、処理負荷の軽減を図りたい場合には範囲を狭くするといったことが可能となる。これにより、状況に応じた物体の把握が可能となる。よって、物体を好適に把握できる。
上記送電機器について、前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、前記対象範囲は、前記検出部を中心とする角度範囲と前記検出部からの距離とによって規定される範囲であり、前記範囲可変部は、前記対象範囲を規定する前記角度範囲を可変させるものであるとよい。かかる構成によれば、対象範囲を規定する角度範囲を可変させることにより、対象範囲が可変となる。これにより、比較的簡素な構成で、対象範囲を可変にできる。
上記送電機器について、前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、前記範囲可変部は、前記角度範囲を可変させるものであるとよい。かかる構成によれば、照射範囲を規定する角度範囲を可変させることにより、照射範囲が可変となる。これにより、比較的簡素な構成で、照射範囲を可変にできる。
上記送電機器について、前記対象範囲は前記照射範囲に含まれており、前記範囲可変部は、前記照射範囲内において、前記対象範囲を、相対的に広狭となる広対象範囲又は狭対象範囲にするものであるとよい。かかる構成によれば、対象範囲が照射範囲内において相対的に広い広対象範囲に設定されている場合、比較的広い範囲の物体を把握できる。一方、対象範囲が相対的に狭い狭対象範囲に設定されている場合には、得られる導出位置の数が少なくなり易いため、物体把握部の処理負荷の軽減を図ることができる。
上記送電機器について、前記物体把握部は、前記対象範囲が前記広対象範囲である場合の前記対象範囲判定部の判定結果に基づいて前記物体が存在するか否かを判定する物体存在判定部を備えているとよい。かかる構成によれば、物体が存在するか否かの判定を、比較的広い範囲に亘って行うことができる。
上記送電機器について、前記物体把握部は、前記物体存在判定部によって前記物体が存在すると判定された場合、当該物体が、前記受電機器が搭載された移動体か異物かを特定する物体特定部を備え、前記範囲可変部は、前記物体特定部により前記物体が前記移動体であると判定され、且つ、予め定められた特定条件が成立した場合には、前記対象範囲を、前記移動体が存在する範囲を少なくとも一部含む前記狭対象範囲にするとよい。かかる構成によれば、移動体周辺にある物体を好適に把握しつつ、処理負荷の軽減を図ることができる。
上記送電機器について、前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、前記導出部は、前記反射ビームが検出された方向における前記物体の前記検出部からの距離を導出するものであり、前記導出位置は、前記反射ビームが検出された方向と前記距離とによって規定される前記物体の前記検出部に対する位置であり、前記対象範囲判定部は、前記導出部によって導出された前記距離が閾値未満である場合には当該距離に対応する前記導出位置は前記対象範囲内にあると判定する一方、前記距離が前記閾値以上である場合には当該距離に対応する前記導出位置は前記対象範囲外であると判定するものであり、前記送電機器は、前記検出ビームの照射方向に応じて前記閾値を可変させることにより、前記対象範囲を設定する対象範囲設定部を備えているとよい。かかる構成によれば、検出ビームの照射方向に応じて、対象範囲内か否かの判定基準となる閾値を可変させることにより、対象範囲を所望の形状に設定することができる。これにより、所望の範囲の物体を把握できる。
上記目的を達成する非接触電力伝送装置は、交流電力が入力される1次側コイルと、前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、複数方向に検出ビームを照射するものであって、各照射方向における前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、前記導出部によって導出された前記物体の導出位置が予め定められた対象範囲内であるか否かを判定する対象範囲判定部と、前記対象範囲内の前記導出位置に基づいて前記物体を把握する物体把握部と、前記検出ビームが照射される照射範囲、及び、前記対象範囲の少なくとも一方の範囲を可変させる範囲可変部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、導出部によって導出された導出位置のうち対象範囲内に存在するものに基づいて物体を把握することにより、対象範囲外の物体が把握されることを抑制できる。また、物体の把握に用いられる導出位置の数を少なくすることができるため、物体把握部の物体の把握に係る処理負荷を軽減することができる。
かかる構成において、非接触電力伝送装置は、照射範囲及び対象範囲の少なくとも一方を可変にする範囲可変部を備えているため、例えば広範囲に亘って物体を把握したい場合には範囲を広くし、処理負荷の軽減を図りたい場合には範囲を狭くするといったことが可能となる。これにより、状況に応じた物体の把握が可能となる。よって、物体を好適に把握できる。
この発明によれば、物体を好適に把握できる。
第1実施形態の非接触電力伝送装置の概要を模式的に示す側面図。 非接触電力伝送装置を模式的に示す平面図。 送電機器の電気的構成を示すブロック図。 マップデータを説明するための概念図。 広対象範囲を説明するためのグラフ。 広対象範囲及び狭対象範囲を説明するための平面図。 送電側コントローラにて実行される充電処理を示すフローチャート。 第2実施形態の非接触電力伝送装置の概要を模式的に示す側面図。 第2実施形態の対象範囲を説明するための平面図。 広照射範囲及び狭照射範囲を説明するための平面図。
(第1実施形態)
以下、送電機器(送電装置)、受電機器(受電装置)及び非接触電力伝送装置(非接触電力伝送システム)の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、非接触で電力伝送が可能な送電機器11(地上側機器)及び受電機器21(車両側機器)を備えている。送電機器11は、車両Cが設置(駐車)される設置面Gに設けられている。受電機器21は、車両Cに搭載されている。なお、本実施形態では車両Cが移動体に対応する。なお、本実施形態では、設置面Gは水平面であり、設置面Gと直交する方向は鉛直方向である。
送電機器11は、予め定められた周波数の交流電力を出力可能な交流電源12を備えている。交流電源12は、インフラとしての系統電源から供給される系統電力を交流電力に変換し、その変換された交流電力を出力する。
交流電源12から出力された交流電力は、非接触で受電機器21に伝送され、受電機器21に設けられた車両用バッテリ22の充電に用いられる。具体的には、送電機器11は、交流電源12から交流電力が入力される1次側コイル13aを有する送電ユニット13(送電器)を備えている。受電機器21は、1次側コイル13aから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイル23aを有する受電ユニット23(受電器)を備えている。
なお、本実施形態では、送電ユニット13及び受電ユニット23は円板状に形成されている。また、受電ユニット23の中心と2次側コイル23aの中心とは一致しており、送電ユニット13の中心と1次側コイル13aの中心とは一致している。
送電ユニット13及び受電ユニット23は磁場共鳴可能に構成されている。例えば、送電ユニット13は、1次側コイル13aと、その1次側コイル13aに直列又は並列に接続された1次側コンデンサ(図示略)とを含む共振回路を有している。受電ユニット23は、2次側コイル23aと、その2次側コイル23aに直列又は並列に接続された2次側コンデンサ(図示略)とを含む共振回路を有している。1次側コイル13aと1次側コンデンサとによって決まる共振周波数と、2次側コイル23aと2次側コンデンサとによって決まる共振周波数とは同一に設定されている。
かかる構成によれば、送電ユニット13及び受電ユニット23が磁場共鳴可能な位置に配置されている状況において交流電力が送電ユニット13に入力された場合、送電ユニット13の共振回路と受電ユニット23の共振回路とが磁場共鳴する。これにより、受電ユニット23は、非接触で送電ユニット13から交流電力を受電する。なお、交流電源12から出力される交流電力の周波数は、送電ユニット13及び受電ユニット23の共振回路の共振周波数と同一又はそれに近づくよう設定されている。
ちなみに、送電ユニット13は設置面Gに設置されており、その底面には車輪13bが設けられている。受電ユニット23は、車両Cにおいて設置面Gと対向する部位、詳細には車両Cの底部に配置されている。この場合、送電ユニット13と受電ユニット23とは鉛直方向(車高方向)に対向し得る。なお、車輪13bは、例えば自在輪やオムニホイール等で構成されている。
なお、図1においては、受電ユニット23は、当該受電ユニット23の底面が車両Cの底部から突出するように配置されているが、これに限られず、受電ユニット23の底面が車両Cの底部と同一平面上又はそれよりも上方に配置されるよう、車両Cに埋め込まれた状態で配置されていてもよい。
受電ユニット23にて受電された交流電力は、受電機器21に設けられた整流器24によって整流されて、車両用バッテリ22に入力される。これにより、車両用バッテリ22が充電される。
