JP2015093339A - 微細構造物及びその製造方法並びに脂肪族ポリカーボネート - Google Patents

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Abstract

【課題】大気圧下であっても製造が可能な、高い寸法精度を有し得る微細構造物、及びその製造プロセス、並びにそのような微細構造物を得るための材料を提供する。
【解決手段】本発明の1つの微細構造物の製造方法は、貫通孔及び/又は非貫通孔(V)を備えた微細構造物100の製造方法であって、脂肪族ポリカーボネート又はその脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことによって、その脂肪族ポリカーボネートをパターニングするパターニング工程と、その脂肪族ポリカーボネートとその下地とを覆う第1金属酸化物前駆体層を形成する前駆体層形成工程と、第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層32を得る間に、前述の脂肪族ポリカーボネートを除去する除去工程と、を含む。
【選択図】図7

Description

本発明は、微細構造物及びその製造方法並びに脂肪族ポリカーボネートに関する。
従来、微細構造物の代表例であるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術によって形成された構造物は、産業界において、加速度センサー、角速度センサー、あるいはμ−TAS(Micro−Total Analysis Systems)として活用されている。一般的には、シリコンに微細な加工を施すことによって微細構造物が製造されている。また、そのような製造に関わる技術の進歩は目覚しい。
一方、シリコンではなく、フォトリソグラフィー法によって形成したハードマスクを利用し、RIE(Reactive Ion Etching)によるプラズマエッチングによってパターニングされたポリプロピレンカーボネート(本願においては、「PPC」とも表記する)を犠牲層として、シリコン酸化膜からなる構造物を形成する技術が開示されている(非特許文献1)。
Hollie A Reed 他5名,"Fabrication of microchannels using polycarbonates as sacrificial materials",Institute of Physics Publishing,J.Micromech Microeng.11,2001,p.733−737
しかしながら、シリコンを母材とする微細構造物や、非特許文献1に開示される構造物は、いずれも、その構造物を製造するための各種の加工の際に、減圧下又は高真空下において処理するためのチャンバー及び減圧ポンプを要している。さらに、フォトリソグラフィー法を用いて高い寸法精度のパターンを形成するためには、高額な装置を用いて多くのプロセスを経る必要が生じることになる。従って、いわゆる真空プロセスやフォトリソグラフィー法を用いたプロセスを採用する限り、微細構造物の製造コストが増加するとともに、その製造に要する時間が長くなるだけでなく、製造工程の多さを考慮すれば、歩留まりの低下も避けられない。
本発明は、上述の諸問題の少なくとも1つを解決することにより、仮に大気圧下であっても製造が可能であり、寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度を有し得る微細構造物、及びその製造プロセスの実現に大きく貢献するものである。
本願発明者らは、脂肪族ポリカーボネートを活用した微細構造物であっても、高い寸法精度のパターン形成を実現するためにフォトリソグラフィー法を採用してしまうと、従来から採用されているシリコンの加工によって形成される構造物との差別化が困難であるという課題に着眼した。さらに、ガラスとシリコンとの陽極接合によって形成する構造物のように材料の種類が厳しく制限される場合も、産業界から要望される様々な性能を実現することは容易ではない。そこで、本願発明者らは、そのような課題の解決に向けて鋭意研究を行った。多くの試行錯誤と分析の結果、本願発明者らは、脂肪族ポリカーボネートを寸法精度よくパターニングする手段を真空プロセスやフォトリソグラフィー法に頼らずに、脂肪族ポリカーボネート自身に型押し加工を施すか、あるいは脂肪族ポリカーボネートの層を形成するための下地に対して型押し加工を施すことが、上述の技術課題の解決し得る有効な手段であることを見出した。特に、脂肪族ポリカーボネート自身に対して型押し加工を施すことによるパターンの形成は、より高い寸法精度を実現し得ることを併せて見出した。本発明は、上述の視点と分析に基づいて創出された。
本発明の1つ微細構造物の製造方法は、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物の製造方法であって、脂肪族ポリカーボネート又はその脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことによって、その脂肪族ポリカーボネートをパターニングするパターニング工程と、その脂肪族ポリカーボネートとその下地とを覆う第1金属酸化物前駆体層を形成する前駆体層形成工程と、第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、前述の脂肪族ポリカーボネートを除去する除去工程と、を含む。
この微細構造物の製造方法によれば、いわゆる犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートをパターニングする際に、脂肪族ポリカーボネート又はその脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことにより、例えば数十nm〜数百μmという、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターン形成を、大気圧下であっても実現することができる。従って、この微細構造物の製造方法によれば、微細構造物の製造コストの低減とともに、その製造に要する時間の短縮を実現し得る。加えて、フォトリソグラフィー法のような厳格に管理された作業環境における複雑な工程を経る必要がないため、歩留まりの向上も実現し得る。さらに、第1金属酸化物前駆体層の材料を適宜選定することにより、絶縁体、導体、又は半導体といった種々の電気特性や、種々の応力特性等を持ち得る第1金属酸化物層が、上述のとおり高い寸法精度の貫通孔及び/又は非貫通孔を備えることができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、製造された微細構造物における脂肪族ポリカーボネートの残渣の影響はほとんど無いといえる。なお、例えば、脂肪族ポリカーボネートの溶液を出発材として、その溶液の塗布等により形成された下地に対して型押し加工を施した後に、焼成することによって脂肪族ポリカーボネートを形成する場合は、その脂肪族ポリカーボネートの寸法精度がより高まることになる。
