JP2015088767A - 車載オーディオ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に応じたリスニング環境を提供する車載オーディオ装置を実現する。
【解決手段】車載オーディオ装置1の記憶部6は、車両の種類を識別する車両情報とダイナミックレンジの圧縮率を示すスケーリング係数との対応関係を記憶している。制御部7は、CANバス13を通じて車両管理装置12から当該車両の車両情報を受信し、対応するスケーリング係数を記憶部6から取得する。スケーリング係数設定部43は、制御部7が取得したスケーリング係数をダイナミックレンジコントロール部42に設定し、ダイナミックレンジコントロール部42がそのスケーリング係数に基づいて、オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御する。
【選択図】図1
【解決手段】車載オーディオ装置1の記憶部6は、車両の種類を識別する車両情報とダイナミックレンジの圧縮率を示すスケーリング係数との対応関係を記憶している。制御部7は、CANバス13を通じて車両管理装置12から当該車両の車両情報を受信し、対応するスケーリング係数を記憶部6から取得する。スケーリング係数設定部43は、制御部7が取得したスケーリング係数をダイナミックレンジコントロール部42に設定し、ダイナミックレンジコントロール部42がそのスケーリング係数に基づいて、オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御する。
【選択図】図1
Description
この発明は、オーディオデータをデコード処理してスピーカへ出力する車載オーディオ装置に関するものである。
標準的なオーディオフォーマットであるドルビーデジタル(Dolby Digital;登録商標、以下では登録商標の記載を省略する)においては、圧縮(エンコード)されたオーディオデータ内にダイアローグ正規化値、ダイナミックレンジコントロール設定値、および圧縮コントロールパラメータ値等の情報が埋め込まれている。デコーダが、これらの情報を元にして圧縮されたオーディオデータをデコード処理することにより、コンテンツ制作者の意図通りの出力レベルおよびダイナミックレンジのオーディオ出力を得ることが可能である。また、ユーザのリスニング環境に合わせたオーディオ出力を提供するために、ダイアローグ正規化値およびダイナミックレンジコントロール設定値等の設定値をデコーダ側で変更することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ドルビーデジタル方式のデコード処理の一例を示す。デコーダは、まずダイアローグ正規化値を元にオーディオデータの出力レベルを設定し、次にダイナミックレンジコントロール設定値に従いそのオーディオデータのダイナミックレンジを決める。さらに、デコーダは必要に応じて、デコードされたオーディオデータを既知のピーク出力レベル以下に抑制する手段として、圧縮コントロールパラメータ値を使用してピーク出力値がデコーダに設定されたレベルを超えないように利得を変更することも可能である。
乗用車等の車両ではロードノイズおよびエンジンノイズ等が発生するため、車室内のリスニング環境は、コンテンツ制作者が想定した理想的な環境とはかけ離れている。そのため、広いダイナミックレンジを有し圧縮記録されたオーディオデータをデコードする際に、適切なリスニング環境をユーザに提供することができない。それ故に、従来の車載向けのオーディオ装置においては、ダイナミックレンジおよびその利得の設定値に制限を設けてデコードしていた。しかしながら、車種によりリスニング環境が異なるにも関わらず一律な設定値になっており、車両に適したリスニング環境をユーザに提供できないという課題があった。
例えば、オーディオデータをデコードするにあたり、車室内のリスニング環境では、タイヤからのロードノイズ、ボディからの風切り音およびエンジンノイズを考慮して、小さな音、つまりダイナミックレンジ下限値を大きくして出力せざるを得ない。
また、大きな音、つまりダイナミックレンジ上限値については、通常は電源電圧値に制限がある車載用スピーカアンプの最大出力値による制約があるので、大きくできない。
それ故に、あらゆる車種に搭載されることを前提に設計される車載オーディオ装置では、これらダイナミックレンジ上下限値とも最も狭くした状態に設定され、車両毎に最適なダイナミックレンジ設定になっていなかった。
また、大きな音、つまりダイナミックレンジ上限値については、通常は電源電圧値に制限がある車載用スピーカアンプの最大出力値による制約があるので、大きくできない。
それ故に、あらゆる車種に搭載されることを前提に設計される車載オーディオ装置では、これらダイナミックレンジ上下限値とも最も狭くした状態に設定され、車両毎に最適なダイナミックレンジ設定になっていなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、車両に応じたリスニング環境を提供する車載オーディオ装置を実現することを目的とする。
この発明に係る車載オーディオ装置は、車両の種類を識別する車両情報とダイナミックレンジの圧縮率との対応関係を記憶している記憶部と、車内ネットワークを通じて対応するダイナミックレンジの圧縮率を記憶部から取得する制御部と、オーディオデータをデコード処理する際に、制御部が取得したダイナミックレンジの圧縮率に基づいて、オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御するダイナミックレンジコントロール部とを備えるものである。
この発明によれば、車載オーディオ装置のデコード処理の際に、車両側から受信した車両情報に対応するダイナミックレンジの圧縮率に基づいて、オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御するようにしたので、車両に応じたリスニング環境を提供することができる。
実施の形態1.