送電機器11は、当該送電機器11の各種制御を行う送電側コントローラ14を備えている。受電機器21は、送電側コントローラ14と無線通信可能な受電側コントローラ25を備えている。各コントローラ14,25は、互いに無線通信可能な範囲内に配置されている場合に、互いに情報のやり取りを行うことができる。非接触電力伝送装置10は、各コントローラ14,25間で情報のやり取りを行いながら、車両用バッテリ22の充電の開始又は終了等を行う。
なお、受電機器21は、車両用バッテリ22の充電状態(SOC)を検知し、その検知結果を受電側コントローラ25に送信するSOCセンサを備えている。これにより、受電側コントローラ25は、車両用バッテリ22の充電状態を把握できる。
図1及び図2に示すように、送電機器11は、送電ユニット13を設置面Gに沿う方向(詳細には水平方向)に移動させる移動機構として、設置面Gと直交する方向(詳細には鉛直方向)を軸線方向として送電ユニット13を回転させるユニット回転機構30と、送電ユニット13を設置面Gに沿う方向に直動させる直動機構40とを備えている。以下、これらについて説明する。
図1に示すように、ユニット回転機構30は、設置面Gと直交する方向を軸線方向として回転可能なユニット回転板31と、ユニット回転板31を回転させる回転モータ32とを備えている。ユニット回転板31は、設置面Gに対して浮いた位置に配置されている。詳細には、送電機器11は、設置面G上に設けられた枠状のフレーム33を備えており、ユニット回転板31は、フレーム33の上に回転可能な状態で設置されている。この場合、ユニット回転板31の回転中心線Aは、ユニット回転板31の中心を通過し、且つ、鉛直方向に延びる直線である。
直動機構40は、一方向に延びた長尺状のものであって、延設方向(長手方向)の一端部が送電ユニット13に接合されたアーム部41と、ユニット回転板31の上に固定され、アーム部41を押し引きする直動駆動部42とを備えている。アーム部41は、延設方向の一端部側から延設方向の他端部側に向かうに従って水平方向から鉛直方向上方に向けて湾曲した湾曲部分を有している。アーム部41における湾曲部分よりも延設方向の一端部側は水平方向に延びている。アーム部41における湾曲部分よりも延設方向の他端部側は鉛直方向に延び、ユニット回転板31に形成された貫通孔31aを介して直動駆動部42内に入り込んでいる。そして、アーム部41の延設方向の他端部側は、鉛直方向に移動可能な状態で直動駆動部42内に収容されている。直動駆動部42は、アーム部41の延設方向の他端部を鉛直方向上方から鉛直方向下方に向けて直動させることにより送電ユニット13を押し出す。一方、直動駆動部42は、アーム部41の延設方向の他端部を鉛直方向下方から鉛直方向上方に向けて直動させることにより、送電ユニット13を引き戻す。この場合、アーム部41の延設方向の他端部の直動距離が送電ユニット13の直動距離に対応する。
ちなみに、図1に示すように、アーム部41の湾曲部分には、当該アーム部41の湾曲を補助する補助ローラ43が設けられている。補助ローラ43は、アーム部41の湾曲部分を挟むように配置されている。これにより、アーム部41は、湾曲した状態で、その延設方向に移動可能となっている。また、図示は省略するが、補助ローラ43は、連結部材によってユニット回転板31に連結されている。したがって、ユニット回転板31の回転に伴って、補助ローラ43は、枠状のフレーム33に対する相対位置が変更される。
ここで、ユニット回転板31が回転すると、それに伴い直動駆動部42及び補助ローラ43は、枠状のフレーム33に対する相対位置が変更される。すると、アーム部41が回転中心線Aを中心に回転する。これにより、送電ユニット13が回転中心線Aを中心に回転する。この場合、アーム部41によって送電ユニット13が押し出される方向、すなわち送電ユニット13の直動方向が変更される。つまり、ユニット回転機構30は、設置面Gと直交する方向に延びる回転中心線Aを中心として送電ユニット13を周方向に移動させることを通じて、送電ユニット13の直動方向を変更するものである。そして、直動機構40は、回転中心線Aに対して径方向に送電ユニット13を移動させるものである。
以上の通り、送電ユニット13は、回転中心線Aに対して径方向及び周方向の双方に移動可能となっている。これにより、送電ユニット13は、設置面Gに沿って、2次元的に移動可能となっている。
ここで、送電ユニット13が補助ローラ43(回転中心線A)に最も近づいた位置であって回転可能な角度範囲の中間位置を、送電ユニット13の初期位置とする。そして、初期位置における送電ユニット13の直動方向と一致する線を基準線L1とする。また、以降の説明において、説明の便宜上、設置面Gに沿う方向であって初期位置における送電ユニット13の直動方向に沿う方向をY方向と言い、設置面Gに沿う方向であってY方向に直交する方向をX方向と言う。さらに、Y方向において、送電機器11に対して車両Cが配置される側を前方とし、それとは反対側を後方とする。
なお、アーム部41は中空の筒状であり、その内部には、送電ユニット13と交流電源12とを接続するものであって、交流電力が伝送されるケーブルが収容されている。また、アーム部41は、その延設方向に対する応力に起因して縮まないよう剛性を有するもので形成されている。そして、アーム部41は、その短手方向の一方(送電ユニット13の直動方向及び鉛直方向の双方に直交する方向、詳細にはX方向)には湾曲しにくい。
次に、車両Cの位置検出に係る構成について説明する。
図1及び図2に示すように、非接触電力伝送装置10の送電機器11は、検出ビームBを照射するとともに検出ビームBの反射ビームBrを検出する検出部50を備えている。検出ビームBは、設置面Gに沿う方向である水平方向(X方向及びY方向)に沿って照射される。検出部50は、検出ビームBが物体に当たって検出部50に戻ってくる反射ビームBrを検出する。この場合、反射ビームBrが検出された方向における検出部50から物体までの距離は、反射ビームBrに関する情報、例えば検出ビームBが照射されてから反射ビームBrが検出されるまでの時間等を用いることにより導出できる。
ここで、図1に示すように、検出部50の取付位置は、検出ビームBが車両Cの底部(詳細には受電ユニット23)と設置面G(詳細には送電ユニット13)との間に検出ビームBが照射されるよう設定されている。かかる構成によれば、車両Cの底部と設置面Gとの間には、一対のタイヤT1,T2のみしか存在しないため、検出ビームBは一対のタイヤT1,T2には照射される一方、車両Cの他の部位には照射されない。よって、検出部50が反射ビームBrを検出した場合、当該反射ビームBrは、一対のタイヤT1,T2からのものであるとみなすことができる。
なお、検出ビームBの具体的な態様については任意であるが、例えば光、超音波、電波等が考えられる。なお、光には、可視光、紫外線、赤外線等、任意の波長のものが含まれる。例えば、検出ビームBとして赤外線を用いる場合には、反射光の遅延時間により光路長を計算する方式が考えられる。また、検出ビームBとして超音波を用いる場合には、超音波ホーン等を用いて指向性を高め、その超音波の反射波の遅延時間により伝播長を計算する方式が考えられる。また、検出ビームBは、鉛直方向の拡散角度が「0」又は「0」に近い比較的指向性(直進性)の高いものが用いられる。
ちなみに、図2に示すように、検出部50は、基準線L1上に配置されており、鉛直方向を軸線方向として回転可能となっている。詳細には、フレーム33のうち前方(車両C側)にあってX方向に延びた前側フレーム33aには、後方に延びた延出部51が設けられている。送電機器11は、延出部51の底面に回転可能な状態で取り付けられた検出回転板52を備えている。また、図3に示すように、送電側コントローラ14は、検出回転板52の回転を制御する回転制御部53を備えている。検出部50は、検出回転板52の底面に固定されており、検出回転板52の回転に伴って回転する。検出部50は、鉛直方向を軸線方向として回転することにより、複数方向に検出ビームBを照射することが可能となっており、各照射方向における検出ビームBの反射ビームBrをそれぞれ検出可能である。
なお、検出ビームBの照射範囲Saは、検出部50が一対のタイヤT1,T2を検出可能な範囲とも言える。また、説明の便宜上、以降の説明において、検出部50を原点としてX方向及びY方向で規定される平面をXY平面とする。
ちなみに、各コントローラ14,25間で無線通信が可能な無線通信可能範囲は、検出ビームBの照射範囲Saよりも広く設定されている。このため、車両Cの一対のタイヤT1,T2が検出ビームBの照射範囲Sa内に配置される前に、各コントローラ14,25間で無線通信が可能となる。
図3に示すように、検出部50は、その検出結果に関する信号を、送電側コントローラ14に送信する。詳細には、検出部50は、反射ビームBrを検出した場合には、有効値として反射ビームBrに関する情報が含まれた有効信号を送信する一方、反射ビームBrを検出しない場合には無効信号を送信する。反射ビームBrに関する情報とは、検出部50から物体までの距離を特定可能な情報(例えば検出ビームBが照射されてから反射ビームBrが検出されるまでの時間)である。
送電側コントローラ14は、検出部50の検出結果に関する信号を受信する度に、当該検出部50の検出結果に対応した情報を導出し、その導出された情報を、送電側コントローラ14に設けられた記憶部60に記憶させる導出部61を備えている。導出部61は、有効信号を受信した場合には、反射ビームBrに関する情報に基づいて当該反射ビームBrが検出された方向における検出部50から物体までの距離を導出し、その距離に関する情報を有効値として記憶部60に記憶させる。また、送電側コントローラ14は、無効信号を受信した場合には、無効値として例えば無限値を記憶部60に記憶させる。
