JP2015093869A - 網膜保護薬剤、及び網膜疾患治療用徐放デバイス - Google Patents

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Toshiaki Abe
俊明 阿部
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徹 中澤
展裕 永井
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展裕 永井
耕太郎 山本
Kotaro Yamamoto
耕太郎 山本
秀行 佐谷
Hideyuki Satani
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Abstract

【課題】クロトリマゾールを含む網膜保護薬剤、及び該網膜保護薬剤を含む薬剤徐放デバイスの提供。
【解決手段】クロトリマゾールを有効成分として含む網膜保護薬剤及び網膜疾患予防又は治療薬剤、並びに前記薬剤を含む薬剤徐放デバイス。
【選択図】なし

Description

本発明は、網膜保護薬剤、該網膜保護薬剤を含む網膜疾患治療用薬剤、及びそれらを含む徐放デバイスに関する。
網膜疾患は原因不明で難治性が多く、網膜色素変性症や加齢黄斑変性症は国の特定疾患に指定されている。視覚は外部情報の8割を占めるといわれており、難治性網膜疾患による視覚障害は患者のQOLを著しく低下させる。これらの疾患の原因は様々であるが、最終的には視覚を司る視細胞や網膜神経節細胞がアポトーシス(細胞死)を起こすことで視力が失われる。眼圧上昇や脈絡膜新生血管等の病態を抑える薬剤が利用されているが、網膜疾患は多数の原因因子により発症するため1因子の病態抑制だけでは根本的な治療が望めない場合が多い。そのため、最近は網膜神経細胞の細胞死を抑制する網膜神経保護の概念が浸透している。
一方、クロトリマゾールは抗真菌薬として利用されているが、クロトリマゾールを含むイミダゾールが血管新生を原因とするがん、糖尿病性網膜症、新生血管形成性緑内障等の疾患の治療に用い得ること(特許文献1を参照)、クロトリマゾールが非ステロイド性グルココルチノイド阻害剤として作用し、眼圧の上昇を原因とする高眼圧症や緑内障の治療に用いること(特許文献2及び3を参照)、並びに視覚欠損等のミトコンドリア疾患の治療に用いること(特許文献4を参照)が報告されている。
特表平8-506594号公報 米国特許第S6177427号明細書 特表2001-526216号公報 特表2012-524059号公報
本発明は、クロトリマゾールを含む網膜保護薬剤、及び該網膜保護薬剤を含む薬剤徐放デバイスの提供を目的とする。
視覚は外部情報の8割を占めるといわれており、難治性網膜疾患による視覚障害は患者のQOLを著しく低下させる。これらの疾患は、原因は様々であるが、最終的には視覚を司る視細胞や網膜神経節細胞がアポトーシス(細胞死)を起こすことで視力が失われる。そのため、最近は網膜神経細胞の細胞死を抑制する網膜保護の概念が浸透してきている。本研究はこれまで薬剤として上市されなかった薬剤ライブラリーからIn vitro細胞培養によって網膜保護を示す薬剤の網羅的スクリーニングを行い、さらに光硬化性樹脂を用いた徐放デバイス化を検討することを目的とした。
本発明者らは、網膜神経細胞の細胞死を抑制し網膜保護作用を有する化合物を見出すべく、これまで薬剤として上市されなかった薬剤ライブラリーからin vitro細胞培養によって網膜保護を示す薬剤の網羅的スクリーニングを行った。その結果、クロトリマゾールが網膜保護作用を有することを見出した。すなわち、クロトリマゾールが網膜細胞の負荷培養で上昇するROS産生を抑制し、アポトーシスに関わるMAPK family (p38, MAPK, JNK)のリン酸化やCaspase-3の活性化を抑制していることを見出した。さらに該薬剤を徐放デバイス化して、眼内への最適な投与方法を検討することで、薬効を最大限に引き出すことができる。デバイス化した結果、網膜保護作用を確認し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] クロトリマゾールを有効成分として含む網膜保護薬剤。
[2] 網膜細胞の増殖を促進し、細胞内での活性酸素種の産生を抑制し、さらに細胞死(アポトーシス)を抑制することにより網膜細胞の細胞死を抑制し、網膜細胞を保護する、[1]の網膜保護薬剤。
[3] [1]又は[2]の網膜保護薬剤を含む、網膜疾患の予防又は治療薬剤。