また、本発明の1つの微細構造物は、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物であって、型押し加工を施すことによってパターニングされた脂肪族ポリカーボネートと、その脂肪族ポリカーボネートの下地とを覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、その脂肪族ポリカーボネートが除去されることによって前述の貫通孔及び/又は前述の非貫通孔が形成されるものである。
この微細構造物によれば、犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートに型押し加工を施すことによってパターニングされているため、例えば数十nm〜数百μmという、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンを有することができる。また、第1金属酸化物前駆体層の材料を適宜選定することにより、絶縁体、導体、又は半導体といった種々の電気特性や、種々の応力特性等を持ち得る第1金属酸化物層は、上述のとおり高い寸法精度の貫通孔及び/又は非貫通孔を備えることができる。従って、そのような型押し加工によって形成される貫通孔及び/又は非貫通孔を備えたこの微細構造物は、精密なデバイスの一部として広く活用することができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、微細構造物に対する脂肪族ポリカーボネートの残渣の影響はほとんど無いといえる。
また、本発明のもう1つの微細構造物は、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物であって、型押し加工を施すことによってパターニングされた脂肪族ポリカーボネートの下地と、前記脂肪族ポリカーボネートとを覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、その脂肪族ポリカーボネートが除去されることによって前述の貫通孔及び/又は前述の非貫通孔が形成されるものである。
この微細構造物によれば、型押し加工が施された脂肪族ポリカーボネートの下地によって犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートがパターニングされているため、例えば数十nm〜数百μmという、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンを有することができる。また、型押し加工を施す対象が下地であるため、その下地の厚みの自由度が高まることから、この微細構造物の設計の自由度も高まることになる。また、第1金属酸化物前駆体層の材料を適宜選定することにより、絶縁体、導体、又は半導体といった種々の電気特性を持ち得る第1金属酸化物層は、上述のとおり高い寸法精度の貫通孔及び/又は非貫通孔を備えることができる。従って、そのような型押し加工によって形成される貫通孔及び/又は非貫通孔を備えたこの微細構造物は、精密なデバイスの一部として広く活用することができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、微細構造物に対する脂肪族ポリカーボネートの残渣の影響はほとんど無いといえる。
また、本発明の1つの脂肪族ポリカーボネートは、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物を形成する際に用いられる脂肪族ポリカーボネートであって、型押し加工を施すことによってパターニングされた状態を覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、除去されることによって前述の貫通孔及び/又は前述の非貫通孔が形成されるものである。
この脂肪族ポリカーボネートによれば、型押し加工を施すことによってパターニングされた状態の脂肪族ポリカーボネートを、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物のための犠牲層として活用している。従って、型押し加工による、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンの実現に寄与ることができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、この脂肪族ポリカーボネートの残渣は、微細構造物に対してほとんど影響しないといえる。なお、この脂肪族ポリカーボネートのパターニングは、脂肪族ポリカーボネート自身に型押し加工を施すことによっても、あるいは脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことによってその脂肪族ポリカーボネートのパターニングがされてもよい。
なお、上述の各発明において、上述の下地が、第2金属酸化物前駆体層であり、かつ前記第1金属酸化物前駆体層と前記下地とを加熱することにより、前記下地が第1金属酸化物層と接着する第2金属酸化物となることは採用し得る好適な他の一態様である。特に、第1金属酸化物と第2金属酸化物とが、加熱される過程で、又は加熱の結果として接着することは、微細構造物の信頼性及び安定性を高めることにつながる。
なお、本願における「基板」とは、板状体の基礎に限らず、その他の形態の基礎ないし母材を含む。また、本願における「層」は、層のみならず膜をも含む概念である。逆に、本願における「膜」は、膜のみならず層をも含む概念である。また、本願における「下地」とは、膜(又は層)を形成するための基礎となるものを指し、その形態は特に限定されない。
本発明の1つの微細構造物の製造方法によれば、いわゆる犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートをパターニングする際に、脂肪族ポリカーボネート又はその脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことにより、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターン形成を、大気圧下であっても実現することができる。
