JP2015095409A - 載置台及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】RFノイズに対する耐性を向上すること。【解決手段】載置台は基台と、前記基台の上部に配置され、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、前記静電チャックの前記載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、前記複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、前記複数の発熱部材の各々から前記載置面に交差する方向に沿って延びるように設けられ、前記複数の発熱部材の各々と前記電源との間で前記電流を通電させる電線と、前記電線に配設され、前記電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去するフィルタとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、載置台及びプラズマ処理装置に関する。
従来、プラズマ処理装置では、処理容器の内部に配置された載置台に被処理体を載置する。載置台は、例えば、基台と、基台の上部に配置され、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックとを有する。
ところで、プラズマ処理装置においては、被処理体の被処理面の全面に対して均一なプラズマ処理を行うために、静電チャックの温度の均一性を保つことが求められる。この点、静電チャックの載置面とは反対側に複数の発熱部材を配置し、複数の発熱部材の各々から静電チャックの載置面と平行に延びるように電線を設け、電線を介して発熱部材と電源とを通電させることによって、静電チャックを加熱する技術がある。
米国特許出願公開第2011/0092072号明細書
しかしながら、上述の従来技術では、RF(Radio Frequency)ノイズに対する耐性が損なわれるという問題がある。
例えば、複数の発熱部材の各々から静電チャックの載置面と平行に延びるように設けられた電線がプラズマと電気的に結合されると、結合されたプラズマから電線へRFノイズが付与される場合がある。この場合、電線を介して発熱部材に接続された電源が、電線へ付与されたRFノイズによって、損傷する可能性がある。このため、RFノイズに対する耐性が損なわれる恐れがある。
開示する載置台は、一つの実施態様において、基台と、前記基台の上部に配置され、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、前記静電チャックの前記載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、前記複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、前記複数の発熱部材の各々から前記載置面に交差する方向に沿って延びるように設けられ、前記複数の発熱部材の各々と前記電源とを接続する電線と、前記電線に配設され、前記電源によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去するフィルタとを備えた。
開示する載置台の一つの態様によれば、RFノイズに対する耐性を向上することができる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の全体像を示す断面図である。 図2は、第1の実施形態における載置台の構成を示す断面図である。 図3は、第1の実施形態における載置台に含まれる静電チャック、フォーカスリング及び発熱部材の位置関係を示す平面図である。 図4は、他の実施形態1における載置台の構成を示す断面図である。 図5は、他の実施形態2における載置台に含まれる静電チャック、フォーカスリング及び発熱部材の位置関係を示す平面図である。
以下に、開示する載置台及びプラズマ処理装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、基台と、基台の上部に配置され、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、静電チャックの載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、複数の発熱部材の各々から載置面に交差する方向に沿って延びるように設けられ、複数の発熱部材の各々と電源とを接続する電線と、電線に配設され、電源によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去するフィルタとを備えた。