ここで、既に説明した通り、検出ビームBは、一対のタイヤT1,T2に照射されるものであり、検出部50は一対のタイヤT1,T2からの反射ビームBrを検出するものである。このため、導出部61は、反射ビームBrが検出された方向における検出部50から車両Cの一対のタイヤT1,T2までの距離を導出することとなる。
また、導出部61は、回転制御部53による制御状況等から検出ビームBの照射角度(走査角)、詳細には検出部50の回転角度を把握可能となっている。そして、導出部61は、導出した距離と当該距離が導出された走査角とを対応付けて記憶部60に記憶させる。つまり、導出部61は、検出部50を原点とした場合の角度と距離とを対応付けることにより、検出ビームBの各照射方向における一対のタイヤT1,T2の位置を極座標として導出し、その極座標情報を記憶部60に記憶させている。走査角とは、例えばX軸(原点を通りX方向に延びる直線)に対する角度である。また、極座標又は当該極座標が変換されたXY座標が導出位置に対応する。
なお、検出部50から一対のタイヤT1,T2までの距離を非接触で導出することに着目すれば、検出部50及び導出部61は、非接触で検出ビームBの各照射方向における物体の位置を導出するレーザ式の測域センサであると言える。
図3に示すように、送電側コントローラ14は、導出部61によって導出された導出位置(極座標)が予め定められた対象範囲Sb(図6参照)内に存在するか否かを判定する対象範囲判定部62を備えている。対象範囲Sbは、設置面Gに沿う範囲であって、検出部50を中心とする角度範囲と検出部50からの距離とによって規定される範囲である。なお、対象範囲Sbを規定する角度範囲を対象角度範囲という。
対象範囲判定部62は、対象範囲Sbを設定する対象範囲設定部63を備えており、導出部61によって導出され且つ記憶部60に記憶されている各導出位置が対象範囲設定部63によって設定された対象範囲Sb内に存在するか否かを判定する。
さらに、対象範囲設定部63は、対象範囲Sbを可変にするものである。例えば、対象範囲設定部63は、対象範囲Sbを、相対的に広狭となる広対象範囲Sb1又は狭対象範囲Sb2に設定する。なお、本実施形態では、対象範囲設定部63が、範囲可変部及び対象範囲設定部に対応する。
ここで、各対象範囲Sb1,Sb2及び対象範囲判定部62による判定態様について詳細に説明する。
まず、広対象範囲Sb1について説明する。図3に示すように、対象範囲設定部63には、広対象範囲Sb1を規定するマップデータ63aが設けられている。図4及び図5に示すように、マップデータ63aには、走査角θ1〜θ14と閾値距離rth1〜rth14とが対応付けて設定されている。つまり、広対象範囲Sb1は、第1走査角θ1から第14走査角θ14までの第1対象角度範囲θb1(θb1=θ14−θ1)と、走査角θ1〜θ14ごとに設定された閾値距離rth1〜rth14とから規定される範囲である。
図5及び図6に示すように、広対象範囲Sb1は、鉛直方向上方から見て、三角形部分と長方形部分とが組み合わさった形状であって、全体として検出部50側に凸となったホームベース形状となっている。換言すれば、各閾値距離rth1〜rth14は、広対象範囲Sb1が上記のようなホームベース形状となるよう、各走査角θ1〜θ14に対応させて設定されている。
ここで、図6に示すように、本実施形態では、検出ビームBの照射範囲Saは、鉛直方向上方から見て扇状となっており、照射範囲Saを規定する角度範囲である照射角度範囲θaは例えば180°である。なお、照射角度範囲θaは照射範囲Saの中心角とも言える。また、送電ユニット13の可動範囲の全体は、検出ビームBの照射範囲Saに含まれている。
かかる構成において、広対象範囲Sb1は、検出ビームBの照射範囲Saよりも狭い。詳細には、広対象範囲Sb1の第1対象角度範囲θb1は、照射角度範囲θaよりも狭く、且つ、各閾値距離rth1〜rth14は、検出ビームBの照射距離(照射範囲Saの半径)よりも短い。そして、広対象範囲Sb1の全体は、検出ビームBの照射範囲Saに含まれている。
また、広対象範囲Sb1は、一対のタイヤT1,T2の位置ずれを許容する許容範囲Sc1よりも広く設定されており、広対象範囲Sb1は、許容範囲Sc1全体を含むよう設定されている。
詳述すると、本実施形態では、許容範囲Sc1は矩形状となっている。許容範囲Sc1のY方向の長さLy1は、車両C(受電ユニット23)のY方向の位置ずれを許容する許容値であり、許容範囲Sc1のX方向の長さLx1は、車両CのX方向の位置ずれを許容する許容値と、一対のタイヤT1,T2の中心間距離Cwとを合わせた値である。そして、広対象範囲Sb1の長方形部分のX方向の長さLx2は、許容範囲Sc1のX方向の長さLx1よりも所定のマージン分だけ長く設定されている。さらに、広対象範囲Sb1における長方形部分のY方向の長さLy2は、許容範囲Sc1のY方向の長さLy1よりも長く設定されている。
なお、許容範囲Sc1は、予め定められた範囲であれば、その形状は任意であり、例えば扇状等に設定されていてもよい。また、許容範囲Sc1は、例えば送電ユニット13の可動範囲に対応させて設定されていてもよい。詳細には、許容範囲Sc1は、一対のタイヤT1,T2の位置から推定される受電ユニット23の位置が送電ユニット13の可動範囲内に含まれるように、送電ユニット13の可動範囲、及び、一対のタイヤT1,T2の位置と受電ユニット23の位置との相対位置関係を考慮して設定されていてもよい。
また、許容範囲Sc1は、白線などによって規定される駐車スペースに駐車され得る車両Cの駐車態様のばらつきによって生じる一対のタイヤT1,T2の位置のばらつきに対応させて設定されてもよい。また、送電ユニット13が駐車スペースの中心付近に配置されている構成においては、許容範囲Sc1は、送電ユニット13及び受電ユニット23間の伝送効率が閾値以上となる範囲に設定されていてもよい。
ここで、導出部61によって導出された第1走査角θ1から第14走査角θ14までの導出位置(極座標)を第1導出位置P1〜第14導出位置P14とし、各導出位置P1〜P14の距離を第1導出距離r1〜第14導出距離r14とする。
かかる構成において、対象範囲判定部62は、対象範囲Sbとして広対象範囲Sb1が設定されている場合には、記憶部60に記憶されている各導出距離r1〜r14を読み出す。そして、対象範囲判定部62は、各導出距離r1〜r14と各閾値距離rth1〜rth14との同一走査角同士を比較し、その比較結果に応じて各導出位置P1〜P14が広対象範囲Sb1内か否かを判定する。
具体的には、対象範囲判定部62は、第1走査角θ1において導出された第1導出距離r1が、マップデータ63aにおいて第1走査角θ1に対応させて設定されている第1閾値距離rth1未満か否かを判定する。そして、対象範囲判定部62は、第1導出距離r1が第1閾値距離rth1未満である場合には、第1導出位置P1は広対象範囲Sb1内にあると判定し、第1導出位置P1を、送電側コントローラ14に設けられた対象データ記憶部64(図3参照)に記憶させる。一方、対象範囲判定部62は、第1導出距離r1が第1閾値距離rth1以上である場合には、第1導出位置P1は広対象範囲Sb1外にあると判定し、第1導出位置P1を対象データ記憶部64に記憶させることなく、第1走査角θ1に係る処理を終了する。
対象範囲判定部62は、他の走査角θ2〜θ14についても同様に、上記一連の処理(導出距離と閾値距離との比較、及び、その比較結果に基づく対象データ記憶部64への導出位置の記憶)を行う。つまり、対象範囲判定部62は、導出距離が閾値距離未満であるか否かの判定を、検出ビームBの照射方向ごとに行うことにより、各導出位置P1〜P14のうち広対象範囲Sb1に含まれるものを抽出し、抽出された導出位置を対象データ記憶部64に記憶している。
次に、狭対象範囲Sb2について説明する。
図6に示すように、狭対象範囲Sb2は、広対象範囲Sb1よりも狭い範囲である。詳細には、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2は、広対象範囲Sb1の第1対象角度範囲θb1よりも狭く設定されており、狭対象範囲Sb2の面積は、広対象範囲Sb1の面積よりも小さく設定されている。つまり、対象範囲設定部63は、少なくとも対象角度範囲(θb1,θb2)を可変させることにより対象範囲Sbを可変させている。
また、本実施形態では、狭対象範囲Sb2は、車両Cの位置に対応させて設定される。詳細には、狭対象範囲Sb2は、車両Cが存在する範囲とその周辺の範囲とを含む範囲である。つまり、対象範囲設定部63は、対象範囲Sbが、車両Cが存在する範囲とその周辺の範囲とを含む狭対象範囲Sb2となるように、第2対象角度範囲θb2及び当該第2対象角度範囲θb2に含まれる各走査角(本実施形態では例えば各走査角θ6〜θ11)の閾値距離(本実施形態では例えば各閾値距離rth6〜rth11)を設定する。
「車両Cが存在する範囲」は、一対のタイヤT1,T2の位置から推定される。また、車両Cが存在する範囲の周辺の範囲とは、車両Cが存在する範囲に対して、X方向の両側及び後方に、所定のマージン分だけ、はみ出した範囲である。
対象範囲判定部62は、対象範囲Sbとして狭対象範囲Sb2が設定されている場合には、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2内に含まれる走査角に対応する各導出距離(各導出距離r6〜r11)を記憶部60から読み出す。対象範囲判定部62は、読み出された各導出距離と、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2内に含まれる各走査角に対応する閾値距離(各閾値距離rth6〜rth11)との同一走査角同士を比較することにより各導出位置P6〜P11のうち狭対象範囲Sb2内のものを抽出し、抽出された導出位置を対象データ記憶部64に記憶させる。
