JP2015093296A - 金属ナノ粒子を用いた金属接合構造及び金属接合方法 - Google Patents

金属ナノ粒子を用いた金属接合構造及び金属接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの被接合金属材料同士を金属ナノ粒子を用いて接合するに際し、一方又は両方の被接合材表面がAlであっても、良好な金属接合を可能にする金属接合構造及び金属接合方法を提供する。【解決手段】第1被接合体1の被接合面(第1被接合面)と第2被接合体2の被接合面(第2被接合面)との間に金属ナノ粒子を含む接合層5が形成され、接合層中の金属ナノ粒子によって第1接合面と第2接合面とが接合されてなる接合構造であって、第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、金属ナノ粒子はNiナノ粒子であることを特徴とする金属接合構造である。金属ナノ粒子としてNiナノ粒子を用いることにより、たとえ第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方がAl又はAl合金であっても、両者の接合が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、金属ナノ粒子を用いた金属接合構造及び金属接合方法であり、特に、被接合材としてのAlを接合する金属接合構造及び金属接合方法に関するものである。
金属粒子であって、平均粒径が1μm未満、特に1〜100nmである金属粒子は金属ナノ粒子と呼ばれている。金属ナノ粒子は、微細な粒子径からもたらされる高い結合性を有し、金属ナノ粒子を構成する金属の融点よりもはるかに低い温度で粒子間の結合が生じることが確認されている。また、得られる結合体の構造的強度は、その金属の融点付近まで保たれることが期待される。金属ナノ粒子を構成する金属として、Agが代表であり、その他にAu、Cu、Niなどが列挙されている(例えば特許文献1)。
金属ナノ粒子は一般に、有機殻で金属ナノ粒子を被覆した構造を有する有機−金属複合ナノ粒子として用いる。室温においては有機殻がナノ粒子の自己凝集を防止し、独立分散した形態を維持することができる。被接合材表面に供給したナノ粒子を加熱すると、有機殻は分解・除去され、表面活性な金属ナノ粒子の低温焼成機能が発現し、粒子同士が焼成し同時に被接合材表面と結合する(非特許文献1)。
パワー半導体の技術分野において、半導体のチップなどを基板に固定したパワー半導体モジュールが種々の分野に適用されている。パワー半導体モジュールにおいては,半導体チップと基板との接続などに用いられる一体化技術として、従来はハンダ接合技術が用いられていた。
一方で、近年のパワー半導体分野での技術進展に伴い、デバイスをより高温で使用可能にすることによる省エネパワーデバイスの実現が期待されている。ところが、パワー半導体モジュールの接合にハンダ接合を用いたのでは、高温における接合強度を確保できないという問題をかかえていた。そこで、金属ナノ粒子の高い結合性を利用して半導体チップ等の接合材料として利用する技術が開発されている(特許文献2、3)。
2つの被接合材同士を接合するに際し、一方又は両方の被接合材表面がAlであると、接合が困難となる。非特許文献1によると、Agナノ粒子を用いて金属の接合を行う場合、被接合材表面がCu、Ag、Auであると、せん断強度30MPa以上の接合強度を得ることができるが、被接合材表面がAlであるとせん断強度がほぼゼロに近く、接合強度が極めて低くなるとされている。Al表面の酸化物が安定であるため、接合に際して酸化皮膜が除去できなかったためとしている。特許文献1においてもAlなどはAgナノ粒子と接合し難いと記載されている。
半導体素子のAl電極とAuボンディングワイヤの接合において、超音波熱圧着法が用いられている。Al電極にAuボンディングワイヤを圧着しつつ超音波を付加することにより、Al電極表面の酸化皮膜を破壊し、Al電極とAuボンディングワイヤの金属接合を可能にしている。ところが、接合後の半導体素子を高温環境に置くと、接合部の金属間化合物相にボイドが生じるため、AlとAuの組み合わせは初期に高い接合強度が得られたとしても高温接合には利用できない。AlにCuを接合した際も、やはりボイドが生じて劣化する。
特開2013−12693号公報 特開2011−041955号公報 特開2011−159994号公報
