JP2015090991A - 無線通信システム、受信機器、送信機器、及び伝送レート制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】受信機器は、送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度の検出を行う第1検出部と、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力の検出を行う第2検出部と、第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、希望信号波の受信信号強度の検出値と干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から送信機器から受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、選択された伝送レートを送信機器に通知する伝送レート通知部と、を備える。
【選択図】図6
Description
干渉波の影響が大きい環境において、低速な伝送レート(「データ伝送速度」と記述されることもある。)を用いることにより受信エラーを抑えることが可能になる。一方で、低速な伝送レートは伝送スループットが低いために、低速な伝送レートを常に用いると限られた周波数資源を有効に利用できない。
例えば、IEEE802.11b標準では、変調方式の違いにより、1Mbps、2Mbps、5.5Mbps、11Mbpsの4つの伝送レートが規定されている。また、IEEE802.11g標準規格では、変調方式及び符号化率の違いにより、54Mbps、48Mbps、36Mbps、24Mbps、18Mbps、12Mbps、9Mbps、6Mbpsの8つの伝送レートが規定されている。
伝送レート制御技術の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された伝送レート制御技術は、通信周波数及びデータ伝送速度の組み合わせごとに複数回の試験データの送受信を行って誤り率を測定し、最も誤り率の低い通信周波数及びデータ伝送速度を最適通信周波数及び最適データ伝送速度として選択して無線通信に用いるものである。
周期性のあるノイズが無線通信における干渉波となる場合に、その周期性を考慮して受信エラーの低減を図る技術が特許文献2に開示されている。特許文献2に開示された技術は、干渉波の周期並びに当該干渉波の立ち上がり及び立ち下がりタイミングを判定し、干渉波の立ち下がりタイミングから立ち上がりタイミングまでの期間(以下、「停波期間」と呼ぶ。)に信号の送受信を行うものである。
また、特許文献2に開示された技術では、信号の送信を行う期間が干渉波の停波期間に限られる。このため、信号の送信を開始してから信号の送信が完了するまでに時間を要してしまうことがある。
受信機器周辺での干渉波の干渉波電力が低く、送信機器から受信機器宛に発せられた希望信号波の受信信号強度が高ければ、即ち、信号対干渉比が大きければ、干渉波の立ち上がりタイミングから立ち下がりタイミングまでの期間(以下、「発波期間」という。)に送信機器から受信機器へ信号を送信しても受信エラーにならないことも想定される。
以下、本発明に係る第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成及び動作について図1及び図2を用いて説明する。但し、図1は第1の実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成図であり、図2は図1の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図1の干渉機器7は干渉波の発生源となる例えば電子レンジなどの外部機器である。なお、電子レンジなどの外部機器は図28の符号Iで示すような周期性のある輻射ノイズを発生する。
図2に示すように、送信機器3は、伝送レート#A(初期設定された伝送レート、または、以前に受信機器5から通知された変更伝送レート)を用いて、受信機器5宛にデータ信号を送信する。
受信機器5は送信機器3宛に応答確認(Acknowlegement:ACK)信号を送信し、送信機器3は自機器宛に送信されたACK信号を受け取る。
この輻射ノイズは受信機器5にとって干渉波となり、受信機器5は干渉波の発生の開始と当該干渉波の干渉波電力を検出する。受信機器5は、新たに送信機器3から受信機器5への信号の送信に用いる伝送レート(以下、「変更伝送レート」という。)として、複数の伝送レートの中から、直近に検出した希望望信号波のRSSIの検出値と干渉波電力の検出値とに基づいて、伝送レート#Bを選択する。そして、受信機器5は、送信機器3宛に当該伝送レート#Bを含む伝送レート変更通知信号を送信する。
送信機器3は、自機器宛に送信された伝送レート変更通知信号を受け取り、送信機器3から受信機器5への信号の送信に用いる伝送レートを、自機器宛の伝送レート変更通知信号に含まれる変更伝送レート(伝送レート#B)に変更する。
受信機器5は干渉波の発生の終了と干渉波の干渉波電力を検出する(干渉波電力の検出値は信号波や干渉波が受信機器5に来ていない場合の受信機器5周辺の雑音電力の値となる)。受信機器5は、新たに変更伝送レートとして、複数の伝送レートの中から、直近に検出した希望信号波のRSSIの検出値と干渉波電力の検出値とに基づいて、伝送レート#Cを選択する。そして、受信機器5は、送信機器3宛に当該伝送レート#Cを含む伝送レート変更通知信号を送信する。
送信機器3は、変更後の伝送レート#Cを用いて、受信機器5宛にデータ信号を送信する。受信機器5は、自機器宛に送信されたデータ信号を受け取り、この自機器宛のデータ信号の信号波のRSSIを検出し、RSSIの検出値を保持する。そして、受信機器5は送信機器3宛にACK信号を送信し、送信機器3は自機器宛に送信されたACK信号を受け取る。
送信機器3は、図3に示すように、送受信アンテナ31、受信部32、受信フレーム解析部33、伝送レート制御部34、上位レイヤ処理部35、送信フレーム生成部36、及び送信部37を備える。