ちなみに、本実施形態では、広対象範囲Sb1は、マップデータ63aにて設定されるものであって変動しない固有範囲である一方、狭対象範囲Sb2は、車両Cの位置に応じて変動する変動範囲である。
また、広対象範囲Sb1は許容範囲Sc1を含んでいる点に着目すれば、広対象範囲Sb1は、一対のタイヤT1,T2の位置ずれに対応可能な範囲であるとも言える。また、狭対象範囲Sb2は、車両Cの下(車両CにおけるタイヤT1,T2の間)の範囲を少なくとも含む範囲であるとも言える。
送電側コントローラ14は、車両用バッテリ22の充電を行うための一連の処理である充電処理を実行する。この際、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている導出位置に基づいて物体を把握し、各種処理を実行する。また、送電側コントローラ14は、状況(又は用途)に応じて、広対象範囲Sb1又は狭対象範囲Sb2のいずれの対象範囲Sbで対象範囲判定部62による判定を行うかを決定する。本実施形態では、送電側コントローラ14が物体把握部に対応する。なお、物体とは、検出対象である車両C(本実施形態では一対のタイヤT1,T2)の他に、電力伝送に支障が生じ得る異物等である。
充電処理について図7を用いて説明する。
図7に示すように、まずステップS101では、物体の存在が確認されるまで待機する。詳細には、検出部50は、周囲に物体が存在するか否かに関わらず、照射範囲Saの周方向の一端から他端までに亘って所定の走査角毎に検出ビームBを照射するとともにその反射ビームBrを検出する一連の動作(以降レーザスキャンという)を1回として、当該レーザスキャンを定期的に行っている。導出部61は、レーザスキャンが行われる度にレーザスキャンによって得られた検出部50の検出結果に基づいて各走査角(各照射方向)における距離を導出し、当該距離及び走査角を記憶部60に時系列で順次記憶している。
かかる構成において、送電側コントローラ14は、ステップS101にて、対象範囲設定部63に対して広対象範囲Sb1を用いるよう指示を出す。対象範囲設定部63は、上記指示に基づいて、対象範囲Sbとして広対象範囲Sb1を設定する。そして、対象範囲判定部62は、広対象範囲Sb1の第1対象角度範囲θb1に含まれる走査角θ1〜θ14に対応するものであって、現状記憶部60に記憶されている最新の各導出位置を読み出し、各導出位置のうち広対象範囲Sb1内に存在するものを抽出し、対象データ記憶部64に記憶させる。送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている導出位置が存在するか否かを判定する。送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に、導出位置が予め定められた所定数(例えば1つ)以上記憶されている場合には物体が存在すると判定してステップS102に進む。一方、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に所定数以上の導出位置が記憶されていない場合には、再度新たなレーザスキャンによって得られた最新の導出位置に基づいて物体の存在確認を行う。これにより、物体の存在が確認されるまで、定期的に、レーザスキャン、及び、当該レーザスキャンで得られたデータに基づく広対象範囲Sb1内の物体の存在確認処理が行われる。なお、ステップS101の処理が、物体存在判定部に対応する。
ステップS102では、送電側コントローラ14は、物体が車両Cの一対のタイヤT1,T2であるか否かを判定する。詳細には、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置を読み出し、これら各導出位置の分布(又は各導出位置から推定される物体の外形)が一対のタイヤT1,T2に対応したものか否かを判定する。そして、送電側コントローラ14は、各導出位置の分布が一対のタイヤT1,T2に対応している場合には、物体が一対のタイヤT1,T2であると特定し、ステップS103に進む。この場合、車両Cの一対のタイヤT1,T2が広対象範囲Sb1内に存在することを意味する。
なお、各導出位置の分布が一対のタイヤT1,T2に対応したものか否かの判定処理の具体的な内容は任意である。例えば送電側コントローラ14に、一対のタイヤT1,T2をレーザスキャンした時に得られたデータを記憶させておき、当該データと各導出位置とを照合する構成としてもよい。また、例えば各導出位置のうち走査角が連続するもの同士でグループ分けを行い、その結果2つのグループが導出され、且つ、各グループ間の距離が車両Cの車幅に対応しているか否かを判定する構成としてもよい。また、送電側コントローラ14が、受電側コントローラ25と情報のやり取りが可能か否かを判定し、情報のやり取りが可能である場合に、当該物体を一対のタイヤT1,T2と特定してもよい。
一方、各導出位置の分布が一対のタイヤT1,T2に対応していない場合には、送電側コントローラ14は、ステップS102を否定判定し、ステップS101に戻る。つまり、送電側コントローラ14は、広対象範囲Sb1内に一対のタイヤT1,T2が配置されるまで待機する。ステップS102の処理が物体特定部に対応する。
ステップS103では、送電側コントローラ14は、車両Cが停止しているか否かを判定する。詳細には、送電側コントローラ14は、広対象範囲Sb1に基づく導出位置の抽出処理を、対象範囲判定部62に対して定期的に指示し、その指示によって得られた広対象範囲Sb1内の各導出位置を定期的に取得することにより、一対のタイヤT1,T2の位置(例えば中心座標等)を定期的に把握する。そして、送電側コントローラ14は、一対のタイヤT1,T2の位置の時間変化量を算出し、当該時間変化量が「0」又は誤差範囲内であれば、車両Cが停止したと判定する。一方、送電側コントローラ14は、時間変化量が「0」又は誤差範囲内でない場合には、当該時間変化量が「0」又は誤差範囲内となるまで待機する。
ステップS103にて、車両Cが停止していると判定された場合、送電側コントローラ14は、ステップS105〜ステップS110にて送電ユニット13の移動制御を行い、ステップS111〜ステップS114にて送電機器11から受電機器21への電力伝送を行う。
ここで、本実施形態では、対象範囲設定部63は、送電ユニット13の移動制御、及び、送電機器11から受電機器21への電力伝送を行う場合、対象範囲Sbを狭対象範囲Sb2に変更する。送電ユニット13の移動制御を行うこと、又は、送電機器11から受電機器21への電力伝送を行うことが、対象範囲Sbを狭対象範囲Sb2にする特定条件に対応する。
詳細には、ステップS104では、送電側コントローラ14は、狭対象範囲Sb2を設定するよう対象範囲設定部63に対して指示を出す。対象範囲設定部63は、上記指示を受けた場合、停止している車両Cの一対のタイヤT1,T2の位置に基づいて、狭対象範囲Sb2を設定する。詳細には、対象範囲設定部63は、車両C及びその周辺を含む範囲が狭対象範囲Sb2となるよう第2対象角度範囲θb2及び当該第2対象角度範囲θb2に含まれる走査角ごとの閾値距離を設定する。
ステップS105では、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている導出位置に基づいて、受電ユニット23の中心座標Pxを特定し、送電ユニット13を移動させる目標値を算出する。
まず、受電ユニット23の中心座標Pxの特定について説明すると、送電側コントローラ14は、検出ビームBの照射方向ごとに導出された一対のタイヤT1,T2の位置から一対のタイヤT1,T2の外形を推定する。そして、送電側コントローラ14は、その推定結果に基づいて、特定部位として、一方のタイヤT1の中心座標である第1中心座標Pt1を導出するとともに、他方のタイヤT2の中心座標である第2中心座標Pt2を導出する。
ここで、受電側コントローラ25は、タイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2から、受電ユニット23の中心座標Pxを特定するための固有情報25a(図1参照)を備えている。送電側コントローラ14は、固有情報25aを受電側コントローラ25に要求するとともに固有情報25aを受信する。そして、送電側コントローラ14は、固有情報25aと、各中心座標Pt1,Pt2とを用いて、受電ユニット23の中心座標Pxを特定する。
なお、固有情報25aの具体的な内容については任意であるが、例えば図6に示すように、受電ユニット23の中心座標Pxから、タイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2を結ぶ直線Lxに向けて垂線Lyを引いた場合の直線Lxと垂線Lyとの交点を特定点Pzとする。この場合、固有情報25aは、他方のタイヤT2の中心座標Pt2(又は一方のタイヤT1の中心座標Pt1)から特定点Pzまでの距離Lpと垂線Lyの長さLqとである。
なお、固有情報25aとしては、これに限られず、例えば第1中心座標Pt1と受電ユニット23の中心座標Pxとの距離、及び、第2中心座標Pt2と受電ユニット23の中心座標Pxとの距離等であってもよい。要は、固有情報25aは、タイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2(特定部位の位置)と、受電ユニット23の中心座標Pxとの位置関係に関する情報である。