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、基台と静電チャックとを接合する接合層をさらに備え、複数の発熱部材は、接合層に埋め込まれることによって、静電チャックの載置面とは反対側に配置される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、静電チャックは、静電チャックの載置面とは反対側の面である底面に形成された複数の凹部を有し、複数の発熱部材の各々は、複数の凹部の各々に収容される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、静電チャックと、複数の発熱部材の各々とは、一体的に形成される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、複数の発熱部材の各々は、多角形状、円形状及び扇状の少なくともいずれか一つの形状に形成される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、複数の発熱部材の各々は、多角形状に形成され、複数の発熱部材の各々の対角線の長さは、1cm以上12cm以下である。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、複数の発熱部材の各々は、円形状に形成され、複数の発熱部材の各々の直径は、1cm以上5cm以下である。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、複数の発熱部材は、静電チャックの載置面とは反対側に放射状に配置される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、静電チャックは、電極を内蔵する絶縁体であり、複数の発熱部材の各々は、ヒータを内蔵する絶縁体であり、絶縁体は、Y2O3、Al2O3、SiC、YF3及びAlNの少なくともいずれか一つを含む。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、静電チャックを取り囲むように基台の上部に設けられたフォーカスリングをさらに備え、複数の発熱部材の一部は、静電チャックの載置面とは反対側においてフォーカスリングに対応する位置に配置される。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、基台に接続され、電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波電力を基台に供給する高周波電源をさらに備え、フィルタは、高周波電力の周波数を遮断するとともに、電流の周波数を透過させる透過帯域を有する。
また、第1の実施形態に係る載置台は、実施形態の一例において、フィルタは、電線を巻き回すことによって形成されたインダクタ又はフィルタ素子として形成されているLC回路である。
また、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置は、実施形態の一例において、基台と、基台の上部に設けられ、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、静電チャックの載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、複数の発熱部材の各々から載置面に対して交差する方向に沿って延びるように設けられ、複数の発熱部材の各々と電源との間で電流を通電させる電線と、電線に配設され、電流の周波数よりも高い周波数を有する周波数成分を除去するフィルタとを備えた載置台を有する。
(第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の構成)
図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の全体像を示す断面図である。図1に示すように、プラズマ処理装置100は、チャンバー1を有する。チャンバー1は、外壁部に、導電性のアルミニウムで形成される。図1に示す例では、チャンバー1は、被処理体としての半導体ウエハ2をチャンバー1内に搬入又は搬出するための開口部3と、気密にシールする封止体を介して開閉可能なゲートバルブ4とを有する。封止体とは、例えば、Oリングである。
図1には示されていないが、チャンバー1には、ゲートバルブ4を介して、ロードロック室が連設される。ロードロック室には、搬送装置が設けられる。搬送装置は、半導体ウエハ2をチャンバー1内に搬入又は搬出する。
また、チャンバー1は、側壁底部に、開口してチャンバー1内を減圧するための排出口19を有する。排出口19は、例えばバタフライ・バルブなどの開閉弁を介して図示しない真空排気装置に接続される。真空排気装置とは、例えば、ロータリーポンプ又はターボ分子ポンプ等である。
また、図1に示すように、プラズマ処理装置100は、チャンバー1の内部の底面中央部に、支持台5を有する。また、プラズマ処理装置100は、チャンバー1の内部に配置され、半導体ウエハ2を載置するための載置台7を有する。なお、載置台7の詳細な構成については、後述する。
載置台7は、支持台5により支持されている。載置台7及び支持台5には、伝熱媒体を半導体ウエハ2の裏面に均一に供給するための供給配管14が設けられている。伝熱媒体とは、例えば、不活性ガスとしてのHeガスである。ただし、これに限定されるものではなく、任意のガスを用いて良い。