伝送レート変更通知フレームは、MACヘッダ、フレームボディ、及び、フレーム検査シーケンス(Frame Check Sequence:FCS)からなる。FCSはMACヘッダ及びフレームボディの誤り検査に用いられる。伝送レート変更通知フレームのMACヘッダには送信元アドレス(送信元のMACアドレス)及び宛先アドレス(宛先のMACアドレス)が含まれているとともに、伝送レート変更通知フレームに割り当てられたタイプ値及びサブタイプ値が含まれる。フレームボディには変更伝送レートを示す情報(変更伝送レート情報)が含まれる。
上位レイヤ処理部35は主にMACレイヤより上位レイヤ(IPレイヤ(Internet Protocl Layer)など)のプロトコル処理を実行する機能を有する。
データフレームやACKフレームはIEEE802.11標準で規定されているフレームである。データフレームのMACヘッダには、例えば、送信元アドレス及び宛先アドレス、並びに、データフレームに割り当てられたタイプ値及びサブタイプ値が含まれている。ACKフレームのMACヘッダには、例えば、宛先アドレス、並びに、データフレームに割り当てられたタイプ値及びサブタイプ値が含まれている。
次に、図1の受信機器5の構成について図4を用いて説明する。但し、図4は、図1の受信機器5の構成を示すブロック図である。
受信部52は主に物理レイヤにおける処理を実行する機能を有する。物理レイヤにおける処理は、送信機器3の受信部32における説明で例示した処理などがある。
干渉波検出部55は、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力の検出処理を行う。干渉波検出部55は干渉波の発生の開始を検出した場合に干渉波の発生の開始を検出したことの通知とともに干渉波の干渉波電力の検出値を伝送レート選択処理部56へ出力する。また、干渉波検出部55は干渉波の発生の終了を検出した場合に干渉波の発生の終了を検出したことの通知とともに干渉波の干渉波電力の検出値(干渉波電力の検出値は信号波や干渉波が受信機器5に来ていない場合の受信機器5周辺の雑音電力の値となる)を伝送レート選択処理部56へ出力する。
伝送レート選択処理部56は、干渉波検出部55から、干渉波の発生の開始を検出したことの通知、又は、干渉波検出部55から干渉波の発生の終了を検出したことの通知とともに干渉波の干渉波電力の検出値を受け取る。伝送レート選択処理部56は、RSSI検出部54から希望信号波のRSSIの検出値(直近のRSSIの検出値)とともに当該希望信号波の送信元のMACアドレスを取得する。そして、伝送レート選択処理部56は、RSSI検出部54から取得した希望信号波のRSSIの検出値と干渉波検出部55から受け取った干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から変更伝送レートを選択する。続いて、伝送レート選択処理部56は、選択した変更伝送レートとともに、RSSI検出部54から受け取った希望信号波の送信元のMACアドレスを送信フレーム生成部58へ出力する。なお、伝送レート選択処理部56の詳細構成については図5及び図6を用いて後述する。
送信フレーム生成部58は送信フレーム(データフレームやACKフレーム、伝送レート変更通知フレームなど)の生成など主にMACレイヤにおける処理を実行する機能を有する。伝送レート通知フレームのMACヘッダ内には、送信元アドレスとして受信機器5のMACアドレス、及び、宛先アドレスとして希望信号波を送信した機器のMACアドレスが格納されるとともに、タイプ値及びサブタイプ値として伝送レート変更通知フレームに割り当てられた値が格納される。また、伝送レート変更通知フレームのフレームボディには伝送レート選択処理部56によって選択された変更伝送レートが格納される。
次に、図4の伝送レート選択処理部56の構成について図5を用いて説明する。但し、図5は図4の伝送レート選択処理部56の構成を示すブロック図である。
伝搬特性テーブル記憶部101は、信号対干渉比(Signal to Interference Ratio:SIR)と伝送レートとの関係を示す関係情報を伝搬特性テーブルに記憶する。但し、伝搬特性テーブルは予め作成されている。
伝送レート選択部105は、伝搬特性テーブル記憶部101に記憶されている伝搬特性テーブルを参照して、SIR算出部103から受け取ったSIRの算出値に対応する伝送レートを変更伝送レートとして選択して図4の送信フレーム生成部58へ出力する。
送信機器3の受信部32は受信機器5を含む無線通信機器の何れかによって送信された信号波の検出処理を行う(ステップS11)。受信部32は、ステップS11の信号波の検出処理において信号波を検出するまで(S12:No)、ステップS11の信号波の検出処理を継続して行う。そして、受信部32は、信号波を検出すると(S12:Yes)、検出した信号波に対して復調や復号等の所定の処理を行い(ステップS13)、受信フレーム解析部33は受信フレームのMACヘッダの内容を解析する(ステップS14)。
一方、受信フレームが自機器宛のMACフレームである場合には(S15:Yes)、受信フレーム解析部33はMACヘッダ内のタイプ値及びサブタイプ値に基づいて受信フレームが伝送レート変更通知フレームであるか否かを判定する(ステップS17)。受信フレームが伝送レート変更通知フレームでない場合には(S17:No)、送信機器3は受信フレームの種類に応じた処理を行う(ステップS18)。
上位レイヤ処理部35は、プロトコル処理を行って送信データを生成する(ステップS31)。そして、送信フレーム生成部36は上位レイヤ処理部35から渡される送信データをフレームボディに格納し、当該フレームボディにMACヘッダとFCSを付加することによって、データフレームを生成する(ステップS32)。そして、送信部37は、データフレームに対して初期設定された又は図7のステップS19の処理によって設定された伝送レートにて符号化や変調などの所定の処理を行う。そして、送信部37は送受信アンテナ31を介してデータフレームに係る信号波を送信する(ステップS33)。
受信機器5の受信部52は送信機器3を含む無線通信機器の何れかによって送信された信号波の検出処理を行い、RSSI検出部54は信号波のRSSIの検出処理を行う(ステップS51)。ステップS51の信号波の検出処理において信号波が検出されるまで(S52:No)、受信部52はステップS51の信号波の検出処理を継続して行い、RSSI検出部54はステップS51の信号波のRSSIの検出処理を継続して行う。そして、受信部52は、信号波を検出すると(S52:Yes)、受信部52は検出した信号波に対して復調や復号等の所定の処理を行い(ステップS53)、受信フレーム解析部53は受信フレームのMACヘッダの内容を解析する(ステップS54)。
一方、受信フレームが自機器宛のMACフレームである場合には(S55:Yes)、RSSI検出部54はステップS51での信号波検出時におけるRSSIの検出値を希望信号波のRSSIの検出値として保持する(ステップS57)。そして、受信機器5は受信フレームの種類に応じた処理(例えばACKの返信処理)を行う(ステップS58)。
干渉波検出部55は干渉波及び干渉波電力の検出処理を行う(ステップS71)。干渉波検出部55は、ステップS71の処理において干渉波の発生の開始を検出するまで(S72:No)、ステップS71の干渉波及び干渉波電力の検出処理を継続して行う。
干渉波の発生の終了が検出されると(S76:Yes)、伝送レート選択処理部56は図9のステップS57で保持された希望信号波のRSSIの検出値とステップS75で検出された干渉波電力の検出値(干渉波電力の検出値は信号波や干渉波が受信機器5に来ていない場合の受信機器5周辺の雑音電力の値となる)を用いて変更伝送レートを選択する伝送レート選択処理を行う(ステップS77)。送信フレーム生成部58はステップS77で選択された変更伝送レートを含む伝送レート変更通知フレームを生成する。そして、送信部59は生成された伝送レート変更通知フレームに対して符号化や変調などの所定の処理を行って送受信アンテナ51から伝送レート変更通知フレームに係る信号波を送信する(ステップS78)。
伝送レート選択部105は、伝搬特性テーブル記憶部101に記憶されている伝搬特性テーブルを参照してステップS111で算出されたSIRの算出値に対応する伝送レートを、送信機器3から受信機器5への信号の送信に用いる伝送レート(変更伝送レート)として選択する(ステップS112)。
以下、本発明に係る第2の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
第2の実施の形態に係る送信機器及び受信機器を含む無線通信システムは、第1の実施の形態で説明した受信機器が行う伝送レート選択処理を除いて、第1の実施の形態に係る送信機器及び受信機器を含む無線通信システムと実質的に同じである。
まず、第2の実施の形態に係る受信機器の伝送レート選択処理部の構成について図12を用いて説明する。但し、図12は、第2の実施の形態に係る受信機器の伝送レート選択処理部56Aの構成を示すブロック図である。
伝搬特性テーブル記憶部131は、複数の伝送レートの夫々について、希望信号波のRSSIと干渉波電力とPER(Packet Error Rate)との関係を示す関係情報を伝搬特性テーブルに記憶している。なお、伝搬特性テーブルは予め作成されている。
例えば、IEEE802.11b標準の無線通信の場合、IEEE802.11b標準では伝送レートとして、1Mbps、2Mbps、5.5Mbps、11Mbpsの4つの伝送レートが規定されているので、伝搬特性テーブル記憶部131にはこの4つの伝送レートの夫々に関する関係情報が記憶されることになる。
次に、図12の伝送レート選択処理部56Aによる伝送レート選択処理について図14を用いて説明する。但し、図14は、図12の伝送レート選択処理部56Aによる伝送レート選択処理のフロー図である。
伝送レート選択部135は、ステップS131〜S133の処理によって推定された各伝送レートのPER推定値を比較し、PER推定値が最小の伝送レートを変更伝送レートとして選択する(ステップS134)。
以下、本発明に係る第3の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
第3の実施の形態に係る送信機器及び受信機器を含む無線通信システムは、第1の実施の形態で説明した受信機器が行う伝送レート選択処理を除いて、第1の実施の形態に係る送信機器及び受信機器を含む無線通信システムと実質的に同じである。
まず、第3の実施の形態に係る受信機器の伝送レート選択処理部の構成について図15を用いて説明する。但し、図15は、第3の実施の形態に係る受信機器の伝送レート選択処理部56Bの構成を示すブロック図である。
伝搬特性テーブル記憶部151は、複数の伝送レートの夫々について、希望信号波のRSSIと干渉波電力と伝送スループットとの関係を示す関係情報を伝搬特性テーブルに記憶している。なお、伝搬特性テーブルは予め作成されている。
例えば、IEEE802.11b標準の無線通信の場合、IEEE802.11b標準では伝送レートとして、1Mbps、2Mbps、5.5Mbps、11Mbpsの4つの伝送レートが規定されているので、伝搬特性テーブル記憶部151にはこの4つの伝送レートの夫々に関する関係情報が記憶されることになる。
次に、図15の伝送レート選択処理部56Bによる伝送レート選択処理について図17を用いて説明する。但し、図17は、図15の伝送レート選択処理部56Bによる伝送レート選択処理のフロー図である。
≪第4の実施の形態≫
以下、本発明に係る第4の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、第2及び第3の実施の形態の構成要素と実質的に同じ処理を行う構成要素には同じ符号を付し、その説明が適用できるため、第4の実施の形態ではその説明を省略する。
このため、第4の実施の形態では、受信機器の伝送レート選択処理について説明し、送信機器及び伝送レート選択処理を除く受信機器の説明は省略する。
伝送レート選択処理部56Cは、図18に示すように、伝搬特性テーブル記憶部131、PER推定部133、伝送スループット推定部171、及び伝送レート選択部155を備える。
図19に上記の式(1)を用いて各PERにおいてパケット損失率を10-8以下にするための冗長パケット数Sを求めた結果を示す。但し、図19において、横軸はPERを示し、縦軸は再送比率(=(100+S)/100)を示す。図19中の黒丸の点が上記の式(1)を用いて求めた値であり、図19中の実線は黒丸の点から求まる近似曲線である。例えば、コンテンツレートが10Mbps、再送比率の値が1.25の場合、コンテンツの伝送には少なくとも12.5Mbps分の帯域が必要な帯域であると求められる。
PER推定部133は、複数の伝送レートのうち伝送スループット推定がまだの1つの伝送レートに着目する(ステップS171)。そして、PER推定部153は、着目した伝送レートについて、伝搬特性テーブル記憶部131で記憶されている伝搬特性テーブルを参照して、希望信号波のRSSIの検出値と干渉波電力の検出値とに基づいて、PERを推定する(ステップS172)。そして、伝送スループット推定部171は、ステップS172で推定されたPERの推定値から伝送スループットを推定する(ステップS173)。
≪第5の実施の形態≫
以下、本発明に係る第5の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、第5の実施の形態では、第1から第4の実施の形態と実質的に同じ処理を行う構成要素には同じ符号を付し、その説明が適用できるため、第5の実施の形態ではその説明を省略する。
これに対して、第5の実施の形態では、受信機器が干渉波電力を検出して検出した干渉波電力の検出値を送信機器へ通知し、送信機器は希望信号波のRSSIの検出値と通知された干渉波電力の検出値とに基づいて複数の伝送レート中から変更伝送レートの選択を行うものである。
無線通信システム1Dは、図21に示すように、無線通信機器としての送信機器3D及び受信機器5Dを含む。なお、無線通信システム1Dは送信機器3D及び受信機器5D以外にも1又は複数の無線通信機器を含むこともある。
受信機器5Dは自機器宛に送信されたデータ信号を受け取る。そして、受信機器5Dは送信機器3D宛にACK信号を送信し、送信機器3Dは自機器宛に送信されたACK信号を受け取る。
この輻射ノイズは受信機器5Dにとって干渉波となり、受信機器5Dは干渉波の発生の開始と当該干渉波の干渉波電力を検出する。受信機器5Dは、送信機器3D宛に干渉波電力の検出値を含む干渉波電力通知信号を送信する。
送信機器3Dは受信機器5Dから送信された干渉波電力通知信号を受け取り、干渉波電力通知信号に係る信号波(希望信号波の一例)のRSSIを検出する。そして、送信機器3Dは、新たに送信機器3Dから受信機器5Dへの信号の送信に用いる伝送レート(変更伝送レート)として、複数の伝送レートの中から、希望信号波のRSSIの検出値と受信機器5Dから受け取った干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、伝送レート#Bを選択する。送信機器3Dは、送信機器3Dから受信機器5Dへの信号の送信に用いる伝送レートを伝送レート#Bに変更する。
送信機器3Dは、変更後の伝送レート#Bを用いて、受信機器5D宛にデータ信号を送信する。
干渉機器7の動作スイッチが切られ、干渉機器7から輻射ノイズが発せられなくなる。
受信機器5Dは干渉波の発生の終了と干渉波の干渉波電力を検出する(干渉波電力の検出値は信号波や干渉波が受信機器5Dに来ていない場合の受信機器5D周辺の雑音電力の値となる)。受信機器5Dは、送信機器3D宛に干渉波の干渉波電力の検出値を含む干渉波電力通知信号を送信する。
受信機器5Dは自機器宛に送信されたデータ信号を受け取る。そして、受信機器5Dは送信機器3D宛にACK信号を送信し、送信機器3Dは自機器宛に送信されたACK信号を受け取る。
送信機器3Dは、図23に示すように、送受信アンテナ31、受信部32、受信フレーム解析部33D、RSSI検出部41、伝送レート選択処理部42、伝送レート制御部34、上位レイヤ処理部35、送信フレーム生成部36、及び送信部37を備える。
干渉波電力通知フレームは、MACヘッダ、フレームボディ、及び、FCSからなる。干渉波電力通知フレームのMACヘッダには送信元アドレス(送信元のMACアドレス)及び宛先アドレス(宛先のMACアドレス)が含まれているとともに、干渉波電力通知フレームに割り当てられたタイプ値及びサブタイプ値が含まれる。フレームボディには干渉波電力の検出値を示す情報(干渉波電力情報)が含まれる。
伝送レート選択処理部42は、RSSI検出部41による希望信号波のRSSIの検出値と受信フレーム解析部33Dから受け取る干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から変更伝送レートを選択する。そして、伝送レート選択処理部42は、選択した変更伝送レートを受信フレーム解析部33Dから受け取った干渉波電力通知フレームの送信元のMACアドレスとともに伝送レート制御部34へ出力する。
受信機器5Dは、図24に示すように、送受信アンテナ51、受信部52、受信フレーム解析部53、干渉波検出部55、上位レイヤ処理部57、送信フレーム生成部58D、及び送信部59を備える。
送信機器3Dの受信部32は受信機器5Dを含む無線通信機器の何れかによって送信された信号波の検出処理を行い、RSSI検出部41は当該信号波のRSSIの検出処理を行う(ステップS501)。ステップS501の信号波の検出処理において信号波が検出されるまで(S502:No)、受信部32はステップS501の信号波の検出処理を継続して行い、RSSI検出部41はステップS501の信号波のRSSIの検出処理を継続して行う。そして、受信部32は、信号波を検出すると(S502:Yes)、受信部32は検出した信号波に対して復調や復号等の所定の処理を行い(ステップS503)、受信フレーム解析部33Dは受信フレームのMACヘッダの内容を解析する(ステップS504)。
一方、受信フレームが自機器宛のMACフレームである場合には(S505:Yes)、受信フレーム解析部33DはMACヘッダ内のタイプ値及びサブタイプ値に基づいて受信フレームが干渉波電力通知フレームであるか否かを判定する(ステップS507)。受信フレームが干渉波電力通知フレームでない場合には(S507:No)、送信機器3Dは受信フレームの種類に応じた処理を行う(ステップS508)。
次に、図24の受信機器5Dによる受信処理について図26を用いて説明する。但し、図26は図24の受信機器5Dによる受信処理のフロー図である。なお、図26のフロー図は、受信機器5Dが1つの信号を受信する場合の処理フローである。
一方、受信フレームが自機器宛のMACフレームである場合には(S605:Yes)、受信機器5DはACK信号の返信など受信フレームの種類に応じた処理を行う(ステップS607)。
干渉波検出部55は干渉波及び干渉波電力の検出処理を行う(ステップS701)。干渉波検出部55は、ステップS701の処理で干渉波の発生の開始を検出するまで(S702:No)、ステップS701の干渉波及び干渉波電力の検出処理を継続して行う。
干渉波の発生の終了が検出されると(S705:Yes)、送信フレーム生成部58Dは干渉波検出部55による干渉波電力の検出値(ステップS704の処理で検出済み)を含む干渉波電力通知フレームを生成する。そして、送信部59は生成された干渉電力通知フレームに対して符号化や変調などの所定の処理を行って送受信アンテナ51から干渉波電力通知フレームに係る信号波を送信する(ステップS706)。
本発明は上記の実施の形態で説明した内容に限定されず、本発明の目的とそれに関連又は付随する目的を達成するためのいかなる形態においても実施可能であり、例えば、以下であってもよい。
(1) 第1から第4の実施の形態では、受信機器5から送信機器3に対して変更伝送レートを通知するために伝送レート変更通知フレームを用いるとして説明したが、これに限定されるものではなく、受信機器5から送信機器3に対して変更伝送レートを通知することができるようなものであればよい。
(2) 第5の実施の形態では、送信機器3Dは干渉波電力通知フレームに係る信号波のRSSIを検出し、このRSSIの検出値を伝送レート選択処理に用いるとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、送信機器3Dが受信機器5Dから受け取る自機器宛のACKフレームに係る信号波のRSSIを検出し、このRSSIの検出値を伝送レート選択処理に用いるとしてもよい。これは、干渉波の発生中は希望信号波が干渉波の影響を受けてRSSIの検出精度が低下するような場合などに有効である。
図6において、例えば伝送レートとして5.5Mbpsを用いた無線通信の通信結果が良好な場合には5.5Mbpsから11Mbpsに切り替わるSIRの値が小さくなるように、通信結果が悪い場合には2Mbpsから5.5Mbpsに切り替わるSIRの値が大きくなるように、伝搬特性テーブルの内容を補正する。
図16において、例えば伝送レートとして1Mbpsを用いた無線通信の通信結果が良好な場合には、1MbpsについてRSSIに対する伝送スループットの値が大きくなるように、通信結果が悪い場合には1MbpsについてRSSIに対する伝送スループットの値が小さくなるように、伝搬特性テーブルの内容を補正する。
(4) 第1から第5の実施の形態などにおいて説明した送信機器に対して、一定回数又は一定期間にわたって変更伝送レートを用いた無線通信を行った場合に、PERが予め定めたしきい値を超える場合には、例えば再送時に送信機器から受信機器へ送信する信号の伝送レートを変更するようにしてもよい。
(5) 第1から第5の実施の形態では、受信機器5又は受信機器5Dが干渉波の発生の終了を検出した場合には受信機器5又は送信機器3Dは希望信号波のRSSIの検出値と干渉波電力の検出値とを用いて再度伝送レート選択処理を行うとした。しかしながら、これに限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。送信機器3、3Dは干渉波の発生の開始前の伝送レートを保持しておく。そして、受信機器5、5Dは干渉波の発生の終了を検出した場合に干渉波の発生前の伝送レートに戻すように送信機器3、3Dに指示する。送信機器3、3Dはこの指示を受けて干渉波の発生の開始の検出前の伝送レートに戻す。または、受信機器5、5Dは干渉波の発生の開始前の伝送レートを保持しておく。そして、受信機器5、5Dは干渉波の発生の終了を検出した場合に保持しておいた干渉波の発生前の伝送レートを変更伝送レートとして送信機器3、3Dに通知する。送信機器3、3Dはこの通知を受けて送信機器3、3Dから受信機器5、5Dへの信号の送信に用いる伝送レートを変更伝送レートに変更する。
(7) 第1から第5の実施の形態などにおける送信機器及び受信機器の各構成要素は、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)で実現してもよい。このとき、各構成要素は、個別に1チップ化されてもよいし、一部もしくは全てを含むように1チップ化されてもよい。また、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。FPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセサを利用してもよい。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
(9) 第1から第5の実施の形態などにおいて説明した内容を適宜組み合わせるようにしてもよい。
実施の形態に係る無線通信システム、送信機、および受信機とその効果についてまとめる。
(1) 第1の無線通信システムは、送信機器と受信機器との間で無線通信を行う無線通信システムであって、前記受信機器は、前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出部と、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知部と、を備え、前記送信機器は、前記受信機器から前記伝送レートの通知を受けた場合に、当該受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを、通知を受けた前記伝送レートに変更する伝送レート制御部を備える。
(2) 第2の無線通信システムは、第1の無線通信システムにおいて、前記伝送レート制御部は、前記送信機器から前記受信機器への送信結果に基づき、前記受信機器へ送信する信号の伝送レートを変更する。
(3) 第1の受信機器は、送信機器と無線通信を行う無線通信部と、前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出部と、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知部と、を備える。
(4) 第2の受信機器は、第1の受信機器において、前記伝送レート選択処理部は、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力との比率と伝送レートとの関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値との比率を算出する比率算出部と、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記比率の算出値とに基づいて、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートの選択を行う伝送レート選択部と、を備える。
(5) 第3の受信機器は、第1の受信機器において、前記伝送レート選択処理部は、前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と受信誤り率との関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における受信誤り率の推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う受信誤り率推定部と、前記受信誤り率推定部により推定された前記受信誤り率の推定値が最も小さい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、を備える。
(6) 第4の受信機器は、第1の受信機器において、前記伝送レート選択処理部は、前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と伝送スループットとの関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における伝送スループットの推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う伝送スループット推定部と、前記伝送スループット推定部により推定された前記伝送スループットの推定値が最も大きい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、を備える。
(7) 第5の受信機器は、第1の受信機器において、前記伝送レート選択処理部は、前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と受信誤り率との関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における受信誤り率の推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う受信誤り率推定部と、前記複数の伝送レートの夫々について、前記受信誤り率推定部による前記受信誤り率の推定値に基づいて伝送スループットを推定する伝送スループット推定部と、前記伝送スループット推定部により推定された前記伝送スループットの推定値が最も大きい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、を備える。
(8) 第6の受信機器は、第1から第5の受信機器の何れかにおいて、前記伝送レート選択処理部は、前記第2検出部が前記干渉波の発生を検出した後に当該干渉波を検出しなくなった場合に、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する。
(9) 第7の受信機器は、第1から第5の受信機器の何れかにおいて、前記伝送レート通知部は、前記第2検出部が前記干渉波の発生を検出した後に当該干渉波を検出しなくなった場合に、当該干渉波の発生の検出前の伝送レートに戻すように前記送信機器に通知し、又は、当該干渉波の発生の検出前の伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する。
(10) 第8の受信機器は、第1から第7の受信機器の何れかにおいて、前記無線通信はIEEE802.11標準規格に規定された無線通信である。
(11) 第9の受信機器は、第1から第8の受信機器の何れかにおいて、前記複数の伝送レートは、IEEE802.11標準規格で規定された複数の伝送レート又はMCS(Modulation and Coding Scheme)である。
(13) 第1の伝送レート制御方法は、送信機器と無線通信を行う受信機器において行われる伝送レート制御方法であって、前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出ステップと、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出ステップと、前記第2検出ステップにおいて干渉波の発生が検出された場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理ステップと、前記伝送レート選択処理ステップにおいて選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知ステップと、を有する。
(14) 第3の無線通信システムは、送信機器と受信機器との間で無線通信を行う無線通信システムであって、前記受信機器は、外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第1検出部と、前記第1検出部が干渉波の発生を検出した場合に当該干渉波の干渉波電力の検出値を前記送信機器に通知する干渉波電力通知部と、を備え、前記送信機器は、前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第2検出部と、前記受信機器による前記干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信部と、前記干渉波電力受信部が前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値を受信した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御部と、を備える。
(15) 第1の送信機器は、受信機器と無線通信を行う送信機器であって、前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する検出部と、前記受信機器による干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信部と、前記干渉波電力受信部が前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値を受信した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御部と、を備える。
(16) 第2の伝送レート制御方法は、受信機器と無線通信を行う送信機器において行われる伝送レート制御方法であって、前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する検出ステップと、前記受信機器による干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信ステップと、前記干渉波電力受信ステップにおいて前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値が受信された場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理ステップと、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御ステップと、を有する。
3、3D 送信機器
5、5D 受信機器
7 干渉機器
31 送受信アンテナ
32 受信部
33、33D 受信フレーム解析部
34 伝送レート制御部
35 上位レイヤ処理部
36 送信フレーム生成部
37 送信部
41 RSSI検出部
42 伝送レート選択処理部
51 送受信アンテナ
52 受信部
53 受信フレーム解析部
54 RSSI検出部
55 干渉波検出部
56 伝送レート選択処理部
57 上位レイヤ処理部
58、58D 送信フレーム生成部
59 送信部
101 伝搬特性テーブル記憶部
103 SIR算出部
105 伝送レート選択部
56A 伝送レート選択処理部
131 伝搬特性テーブル記憶部
133 PER推定部
135 伝送レート選択部
56B 伝送レート選択処理部
151 伝搬特性テーブル記憶部
153 伝送スループット推定部
155 伝送レート選択部
56C 伝送レート選択処理部
171 伝送スループット推定部
Claims (16)
- 送信機器と受信機器との間で無線通信を行う無線通信システムであって、
前記受信機器は、
前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出部と、
外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、
前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知部と、を備え、
前記送信機器は、
前記受信機器から前記伝送レートの通知を受けた場合に、当該受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを、通知を受けた前記伝送レートに変更する伝送レート制御部を備える
無線通信システム。 - 前記伝送レート制御部は、前記送信機器から前記受信機器への送信結果に基づき、前記受信機器へ送信する信号の伝送レートを変更する
請求項1記載の無線通信システム。 - 送信機器と無線通信を行う無線通信部と、
前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出部と、
外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、
前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知部と、
を備える受信機器。 - 前記伝送レート選択処理部は、
希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力との比率と伝送レートとの関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値との比率を算出する比率算出部と、
前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記比率の算出値とに基づいて、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートの選択を行う伝送レート選択部と、
を備える請求項3記載の受信機器。 - 前記伝送レート選択処理部は、
前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と受信誤り率との関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における受信誤り率の推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う受信誤り率推定部と、
前記受信誤り率推定部により推定された前記受信誤り率の推定値が最も小さい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、
を備える請求項3記載の受信機器。 - 前記伝送レート選択処理部は、
前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と伝送スループットとの関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における伝送スループットの推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う伝送スループット推定部と、
前記伝送スループット推定部により推定された前記伝送スループットの推定値が最も大きい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、
を備える請求項3記載の受信機器。 - 前記伝送レート選択処理部は、
前記複数の伝送レートの夫々について、希望信号波の受信信号強度と干渉波の干渉波電力と受信誤り率との関係を示す関係情報を記憶する記憶部と、
前記第2検出部が干渉波の発生を検出した場合に、前記複数の伝送レートの夫々について、当該伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いた場合における受信誤り率の推定を、前記記憶部に記憶されている前記関係情報と前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて行う受信誤り率推定部と、
前記複数の伝送レートの夫々について、前記受信誤り率推定部による前記受信誤り率の推定値に基づいて伝送スループットを推定する伝送スループット推定部と、
前記伝送スループット推定部により推定された前記伝送スループットの推定値が最も大きい前記伝送レートを、前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして選択する伝送レート選択部と、
を備える請求項3記載の受信機器。 - 前記伝送レート選択処理部は、
前記第2検出部が前記干渉波の発生を検出した後に当該干渉波を検出しなくなった場合に、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する
請求項3から請求項7の何れかに記載の受信機器。 - 前記伝送レート通知部は、
前記第2検出部が前記干渉波の発生を検出した後に当該干渉波を検出しなくなった場合に、当該干渉波の発生の検出前の伝送レートに戻すように前記送信機器に通知し、又は、当該干渉波の発生の検出前の伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する
請求項3から請求項7の何れかに記載の受信機器。 - 前記無線通信はIEEE802.11標準規格に規定された無線通信である
請求項3から請求項9の何れかに記載の受信機器。 - 前記複数の伝送レートは、IEEE802.11標準規格で規定された複数の伝送レート又はMCS(Modulation and Coding Scheme)である
請求項3から請求項10の何れかに記載の受信機器。 - 前記第2検出部は、電子レンジである前記外部機器から発せられる輻射ノイズを干渉波として検出する
請求項3から請求項11の何れかに記載の受信機器。 - 送信機器と無線通信を行う受信機器において行われる伝送レート制御方法であって、
前記送信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第1検出ステップと、
外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第2検出ステップと、
前記第2検出ステップにおいて干渉波の発生が検出された場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理ステップと、
前記伝送レート選択処理ステップにおいて選択された前記伝送レートを前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートとして前記送信機器に通知する伝送レート通知ステップと、
を有する伝送レート制御方法。 - 送信機器と受信機器との間で無線通信を行う無線通信システムであって、
前記受信機器は、
外部機器から発せられる干渉波及び当該干渉波の干渉波電力を検出する第1検出部と、
前記第1検出部が干渉波の発生を検出した場合に当該干渉波の干渉波電力の検出値を前記送信機器に通知する干渉波電力通知部と、
を備え、
前記送信機器は、
前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する第2検出部と、
前記受信機器による前記干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信部と、
前記干渉波電力受信部が前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値を受信した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、
前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御部と、
を備える
無線通信システム。 - 受信機器と無線通信を行う送信機器であって、
前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する検出部と、
前記受信機器による干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信部と、
前記干渉波電力受信部が前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値を受信した場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理部と、
前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御部と、
を備える送信機器。 - 受信機器と無線通信を行う送信機器において行われる伝送レート制御方法であって、
前記受信機器から送信された希望信号波の受信信号強度を検出する検出ステップと、
前記受信機器による干渉波の干渉波電力の検出値を当該受信機器から受信する干渉波電力受信ステップと、
前記干渉波電力受信ステップにおいて前記受信機器から前記干渉波の干渉波電力の検出値が受信された場合に、前記希望信号波の受信信号強度の検出値と当該干渉波の干渉波電力の検出値とに基づいて、複数の伝送レートの中から前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを選択する伝送レート選択処理ステップと、
前記送信機器から前記受信機器への信号の送信に用いる伝送レートを前記伝送レート選択処理部により選択された前記伝送レートに変更する伝送レート制御ステップと、
を有する伝送レート制御方法。
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