JP2015093939A - 塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015093939A JP2015093939A JP2013234416A JP2013234416A JP2015093939A JP 2015093939 A JP2015093939 A JP 2015093939A JP 2013234416 A JP2013234416 A JP 2013234416A JP 2013234416 A JP2013234416 A JP 2013234416A JP 2015093939 A JP2015093939 A JP 2015093939A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base
- epoxy resin
- agent
- weight
- encapsulated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
Description
しかしながら、特許文献1及び2に記載のマイクロカプセルは、アミン系硬化剤とエポキシ樹脂とを途中段階まで反応させて得られた粉体であり、アミン系硬化剤とエポキシ樹脂との接触界面が硬化しているにすぎない。そのため、このようなマイクロカプセルは時間の経過とともに硬化反応が進行しやすく、充分な貯蔵安定性を得ることは困難である。また、このようなマイクロカプセルは硬化時にシェルの架橋も進行することから、内包された硬化剤又は硬化促進剤が充分に放出されず、その結果、エポキシ樹脂が充分に硬化しないという問題もある。
しかしながら、特許文献3に記載の塩基増殖剤が分子レベルでエポキシ樹脂中に配合されている場合、発生した塩基がエポキシ樹脂の硬化に使用されてしまい、塩基増殖反応が充分には進行しないことがある。
特許文献4に記載の微粒子においては、塩基発生剤等により発生した塩基が粒子表面に到達すると、塩基増殖反応が粒子内部で起こって粒子内部で充分な塩基濃度になるため、エポキシ樹脂中へ拡散するまで、塩基増殖反応によって発生した塩基はエポキシ樹脂の硬化には使用されない。そのため、特許文献4に記載の微粒子は、極めて効率的に塩基増殖反応が進行し、その結果、硬化に充分な塩基を供給できるものである。
しかしながら、特許文献4に記載の微粒子は、粒子全体がポリマーからなるものであり、粒子内部での塩基増殖反応速度(塩基発生速度)には限界がある。従って、塩基発生速度を更に向上させ、エポキシ樹脂の硬化特性を高めることが求められている。
以下、本発明を詳述する。
更に、塩基発生剤等により発生した塩基がシェルの内部に取り込まれ、シェルの内部で塩基増殖反応が進行し、更に、マイクロカプセルから放出された塩基が、隣接するマイクロカプセルのシェルの内部に取り込まれ、塩基増殖反応が進行するという連鎖的な塩基増殖反応が進行する。このため、光の届かないところへも塩基を伝搬することができるため、厚膜のエポキシ樹脂等を硬化することができる。
更に、このような塩基増殖剤封入マイクロカプセルにおいては、塩基増殖反応がシェルの内部で起こるため、塩基増殖反応によって発生した塩基がエポキシ樹脂等の硬化に使用されてしまうことを抑制することもできる。
本発明者らは、このような塩基増殖剤封入マイクロカプセルは、貯蔵安定性にも硬化特性にも優れた硬化剤としてエポキシ樹脂等の硬化に好適に用いられることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルは、シェルに、塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤がコアとして封入されているものである。
本明細書中、塩基増殖反応を引き起こす基とは、塩基発生剤等により発生した塩基の存在下で加熱される等により分解し、新たに塩基を発生する基をいう。発生した塩基は新たな触媒として機能し、自己触媒的に多数の塩基を発生する。
このようにして発生した塩基は硬化剤となってエポキシ樹脂等と反応し、硬化物を形成することから、本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルは、エポキシ樹脂等の硬化に好適に用いられる。また、上記塩基増殖反応を引き起こす基は、塩基発生剤等により発生した塩基の作用ではじめて分解することから、本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルは、エポキシ樹脂等に配合されても、得られる硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性を低下させることはない。
上記炭化水素基は、アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ヒロドロキシル基等の置換基を有していてもよい。
上記R1及びR2は、連結して含窒素環を形成してもよい。この場合、含窒素環は、構成原子として複数のヘテロ原子(窒素、酸素、硫黄等)を含有してもよい。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルにおいては、上記塩基増殖剤に加えて、更に、塩基発生剤がコアとして封入されていることが好ましい。
本明細書中、塩基発生剤とは、活性エネルギー線を照射したり、熱を与えたりすることによって塩基を発生する物質をいう。なお、活性エネルギー線として、例えば、赤外線、可視光線、紫外線等の光や、X線、γ線等の放射線や、イオンビーム等が挙げられる。
このような構造であることにより、塩基増殖反応がシェルの内部で起こるため、塩基増殖反応のみが選択的に進行し、マイクロカプセルという限られた空間内で極めて高濃度の塩基が高速に発生する。また、このような塩基増殖剤封入マクロカプセルをエポキシ樹脂等へ分散させた場合、シェルの内部で発生した高濃度の塩基を一気に放出できるため、エポキシ樹脂等の硬化特性が向上する。