次に、目標値の算出について説明する。目標値とは、送電ユニット13が受電ユニット23の直下の位置に配置されるための初期位置からの移動値である。移動値とは、回転中心線Aを原点とした場合の基準線L1に対する回転角度、及び、送電ユニット13の直動距離である。なお、この場合、送電側コントローラ14は、初期位置の座標に関する情報を備えており、移動値の算出の際には当該情報を参照する。
図7に示すように、送電側コントローラ14は、ステップS105にて目標値が算出された後は、ステップS106にて、送電ユニット13の移動を開始させる。詳細には、送電側コントローラ14は、送電ユニット13が受電ユニット23の直下に配置されるよう、目標値に基づき直動駆動部42及び回転モータ32を制御する。
その後、ステップS107では、送電側コントローラ14は、送電ユニット13が目標位置、すなわち受電ユニット23の直下に配置されたか否かを判定する。具体的には、送電機器11は、ユニット回転板31の回転角度を検出する回転角度センサ、及び、アーム部41の延設方向の他端部の直動距離を検出する直動距離センサを備えている。送電側コントローラ14は、これら各センサの検出結果を取得することにより、送電ユニット13が目標値だけ回転及び直動したかを確認する。
送電側コントローラ14は、送電ユニット13が目標値だけ移動した場合、ステップS108に進み、送電ユニット13の移動を停止させる。一方、送電側コントローラ14は、目標値だけ移動していない場合には、ステップS107を否定判定し、ステップS109に進む。ステップS109では、送電側コントローラ14は、送電ユニット13の進行方向上に異物が存在するか否かを判定する。
詳細には、図6に示すように、狭対象範囲Sb2には、一対のタイヤT1,T2間の範囲が含まれており、且つ、検出部50から見て受電ユニット23が一対のタイヤT1,T2間に存在する関係上、狭対象範囲Sb2には、送電ユニット13の進行ルートが含まれる。
かかる構成において、送電側コントローラ14は、対象範囲判定部62に対して狭対象範囲Sb2を用いた抽出処理を実行するよう指示を出す。対象範囲判定部62は、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2に含まれる走査角に対応するものであって、現状記憶部60に記憶されている最新の各導出位置を読み出し、各導出位置のうち狭対象範囲Sb2内に存在するものを抽出し、対象データ記憶部64に記憶させる。
そして、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在するか否かを判定する。対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在しない場合には、送電ユニット13の進行方向上に異物が存在しないことを意味する。この場合、ステップS107に戻る。これにより、送電ユニット13が目標位置に到達しているか否かの判定、及び、送電ユニット13の進行方向上に異物が存在するか否かの判定が、送電ユニット13が目標位置に到達するまで定期的に行われることとなる。
一方、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在する場合には、送電ユニット13の進行方向上に異物が存在することを意味する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS109を肯定判定し、ステップS110にて異物対応処理を実行する。異物対応処理では、送電側コントローラ14は、送電ユニット13の移動を停止させる。そして、送電側コントローラ14は、定期的に異物が除去されたか否かを判定し、除去されるまで待機する。そして、送電側コントローラ14は、異物が除去されたことを条件としてステップS106に戻る。
なお、ステップS110では、送電側コントローラ14は、例えば異物が存在することを、送電機器11や車両Cに設けられた報知部を用いて報知を行ってもよい。
ちなみに、実際には検出部50によって一対のタイヤT1,T2以外のタイヤも検出される場合がある。この場合には、当該タイヤが異物と誤って判定されないように、タイヤを異物から除外するフィルタ処理を実行するとよい。後述するステップS114及びステップS117についても同様である。
送電側コントローラ14は、ステップS108の処理を実行した後は、ステップS111にて、送電を開始する。詳細には、送電側コントローラ14は、交流電源12から交流電力が出力されるよう当該交流電源12を制御する。これにより、送電ユニット13から受電ユニット23に向けて送電が行われ、車両用バッテリ22の充電が行われる。
その後、ステップS112では、送電側コントローラ14は、車両用バッテリ22が満充電であるか、詳細には車両用バッテリ22の充電状態が満充電に対応したものであるか否かを判定する。
送電側コントローラ14は、車両用バッテリ22が満充電である場合には、ステップS113に進み、送電を停止する。一方、送電側コントローラ14は、車両用バッテリ22が満充電でない場合、ステップS114に進み、車両Cの下に異物が存在するか否かの判定を行う。詳細には、送電側コントローラ14は、対象範囲判定部62に対して狭対象範囲Sb2を用いた抽出処理を実行するよう指示を出す。対象範囲判定部62は、その指示に応じて、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2に含まれる走査角に対応するものであって、現状記憶部60に記憶されている最新の各導出位置を読み出し、各導出位置のうち狭対象範囲Sb2内に存在するものを抽出し、対象データ記憶部64に記憶させる。
そして、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在するか否かを判定する。対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在しない場合には、車両Cの下に異物が存在しないことを意味する。この場合、ステップS112に戻る。一方、送電側コントローラ14は、車両Cの下に異物が存在する場合には、ステップS114を肯定判定し、ステップS113にて送電を停止させる。つまり、(A)車両用バッテリ22が満充電となる、(B)車両Cの下に異物が存在する、のいずれか一方の条件が成立するまで、電力伝送は行われる。
送電側コントローラ14は、ステップS113の処理の後は、ステップS115にて送電ユニット13が初期位置に配置されるように直動駆動部42及び回転モータ32を制御する。
そして、送電側コントローラ14は、ステップS116にて、車両Cが退出されたか否かを判定する。詳細には、送電側コントローラ14は、広対象範囲Sb1に基づく抽出処理を実行するように対象範囲判定部62に指示を出す。対象範囲判定部62は、上記指示に応じて、広対象範囲Sb1に基づく抽出処理を実行し、抽出された導出位置を対象データ記憶部64に記憶させる。送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置から、一対のタイヤT1,T2に対応するものが存在するか否かを判定する。そして、送電側コントローラ14は、一対のタイヤT1,T2に対応するものが存在しない場合には、車両Cが退出したとしてステップS101に戻る一方、一対のタイヤT1,T2に対応するものが存在する場合には、車両Cが退出していないとしてステップS117に進む。
ステップS117では、送電側コントローラ14は、広対象範囲Sb1に基づく異物検知処理を実行する。詳細には、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち、一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在するか否かを判定する。そして、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在しない場合には、異物が存在しないとしてステップS116に戻る。一方、送電側コントローラ14は、対象データ記憶部64に記憶されている各導出位置のうち一対のタイヤT1,T2に対応するもの以外が存在する場合には、異物が存在するとしてステップS118にて異物対応処理を実行する。当該異物対応処理では、例えば送電側コントローラ14は、所定の報知部を用いて異物が存在する旨の報知を行う。
次に本実施形態の作用について説明する。
物体が存在するか否かの判定(ステップS101)、一対のタイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2の導出、車両Cが移動しているか否かの判定など、充電処理の各種処理においては、対象データ記憶部64に記憶されている導出位置が用いられている。当該導出位置は、対象範囲Sb内に存在するものであるため、その数は導出部61によって導出された全導出位置よりも少ない。