支持台5は、アルミニウム等の導電性部材で円柱形状に形成される。支持台5は、冷却媒体を内部に留める冷媒ジャケット6が内部に設けられる。冷媒ジャケット6には、冷却媒体を冷媒ジャケット6に導入するための流路71と、冷却媒体を排出するための流路72とが、チャンバー1の底面に気密に貫通して設けられる。
なお、以下では、冷媒ジャケット6が支持台5の内部に設けられる場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、冷媒ジャケット6が、載置台7の内部に設けられても良い。冷媒ジャケット6は、後述するように、チラー70により冷却媒体が循環されることで、載置台7や支持台5の温度を制御する。
また、プラズマ処理装置100は、載置台7の上方かつチャンバー1の上部には、上部電極50を有する。上部電極50は、電気的に接地される。上部電極50には、図示しないガス供給機構からガス供給管51を介して処理ガスが供給され、上部電極50の底壁に複数個穿設された放射状の小穴52より半導体ウエハ2方向に処理ガスが放出する。ここで、高周波電源12aをONにされることで、放出された処理ガスによるプラズマが上部電極50と半導体ウエハ2との間に生成される。なお、処理ガスとは、例えば、CHF3、CF4などである。
また、プラズマ処理装置100は、冷媒ジャケット6に冷却媒体を循環させるチラー70を有する。具体的には、チラー70は、冷却媒体を流路71から冷媒ジャケット6に送り込み、冷媒ジャケット6から出てきた冷却媒体を流路72から受け付ける。
また、プラズマ処理装置100の各構成部は、CPUを備えたプロセスコントローラ90に接続されて制御される。プロセスコントローラ90には、工程管理者がプラズマ処理装置100を管理するためのコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザインタフェース91が接続される。
また、プロセスコントローラ90には、プラズマ処理装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ90の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部92が接続される。
また、ユーザインタフェース91からの指示等にて任意のレシピを記憶部92から呼び出され、プロセスコントローラ90が実行することで、プロセスコントローラ90の制御下で、プラズマ処理装置100での所望の処理が行われても良い。レシピは、例えば、CD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させて利用したりすることも可能である。プロセスコントローラ90は、「制御部」とも称する。なお、プロセスコントローラ90の機能は、ソフトウエアを用いて動作することにより実現されても良く、ハードウエアを用いて動作することにより実現されても良い。
(載置台の構成)
ここで、図1に示した載置台7の詳細な構成について説明する。図2は、第1の実施形態における載置台の構成を示す断面図である。図3は、第1の実施形態における載置台に含まれる静電チャック、フォーカスリング及び発熱部材の位置関係を示す平面図である。
図2に示すように、載置台7は、支持台5の上部に設けられた基台10と、基台10の上部に設けられた静電チャック9と、基台10の上部に、静電チャック9を取り囲むように設けられたフォーカスリング21とを有する。
基台10は、例えば、アルミニウムで形成される。基台10は、ブロッキング・コンデンサ11aを介して高周波電源12aと接続される。高周波電源12aは、所定周波数(例えば100MHz)の高周波電力をプラズマ生成用の高周波電力として基台10に供給する。高周波電源12aから基台10に供給されるプラズマ生成用の高周波電力は、後述するAC電源711によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する。
また、基台10は、ブロッキング・コンデンサ11bを介して高周波電源12bと接続される。高周波電源12bは、高周波電源12aよりも低い所定周波数(例えば13MHz)の高周波電力をイオン引き込み用(バイアス用)の高周波電力として基台10に供給する。高周波電源12bから基台10に供給されるバイアス用の高周波電力は、後述するAC電源711によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する。
基台10と静電チャック9とは、接合層20によって接合される。接合層20は、静電チャック9と基台10との応力緩和の役割を果たすとともに、基台10と静電チャック9とを接合する。
静電チャック9は、電極9aを内蔵する絶縁体である。静電チャック9は、半導体ウエハ2が載置される載置面9bを有する。静電チャック9を形成する絶縁体は、例えば、Y2O3、Al2O3、SiC、YF3及びAlNの少なくともいずれか一つを含む。電極9aは、直流電源27に接続される。静電チャック9は、直流電源27から電極9aに印加される直流電圧により発生するクーロン力によって、載置面9b上の半導体ウエハ2を吸着保持する。
また、図2に示すように、載置台7は、静電チャック9の載置面9bとは反対側に配置された複数の発熱部材700と、複数の発熱部材700の各々を発熱させるための電流を生成する電源710とを更に有する。また、載置台7は、複数の発熱部材700の各々と電源710とを接続する電線720と、電線720に配設されたフィルタ730とを更に有する。