更に、塩基発生剤等により発生した塩基がシェルの内部に取り込まれ、シェルの内部で塩基増殖反応が進行し、更に、マイクロカプセルから放出された塩基が、隣接するマイクロカプセルのシェルの内部に取り込まれ、塩基増殖反応が進行するという連鎖的な塩基増殖反応が進行する。このため、光の届かないところへも塩基を伝搬することができるため、厚膜のエポキシ樹脂等を硬化することができる。
更に、塩基増殖反応がシェルの内部で起こるため、塩基増殖反応によって発生した塩基がエポキシ樹脂等の硬化に使用されてしまうことを抑制することもできる。
上記塩基により主鎖が分解するポリマーは、塩基により分解する基を主鎖中に有する。塩基により主鎖が分解するため、シェルの内部で発生した塩基によりシェルが崩壊しやすく、そのため、発生した塩基の放出が容易となる。
上記塩基により主鎖が分解するポリマーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂等が挙げられる。なかでも、下記式(2−1)で表されるポリマーが好ましい。
上記塩基により側鎖が分解するポリマーは、塩基により分解する基を側鎖に有する。シェルの内部で発生した塩基によりポリマー側鎖が分解するため、シェル壁に緩みが生じ、そのため、発生した塩基の放出が容易となる。
上記塩基により側鎖が分解するポリマーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。なかでも、塩基により分解する基を有するラジカル重合性モノマーを主成分とするラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られたポリマーであることが好ましい。
上記塩基により分解する基を有するラジカル重合性モノマーは特に限定されないが、下記一般式(3)で表されるモノマーが好ましい。
上記他のラジカル重合性モノマーは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸及びそのエステル、(メタ)アクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、スチレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリロニトリル等のビニルモノマー、イソプレン等の不飽和二重結合を有する化合物等が挙げられる。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法は特に限定されず、例えば、少なくとも、コアを構成する塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤と、シェルポリマーとの共存下、塩基増殖剤封入マイクロカプセルを製造することができる。この場合、例えば、乳化、転層乳化、析出法等の公知の方法を用いることができる。
また、少なくとも、コアを構成する塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤と、シェルポリマーを形成するモノマーとの共存下、塩基増殖剤封入マイクロカプセルを製造することができる。この場合、例えば、懸濁重合、乳化重合、分散重合、転層乳化重合等の公知の方法を用いることができる。上記シェルポリマーを形成するモノマーは、上述した塩基により分解する基を有するラジカル重合性モノマーを含有するラジカル重合性モノマーが好ましい。
これらの塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法もまた、本発明の1つである。
上記懸濁、懸濁重合又は分散重合を行う際の分散剤は特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アラビアガム、ゼラチン、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、コロイダルシリカ、ポリシロキサン等が挙げられる。
上記分散剤の配合量は特に限定されないが、上記シェルポリマー又は上記シェルポリマーを形成するモノマー100重量部に対する好ましい下限が0.001重量部、好ましい上限が10重量部である。上記分散剤の配合量が0.001重量部未満であると、分散剤を用いることによる分散安定効果が充分に得られないことがある。上記分散剤の配合量が10重量部を超えると、得られるマイクロカプセルの表面への吸着等によりマイクロカプセルに取り込まれる分散剤が増加し、期待するシェルの特性が得られないことがある。
上記乳化又は乳化重合を行う際の乳化剤は特に限定されず、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
上記乳化剤の配合量は特に限定されないが、上記シェルポリマーを形成するモノマー100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記乳化剤の配合量が0.01重量部未満であると、得られるマイクロカプセルの粒子径を充分に小さくすることができないことがあり、また、形成したマイクロカプセルが凝集してしまうことがある。上記乳化剤の配合量が10重量部を超えると、得られるマイクロカプセルの粒子純度が低下することがある。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルは、水及び/又は有機溶剤中で製造される。このような溶媒は特に限定されず、塩基増殖剤、シェルポリマー又はシェルポリマーを形成するモノマー等の種類、或いは、製造方法によって異なるが、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物が好ましい。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルが、懸濁重合、乳化重合、分散重合、転層乳化重合等により製造される場合、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤が用いられる。このような重合開始剤は、シェルポリマーを形成するモノマーの種類又は溶媒によって適宜選択される。