[4] 網膜疾患が、網膜細胞の死が原因となる疾患である、[3]の網膜疾患の予防又は治療薬剤。
[5] 網膜疾患が、網膜色素変性症、加齢黄斑変性症、白内障、緑内障、黄斑部網膜上皮形成症、中心性網脈絡膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈分岐閉塞症、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎、網膜剥離、及び黄斑円孔からなる群から選択される、[3]又は[4]の網膜疾患の予防又は治療薬剤。
[6] [1]若しくは[2]の網膜保護薬剤、又は[3]〜[5]のいずれかの網膜疾患用予防又は治療薬剤を含む、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)でできた薬剤リザーバーとポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)とトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)の混合物でできた徐放膜を有し、前記リザーバー内に前記薬剤が充填され前記徐放膜でカバーされており、徐放膜を通して前記薬剤が徐放される、薬剤徐放デバイス。
[7] 薬剤が、ポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)とトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)の混合物中に内包された状態でリザーバー内に充填される、[6]の薬剤徐放デバイス。
[8] 脈絡膜より上で結膜より下の部分すなわち強膜下、強膜内、強膜上、結膜下又は脈絡膜上である強膜に移植される、[6]又は[7]の薬剤徐放デバイス。
本発明の網膜保護薬剤は既存の化合物であるクロトリマゾールに新たに網膜保護効果を見出し、完成させたものである。本発明の網膜保護薬剤により、網膜神経細胞(視細胞、網膜神経節細胞等)や網膜色素上皮細胞の細胞死を抑制することにより網膜を保護することができる。このように、既存薬を別の疾患に再利用できることは複雑な薬剤開発の過程を省くことができ、さらに安全性も確保されているため、メリットは大きい。
さらに、本発明の徐放デバイスは、上記の網膜保護薬剤を徐放デバイス化したものであり、薬剤を一定放出量で長期間徐放することができる。徐放デバイス化によって皮膚の炎症を引き起こす等のクロマトリゾールの副作用を低減し、経強膜投与によって局所的に眼内に徐放することで、全身性副作用を回避し網膜局所を保護できる。
さらに、本発明の徐放デバイスは眼球後方の強膜上に留置し、強膜を介して持続的に眼内に徐放する経強膜投与システムである。従来の点眼法に比べて、前眼部(角膜、結膜)への薬剤移行がほとんどないため、従来の点眼で見られるような副作用は小さいことが期待され、副作用で使用が難しかった薬剤を使用できる。また、経強膜投与によって、高齢者は点眼を忘れたり、自分で点眼できないといった服薬アドヒアランスの問題を解決できる。
既存薬ライブラリーを用いたスクリーニングの結果である。 クロトリマゾールの構造を示す図である。 US Drug Collectionを用いたスクリーニングの結果である。 クロトリマゾールの網膜保護効果を確認するための細胞増殖アッセイの結果を示す図である。 クロトリマゾールの網膜保護効果を確認するためのROSアッセイの結果を示す図である。 クロトリマゾールの網膜保護効果を確認するための、ウエスタンブロット法による細胞死関連シグナル発現の定量の結果を示す図である。 クロトリマゾール徐放デバイスからのクロトリマゾール放出量を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、既存薬及び確立された薬剤ライブラリーを用いて神経保護剤スクリーニングを行う方法、及び該スクリーニングにより選択された薬剤を用いたドラッグデリバリーシステムである。
1.既存薬及び薬剤ライブラリーを用いた網膜保護薬剤スクリーニング
本発明は、既存薬及び薬剤ライブラリーからin vitro細胞培養により網膜保護作用を有する薬剤を網羅的にスクリーニングする方法である。該スクリーニングにより網膜保護薬剤を選択することができる。