また、本発明の1つの微細構造物によれば、犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートに型押し加工を施すことによってパターニングされているため、常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンを有することができる。また、本発明のもう1つの微細構造物によれば、型押し加工が施された脂肪族ポリカーボネートの下地によって犠牲層となる脂肪族ポリカーボネートがパターニングされているため、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンを有することができる。また、型押し加工を施す対象が下地であるため、その下地の厚みの自由度が高まることから、この微細構造物の設計の自由度も高まることになる。
加えて、本発明の1つの脂肪族ポリカーボネートによれば、型押し加工を施すことによってパターニングされた状態の脂肪族ポリカーボネートを、貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物のための犠牲層として活用しているため、型押し加工による、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンの実現に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における脂肪族ポリカーボネート層の微細パターンの一例のAFM像である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における微細構造物の一例の断面SEM写真である。 本発明の第1の実施形態における脂肪族ポリカーボネートのTG−DTA特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における微細構造物の製造方法の一過程を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における他の微細構造物の断面模式図である。
本発明の実施形態である微細構造物及びそれらの製造方法を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。なお、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしも互いの縮尺を保って記載されるものではない。さらに、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略され得る。
<第1の実施形態>
1.本実施形態の微細構造物の全体構成
図1乃至図4、図6、及び図7は、それぞれ、微細構造物100の製造方法の一過程を示す断面模式図である。本実施形態においては、微細構造物100は、貫通孔と非貫通孔の群から選択される少なくとも1種を備えている。また、図8は、本実施形態における微細構造物100の一例の断面SEM写真である。
(1)脂肪族ポリカーボネートの製造工程
本実施形態の脂肪族ポリカーボネートの代表例の1つである、ポリプロピレンカーボネート(PPC)を、以下のように製造した。
まず、金属触媒である、有機亜鉛触媒を製造する。具体的には、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管を備えた300mL容の四つ口フラスコに、酸化亜鉛8.1g(100ミリモル)、グルタル酸12.7g(96ミリモル)、酢酸0.1g(2ミリモル)、及びトルエン130g(150mL)を仕込んだ。次に、反応系内を窒素雰囲気に置換した後、そのフラスコを55℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌することにより、前述の各材料の反応処理を行った。その後、110℃まで昇温し、さらに同温度で4時間攪拌して共沸脱水させ、水分のみを除去した。その後、そのフラスコを室温まで冷却することにより、有機亜鉛触媒を含む反応液を得た。
この反応液の一部を分取し、ろ過して得た有機亜鉛触媒について、IRを測定(サーモニコレージャパン株式会社製、商品名:AVATAR360)した。その結果、カルボン酸基に基づくピークは認められなかった。
次に、攪拌機、ガス導入管、温度計を備えた1L容のオートクレーブの系内をあらかじめ窒素雰囲気に置換した後、上述の有機亜鉛触媒を含む反応液8.0mL(有機亜鉛触媒を1.0g含む)、ヘキサン131g(200mL)、及びプロピレンオキシド46.5g(0.80モル)を仕込んだ。次に、攪拌しながら二酸化炭素を加えることによって反応系内を二酸化炭素雰囲気に置換し、反応系内が1.5MPaとなるまで二酸化炭素を充填した。その後、そのオートクレーブを60℃に昇温し、反応により消費される二酸化炭素を補給しながら6時間重合反応を行なった。
反応終了後、オートクレーブを冷却して脱圧し、ろ過した。その後、減圧乾燥することによりPPC(不可避不純物を含み得る。以下、同じ)を80.8g得た。
得られたPPCは、下記の物性を有することから同定することができた。
IR(KBr)の吸収ピーク:1742,1456,1381,1229,1069,787(いずれも単位はcm−1
また、得られたPPCの数平均分子量は、52000であった。
ところで、上述の脂肪族ポリカーボネートの数平均分子量は52000であったが、この数値に限定されない。例えば、数平均分子量が5000〜1000000であれば、好適に使用することができる。また、より好ましい数平均分子量は、10000〜500000である。なお、脂肪族ポリカーボネートの数平均分子量が5000未満の場合、脂肪族ポリカーボネートの溶液を使用する際に溶液の粘度が低くなり、ハンドリングが困難になる、パターニング後の脂肪族ポリカーボネートの寸法自由度が低下するという問題が生じ得る。また、脂肪族ポリカーボネートの数平均分子量が1000000を超える場合、脂肪族ポリカーボネートの溶液を使用する際に溶液の粘度が高くなり、ハンドリングが困難になる、パターニング後の脂肪族ポリカーボネートの寸法精度が低下するという問題が生じ得る。
[脂肪族ポリカーボネートの数平均分子量の測定方法]
上述の脂肪族ポリカーボネート濃度が0.5質量%のクロロホルム溶液を調製し、高速液体クロマトグラフを用いて測定した。測定後、同一条件で測定した数平均分子量が既知のポリスチレンと比較することにより、分子量を算出した。また、測定条件は、以下の通りである。
機種:HLC−8020
カラム:GPCカラム
(東ソー株式会社の商品名:TSK GEL Multipore HXL−M)
カラム温度:40℃
溶出液:クロロホルム
流速:1mL/分
また、本実施形態において、脂肪族ポリカーボネートを含む溶液に採用される有機溶媒は、脂肪族ポリカーボネートを溶解可能な有機溶媒であれば特に限定されない。有機溶媒の具体例は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、α−ターピネオール、β−ターピネオール、N−メチル−2−ピロリドン、イソプロピルアルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トルエン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどである。