本実施の形態1では、ドルビーデジタル方式に従って圧縮(エンコード)されディスクに記憶されたオーディオデータを、デコード処理する車載オーディオ装置について説明する。
本実施の形態1では、ドルビーデジタル方式に従って圧縮(エンコード)されディスクに記憶されたオーディオデータを、デコード処理する車載オーディオ装置について説明する。
図1に、本実施の形態1に係る車載オーディオ装置1の構成を示す。図1に示す車載オーディオ装置1は、ディスク2に記憶されたデータを読み出すディスクドライブ部3と、ディスクドライブ部3から送信されたデータをデコード処理するデコード処理部4と、デコード処理部4から送信されたデータをアナログ信号に変換してスピーカ14に出力するスピーカアンプ5と、デコード処理部4の設定情報を記憶している記憶部6と、デコード処理部4を制御する制御部7と、車載オーディオ装置1の各部へ電源を供給する定電圧回路8,9とを備える。
ディスク2としては、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc;登録商標)等がある。
なお、図1ではディスク2から読み出したオーディオデータを出力する一連の構成について図示することとし、ディスク2から読み出した映像データを出力する構成については図示および説明を省略する。
また、図1の構成例では車載オーディオ装置1がディスク2のオーディオデータをデコード処理するが、これに限定されるものではなく、例えば半導体で構成された記憶媒体に記憶されているオーディオデータ等をデコード処理する構成でもよい。
なお、図1ではディスク2から読み出したオーディオデータを出力する一連の構成について図示することとし、ディスク2から読み出した映像データを出力する構成については図示および説明を省略する。
また、図1の構成例では車載オーディオ装置1がディスク2のオーディオデータをデコード処理するが、これに限定されるものではなく、例えば半導体で構成された記憶媒体に記憶されているオーディオデータ等をデコード処理する構成でもよい。
この車載オーディオ装置1は、車両に取り付けられて車載バッテリ10に接続されており、ACC(アクセサリ)スイッチ11のオン/オフに連動して起動/スタンバイする。
定電圧回路8は、ACCスイッチ11がオフ状態のとき、車載バッテリ10の電圧をスタンバイ用電圧に変換して記憶部6および制御部7等に供給する。定電圧回路9は、ACCスイッチ11がオン状態のとき、車載バッテリ10の電圧を動作用電圧に変換して記憶部6および制御部7等に供給する。
なお、車載オーディオ装置1の起動/スタンバイの切替は、ACCスイッチ11以外の手段を用いて制御してもよい。
定電圧回路8は、ACCスイッチ11がオフ状態のとき、車載バッテリ10の電圧をスタンバイ用電圧に変換して記憶部6および制御部7等に供給する。定電圧回路9は、ACCスイッチ11がオン状態のとき、車載バッテリ10の電圧を動作用電圧に変換して記憶部6および制御部7等に供給する。
なお、車載オーディオ装置1の起動/スタンバイの切替は、ACCスイッチ11以外の手段を用いて制御してもよい。
また、車載オーディオ装置1は、CAN(Controller Area Network)バス13等の車内ネットワークを通じて、車両管理装置12から車両情報(VIN;Vehicle Information Number)を取得する。
車両管理装置12は、車両情報として、駆動力源の種類(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、モータ等)、車体形態(オープンカー、サンルーフ付き、セダン、ワゴン、スポーツ多目的車等)、車室形状(2列シート、3列シート等)、スピーカアンプ5の種別、車両の登録国を識別する国名コード等の各種情報を有しており、CANバス13を通じて車載オーディオ装置1等へ出力可能である。
また、ガソリンエンジンとモータを両方搭載したハイブリッド車両の場合、車両管理装置12は、ガソリンエンジンとモータの動作状況を示す情報を車両情報に含めて出力可能である。
また、車室形状がオープンカーまたはサンルーフ付きの場合、車両管理装置12は、屋根部分の開閉状態を示す情報を車両情報に含めて出力可能である。
