JP2015092393A - インフラ装置、車両のパーツの診断システム、コンピュータプログラム、及び、車両のパーツの診断方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プローブ車両3に搭載されているパーツの使用状態に関する使用情報として、パーツの動作時間に関する情報を取得する取得部21と、この使用情報に基づいてパーツの使用実績を累積した累積情報として、パーツの動作時間の累計値に関する情報を生成する生成部22と、この累積情報に基づいてパーツの劣化の度合いとして、パーツの寿命又は交換時期を判定する判定部23とを備える。
【選択図】図1
Description
そして、例えば車検時において、作業員が、読み取り装置によってタグチップへ無線電力を送出し、タグチップから製造年月日を読み取り、メーカーが推奨する交換時期と照らし合わせ、交換の要否を判断することができる。
すなわち、ドライバによってそのパーツの使用状態が、その後において大きく変動すると、つまり、例えばヘッドライトを点灯させる機会が極端に多くなると、予想されていた時期よりも早く劣化が進んで、例えば夜道で突然ヘッドライトが不能となってしまうおそれがある。
本発明によれば、車両に搭載されているパーツの使用状態に関する使用情報、及び、これに基づく当該パーツの使用実績を累積した累積情報により、パーツの劣化の度合いが判定される。このため、ユーザーによって使用状態が異なるパーツであっても、その使用状態を考慮して当該パーツの劣化を診断することが可能となる。したがって、例えば、車両を購入してからの経過年数のみ又はパーツを新規品に交換してからの経過年数のみに基づいて、パーツの劣化を判断する場合と比べると、本発明によれば、正確な判断が可能となる。なお、前記使用状態とは、使用の有無(使用しているか、使用していないか)や、1回の使用における使用量(使用している場合に、高レベルで使用しているのか、小レベルで使用しているのか)等を意味する。
この場合、車両に搭載されているパーツの動作時間に関する情報、及び、この情報に基づいて生成された当該パーツの動作時間の累積値に関する情報により、パーツの寿命又は交換時期が判定される。このため、ユーザーによって使用状態が異なるパーツであっても、その使用状態を考慮して当該パーツの劣化を診断することが可能となる。
この場合、データベースに蓄積されている耐用情報と、実際に取得されたパーツの累積情報とを比較して、当該パーツの劣化の度合いが判定される。なお、パーツについての「耐用に関する耐用情報」とは、例えば、当該パーツのメーカーが推奨する耐用年数についての情報である。
(6)また、本発明の車両のパーツ診断方法は、前記診断システムが実行する方法であり、当該診断システムと同様の作用効果を奏する。
〔システムの全体構成〕
図1は、車両のパーツの診断システムを有するプローブ情報システム1を示す全体構成図である。このプローブ情報システム1は、インフラ(インフラストラクチャー)側の装置であるプローブセンタ2と、道路を走行する多数のプローブ車両3に搭載されている車載装置4とを備えている。
プローブ情報D1は、実際に道路を走行するプローブ車両3において得られる車両に関する情報のことをいい、車両ID、車両位置、車両時刻及び車両速度等がこれに含まれる。そして、本実施形態では、プローブ情報D1には、後に説明する対象パーツの「使用情報」が含まれる。
例えば、対象パーツがヘッドライト31の場合、その点灯時間(動作時間)が車載コンピュータ17(後述する取得部21)によってカウントされ、このカウント値の情報及び当該対象パーツのパーツIDが「使用情報」として、プローブ情報D1に含まれる。この「使用情報」の取得等の処理については、後にも説明する。
プローブセンタ2は、ネットワーク5の通信範囲に存在するプローブ車両3の車載装置4との間で双方向通信が可能である。
そして、前記交通情報D2及び前記診断情報D3は、通信装置6によって、ネットワーク5に送信され、プローブ車両3は、これら情報D2,D3を取得し、そのドライバは活用することができる。
診断システムが、プローブ車両3に搭載されている対象パーツの劣化を診断する処理を実行するために、当該診断システムは、コンピュータプログラムが実行する機能実現手段として、取得部21と、生成部22と、判定部23とを有している。
そこで、本実施形態では、車載装置4が、当該車載装置4(車載コンピュータ17)のコンピュータプログラムによって実行される機能実現手段として、前記取得部21を有しており、センタコンピュータ7が、当該センタコンピュータ7のコンピュータプログラムによって実行される機能実現手段として、前記生成部22と前記判定部23とを有している。なお、これら取得部21と生成部22と判定部23との配置は、これ以外であってもよい。
前記生成部22は、この「使用情報」に基づいて、ヘッドライト31等の対象パーツの動作時間(点灯時間)を累積した累積情報を生成する機能を有している。
そして、前記判定部23は、生成部22によって生成された累積情報に基づいて、ヘッドライト31等の対象パーツの劣化の度合いを判定する機能を有している。
前記の各機能実現手段(機能部)よって実行される診断の手順については、後に説明する。
プローブ車両3は、ドライバの搭乗席(図示せず)を有する車体10を備え、この車体10に、エンジン、ブレーキ装置及び速度検出器等が搭載されている他に、前記車載装置4、及び、車両3の各部を制御する電子制御装置(ECU)11が搭載されている。