また、本実施形態で用いられる脂肪族ポリカーボネートの種類は特に限定されない。好適には、熱分解性の良い吸熱分解型の脂肪族ポリカーボネートが用いられる。なお、脂肪族ポリカーボネートの熱分解反応が吸熱反応であることは、示差熱測定法(DTA)によって確認することができる。このような脂肪族ポリカーボネートは、酸素含有量が高く、比較的低温で低分子化合物に分解することが可能であるため、金属酸化物中の炭素不純物に代表される不純物の残存量を低減させることに積極的に寄与する。
また、例えば、エポキシドと二酸化炭素とを重合反応させた脂肪族ポリカーボネートも、本実施形態において採用し得る好適な一態様である。このようなエポキシドと二酸化炭素とを重合反応させた脂肪族ポリカーボネートを用いることにより、脂肪族ポリカーボネートの構造を制御することで吸熱分解性を向上させられる所望の分子量を有する脂肪族ポリカーボネートが得られるという効果が奏される。とりわけ、脂肪族ポリカーボネートの中でも酸素含有量が高く、比較的低温で低分子化合物に分解する観点から言えば、脂肪族ポリカーボネートは、ポリエチレンカーボネート、及びポリプロピレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、上述のエポキシドは、二酸化炭素と重合反応して主鎖に脂肪族を含む構造を有する脂肪族ポリカーボネートとなるエポキシドであれば特に限定されない。例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、1−オクテンオキシド、1−デセンオキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、3−フェニルプロピレンオキシド、3,3,3−トリフルオロプロピレンオキシド、3−ナフチルプロピレンオキシド、3−フェノキシプロピレンオキシド、3−ナフトキシプロピレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、3−ビニルオキシプロピレンオキシド、及び3−トリメチルシリルオキシプロピレンオキシド等のエポキシドは、本実施形態において採用し得る一例である。これらのエポキシドの中でも、二酸化炭素との高い重合反応性を有する観点から、エチレンオキシド、及びプロピレンオキシドが好適に用いられる。なお、上述の各エポキシドは、それぞれ単独で使用されてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられることもできる。
また、上述とおり、脂肪族ポリカーボネートの製造方法の一例として、上述のエポキシドと二酸化炭素とを金属触媒の存在下で重合反応させる方法等が採用され得る。
また、上述の金属触媒の代表的な例は、アルミニウム触媒、又は亜鉛触媒である。これらの中でも、エポキシドと二酸化炭素との重合反応において高い重合活性を有することから、亜鉛触媒が好ましく用いられる。また、上述とおり、亜鉛触媒の中でも有機亜鉛触媒が特に好ましく用いられる。
また、上述の有機亜鉛触媒の代表的な例は、
酢酸亜鉛、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜鉛触媒;あるいは、
一級アミン、2価のフェノール、2価の芳香族カルボン酸、芳香族ヒドロキシ酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族モノカルボン酸等の化合物と亜鉛化合物とを反応させることにより得られる有機亜鉛触媒など
である。
これらの有機亜鉛触媒の中でも、より高い重合活性を有することから、亜鉛化合物と、脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族モノカルボン酸とを反応させて得られる有機亜鉛触媒を採用することは好適な一態様である。
また、重合反応に用いられる上述の金属触媒の使用量は、エポキシド100質量部に対して、0.001〜20質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましい。金属触媒の使用量が0.001質量部未満の場合、重合反応が進行しにくくなるおそれがある。また、金属触媒の使用量が20質量部を超える場合、使用量に見合う効果がなく経済的でなくなるおそれがある。
上述の重合反応において必要に応じて用いられる反応溶媒は、特に限定されるものではない。この反応溶媒は、種々の有機溶媒が適用し得る。この有機溶媒の具体例は、
ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
クロロメタン、メチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、エチルクロリド、トリクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、クロルベンゼン、ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒など
である。
また、上述の反応溶媒の使用量は、反応を円滑にさせる観点から、エポキシド100質量部に対して、500質量部以上10000質量部以下であることが好ましい。
また、上述の重合反応において、エポキシドと二酸化炭素とを金属触媒の存在下で反応させる方法としては、特に限定されるものではない。例えば、オートクレーブに、上述のエポキシド、金属触媒、及び必要により反応溶媒を仕込み、混合した後、二酸化炭素を圧入して、反応させる方法が採用され得る。
加えて、上述の重合反応において用いられる二酸化炭素の使用圧力は、特に限定されない。代表的には、0.1MPa〜20MPaであることが好ましく、0.1MPa〜10MPaであることがより好ましく、0.1MPa〜5MPaであることがさらに好ましい。二酸化炭素の使用圧力が20MPaを超える場合、使用圧力に見合う効果がなく経済的でなくなるおそれがある。
また、上述の重合反応における重合反応温度は、特に限定されない。代表的には、30〜100℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。重合反応温度が30℃未満の場合、重合反応に長時間を要するおそれがある。また、重合反応温度が100℃を超える場合、副反応が起こり、収率が低下するおそれがある。重合反応時間は、重合反応温度により異なるために一概には言えないが、代表的には、2時間〜40時間であることが好ましい。
重合反応終了後は、ろ過等によりろ別し、必要により溶媒等で洗浄後、乾燥させることにより、脂肪族ポリカーボネートを得ることができる。
(2)脂肪族ポリカーボネートの型押し工程