既存薬は限定されず、あらゆる薬剤が含まれる。薬剤ライブラリーは、既存薬を集めた化合物ライブラリーであり、種々のライブラリーが利用可能であり、例えば、1274種の既存薬剤を集めた慶應義塾大学のライブラリー、1040種の既存薬を集めたUS Drug Collection、320種の既存薬を集めたInternational Drug Collection、1600種類の既存薬を集めたPharmakon-1600、2320種の既存薬を集めたThe spectrum Collection、1600種の既存薬を集めたDrug Discovery Kit等がある。これらは市販されており、例えば、US Drug Collection、International Drug Collection、Pharmakon-1600及びThe spectrum CollectionはMicroSourceより入手可能であり、Drug Discovery KitはLKT Laboratoriesより入手可能である。
本発明のスクリーニング方法においては、これらの既存薬ライブラリーを用いて網膜保護効果を有する薬剤をスクリーニングする。
スクリーニングは、例えば、初代培養網膜神経細胞を用いて行うことができる。初代培養網膜神経細胞としては、哺乳類由来の細胞を用いればよく、例えば、マウス、ラット、サル、ヒト等から得た網膜神経細胞の初代培養細胞を用いればよい。具体的には、96ウェルマイクロプレート等の容器中で、上記の既存薬剤ライブラリーの薬剤の存在下で、初代培養網膜神経細胞を培養し、細胞が増殖するか否かを測定すればよい。細胞の増殖は、アラマールブルー(AlamarBlue)、MTT、MTS等を用いた公知の細胞増殖アッセイにより測定することができる。ある薬剤を投与したときに、薬剤非投与群の細胞に対して、細胞増殖が高い場合や死亡率が低い場合に、該薬剤は網膜保護効果を有すると判断することができる。
また、網膜色素上皮細胞株に低栄養・虚血負荷を与え、該低栄養・虚血負荷に対する保護効果を確認することによっても、神経保護効果を有する薬剤をスクリーニングすることができる。網膜色素上皮細胞株として、例えばヒト網膜色素上皮細胞株ARPE-19が挙げられる。該細胞を96ウェルマイクロプレート等の容器中で、低栄養・虚血負荷条件(2%酸素、低グルコース濃度)で既存薬剤ライブラリーの薬剤の存在下で培養し、細胞が増殖するか否かを測定すればよい。細胞の増殖は、アラマールブルー(AlamarBlue)、MTT、MTS等を用いた公知の細胞増殖アッセイにより測定することができる。ある薬剤を投与したときに、薬剤非投与群の細胞に対して、細胞増殖が高い場合や死亡率が低い場合に、該薬剤は網膜保護効果を有すると判断することができる。薬剤のスクリーニング方法として、例えば、特開2013-220909号公報に記載の方法が挙げられる。
上記方法により、新規な網膜保護薬剤として、クロトリマゾールを選択できた。
2.クロトリマゾールを含む網膜保護薬剤
クロトリマゾールは、C22H17ClN2で表される、図1−2に示す構造を有する化合物である。クロトリマゾールは、抗真菌薬として知られている。
本発明の網膜保護薬剤は、クロトリマゾールを有効成分として含む。クロトリマゾールは、網膜神経細胞(視細胞、網膜神経節細胞等)、網膜色素上皮細胞等の網膜細胞の増殖を促進し、細胞内での活性酸素種の産生を抑制し、さらに細胞死(アポトーシス)を抑制することにより網膜細胞の細胞死を抑制し、網膜細胞を保護し、結果的に網膜を保護する。クロトリマゾールはイミダゾール系の抗真菌薬であり、皮膚真菌症の治療に広く使われている。クロトリマゾールは真菌細胞膜に直接作用して殺菌するほか、真菌細胞膜の構造・機能の維持に重要なエルゴステロールの合成を阻害することで抗菌活性を発揮する。本発明においては、クロトリマゾールの新たな作用として、低酸素・低栄養負荷によって生じるROS産生の上昇を抑制し、その結果、細胞死に関わるシグナルカスケードを一部抑制することによって細胞を保護するという作用が見出された。
本発明の網膜保護薬剤は、網膜細胞の細胞死(アポトーシス)を抑制し、網膜細胞を増殖させ、網膜を保護することにより、網膜疾患を予防又は治療し得る。本発明の網膜保護薬剤による予防、治療の対象となる網膜疾患として、網膜細胞の死が原因となる疾患が挙げられる。網膜色素変性症、加齢黄斑変性症、白内障、緑内障、黄斑部網膜上皮形成症、中心性網脈絡膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈分岐閉塞症、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎、網膜剥離、黄斑円孔等が挙げられる。ただし、血管新生を原因とする網膜疾患や眼圧の上昇を原因とする網膜疾患は予防、治療対象から除かれる。