ECU11は、ドライバのアクセル操作に基づくエンジンの駆動制御や、ブレーキ操作に基づく制動制御等の他、前記対象パーツの動作(オン/オフや動作負荷の強弱)等の各種の制御を行う。
そして、プローブ車両3側において、取得部21により取得された前記「使用情報」を、プローブ情報D1に含ませ、当該プローブ情報D1は、通信装置16によってネットワーク5に送信される。
プローブセンタ2は、前記センタコンピュータ7と、このセンタコンピュータ7の通信インタフェースに接続された前記通信装置6とを備えている。
センタコンピュータ7は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として、前記生成部22及び前記判定部23を有しており、さらに、本実施形態では、更新部26を有している。さらに、プローブセンタ2は、実使用データベース24と、耐用データベース25とを備えている。実使用データベース24、耐用データベース25、生成部22、判定部23及び更新部26については後に説明する。
また、この「使用情報」には、上記のとおり、対象パーツの動作時間のカウント値の情報と、当該対象パーツのパーツIDとが含まれていることから、プローブセンタ2側では、車両IDごとであってかつ対象パーツごとの前記カウント値の情報を認識することができる。
プローブ車両3側において、車載コンピュータ17の前記取得部21は、ヘッドライト31やワイパー装置32等の対象パーツの使用状態(オン/オフや動作負荷)に関する前記「使用情報」を、取得することができる。なお、取得部21は、「使用情報」を、ECU11を通じて取得したり、各対象パーツのスイッチからの信号に基づいて取得したりすることができる。以下、「使用情報」の取得についての具体例を説明する。図2、図3、図4及び図5は、診断方法を説明するフロー図である。
また、対象パーツの動作負荷の強弱についての情報もプローブ情報D1に含ませてもよい。つまり、ヘッドライト31による発光の強弱についての情報も含ませてもよい。この場合、例えば、カウント値に所定の係数(1より大きい係数)を乗算し、そのカウント値を使用情報とすればよい。
そこで、生成部22は、今回の点灯時間である0.1時間を、この3000時間に加える処理を行い、この値(3000.1時間)を累計情報として、実使用データベース24に蓄積させる。このように、生成部22は、累積情報として、対象パーツの動作時間の累積値に関する情報を生成する。
なお、上記のとおり、使用情報には、対象パーツのパーツIDが含まれているので、異なるパーツIDの使用情報が取得された場合には、生成部22は、当該パーツIDに応じて、対象パーツごとの使用実績を累計した累積情報を、実使用データベース上に生成する。また、異なる車両IDの場合も同様であり、当該車両IDに応じて、対象パーツごとの使用実績を累計した累積情報を、実使用データベース上に生成する。
上記のとおり3000.1時間の累積情報が、前記生成部22によって、実使用データベース24に蓄積されている場合、判定部23によって、累積情報(3000.1時間)は、耐用情報(3500時間)を超えていないと判定され(ステップS14のNo)、診断情報D3は生成されない。
このように、判定部23は、対象パーツの動作時間の累積値に関する情報に基づいて、当該対象パーツの劣化の度合いとして、対象パーツの寿命又は交換時期を判定している。
上記のとおり、プローブセンタ2が実使用データベース24及び耐用データベース25を備えており、耐用データベース25には、対象パーツごとの耐用に関する耐用情報が記憶されている。
そして、本実施形態では、センタコンピュータ7は、コンピュータプログラムが実行する機能実現手段として、耐用データベース25に記憶されている対象パーツの耐用に関する耐用情報を更新する更新部26を更に備えている(図1参照)。
「対象パーツの実耐用に関する情報」とは、対象パーツの寿命時期についての情報である。例えば対象パーツがヘッドライト31である場合に、取得部21は、例えばECU11を通じて、ヘッドライト31が故障したことの情報を取得することができる。つまり、ヘッドライト31を点灯させるべくドライバが操作しても、点灯しない場合に、その状態を、取得部21は検出することができる。この場合、取得部21は、ヘッドライト31が寿命時期に達したことを意図する「対象パーツの実耐用に関する情報」を取得する。
つまり、プローブ車両3に搭載されている対象パーツの使用状態に関する使用情報、及び、これに基づいて当該対象パーツの使用実績を累積した累積情報により、対象パーツの劣化の度合いが判定される。このため、ユーザーによって使用状態が異なるパーツであっても、その使用状態を考慮して当該パーツの劣化を診断することが可能となる。
なお、対象パーツとしては、ヘッドライト31、ワイパー装置32のゴム以外に、タイヤに制動力を加えるためのブレーキパッド、映像や音楽の情報が記憶されている光ディスク等の記憶媒体の再生装置(プレーヤ)、車載電気機器の電源となる車載バッテリー及びエンジンオイルがある。
なお、エアコンのように消費電力が大きい車載電気機器に基づいて、車載バッテリーの使用電力を、使用状態に関する使用情報として取得するのが効果的であるが、エアコン以外であってもよい。例えば、ヘッドライトの点灯時間や、ワイパーの動作時間及び/又は動作速度(動作モード)である。また、複数の車載電気機器(エアコン、ワイパー、ヘッドライト)に基づいて、車載バッテリーの使用電力を、使用情報として取得してもよい。