次に、本実施形態の脂肪族ポリカーボネートである、ポリプロピレンカーボネート(PPC)の溶液を出発材として、図1に示すように、この脂肪族ポリカーボネートの下地となるシリコン基板(以下、単に「基板」ともいう)10上に脂肪族ポリカーボネート層20を形成する。なお、本実施形態の脂肪族ポリカーボネート層20を形成するための溶液の溶媒は、diethyleneglycolmonoethyl ether(DGMEEとも表記される)であり、溶質であるPPCの濃度は、6.25%である。また、本実施形態においては、基板10上に、スピンコーティング法によって形成した、膜厚330nmの脂肪族ポリカーボネート層20を形成する。なお、スピンコーティングの条件及び/又は回数によって、脂肪族ポリカーボネート層20の所望の厚みを得ることができる。
なお、本実施形態では、高い塑性変形能力を得た前駆体層に対して型押し加工を施すこととしている。その結果、型押し加工を施す際に印加する圧力が0.1MPa以上20MPa以下という低い圧力であっても、各前駆体層が型の表面形状に追随して変形するようになり、所望の型押し構造を高い精度で形成することが可能となる。また、その圧力を0.1MPa以上20MPa以下という低い圧力範囲に設定することにより、型押し加工を施す際に型が損傷し難くなるとともに、大面積化にも有利となる。
ここで、上記の圧力を「0.1MPa以上20MPa以下」の範囲内としたのは、以下の理由による。まず、その圧力が0.1MPa未満の場合には、圧力が低すぎて各前駆体層を型押しすることができなくなる場合があるからである。なお、脂肪族ポリカーボネートとしてポリプロピレンカーボネートを採用する場合は、ポリプロピレンカーボネートが比較的柔らかい材料であることから、0.1MPa程度であっても、型押し加工が可能となる。他方、その圧力が20MPaもあれば、十分に前駆体層を型押しすることができるため、これ以上の圧力を印加する必要がないからである。前述の観点から言えば、上述の第2の実施形態における型押し工程においては、0.5MPa以上10MPa以下の範囲内にある圧力で型押し加工を施すことが、より好ましい。
なお、本実施形態の下地を形成する基板10は、上述のシリコン基板に限定されず、一般的な電子デバイス又はMEMS(又は、NEMS,Nano Electro Mechanical Systemsの略)に用いられる基板を用いることができる。例えば、高耐熱ガラス、SiO/Si基板(すなわち、シリコン基板上に酸化シリコン膜を形成した基板)、アルミナ(Al)基板、STO(SrTiO)基板、Si基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板等、半導体基板(例えば、Si基板、SiC基板、Ge基板等)を含む、種々の絶縁性基材が適用できる。なお、絶縁性基板には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリオレフィン類、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、アラミド、芳香族ポリアミドなどの材料からなる、フィルム又はシートが含まれる。また、基板の厚さは特に限定されないが、例えば3μm以上300μm以下である。また、基板は、硬質であってもよく、フレキシブルであってもよい。
その後、脂肪族ポリカーボネート層20を、大気中で、所定時間(例えば、5分間)、150℃で加熱する予備焼成が行われる。なお、この予備焼成においては、PPC自身は分解しない又は実質的に分解していないが、溶媒成分はほぼ蒸発ないし分解することによって消失することになる。
本実施形態においては、予備焼成が行われた後、脂肪族ポリカーボネート層20に対して型押し加工が施される。具体的には、図2に示すように、100℃以上200℃以下(代表的には、150℃)に加熱した状態で、第1金属酸化物前駆体層用型M1を用いて、0.1MPa以上20MPa以下(代表的には、10MPa)の圧力で脂肪族ポリカーボネート層20に対して型押し加工を施す。その結果、図3に示すように、脂肪族ポリカーボネート層20の型押し構造が形成される。
その後、本実施形態では、大気圧下においてプラズマを照射し、脂肪族ポリカーボネート層20の全体を表面側からエッチングする。具体的には、エッチング処理チャンバー内に、酸素(O)が導入された状態で、15Wの電力が印加される条件で形成されたプラズマにより脂肪族ポリカーボネート層20のエッチングが行われる。その結果、図4に示すように、パターンが形成されない領域(除去対象領域)の脂肪族ポリカーボネート層20が除去される一方、パターンが形成される領域の脂肪族ポリカーボネート層20は一定以上の厚みを残すため、最終的にパターンが形成される。なお、本実施形態においては、例えば数十nm〜数百μmという、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターン形成を、大気圧下であっても実現することができることは特筆に価する。
より具体的な本実施形態の実施例として、脂肪族ポリカーボネート層20であるPPCからなる層によって形成された微細なパターンを示す。図5は、本実施形態における脂肪族ポリカーボネート層20の微細パターンの一例のAFM像である。図5に示すように、500nm以下の幅と高さを持つライン・アンド・スペースのパターンが、寸法精度よく形成され得ることが確認できる。
ここで、型押し加工が行われた後に上述の大気圧下におけるプラズマエッチングを行うことは、型押し加工が施された脂肪族ポリカーボネート層20の残膜(不要な部分)の除去をより確度高く、容易に実現する観点から好適な一態様である。このエッチング工程により、最終的な脂肪族ポリカーボネート層20の薄層化(例えば、10nm〜30nm程度)をより確度高く実現することになる。なお、大気圧エッチングの代わりに、例えば、紫外線による又は紫外線とオゾンとの併用による、脂肪族ポリカーボネート層20の残膜(不要な部分)の除去を行うことも採用し得る一態様である。従って、型押し加工が施された脂肪族ポリカーボネート層20の残膜(不要な部分)の除去は、様々な公知の手段が採用され得る。
(3)第1金属酸化物前駆体層の形成工程
その後、図6に示すように、パターニングされた脂肪族ポリカーボネート層20、及び基板10上に、第1金属酸化物前駆体溶液を出発材として、第1金属酸化物前駆体層30がスピンコーティング法により形成される。なお、スピンコーティングの条件及び/又は回数によって、第1金属酸化物前駆体層30及び第1金属酸化物の層の所望の厚みを得ることができる。
なお、本実施形態の脂肪族ポリカーボネート層20及び第1金属酸化物前駆体層30を形成する方法は、スピンコーティング法に限定されない。エネルギーの消費が少ない製造プロセスを用いた層の形成は、好適な一態様である。より具体的の他の例は、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法、又はロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、リバースコート、グラビアコートなどの塗工法などである。特に、簡便な方法であるスピンコーティング法、及びスクリーン印刷により基板に層を形成することが好ましい。