「金属ナノ粒子を用いた接合技術」表面技術 Vol.59, No.7, 2008、第443〜447頁
本発明は、2つの被接合金属材料同士を金属ナノ粒子を用いて接合するに際し、一方又は両方の被接合材表面がAlであっても、良好な金属接合を可能にする金属接合構造及び金属接合方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)第1被接合体の被接合面(「第1被接合面」という。)と第2被接合体の被接合面(「第2被接合面」という。)との間に金属ナノ粒子を含む接合層が形成され、接合層中の金属ナノ粒子によって第1接合面と第2接合面とが接合されてなる接合構造であって、
前記第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、前記金属ナノ粒子はNiナノ粒子であることを特徴とする金属接合構造。
(2)前記接合層中に含まれる金属分のうち、Niナノ粒子含有量が10質量%以上であることを特徴とする上記(1)に記載の金属接合構造。
(3)第1被接合体の被接合面(「第1被接合面」という。)と第2被接合体の被接合面(「第2被接合面」という。)との間に金属ナノ粒子を含む接合層を設けた上で加熱して第1被接合体と第2被接合体とを接合する接合方法であって、
前記第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、前記金属ナノ粒子はNiナノ粒子であり、前記加熱温度は200℃以上であることを特徴とする金属接合方法。
(4)前記接合層中に含まれる金属分のうち、Niナノ粒子含有量が10質量%以上であることを特徴とする上記(3)に記載の金属接合方法。
本発明は、第1被接合体の被接合面(第1被接合面)と第2被接合体の被接合面(第2被接合面)との間に金属ナノ粒子を含む接合層が形成され、接合層中の金属ナノ粒子によって第1接合面と第2接合面とが接合されてなる接合構造及び接合方法において、第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方がAl又はAl合金であっても、接合に用いる金属ナノ粒子としてNiナノ粒子を用いることにより、両者の接合が可能となる。
本発明の接合構造の一例を示す概略断面図である。
本発明は、図1に示すように、第1被接合体1の被接合面(第1被接合面)と第2被接合体2の被接合面(第2被接合面)との間に金属ナノ粒子を含む接合層5が形成され、接合層中の金属ナノ粒子によって第1被接合面と第2被接合面とが接合されてなる接合構造及び接合方法を対象とする。
本発明で金属ナノ粒子とは、平均粒径が1μm未満の金属粒子をいう。このような微粒子を接合構造における接合層として用いることにより、金属ナノ粒子を構成する金属の融点よりもはるかに低い温度で粒子間の結合が生じさせることができ、得られる結合体の構造的強度は、その金属の融点付近まで保つことができる。金属ナノ粒子の平均粒径は500nm以下とすると好ましい。100nm以下とすると低温での焼結性が増すのでさらに好ましい。一方、金属ナノ粒子の平均粒径が小さすぎると表面の酸化物、有機成分の割合が大きくなり、接合性が低下することとなる。従って、金属ナノ粒子の平均粒径は5nm以上とすると好ましい。
金属ナノ粒子の平均粒径を測定する方法については、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型で電子顕微鏡(TEM)を用いて、粒子の直接観察から平均粒径を求めることができる。
本発明の金属接合構造及び金属接合方法においては、第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、金属ナノ粒子はNi金属又はNi合金であることを特徴とする。従来、被接合面がAlである場合、金属ナノ粒子を用いた接合は困難であるとされていた(特許文献1)。Al表面の酸化物が安定であるため、接合に際して酸化皮膜が除去できなかったためとしている(非特許文献1)。それに対して本発明では、接合に用いる金属ナノ粒子としてNiナノ粒子を用いることにより、たとえ第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方がAl又はAl合金であっても、両者の接合が可能となることをはじめて知見した。金属ナノ粒子としてNiナノ粒子を用いた場合にAl表面と接合が可能となる理由については必ずしも明確ではないが、加圧された場合に、Al表面の酸化膜が部分的に破壊され、AlとNiナノ粒子が直接接すると、温度が上昇したときにNiナノ粒子の表面活性力により、AlとNiナノ粒子の金属結合が行われるためと考えられる。また一部は、Alの酸化物とNiの酸化物の一方あるは両方の酸化物を介して接合されていると考えられる。さらに酸化物を介してナノ粒子が一旦接合され、その後加熱されている間に金属接合が達成され、さらに強固な結合が達成され場合もある。
