JP2015091880A - シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 - Google Patents
シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015091880A JP2015091880A JP2015021566A JP2015021566A JP2015091880A JP 2015091880 A JP2015091880 A JP 2015091880A JP 2015021566 A JP2015021566 A JP 2015021566A JP 2015021566 A JP2015021566 A JP 2015021566A JP 2015091880 A JP2015091880 A JP 2015091880A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shcl
- ophthalmic composition
- silicone hydrogel
- hydrogel contact
- item
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】ジブチルヒドロキシトルエン及び/又はブチルヒドロキシアニソールを配合して、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を調製する。
【選択図】なし
Description
、大気からの酸素供給量が低下し、その結果として角膜上皮細胞の分裂抑制や角膜肥厚につながる場合があることが指摘されている。そのため、より高い酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズの開発が進められてきた。
項1-1. ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-2. ジブチルヒドロキシトルエンを含有する、項1-1に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-3. ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種を総量で0.00005〜0.05w/v%含有する、項1-1又は1-2に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-4. 更に、プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種
を含有する、項1-1〜1-3のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-5.プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を総量で
0.001〜0.3w/v%含有する、項1-4に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-6. 更に、界面活性剤を含有する、項1-1〜1-5のいずれかに記載のシリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-7. 界面活性剤として、非イオン性界面活性剤を含む、項1-6に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-8.界面活性剤を総量で0.001〜1.0w/v%含有する、項1-6又は1-7に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-9. 更に、緩衝剤を含有する、項1-1〜1-8のいずれかに記載のシリコーンハイドロ
ゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-10. 緩衝剤として、ホウ酸緩衝剤を含む、項1-9に記載のシリコーンハイドロゲル
コンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-11. 緩衝剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-9又は1-10に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-12. 更に、等張化剤を含有する、項1-1〜1-11のいずれかに記載のシリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-13. 等張化剤として、グリセリン、プロピレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-12に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-14. 等張化剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-12又は1-13に記載のシ
リコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-15. 点眼剤である、項1-1〜1-14のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコン
タクトレンズ用眼科組成物。
項1-16. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの摩擦を低減するために用いられる、項1-1〜1-15のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成
物。
項1-17. 眼球表面上からシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを取り外す際に生じる細胞剥離を抑制するために用いられる、項1-1〜1-15のいずれかに記載のシリコーンハ
イドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項2-1. ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種と、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとを接触させることを特徴とする、該シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの摩擦を低減させる方法。
項2-2. 項1-1〜1-17のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物と、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとを接触させる、項2-1に記載の
方法。
項3. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの摩擦を低減する作用を該眼科組成物に付与する方法。
項4-1. ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種と、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとを接触させることを特徴とする、該シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの取り外しに伴う眼球表面上からの細胞剥離を抑制する方法。
項4-2. 項1-1〜1-17のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物と、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとを接触させる、項4-1に記載の
方法。
合することを特徴とする、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの取り外しに伴う眼球表面上からの細胞剥離を抑制する作用を該眼科組成物に付与する方法。
項6-1. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製造のための、ジブ
チルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種の使用。
項6-2. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製造のための、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種並びに(B) プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の使用。
項6-3. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物が、項1-1〜1-17のいずれかに記載の眼科組成物である、項6-1又は項6-2に記載の使用。
項6-4. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの摩擦を低減するための剤の製造の
ための、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種の使用。
項6-5. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの摩擦を低減するための剤の製造の
ための、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群
より選択される少なくとも1種並びに(B) プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の使用。