また、ガソリンエンジンとモータを両方搭載したハイブリッド車両の場合、車両管理装置12は、ガソリンエンジンとモータの動作状況を示す情報を車両情報に含めて出力可能である。
また、車室形状がオープンカーまたはサンルーフ付きの場合、車両管理装置12は、屋根部分の開閉状態を示す情報を車両情報に含めて出力可能である。
車載オーディオ装置1の制御部7は、CPU(Central Processing Unit)等により構成されており、このCPUが所定のプログラムを実行することによって車載オーディオ装置1の動作を制御する。
記憶部6は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。この記憶部6には、車両情報とダイナミックレンジのスケーリング係数との対応関係が予め記憶されている。
スケーリング係数とは、デコード処理時のダイナミックレンジの圧縮率を制御する係数である。1.0から0.0までの任意のスケーリング係数をダイナミックレンジコントロール設定値に乗じることにより、ダイナミックレンジコントロールに対して部分的な圧縮率の制御が可能である。スケーリング係数1.0で最も狭いダイナミックレンジ広さとなり(つまりダイナミックレンジの圧縮率が高い)、スケーリング係数0.0では最も広いダイナミックレンジ広さとなる(つまりダイナミックレンジの圧縮率が低い)。
図2は、映画コンテンツのオーディオデータの音量を示し、図2(a)はダイナミックレンジコントロール前、図2(b)はダイナミックレンジコントロール後の例である。図2(a)のように、映画コンテンツのオーディオデータはダイナミックレンジが広いため、ささやき声、会話などの比較的音量が小さい音声がロードノイズおよびエンジンノイズ等に隠れてしまい、車室内のユーザは聞き取りにくい。その場合に、ダイナミックレンジコントロールに対して大きいスケーリング係数を適用し、図2(a)から図2(b)へとダイナミックレンジを狭めることにより、ささやき声、会話などの音量が相対的に大きくなりユーザが聞き取りやすくなる。
図3は、記憶部6に記憶されている車両情報とスケーリング係数の対応関係の例である。
モータを搭載した普通セダンは、エンジンノイズが無くロードノイズも小さいので、車室内のノイズが小さいと仮定して、スケーリング係数が0.0に設定されている。一方、ガソリンエンジンを搭載した小型ワゴンは、エンジンノイズが大きくロードノイズが車室内に伝わりやすいので、車室内のノイズが大きいと仮定して、スケーリング係数が1.0に設定されている。
また、ガソリンエンジンを搭載したオープンカーは、屋根を開いた状態では車室内のノイズが大きいと仮定して、スケーリング係数が1.0に設定されている。一方、屋根を閉じた状態では車室内のノイズが小さいと仮定して、スケーリング係数が0.4に設定されている。
モータを搭載した普通セダンは、エンジンノイズが無くロードノイズも小さいので、車室内のノイズが小さいと仮定して、スケーリング係数が0.0に設定されている。一方、ガソリンエンジンを搭載した小型ワゴンは、エンジンノイズが大きくロードノイズが車室内に伝わりやすいので、車室内のノイズが大きいと仮定して、スケーリング係数が1.0に設定されている。
また、ガソリンエンジンを搭載したオープンカーは、屋根を開いた状態では車室内のノイズが大きいと仮定して、スケーリング係数が1.0に設定されている。一方、屋根を閉じた状態では車室内のノイズが小さいと仮定して、スケーリング係数が0.4に設定されている。
制御部7は、車載オーディオ装置1と車載バッテリ10の接続後の最初の電源投入時(ACCスイッチ11のオン時)に、車両管理装置12からCANバス13を通じて送信される車両情報を取得する。制御部7は、取得した車両情報を解析し、この車両情報に対応するスケーリング係数を記憶部6から取得して、デコード処理部4のスケーリング係数設定部43に送信する。また、制御部7は、車載オーディオ装置1の起動中に定期的に車両情報を取得して解析し、オープンカーの屋根の開閉状態およびハイブリッド車両のエンジン動作状況等に応じてスケーリング係数を変更する。
例えば、記憶部6には図3の対応関係が記憶されており、制御部7が車両管理装置12から取得した車両情報にはモータと普通セダンの情報が含まれていた場合、制御部7は記憶部6からスケーリング係数0.0を取得する。