また、クロトリマゾールは、網膜神経細胞等の網膜細胞の細胞増殖促進剤として利用することができる。また、クロトリマゾールは、網膜神経細胞等の網膜細胞のアポトーシス抑制剤として利用することができる。さらに、クロトリマゾールは、網膜神経細胞等の網膜細胞における活性酸素種発生抑制剤として利用することができる。活性酸素種とは、酸素よりも酸化力が強く他の物質を酸化する能力が高い分子をいい、一重項酸素、過酸化水素、オゾン、スーパーオキシドラジカル、ヒドロキシラジカル、ペルオキシナイトライト等をいう。
本発明の網膜保護薬剤は、経口的にも非経口的にも投与することができる。剤型は限定されないが、経口投与に適した剤型として、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等が挙げられ、非経口投与に適した剤型として、注射剤、点眼剤、眼軟膏、貼布剤、ゲル、挿入剤等が挙げられる。特に眼への局所投与が好ましく、点眼投与、強膜下投与、結膜嚢内投与、硝子体内投与、結膜下投与、テノン嚢下投与等により好適に投与することができる。局所投与した場合、特に経強膜投与した場合、網膜への局所性が高く、全身への移行を少なくすることができる。
本発明の網膜保護薬剤は、薬理学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、安定剤、コーティング剤等を含んでいてもよい。担体、賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等が挙げられ、結合剤としてはポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、アラビアゴム、シエラック、白糖等が挙げられる。局所投与用の水性液としては、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが使用され、適当な溶解補助剤、例えばアルコール、プロピレングリコールなどのポリアルコール、非イオン性界面活性剤などと併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油などが使用され、溶解補助剤としては安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。
本発明の網膜保護薬剤の有効成分の投与量は、限定されないが、含有される成分の有効性、投与形態、投与経路、疾患の種類、投与する患者の体重、年齢、病状等の特性、あるいは医師の判断等に応じて適宜選択される。例えば、経口投与の場合、患者の体重1kgあたり約1mg〜約2000mg、好ましくは約1mg〜約1000mg、さらに好ましくは約10〜約500mg程度の範囲である。投与量は1日1〜数回、例えば4〜6回に分けて投与することができ、数日又は数週間に1回の割合で間欠的に投与してもよい。また、点眼剤等として眼に局所投与する場合は、0.000001〜10%(w/v)、好ましくは0.00001〜1%(w/v)、より好ましくは0.0001〜0.1%(w/v)の有効成分を含む溶液を1日1回又は数回投与すればよい。
本発明の網膜保護薬剤は、さらに好ましくは、DDS(ドラッグデリバリーシステム)製剤として徐放デバイス化し経強膜的に局所投与することができる。
3.網膜保護薬剤の徐放デバイス
本発明は網膜保護薬剤を含み持続性DDSに用いられる徐放デバイスを含む。該徐放デバイスは、薬剤を充填するリザーバー、薬剤及び薬剤が徐放される徐放膜から構成される。
徐放デバイスは公知のデバイスを用いることができ、例えば、国際公開第WO2011/021594に記載のデバイスやBiomaterials, 32, 1950-56, 2011に記載のデバイスを用いることができる。
本発明の徐放デバイスは、典型的には、光硬化性ポリエチレングリコール(PEG)でできた箱型のリザーバーとシート状の徐放膜からなり、箱型のリザーバーが徐放膜の蓋で閉じられたカプセル構造を有する。
リザーバー及び徐放膜は、光硬化性ポリエチレングリコール(PEG)でできており、光硬化性PEGとして、ポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)、ポリエチレングリコールメタクリレート(PEGMA)及びポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)等が含まれる。PEGDMはエチレングリコールモノマーが2個以上重合したポリマーであり、モノマーが3つのトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)やモノマーが4つのテトラエチレングリコールジメタクリレートのような低分子量PEGDMも含まれる。また、分子量の異なるPEGDMを混ぜたものを使用してもよい。