項6-6. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの取り外しに伴う眼球表面上からの
細胞剥離を抑制するための剤の製造のための、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種の使用。
項6-7. シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの取り外しに伴う眼球表面上からの
細胞剥離を抑制するための剤の製造のための、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブ
チルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種並びに(B) プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の使用。
本発明のSHCL用眼科組成物は、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種(以下、単に「ジブチルヒドロキシトルエン類」と表記することもある)を含有する。このようなジブチルヒドロキシトルエン類を使用することによって、SHCL表面の摩擦を低減させることが可能になり、また眼球表面上からSHCLを取り外す際に生じる細胞剥離を抑制することが可能となる。
−ブチル−4−メトキシフェノール及び3−tert−ブチル−4−メトキシフェノール;BHAと略称されることもある)は、ヒドロキシトルエン又はヒドロキシアニソールのベンゼン環にt−ブチル基が置換している化合物であり、抗酸化剤として公知である。ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールは、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
−酢酸とも称される公知化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等]や、有機塩基
との塩[例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールア
ミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等との塩]等が挙
げられる。これらのプラノプロフェンの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
ト60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;ポロクサマ
ー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロ
クサマー124等のPOE・POPブロックコポリマー類; POE(60)硬化ヒマシ油(ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油60)等のPOE硬化ヒマシ油類;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE-POPアルキルエーテル類;POE(10)
ノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上
記で例示する化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な両性界面活性剤としては、具体的には、アルキルジアミノエチルグリシン等が例示される。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が例示される。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、脂肪族α−スルホメチルエステル、αオレフィンスルホン酸等が例示される。
ルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類、又はPOE・POPブロックコポリマー類;
更に好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステル類又はPOE硬化ヒマシ油類;特に好ましくは
POEソルビタン脂肪酸エステル類が用いられる。前記POEソルビタン脂肪酸エステル類の中では、特に、ポリソルベート80が好ましい。
〜0.7w/v%、更に好ましくは0.01〜0.5w/v%、特に好ましくは0.1〜0.5w/v%が例示される。
カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂等);リン酸緩衝剤として
、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素
カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等);クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウム等);トリス緩衝剤として、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はその塩(塩酸塩、酢酸塩、スルホン酸塩等);アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウム等)等が例示できる。これらの緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝剤は、より確実に本発明の効果を奏させることが期待されるため、本発明のSHCL用眼科組成物に好適に使用される。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール等が挙げられる。これらの等張化剤の中でも、より確実に本発明の効果を奏させるという観点から、好ましくは、グリセリン、プロピレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが挙げられ、更に好ましくはグリセリン及び塩化ナトリウムが挙げられる。これらの等張化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
抗ヒスタミン剤:例えば、イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸ケトチフェン、ペミロラストカリウム等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硫酸ナファゾリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン等。
殺菌剤:例えば、セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド等。
ビタミン類:例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、酢酸トコフェロール等。
アミノ酸類:例えば、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸等。
消炎剤:例えば、グリチルリチン酸二カリウム、アラントイン、アズレン、アズレンスル
ホン酸ナトリウム、グアイアズレン、ε−アミノカプロン酸、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、塩化リゾチーム、甘草等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
その他:例えば、クロモグリク酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム等。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性担体。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等。
糖類:例えば、シクロデキストリン等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニド等)、グローキル(ローディア社製 商品名)等。
pH調節剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム等。
安定化剤:例えば、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン等。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(エデト酸、EDTA)、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢
酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
香料又は清涼化剤:例えば、メントール、アネトール、オイゲノール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リモネン、リュウノウ等。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよく、また精油(ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油等)として配合してもよい。
用すればよく、このような水として、具体的には、蒸留水、常水、精製水、滅菌精製水、注射用水、注射用蒸留水等が例示される。これらの定義は第一五改正日本薬局方に基づく。ここで、水性液状とは、水を含有する液状の形態を意味し、通常は、SHCL用眼科組成物中に水を1重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましくは20重量%以上、更に好ましくは50重量%以上を含有するものを意味する。
品局)基準に則り、コンタクトレンズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%以上であるこ
とをいい、非イオン性とは、米国FDA(米国食品医薬品局)基準に則り、コンタクトレン
ズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%未満であることをいう。また、適用対象となるSHCLの含水率についても特に制限されないが、一般に含水率が低くなるにつれ、SHCL表面の
摩擦が増加し、またSHCLを取り外す際に細胞剥離を生じさせ易い傾向がある。本発明のSHCL用眼科組成物によれば、このように摩擦が増加し易く、また細胞剥離を引き起こし易いSHCLであっても、摩擦を有効に低減し、細胞剥離を効果的に抑制し得る。かかる観点に鑑みれば、適用対象となるSHCLの含水率の一例として、具体的には90%以下、好ましくは
60%以下、更に好ましくは50%以下が挙げられる。なお、SHCLはハイドロゲル素材を含むものであるため、少なくとも0%より多い水分を含む。
められる。
かかる含水率はISO18369-4:2006の記載に従って、重量測定方法により測定され得る。
選択される少なくとも1種、並びに(B) プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の使用をも提供する。
前述するように、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールは、SHCL表面の摩擦を低減することができる。従って、本発明は、更に別の観点から、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種と、SHCLとを接触させることを特徴とする、該SHCLの摩擦を低減させる方法を提供する。
前述するように、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールは、眼球表面上からSHCLを取り外す際に生じる細胞剥離を抑制することができる。従って、本発明は、更に別の観点から、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種と、SHCLとを接触させることを特徴とする、該SHCLの取り外しに伴う眼球表面上からの細胞剥離を抑制する方法を提供する。
SCL表面の物性を測定するために、粘着性、粘弾性、乾燥性などの様々な表面物性変化
を摩擦の増減の面から評価することが知られている剛体振り子物性試験器RPT−3000W((株)エー・アンド・デイ製)を用いて、各SCL表面の摩擦力の評価を行った。試
験に使用したSCLは、具体的には、以下の表1に示す6つのレンズである。
は、温度25℃、相対湿度60%条件の下、振り子重量200g、センサー径4mmの条件で実施し、測定開始から5分後の対数減衰率を以て、各SCL間で比較を行った。
SHCLとして上記参考試験例1で使用したレンズA及びCの2種を用い、また非シリコーンハイドロゲルレンズとして上記参考試験例1で使用したレンズDを使用して、レンズ表面の摩擦低減効果について以下の方法により評価を行った。
SHCLとして、上記参考試験例1で使用したレンズAを使用し、以下の方法によりSHCL摩擦低減効果を評価した。
SHCLとして上記参考試験例1で使用したレンズAを用い、眼球表面上からのSHCLの取り外しに伴う細胞剥離を抑制する効果を、以下の方法により評価した。
間浸漬した。翌日、ブタ眼球(ダード株式会社より入手)から余分な筋肉及び結膜組織を取り除き、強膜と角膜だけで被覆された眼球を調製し、これを生理食塩水で5分〜10分洗
浄した。斯くして得られた眼球をから、余分な水分を不織布で丁寧にふき取った。次いで、24時間浸漬処理を行ったSHCLを各試験液から取り出し、余分な水分を不織布で丁寧にふき取った。別途、何れの試験液にも浸漬していない開封直後のレンズAを未処理レンズ群として試験に用いた。次に、角膜面が上になるように上記眼球を試験台にセットし、1眼
球(即ち、1角膜)上に、未処理レンズ、比較例5の試験液の処理レンズ、及び実施例5
の試験液の処理レンズの計3枚のレンズをのせた。試験環境は、温度25〜27℃、及び
相対湿度62〜68%に収まるように調整した。
っくり丁寧に剥がした。剥がしたSHCLを一度生理食塩水で洗い、4容量%パラホルムアルデヒド溶液に浸漬してSHCLに付着した細胞を固定した。その後、マイヤーヘマトキシリン液で細胞を染色し、顕微鏡下で染色された細胞数(SHCLに付着して剥離された角膜細胞数)をカウントした。カウントした細胞数を表5の評価基準に従い分類し、SHCLの取り外しに伴う細胞剥離の程度を点数で評価した。
表6に記載の処方で、SHCL用点眼剤(実施例6−10)が調製される。
Claims (1)
- ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015021566A JP2015091880A (ja) | 2009-12-02 | 2015-02-05 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009274899 | 2009-12-02 | ||
JP2009274899 | 2009-12-02 | ||
JP2015021566A JP2015091880A (ja) | 2009-12-02 | 2015-02-05 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010269166A Division JP5729991B2 (ja) | 2009-12-02 | 2010-12-02 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016159711A Division JP2016196507A (ja) | 2009-12-02 | 2016-08-16 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015091880A true JP2015091880A (ja) | 2015-05-14 |
Family
ID=44097554
Family Applications (5)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010269166A Active JP5729991B2 (ja) | 2009-12-02 | 2010-12-02 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2015021566A Pending JP2015091880A (ja) | 2009-12-02 | 2015-02-05 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2016159711A Pending JP2016196507A (ja) | 2009-12-02 | 2016-08-16 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2018088116A Withdrawn JP2018135376A (ja) | 2009-12-02 | 2018-05-01 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2020098089A Withdrawn JP2020128437A (ja) | 2009-12-02 | 2020-06-05 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010269166A Active JP5729991B2 (ja) | 2009-12-02 | 2010-12-02 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Family Applications After (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016159711A Pending JP2016196507A (ja) | 2009-12-02 | 2016-08-16 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2018088116A Withdrawn JP2018135376A (ja) | 2009-12-02 | 2018-05-01 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
JP2020098089A Withdrawn JP2020128437A (ja) | 2009-12-02 | 2020-06-05 | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (5) | JP5729991B2 (ja) |
CN (1) | CN102085395A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017056235A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 株式会社メニコン | コンタクトレンズパッケージ及びその製造方法 |
JP2018168200A (ja) * | 2017-03-09 | 2018-11-01 | ロート製薬株式会社 | 眼科組成物の製造方法、眼科組成物にコンタクトレンズの摩擦を低減させる作用を付与する方法、及び眼科組成物にコンタクトレンズの眼表面への貼り付きを低減させる作用を付与する方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW201540292A (zh) * | 2014-03-10 | 2015-11-01 | Senju Pharma Co | 二丁基羥基甲苯的穩定化方法(二) |
