JP5906175B2 - 電力伝送方法および磁界共鳴型無線電力伝送装置 - Google Patents

電力伝送方法および磁界共鳴型無線電力伝送装置 Download PDF

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Description

本発明は、電力伝送方法および磁界共鳴型無線電力伝送装置に関し、更に詳しくは、磁性体部材を含む構造体によって相互に区画された領域に配置されたコイル間で磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する技術に関し、例えば、マンホール外に配置された送電側装置とマンホール内に配置された受電側装置との間で電力を伝送する技術に関する。
従来、上下水道菅、ガス管、電力ケーブル、光ファイバーケーブル等の各種の地下埋設物にRF−ID(Radio Frequency-IDentification)タグ等を取り付け、このRF−IDタグと地上の無線通信装置との間で無線通信を行う技術がある。この技術によれば、例えば、地下埋設物が正常に作動しているか否か等の情報をRF−IDタグから地上の無線通信装置に向けて送信することにより、これらの情報を地上で監視することができる。
また、上述の技術を用いれば、例えば、地上の無線通信装置からマンホール内等の地下埋設物に設置されたRF−IDタグに向けて電力を無線伝送することによりRF−IDタグを駆動し、RF−IDタグが取得した地下埋設物等に関する情報を地上の無線通信装置に向けて送信させることもできる。一般に、この種の技術では、送電側コイルの磁束が受電側コイルを通過することにより受電側コイルに電力を伝送する電磁誘導方式が用いられている。電磁誘導方式によれば、充分な伝送効率を得るために、送受信コイルを近接させて漏れ磁束を少なくする必要がある。
近年では、ある程度の伝送距離(例えば、2〜3m)を有する場合でも高い給電効率が得られる磁界共鳴型無線電力伝送装置が提案されている(非特許文献1)。
図13は、従来技術による磁界共鳴型無線電力伝送装置200の構成例を示す。図13において、送電側装置210の電源211に接続される送電側コイル213と受電側装置220の負荷223に接続される受電側コイル222が、それぞれ送電側共鳴コイル214および受電側共鳴コイル221を介して、磁界共鳴現象を利用した電磁誘導により電気的に結合し、電源211から負荷223に電力が伝達される。
Aristeidis Karalis, J.D. Joannopoulos and Marin Soljacic, ‘Efficient wireless non-radiative mid-range energy transfer,’ Annals of Physics, Vol.323 Issue 1, pp.34-48, Apr 2007.
ところで、マンホールの内部と外部との間で電磁誘導方式により給電や通信を行う場合、マンホール内に設置された電子機器の動作に必要な電力を安定して供給すると共に、伝送信号を復調するために必要な受信レベルを確保することが必要になる。
しかしながら、給電効率に優れる磁界共鳴型無線電力伝送装置を用いたとしても、マンホールの開口部は強磁性体である鋳鉄製の厚い蓋(以下、「マンホール蓋」と称す。)で覆われており、マンホール蓋により磁力線が吸収される。このため、マンホールの外部から内部に向けて電磁誘導方式により給電しても、マンホール内の電子機器において充分な駆動電力が得られない場合や、無線信号の減衰により充分な受信レベルが得られない場合があり、所望の通信品質を確保することが困難になる。
このような問題の解決を図った先行技術として、本願出願人による特願2012−084769号明細書に記載した先行技術がある。この先行技術では、強磁性体であるマンホール蓋が電磁誘導に与える影響を避けるために、マンホール蓋と送電側共鳴コイルと受電側共鳴コイルとの間の配置関係を提案しており、特に、マンホール内の受電側共鳴コイルの位置および傾きに関する条件を提案している。
図14は、上述の本願出願人による先行技術におけるコイル配置法の概略を説明するための説明図である。同図に示すように、マンホールMの内部の受電側共鳴コイル221の外周と地上の送電側共鳴コイル214の外周とを結ぶ仮想円筒Sの内部領域にマンホール蓋MCが存在しないように、受電側共鳴コイル221の中心軸J221が鉛直方向Qに対して傾けられている。また、マンホールMの内部の受電側共鳴コイル221に対して地上ESの送電側共鳴コイル214が対向(正対)するように配置されている。
図15は、上述の図14に示すマンホール蓋MCと送電側共鳴コイル214と受電側共鳴コイル221との間の配置関係を3面図により表現し直した図である。この図15は、後述する本発明の第1実施形態で参照する図3に対応した図である。図15において、右下の正面図は上述の図14に対応している。図15左下の側面図に示すように、地上ESの送電側共鳴コイル214と、マンホールMの首部MNに設置された受電側共鳴コイル221とは上下方向に離間して配置された位置関係にある。また、図15右上の上面図に示すように、送電側共鳴コイル214と受電側共鳴コイル221は、水平方向に離間して配置された位置関係にある。図15に示すように、マンホール内に傾けられて配置された受電側共鳴コイル221の線材の周回円の中心軸と送電側共鳴コイル214の線材の周回円の中心軸とが一致しており、これら受電側共鳴コイル221と送電側共鳴コイル214は互いに対向する配置関係にある。
図14および図15から理解されるように、本願出願人による先行技術では、強磁性体部材であるマンホールMが装置近傍に存在する状況において、このマンホール蓋MCの影響を避けるため、マンホールMの内部に受電側共鳴コイル221を傾斜させて配置することにより、受電側共鳴コイル221の外周と送電側共鳴コイル214の外周とを結ぶ仮想円筒Sの内部領域にマンホール蓋MCが位置しないようにしている。これにより、送電側共鳴コイル214が発生させた磁力線が集中する仮想円筒Sの内部領域の磁界に対するマンホール蓋MCの影響を抑制し、給電および通信を安定化させている。
しかしながら、上述の先行技術によれば、マンホールMの内部に配置された受電側共鳴コイル221の傾斜角度をマンホールMの外部から知ることができない場合、送電側共鳴コイル214を受電側共鳴コイル221と対向させるために、送電側共鳴コイル214の位置合わせや角度合せ等、配置関係を最適化するための作業が必要になる。また、マンホール内での保守作業等を考慮すれば、マンホール内に配置される受電側共鳴コイル221の小型化が望まれるが、受電側共鳴コイル221の小型化は、コイル間の電力伝送効率の低下を招く要因となる。このため、マンホール蓋等の強磁性体部材が装置近傍に存在する状況において、簡易且つ高効率な電力伝送を可能とする技術に対する要請が存在する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、送電側共鳴コイルと受電側共鳴コイルとの配置関係を調整するための作業を軽減し、簡易且つ高効率な電力伝送を可能とする電力伝送方法および磁界共鳴型無線電力伝送装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記目的は特許請求項の範囲に示した手段により達成される。