リザーバーは好ましくはTEGDMでできており、徐放膜はPEGDMとTEGDMの混合物でできている。薬剤の透過性、特に1kDa以下の低分子薬物の透過性は、PEGDMシート中のPEGDMの分子量によっても制御することができる。たとえば、モノマーが低分子ほど薬剤透過性が抑制される。すなわち、TEGDM(Fw=286.33)とPEGDM(Mn=750)を重量比100:0で混ぜれば薬剤透過性はほとんど生じない。逆に0:100で混ぜれば低分子薬物は透過しやすくなる。このため、薬剤を透過させる必要のないリザーバーはTEGDMで作製し、薬剤を透過させ徐放させる徐放膜は、PEGDMとTEGDMの混合物で作製する。徐放膜におけるPEGDMとTEGDMの混合比は限定されないが、PEGDM:TEGDM(重量比)が80:20〜20:80であり、好ましくは60:40〜40:60である。本発明において、例えば、40% PEGDM、60% TEGDMの光硬化性ポリエチレングリコール混合物をP40と表す。
リザーバーは、TEGDMを箱型に加工することにより作製される。形状は、例えば、底面と側面からなる。箱の鋳型を作製し、該鋳型中でPEGDMと光重合開始剤を混合し、UV光を照射し、硬化させ、鋳型から抜き去ることにより箱型に加工することができる。リザーバーは、各面の厚さが100〜1000μmとなるように作製すればよい。
徐放膜は、薬剤が透過し得るシート状の膜である。シート状に成型するためには、薄膜を形成するための鋳型となる容器に入れてリザーバーと同様に製造すればよい。徐放膜の厚さは、100〜1000μmである。徐放膜は、上記のように、PEGDMとTEGDMの混合比を調整することにより徐放性を制御することができるが、薬剤を透過させるための小孔を有していてもよい。小孔はコラーゲン微粒子を多孔の鋳型として用いる方法、ソルトリーチング法等により形成させることができる。
PEGDMやTEGDMを光硬化させる光重合開始剤は、使用する光源の波長により、公知の光重合開始剤を適宣選択して使用することができる。例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオフェノン、4’-イソプロピル-2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、ベンジルメチルケタール、ベンジル-β-メトキシエチルアセタール、ベンゾイン(2-フェニル-2-ヒドロキシアセトフェノン)、ベンゾインアルキルエーテル等を挙げることができる。
リザーバーに薬剤を充填し、リザーバーの開いた面に徐放膜を蓋としてかぶせることにより、薬剤を含む徐放デバイスを作製することができる。
薬剤は、溶液としてリザーバーに充填してもよいが、PEGDMとTEGDMの混合物中に内包させてもよい。PEGDMとTEGDMの混合物中に内包させることにより、薬剤がリザーバーの中で徐放され、さらに徐放膜を通してリザーバーの外に徐放されるので、2段階の徐放効果を奏することができる。これを段階的徐放システムと呼ぶ。薬剤を内包させるPEGDMとTEGDMの混合物におけるPEGDMとTEGDMの混合比(重量比)は、徐放膜の場合と同様に、PEGDM:TEGDM(重量比)が80:20〜20:80であり、好ましくは60:40〜40:60である。
徐放デバイスの大きさは自由に設計することができるが、強膜に移植することを考慮すると、好ましくは厚さ1mm以下、最大幅は5mm以下、最も広い面の投影面積は2cm2以下である。
徐放デバイスは、体内インプラントとして体内に挿入する。この際、網膜を保護するための徐放デバイスとして、強膜にインプラントとして挿入する。ここでいう強膜とは、脈絡膜より上で結膜より下の部分、すなわち、強膜下、強膜内、強膜上、結膜下、脈絡膜上をいう。移植には硝子体手術を必要とせず、安全かつ簡便に移植することができる。すなわち、本発明の徐放デバイスは、非侵襲性の徐放デバイスである。具体的には、眼の外側の強膜に徐放デバイスを移植すればよい。この際、薬剤が放出される徐放膜部分を眼球側に接触するように移植する。徐放デバイスには、デバイスを体内に固定するための手段が設けられていてもよい。固定は、例えば手術用縫合糸等の糸で生体に接触した状態で固定すればよく、デバイスに糸をくくり付けるための穴や凹部若しくは凸部を設ければよい。
