JP2015091568A - エアー噴出機構とエアー噴出装置 - Google Patents

エアー噴出機構とエアー噴出装置 Download PDF

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寛文 下井
登 天下井
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Abstract

【課題】本体の向きを変えなくても時々刻々とエアーの噴出方向を変えていくことのできるエアー噴出装置を提供する。
【解決手段】チャンバCHを形成したチャンバ体30と、チャンバCH内に配置されたノズル体40とを有し、チャンバ体30は、ノズル用穴37と、チャンバCH内へエアーを導入するエアー導入孔32A,32Bを有し、ノズル体40は、ノズル用穴37の周縁部に当接する球面状の当接部と、ノズル部42と、羽根部材50とを有し、この羽根部材50は、エアーを受けてノズル体40を公転させながら自転させ、ノズル用穴37の径は、チャンバCHに導入されたエアーの圧力によってノズル部42の当接部をノズル用穴37の周縁部に密接させるとともに、ノズル体40が公転及び自転可能となる所定の径より小さく設定した。
【選択図】図2

Description

この発明は、エアーを噴出させて例えば靴などに付着した泥などの汚れを落とすためのエアー噴出機構と、このエアー噴出機構を備えたエアー噴出装置とに関する。
従来から、銃形状に形成された銃本体を有し、この銃本体の銃身部の先端部からエアーを噴出させるエアー噴出装置が知られている(特許文献1参照)。
かかるエアー噴出装置は、銃本体の把持部の風路に圧縮空気を供給し、引金を引くと把持部の風路の圧縮空気が本体の銃身部の風路に供給されて、銃身部の先端部に設けたノズルからエアーが噴出されるようになっている。
特開2001−300442号公報
しかしながら、このようなエアー噴出装置にあっては、ノズルから直線状にエアーが噴出されるだけであるから、前方の一点のみに向けてエアーを噴出することになり、このため、広範囲に渡って汚れを落とす場合、銃形状の本体の把持部を持って銃身部の向きを少しずつ変えていかなればならず、非常に面倒であり、しかも、一定の強さで一点に向かって噴出されるため汚れを落とす効率が悪いという問題があった。
この発明の目的は、時々刻々とエアーの噴出方向を変えていくことのできるエアー噴出機構とエアー噴出装置を提供することにある。
請求項1の発明は、エアーが導入されるチャンバを形成する前壁部及び周壁部を有するチャンバ体と、前記チャンバ内に公転及び自転可能に配置されたノズル体とを備え、
前記チャンバ体は、前記前壁部に形成された円形のノズル用穴と、前記周壁部に形成され前記チャンバ内へエアーを導入するエアー導入孔を有し、
前記ノズル体は、前記チャンバ内に導入されたエアーを前方に向けて噴出するノズル孔と、このノズル孔の周囲に形成され前記ノズル用穴の周縁部に当接する球面状の当接部と、前記エアー導入孔からチャンバ内へ導入されるエアーを受けるエアー受部とを有し、
このエアー受部は、前記エアー導入孔から導入されるエアーを受けて、ノズル用穴の中心線に対して傾斜し且つ前記当接部の曲率中心を中心にして前記中心線回りにノズル体を公転させながら自転させ、
前記ノズル用穴の径は、前記チャンバに導入されたエアーの圧力によって前記ノズル体の当接部を前記ノズル用穴の周縁部に密接させるとともに、前記ノズル体が公転及び自転可能となる所定の径より小さく設定し、
前記ノズル体の当接部と前記ノズル用穴の周縁部との間からエアーが漏れないようにしたことを特徴とする。
この発明によれば、時々刻々とエアーの噴出方向を変えていくことができる。