即ち、本発明による電力伝送方法の一態様は、磁性体部材を含む構造体により相互に区画された領域に配置された第1コイルと第2コイルとの間で、前記構造体を介して磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する電力伝送方法であって、前記第1コイルの中心軸と直交する方向に前記磁性体部材が位置するように前記第1コイルを配置することを特徴とする電力伝送方法の構成を有する。
前記電力伝送方法の一態様において、例えば、前記第2コイルの中心軸は、前記磁性体部材が位置する前記方向に対して平行をなすことを特徴とする。
前記電力伝送方法の一態様において、例えば、前記第1コイルの中心軸は、前記第2コイルの線材の周回面と平行をなし、前記第2コイルは、前記磁性体部材が位置する前記方向から見て前記磁性体部材と重ならないことを限度として、前記構造体を挟んで前記第1コイルとの間の距離が最小となる位置に配置されたことを特徴とする。
前記電力伝送方法の一態様において、例えば、前記第1コイルは、前記第2コイルが発生させた磁力線のうち、前記磁性体部材を迂回するループを形成する磁力線と交差するように配置されたことを特徴とする。
前記電力伝送方法の一態様において、例えば、前記第1コイルおよび前記第2コイルは、前記第1コイルの中心軸と前記第2コイルの中心軸とが同一平面上に位置するように配置されたことを特徴とする。
前記電力伝送方法の一態様において、例えば、前記磁性体部材はマンホール蓋であり、前記第1コイルは、前記マンホール蓋の下方に配置された受電側共鳴コイルであり、前記第2コイルは、マンホール外に配置された送電側共鳴コイルであることを特徴とする。
また、本発明による磁界共鳴型無線電力伝送装置の一態様は、磁性体部材を含む構造体により相互に区画された領域に配置された第1コイルと第2コイルとを有し、前記構造体を介して前記第1コイルと前記第2コイルとの間で磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する磁界共鳴型無線電力伝送装置であって、前記第1コイルは、前記第1コイルの中心軸と直交する方向に前記磁性体部材が位置するように配置されたことを特徴とする磁界共鳴型無線電力伝送装置の構成を有する。
前記磁界共鳴型無線電力伝送装置の一態様において、例えば、前記第2コイルの中心軸は、前記磁性体部材が位置する前記方向に対して平行をなすことを特徴とする。
上述の本発明は、次のように換言することができる。
本発明の一態様は、磁界共鳴型電力伝送の適用において、送電側コイルと受電側コイルとを離隔する障壁があり、前記障壁の中もしくは前記障壁の表面に強磁性体部分があり、送電側コイルもしくは受電側コイルのうちの一方のコイルの配置法に対して、前記強磁性体を断面とする障壁面鉛直方向の空間内への配置とする条件がある場合において、前記一方のコイルの軸方向を前記強磁性体面の鉛直方向に対して直交に配置する事を特徴とする磁界共鳴型無線電力伝送コイル配置法の構成を有する。
前記本発明の一態様による磁界共鳴型無線電力伝送コイル配置法において、例えば、前記一方のコイルと対向する、送電側コイルもしくは受電側コイルとなる他方のコイルは、軸方向が前記障壁の鉛直方向に対して平行に近接させ配置する事を特徴とする。
前記本発明の一態様による磁界共鳴型無線電力伝送コイル配置法において、例えば、前記一方のコイルと前記他方のコイルの相互の位置と向きの関係は、前記一方のコイルの軸方向と前記他方のコイルの開口面が平行となる角度で、前記他方のコイルは、前記一方のコイルとの距離が最も近い位置にあり、前記強磁性体部分と重ならない位置に配置することを特徴とする。
本発明によれば、送電側共鳴コイルと受電側共鳴コイルとの配置関係を調整するための作業を軽減することができる。
本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイルおよび受電側共鳴コイルの配置例を示す図である。 本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイルおよび受電側共鳴コイルの配置例を示す3面図である。 任意配置された2つのコイル間の相互インダクタンスを算出するためのノイマンの公式を説明するための図である。 強磁性体部材であるマンホール蓋に対する送電側共鳴コイルの位置および傾きがコイルの共鳴周波数に与える影響を説明するための図である。 強磁性体部材であるマンホール蓋が存在しない状況において、送電側共鳴コイルに対する受電側共鳴コイルの位置およびコイルの傾きが相互インダクタンスに与える影響を説明するための図であり、相互インダクタンスのコイル配置法による依存性を示す図である。 強磁性体部材であるマンホール蓋が存在する状況において、送電側共鳴コイルに対する受電側共鳴コイルの位置およびコイルの傾きが相互インダクタンスに与える影響を説明するための図であり、マンホール適用条件における相互インダクタンスの特性を示す図である。 図7に示す正規化相互インダクタンスと、各正規化相互インダクタンスの値に対するRD平面での投影面積との関係を説明するための図であり、送受信コイルの配置面積に対する正規化相互インダクタンスの依存性を示す図である。 受電側共鳴コイルに対する送電側共鳴コイルの配置角度と正規化相互インダクタンスとの関係を説明するための図であり、送電側共鳴コイルの配置角度に対する正規化相互インダクタンスの依存性を示す図である。 本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置の動作を説明するための波形図であり、送信データと受信波形の一例を示す図である。 本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える復調部の構成例を示す図である。 本発明の実施形態の変形例による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイルおよび受電側共鳴コイルの配置例を示す図である。 先行技術による磁界共鳴型無線電力伝送装置の構成例を示す図である。 先行技術による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイルおよび受電側共鳴コイルの配置例を示す図である。 先行技術による磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイルおよび受電側共鳴コイルの配置例を示す3面図である。
次に、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
なお、全図面にわたって、同一符号は同一または対応する要素を表している。