(4)本焼成による第1金属酸化物層の形成工程
本実施形態においては、第1金属酸化物前駆体層30に対して100℃で加熱する予備焼成が行われた後に、400℃で加熱する本焼成が行われることにより、図7に示すように第1金属酸化物層32が形成される。ここで、本実施形態の第1金属酸化物前駆体を焼成することによって得られる第1金属酸化物の例は、酸化されたときに酸化物半導体(不可避不純物を含み得る。以下、同じ)、酸化物絶縁体(不可避不純物を含み得る。以下、同じ)、又は酸化物導電体(不可避不純物を含み得る。以下、同じ)となる金属に、配位子が配位した構造(代表的には錯体構造)を有する材料である。従って、所望の性能を得るために、前述の各特性を備える第1金属酸化物の1つ又は2つ以上を選択することができる。例えば、金属有機酸塩、金属無機酸塩、金属ハロゲン化物、又は各種の金属アルコキシドも本実施形態の第1金属酸化物の前駆体に含まれ得る。なお、代表的な第1金属酸化物の前駆体の一例は、ジルコニウム(IV)テトラブトキシドと2−エチルヘキサンジルコニウムを、プロピオン酸に溶解した溶液である。この溶液を焼成することによって酸化ジルコニウムを形成することができる。また、他の一例は、インジウムアセチルアセトナートと塩化亜鉛をプロピオン酸に溶解した溶液である。この溶液を焼成することによって酸化物半導体であるインジウム−亜鉛酸化物を形成することができる。
なお、酸化されたときに酸化物導電体となる金属の例は、インジウム、ルテニウム、亜鉛、スズ、インジウム−亜鉛、インジウム−スズ、及びインジウム−ガリウム−亜鉛の群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。なお、前述の各金属は、酸化されたときに酸化物導電体のみとしてではなく、酸化物半導体としての役割をも果たし得る。
また、酸化されたときに酸化物半導体となる金属の例は、インジウム、スズ、亜鉛、カドミウム、チタン、銀、銅、タングステン、ニッケル、インジウム−亜鉛、インジウム−スズ、インジウム−ガリウム−亜鉛、アンチモン−スズ、ガリウム−亜鉛の群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。但し、素子性能や安定性等の観点から言えば、インジウム、インジウム−亜鉛が、酸化されたときに酸化物半導体となる金属として採用されることが好ましい。
また、酸化されたときに酸化物絶縁体となる金属の例は、ジルコニウム、シリコン、
チタン、タンタル、ビスマス、ニオブ、及びランタン−ジルコニウムの群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。なお、前述の各金属は、酸化されたときに酸化物絶縁性のみとしてではなく、酸化物半導体としての役割をも果たし得る。
(5)本焼成の過程における脂肪族ポリカーボネート層の除去工程
上述の、第1金属酸化物前駆体層30に対して予備焼成が行われた後に、400℃で加熱する本焼成の処理の過程(代表的には、昇温の過程)において、脂肪族ポリカーボネート層20の分解反応が生じることになる。換言すれば、第1金属酸化物前駆体層30を加熱して第1金属酸化物層32を得る間に、脂肪族ポリカーボネート層20が除去される。その結果、図7に示すように、第1金属酸化物層32及び基板10によって形成される貫通孔及び/又は非貫通孔(図7のV領域)を備えた微細構造物100が製造される。なお、本実施形態の貫通孔又は非貫通孔は、流体の流路として活用することができるが、貫通孔又は非貫通孔の活用例は、流路に限定されない。例えば、非貫通孔が、第1金属酸化物層32によって形成される中空構造である場合は、例えば、MEMS又はNEMSの分野におけるマイクロポンプのような中空構造を組み合わせた構造物を製造することができる観点から、採用し得る好適な一態様である。
より具体的な本実施形態の実施例として、第1金属酸化物層32である酸化ジルコニウムの層と基板10とによって形成された貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物100を示す。図8は、本実施形態における微細構造物100の一例の断面SEM写真である。なお、貫通孔及び/又は非貫通孔はV領域で示されている。図8は、約400nmの幅と約50nmの高さを持つ貫通孔及び/又は非貫通孔を寸法精度よく形成することができることを示している。
[脂肪族ポリカーボネートのTG−DTA(熱重量測定及び示差熱)特性評価]
ところで、上述の(4)及び(5)に記載のとおり、第1金属酸化物の形成過程において脂肪族ポリカーボネート層20が除去されることは、図9に示す本実施形態のポリプロピレンカーボネートのTG−DTA特性からも裏付けられる。
図9は、本実施形態の脂肪族ポリカーボネート(より具体的には、PPC)のTG−DTA特性を示すグラフである。なお、図9における実線は、熱重量(TG)測定結果であり、同図内の点線は示差熱(DTA)測定結果である。
図9における熱重量測定の結果から、140℃付近から190℃付近にかけて、PPCの分解ないし除去による重量の顕著な減少が見られた。なお、この分解により、PPCは、二酸化炭素と水に変化していると考えられる。また、図9に示す結果から、190℃付近において、PPCが90wt%以上分解され、除去されていることが確認された。なお、さらに詳しく見ると、250℃付近において、PPCが95wt%以上分解され、260℃付近において、PPCがほぼ全て(99wt%以上)分解されていることが分かる。従って、第1金属酸化物が形成される温度(本焼成の温度)が、260℃以上であれば、図7及び図8に示すように、脂肪族ポリカーボネート層20が除去されることになる。なお、図7及び図8におけるVで示される空間が閉空間である場合でも、ポリプロピレンの分解によって生成されるガス(二酸化炭素や水蒸気)は、第1金属酸化物層32又は第1金属酸化物層32に至るまでの第1金属酸化物前駆体層を通過して外部に出されると考えられる。
上述のとおり、本実施形態の脂肪族ポリカーボネートは、微細構造物100を形成する際に、型押し加工を施すことによってパターニングされた状態を覆う第1金属酸化物前駆体層30を加熱して第1金属酸化物層32を得る間に、いわば犠牲層として除去されることになる。従って、型押し加工による、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターンの実現に寄与することができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、この脂肪族ポリカーボネートの残渣は、微細構造物に対してほとんど影響しないといえる。