複数の発熱部材700は、接合層20に埋め込まれることによって、静電チャック9の載置面9bとは反対側に配置される。図2及び図3に示す例では、複数の発熱部材700は、接合層20に埋め込まれることによって、静電チャック9の載置面9bとは反対側に格子状に配置される。複数の発熱部材700の各々は、ヒータ701を内蔵する絶縁体である。複数の発熱部材700の各々を形成する絶縁体は、例えば、Y2O3、Al2O3、SiC、YF3及びAlNの少なくともいずれか一つを含む。複数の発熱部材700の各々を形成する絶縁体は、静電チャック9を形成する絶縁体とは異なる絶縁体であっても良く、同一の絶縁体であっても良い。ヒータ701は、例えば、金属線により形成され、電流を流すことによってジュール熱により発熱する。ヒータ701が発熱することによって、静電チャック9は、静電チャック9の載置面9bとは反対側の底面から加熱される。
また、複数の発熱部材700の一部は、静電チャック9の載置面9bとは反対側においてフォーカスリング21に対応する位置に配置される。図2及び図3の例では、複数の発熱部材700のうち最も外側に配置された発熱部材700が、静電チャック9の載置面9bとは反対側においてフォーカスリング21に対応する位置に配置される。これにより、静電チャック9の載置面9bとは反対側においてフォーカスリング21に対応する位置に配置される発熱部材700によって、フォーカスリング21が加熱される。
また、複数の発熱部材700の各々は、平面視で、多角形状、円形状及び扇形状の少なくともいずれか一つの形状に形成される。図3の例では、複数の発熱部材700の各々は、平面視で六角形状に形成される。複数の発熱部材700の各々が平面視で多角形状に形成される場合には、複数の発熱部材700の各々の対角線の長さは、1cm以上12cm以下であることが好ましい。複数の発熱部材700の各々が平面視で円形状に形成される場合には、複数の発熱部材700の各々の直径は、1cm以上5cm以下であることが好ましい。
電源710は、AC電源711と、ACコントローラ712とを有する。AC電源711は、複数の発熱部材700の各々を発熱させるための電流(以下単に「電流」という)をACコントローラ712へ出力する。ACコントローラ712は、AC電源711から入力される電流を所定の分配比率で電線720に分配することによって、複数の発熱部材700による発熱を個別に制御する。
電線720は、複数の発熱部材700の各々から静電チャック9の載置面9bに交差する方向に沿って延びるように設けられる。例えば、電線720は、複数の発熱部材700の各々から静電チャック9の載置面9bと直交する方向に沿って延びるように設けられる。複数の発熱部材700の各々から延びる電線720の端部は、電源710のACコントローラ712に接続される。ACコントローラ712によって分配された電流は、電線720を介して、複数の発熱部材700の各々へ供給され、複数の発熱部材700の各々によって静電チャック9が加熱される。
ここで、電線720と静電チャック9との関係について補足する。上述のように、電線720は、複数の発熱部材700の各々から静電チャック9の載置面9bに交差する方向に沿って延びるように設けられる。言い換えると、電線720は、静電チャック9の載置面9bに対する電線720の投影面積が最小となる方向に沿って複数の発熱部材700の各々から延びるように設けられる。静電チャック9の載置面9bに対する電線720の投影面積が最小となる場合には、上部電極50と載置面9b上の半導体ウエハ2との間に生成されるプラズマと、電線720とが電気的に結合され難くなる。この結果、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズが抑制される。
フィルタ730は、電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去する。詳細には、フィルタ730は、高周波電源12aから供給されるプラズマ生成用の高周波電力、及び高周波電源12bから供給されるバイアス用の高周波電力を遮断するとともに、電源710によって生成される電流の周波数を透過させる透過帯域を有する。ここで、プラズマ生成用の高周波電力及びバイアス用の高周波電力から電線720へ付与されるRFノイズと、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズとは、電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分である。このため、プラズマ生成用の高周波電力及びバイアス用の高周波電力から電線720へ付与されるRFノイズや、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズは、フィルタ730によって遮断される。その結果、電線720へ付与されるRFノイズが電線720を介して電源710に侵入し難くなり、RFノイズによる電源710の損傷が回避される。