TWI644663B (zh) * | 2014-03-10 | 2018-12-21 | 日商千壽製藥股份有限公司 | 二丁基羥基甲苯的穩定化方法,及含二丁基羥基甲苯之製品(一) |
JP7081909B2 (ja) * | 2016-08-05 | 2022-06-07 | ロート製薬株式会社 | 眼科組成物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009196983A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-09-03 | Lion Corp | 眼科用組成物 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20030129083A1 (en) * | 1997-11-26 | 2003-07-10 | Advanced Medical Optics, Inc. | Multi purpose contact lens care compositions including propylene glycol or glycerin |
JP2001318350A (ja) * | 2000-05-11 | 2001-11-16 | Lion Corp | コンタクトレンズ用溶液 |
JP4544391B2 (ja) * | 2001-12-28 | 2010-09-15 | ライオン株式会社 | 眼科用組成物 |
JP4524538B2 (ja) * | 2002-04-08 | 2010-08-18 | ライオン株式会社 | 眼科用組成物 |
JP5147156B2 (ja) * | 2003-08-08 | 2013-02-20 | ロート製薬株式会社 | 角膜障害抑制剤 |
CN100464786C (zh) * | 2003-09-10 | 2009-03-04 | 千寿制药株式会社 | 隐形眼镜用眼科用组合物 |
JP4953650B2 (ja) * | 2005-02-09 | 2012-06-13 | ロート製薬株式会社 | プラノプロフェン含有組成物 |
US7998942B2 (en) * | 2005-07-11 | 2011-08-16 | Senju Pharamaceutical Co., Ltd. | Eye drop preparation comprising xanthan gum and terpenoid |
WO2007108541A1 (ja) * | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Senju Pharmaceutical Co., Ltd. | キサンタンガムおよびブドウ糖を含有する眼科用組成物 |
JPWO2008056786A1 (ja) * | 2006-11-10 | 2010-02-25 | ロート製薬株式会社 | 皮膚又は粘膜適用組成物 |
JP2009084235A (ja) * | 2007-10-02 | 2009-04-23 | Lion Corp | 眼科用抗充血剤及び抗充血用眼科組成物 |
-
2010
- 2010-12-02 CN CN2010105783512A patent/CN102085395A/zh active Pending
- 2010-12-02 JP JP2010269166A patent/JP5729991B2/ja active Active
-
2015
- 2015-02-05 JP JP2015021566A patent/JP2015091880A/ja active Pending
-
2016
- 2016-08-16 JP JP2016159711A patent/JP2016196507A/ja active Pending
-
2018
- 2018-05-01 JP JP2018088116A patent/JP2018135376A/ja not_active Withdrawn
-
2020
- 2020-06-05 JP JP2020098089A patent/JP2020128437A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009196983A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-09-03 | Lion Corp | 眼科用組成物 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017056235A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 株式会社メニコン | コンタクトレンズパッケージ及びその製造方法 |
JPWO2017056235A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-10-05 | 株式会社メニコン | コンタクトレンズパッケージ及びその製造方法 |
US11181753B2 (en) | 2015-09-30 | 2021-11-23 | Menicon Co., Ltd. | Contact lens package and method for producing the same |
JP2018168200A (ja) * | 2017-03-09 | 2018-11-01 | ロート製薬株式会社 | 眼科組成物の製造方法、眼科組成物にコンタクトレンズの摩擦を低減させる作用を付与する方法、及び眼科組成物にコンタクトレンズの眼表面への貼り付きを低減させる作用を付与する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020128437A (ja) | 2020-08-27 |
JP2011136987A (ja) | 2011-07-14 |
JP2018135376A (ja) | 2018-08-30 |
JP2016196507A (ja) | 2016-11-24 |
CN102085395A (zh) | 2011-06-08 |
JP5729991B2 (ja) | 2015-06-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5568246B2 (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤 | |
JP5616620B2 (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5616618B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2018135376A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5941524B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5688953B2 (ja) | イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2018104474A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5688951B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5725786B2 (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5700479B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤 | |
JP2011111441A (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5650864B2 (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5506357B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5448557B2 (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤 | |
JP5689200B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2020109121A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2018197271A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2015028090A (ja) | 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP5689198B2 (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2016222727A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2018197272A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 | |
JP2015098473A (ja) | シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150205 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160113 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160517 |