また、処理内容に応じて、対象範囲Sbが広対象範囲Sb1又は狭対象範囲Sb2に切り替わる。例えば、物体が存在するか否かの判定においては、広対象範囲Sb1が用いられるため、広い範囲の物体の検知が可能となる。一方、送電ユニット13の移動中の異物検知(ステップS109)においては狭対象範囲Sb2が用いられているため、抽出された導出位置の数が少なくなり易く、異物検知に係る処理負荷の軽減を図ることができる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)非接触電力伝送装置10の送電機器11は、複数方向に検出ビームBを照射するものであって、各照射方向における検出ビームBが照射された物体(一対のタイヤT1,T2や異物)からの反射ビームBrを検出する検出部50を備えている。また、送電機器11の送電側コントローラ14は、反射ビームBrに基づいて、物体の検出部50に対する位置(走査角と距離とで規定される極座標)を導出する導出部61と、導出部61によって導出された物体の導出位置が対象範囲Sb内であるか否かを判定する対象範囲判定部62とを備えている。そして、送電側コントローラ14は、対象範囲Sb内の導出位置(対象データ記憶部64に記憶されている導出位置)に基づいて、当該対象範囲Sb内の物体を把握している。
かかる構成によれば、導出部61によって導出された複数の導出位置のうち、対象範囲Sb内に存在する導出位置のみを用いて物体を把握することにより、対象範囲Sb外の物体が把握されることを回避できる。これにより、対象範囲Sb外の物体が把握されることによる不都合、例えば電力伝送に支障がないにも関わらず、電力伝送(送電)が停止するといった送電機器11の誤動作を抑制できる。
かかる構成において、送電機器11は、対象範囲Sbを可変させる対象範囲設定部63を備えている。これにより、対象範囲Sbを広くすることにより、広範囲に亘って物体を把握できる。一方、対象範囲Sbを狭くすることにより、抽出される導出位置の数を少なくすることができ、それを通じて物体の把握に係る処理負荷の軽減を図ることができる。よって、状況に応じて対象範囲Sbを制御することにより、好適に物体を把握できる。
特に、対象範囲Sb(広対象範囲Sb1及び狭対象範囲Sb2の双方)は、照射範囲Saに含まれている。これにより、検出ビームBの照射範囲Saを可変させることなく、照射範囲Saに含まれない対象範囲Sbが存在することを回避できる。よって、無駄な処理を実行する必要がないため、処理負荷の軽減を図ることができる。
なお、「物体の把握」には、物体が存在するか否かの判定、物体が車両C(一対のタイヤT1,T2)か異物かの判定、物体の位置(一対のタイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2及び受電ユニット23に中心座標Px)の特定等、単に物体の存在の有無だけでなく、物体の特定及び位置等といった詳細な把握が含まれる。
(2)検出部50は、車両Cが設置される設置面Gと直交する方向を軸線として、照射角度範囲θaに亘って所定の走査角ごとに検出ビームBを照射することにより、複数方向に検出ビームBを照射する。かかる構成において、対象範囲Sbは、設置面Gに沿う範囲であって、且つ、検出部50を中心とする対象角度範囲(第1対象角度範囲θb1等)と検出部50からの距離(各閾値距離rth1〜rth14等)とによって規定される範囲である。対象範囲設定部63は、対象範囲Sbを規定する角度範囲である対象角度範囲を可変させることにより、対象範囲Sbを可変させるものである。これにより、比較的簡素な構成で、(1)の効果を奏する。
(3)対象範囲設定部63は、照射範囲Sa内において、対象範囲Sbを、相対的に広狭となる広対象範囲Sb1又は狭対象範囲Sb2にする。これにより、処理負荷の軽減を図りたい場合には、狭対象範囲Sb2に設定する一方、広範囲に亘って物体を把握したい場合には、広対象範囲Sb1に設定することにより、好適に物体を把握できる。
(4)送電側コントローラ14は、対象範囲Sbが広対象範囲Sb1である場合の対象範囲判定部62の判定結果に基づいて、物体が存在するか否かの判定を行う(ステップS101)。これにより、物体の存在確認を、比較的広い範囲に亘って行うことができる。
(5)送電側コントローラ14は、物体が存在すると判定された場合、当該物体が車両C(詳細には車両Cの一対のタイヤT1,T2)か異物かを特定する(ステップS102)。これにより、送電対象である車両Cと、電力伝送の支障となり得る異物とを区別して把握できる。
(6)対象範囲設定部63は、物体が車両Cと特定された場合であって、予め定められた特定条件が成立した場合、対象範囲Sbを、車両Cが存在する範囲を含む狭対象範囲Sb2に設定する。これにより、処理負荷の軽減を図ることができる。
(7)特定条件の1つは、送電ユニット13の移動制御を行うことである。この場合、狭対象範囲Sb2に送電ユニット13の進行ルートが含まれるため、狭対象範囲Sb2に基づく抽出処理によって得られた導出位置を用いて異物検知処理(ステップS109)を行うことにより、送電ユニット13の進行方向上に異物が存在するか否かを判定できる。また、送電ユニット13の進行方向上に一対のタイヤT1,T2のいずれかが存在するか否かをも判定できる。
特に、送電側コントローラ14は、異物が検知されると、送電ユニット13の移動を停止する。このため、送電ユニット13の移動に支障が生じにくい異物(例えば降車中のユーザ等)まで検知されると、送電ユニット13の移動に支障が生じ得る。これに対して、本実施形態では、送電ユニット13の移動を阻害し易い異物は検知される一方、送電ユニット13の移動を阻害しにくい異物は検知されにくい。よって、送電ユニット13の移動を好適に行うことができる。
また、ステップS107〜ステップS110はループ処理である。このため、処理負荷が大きいと、その分だけ、1回のループ処理の実行に係る時間が長くなり易くなり、実行周期が長くなり易い。すると、応答性の低下が懸念させる。これに対して、本実施形態では、対象範囲Sbを狭対象範囲Sb2に設定することにより、処理負荷の軽減を図ることを通じて、応答性の向上を図ることができる。
(8)特定条件の1つは、送電機器11から受電機器21への電力伝送を行うことである。この場合、狭対象範囲Sb2に車両Cの下(車両CにおけるタイヤT1,T2の間)の範囲が含まれるため、狭対象範囲Sb2に基づく抽出処理によって得られた導出位置を用いて異物検知処理(ステップS114)を行うことにより、送電ユニット13から受電ユニット23への電力伝送に支障を生じさせ易い車両Cの下の異物を検知できる。
特に、送電側コントローラ14は、異物が検知されると、送電を停止する。このため、電力伝送に支障が生じにくい異物まで検知されると、送電に支障が生じ得る。これに対して、本実施形態では、上記電力伝送を阻害し易い異物は検知される一方、上記電力伝送を阻害しにくい異物は検知されにくい。よって、送電ユニット13から受電ユニット23への電力伝送を好適に行うことができる。
また、ステップS111〜ステップS114はループ処理である。このため、処理負荷が大きいと、その分だけ、1回のループ処理の実行に係る時間が長くなり易くなり、実行周期が長くなり易い。すると、応答性の低下が懸念させる。これに対して、本実施形態では、対象範囲Sbを狭対象範囲Sb2に設定することにより、処理負荷の軽減を図ることを通じて、応答性の向上を図ることができる。
(9)対象範囲判定部62は、導出部61によって導出された導出距離(物体の検出部50からの距離)が閾値未満である場合には、当該導出距離に対応する導出位置が対象範囲Sb内であると判定する一方、上記導出距離が閾値以上である場合には、当該導出距離に対応する導出位置が対象範囲Sb外であると判定する。かかる構成において、対象範囲設定部63は、検出ビームBの照射方向に応じて閾値を可変させることにより対象範囲Sbを設定する。これにより、対象範囲Sbを所望の形状にすることができ、所望の範囲の物体を把握できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、検出対象が異なっており、それに対応させて対象範囲が異なっている。その異なる点について以下に詳細に説明する。
図8及び図9に示すように、受電ユニット23には、検出ビームBの照射方向と交差する方向、詳細には下方に向けて突出した受電側突出部(2次側突出部)としてのマーカ70が設けられている。本実施形態では、マーカ70は円柱状であり、マーカ70の上面における中心(以下、マーカ70の中心)が円板状の受電ユニット23の底面の中心と一致するように設けられている。マーカ70の突出寸法は、検出ビームBが照射されるように、検出部50の高さ位置に対応させて設定されている。
かかる構成によれば、検出ビームBが照射された場合、検出ビームBはマーカ70に照射される。この場合、マーカ70によって検出ビームBが反射され、その反射された反射ビームBrが検出部50によって受信される。これにより、マーカ70の位置を導出できる。そして、マーカ70と受電ユニット23との位置関係は決まっている。詳細には、上方から見てマーカ70の中心座標と受電ユニット23の中心座標Pxとは一致している。このため、固有情報25aを用いることなく、受電ユニット23の中心座標Pxを特定できる。
なお、マーカ70は、可倒性の材料で形成されており、具体的には弾性変形可能な樹脂で形成されている。このため、仮にマーカ70が何らかの障害物にあたった場合には、マーカ70は倒れる。その後、障害物が除去された場合には、マーカ70はそれぞれ、突出した状態に復帰する。
ここで、一対のタイヤT1,T2に代えて、マーカ70を検出する関係上、本実施形態の許容範囲Sc2は、第1実施形態の許容範囲Sc1と異なっている。詳細には、図9に示すように、許容範囲Sc2のX方向の長さLx3は、第1実施形態の許容範囲Sc1のX方向の長さLx1よりも、一対のタイヤT1,T2の中心間距離Cw分だけ短い。このため、許容範囲Sc2は、第1実施形態の許容範囲Sc1よりも狭くなっている。また、許容範囲Sc2は、第1実施形態の許容範囲Sc1に対して、長さLqだけ前方に移動している。つまり、許容範囲Sc1,Sc2は、検出対象(一対のタイヤT1,T2又はマーカ70)の位置ずれに対応させて設定される範囲である。