被接合面を構成するAlとは、Al含有量が99.0質量%以上のものを意味し、その他は不特定の不純物の構成であるものとする。また、被接合面を構成するAl合金としては、合金中のAl含有量が85質量%以上であれば特に制約はないが,JIS規格に規定されているAl合金を好適に用いることができる。また,高伝導率が求められる場合には,比較的高純度で、耐熱性が高い、Al−2質量%Si,Al−2質量%Cu、Al−1質量%Si−0.5質量%Cu、Al−1質量%Si−0.1質量%Zr、Al−4質量%Cuなどを好適に用いることができる。
金属ナノ粒子を構成するNiナノ粒子としては、Ni以外に合金成分を含有していてもよい。合金成分として、例えばAg、Cu,Fe、Pの1種又は2種以上を含有する合金を意味する。
上記のAl又はAl合金が被接合面を形成する場合、従来の金属ナノ粒子を用いた場合には良好な接合を行うことができなかったが、金属ナノ粒子としてNiナノ粒子を用いることにより、良好な接合を行うことが可能となった。
本発明の金属接合構造及び金属接合方法において、第1被接合面と第2被接合面の一方がAl又はAl合金である場合、他方については、Al、Cu、Ag、Au、Ni又はこれらの合金を用いることができる。
本発明の金属ナノ粒子を含む接合層中に含まれる金属分として、そのすべてがNiナノ粒子であるとしても良い。
一方、接合層中に、Niナノ粒子以外の金属分を含有することとしても良い。その他の金属分としては、Niナノ粒子以外の金属ナノ粒子であっても良いし、平均粒径が1μm以上100μm未満である大径の金属粉末であっても良い。金属ナノ粒子とする場合、Ag、Au、Cu,Snからなるナノ粒子を用いることができる。また、大径の金属粉末とする場合、Ni、Ag、Au、Cu,Sn又はこれらの合金を用いることができる。いずれの場合であっても、Al又はAl合金からなる被接合面はNiナノ粒子との間で接合し、大径の金属粉末は周囲のNiナノ粒子と接合し、Al以外からなる被接合面はNi、Ag、Au,Cu,Snナノ粒子との間で接合し、ナノ粒子同士の間も接合するので、結果として、良好な接合力を有する接合層を形成することができる。接合層中に含まれる金属分のうち、Niナノ粒子の合計含有量が多いほど、良好な接合力を得ることができる。一方、Niナノ粒子の含有量が10質量%以上であれば、本発明として十分な結合力を確保することができる。Niナノ粒子の合計含有量を50質量%以上とすると好ましい。80質量%以上とするとより好ましい。
本発明において、金属ナノ粒子を含む接合層は、金属同士の接合によって全体の接合力を形成しているので、接合層中に金属以外の成分を含有する必要はない。後述するように、金属ナノ粒子を含む接合層を形成するに際しては、金属ナノ粒子ペーストを形成して接合部に被着し、その後200℃以上に加熱して金属ナノ粒子による接合を実現する。金属ナノ粒子ペーストは、エーテル系などの溶媒中に金属ナノ粒子を分散させている。また、金属ナノ粒子は有機殻によって被覆されている。従って、加熱前の接合層にはペースト中の溶媒成分及び有機殻の成分が含まれている。200℃以上に加熱することにより、溶媒成分と有機殻の成分は分解し、一部は揮発して接合層から離脱し、残部は高温によって炭化して接合層中に残存する。これら炭化して残存した成分は、接合層の接合力には寄与しない。たとえ接合層中に金属以外の成分を含有するとしても、接合層中に含まれる金属分が、接合層中の全固体成分の50体積%(空洞またはボイドがある部分を除く)以上、好ましくは70体積%以上を占めることとすれば、本発明の効果を十分に発揮することができる。
本発明の金属ナノ粒子を含む接合層の厚みは、加熱完了後において、0.5〜100μm、より好ましくは1〜50μmとするとよい。
第1被接合体の熱膨張率と第2被接合体の熱膨張率に大きな差が存在しない場合には、接合後の接合体が昇温・降温を繰り返したとしても、本発明の接合層に大きな熱応力が負荷されることがないので好適に用いることができる。一方、第1被接合体の熱膨張率と第2被接合体の熱膨張率に大きな差が存在する場合には、接合体が昇温・降温を繰り返すと接合層に熱応力が負荷されることになる。これに対しては、例えば接合層の厚さを厚くするほど熱応力を低減することができるので、適切な接合層厚さを確保することが有効である。
従来、Al材料を他の金属材料(Alを含む)と溶接することは困難であった。Al表面に形成された酸化皮膜を除去することが困難なためである。ただし、半導体素子のAl電極とAuボンディングワイヤの接合において、超音波熱圧着法が用いられている。Al電極にAuボンディングワイヤを圧着しつつ超音波を付加することにより、Al電極表面の酸化皮膜を破壊し、Al電極とAuボンディングワイヤの金属接合を可能にしている。ところが、接合後の半導体素子を高温環境に置くと、接合部において金属間化合物相が成長するに従いボイドが生じるため、Al−Auの組み合わせは初期に高い接合強度が得られたとしても高温環境での使用には適さない。これに対して本発明における被接合面のAlとNiナノ粒子との接合部は、300℃以上の高温環境においても接合部にボイドが生成しないので、接合強度が劣化する問題は発生しない。従って、高温環境で使用される材料、高温と低温との間の熱サイクルを繰り返す環境で使用される材料であっても、好適な接合強度を維持することが可能となる。
本発明の金属接合構造を形成するための金属接合方法としては、第1被接合体の被接合面(第1被接合面)と第2被接合体の被接合面(第2被接合面)との間に金属ナノ粒子を含む接合層を設けた上で、200℃以上の温度に加熱して第1被接合体と第2被接合体とを接合する接合方法を用いることができる。第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、金属ナノ粒子はNiナノ粒子である。加熱により、金属ナノ粒子間、被接合面と金属ナノ粒子との間が焼結し、強固な結合力を実現することができる。この接合体を製造する際の加熱温度は、十分な接合強度を得るために、200℃以上が好ましく、250℃以上がより好ましい。また、加熱温度が450℃超では、半導体素子や樹脂基板等の損傷が懸念されるため、450℃以下が好ましく、400℃以下がより好ましい。また、この接合体の加熱と同時に、接合材料と被接合体に圧力を加えることが好ましい。この圧力は、好ましくは、0.1〜100MPaであり、より好ましくは、2〜30MPaである。
被接合面上に金属ナノ粒子を含む層を形成するに際し、金属ナノ粒子を含有するペーストを準備し、この金属ナノ粒子ペーストを被接合面上に塗布することが行われる。金属ナノ粒子ペーストとしては、有機殻で覆った金属ナノ粒子を準備し、この金属ナノ粒子を所定の溶媒に分散させて、スラリー状、ペースト状、グリース状、又はワックス状等の組成物とする。接合層の形成は、その組成物を、例えば、ステンシル印刷,エアースプレーコーター、ロールコーター、静電スプレーコーター等により被接合面の上に層状に塗布することにより行われる。
金属ナノ粒子を含む組成物を調製するためには,保護剤としてアミン系,カルボン酸系,高分子系が,分散剤としてアミン系,カルボン酸系,アルコール系が,溶剤としてはアルコール系あるいはエーテル系が,金属ナノ粒子種に合わせて好適に選択される。また、必要により、この組成物に、従来公知の各種のアニオン系、カチオン系、ノニオン系等から選択された分散助剤を添加して、所望の流動性等を組成物に付与することができる。金属ナノ粒子ペースト中の溶媒含有量は5〜80質量%程度が好ましい。より好ましくは10〜50質量%とする。
金属ナノ粒子ペーストを用いて第1被接合面と第2被接合面を接合する接合層を形成し、その後金属ナノ粒子を焼結させるための加熱を行うと、金属ナノ粒子ペースト中の溶媒が排除され、接合層中の金属分を50体積%以上、さらには70体積%以上として前述の好ましい金属分含有量の範囲とすることができる。
図1に示すような、第1被接合体1と第2被接合体2を接合する接合構造において、本発明を適用した。第1被接合体1を構成する材料と大きさ、第2被接合体2を構成する材料と大きさ、第1被接合面を構成する金属層3の材料と金属層の厚み、第2被接合面を構成する金属層4の材料と金属層の厚みについて、表1に示している。
Figure 2015093296
接合層5を形成するための金属ナノ粒子ペーストを作成した。溶媒としてエーテル系であるテルピネオールを用い、金属ナノ粒子とその他金属分を溶媒中に分散した。加熱前金属分含有量を表1に示している。金属分含有量以外の部分は、溶媒及び金属ナノ粒子を被覆する有機殻である。
接合層5については、金属ナノ粒子ペーストを第1被接合面に塗布し、第2被接合面を当該ペースト塗布面に被着し、表1に示す温度、圧力、保持時間、雰囲気中で圧着することにより、焼成を行った。
接合層5を形成する金属ナノ粒子層中のNiナノ粒子の種類、平均径、金属ナノ粒子層全体の金属分中に占めるNiナノ粒子含有量(金属中含有量)、金属ナノ粒子層中のNiナノ粒子以外の金属分(その他金属分)、加熱前の金属ナノ粒子ペースト中の金属分含有量(加熱前金属分含有量)、加熱が完了した接合後の接合層厚みを表1に示している。金属ナノ粒子の平均径はTEM観察により測定した。なお、加熱が完了した接合後の接合層において、金属分の含有量はいずれも50体積%以上であり、金属分以外の大部分は、溶媒と金属ナノ粒子の有機殻が加熱によって炭化した残滓であった。
上記接合を完了した接合体について、(1)接合後に常温に冷却した後、(2)接合して常温に冷却した後に350℃窒素雰囲気で1時間熱処理し常温に冷却した後、(3)接合して常温に冷却した後に400℃窒素雰囲気で1時間熱処理し常温に冷却した後、の3種類について、それぞれ接合部のせん断強度を測定した(n=10)。結果を表1に示す。
表1の本発明例No.1、2、5、6は、金属ナノ粒子層中の金属分として平均径が30、50nmのNiナノ粒子のみを含有し、第1、第2被接合面の一方又は両方がAl又はAl合金によって形成されている。また本発明例No.3はNiナノ粒子とともにAgナノ粒子を含有した発明例であり、本発明例No.4はNiナノ粒子として平均径30nmと800nmのものを混合した発明例である。いずれについても、接合部品質としてのせん断強度は、接合直後、350℃加熱後、400℃加熱後のいずれも、25MPa以上の良好な強度を有していた。
一方、比較例No.1、2は、金属ナノ粒子層中にNiナノ粒子を含まず、Agナノ粒子のみを含んでいるものである。比較例No.1は第1、第2被接合面がAlであり、接合直後はせん断強度が13MPaと低い値であり、350℃加熱後、400℃加熱後についてはほとんどせん断強度が得られなかった。比較例No.2は第1、第2被接合面がAgであり、その点で本発明外である。
比較例No.3は、本発明と異なり、第2被接合体がAuワイヤであり、金属ナノ粒子層を用いず、超音波接合によって接合した比較例である。接合直後のせん断強度は良好であるが、350℃加熱後、400℃加熱後のせん断強度が大幅に低下している。高温環境において、接合部の金属間化合物相にボイドが生じるためである。
1 第1被接合体
2 第2被接合体
3 第1被接合面を構成する金属層
4 第2被接合面を構成する金属層
5 接合層

Claims (4)

  1. 第1被接合体の被接合面(「第1被接合面」という。)と第2被接合体の被接合面(「第2被接合面」という。)との間に金属ナノ粒子を含む接合層が形成され、接合層中の金属ナノ粒子によって第1接合面と第2接合面とが接合されてなる接合構造であって、
    前記第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、前記金属ナノ粒子はNiナノ粒子であることを特徴とする金属接合構造。
  2. 前記接合層中に含まれる金属分のうち、Niナノ粒子含有量が10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の金属接合構造。
  3. 第1被接合体の被接合面(「第1被接合面」という。)と第2被接合体の被接合面(「第2被接合面」という。)との間に金属ナノ粒子を含む接合層を設けた上で加熱して第1被接合体と第2被接合体とを接合する接合方法であって、
    前記第1被接合面と第2被接合面の一方又は両方はAl又はAl合金であり、前記金属ナノ粒子はNiナノ粒子であり、前記加熱温度は200℃以上であることを特徴とする金属接合方法。
  4. 前記接合層中に含まれる金属分のうち、Niナノ粒子含有量が10質量%以上であることを特徴とする請求項3に記載の金属接合方法。
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