(第1実施形態)
[構成の説明]
図1は、本発明の実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100の構成例を示す図である。図1において、磁界共鳴型無線電力伝送装置100は、電力の送電を担う送電側装置110と、送電された電力を受け取る受電側装置120とからなり、受電側装置120から送電側装置110に送信データを伝送するための構成を含む。送電側装置110から受電側装置120への電力および送信データの流れが下りであり、受電側装置120から送電側装置110への送信データの流れが上りである。
送電側装置110は、電源111、受電側装置120から送られた上り送信データを復元する復調部112、送電側コイル113、送電側共鳴コイル114、電源111の電源周波数を調整する周波数調整部115を備える。受電側装置120は、受電側共鳴コイル121、受電側コイル122、負荷123、抵抗124、スイッチ125、制御部126を備える。送電側コイル113と送電側共鳴コイル114とは電磁誘導で電気的に結合している。送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121とは磁界共鳴により電気的に結合している。受電側共鳴コイル121と受電側コイル122とは電磁誘導で電気的に結合している。これにより、電源111から負荷123および制御部126に給電することができる。
ここで、簡単のため、負荷123単体のインピーダンスは不変とし、図中のB−B’から右側をみたインピーダンスを負荷インピーダンスと呼ぶ。負荷インピーダンスは、スイッチ125のオン・オフに応じて2つの状態を取り得る。制御部126は、送信データに応じてスイッチ125をオン・オフさせることにより負荷インピーダンスを変化させる構成である。ただし、本実施形態の構成では、スイッチ125がオンの場合もオフの場合も負荷123への接続は開放されないため、負荷123への電力供給は継続される。
なお、図1の構成では、抵抗124とスイッチ125が並列に接続され、抵抗124と負荷123とが直列接続されているが、抵抗124とスイッチ125を直列に接続し、抵抗124と負荷123とを並列に接続してもよい。さらに、抵抗と容量の可変構成により回路定数CRを調整する構成としてもよい。
上述のように受電側装置120と送電側装置110とは電気的に結合しているため、負荷インピーダンスの変化は送電側装置110のA−A’から受電側装置120側をみたときのインピーダンスの変化となり、電流または電圧の変化として現れる。復調部112は、この変化を検出し、受電側装置120から送信された送信データを復元する。送信データの伝送原理についての詳細は後述する。
図2は、本実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100が備える送電側共鳴コイル114および受電側共鳴コイル121の配置例を示す図である。ここに示すコイルの配置例は、図1の磁界共鳴型無線電力伝送装置100をマンホールMの内部と外部との間の電力伝送に適用したときの送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121の配置例である。図2では、簡単のために、磁界共鳴型無線電力伝送装置100を構成する送電側装置110の送電側共鳴コイル114と、受電側装置120の受電側共鳴コイル121のみが示されている。マンホールMは、作業員が出入りする首部MNとマンホール本体MHから構成され、首部MNの上部にはマンホール蓋MCが設けられる。
なお、本実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100の適用対象は、マンホールMの内部と外部との間の電力伝送に限らず、例えば、鉄筋、窓枠、窓の金網等の磁性体部材が分布した建築物の外壁や内壁を挟んだ電力伝送にも適用することができ、磁性体部材が存在する状況において広く適用が可能である。本実施形態では、そのような広範な適用対象のうち、強磁性体部材である鋳鉄製のマンホール蓋MCで覆われたマンホール内部と外部の地上との間で電力伝送を行う場合を例として説明する。
本実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100は、強磁性体部材であるマンホール蓋MCを含むマンホールの内壁等の構造体を介して、磁界共鳴型無線電力伝送装置100が有する受電側共鳴コイル121(第1コイル)と送電側共鳴コイル114(第2コイル)との間で磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する。このため、受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114は、マンホール蓋MCを含む上記構造体により相互に区画された領域、即ちマンホールMの内部と外部(地上)にそれぞれ配置されている。
ここで、受電側共鳴コイル121は、マンホールMの内部であって、マンホール蓋MCの下方に形成されたマンホールMの首部MNに、受電側共鳴コイル121の中心軸(後述の図3のJ121)と直交する鉛直方向に磁性体部材であるマンホール蓋MCが位置するように配置される。具体的には、受電側共鳴コイル121は、平板状のマンホール蓋MCに対して垂直状に配置される。換言すれば、受電側共鳴コイル121は、この受電側共鳴コイル121の線材の周回面が平板状のマンホール蓋MCと略直交するように配置される。
一方、送電側共鳴コイル114は、マンホールMの外部の地上ESであって、マンホール蓋MCの周辺の地面に水平状に配置される。即ち、送電側共鳴コイル114は、受電側共鳴コイル121に対してマンホール蓋MCが位置する方向(即ち鉛直方向)と送電側共鳴コイル114の中心軸(後述の図3のJ114)が略平行をなすように配置される。換言すれば、受電側共鳴コイル121の中心軸と送電側共鳴コイル114の中心軸とが略直交するようにして、これら受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114とが互いに垂直に配置される。また、受電側共鳴コイル121の中心軸は、送電側共鳴コイル114の線材の周回面と平行をなし、送電側共鳴コイル114は、鉛直方向から見て磁性体部材であるマンホール蓋MCと重ならないことを限度として、マンホール内壁等の上記構造体を挟んで、受電側共鳴コイル121との間の距離が最小となる位置に配置される。
このように送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121とを配置したことにより、それぞれのコイルにより生成される磁力線の一部が、マンホール蓋MCを迂回するようにして取り囲むように形成され、この迂回する磁力線と交差するように受電側共鳴コイル121が配置される。即ち、受電側共鳴コイル121は、送電側共鳴コイル114が発生させた磁力線のうち、磁性体部材であるマンホール蓋MCを迂回するループを形成する磁力線と交差するように配置される。