例えば、記憶部6には図3の対応関係が記憶されており、制御部7が車両管理装置12から取得した車両情報にはモータと普通セダンの情報が含まれていた場合、制御部7は記憶部6からスケーリング係数0.0を取得する。
車載オーディオ装置1のデコード処理部4は、LSI(Large Scale Integration)等により構成されており、このLSIが制御部7の指示に従って動作することにより、ダイアローグ正規化部41、ダイナミックレンジコントロール部42、スケーリング係数設定部43、およびコンプレッションコントロール部44としての機能が実現される。
このデコード処理部4は、ドルビーデジタル方式でエンコードされたオーディオデータをデコード処理する。ディスク2のコンテンツには、オーディオデータの他に、ダイアローグ正規化値(Dialnorm値と呼ぶ)と、ダイナミックレンジコントロール設定値(Dynrng値と呼ぶ)と、圧縮コントロールパラメータ(Compr変数と呼ぶ)とが埋め込まれている。ダイアローグ正規化部41は、Dialnorm値を用いてオーディオデータの信号レベルを制御する。ダイナミックレンジコントロール部42は、Dynrng値を用いてオーディオデータのダイナミックレンジを制御する。コンプレッションコントロール部44は必要に応じて、Compr変数を用いてオーディオデータのピーク出力値の利得を制御する。
さらに、ドルビーデジタル方式では、ダイナミックレンジコントロール部42によるダイナミックレンジコントロールの際に、必要に応じてDynrng値に1.0から0.0のスケーリング係数を乗じることが認められている。そこで、スケーリング係数設定部43が、制御部7から通知されたスケーリング係数を、ダイナミックレンジコントロール部42のDynrng値に乗じて、ダイナミックレンジの圧縮率を変更する。
(1)ダイアローグ正規化処理
Dialnorm値は、通常の会話の音量レベルを表す基準値であり、エンコードされたオーディオデータの平均会話音量レベルがデジタルの100%フルスケール(0dBFS)よりどの程度低いのかを示している。
ディスク2に記憶されたコンテンツは、コンテンツ毎に録音されたオーディオデータの信号レベルが異なるために、ユーザがコンテンツを切り替えるとスピーカ14の音量が変わってしまう。そこで、ダイアローグ正規化部41が、コンテンツに埋め込まれたDialnorm値を元に、オーディオデータの信号レベルを上記の基準値レベルに調整する。
これにより、コンテンツごとの音量を均一化でき、コンテンツを切り替える都度ユーザが音量制御ボリュームを操作して音量を調整する必要がなくなる。
Dialnorm値は、通常の会話の音量レベルを表す基準値であり、エンコードされたオーディオデータの平均会話音量レベルがデジタルの100%フルスケール(0dBFS)よりどの程度低いのかを示している。
ディスク2に記憶されたコンテンツは、コンテンツ毎に録音されたオーディオデータの信号レベルが異なるために、ユーザがコンテンツを切り替えるとスピーカ14の音量が変わってしまう。そこで、ダイアローグ正規化部41が、コンテンツに埋め込まれたDialnorm値を元に、オーディオデータの信号レベルを上記の基準値レベルに調整する。
これにより、コンテンツごとの音量を均一化でき、コンテンツを切り替える都度ユーザが音量制御ボリュームを操作して音量を調整する必要がなくなる。
(2)ダイナミックレンジコントロール処理
ダイナミックレンジコントロール部42は、コンテンツに埋め込まれたDynrng値に従い、オーディオデータの音量が高いときは利得を減少させ、音量が低いときは利得を増加させる処理を行う。その処理の際、ダイナミックレンジコントロール部42は、事前にスケーリング係数設定部43に設定されたスケーリング係数をDynrng値に乗じる。
これにより、コンテンツ制作者が意図した通りのダイナミックレンジコントロール広さをユーザに提供できる。
ダイナミックレンジコントロール部42は、コンテンツに埋め込まれたDynrng値に従い、オーディオデータの音量が高いときは利得を減少させ、音量が低いときは利得を増加させる処理を行う。その処理の際、ダイナミックレンジコントロール部42は、事前にスケーリング係数設定部43に設定されたスケーリング係数をDynrng値に乗じる。
これにより、コンテンツ制作者が意図した通りのダイナミックレンジコントロール広さをユーザに提供できる。
なお、利得の減少を制御するDynrng値と、利得の増加を制御するDynrng値とで、異なるスケーリング係数を乗じることも可能である。これにより、大音量のカットと小音量のブーストをそれぞれ独立に制御できる。
(3)コンプレッションコントロール処理
爆発シーン等の一時的に大きなピーク出力が発生するコンテンツの場合、ダイナミックレンジコントロール処理以降の信号伝送経路内にて、過変調による歪みが発生する。この歪みを適切に抑圧するために、コンプレッションコントロール部44が、オーディオデータのピーク出力レベルの利得を、コンテンツに埋め込まれたCompr変数に従って一時的に抑圧する。これにより、一時的なピーク出力レベルが発生しても、ユーザは適切な音量で視聴できると共に、スピーカ14の出力が歪むことのない出力レベルが提供できる。
爆発シーン等の一時的に大きなピーク出力が発生するコンテンツの場合、ダイナミックレンジコントロール処理以降の信号伝送経路内にて、過変調による歪みが発生する。この歪みを適切に抑圧するために、コンプレッションコントロール部44が、オーディオデータのピーク出力レベルの利得を、コンテンツに埋め込まれたCompr変数に従って一時的に抑圧する。これにより、一時的なピーク出力レベルが発生しても、ユーザは適切な音量で視聴できると共に、スピーカ14の出力が歪むことのない出力レベルが提供できる。
なお、図3に示したスケーリング係数は例であって、この値に限定されるものではない。
また、図3では、スケーリング係数を対応付ける車両情報として、駆動力源と車体形態を組み合わせて用いたが、これらに加えてさらに車室形状、スピーカアンプ種別、国名コードなどの情報も組み合わせ可能である。
また、図3では、スケーリング係数を対応付ける車両情報として、駆動力源と車体形態を組み合わせて用いたが、これらに加えてさらに車室形状、スピーカアンプ種別、国名コードなどの情報も組み合わせ可能である。
例えば、エンジンノイズが大きく、一般的な性能のスピーカアンプ5を採用している小型車の場合、スケーリング係数を最もダイナミックレンジが狭くなる1.0にすると共に、コンプレッションコントロールを動作させる。反対に、高級車のようにロードノイズが小さく、かつ、スピーカアンプ5にデジタルアンプを使用して大出力が可能な車両の場合、小さいスケーリング係数にする。
また、エンジンとモータを搭載したハイブリッド車の場合、車両管理装置12が出力するエンジンの動作状況に従い、エンジン駆動時はエンジンノイズが大きいのでスケーリング係数を大きくし、モータ駆動時はノイズが小さいのでスケーリング係数を小さくする。
また、オープンカーまたはサンルーフ付き車両の場合、車両管理装置12が出力する屋根の開閉状況に従い、屋根を開けているときは車室内のノイズが大きいのでスケーリング係数を大きくし、屋根を閉じているときは車室内のノイズが小さいのでスケーリング係数を小さくする。
また、国民性の違いによって好む音量が違うので、国名コードごとにスケーリング係数を変更してもよい。
以上より、実施の形態1によれば、車載オーディオ装置1は、車両の種類を識別する車両情報とダイナミックレンジの圧縮率を示すスケーリング係数との対応関係を記憶している記憶部6と、CANバス13を通じて車両管理装置12から当該車両の種類を識別する車両情報を受信し、当該受信した車両情報に対応するスケーリング係数を記憶部6から取得する制御部7と、制御部7が取得したスケーリング係数をダイナミックレンジコントロール部42に設定するスケーリング係数設定部43と、デコード処理部4がオーディオデータをデコード処理する際に、スケーリング係数設定部43が設定したスケーリング係数に基づいて、オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御するダイナミックレンジコントロール部42とを備える構成にした。このため、車種によってリスニング環境が大きく異なったとしても、スケーリング係数を切り替えて適切なリスニング環境をユーザに提供することが可能となる。さらに、車両管理装置12が出力する車両情報に基づいてスケーリング係数を切り替えるので、車載オーディオ装置1の製品出荷時に、取付ける車種に対応するスケーリング係数を予め設定しておく必要が無く、管理が容易である。