また、フィルタ730は、電線720を巻き回すことによって形成されたインダクタ又はフィルタ素子として形成されているLC回路である。電線720の巻き数は、フィルタ730によって電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分が除去されるように、適宜設定される。また、フィルタは、フィルタ素子として形成されている市販のLC回路であってもよい。
(第1の実施形態による効果)
上述したように、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置100では、載置台7が、基台10と、基台10の上部に配置され、被処理体が載置される載置面9bを有する静電チャック9と、静電チャック9の載置面9bとは反対側に配置された複数の発熱部材700と、複数の発熱部材700の各々を発熱させるための電流を生成する電源710と、複数の発熱部材700の各々から載置面9bに交差する方向に沿って延びるように設けられ、複数の発熱部材700の各々と電源710とを接続する電線720と、電線720に配設され、電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する周波数成分を除去するフィルタ730とを備える。この結果、RFノイズに対する耐性を向上することができる。
ここで、静電チャックの載置面とは反対側に複数の発熱部材を配置し、複数の発熱部材の各々から静電チャックの載置面と平行に延びるように電線を設け、電線を介して発熱部材と電源とを通電させる加熱方式が考えられる。この加熱方式を用いた載置台では、電線のうち、上部電極と静電チャックの載置面上の被処理体との間に生成されるプラズマと対向する部分の面積、換言すれば、静電チャックの載置面に対する電線の投影面積が増大する。このため、プラズマと、電線とが電気的に結合され易くなる。電線がプラズマと電気的に結合されると、結合されたプラズマから電線へRFノイズが付与される場合がある。この場合、電線を介して発熱部材に接続された電源が、電線へ付与されたRFノイズによって、損傷する可能性がある。
このような加熱方式を用いる載置台と比較して、第1の実施形態における載置台7によれば、電線720が複数の発熱部材700の各々から載置面9bに交差する方向に沿って延びる。このため、静電チャック9の載置面9bに対する電線720の投影面積を最小とすることができ、上部電極50と載置面9b上の半導体ウエハ2との間に生成されるプラズマと、電線720とが電気的に結合され難くなる。したがって、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズが抑制される。また、第1の実施形態における載置台7によれば、電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去するフィルタ730が電線720に配設される。このため、プラズマから電線720へRFノイズが付与された場合であっても、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズは、フィルタ730によって遮断される。その結果、電線720へ付与されるRFノイズが電線720を介して電源710に侵入し難くなり、RFノイズによる電源710の損傷が回避される。つまり、RFノイズに対する耐性を向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、複数の発熱部材700は、基台10と静電チャック9とを接合する接合層20に埋め込まれることによって、静電チャック9の載置面9bとは反対側に配置される。このため、基台10及び静電チャック9と、複数の発熱部材700との剥離を防止するとともに、複数の発熱部材700の各々から延びる電線720の位置ずれや断線を回避することが可能となる。この結果、RFノイズに対する耐性をより向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、複数の発熱部材700の各々は、多角形状、円形状及び扇形状の少なくともいずれか一つの形状に形成される。このため、複数の発熱部材700を適切に配置することが可能となり、複数の発熱部材700の各々から延びる電線720の位置ずれや断線を回避することが可能となる。この結果、RFノイズに対する耐性をより向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、複数の発熱部材700の各々が、多角形状に形成された場合に、複数の発熱部材700の各々の対角線の長さが、1cm以上12cm以下である。このため、複数の発熱部材700の各々の温度の均一性が予め定められた許容値を満足することとなる。この結果、複数の発熱部材700を用いた温度制御の精度を向上させつつ、RFノイズに対する耐性を向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、複数の発熱部材700の各々が、円形状に形成された場合に、複数の発熱部材700の各々の直径が、1cm以上5cm以下である。このため、複数の発熱部材700の各々の温度の均一性が予め定められた許容値を満足することとなる。