なお、この図2で描かれた磁力線は、送電側共鳴コイル114を地上ESに配置した時に生じる磁力線の一部(一点破線)と、受電側共鳴コイル121をマンホールMの首部MNに配置した場合に影響を受ける磁力線の一部(破線)について、それぞれ同じ図2の図面上に示したものである。即ち、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121が伴に存在する場合には、磁力線(一点破線と破線)同士が交差することなく、ある部分の磁力線は共有して存在する事になる。
また、この図2においては磁力線の一部は省略している。省略された磁力線はマンホール蓋MCを通るものである。マンホール蓋MCが鉄製となっており、鉄は強磁性体でその透磁率は空気の5000倍である。つまり、一旦マンホール蓋MCへ入った磁力線についてはマンホール蓋MC内を伝わり易い。1つのコイルから発生しマンホール蓋MCへ入った磁力線は、マンホール蓋MC内を伝わって、同じコイルへ戻る。そのため、本実施形態においては、マンホール蓋MC内を伝わる磁力線は2つのコイル間での電力伝送に有効に寄与し難い。このような理由から、図2ではマンホール蓋MCを通過する磁力線は省略されている。
図3は、本実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100が備える送電側共鳴コイル114および受電側共鳴コイル121の配置例を示す3面図である。この図3に示す3面図は、先に先行技術の説明で提示した図15に対応している。
図3右下の正面図は、上述の図2と同じである。この正面図に示すように、地上ESに水平状に配置された送電側共鳴コイル114の中心軸J114と、マンホール蓋MCの下方に垂直状に配置された受電側共鳴コイル121の中心軸J121は直交する。また、同図左下の側面図に示すように、送電側共鳴コイル114の中心軸J114は、受電側共鳴コイル121の中心線上を通過する。また、同図右上の上面図に示すように、受電側共鳴コイル121の中心軸J121は、送電側共鳴コイル114の中心線上を通過する。
従って、本実施形態では、受電側共鳴コイル121および送電側共鳴コイル114は、送電側共鳴コイル114の線材の周回円の中心軸J114と受電側共鳴コイル121の線材の周回円の中心軸J121とが同一平面上に位置して直交するように配置されている。なお、必要とする電力伝送効率が得られる限度において、送電側共鳴コイル114の中心軸J114と受電側共鳴コイル121の中心軸J121とが厳密に同一平面上に位置する必要はなく、または厳密に直交する必要もない。ただし、送電側共鳴コイル114の中心軸J114と受電側共鳴コイル121の中心軸J121とが同一平面上に位置して直交するように受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114とを配置すれば、これらのコイル間の相互インダクタンスが最も有効に改善され、電力伝送効率を効果的に改善することができる。
次に、任意の位置関係で配置された2つのコイル間の電力伝送効率について検討する。例えば、図4に示した3次元の座標上に存在する2つのコイル(送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121)について考えてみる。
2つのコイル間の電力伝送効率Uは、次式(1)により表される。
式(1)において、κは結合係数であり、Γsは、送電側共鳴コイル114の固有減衰率であり、Γtは、受電側共鳴コイル121の固有減衰率であり、それぞれ、式(2)により表される。
式(2)において、ωは、共鳴角周波数(=2πf,f:共鳴周波数)であり、Mは、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121との間の相互インダクタンスであり、Lsは、送電側共鳴コイル114の自己インダクタンスであり、Ltは、受電側共鳴コイル121の自己インダクタンスであり、Qsは送電側共鳴コイル114のQ値であり、Qtは受電側共鳴コイル121のQ値である。
なお、この式(2)において、「Γs,t」という表記は、ΓsとΓtを形式的に1つにまとめて示した数式であり、同様に「Qs,t」という表記もQsとQtを形式的に1つにまとめて示している。従って、式(2)において、Γs,tをΓsとした場合、Qs,tはQsを表し、Γs,tをΓtとした場合、Qs,tはQtを表す。
式(1)と式(2)から式(3)が導出される。
式(3)から理解されるように、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121との間の電力伝送効率Uは、これら2つのコイル間の相互インダクタンスMに比例する。従って、電力伝送効率Uを改善するためには、相互インダクタンスMを改善すればよいことがわかる。
先に、任意の位置関係にある2つのコイルを示した図4について簡単に述べていたが、ここで改めて図4を参照して、2つのコイル間の相互インダクタンスについて検討する。
図4は、任意配置された送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121との間の相互インダクタンスを算出するためのノイマンの公式を説明するための図である。ノイマンの相互インダクタンスの公式によれば、図4に例示する任意配置された受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114との間の相互インダクタンスMは、次式(4)により与えられる。
ここで、μは真空の透磁率、dsは受電側共鳴コイル121の微小線要素、dsは送電側共鳴コイル114の微小線要素、rは微小線要素dsと微小線要素dsとの相互間の距離、θは微小線要素dsと微小線要素dsとの間の相対傾斜角度である。
ノイマンの相互インダクタンスの公式である上式(4)によれば、相互インダクタンスMは、2つのコイルの相互間の距離rと相対傾斜角度θによって定まる配置関係によって規定される。従って、前述の式(3)とノイマンの相互インダクタンスの公式(4)とから、コイルの電力伝送効率Uは相互インダクタンスMに比例し、この相互インダクタンスMは、2つのコイルの相互間の距離rと相互の相対傾斜角度θによって表される配置関係によって規定されることが理解される。
そこで、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121の互いの配置関係から導出される相互インダクタンスMの値によって電力伝送効率Uを検討する。
図5は、強磁性体部材であるマンホール蓋MCに対する送電側共鳴コイル114の位置および傾きがコイルの共鳴周波数に与える影響を説明するための図であり、(a)は、コイルの共鳴周波数のズレのコイル軸角度依存性を示し、(b)は、共鳴周波数のズレを与えるマンホール蓋MCに対する送電側共鳴コイル114の位置(距離)および傾きを表す。