そして、本実施形態の送電側コントローラ14の対象範囲設定部63は、上記許容範囲Sc2に対応させて対象範囲Sb3を設定する。対象範囲Sb3は、許容範囲Sc2全体を含むよう設定されている。この場合、許容範囲Sc2は、第1実施形態の許容範囲Sc1よりも狭くなっている関係上、対象範囲Sb3は、第1実施形態の広対象範囲Sb1(図6参照)よりも狭くなっている。詳細には、対象範囲Sb3の対象角度範囲θb3は、広対象範囲Sb1の第1対象角度範囲θb1(図6参照)よりも狭く設定されている。
なお、対象範囲Sb3の具体的な設定態様(角度範囲や閾値距離)は、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
また、本実施形態の対象範囲Sb3は、第1実施形態の狭対象範囲Sb2よりも広くてもよいし、狭対象範囲Sb2よりも狭くてもよい。
ちなみに、本実施形態においては、受電側コントローラ25は固有情報25aの一部として、車両Cのボディ寸法と、ボディに対する受電ユニット23の中心座標Pxの位置関係を示す情報とが設定されたボディ情報を備えており、送電側コントローラ14は、無線通信を介して、上記ボディ情報を取得する。対象範囲設定部63は、受電ユニット23の中心座標Px及びボディ情報からボディの外形を推定し、その推定結果から狭対象範囲Sb2を設定する。
以上詳述した本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(10)受電ユニット23に、当該受電ユニット23から下方に突出したマーカ70が設けられている。これにより、検出ビームBはマーカ70に照射され、その反射ビームBrが検出される。そして、その反射ビームBrに基づいてマーカ70の位置を導出でき、受電ユニット23の中心座標Pxを特定できる。
かかる構成において、対象範囲設定部63は、上記マーカ70の位置ずれが許容される許容範囲Sc2に対応させて対象範囲Sb3を設定する。これにより、一対のタイヤT1,T2を検出する構成と比較して、対象範囲Sb3を狭くすることができ、処理負荷の軽減等を図ることができる。
詳述すると、既に説明した通り、一対のタイヤT1,T2を検出する構成においては、一対のタイヤT1,T2が離間している関係上、第1実施形態の許容範囲Sc1のX方向の長さLx1には、一対のタイヤT1,T2の中心間距離Cwが含まれる。このため、一対のタイヤT1,T2の位置ずれを許容する許容範囲Sc1が広くなり易い。
これに対して、本実施形態の許容範囲Sc2のX方向の長さLx3は、車両CのX方向の位置ずれを許容する許容値に設定すればよい。このため、同一度合いの位置ずれを許容しつつ、許容範囲Sc2を狭くすることができる。そして、その許容範囲Sc2に対応させて対象範囲Sb3を設定することにより、好適に車両Cを検知しつつ、比較的関係性が低い導出位置を排除することを通じて処理負荷の軽減及び誤動作の抑制を図ることができる。換言すれば、対象範囲設定部63は、検出対象に応じて対象範囲を可変させてもよい。なお、本実施形態においても(2)〜(9)の効果を奏する。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1実施形態では、対象範囲Sbを可変させる構成であったが、これに限られない。例えば、図10に示すように、検出ビームBの照射範囲Saが可変となっていてもよい。例えば、照射範囲Saが、相対的に広狭となる広照射範囲Sa1又は狭照射範囲Sa2に切り替わる構成であってもよい。具体的には、広照射範囲Sa1の照射角度範囲θa1は、狭照射範囲Sa2の照射角度範囲θa2よりも広く設定されているとよい。この場合、対象範囲は、照射範囲Saと同一となるように照射範囲Saの可変に伴って追従する構成であってもよいし、予め広照射範囲Sa1よりも広く設定されていてもよい。
かかる構成によれば、広照射範囲Sa1に亘って検出ビームBが照射される場合、比較的広い範囲に亘って検出ビームBが照射されるため、広い範囲の物体を把握できる。一方、狭照射範囲Sa2に亘って検出ビームBが照射される場合、狭照射範囲Sa2の照射角度範囲θa2に含まれる走査角数が、広照射範囲Sa1の照射角度範囲θa1に含まれる走査角数よりも少ないため、レーザスキャンに要する時間が短くなる。これにより、処理負荷の軽減を図ることができる。
なお、照射範囲Saを可変させる具体的な構成としては、例えば送電側コントローラ14の回転制御部53が、検出回転板52の回転角度範囲を制御すること等が考えられる。この場合、送電側コントローラ14の回転制御部53が範囲可変部に対応する。
○ 対象範囲設定部63は、検出ビームBの照射方向に応じて閾値距離を可変にすることにより、各対象範囲Sb1,Sb2,Sb3を所望の形状に設定したが、これに限られず、検出ビームBの照射方向に関わらず閾値距離を固定としてもよい。この場合、各対象範囲Sb1,Sb2,Sb3は、扇状又は円状となる。
○ また、検出部50は、照射方向に応じて検出ビームBの出力強度を可変させてもよい。この場合、照射方向に応じて検出ビームBが届く距離を可変とすることができ、それを通じて物体を把握する範囲を所望の形状にすることができる。
○ 検出部50が複数方向に検出ビームBを照射する構成(レーザスキャンに係る構成)は、任意である。例えば、検出回転板52に代えて、検出ビームBの照射方向を変化させるミラーが設けられていてもよい。
○ また、Y方向(前方)に向けて検出ビームBを照射する照射部を、X方向に複数並設し、各照射部から照射された検出ビームBの反射ビームを検出する素子を設け、当該素子の検出結果から物体を把握してもよい。この場合、照射範囲は矩形状になることが想定される。要は、検出部は、照射範囲に検出ビームBを照射し、その検出ビームBの反射ビームを検出するように構成されておれば、その具体的な構成は任意である。
○ 狭対象範囲Sb2は、車両Cが存在する範囲を少なくとも一部含む範囲であればよく、全部を含む必要はない。例えば、狭対象範囲Sb2は、車両Cが存在する範囲のうち受電ユニット23よりも後側(検出部50に対して近い側)の範囲であってもよいし、その範囲に所定のマージンを加えた範囲であってもよい。
○ 狭対象範囲Sb2は、車両Cが存在する範囲が少なくとも一部含まれるよう設定されていたが、これに限られず、車両Cの位置に関わらず単に広対象範囲Sb1よりも狭く設定されてもよい。例えば、狭対象範囲Sb2の第2対象角度範囲θb2を、広対象範囲Sb1の第1対象角度範囲θb1の1/2に設定してもよい。
○ 特定部位は、タイヤT1,T2の中心座標Pt1,Pt2であったが、これに限られず、車両Cの任意の部位を採用してよい。例えば、タイヤT1,T2の重心座標であってもよいし、タイヤT1,T2における所定の角部の座標であってもよい。また、特定部位は、一方のタイヤT1に検出ビームBが照射されることによって得られた各走査角の位置の平均座標と、他方のタイヤT2に検出ビームBが照射されることによって得られた各走査角の位置の平均座標とであってもよい。
○ 検出部50で検出する検出対象は、一対のタイヤT1,T2やマーカ70に限られず、任意である。例えば車両Cのボディを検出してもよい。この場合、狭対象範囲Sb2は、ボディの寸法に対応させて設定するとよい。また、ボディを検出する場合、特定部位として、ボディの両角部や、ナンバープレートが配置されている凹部の両角部等を採用してもよい。なお、特定部位を変更する場合、当該特定部位の位置と受電ユニット23の中心座標Pxとの位置関係に対応させて固有情報25aを設定するとよい。
○ 狭対象範囲Sb2を採用する特定条件は、送電機器11から受電機器21への電力伝送を行うこと、又は、送電ユニット13の移動制御を行うことであったが、これに限られない。例えば、車両Cが移動中であることを特定条件としてもよい。この場合、狭対象範囲Sb2を定期的に更新するとよい。また、電力伝送が終了してから車両Cが退出するまでを特定条件としてもよい。
○ 送電機器11から受電機器21への電力伝送の実行中、及び、送電ユニット13の移動制御中における異物検知処理を、広対象範囲Sb1を用いて実行してもよい。
○ 各実施形態では、各対象範囲Sb1,Sb2,Sb3は照射範囲Saよりも狭く、各対象範囲Sb1,Sb2,Sb3の全てが照射範囲Saに含まれていたが、これに限られない。例えば、広対象範囲Sb1は、検出ビームBの照射範囲Saと一致していてもよいし、それよりも広くてもよい。
○ 導出部61及び対象範囲判定部62は受電側コントローラ25に設けられていてもよい。この場合、送電側コントローラ14は、検出部50の検出結果を受電側コントローラ25に送信するとよい。
○ また、ステップS102〜ステップS114の処理は、受電側コントローラ25が実行してもよい。この場合、送電側コントローラ14は、検出部50の検出結果等、各種処理に必要な情報を受電側コントローラ25に送信するとよい。さらに、受電側コントローラ25が、送電側コントローラ14を介して、直動駆動部42及び回転モータ32を制御するとよい。つまり、受電側コントローラ25が物体把握部であってもよい。また、各コントローラ14,25とは別の専用のコントローラが、ステップS102〜ステップS114の処理を実行してもよい。
○ 照射範囲Saは、扇状に限られず、円状であってもよい。
○ 受電ユニット23の中心と2次側コイル23aの中心とが一致していたが、これに限られず、ずれていてもよい。この場合、2次側コイル23aの中心に合わせて、固有情報25aを設定してもよい。