この発明に係るエアー噴出機構を備えたエアー噴出装置の構成を示した断面図である。 図1に示すエアー噴出機構の構成を示した拡大断面図である。 エアー噴出機構のノズル体の公転時の傾きを示した説明図である。 図3に示すエアー噴出機構の渦流形成容器を示した縦断面図である。 図3に示すエアー噴出機構の渦流形成容器を示した横断面図である。 エアー噴出機構の保持体と、この保持体内に配置された渦流形成容器とを示した横断面図である。 エアー噴出機構のノズル体を示した側面図である。 図6に示すノズル体の縦断面図である。 図6のノズル体のノズル本体を示した側面図である。 図8に示すノズル本体の縦断面図である。 図6のノズル体の羽根部材を示した正面図である。 図6のノズル体の羽根部材を示した縦断面図である。 図1に示すエアー噴出装置の弁機構の構成を示した説明図である。 図12に示す弁機構の弁体が開成した状態を示した説明図である。 図3に示すエアー噴出機構のノズル体の公転方向と自転方向を示した説明図である。 弁機構の弁体の開成によりエアーがノズル部から噴出される状態とノズル体の公転時の傾斜状態を示した説明図である。 図15に示すノズル体の傾斜方向と反対方向に傾斜した状態を示した説明図である。 第2実施例のエアー噴出機構を示した説明図である。 第2実施例のエアー噴出機構のノズル体の公転時の傾きを示した説明図である。 第3実施例のエアー噴出機構を示した説明図である。 第3実施例のエアー噴出機構のノズル体の公転時の傾きを示した説明図である。 第4実施例のエアー噴出機構を示した説明図である。 第4実施例のエアー噴出機構のノズル体の公転時の傾きを示した説明図である。 第5実施例のノズル体を示した側面図である。 図23に示すノズル体の平面図である。 図23に示すノズル体のノズル本体を示した側面図である。 図25に示すノズル本体の平面図である。 図23に示すノズル体のエアー受部を示した側面図である。 図27に示すエアー受部の縦断面図である。 図27に示すエアー受部の横断面図である。 第5実施例のエアー噴出機構を示した説明図である。 他の例のノズル体の構成を示した断面図である。 図32に示すノズル体の側面図である。 第6実施例のエアー噴出装置の構成を示した断面図である。 第6実施例のエアー噴出装置の動作を示す説明図である。
以下、この発明に係るエアー噴出機構を備えたエアー噴出装置の実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1に示すエアー噴出装置10は、拳銃の形状をした銃本体11と、この銃本体(本体)11の銃身部12の先端部に設けたエアー噴出機構(エアー噴出手段)20と、銃本体11の把手部13に形成された連通風路13Aと銃身部12に形成された銃身風路(連通風路)12Aとを連通したり遮断したりする弁機構(開閉手段)60とを備えている。
把手部13の下部には、図示しないコンプレッサやタンク等に接続されたホースHの一端部を接続するコネクタ15が設けられており、このコネクタ15を介してホースHと把手部13の連通風路13Aとが連通され、コンプレッサやタンクなどからの圧縮空気が把手部13の連通風路13Aに供給されるようになっている。すなわち、連通風路13Aの他端から圧縮空気が供給されるようになっている。
エアー噴出機構20は、銃身部12の先端部に着脱可能に装着されたパイプ状の連結部材16に着脱可能に装着される筒状の保持体21と、この保持体21内に着脱可能に保持されたチャンバ体30と、このチャンバ体30内に後述する公転及び自転可能に配置されたノズル体40とを有している。
[チャンバ体]
チャンバ体30は、図2及び図3に示すように、渦流を発生させる渦流形成容器31とキャップ部材35とから構成されている。
[渦流形成容器]
渦流形成容器31は、図4に示すように、後部(図4において右端部)が閉塞され前部(図4において左端部)が開口された大径筒部(周壁部)32と、この大径筒部32の後端部に一体形成された大径筒部32より径の小さい小径筒部33とを有している。
大径筒部32の周壁には、中心軸線に対して相対向した2つのエアー導入孔32A,32Bが形成されている。エアー導入孔32Aの向きは、図5に示すように中心軸線32oに対して左側(図5において)に向けられており、エアー導入孔32Bの向きは、中心軸線32oに対して右側(図5において)に向けられている。
このため、エアー導入孔32A,32Bから大径筒部32内に導入される圧縮空気は、図5において反時計回りに回転していく渦流となる。