また、実施の形態1によれば、記憶部6に、車両に搭載された駆動力源の種類、車両の車体形態の種類、車両に搭載されたスピーカアンプ5の種類、および車両の登録国を示す国名コードのうちの少なくとも1つ以上の車両情報とスケーリング係数との対応関係を記憶させる構成にした。このため、車室内のユーザのリスニング環境に影響を与える要因に応じたスケーリング係数を選択できる。
また、実施の形態1によれば、記憶部6は、車両の屋根の開閉状態を示す車両情報とスケーリング係数との対応関係を記憶しており、制御部7は、CANバス13を通じて車両管理装置12から受信する車両情報に含まれている屋根の開閉状態に応じて、記憶部6から取得するスケーリング係数を変更する構成にした。あるいは、記憶部6が、車両に搭載された駆動力源の動作状況を示す車両情報とスケーリング係数との対応関係を記憶しており、制御部7は、CANバス13を通じて車両管理装置12から受信する車両兵法に含まれている駆動力源の動作状況に応じて、記憶部6から取得するスケーリング係数を変更する構成にしてもよい。このように構成することで、走行環境に応じたリスニング環境をユーザに提供できる。
また、実施の形態1では、ドルビーデジタル方式でエンコードされたオーディオデータをデコード処理する際に、車両情報に基づいてスケーリング係数を切り替えることによってダイナミックレンジの圧縮率を変更したが、ドルビーデジタル方式以外の方式でエンコードされたオーディオデータに関しても同様に、デコード処理する際に車両情報に基づいて、スケーリング係数に相当する設定値を操作して、ダイナミックレンジの圧縮率を切り替えることができる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 車載オーディオ装置、2 ディスク、3 ディスクドライブ部、4 デコード処理部、5 スピーカアンプ、6 記憶部、7 制御部、8,9 定電圧回路、10 車載バッテリ、11 ACCスイッチ、12 車両管理装置、13 CANバス(車内ネットワーク)、14 スピーカ、41 ダイアローグ正規化部、42 ダイナミックレンジコントロール部、43 スケーリング係数設定部、44 コンプレッションコントロール部。
Claims (4)
- エンコードされたオーディオデータをデコード処理してスピーカへ出力する車載オーディオ装置であって、
車両の種類を識別する車両情報とダイナミックレンジの圧縮率との対応関係を記憶している記憶部と、
車内ネットワークを通じて車両側から当該車両の種類を識別する車両情報を受信し、当該受信した車両情報に対応するダイナミックレンジの圧縮率を前記記憶部から取得する制御部と、
前記オーディオデータをデコード処理する際に、前記制御部が取得したダイナミックレンジの圧縮率に基づいて、前記オーディオデータのダイナミックレンジの広さを制御するダイナミックレンジコントロール部とを備えることを特徴とする車載オーディオ装置。 - 前記記憶部は、前記車両に搭載された駆動力源の種類、前記車両の車体形態の種類、前記車両に搭載されたスピーカアンプの種類、および前記車両の登録国のうちの少なくとも1つの車両情報とダイナミックレンジの圧縮率との対応関係を記憶していることを特徴とする請求項1記載の車載オーディオ装置。
- 前記記憶部は、前記車両の屋根の開閉状態を示す車両情報とダイナミックレンジの圧縮率との対応関係を記憶しており、
前記制御部は、前記車内ネットワークを通じて前記車両側から受信する車両情報に含まれている前記屋根の開閉状態に応じて、前記記憶部から取得するダイナミックレンジの圧縮率を変更することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車載オーディオ装置。 - 前記記憶部は、前記車両に搭載された駆動力源の動作状況を示す車両情報とダイナミックレンジの圧縮率との対応関係を記憶しており、
前記制御部は、前記車内ネットワークを通じて前記車両側から受信する車両情報に含まれている前記駆動力源の動作状況に応じて、前記記憶部から取得するダイナミックレンジの圧縮率を変更することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の車載オーディオ装置。
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