上記ラジカル重合開始剤は、親油性であっても、親水性であってもよい。上記ラジカル重合開始剤として、例えば、過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
親油性の過酸化物は特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシラウレート、ラウロイルパーオキサイド、ジオクタノイルパーオキサイド等が挙げられる。親油性のアゾ化合物は特に限定されず、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられる。また、親油性のラジカル重合開始剤として、AIBN、Irgacure819等の光ラジカル重合開始剤を用いてもよい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルの体積平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限は0.03μm、好ましい上限は1μmである。体積平均粒子径が0.03μm未満であると、マイクロカプセル中に充分な塩基増殖剤を封入できず、充分な塩基が供給できないことがある。体積平均粒子径が1μmを超えると、マイクロカプセルが活性エネルギー線を遮ることで、硬化性樹脂組成物の充分な硬化を行うことができないことがある。体積平均粒子径のより好ましい下限は0.05μm、より好ましい上限は0.5μmである。
本明細書中、体積平均粒子径は、動的光散乱式粒度分布計(Particle Sizing Systems社製、「NICOMP model 380 ZLS−S」)により測定した値を意味する。
本明細書中、コア内包率は、マイクロカプセル全重量中のコアの重量(含有率)を意味する。
また、シェル厚みの好ましい上限は0.3μmである。シェル厚みが0.3μmを超えると、シェルの内部内で発生した塩基が充分に放出されないことがある。シェル厚みのより好ましい上限は0.2μmである。
本明細書中、シェル厚みは、マイクロカプセルの全重量からコアの重量(含有率)を引いた残りの重量を、シェル厚みとして換算したものを意味する。
エポキシ樹脂と、光塩基発生剤と、本発明の塩基増殖剤封入マイクロカプセルとを含有する感光性エポキシ樹脂組成物もまた、本発明の1つである。
上記水系エポキシ樹脂は特に限定されず、公知の水系エポキシ樹脂を使用することができ、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
上記光塩基発生剤の配合量は特に限定されないが、上記エポキシ樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.5重量部、好ましい上限が15重量部である。上記光塩基発生剤の配合量が0.5重量部未満であると、エポキシ樹脂の硬化効率が低下することがある。上記光塩基発生剤の配合量が15重量部を超えると、光塩基発生剤の光吸収が強いため、感光性エポキシ樹脂組成物の深部に光が到達せず、硬化不良を引き起こすことがある。上記光塩基発生剤の配合量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対するより好ましい下限が1.0重量部、より好ましい上限が10重量部である。
下記に示す油層[1]と水層[1]とを混合し、ホモジナイザーを用いて1000rpmで乳化させることにより、油層の乳化液滴を調製した。
<油層[1]>
親油性溶媒:クロロホルム(和光純薬工業社製) 50重量部
塩基増殖剤:式(1−12)で表される塩基増殖剤 10重量部
光塩基発生剤:1,6−ヘキサメチレン−ビス(4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルカルバメート) 2重量部
シェルポリマー:式(2−1)で表されるポリマー 1重量部
<水層[1]>
水性溶媒:イオン交換水 500重量部
分散剤:ポリビニルピロリドンK30(和光純薬工業社製) 5重量部
乳化剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)1重量部
下記に示す油層[2]と水層[2]とを混合し、ホモジナイザーを用いて1000rpmで乳化させることにより、油層の乳化液滴を調製した。
<油層[2]>
親油性溶媒:アセトン(和光純薬工業社製) 50重量部
塩基増殖剤:式(1−12)で表される塩基増殖剤 10重量部
光塩基発生剤:1,6−ヘキサメチレン−ビス(4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルカルバメート) 2重量部
シェルポリマーを形成するモノマー:式(3−15)で表されるモノマー 1重量部
ラジカル開始剤:V−50(和光純薬工業社製) 0.1重量部
<水層[2]>
水性溶媒:イオン交換水 500重量部
分散剤:ポリビニルピロリドンK30(和光純薬工業社製) 5重量部
乳化剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)1重量部
ラジカル開始剤:V−50(和光純薬工業社製) 0.1重量部
下記に示す油層[3]と水層[3]とを混合し、ホモジナイザーを用いて1000rpmで乳化させることにより、油層の乳化液滴を調製した。
<油層[3]>
親油性溶媒:アセトン(和光純薬工業社製) 50重量部
塩基増殖剤:式(1−5)で表される塩基増殖剤 10重量部
光塩基発生剤:1,6−ヘキサメチレン−ビス(4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルカルバメート) 2重量部