この結果、複数の発熱部材700を用いた温度制御の精度を向上させつつ、RFノイズに対する耐性を向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、静電チャック9は、電極9aを内蔵する絶縁体であり、複数の発熱部材700の各々は、ヒータ701を内蔵する絶縁体であり、絶縁体は、Y2O3、Al2O3、SiC、YF3及びAlNの少なくともいずれか一つを含む。このため、複数の発熱部材700の各々の温度の均一性が予め定められた許容値を満足することとなる。この結果、複数の発熱部材700を用いた温度制御の精度を向上させつつ、RFノイズに対する耐性を向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、静電チャック9を取り囲むように基台10の上部に設けられたフォーカスリング21をさらに備え、複数の発熱部材700の一部は、静電チャック9の載置面9bとは反対側においてフォーカスリング21に対応する位置に配置される。このため、フォーカスリング21に対応する位置に配置された発熱部材700によってフォーカスリング21を加熱することができる。この結果、フォーカスリング21の温度分布の均一性を向上させつつ、RFノイズに対する耐性を向上することが可能となる。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、基台10に接続され、電源710の電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波電力を基台10に供給する高周波電源12a,12bをさらに備え、フィルタ730は、高周波電力の周波数を遮断するとともに、電源710の電流の周波数を透過させる透過帯域を有する。このため、プラズマ生成用の高周波電力及びバイアス用の高周波電力から電線720へ付与されるRFノイズが、プラズマから電線720へ付与されるRFノイズと共にフィルタ730によって遮断される。この結果、RFノイズによる電源710の損傷が安定的に回避される。
また、第1の実施形態における載置台7によれば、フィルタ730は、電線720を巻き回すことによって形成されたインダクタ又はフィルタ素子として形成されているLC回路である。この結果、電源710によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する周波数成分を除去するフィルタ730を電線720に対して簡単に設けることが可能となる。また、フィルタ730は、フィルタ素子として形成されている市販のLC回路であってもよい。
(その他の実施形態)
以上、第1の実施形態に係る載置台及びプラズマ処理装置について説明したが、これに限定されるものではない。以下では、他の実施形態について説明する。
例えば、上記第1の実施形態における載置台7では、複数の発熱部材700が、接合層20に埋め込まれることによって、静電チャック9の載置面9bとは反対側に配置される場合を示したが、これに限定されるものではない。以下、他の実施形態1における載置台について説明する。図4は、他の実施形態1における載置台の構成を示す断面図である。
図4に示すように、他の実施形態1における載置台7では、静電チャック9が、載置面9bとは反対側の面である底面9cに形成された複数の凹部9dを有し、複数の発熱部材700の各々が、複数の凹部9dの各々に収容される。
他の実施形態1の載置台7によれば、静電チャック9と、複数の発熱部材700との密着性を向上するとともに、複数の発熱部材700の各々から延びる電線720の位置ずれや断線を回避することが可能となる。この結果、静電チャック9における温度分布の均一性を向上するとともに、RFノイズに対する耐性をより向上することが可能となる。
なお、図4に示す例では、静電チャック9と、複数の発熱部材700の各々とが、別個の部品として形成される場合を示したが、これに限定されるものではない。静電チャック9と、複数の発熱部材700の各々とは、一体的に形成されても良い。この場合、複数の発熱部材700の各々を形成する絶縁体と、静電チャック9を形成する絶縁体とは、同一の絶縁体により形成される。
また、上記第1の実施形態における載置台7では、複数の発熱部材700は、静電チャック9の載置面9bとは反対側に格子状に配置される場合を示したが、これに限定されるものではない。以下、他の実施形態2における載置台7について説明する。図5は、他の実施形態2における載置台に含まれる静電チャック、フォーカスリング及び発熱部材の位置関係を示す平面図である。
図5に示すように、他の実施形態2における載置台7では、複数の発熱部材700は、静電チャック9の載置面9bとは反対側に放射状に配置される。図5に示す例では、複数の発熱部材700のうち静電チャック9の中央部に配置された円形状の発熱部材700を中心として、扇形状の発熱部材700が静電チャック9の径方向に沿って放射状に配置されている。また、図5に示す例では、複数の発熱部材700のうち最も外側に配置された発熱部材700が、静電チャック9の載置面9bとは反対側においてフォーカスリング21に対応する位置に配置されている。
1 チャンバー
5 支持台
6 冷媒ジャケット
9 静電チャック
9a 電極
9b 載置面
9c 底面
9d 凹部
10 基台
20 接合層
100 プラズマ処理装置
700 発熱部材
710 電源
720 電線
730 フィルタ

Claims (13)

  1. 基台と、
    前記基台の上部に配置され、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、
    前記静電チャックの前記載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、
    前記複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、
    前記複数の発熱部材の各々から前記載置面に交差する方向に沿って延びるように設けられ、前記複数の発熱部材の各々と前記電源とを接続する電線と、
    前記電線に配設され、前記電源によって生成される電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波成分を除去するフィルタと
    を備えたことを特徴とする載置台。
  2. 前記基台と前記静電チャックとを接合する接合層をさらに備え、
    前記複数の発熱部材は、前記接合層に埋め込まれることによって、前記静電チャックの前記載置面とは反対側に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の載置台。
  3. 前記静電チャックは、前記静電チャックの前記載置面とは反対側の面である底面に形成された複数の凹部を有し、
    前記複数の発熱部材の各々は、前記複数の凹部の各々に収容される
    ことを特徴とする請求項1に記載の載置台。
  4. 前記静電チャックと、前記複数の発熱部材の各々とは、一体的に形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の載置台。
  5. 前記複数の発熱部材の各々は、多角形状、円形状及び扇状の少なくともいずれか一つの形状に形成される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の載置台。
  6. 前記複数の発熱部材の各々は、多角形状に形成され、
    前記複数の発熱部材の各々の対角線の長さは、1cm以上12cm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の載置台。
  7. 前記複数の発熱部材の各々は、円形状に形成され、
    前記複数の発熱部材の各々の直径は、1cm以上5cm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の載置台。
  8. 前記複数の発熱部材は、前記静電チャックの前記載置面とは反対側に放射状に配置される
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の載置台。
  9. 前記静電チャックは、電極を内蔵する絶縁体であり、
    前記複数の発熱部材の各々は、ヒータを内蔵する絶縁体であり、
    前記絶縁体は、Y2O3、Al2O3、SiC、YF3及びAlNの少なくともいずれか一つを含む
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の載置台。
  10. 前記静電チャックを取り囲むように前記基台の上部に設けられたフォーカスリングをさらに備え、
    前記複数の発熱部材の一部は、前記静電チャックの前記載置面とは反対側において前記フォーカスリングに対応する位置に配置される
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の載置台。
  11. 前記基台に接続され、前記電流の周波数よりも高い周波数を有する高周波電力を前記基台に供給する高周波電源をさらに備え、
    前記フィルタは、前記高周波電力の周波数を遮断するとともに、前記電流の周波数を透過させる透過帯域を有する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の載置台。
  12. 前記フィルタは、前記電線を巻き回すことによって形成されたインダクタ又はフィルタ素子として形成されているLC回路である
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の載置台。
  13. 基台と、
    前記基台の上部に設けられ、被処理体が載置される載置面を有する静電チャックと、
    前記静電チャックの前記載置面とは反対側に配置された複数の発熱部材と、
    前記複数の発熱部材の各々を発熱させるための電流を生成する電源と、
    前記複数の発熱部材の各々から前記載置面に対して交差する方向に沿って延びるように設けられ、前記複数の発熱部材の各々と前記電源との間で前記電流を通電させる電線と、
    前記電線に配設され、前記電流の周波数よりも高い周波数を有する周波数成分を除去するフィルタと
    を備えた載置台を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
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