ここで、同図(a)において、横軸は、マンホール蓋MCの中心軸方向(鉛直方向)を基準としたときの送電側共鳴コイル114の中心軸J114の傾き(コイル軸角度)を表し、縦軸は、送電側共鳴コイル114の共鳴周波数のズレを表す。同図(a)に示す特性A、特性B、特性Cの違いは、マンホール蓋MCの中心から送電側共鳴コイル114の中心までの距離dを、それぞれd1、d2、d3(d1>d2>d3)としたときの特性である。また、同図(b)において、dは、マンホール蓋MCの中心から送電側共鳴コイル114の中心までの距離(d1,d2,d3)を表し、αは、マンホール蓋MCの中心軸(鉛直方向)に対する送電側共鳴コイル114の中心軸J114の傾き(コイル軸角度)を表す。
通常、磁界共鳴型無線電力伝送装置が備える送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121は、同じ共鳴周波数を有するように設計・調整されており、この共鳴周波数において電力が伝送されるが、強磁性体部材である鋳鉄製のマンホール蓋MCは共振コイルである送電側共鳴コイル114に対して浮遊容量として作用する。このため、マンホール蓋MCが送電側共鳴コイル114の共鳴周波数に変化を与え、その変化による共鳴周波数のズレは、図5(a)に示すように変化する。すなわち、送電側共鳴コイル114の中心軸J114の傾きα(コイル軸角度)が大きくなれば、マンホール蓋MCが位置する方向にコイルの線材の周回面が向かう(即ち、マンホール蓋MC側からみた送電側共鳴コイル114の開口面積が大きくなる)。そのコイル軸角度αが大きくなるほど、共鳴周波数のズレが大きくなることが、図5(a)から分かる。また、送電側共鳴コイル114とマンホール蓋MCとの間の距離dが小さいほど共鳴周波数のズレが大きくなる傾向を有する。
このことから、共鳴周波数のズレを抑制するためには、送電側共鳴コイル114は、マンホール蓋MCと平行にして、すなわち地面と平行にしてマンホール蓋MCの近傍に配置する事が望ましい。この配置法は、共鳴周波数のズレを抑制する効果に加え、送電側共鳴コイル114を配置する作業者の負担を軽減する。そこで、本実施形態では、送電側共鳴コイル114を地面に平行状に配置している。
次に、上述のように地面に平行状に配置された送電側共鳴コイル114に対する受電側共鳴コイル121の配置に関して説明する。
図6は、強磁性体部材であるマンホール蓋MCが存在しない状況において、送電側共鳴コイル114に対する受電側共鳴コイル121の位置およびコイルの傾きが相互インダクタンスに与える影響を説明するための図であり、相互インダクタンスのコイル配置法による依存性を示す図である。
図6(a)〜(c)は、前述のノイマンの公式(4)に基づき送受電コイルの配置関係に対する正規化相互インダクタンスの特性を示す。同図(a)〜(c)において、変数Dおよび変数Rを表す2つの横軸は送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121との間隔(距離)を表す。ここで、同図(d)に示すように、変数Dは、送電側共鳴コイル114の中心軸J114の軸線上に受電側共鳴コイル121の中心を通るように垂線を下ろして交わる点P(直交点P)と、送電側共鳴コイル114の中心との間の距離(2つのコイルの中心間の距離の垂直成分)を表し、変数Rは、上記点Pと受電側共鳴コイル121の中心との間の距離(同コイル間距離の水平方向の成分)を表している。なお、同図(a)〜(c)の各横軸はコイル半径で正規化している。
また、図6の縦軸は、正規化相互インダクタンスを表し、同図(a)、(b)、(c)は、それぞれ、同図(d)に示す送電側共鳴コイル114の中心軸J114を基準としたときの受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾き角度θtを、0度、45度、90度としたときの正規化相互インダクタンスを表す。なお、送電側共鳴コイル114の位置は、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾斜方向にあるものとし、逆に受電側共鳴コイル121側の配置から言えば、受電側共鳴コイル121の開口部が送電側共鳴コイル114に向かう方向に傾斜しているものとする。
図6(a)〜(c)に例示するように、ノイマンの相互インダクタンスの公式(4)を基にして、受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114の配置や双方の中心軸の角度から正規化相互インダクタンスの分布特性が求められる。図6(a)〜(c)からわかるように、強磁性体部材であるマンホール蓋MCが存在しない状況においては、受電側共鳴コイル121と送電側共鳴コイル114の配置や双方の中心軸の角度(中心軸J114に対する中心軸J121の傾き角度θt)によって正規化相互インダクタンスの分布特性に多少の違いはあるものの、極端な差異はみられない。
図7は、強磁性体部材であるマンホール蓋MCが近傍に存在する状況において、送電側共鳴コイル114に対する受電側共鳴コイル121の位置およびコイルの傾きが相互インダクタンスに与える影響を説明するための図である。同図(a)、(b)、(c)は、それぞれ、上述の図6(a)、(b)、(c)において、強磁性体部材であるマンホール蓋MCの影響を考慮したときの正規化相互インダクタンスの分布特性に相当し、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾き角度θt(図6(d)参照)が、0度、45度、90度のときの特性を示している。
ただし、図7の例では、受電側共鳴コイル121の直径は、マンホールMの首部MN(通常、直径が約60cm)に収まるように50cmとし、簡単のため、送電側共鳴コイル114の直径も50cmとした。また、変数Rの範囲は、マンホール蓋MC(通常、半径が約35cm)に近接する位置に送電側共鳴コイル114を配置することを想定して、65cm以上の範囲とし、変数Dの範囲は、コイル直径を考慮して25cm以上の範囲としている。
図7の正規化相互インダクタンスの分布特性から、マンホールMへの適用条件となるこれら変数Rと変数Dによって規定される領域において正規化相互インダクタンスが最も高くなるときのコイルの配置条件は次のようにして求められる。すなわち、これ以降の図8および図9の説明から導き出される条件によりコイルの配置を決めることができる。
図8は、図7に示す正規化相互インダクタンスと、その正規化相互インダクタンスの各値に対するRD平面での投影面積との関係を説明するための図であり、送受信コイルの配置面積に対する正規化相互インダクタンスの依存性を示す図である。ここで、図8の横軸は、図7の縦軸に示される正規化相互インダクタンスを表している。また、図8の縦軸は、図7の縦軸に示される正規化相互インダクタンスの各値に対するRD平面での投影面積(R×D)を表し、相互インダクタンスが図8に示す縦軸に示される正規化相互インダクタンスを超えるレベルとなる条件を与える変数Rおよび変数Dの領域を表している。また、図8の特性A、特性B、特性Cは、それぞれ、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾き角度θt(図6(d)参照)が、90度、45度、0度のときの特性を表している。