薬物の投与量、投与期間は、徐放デバイス中に含ませる薬剤の量、薬剤を内包させるPEGDMとTEGDMの混合物の混合比、徐放膜のPEGDMとTEGDMの混合物の混合比、徐放デバイスの形状等により制御することができる。特に、徐放膜のPEGDMとTEGDMの混合物の混合比を調節し、徐放膜からの薬剤透過性を制御することにより、投与量、投与期間を制御することが可能になる。また、眼病の種類や重篤度に応じて、投与量、投与期間を適宜設定すればよい。
例えば、本発明の徐放デバイスを用いることにより、0.01〜100mgの薬剤が少なくとも2週間、好ましくは少なくとも1ヶ月、さらに好ましくは少なくとも3ヶ月、さらに好ましくは少なくとも6ヶ月、さらに好ましくは少なくとも1年、さらに好ましくは少なくとも2年、さらに好ましくは少なくとも3年、さらに好ましくは少なくとも4年、さらに好ましくは少なくとも5年にわたって投与される。
本発明の徐放デバイスを用いた徐放制御によって、クロトリマゾールの投与量を厳密に制御することができる。この結果、全身性の副作用を減らし、網膜に局所的に持続徐放することができる。すなわち、眼科分野では適用が難しかったクロトリマゾールを本発明の持続投与デバイス化によって新たな網膜保護薬として使用することができる。また、徐放デバイス化によって皮膚の炎症を引き起こす等のクロトリマゾールの副作用を低減し、経強膜投与によって局所的に眼内に徐放することで、全身性副作用を回避し網膜局所を保護できる。
さらに、本発明の徐放デバイスは眼球後方の強膜上に留置し、強膜を介して持続的に眼内に徐放することができる経強膜投与システムである。従来の点眼法に比べて、前眼部(角膜、結膜)への薬剤移行がほとんどないため、従来の点眼で見られるような副作用は小さいことが期待され、副作用で使用が難しかったクロトリマゾールを使用できる。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1 網膜保護薬剤スクリーニング
すでに臨床薬として承認されている既存薬ライブラリー(1274種:連携研究者の慶應義塾大学、佐谷秀行教授より提供)、及び米国でヒト安全性は確立されたが最終的に製薬にならなかった薬剤ライブラリー(1040種:以下US Drug Collection)を用いて、初代培養網膜神経細胞に対して神経保護効果を示す薬剤のスクリーニングを行った。また、ヒト網膜色素上皮細胞株(ARPE-19)を用いて低栄養・虚血負荷に対する保護薬のスクリーニングを行った。
(1) 低栄養・虚血負荷に対する網膜色素上皮細胞保護薬の探索
血清、グルコース非含有培地で懸濁したヒト網膜色素上皮細胞株(ARPE-19)を96ウェルプレートへ播種し、各種薬剤ライブラリーを投与し、2%酸素下でインキュベートした。24時間後にアラマーブルー(AlamarBlue)を用いて細胞増殖アッセイを行った。また、血清、グルコース含有培地を用いて20%酸素下でインキュベートしたものをポジティブコントロールとした。
(2) 初代培養網膜神経細胞を用いた神経保護薬の探索
96ウェルプレートへ播種した野生型マウス(C57BL/6:9〜11週齢)由来の初代培養網膜神経節細胞に各種薬剤ライブラリーを10μMの濃度で投与し、24時間後にAlamarBlueを用いて細胞増殖アッセイを行った。薬剤非投与群の培地には神経細胞の増殖及び長期生存に必要なB-27サプリメント又は、B-27サプリメントから5種類の抗酸化剤を除いたものを添加した。以下、それぞれのサンプルをAO+、AO-とした。また、薬剤投与群にはすべてAO-を添加した。
結果
低栄養・虚血負荷に対する網膜色素上皮細胞保護薬の探索
低栄養・虚血負荷によって細胞内では小胞体ストレスが誘導されていると推測されるため、小胞体ストレスに有効とされているゲラニルゲラニルアセトン(GGA)を比較対象として用いた。その結果、既存薬ライブラリーのほとんどの化合物がGGAより高い活性を示したが、その中でも特に強い保護効果を示す2つのヒット化合物を見出した(図1−1)。図1−1において、横軸はスクリーニングした薬剤の番号を示し、縦軸は細胞増殖アッセイにおける蛍光強度を示し、蛍光強度が高い化合物がヒット化合物である。これらヒット化合物はライブラリー内で重複していた同一の薬剤であり、抗真菌薬クロトリマゾール(以下、CLTと称することもある)であった。図1−2にクロトリマゾールの構造式を示す。
実施例2 クロトリマゾールの網膜保護効果と徐放デバイス化
方法