シェルポリマーを形成するモノマー:式(3−15)で表されるモノマー 1重量部
ラジカル開始剤:V−50(和光純薬工業社製) 0.1重量部
水性溶媒:イオン交換水 500重量部
分散剤:ポリビニルピロリドンK30(和光純薬工業社製) 5重量部
乳化剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)1重量部
ラジカル開始剤:V−50(和光純薬工業社製) 0.1重量部
実施例1で得られたマイクロカプセル0.1重量部と、エポキシ樹脂(EX−512、ナガセケムテックス社製)10重量部とを、遊星式攪拌機にて均一に分散させ、感光性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた感光性エポキシ樹脂組成物を直径5mmのガラス製平底試験管に高さが3cmとなるように充填し、周囲をアルミホイルで遮光した後、波長365nmのUVを3000mJ/cm2照射し、その後、120℃のオーブン中で30分間加熱し、硬化物を得た。
実施例2で得られたマイクロカプセルを用いた以外は実施例4と同様にして、感光性エポキシ樹脂組成物と、その硬化物とを得た。
実施例3で得られたマイクロカプセルを用いた以外は実施例4と同様にして、感光性エポキシ樹脂組成物と、その硬化物とを得た。
式(1−6)で表される塩基増殖剤0.1重量部と、光塩基発生剤として1,6−ヘキサメチレン−ビス(4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルカルバメート)0.02重量部と、エポキシ樹脂(EX−512、ナガセケムテックス社製)10重量部とを、遊星式攪拌機にて均一に分散させ、感光性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた感光性エポキシ樹脂組成物を用いた以外は実施例4と同様にして、硬化物を得た。
実施例4〜6及び比較例1で得られた感光性エポキシ樹脂組成物の硬化物について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
硬化物を得た後、ガラス製平底試験管を除去し、メチルエチルケトンで洗浄することにより、未硬化部分を除去し、硬化物の厚みを測定した。硬化物の厚みが厚い程、厚膜硬化特性が高いことを意味する。
得られた硬化物の硬度を鉛筆硬度試験により評価した。鉛筆硬度試験では、硬化膜を鉛筆で引っかいて3mm以上のキズが入った状態を不具合とし、キズが生じなかった最も硬い鉛筆硬度を評価した。鉛筆硬度が高いほど、硬化物の信頼性が高いことを意味する。
Claims (6)
- シェルに、塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤がコアとして封入されていることを特徴とする塩基増殖剤封入マイクロカプセル。
- シェルは、塩基により主鎖及び/又は側鎖が分解するポリマーを含有することを特徴とする請求項1記載の塩基増殖剤封入マイクロカプセル。
- 更に、塩基発生剤がコアとして封入されていることを特徴とする請求項1又は2記載の塩基増殖剤封入マイクロカプセル。
- 請求項1、2又は3記載の塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法であって、
少なくとも、コアを構成する塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤と、シェルポリマーとの共存下、塩基増殖剤封入マイクロカプセルを製造する
ことを特徴とする塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法。 - 請求項1、2又は3記載の塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法であって、
少なくとも、コアを構成する塩基増殖反応を引き起こす基を有する塩基増殖剤と、シェルポリマーを形成するモノマーとの共存下、塩基増殖剤封入マイクロカプセルを製造する
ことを特徴とする塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法。 - エポキシ樹脂と、光塩基発生剤と、請求項1、2又は3記載の塩基増殖剤封入マイクロカプセルとを含有することを特徴とする感光性エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013234416A JP6183900B2 (ja) | 2013-11-12 | 2013-11-12 | 塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013234416A JP6183900B2 (ja) | 2013-11-12 | 2013-11-12 | 塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015093939A true JP2015093939A (ja) | 2015-05-18 |
JP6183900B2 JP6183900B2 (ja) | 2017-08-23 |
Family
ID=53196571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013234416A Active JP6183900B2 (ja) | 2013-11-12 | 2013-11-12 | 塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6183900B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016185942A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社東洋新薬 | 黒生姜抽出物含有組成物 |