図8から、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾き角度θtが90度のときの特性Aが、特性Bおよび特性Cに比較して最も正規化相互インダクタンスが高くなる。従って、磁界共鳴型無線電力伝送装置100のマンホールMへの適用において、送電側共鳴コイル114を地面に水平状(地面と平行状)に配置した場合、送電側共鳴コイル114の中心軸J114に対して受電側共鳴コイル121の中心軸J121が直交するように受電側共鳴コイル121を配置すれば、最も正規化相互インダクタンスが高くなり、高い電力伝送効率が得られる。
図9は、受電側共鳴コイル121に対する送電側共鳴コイル114の後述の配置角度θaと正規化相互インダクタンスとの関係を説明するための図であり、送電側共鳴コイル114の配置角度θaに対する依存性を示す図である。ここで、同図(a)は、送電側共鳴コイル114の配置角度θaに対する依存性を示す。また、同図(b)は、配置角度θaを説明するための図であり、前述の図6(d)に示す受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾き角度θtと配置角度θaとの関係を示す。
図9(b)の右側には、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121の上面図(上空から地上方向へ見下ろした視線で,2つのコイルの位置関係を示す図)が示されている。また、図9(b)の左側には、送電側共鳴コイル114と受電側共鳴コイル121の側面図(2つのコイルのそれぞれの高さで水平方向から見た様子を示す図)が示されている。この左側の図では、水平方向を図の上下方向で示しているので、左右方向の場合はコイルの角度は垂直になっている。また2つのコイルの設置位置の高さ(深さ)は考慮されていない。図9(b)の右に示すように、配置角度θaは、マンホール蓋MCの下方に位置する受電側共鳴コイル121を中心として、送電側共鳴コイル114を地上の水平面上でマンホール蓋MCの周囲に沿って廻したときの回転角を表し、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾斜方向Rを基準にした角度である。
前述の図8までを参照した説明では、送電側共鳴コイル114は、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾斜方向Rの線上に配置されることを想定していた。これに対し、図9では、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の傾斜方向Rを基準にした送電側共鳴コイル114の配置角度θaを考慮に入れており、同図9(a)の横軸は送電側共鳴コイル114の配置角度θaを示し、縦軸は正規化相互インダクタンスを示している。図9(a)において、特性A、特性B、特性Cは、それぞれ、図6(d)に示す受電側共鳴コイル121の傾き角度θtが、0度(水平)、45度、90度(垂直)である場合の正規化相互インダクタンスと配置角度θaとの間の関係を示している。
図9(a)の特性Aに示すように、受電側共鳴コイル121の傾き角度θtが0度(水平状)の場合、送電側共鳴コイル114の配置角度θaを変えても、正規化相互インダクタンスの値は一定である。これに対し、受電側共鳴コイル121の傾き角度θtが45度および90度(垂直)の場合、特性Bおよび特性Cに示すように、正規化相互インダクタンスの値が大幅に低下する配置角度θaの領域が存在する。例えば、受電側共鳴コイル121の配置角度θaが90度(垂直)である場合、特性Cに示すように、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが90度の時に相互インダクタンスの値が最も低下する。
また、受電側共鳴コイル121の傾き角度θtが45度の場合、特性Bに示すように、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが約90度から120度の間で相互インダクタンスが大幅に低下する。しかしながら、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが90度の場合、特性Cに示すように、その配置角度θaが約70度から100度までの約30度にわたる範囲以外の領域では、特性Aおよび特性Bと比較して、正規化相互インダクタンスの値が高くなり、特に、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが0度と180度の場合に正規化相互インダクタンスの値が最大になっている。
従って、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが、180度の範囲の内、約0度から約70度までの範囲と、約100度から約180度までの範囲において、受電側共鳴コイル121を垂直状(θt=90度)に配置すれば、他の傾き(θt=0度、45度)と比べて正規化相互インダクタンスの値が最も高くなり、また、作業者がコイルを設置する際の位置合わせも容易になる。
但し、受電側共鳴コイル121を垂直状に配置した場合、送電側共鳴コイル114の配置角度θaが、2ヶ所(受電側共鳴コイル121の周囲360度の内、90度付近と270度付近)で正規化相互インダクタンスの値が低くなるので、少なくとも別の1ヵ所(例えば低い正規化相互インダクタンスの値を得た送電側共鳴コイル114の配置角度θaから受電側共鳴コイル121の周囲(即ち、マンホール蓋MCの周囲)に90度だけ回した位置)にもう一つの送電側共鳴コイル114を配置することにより、マンホール内外での電力伝送効率をより改善することが可能になる。即ち、受電側共鳴コイル121の中心軸J121の方向が不明であっても、配置角度θaを90度だけずらしてマンホール蓋MCの周囲の2か所に送電側共鳴コイル114を配置すれば、電力伝送効率をさらに安定化させることができる。
[動作の説明]
次に、本実施形態による磁界共鳴型無線電力伝送装置100の動作を説明する。
上述のようにマンホールMの内部に配置した受電側共鳴コイル121を備えた受電側装置120に対して、マンホールMの外部から給電し、その受電電力で動作する受電側装置120から送信データとして例えば受電電力値を送信し、送電側装置110で復元した受電電力値が大きくなるように、電源周波数が共鳴周波数に近づくように調整する制御形態が考えられる。以下、送電側装置110で受電側装置120から送信された送信データを復元する方法について、図1の構成に基づいて説明する。