上記の実施形態では、プローブ車両3の車載装置4に、取得部21が設けられ、プローブセンタ2のセンタコンピュータ7に、生成部22、判定部23及び更新部26が設けられた場合を説明したが、これらすべてが、車載装置4に設けられていてもよい。この場合、データベース24,25も、車載装置4に設けられる。
また、生成部22が、センタコンピュータ7に設けられているが、車載装置4側に設けられた構成としてもよい。
本発明によれば、車両に搭載されているパーツの使用状態に関する使用情報、及び、これに基づく当該パーツの使用実績を累積した累積情報により、パーツの劣化の度合いが判定される。このため、ユーザーによって使用状態が異なるパーツであっても、その使用状態を考慮して当該パーツの劣化を診断することが可能となる。したがって、例えば、車両を購入してからの経過年数のみ又はパーツを新規品に交換してからの経過年数のみに基づいて、パーツの劣化を判断する場合と比べると、本発明によれば、正確な判断が可能となる。なお、前記使用状態とは、使用の有無(使用しているか、使用していないか)や、1回の使用における使用量(使用している場合に、高レベルで使用しているのか、小レベルで使用しているのか)等を意味する。
また、前記使用情報には、前記車両の走行時の周囲温度を示す情報が含まれるのが好ましい。この場合、前記パーツを、エンジンオイルとすることができる。
また、前記使用情報には、前記パーツの動作負荷の強弱についての情報が含まれるのが好ましい。さらにこの場合において、前記パーツの動作負荷の強弱についての情報として、前記パーツの動作時間のカウント値に所定の係数を乗算した値を用いるのが好ましい。
この場合、車両に搭載されているパーツの動作時間に関する情報、及び、この情報に基づいて生成された当該パーツの動作時間の累積値に関する情報により、パーツの寿命又は交換時期が判定される。このため、ユーザーによって使用状態が異なるパーツであっても、その使用状態を考慮して当該パーツの劣化を診断することが可能となる。
また、本発明の車両のパーツの診断システムは、車両に搭載され無線通信機能を有すると共に、当該車両に搭載されるパーツの使用状態に関する使用情報及び前記パーツの実耐用に関する情報を取得する車載装置と、前記インフラ装置とを備えている。
また、本発明の車両のパーツ診断方法は、前記診断システムが実行する方法であり、当該診断システムと同様の作用効果を奏する。
Claims (6)
- 車両に搭載されているパーツであってユーザーによって使用状態が異なるパーツの劣化を診断する車両のパーツの診断システムであって、
前記パーツの使用状態に関する使用情報を取得する取得部と、前記使用情報に基づいて前記パーツの使用実績を累積した累積情報を生成する生成部と、前記累積情報に基づいて前記パーツの劣化の度合いを判定する判定部と、を備えていることを特徴とする車両のパーツの診断システム。 - 前記取得部は、前記使用情報として前記パーツの動作時間に関する情報を取得し、
前記生成部は、前記累積情報として前記パーツの動作時間の累積値に関する情報を生成し、
前記判定部は、前記パーツの動作時間の累積値に関する情報に基づいて、前記パーツの劣化の度合いとして当該パーツの寿命又は交換時期を判定する請求項1に記載の車両のパーツの診断システム。 - 前記パーツごとの耐用に関する耐用情報を記憶するデータベースを備え、
前記判定部は、前記データベースの前記耐用情報と前記累積情報とを比較して、前記パーツの劣化の度合いを判定する請求項1又は2に記載の車両のパーツの診断システム。 - 車両に搭載され無線通信機能を有する車載装置に、前記パーツの実耐用に関する情報を更に取得可能である前記取得部が設けられ、
前記車載装置との間で無線通信が可能であるインフラ装置に、前記データベースが設けられている請求項3に記載の車両のパーツの診断システムであって、
前記インフラ装置は、前記車載装置から送信され前記インフラ装置が取得したパーツの実耐用に関する情報に基づいて、前記データベースに記憶されている当該パーツの耐用に関する耐用情報を更新する更新部を、備えている車両のパーツの診断システム。 - 車両に搭載されているパーツであってユーザーによって使用状態が異なるパーツの劣化を診断する診断処理を、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記パーツの使用状態に関する使用情報を取得するステップと、前記使用情報に基づいて前記パーツの使用実績を累積した累積情報を生成するステップと、前記累積情報に基づいて前記パーツの劣化の度合いを判定するステップと、を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。 - 車両に搭載されているパーツであってユーザーによって使用状態が異なるパーツの劣化を診断する方法であって、
前記パーツの使用状態に関する使用情報を取得し、前記使用情報に基づいて前記パーツの使用実績を累積した累積情報を生成し、前記累積情報に基づいて前記パーツの劣化の度合いを判定することを特徴とする車両のパーツの診断方法。
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