また、大径筒部32の前部にはフランジ32Fが形成され、このフランジ32Fは図2及び図3に示すように保持体21の内周壁に密接している。
小径筒部33の後端部(図2において右端部)は開口され、小径筒部33の周壁には複数の孔33Aが形成されている。小径筒部33内の風路34は、図1に示すように、連結部材16を介して銃身風路12Aに連通している。
また、小径筒部33の後端部にはフランジ33Fが形成され、このフランジ33Fが保持体21の後部の内周壁に密着している。
そして、図5Aに示すように、渦流形成容器31と保持体21との間に環状風路KFが形成され、小径筒部33内の風路34が小径筒部33の孔33Aを介して環状風路KFに連通されている。さらに、図2及び図3に示すように、環状風路KFが大径筒部32のエアー導入孔32A,32Bを介して後述するチャンバCHに連通している。
[キャップ部材]
キャップ部材35は、図2及び図3に示すように、保持体21の前側の内周壁に螺合された筒部36を有し、この筒部36の後部は開口され、筒部36の後端面36aが渦流形成容器31の大径筒部32のフランジ(開口端)32Fに密着している。そして、このキャップ部材35と渦流形成容器31とでチャンバCHを形成している。
キャップ部材35の筒部36の前部には、円形のノズル用穴37を形成した前壁部38が設けられている。ノズル用穴37は後ろに行くほど径が小さく形成されており、ノズル用穴37の後端部37aの径R0が最小径となっている。ノズル用穴37の後端部37aの径R0は所定の径R(図示せず)より小さく設定されている。
ここで、所定の径Rについて説明する。ノズル体40は、チャンバCHに導入される圧縮空気の圧力によってノズル用穴37を前方へ押圧することになる。この押圧力は、後述するノズル体40の当接面43Aが当接するノズル用穴37の径が大きいほど大きくなる。
ノズル体40が図2に示すようにノズル用穴37の中心線37Ao上に位置している場合、上記押圧力が所定値以上になると、摩擦力によりノズル体40は、この状態でノズル用穴37にロックされた状態となって公転及び自転をしなくなってしまう。このノズル体40が公転及び自転をしなくなってしまう径の大きさをRとすると、径R0を所定の径Rより小さく設定しておけば、ノズル体40は確実に公転及び自転していくことになる。
筒部36の前部には、後述するノズル部42を保護するために前壁部38を囲むように前方へ突出した円形の保護壁39が形成されており、この保護壁39に複数の孔39Aが周方向に沿って等間隔に形成されている。この孔39Aは、ノズル用穴37の中心線に且つ前方に向かって斜めに形成されている。
[ノズル体]
ノズル体40は、図6及び図7に示すように、ノズル本体41と、このノズル本体41の後部に着脱可能に装着された羽根部材(エアー受部)50とを有している。
[ノズル本体]
ノズル本体41は、図8及び図9に示すように、円筒状のノズル部42と、このノズル部42の後端に形成された基部43と、この基部43の後端に形成されたフランジ44と、フランジ44の右側面(図8において)に形成された軸部45とを有している。この軸部45にはオネジ45Aが形成されている。
ノズル部42の長さは、図2に示すノズル体40の後端面と渦流形成容器31の大径筒部32の閉塞壁32Hとの間の隙間L1より長く設定されている。
基部43の前側(図8において左側)は、球面形状に形成された当接面(当接部)43Aとなっている。この当接面43Aは、図2に示すように、キャップ部材35のノズル用穴37の後端部37aの周縁に密接するようになっている。
基部43の当接面43Aとフランジ44のと間の周面43Bは右に行くほど径が大きくなるように軸方向に対して傾斜している。
また、基部43には、上下方向(図9において)に貫通した貫通孔46が形成され、この貫通孔46がノズル部42のノズル孔42Aに連通されている。
[羽根部材]
羽根部材50は、図10及び図11に示すように、メネジ51Aを形成したパイプ部51と、このパイプ部51の外周面に設けた複数の板状の羽根部52とを有している。
複数の羽根部52は、パイプ部51の外周面に等間隔に且つ放射状に配置されている。