JP2018076447A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 学校法人東京理科大学 | 光反応性組成物 |
CN112552853A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-03-26 | 烟台信友新材料有限公司 | 一种紫外光引发常温快速固化单组分环氧胶及其制备方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07268312A (ja) * | 1994-03-30 | 1995-10-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | 塩基の発生方法 |
JPH07323668A (ja) * | 1994-05-30 | 1995-12-12 | Ricoh Co Ltd | マイクロカプセル及びその製造方法 |
JP2000330270A (ja) * | 1999-05-24 | 2000-11-30 | Kunihiro Ichimura | 塩基増殖剤、塩基増殖剤組成物、塩基反応性組成物及びパターン形成方法 |
JP2006212573A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Nagoya Institute Of Technology | 光変色性マイクロカプセル、光変色性マイクロカプセルを用いたインキ組成物及び光変色性マイクロカプセルの製造方法 |
JP2006282657A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩基増殖剤及び塩基反応性硬化性組成物 |
JP2008174515A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩基増殖剤及び感光性樹脂組成物 |
WO2009019979A1 (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-12 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | 光硬化性組成物 |
JP2011225645A (ja) * | 2010-04-15 | 2011-11-10 | Tokyo Univ Of Science | エポキシ樹脂硬化用微粒子及びエポキシ樹脂硬化用微粒子の製造方法 |
-
2013
- 2013-11-12 JP JP2013234416A patent/JP6183900B2/ja active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07268312A (ja) * | 1994-03-30 | 1995-10-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | 塩基の発生方法 |
JPH07323668A (ja) * | 1994-05-30 | 1995-12-12 | Ricoh Co Ltd | マイクロカプセル及びその製造方法 |
JP2000330270A (ja) * | 1999-05-24 | 2000-11-30 | Kunihiro Ichimura | 塩基増殖剤、塩基増殖剤組成物、塩基反応性組成物及びパターン形成方法 |
JP2006212573A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Nagoya Institute Of Technology | 光変色性マイクロカプセル、光変色性マイクロカプセルを用いたインキ組成物及び光変色性マイクロカプセルの製造方法 |
JP2006282657A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩基増殖剤及び塩基反応性硬化性組成物 |
US20080200580A1 (en) * | 2005-03-11 | 2008-08-21 | Sekisui Chemical Co., Ltd | Base Multiplying Agents and Base-Reactive Curable Compositions |
JP2008174515A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩基増殖剤及び感光性樹脂組成物 |
WO2009019979A1 (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-12 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | 光硬化性組成物 |
US20110097669A1 (en) * | 2007-08-09 | 2011-04-28 | Hiroji Fukui | Photocurable composition |
JP2011225645A (ja) * | 2010-04-15 | 2011-11-10 | Tokyo Univ Of Science | エポキシ樹脂硬化用微粒子及びエポキシ樹脂硬化用微粒子の製造方法 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016185942A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社東洋新薬 | 黒生姜抽出物含有組成物 |
JP2018076447A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 学校法人東京理科大学 | 光反応性組成物 |