図10は、送電側装置110の復調部112における電流または電圧を包絡線検波した波形を表しており、送電側装置110の電源周波数が共鳴周波数と一致する場合を示している。同図から理解されるように、送信データの変化に連動して、受信波形で示される受信信号の電流または電圧が変化している。復調部112は、この変化を適当なタイミングでサンプリングすることにより、受電側装置120から送信された送信データを復元することができる。
ただし、送電側装置110の電源周波数が共鳴周波数と異なる場合には、平均受信レベル(受信電力)は、図10の場合と比較して、低下するだけでなく、受信信号の振幅も小さくなる。さらに、送電側装置110の電源周波数が共鳴周波数と大きく異なる場合には、受信信号の振幅の変化が非常に小さくなり、送信データの復元が困難になる。
一方、送電側装置110の復調部112では、送信データの変化に応じた電流または電圧の過渡応答を観測することができる。ここで、送電側装置110で観測される電流または電圧の過渡応答とは、送信データに応じてスイッチ125がオン・オフし、それに伴う負荷インピーダンスの変化に応じて電流または電圧の立ち上がりおよび立ち下がりの部分で波形が大きく変化する現象である。受電側装置120の制御部126は、送信データと過渡応答の発生の有無が対応するようにスイッチ125を操作し、送電側装置110の復調部112は過渡応答の発生の有無から送信データを復元する。
図11は、復調部112の構成例を示す。
図11において、復調部112は、検波部1121、A/D変換部1122、符号判定部1123により構成される。検波部1121は、受信波形、すなわち送電側装置110における受信信号の電流または電圧を検波する。この検波出力をA/D変換部1122でデジタル化し、符号判定部1123でビット判定して出力する。
符号判定部1123は、2つの符号判定論理を持つ。符号判定論理1では、受信波形から正の過渡応答を判定した場合に「1」を出力し、負の過渡応答を判定した場合に、「0」を出力し、定常状態(過渡応答なし)を判定した場合に直前の判定結果を出力する。なお、定常状態に対する符号判定は、符号判定部1123に接続される記憶部(図示なし)に直前の判定結果を記憶しておき、定常状態を判定したときに記憶部から読み出す構成でもよいし、符号判定部1123で正または負の過渡応答を判定するまで直前の判定結果を出力する構成でもよい。
この符号判定部1123に対応する受電側装置120の制御部126は、送信データにそのまま対応するようにスイッチ125を操作する。すなわち、送信データが1であれば、スイッチ125をオンとし、送信データが0であれば、スイッチ125をオフとする。符号判定部1123は、送信データが反転して過渡応答が生じるタイミングでビットを判定し、過渡応答が生じなかったタイミングでは過渡応答が生じた直前のビットと同じビットを出力し、送信データを復元する。
このような過渡応答の有無を検出することにより、送電側装置110の電源周波数が共鳴周波数から多少ずれていても、送電側装置110で受電側装置120から送信された送信データを復元できる。
したがって、受電側装置120において、受電電力の低下から共鳴周波数に対する送電側装置110の電源周波数のズレを検知した場合には、制御部126で対応する制御信号を生成してスイッチ125を上記のパターンで操作することにより、送電側装置110の復調部112でその制御信号を復元し、共鳴周波数に対する送電側装置110の電源周波数のズレを通知することができる。ただし、受電側装置120では、共鳴周波数に対する送電側装置110の電源周波数のズレの方向や量まではわからないので、制御信号として例えば受電電力値を送信する。送電側装置110の復調部112は制御信号から受電電力値を読み取り、それが規定の受電電力値に満たない場合に、周波数調整部115を介して電源111の電源周波数を調整する。このとき、電源周波数のシフトに対する受電電力値の変化から、電源周波数のシフト方向およびシフト量をフィードバック制御することにより、電源周波数が共鳴周波数に近づくように調整することができる。
上述の実施形態によるコイル配置構成をとれば、送電側共鳴コイルと受電側共鳴コイルが障壁等の構造体によって隔離され、また障壁上もしくは障壁内に磁界共鳴型無線電力伝送方式による電力伝送効率を妨げる部材が存在する場合であっても、送受コイルの各中心軸が互いに直交する配置を採用することにより、送電側共鳴コイル114および受電側共鳴コイル121の各設置場所や角度の調整が簡易で、各コイルの設置作業の負担を軽減することができる。また、前述の先行技術に比較して、送受コイル間の電力伝送効を改善することもできる。
マンホールに適用した場合の上述の実施形態の主要なポイントをまとめる。
本実施形態では、送電側共鳴コイルと受電側共鳴コイルとを離隔する面形状の強磁性体を含む障壁としての構造体が存在する状況下で、磁界共鳴型無線電力伝送を適用するに当たり、送電側コイルもしくは受電側コイルのいずれか一方を、コイルの中心軸方向が強磁性体面の鉛直方向に対して直交するように配置し、他方をコイルの軸方向が強磁性体面の鉛直方向に対して平行なるように配置する。これにより、本実施形態によれば、送電側コイルおよび受電側コイルの位置および角度の調整を簡易化することができる。また、マンホール内外での電力伝送の効率をより改善することができる。
なお、上述の実施形態では、受電側共鳴コイル121または送電側共鳴コイル114の「中心軸」なる表現を用いているが、受電側共鳴コイル121または送電側共鳴コイル114の線材の周回面と略直交する方向を表す軸であればよく、必ずしも、線材の周回円の中心を通る軸である必要はない。従って、本実施形態では、受電側共鳴コイル121または送電側共鳴コイル114の「中心軸」は、これらの各コイルの線材の周回円の内側を通る軸であって周回面と略直交する軸を意味している。
(変形例)
次に、図12を参照して、上述の本発明の実施形態の変形例を説明する。
上述の第1実施形態では、送電側共鳴コイル114を地上に水平状に配置し、受電側共鳴コイル121をマンホール内に垂直状に配置した。これら2つのコイルの配置において、送電側共鳴コイル114が生成した磁力線のうち、マンホール蓋MCを迂回する磁力線と受電側共鳴コイル121が交差するものを示した。ここで変形例においても図12に示すように、送電側共鳴コイル114が生成した磁力線のうち、マンホール蓋MCを迂回する磁力線Fと受電側共鳴コイル121が交差するように、受電側共鳴コイル121を配置する。
なお、前述した第1実施形態の図2と同様に、この図12に示す変形例でもマンホール蓋MCを通る磁力線が省略されている。マンホール蓋MCを通過する磁力線が省略されている理由は、第1実施形態と同様の理由である。即ち、鉄製のマンホール蓋MCでは透磁率が空気の5000倍あり、磁力線がマンホール蓋MCへ一旦入るとマンホール蓋MC内を伝わり易く、マンホール蓋MCへ入った磁力線は、2つのコイル間での電力伝送に有効に寄与し難いためである。
図12(a)の例では、受電側共鳴コイル121は、送電側共鳴コイル114側に寄った首部MNの内部に配置されている。ただし、首部MNは円柱状であるため、受電側共鳴コイル121を首部MNの壁面に張り付ける程度には近づけられない。この変形例によれば、マンホール蓋MCを迂回する磁力線を取り込んで電力伝送を行うことができ、また受電側共鳴コイル121を送電側共鳴コイル114に近づける(水平距離Rを短くした)ことにより、図7(c)から分かるように正規化相互インダクタンスが大きくなるので、電力伝送の効果を引き上げられる可能性がある。なお、この図12(a)の変形例では、地上の送電側共鳴コイル114を配置する際は、マンホール蓋MCの周囲を1周させることで電力伝送に適切な位置を決めることができる。
図12(b)の例では、受電側共鳴コイル121は、上述の第1実施形態と同様に配置され、加えて、送電側共鳴コイル114は、マンホール蓋MCに対して受電側共鳴コイル121と対称をなすように、垂直状に配置される。この変形例によっても、マンホール蓋MCを迂回する磁力線を取り込んで電力伝送を行うことができる。また、この図12(b)の変形例では、地上の送電側共鳴コイル114を配置する際は、マンホール蓋MCの真上で送電側共鳴コイル114の中心軸J114の向きを半周させることで電力伝送に適切な位置を決めることができる。
上述した本発明の実施形態では、本発明を磁界共鳴型無線電力伝送装置として表現したが、本発明は、電力伝送方法として表現することもできる。この場合、本発明による電力伝送方法は、磁性体部材を含む構造体により相互に区画された領域に配置された第1コイルと第2コイルとの間で、前記構造体を介して磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する電力伝送方法であって、前記第1コイルの中心軸と直交する方向に前記磁性体部材が位置するように前記第1コイルを配置することを特徴とする電力伝送方法として表現することができる。
また、上記電力伝送方法において、例えば、前記第2コイルの中心軸は、前記磁性体部材が位置する前記方向に対して平行をなすことを特徴とする。
上記電力伝送方法において、例えば、前記第1コイルの中心軸は、前記第2コイルの線材の周回面と平行をなし、前記第2コイルは、前記磁性体部材が位置する前記方向から見て前記磁性体部材と重ならないことを限度として、前記構造体を挟んで前記第1コイルとの間の距離が最小となる位置に配置されたことを特徴とする。
また、上記電力伝送方法において、例えば、前記第1コイルは、前記第2コイルが発生させた磁力線のうち、前記磁性体部材を迂回するループを形成する磁力線と交差するように配置されたことを特徴とする。
上記電力伝送方法において、例えば、前記第1コイルおよび前記第2コイルは、前記第1コイルの中心軸と前記第2コイルの中心軸とが同一平面上に位置するように配置されたことを特徴とする。
上記電力伝送方法において、例えば、前記磁性体部材はマンホール蓋であり、前記第1コイルは、前記マンホール蓋の下方に配置された受電側共鳴コイルであり、前記第2コイルは、マンホール外に配置された送電側共鳴コイルであることを特徴とする。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意の変形や修正が可能である。
マンホールに対する保守監視作業では、道路占有許可が必要とされ、またマンホール内の換気を十分に行ってから作業する必要がある。このような状況において、本発明では、マンホール構造の健全性を測定する各種センサと通信手段を設置し、そのセンサと通信手段への電源を外部から効率的に供給する事を可能とする。これにより、マンホールの蓋を開けずに、マンホール内部に設置されたセンサが収集した情報を外部に居ながら取得し、作業効率を格段に向上させることができる。従って、本発明の適用対象はマンホールに限らず、本発明は、建築物の内壁や外壁等の構造物を介して電力伝送を行う分野に適用することができる。
100…磁界共鳴型無線電力伝送装置、110…送電側装置、111…電源、112…復調部、113…送電側コイル、114…送電側共鳴コイル、115…周波数調整部、120…受電側装置、121…受電側共鳴コイル、122…受電側コイル、123…負荷、124…抵抗、125…スイッチ、126…制御部、1121…検波部、1122…A/D変換部、1123…符号判定部。

Claims (6)

  1. 磁性体部材を含む構造体により相互に区画された領域に配置された第1コイルと第2コイルとの間で、前記構造体を介して磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する電力伝送方法であって、
    前記第1コイルは、
    前記第1コイルの中心軸と直交する方向に前記磁性体部材が位置するように配し、
    前記第2コイルは、
    前記第2コイルの中心軸が、前記第1コイルに対して前記磁性体部材が位置する前記方向と平行をなし、
    前記第1コイルに対して前記磁性体部材が位置する前記方向から見て前記磁性体部材と重ならないことを限度として、前記構造体を挟んで前記第1コイルとの間の距離が最小となる位置に配置する
    ことを特徴とする電力伝送方法。
  2. 前記第コイルは、前記第2コイルが発生させた磁力線のうち、前記磁性体部材を迂回するループを形成する磁力線と前記第1コイルとが交差するように配置する
    ことを特徴とする請求項に記載の電力伝送方法。
  3. 前記第2コイルは、前記第1コイルの中心軸と前記第2コイルの中心軸とが同一平面上に位置するように配置する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力伝送方法。
  4. 前記磁性体部材はマンホール蓋であり、
    前記第1コイルは、前記マンホール蓋の下方に配置された受電側共鳴コイルであり、
    前記第2コイルは、マンホール外に配置された送電側共鳴コイルであることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電力伝送方法。
  5. 磁性体部材を含む構造体により相互に区画された領域に配置された第1コイルと第2コイルとを有し、前記構造体を介して前記第1コイルと前記第2コイルとの間で磁界共鳴現象を利用して電力を無線伝送する磁界共鳴型無線電力伝送装置であって、
    前記第1コイルは、
    前記第1コイルの中心軸と直交する方向に前記磁性体部材が位置するように配置され
    前記第2コイルは、
    前記第2コイルの中心軸が、前記第1コイルに対して前記磁性体部材が位置する前記方向と平行をなし、
    前記第1コイルに対して前記磁性体部材が位置する前記方向から見て前記磁性体部材と重ならないことを限度として、前記構造体を挟んで前記第1コイルとの間の距離が最小となる位置に配置された
    ことを特徴とする磁界共鳴型無線電力伝送装置。
  6. 前記第2コイルは、前記第1コイルの中心軸と前記第2コイルの中心軸とが同一平面上に位置するように配置された
    ことを特徴とする請求項に記載の磁界共鳴型無線電力伝送装置。
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