実施例1において、低栄養・虚血負荷に対する網膜色素上皮細胞保護薬として選択された、クロトリマゾール(CLT)について、ラット網膜神経節細胞株(RGC-5)、及びラット網膜色素上皮細胞株(RPE-J)の低酸素培養(Oxygen deprivation: OD)、低酸素低栄養培養(Oxygen-glucose deprivation: OGD、oxygen deprivation with low gluocse: ODD)に対する細胞保護効果を細胞増殖アッセイ(MTS法)で確認した。低酸素培養は、2%酸素条件下で行った。
各細胞を2日間培養後、CLTを含有する培地(D-MEM)で24時間培養し、その後、CLTを含むOD、ODD、OGD負荷培地負荷培地(D-MEM with high glucose(25mM), low glucose(5.5mM), no-glucose(0mM))で24時間低酸素培養を行い、MTS法によって細胞数を評価した。また、培養後の細胞を回収し、ROS(活性酸素種)アッセイキット(CellROX reagents、Promega)を用いてROS産生量を測定した。また、細胞死関連シグナル(p38、MAPK、JNK、Caspase-3)のリン酸化をウエスタンブロット法で評価した。さらに、既報の方法(Biomaterials, 32, 1950-56, 2011)でCLTの徐放デバイス化を検討した。徐放量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC、Prominence、島津)で測定した。
結果
(1)細胞増殖アッセイ
MTS法は、生細胞によって還元されたMTS(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-5-(3-carboxymethoxyphenyl)-2-(4-sulfophenyl)-2H-tetrazolium)代謝物を吸光度測定することで細胞数を間接的に測定する方法である。図3に細胞増殖アッセイの結果を示す。図3Aは、OD負荷におけるCLTのRGC-5細胞保護効果を示し、図3Bは、ODD負荷におけるCLTのRGC-5細胞保護効果を示す。図3Cは、OGD負荷におけるCLTのRPE-J細胞保護効果を示し、図3Dは、OD負荷におけるCLTのRPE-J細胞保護効果を示す。CLTは0.03%DMSOに溶解してから添加した。図3A〜Dにおいて、縦軸はMTS吸光度(細胞数)を示し、横軸はCLT添加濃度を示す。「Int」はCLT -/DMSO -である。各実験は少なくとも3回実施し、再現性を確認した。アスタリスクはCLT 0μMに対するunpaired t-test (P<0.05)の結果を示す。図3に示すように、負荷培養によって細胞数(MTS吸光度)は減少したが、CLTを添加することで細胞数の減少が抑制された。この細胞保護効果はRGC-5及びRPE-Jのいずれにおいても、CLTが5μMから50μMの間でDose-dependentに認められた。また、OD、ODD、OGDのいずれの負荷条件でも同様の細胞保護効果を認めた。
(2)ROSアッセイ
負荷培養によって細胞内に産生されるROSをCellROX reagentで標識し、Image-based cytometer Taliシステムで標識細胞を検出することで評価した。負荷培養を行っていない細胞をコントロールとして測定し、それよりも標識(蛍光強度)が強い細胞をROS-positiveと評価した。図4にROSアッセイの結果を示す。図4Aは、ODD負荷におけるRGC-5細胞のROS-positive細胞比率を示し、図4Bは、OD負荷におけるRGC-5細胞のROS-positive細胞比率を示す。図中、RFP+は、ROS-positive細胞比率を示し、Totalは、ROS-negative細胞比率を示す。Normoxiaは、正常酸素濃度の結果を示す。図4に示すように、負荷培養によって約40%の細胞がROS-positiveであったが、CLTの添加によってROS-positive細胞の割合は減少した。このROS産生抑制効果はCLTのDose-dependentに抑制することがわかった。
(3)ウエスタンブロット法による細胞死関連シグナル発現の定量