JP2021102781A (ja) * | 2016-11-10 | 2021-07-15 | 学校法人東京理科大学 | 光反応性組成物 |
CN112552853A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-03-26 | 烟台信友新材料有限公司 | 一种紫外光引发常温快速固化单组分环氧胶及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6183900B2 (ja) | 2017-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5681942B2 (ja) | 水系エポキシ樹脂硬化用微粒子及び水系エポキシ樹脂硬化用微粒子の製造方法 | |
US8129020B2 (en) | Thermally expanded microspheres and a process for producing the same | |
JP5438246B2 (ja) | 熱膨張性微小球、その製造方法および用途 | |
CN101508823B (zh) | 一种室温快速自修复型聚合物复合材料 | |
JP6183900B2 (ja) | 塩基増殖剤封入マイクロカプセル、塩基増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 | |
JP2018528107A5 (ja) | ||
JP7048951B2 (ja) | 光反応性組成物 | |
JP5291484B2 (ja) | 硬化剤又は硬化促進剤含有ポリマー微粒子の製造方法 | |
JP5845044B2 (ja) | 硬化剤及び/又は硬化促進剤内包カプセル、及び、熱硬化性樹脂組成物 | |
JP6275366B2 (ja) | 感光性水系エポキシ樹脂硬化用微粒子、感光性水系エポキシ樹脂硬化用微粒子の製造方法、及び、感光性水系エポキシ樹脂組成物 | |
JP7285486B2 (ja) | 光反応性組成物 | |
JP6278387B2 (ja) | 酸増殖剤封入マイクロカプセル、酸増殖剤封入マイクロカプセルの製造方法、及び、感光性エポキシ樹脂組成物 | |
CN110721644A (zh) | 一种乙烯基聚合物微胶囊的辐射制备方法 | |
EP3597667A2 (en) | Emulsion, production method therefor, and method for forming coating layer using same | |
JP4997457B2 (ja) | アップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法及びポリマー被覆アップコンバージョン材料 | |
Torres‐Filho et al. | Mechanical properties of acrylate networks formed by visible laser‐induced polymerization. I. Dependence on photopolymerization parameters | |
JP2665330B2 (ja) | 三次元形状の形成方法 | |
JP2012102195A (ja) | 硬化剤及び/又は硬化促進剤内包カプセルの製造方法、硬化剤及び/又は硬化促進剤内包カプセル、並びに、熱硬化性樹脂組成物 | |
Chicoma et al. | Synthesis of Core‐Shell Particles of Polystyrene and Poly (methyl methacrylate) Using Emulsion Photopolymerization | |
WO2020085413A1 (ja) | 光反応性組成物 | |
US20220288632A1 (en) | Rapid mercury-free photochemical microencapsulation/nanoencapsulation at ambient conditions | |
KR102052210B1 (ko) | 점착력과 열저장 능력을 갖는 복합 캡슐 및 그 제조방법 | |
JP2011190356A (ja) | エポキシ樹脂硬化用マイクロカプセル | |
JP2007326935A (ja) | 親水性高分子微粒子 | |
JP2012219146A (ja) | 硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子の製造方法、硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子、並びに、熱硬化性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160802 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20160802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170510 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170516 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170615 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170720 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6183900 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |