JP2015087660A - 光導波路、光電気混載基板および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光導波路1は、複数のコア部14が形成されているコア層13と、コア層13の一方の面に積層されている第1クラッド層11と、コア層13の他方の面に積層されている第2クラッド層12と、第1クラッド層11のうち、コア層13とは反対側に設けられた第1カバーフィルム(第1保護層)2と、第2クラッド層12のうち、コア層13とは反対側に設けられた第2カバーフィルム(第2保護層)3と、を有し、隣り合うコア部14同士の離間距離をSとし、第1クラッド層11の厚さをCとしたとき、0.1<S/C<10の関係を満足することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
(1) 複数のコア部が形成されているコア層と、
前記コア層の一方の面に積層されている第1クラッド層と、
前記コア層の他方の面に積層されている第2クラッド層と、
を有し、
隣り合う前記コア部同士の離間距離をSとし、前記第1クラッド層の厚さをCとしたとき、0.1<S/C<10の関係を満足することを特徴とする光導波路。
前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられた第2保護層と、
を有する上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の光導波路。
また、本発明によれば、上記光導波路を備える光電気混載基板および電子機器が得られる。
≪第1実施形態≫
まず、本発明の光導波路の第1実施形態について説明する。
(コア層)
図1に示すコア層13中に形成されているコア部14は、クラッド部(側面クラッド部15、第1クラッド層11および第2クラッド層12)で囲まれており、コア部14に光を閉じ込めて伝搬することができる。
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
第1クラッド層11および第2クラッド層12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特に(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましく、(メタ)アクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂がより好ましい。
なお、隣り合うコア部14同士の離間距離Sは、次のようにして求められる。
また、図1に示す光導波路1は、最上層として第1カバーフィルム2を、最下層として第2カバーフィルム3を、それぞれ備えている。なお、このような第1カバーフィルム2および第2カバーフィルム3は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。また、以下の説明では、主に第1カバーフィルム2について説明し、第2カバーフィルム3についての詳細な説明は省略する。第2カバーフィルム3の構成は、第1カバーフィルム2の構成と異なっていてもよいが、好ましくは同じであることが好ましい。したがって、例えば第1カバーフィルム2と第1クラッド層11との間で成り立つ関係は、第2カバーフィルム3と第2クラッド層12との間でも同様に成り立つよう構成される。
なお、このような光導波路1におけるクロストークの程度は、下記のようにして定量化することができる。
次に、本発明の光導波路の第2実施形態について説明する。
このような本実施形態においても、第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
図5、6に示すように、導波部10と第1カバーフィルム2との間は、第1接着層4を介して接着されており、一方、導波部10と第2カバーフィルム3との間は、第2接着層5を介して接着されている。
光吸収率[%]=100−T[%]−R[%]
次に、本発明の光導波路の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の光導波路の第3実施形態を示す(一部透過して示す)斜視図、図8は、図7に示す光導波路の縦断面図である。なお、図7は、光導波路の一端部のみを図示したものであり、この一端部以外の部位については図示を省略している。
以上のような第3実施形態においても第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
次に、本発明の光電気混載基板の実施形態について説明する。
上述したような本発明の光導波路は、他の光学部品との光結合効率に優れたものである。このため、本発明の光導波路を備えることにより、内部において高品質の光通信を行い得る信頼性の高い電子機器が得られる。
1.光導波路の製造
(実施例1)
(1)ポリオレフィン系樹脂の合成
水分および酸素濃度がいずれも1ppm以下に制御され、乾燥窒素で満たされたグローブボックス中において、ヘキシルノルボルネン(HxNB)7.2g(40.1mmol)、ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン12.9g(40.1mmol)を500mLバイアル瓶に計量し、脱水トルエン60gと酢酸エチル11gを加え、シリコン製のシーラーを被せて上部を密栓した。
精製した上記ポリマー#1 10gを100mLのガラス容器に秤量し、これにメシチレン40g、酸化防止剤Irganox1076(チバガイギー社製)0.01g、シクロヘキシルオキセタンモノマー(東亜合成製 CHOX、CAS#483303−25−9、分子量186、沸点125℃/1.33kPa)2g、重合開始剤(光酸発生剤) RhodorsilPhotoinitiator 2074(Rhodia社製、CAS# 178233−72−2)(0.025g、酢酸エチル0.1mL中)を加え均一に溶解させた後、0.2μmのPTFEフィルターによりろ過を行い、清浄なコア層形成用組成物を得た。なお、ポリマー#1は、活性放射線の照射により離脱性基が離脱する機能を有しており、いわゆるフォトブリーチング現象が生じるものである。
精製した上記ポリマー#1の各構造単位のモル比を、ヘキシルノルボルネン構造単位80mol%、ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン構造単位20mol%にそれぞれ変更したものを、前記ポリマー#1に代えて用いるようにした以外はコア層形成用組成物と同様にしてクラッド層形成用組成物を得た。
離型層を形成した基材フィルム上に、(3)で製造したクラッド層形成用組成物をドクターブレードにより均一に塗布した後、50℃の乾燥機に10分間投入した。溶媒を完全に除去した後、UV露光機で全面に紫外線を照射し、塗布した組成物を硬化させた。これにより、無色透明な第1クラッド層を得た。なお、紫外線の積算光量は500mJ/cm2とした。なお、第1クラッド層の厚さCは、表1に示すように設定した。
離型層を軽視した基材フィルム上に、(2)で製造したコア層形成用組成物をドクターブレードにより均一に塗布した後、50℃の乾燥機に10分間投入した。溶媒を完全に除去して被膜とした後、得られた被膜上に、ライン、スペースの直線パターンが全面に描かれたフォトマスクを圧着した。そして、フォトマスク上から平行露光機により紫外線を照射した。なお、紫外線の積算光量は1300mJ/cm2とした。
離型層を形成した基材フィルム上に、(4)と同様にしてクラッド層形成用組成物を塗布し、無色透明な第2クラッド層を得た。なお、第2クラッド層の厚さは、第1クラッド層と同じになるようにした。
まず、第1クラッド層上にコア層を重ねた。そして、コア層に付いていた基材フィルムを剥離した。
次いで、厚さ25μmのポリイミドフィルム(第1カバーフィルム)上に、(3)で製造したクラッド層形成用組成物をドクターブレードにより均一に塗布した。これにより、未硬化の接着層を得た。なお、未硬化の接着層の膜厚は、硬化後の平均厚さが表1に示す値になるようにした。
同様に、ポリイミドフィルム(第2カバーフィルム)上にクラッド層形成用組成物を均一に塗布した。これにより、未硬化の接着層を得た。なお、未硬化の接着層の膜厚は、硬化後の平均厚さが表1に示す値になるようにした。
導波部、第1カバーフィルム、第2カバーフィルムの構成を、表1に示すように変更した以外は、それぞれ実施例1と同様にして光導波路を得た。
導波部、第1カバーフィルムおよび第2カバーフィルムの構成を、表1に示すように変更した以外は、それぞれ実施例1と同様にして光導波路を得た。
導波部、第1カバーフィルムおよび第2カバーフィルムの構成を、表1に示すように変更するとともに、導波部と第1カバーフィルムとの間および導波部と第2カバーフィルムとの間をそれぞれ下記の接着層を介して接着するようにした以外は、それぞれ実施例1と同様にして光導波路を得た。
実施例1の(3)で製造したクラッド層形成用組成物に、カーボンブラックを添加し、混練した。これにより、接着層形成用組成物を調製した。なお、カーボンブラックは、接着層形成用組成物の硬化後において、カーボンブラックの含有率が表1に示す値になるように添加した。また、使用したカーボンブラックの平均粒径は20nmであった。なお、表1中では、カーボンブラックを「CB」と表記している。
2.1 クロストークの評価
各実施例および各比較例で得られた光導波路のうち、1つのコア部の入射面に対向するように、直径50μmの入射側光ファイバーを配置した。この入射側光ファイバーは、光導波路に光を入射するための発光素子に接続されており、その光軸とコア部の光軸とが一致するよう配置されている。
A:aの値が−0.04[dB/μm]以下である
B:aの値が−0.04[dB/μm]超−0.03[dB/μm]以下である
C:aの値が−0.03[dB/μm]超−0.02[dB/μm]以下である
D:aの値が−0.02[dB/μm]超−0.01[dB/μm]以下である
E:aの値が−0.01[dB/μm]超−0.005[dB/μm]以下である
F:aの値が−0.005[dB/μm]超である
A:bの値が−30[dB]以下である
B:bの値が−30[dB]超−25[dB]以下である
C:bの値が−25[dB]超−20[dB]以下である
D:bの値が−20[dB]超−15[dB]以下である
E:bの値が−15[dB]超−10[dB]以下である
F:bの値が−10[dB]超である
各実施例および各比較例で得られた光導波路について、第1カバーフィルム側からコア層を観察し、観察画像を撮影した。そして、得られた観察画像上から、コア層中に形成されたコア部の幅を読み取り、これを目視幅とした。
A:読み取り誤差が0.5μm未満である
B:読み取り誤差が0.5μm以上1μm未満である
C:読み取り誤差が1μm以上1.5μm未満である
D:読み取り誤差が1.5μm以上2μm未満である
E:読み取り誤差が2μm以上2.5μm未満である
F:読み取り誤差が2.5μm以上である
各実施例および各比較例で得られた光導波路について、社団法人 日本電子回路工業会が規定した「高分子光導波路の試験方法(JPCA−PE02−05−01S−2008)」の4.6.4曲げ損失の測定方法の測定2に準拠して360度湾曲させた。このとき、曲げ半径を5mmとした。
A:曲げ損失が非常に小さい(0.2dB未満)
B:曲げ損失が小さい(0.2dB以上0.5dB未満)
C:曲げ損失がやや小さい(0.5dB以上1.0dB未満)
D:曲げ損失がやや大きい(1.0dB以上1.5dB未満)
E:曲げ損失が大きい(1.5dB以上2dB未満)
F:曲げ損失が非常に大きい(2dB以上)
各実施例および各比較例で得られた光導波路について、社団法人 日本電子回路工業会が規定した「高分子光導波路の試験方法(JPCA−PE02−05−01S−2008)」の6.1.2耐折試験に準拠して引張力をかけながら屈曲させる試験を行った。そして、試験前の挿入損失に対する試験後の挿入損失の増分を算出し、これを以下の評価基準に照らして評価した。なお、測定には、波長850nmの光を用いた。また、引張荷重は5N、回転速さは毎分90回、屈曲角度を135°、屈曲回数を1000回、曲げ半径を2mmとした。
A:増分が非常に小さい(0.2dB未満)
B:増分が小さい(0.2dB以上0.5dB未満)
C:増分がやや小さい(0.5dB以上1.0dB未満)
D:増分がやや大きい(1.0dB以上1.5dB未満)
E:増分が大きい(1.5dB以上2dB未満)
F:増分が非常に大きい(2dB以上)
以上の評価結果を表1に示す。
10 導波部
11 第1クラッド層
12 第2クラッド層
13 コア層
14 コア部
141 第1のコア部
142 第2のコア部
143 第3のコア部
144 第4のコア部
145 第5のコア部
146 第6のコア部
147 第7のコア部
15 側面クラッド部
2 第1カバーフィルム
21 上面
3 第2カバーフィルム
4 第1接着層
5 第2接着層
Claims (6)
- 複数のコア部が形成されているコア層と、
前記コア層の一方の面に積層されている第1クラッド層と、
前記コア層の他方の面に積層されている第2クラッド層と、
を有し、
隣り合う前記コア部同士の離間距離をSとし、前記第1クラッド層の厚さをCとしたとき、0.1<S/C<10の関係を満足することを特徴とする光導波路。 - 前記コア部の幅をLとし、前記コア部の高さをHとしたとき、0.8<L/H<1.2の関係を満足する請求項1に記載の光導波路。
- 前記離間距離Sは、5〜100μmであり、前記第1クラッド層の厚さCは、2〜20μmである請求項1または2に記載の光導波路。
- さらに、前記第1クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられた第1保護層と、
前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられた第2保護層と、
を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光導波路。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路を備えることを特徴とする光電気混載基板。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路を備えることを特徴とする電子機器。
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