細胞死(アポトーシス)に関わるMAPK family(p38、MAPK、JNK)のリン酸化及びCaspase-3の活性体(cleaved caspase-3)をウエスタンブロット法で測定した。Tubulin抗体でリプローブし、各活性体の発現量を標準化した。図5に結果を示す。図5Aは、OGD負荷におけるRGC-5細胞のp-38リン酸化の結果を示し、図5Bは、OGD負荷におけるRGC-5細胞のMAPKリン酸化の結果を示す。また、図5Cは、OGD負荷におけるRGC-5細胞のJNKリン酸化の結果を示し、図5Dは、OGD負荷におけるRGC-5細胞のCleave caspase-3の活性体の測定の結果を示す。各実験のタンパク質発現はImage-Jを用いてバンド強度を定量し、β‐tubulin発現量で標準化した。図5に示すように、負荷培養によって、各アポトーシス関連シグナルはいずれも増加していた。一方、CLTを添加すると、各発現量はCLTのDose-dependentに低下する傾向を認めた。
(4)CLT徐放デバイス化
デバイスはリザーバー、薬剤、徐放膜の3つから構成される。本実施例においては、2種類の徐放膜を作製し、徐放制御性を検討した。コントロールとして徐放膜のないデバイスを作製した。TEGDMをリザーバー用鋳型にキャストしUV照射して作成した。リザーバー内にクロトリマゾールを250mg/mlで混合したP40(40% PEGDM/60% TEGDM)を添加し、UV照射してペレット化した。P40若しくはP60(60% PEGDM/40% TEGDM)を薬剤上にキャストしUV照射して、徐放膜として蓋をした。デバイスをリン酸バッファーに浸漬し、定期的に回収してHPLCでCLT放出量を定量した。図6に結果を示す。図6に示すように、コントロールでは最初の数日で薬剤の大量放出(バースト)を認めた。一方、徐放膜で蓋をしたデバイスでは、バーストがなく、常に一定の放出を認めた。また、徐放膜の違いによって放出量が異なった。すなわち、PEGDM含量の低いP40を用いた場合に、より徐放性が良好であった。
本実施例により、ラット網膜細胞(RGC-5、RPE-J)に対するCLTの細胞保護作用が確認された。
CLTの徐放化により、約1か月にわたる持続徐放が可能であった。また、徐放膜によるカバー条件によって、徐放速度を制御できることがわかった。
クロトリマゾールは、新しい網膜保護剤として利用できる。臨床に使われなかった既存薬を徐放化によって付加価値を付けて新たな薬剤として市場に出すことができる。

Claims (8)

  1. クロトリマゾールを有効成分として含む網膜保護薬剤。
  2. 網膜細胞の増殖を促進し、細胞内での活性酸素種の産生を抑制し、さらに細胞死(アポトーシス)を抑制することにより網膜細胞の細胞死を抑制し、網膜細胞を保護する、請求項1記載の網膜保護薬剤。
  3. 請求項1又は2に記載の網膜保護薬剤を含む、網膜疾患の予防又は治療薬剤。
  4. 網膜疾患が、網膜細胞の死が原因となる疾患である、請求項3記載の網膜疾患の予防又は治療薬剤。
  5. 網膜疾患が、網膜色素変性症、加齢黄斑変性症、白内障、緑内障、黄斑部網膜上皮形成症、中心性網脈絡膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈分岐閉塞症、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎、網膜剥離、及び黄斑円孔からなる群から選択される、請求項3又は4に記載の網膜疾患の予防又は治療薬剤。
  6. 請求項1若しくは2に記載の網膜保護薬剤、又は請求項3〜5のいずれか1項に記載の網膜疾患用予防又は治療薬剤を含む、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)でできた薬剤リザーバーとポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)とトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)の混合物でできた徐放膜を有し、前記リザーバー内に前記薬剤が充填され前記徐放膜でカバーされており、徐放膜を通して前記薬剤が徐放される、薬剤徐放デバイス。
  7. 薬剤が、ポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)とトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)の混合物中に内包された状態でリザーバー内に充填される、請求項6記載の薬剤徐放デバイス。
  8. 脈絡膜より上で結膜より下の部分すなわち強膜下、強膜内、強膜上、結膜下又は脈絡膜上である強膜に移植される、請求項6又は7に記載の薬剤徐放デバイス。
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