○ 受電ユニット23の位置として、受電ユニット23の中心座標Pxを採用したが、これに限られず、中心からずれた位置を採用してもよい。
○ 送電ユニット13を移動させる移動機構の具体的な構成は任意である。例えば、送電ユニット13をXY方向に移動可能なアクチュエータであってもよいし、送電ユニット13を直動させるものとして、水平方向に伸縮自在なアーム部を用いてもよい。
○ 送電ユニット13に1次側コンデンサが設けられており、受電ユニット23に2次側コンデンサが設けられていたが、これらを省略してもよい。この場合、各コイル13a,23aの寄生容量を用いて磁場共鳴させる。
○ 送電ユニット13の共振回路の共振周波数と受電ユニット23の共振回路の共振周波数とは、電力伝送が可能な範囲内で異なってもよい。
○ 非接触の電力伝送を実現させるために電磁誘導を用いてもよい。
○ 2次側コイル23aによって受電された交流電力を、車両用バッテリ22の充電以外の用途に用いてもよい。
○ 受電機器21の搭載対象は、移動体であれば任意であり、例えばロボットや電動車いす等に搭載されていてもよい。
○ 送電ユニット13は、1次側コイル13a及び1次側コンデンサからなる共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する1次側結合コイルとを有する構成であってもよい。同様に、受電ユニット23は、2次側コイル23a及び2次側コンデンサからなる共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する2次側結合コイルとを有してもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)前記対象範囲の全体は前記照射範囲に含まれている請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の送電機器。
(ロ)交流電力が入力される1次側コイルを備え、当該1次側コイルから、2次側コイルを有する受電機器の当該2次側コイルに向けて、非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、複数方向に検出ビームを照射するものであって、前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、前記検出ビームの照射範囲を可変させる範囲可変部と、を備えていることを特徴とする送電機器。
上記構成に着目した場合、対象範囲判定部62を省略してもよい。
(ハ)交流電力が入力される1次側コイルを備え、当該1次側コイルから、2次側コイルを有する受電機器の当該2次側コイルに向けて、非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、複数方向に検出ビームを照射するものであって、前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、前記導出部によって導出された前記物体の導出位置が予め定められた対象範囲内であるか否かを判定する対象範囲判定部と、前記対象範囲を可変させる範囲可変部と、を備えていることを特徴とする送電機器。
(ニ)交流電力が入力される1次側コイルを備え、当該1次側コイルから、2次側コイルを有する受電機器の当該2次側コイルに向けて、非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、複数方向に検出ビームを照射するものであって、前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、前記反射ビームに基づいて、前記反射ビームが検出された方向における前記物体の前記検出部からの距離を導出する導出部と、を備え、前記反射ビームが検出された方向と、前記距離とによって規定される前記物体の前記検出部に対する位置を導出位置とすると、前記導出部によって導出された前記距離が閾値未満である場合には当該距離に対応する前記導出位置が対象範囲内であると判定する一方、前記距離が前記閾値以上である場合には当該距離に対応する前記導出位置が対象範囲外と判定する対象範囲判定部と、前記対象範囲内と判定された前記導出位置に基づいて物体を把握する物体把握部と、前記検出ビームが照射される照射方向に応じて前記閾値を可変させることにより、前記対象範囲を設定する対象範囲設定部と、を備えていることを特徴とする送電機器。
10…非接触電力伝送装置、11…送電機器、13a…1次側コイル、14…送電側コントローラ(物体把握部)、21…受電機器、23a…2次側コイル、50…検出部、61…導出部、62…対象範囲判定部、63…対象範囲設定部(範囲可変部)、B…検出ビーム、Br…反射ビーム、Sa…照射範囲、Sb,Sb3…対象範囲、Sb1…広対象範囲、Sb2…狭対象範囲。

Claims (8)

  1. 交流電力が入力される1次側コイルを備え、当該1次側コイルから、2次側コイルを有する受電機器の当該2次側コイルに向けて、非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、
    予め定められた照射範囲に検出ビームを照射するものであって、前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、
    前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、
    前記導出部によって導出された前記物体の導出位置が予め定められた対象範囲内であるか否かを判定する対象範囲判定部と、
    前記対象範囲内の前記導出位置に基づいて前記物体を把握する物体把握部と、
    前記検出ビームが照射される照射範囲、及び、前記対象範囲の少なくとも一方の範囲を可変させる範囲可変部と、
    を備えていることを特徴とする送電機器。
  2. 前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、
    前記対象範囲は、前記検出部を中心とする角度範囲と前記検出部からの距離とによって規定される範囲であり、
    前記範囲可変部は、前記対象範囲を規定する前記角度範囲を可変させるものである請求項1に記載の送電機器。
  3. 前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、
    前記範囲可変部は、前記角度範囲を可変させるものである請求項1に記載の送電機器。
  4. 前記対象範囲は前記照射範囲に含まれており、
    前記範囲可変部は、前記照射範囲内において、前記対象範囲を、相対的に広狭となる広対象範囲又は狭対象範囲にするものである請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の送電機器。
  5. 前記物体把握部は、前記対象範囲が前記広対象範囲である場合の前記対象範囲判定部の判定結果に基づいて前記物体が存在するか否かを判定する物体存在判定部を備えている請求項4に記載の送電機器。
  6. 前記物体把握部は、前記物体存在判定部によって前記物体が存在すると判定された場合、当該物体が、前記受電機器が搭載された移動体か異物かを特定する物体特定部を備え、
    前記範囲可変部は、前記物体特定部により前記物体が前記移動体であると判定され、且つ、予め定められた特定条件が成立した場合には、前記対象範囲を、前記移動体が存在する範囲を少なくとも一部含む前記狭対象範囲にする請求項5に記載の送電機器。
  7. 前記検出部は、当該検出部を中心とする角度範囲に亘って順次前記検出ビームを照射することにより、前記検出ビームを複数方向に照射するものであり、
    前記導出部は、前記反射ビームが検出された方向における前記物体の前記検出部からの距離を導出するものであり、
    前記導出位置は、前記反射ビームが検出された方向と前記距離とによって規定される前記物体の前記検出部に対する位置であり、
    前記対象範囲判定部は、前記導出部によって導出された前記距離が閾値未満である場合には当該距離に対応する前記導出位置は前記対象範囲内にあると判定する一方、前記距離が前記閾値以上である場合には当該距離に対応する前記導出位置は前記対象範囲外であると判定するものであり、
    前記送電機器は、前記検出ビームの照射方向に応じて前記閾値を可変させることにより、前記対象範囲を設定する対象範囲設定部を備えている請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の送電機器。
  8. 交流電力が入力される1次側コイルと、
    前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、
    を備えた非接触電力伝送装置において、
    複数方向に検出ビームを照射するものであって、各照射方向における前記検出ビームが照射された物体からの反射ビームを検出する検出部と、
    前記反射ビームに基づいて、前記物体の前記検出部に対する位置を導出する導出部と、
    前記導出部によって導出された前記物体の導出位置が予め定められた対象範囲内であるか否かを判定する対象範囲判定部と、
    前記対象範囲内の前記導出位置に基づいて前記物体を把握する物体把握部と、
    前記検出ビームが照射される照射範囲、及び、前記対象範囲の少なくとも一方の範囲を可変させる範囲可変部と、
    を備えていることを特徴とする非接触電力伝送装置。
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