また、本実施形態の微細構造物100によれば、いわゆる犠牲層となる脂肪族ポリカーボネート層20をパターニングする際に、脂肪族ポリカーボネート20に型押し加工を施すことにより、例えば数十nm〜数百μmという、非常に寸法自由度が大きく、かつ高い寸法精度のパターン形成を、大気圧下であっても実現することができる。従って、微細構造物100及びその製造方法によれば、微細構造物100の製造コストの低減とともに、その製造に要する時間の短縮を実現し得る。加えて、本実施形態においては、フォトリソグラフィー法のような厳格に管理された作業環境における複雑な工程を経る必要がないため、歩留まりの向上も実現し得る。さらに、第1金属酸化物前駆体層30の材料を適宜選定することにより、絶縁体、導体、又は半導体といった種々の電気特性や、種々の応力特性等を持ち得る第1金属酸化物層32が、上述のとおり高い寸法精度の貫通孔及び/又は非貫通孔を備えることができる。また、加熱によって除去され得る脂肪族ポリカーボネートを犠牲層として貫通孔及び/又は非貫通孔を形成するため、製造された微細構造物における脂肪族ポリカーボネートの残渣の影響はほとんど無いといえる。さらに、本実施形態においては、脂肪族ポリカーボネートの溶液を出発材とする下地に対して型押し加工を施した後に、焼成することによって脂肪族ポリカーボネート層20を形成するため、脂肪族ポリカーボネート層20の寸法精度がより高まることになる。
<第2の実施形態>
1.本実施形態の微細構造物の全体構成
図10乃至図16は、それぞれ、微細構造物200の製造方法の一過程を示す断面模式図である。本実施形態においては、微細構造物200は、下地である第2金属酸化物層212に設けられた貫通孔と非貫通孔の群から選択される少なくとも1種を備えている点を除いて、第1の実施形態と同様の材料及び工程が採用されている。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
(1)第2金属酸化物前駆体層の形成工程
本実施形態においては、図10に示すように、基板10上に、第2金属酸化物前駆体溶液を出発材として、第2金属酸化物前駆体層210がスピンコーティング法により形成される。なお、スピンコーティングの条件及び/又は回数によって、第2金属酸化物前駆体層210及び第1金属酸化物の層の所望の厚みを得ることができる。また、本実施形態における下地は、第2金属酸化物前駆体層210又は第2金属酸化物層212である。
なお、本実施形態の第2金属酸化物前駆体を焼成することによって得られる第2金属酸化物の例は、第1金属酸化物と同様に、酸化されたときに酸化物半導体、酸化物絶縁体、又は酸化物導電体となる金属に、配位子が配位した構造(代表的には錯体構造)を有する材料である。よって、所望の性能を得るために、前述の各特性を備える第2金属酸化物の1つ又は2つ以上を選択することができる。具体例は、第1金属酸化物と同様である。
その後、第2金属酸化物前駆体層210を、大気中で、所定時間(例えば、5分間)、100℃で加熱する予備焼成が行われる。
(2)第2金属酸化物前駆体層の型押し工程
予備焼成の後、第2金属酸化物前駆体層210対して型押し加工が施される。具体的には、図11に示すように、100℃以上300℃以下(代表的には、200℃)に加熱した状態で、第2金属酸化物前駆体層用型M2を用いて、0.1MPa以上20MPa以下(代表的には、10MPa)の圧力で第2金属酸化物前駆体層210に対して型押し加工を施す。その結果、図12に示すように、第2金属酸化物前駆体層210の型押し構造が形成される。
(3)脂肪族ポリカーボネート層の形成工程
本実施形態の脂肪族ポリカーボネートである、ポリプロピレンカーボネート(PPC)の溶液を出発材として、この脂肪族ポリカーボネートの下地となる第2金属酸化物前駆体層210上に脂肪族ポリカーボネート層20を形成する。その結果、図13に示すように、第2金属酸化物前駆体層210が備える凹部内に、脂肪族ポリカーボネートが理想的には埋まるように、第2金属酸化物前駆体層210上に脂肪族ポリカーボネート層20が形成される。なお、図13では、第2金属酸化物前駆体層210が備える凹部内に脂肪族ポリカーボネートが完全に埋められているが、本実施形態はそのような態様に限定されない。例えば、凹部の下方(すなわち。基板10側)の一部に空隙が仮に形成されていたとしても、凹部の上方側が十分に埋められていれば、後述する第1金属酸化物前駆体層30及び第2金属酸化物前駆体層210の本焼成工程において、寸法精度よく貫通孔及び/又は非貫通孔(図16において、V領域で示されている)が形成されることになる。
(4)脂肪族ポリカーボネートのパターンの形成工程
その後、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、大気圧下においてプラズマを照射し、第2金属酸化物前駆体層210の全体を表面側からエッチングする。エッチング時間等の条件を調整することにより、図14に示すように、第2金属酸化物前駆体層210が備える凹部内の脂肪族ポリカーボネートを除いて、脂肪族ポリカーボネート層20が除去される。従って、凹部内の脂肪族ポリカーボネート(脂肪族ポリカーボネート層20)は、その凹部の形状に基づくパターンを形成することになる。
(5)第1金属酸化物前駆体層の形成工程
その後、図15に示すように、パターニングされた脂肪族ポリカーボネート層20、及び第2金属酸化物前駆体層210上に、第1金属酸化物前駆体溶液を出発材として、第1金属酸化物前駆体層30が、第1の実施形態と同様に、スピンコーティング法により形成される。
(6)本焼成による第1金属酸化物層の形成工程
本実施形態においては、第1金属酸化物前駆体層30及び第2金属酸化物前駆体層210に対して100℃で加熱する予備焼成が行われた後に、400℃で加熱する本焼成が行われることにより、図16に示すように第1金属酸化物層32及び第2金属酸化物層212が形成される。
(7)本焼成の過程における脂肪族ポリカーボネート層の除去工程
また、上述の、第1金属酸化物前駆体層30及び第2金属酸化物前駆体層210に対して予備焼成が行われた後に、400℃で加熱する本焼成の処理の過程(代表的には、昇温の過程)において、凹部内の脂肪族ポリカーボネート層20の分解反応が生じることになる。換言すれば、第1金属酸化物前駆体層30及び第2金属酸化物前駆体層210を加熱して第1金属酸化物層32及び第2金属酸化物層212を得る間に、凹部内の脂肪族ポリカーボネート層20除去される。その結果、図16に示すように、第1金属酸化物層32及び第2金属酸化物層212によって形成される貫通孔及び/又は非貫通孔(図16のV領域)を備えた微細構造物200が製造される。