羽根部材50は、図7に示すように、パイプ部51のメネジ51A(図11参照)がノズル本体41の軸部45に螺合されることによりノズル本体41に装着されている。この羽根部材50とノズル本体41とが一体となってノズル体40を構成している。
[弁機構]
弁機構60は、図1及び図12に示すように、銃本体11内に形成した弁風路61内に左右方向に移動可能に配置したロッド62と、このロッド62の後端部(図1において右端部)に設けた弁体63と、ロッド62及び弁体63を前方(図1において左方向)に付勢するスプリング64と、弁開口65Aを形成した弁部材65と、弁風路61の一端を閉塞したシール部材66と、このシール部材66と弁部材65との間に配置されるとともに、弁部材65の弁開口65Aと銃身風路12Aとを連通する風路を形成した風路部材67とを有している。
ロッド62は、シール部材66と風路部材67と弁部材65とを貫通しており、ロッド62の先端部が引金17に当接している。
引金17を引くと、ロッド62はスプリング64の付勢力に抗して右方向に移動し、図13に示すように、弁体63が弁部材65から離間して弁部材65の弁開口65Aが開成され、連通風路13Aに供給された圧縮空気が矢印Qに示すように銃身風路12Aへ供給されていく。
引金17から指を離すと、スプリング64の付勢力によってロッド62は前方へ移動していき、図12に示すように、弁体63が弁部材65の弁開口65Aを閉塞し、連通風路13Aと銃身風路12Aとの連通は遮断されることになる。
[組み付け]
エアー噴出機構20の組み付けは、先ず、図2及び図3に示すように保持体21内に渦流形成容器31を配置する。次に、羽根部材50をノズル本体41に装着したノズル体40(図6参照)のノズル部42をキャップ部材35のノズル用穴37に挿入した状態で、キャップ部材35の筒部36を保持体21に螺合させてキャップ部材35を保持体21に装着させる。
この装着により、キャップ部材35と渦流形成容器31とでチャンバCHが形成され、このチャンバCH内にノズル体40が配置されることになる。
キャップ部材35及び渦流形成容器31などを組み付けた保持体21を図1に示すように銃身部12の連結部材16に装着させる。これにより、エアー噴出機構20の組み付けは完了する。
[動 作]
次に、上記のように構成されるエアー噴出装置10の動作について説明する。なお、図示しないコンプレッサやタンクなどからの圧縮空気(エアー)がホースHを介して把手部13の連通風路13Aに供給されているものとする。
例えば、靴などに付着した泥などを落とす場合、エアー噴出装置10の把手部13を手で握り、靴に付着した泥に銃身部12を向ける。そして、引金17を指で引くと、図13に示すように、ロッド62が右方向に移動して弁部材65の弁開口65Aが開成され、連通風路13Aに供給された圧縮空気が矢印Qに示すように銃身風路12Aへ供給されていく。
銃身風路12Aに供給された圧縮空気は、連結部材16を介して渦流形成容器31の小径筒部33の風路34内に供給され、さらに、小径筒部33の孔33A及び環状風路KFを介して渦流形成容器31のエアー導入孔32AからチャンバCH内へ導入されていく。
渦流形成容器31のエアー導入孔32AからチャンバCH内へ導入される圧縮空気は、図14に示すように、反時計回りの渦流となる。ノズル体40の羽根部材50がその渦流を受け、ノズル体40はチャンバCH内を反時計回りに公転していくとともに時計回りに自転していく。ノズル体40は高速で公転していくが自転は低速となる。
ノズル体40の公転は、基部43の当接面43Aが球面状に形成されていることにより、この当接面43Aの曲率中心を中心にして、図3に示すようにノズル体40は傾斜し、この状態でノズル用穴37の中心線37Ao回りに回転していく。ノズル用穴37の後端部37aの径R0は所定の径Rより小さく設定されているので、ノズル体40は、圧縮空気の圧力によってノズル用穴37でロックされてしまうことなく、確実に公転及び自転していくことできる。
しかも、ノズル体40の球面状の当接面43Aがノズル用穴37の後端部37aの周縁に密接することになるので、チャンバCH内の圧縮空気は、ノズル用穴37から漏れてしまうことが防止される。
チャンバCH内で渦流となった圧縮空気は、図15に示すように、ノズル体40の基部43の貫通孔46を介してノズル部42のノズル孔42Aから前方に向けて噴出していく。
ノズル体40は、傾斜して中心線37Ao回りに公転していくので、ノズル部42のノズル孔42Aからの圧縮空気は螺旋を描くように噴出していくことになる。すなわち、圧縮空気は靴の表面に円形を描くように吹き付けていき、吹き付けられる位置は時々刻々と変化していくことになる。このため、銃身部12の向きを変えなくても靴に付着した泥を面の範囲で落とすことができる。
このため、銃身部12の向きを変える少ない操作で、靴などに付着した泥などを広範囲に渡って落とすことができる。
しかも、吹き付ける位置が時々刻々と変化していくため、一点に断続して圧縮空気を吹き付ける効果と同様な効果を得ることができるので、効率よく泥などを落とすことができる。
ノズル部42のノズル孔42Aから圧縮空気が噴出されると、保護壁39内が負圧となって、保護壁39の外周囲の空気が矢印Q2(図3参照)に示すようにその孔39Aから吸い込まれて、その圧縮空気とともに靴などに向けて吹き付けられていく。このため、多量の空気が靴などに吹き付けられることになり、さらに効率よく泥などを落とすことができる。
また、チャンバCH内の圧縮空気はノズル用穴37から漏れてしまうことが防止されるので、チャンバCH内に供給された圧縮空気の全てがノズル部42のノズル孔42Aから噴出され、無駄なく圧縮空気を靴などに吹き付けることができる。
ところで、ノズル体40のノズル部42の長さは、図2に示すように、ノズル体40の後端面と渦流形成容器31の大径筒部32の閉塞壁32Hとの間の隙間L1より長く設定されているので、圧縮空気を噴出していないとき、エアー噴出機構20の保護壁39を上に向けてもノズル体40のノズル部42はキャップ部材35のノズル用穴37から抜けてしまうことがない。このため、常に図3に示す状態で使用することができる。
[第2実施例]
図17及び図18は第2実施例のエアー噴出機構120を示す。このエアー噴出機構120は、図8に示すノズル本体41の替わりに、ノズル部42を省略したノズル本体141を用いたものであり、公転時にキャップ部材35のノズル用穴37の中心線37Aoに対するノズル体140の傾きが第1実施例より大きくなるようにしたものである。
この第2実施例では、ノズル本体141の基部143の先端部に球面状の当接面143Aを形成し、キャップ部材35の前壁部38の内側に、ノズル本体141の基部143の先端部をキャップ部材35のノズル用穴37に案内するガイド傾斜面35Gを形成したものである。なお、143Bはノズル孔である。
[第3実施例]
図19及び図20は第3実施例のエアー噴出機構220を示す。第3実施例のエアー噴出機構220は、ノズル本体241の基部243を球体状に形成してノズル用穴37の中心線37Aoに対するノズル体240の傾きが第3実施例より大きくなるようにしたものである。
キャップ部材35の前壁部38の内側のガイド傾斜面35Kは、ノズル体240の傾きに支障をきたさないように凹面状に形成されている。
[第4実施例]
図21及び図22は、第4実施例のエアー噴出機構320を示す。このエアー噴出機構320は、キャップ部材35の前壁部38のノズル用穴37の内周面37aをC面取りに形成したものである。他は第1実施例と同様なのでその説明は省略する。
[第5実施例]
図23及び図24は、第5実施例のノズル体340を示す。このノズル体340は、ノズル本体341と、このノズル本体341の後部に装着されたエアー受部350とを有している。
[ノズル本体]
ノズル本体341は、図25及び図26に示すように、フランジ44の右側面(図25において)に形成された軸部345を有している。この軸部345には、抜け防止用の爪部345Aが形成されている。他は第1実施例のノズル本体41と同様な構成なので、その説明は省略する。
[エアー受部]
エアー受部350は、図27ないし図29に示すように、円筒状の筒部351を有し、この筒部351の穴352の径がノズル本体341の軸部345の径とほぼ同一に設定されている。
筒部351の穴352にノズル本体341の軸部345を圧入して、エアー受部350をノズル本体341の軸部345に装着させることにより、ノズル体340が構成される。
[動 作]
ノズル体340は、図30に示すように、エアー噴出機構320′のチャンバCH内に配置する。エアー導入孔32A,32BからチャンバCH内へ圧縮空気が導入されていくと、ノズル体340のエアー受部350の筒部351がその圧縮空気を受け、第1実施例と同様にノズル体340はチャンバCH内を反時計回りに公転していくとともに時計回りに自転していき、第1実施例と同様に動作して、ノズル部42のノズル孔42Aからの圧縮空気は螺旋を描くように噴出していく。これにより、第1実施例と同様な効果を得ることができる。
この第5実施例では、エアー受部350に圧縮空気を受けるための羽根部はないが、エアー受部350の筒部351が圧縮空気を直接受けることにより、ノズル体340を公転させるとともに自転させることができる。
[他の例]
図31及び図32は、他の例のノズル体440を示す。このノズル体440は、ノズル本体441の軸部345に穴345Aを設け、この穴345Aの位置や大きさを調整することによってノズル体440のバランスを取るようにしたものである。他は、第5実施例と同様な構成なのでその説明は省略する。
[第6実施例]
図33及び図34は、第6実施例のエアー噴出装置500の構成を示す。エアー噴出装置500は、棒状の本体501と、この本体501の先端部に設けたエアー噴出機構20と、本体501内に形成された連通風路502を開閉する弁機構(開閉手段)560とを備えている。
本体501の後部(他端)には、図示しないコンプレッサやタンク等に接続されたホース(図示せず)の一端部を接続するコネクタ515が設けられており、このコネクタ515を介してホースと本体501の連通風路502とが連通され、コンプレッサやタンクなどからの圧縮空気が連通風路502に供給されるようになっている。
連通風路502は、連結部材16が接続された大径の風路穴502Aと、小径の風路穴502Bと、本体501の上部を貫通して形成された弁風路502Cと、小径の風路穴502Dと、コネクタ515が接続された大径の風路穴502Eとから形成されている。
[弁機構]
弁機構560は、図33及び図34に示すように、弁風路502C内に設けられた弁部材565と、この弁部材565を上下方向に貫通して上下動可能に保持されたロッド562と、ロッド562の下部に一体に形成された弁体563と、ロッド562を上方に付勢するスプリング564とを有している。ロッド562の上部には押ボタン566が設けられている。
弁部材565は、スプリング564の付勢力によって弁風路502Cの上部を閉塞するとともに下部には弁開口565A(図34のみに表示)を形成した周壁部565Bを有している。この周壁部565Bには複数の周壁穴565Baが設けられている。この周壁穴565Baを介して弁開口565Aと風路穴502Bとが連通している。
弁開口565Aは、ロッド562の下部に設けた弁体563により常時閉塞されており(図33参照)、ロッド562がスプリング564の付勢力に抗して下方に移動されると、図34に示すように弁開口565Aは開放され、弁風路502Cが弁開口565A及び周壁穴565Baを介して風路穴502Bに連通される。これにより、風路穴502Eに供給された圧縮空気は、風路穴502D、弁風路502C、弁開口565A、周壁穴565Ba、風路穴502B、風路穴502A及び連結部材16を介してエアー噴出機構20へ供給されることになる。
この第6実施例のエアー噴出装置500の動作は第1実施例と同様なので、その説明は省略する。また、第6実施例では、本体501が棒状に形成されているがどのような形状のものであってもよい。
なお、エアー噴出装置500のノズル体40をノズル体340やノズル体440に変更してもよい。
また、上記実施例のエアー噴出機構20は、保持体21を備えているが必ずしも保持体21は必要ではない。例えば、保持体21を設けずに少なくとも一方のエアー導入口32A,32Bへ圧縮空気が供給される構成となっていればよい。
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
10 エアー噴出装置
20 エアー噴出機構
30 チャンバ体
32 大径筒部(周壁部)
32A,32B エアー導入孔
37 ノズル用穴
38 前壁部
40 ノズル体
41 ノズル本体
42 ノズル部
50 羽根部材(エアー受部)
340 ノズル体
341 ノズル本体
350 エアー受部
440 ノズル体
500 エアー噴出装置
501 本体
CH チャンバ

Claims (7)

  1. エアーが導入されるチャンバを形成する前壁部及び周壁部を有するチャンバ体と、前記チャンバ内に公転及び自転可能に配置されたノズル体とを備え、
    前記チャンバ体は、前記前壁部に形成された円形のノズル用穴と、前記周壁部に形成され前記チャンバ内へエアーを導入するエアー導入孔を有し、
    前記ノズル体は、前記チャンバ内に導入されたエアーを前方に向けて噴出するノズル孔と、このノズル孔の周囲に形成され前記ノズル用穴の周縁部に当接する球面状の当接部と、前記エアー導入孔からチャンバ内へ導入されるエアーを受けるエアー受部とを有し、
    このエアー受部は、前記エアー導入孔から導入されるエアーを受けて、ノズル用穴の中心線に対して傾斜し且つ前記当接部の曲率中心を中心にして前記中心線回りにノズル体を公転させながら自転させ、
    前記ノズル用穴の径は、前記チャンバに導入されたエアーの圧力によって前記ノズル体の当接部を前記ノズル用穴の周縁部に密接させるとともに、前記ノズル体が公転及び自転可能となる所定の径より小さく設定し、
    前記ノズル体の当接部と前記ノズル用穴の周縁部との間からエアーが漏れないようにしたことを特徴とするエアー噴出機構。
  2. 請求項1に記載のノズル体は、前記ノズル孔を有するノズル部と、このノズル部の後端に設けた基部と、この基部の前面側であって前記ノズル部の後端の周囲に形成された前記当接部とを有し、
    前記ノズル部の先端部が前記チャンバ体のノズル用穴に挿入されて該ノズル用穴の後端から前方へ突出していることを特徴とするエアー噴出機構。
  3. 前記基部が球形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエアー噴出機構。
  4. 前記チャンバ体の前壁部のノズル用穴の周囲に且つ前方へ突出した環状の保護壁を形成し、
    この保護壁に複数の孔を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のエアー噴出機構。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のエアー噴出機構を先端部に設けた本体と、この本体内に形成されるとともに一端が前記エアー噴出機構に連通した連通風路と、この連通風路を開閉する開閉手段とを備え、前記連通風路の他端からエアーが供給され、前記開閉手段を開成することにより、前記連通風路を介して前記エアー噴出機構にエアーが供給されて該エアー噴出機構から前方に向けてエアーを噴出することを特徴とするエアー噴出装置。
  6. 前記エアー噴出機構は、前記本体の先端部に着脱可能に装着され前記チャンバ体を保持する保持体を有し、
    前記チャンバ体は、後部が閉塞され前部が開口されるとともに周壁部に前記エアー導入孔を形成した渦流発生容器と、この渦流発生容器の前部の開口端に装着されて該渦流発生容器とで前記チャンバを形成するとともに前記ノズル用穴が設けられたキャップ部材とを有し、
    前記渦流発生容器と保持体との間に前記本体の連通風路と連通する環状風路を形成し、
    この環状風路と前記チャンバとが前記渦流発生容器のエアー導入孔を介して連通されていることを特徴とする請求項5に記載のエアー噴出装置。
  7. 前記キャップ部材は、前記ノズル用穴を形成した前壁部を有し、この前壁部に前記環状の保護壁が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のエアー噴出装置。
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