なお、第1金属酸化物前駆体層30と下地である第2金属酸化物前駆体層210とを加熱することにより、その下地が第1金属酸化物層32と接着する第2金属酸化物層212となるように第2金属酸化物層212の材料を選定することは非常に好適な一態様である。特に、第1金属酸化物層32と第2金属酸化物層212とが、加熱される過程で、又は加熱の結果として接着することは、微細構造物の信頼性及び安定性を高めることにつながる。
また、本実施形態においても、貫通孔又は非貫通孔(図16のV領域)は、流体の流路として活用することができるが、貫通孔又は非貫通孔の活用例は、流路に限定されない。例えば、非貫通孔が、第1金属酸化物層32と第2金属酸化物層212とによって形成される中空構造である場合、例えば、MEMS又はNEMSの分野におけるマイクロポンプのような中空構造を組み合わせた構造物を製造することができる観点から、採用し得る好適な一態様である。
加えて、下地である第2金属酸化物層212を型押し加工によって自由に形状を設計することができるため、第2金属酸化物層212の厚み方向(換言すれば、貫通孔又は非貫通孔の深さ方向)に対しても高い自由度を有する。従って、図17に示すように、第2金属酸化物前駆体層用型を変更することにより、より容易に、第2金属酸化物層212の厚み方向(換言すれば、貫通孔又は非貫通孔の深さ方向)が異なる、より複雑な微細構造物300を製造し得る点は特筆すべきである。
<その他の実施形態>
上述の各実施形態における型押し工程において、予め、型押し面が接触することになる各前駆体層の表面に対する離型処理及び/又はその型の型押し面に対する離型処理を施しておき、その後、各前駆体層に対して型押し加工を施すことが好ましい。そのような処理を施すことにより、各前駆体層と型との間の摩擦力を低減することができるため、各前駆体層に対してより一層精度良く型押し加工を施すことが可能となる。なお、離型処理に用いることができる離型剤としては、界面活性剤(例えば、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等)、フッ素含有ダイヤモンドライクカーボン等を例示することができる。
以上述べたとおり、上述の各実施形態の開示は、それらの実施形態の説明のために記載したものであって、本発明を限定するために記載したものではない。加えて、各実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、各種のセンサーを含む電子デバイス分野、MEMS(NEMS)分野、医療機器分野など、幅広い産業分野に適用され得る。
10 基板
20 脂肪族ポリカーボネート層
30 第1金属酸化物前駆体層
32 第1金属酸化物層
100,200,300 微細構造物
210 第2金属酸化物前駆体層
212 第2金属酸化物層
M1 第1金属酸化物前駆体層用型
M2 第2金属酸化物前駆体層用型

Claims (11)

  1. 貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物の製造方法であって、
    脂肪族ポリカーボネート又は前記脂肪族ポリカーボネートの下地に型押し加工を施すことによって、前記脂肪族ポリカーボネートをパターニングするパターニング工程と、
    前記脂肪族ポリカーボネートと前記下地とを覆う第1金属酸化物前駆体層を形成する前駆体層形成工程と、
    第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、前記脂肪族ポリカーボネートを除去する除去工程と、を含む。
    微細構造物の製造方法。
  2. 前記下地が、第2金属酸化物前駆体層であり、かつ前記第1金属酸化物前駆体層と前記下地とを加熱することにより、前記下地が第1金属酸化物層と接着する第2金属酸化物となる、
    請求項1に記載の微細構造物の製造方法。
  3. 前記脂肪族ポリカーボネートが、ポリエチレンカーボネート、及びポリプロピレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
    請求項1又は請求項2に記載の微細構造物の製造方法。
  4. 前記非貫通孔が、中空構造を形成する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の微細構造物の製造方法。
  5. 貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物であって、
    型押し加工を施すことによってパターニングされた脂肪族ポリカーボネートと、前記脂肪族ポリカーボネートの下地とを覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、前記脂肪族ポリカーボネートが除去されることによって前記貫通孔及び/又は前記非貫通孔が形成される、
    微細構造物。
  6. 貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物であって、
    型押し加工を施すことによってパターニングされた脂肪族ポリカーボネートの下地と、前記脂肪族ポリカーボネートとを覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、前記脂肪族ポリカーボネートが除去されることによって前記貫通孔及び/又は前記非貫通孔が形成される、
    微細構造物。
  7. 前記下地が、第2金属酸化物前駆体層であり、かつ前記第1金属酸化物前駆体層と前記下地とを加熱することにより、前記下地が第1金属酸化物層と接着する第2金属酸化物となる、
    請求項5又は請求項6に記載の微細構造物。
  8. 前記脂肪族ポリカーボネートが、ポリエチレンカーボネート、及びポリプロピレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
    請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の微細構造物。
  9. 前記非貫通孔が、中空構造を形成する、
    請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の微細構造物。
  10. 貫通孔及び/又は非貫通孔を備えた微細構造物を形成する際に用いられる脂肪族ポリカーボネートであって、
    型押し加工を施すことによってパターニングされた状態を覆う第1金属酸化物前駆体層を加熱して第1金属酸化物層を得る間に、除去されることによって前記貫通孔及び/又は前記非貫通孔が形成される、
    脂肪族ポリカーボネート。
  11. 前記脂肪族ポリカーボネートが、ポリエチレンカーボネート、及びポリプロピレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
    請求項10に記載の脂肪族ポリカーボネート。
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