JP2015087537A - 位相変調素子、光源ユニット及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

位相変調素子、光源ユニット及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】位相変調特性の光線入射角度依存性を低減することができる位相変調素子を提供する。
【解決手段】位相変調素子PMは、拡散光又は収束光からなる光線が通過する光路上に配置され、位相変調領域Aと、非位相変調領域Bとを含む。位相変調素子PMは、第1面R1と、その裏側の第2面R2とを有する。第1面R1は凹型の円錐面であり、第2面R2は凸型の円錐面である。位相変調素子PMの素子形状は、第1面R1及び第2面R2が、光軸AXを含み該光軸AX方向に沿ったいずれの断面においても、光軸AXに対して軸対称であるアキシコン型の素子形状である。拡散光が位相変調素子PMに入射される場合、第1面R1が入射面となり、第2面R2が出射面となる。一方、収束光が位相変調素子PMに入射される場合、第2面R2が入射面となり、第2面R1が出射面となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光線の位相を変調する位相変調素子、所定の焦点位置に光を結像させる機能を備えた光源ユニット、及びこれを用いた画像形成装置に関する。
例えばレーザープリンターや複写機等の画像形成装置は、感光体ドラムの周面を走査して静電潜像を形成する光走査装置を備える。光走査装置は、レーザー光を発する光源と、前記レーザー光を偏向するポリゴンミラーと、偏向された前記レーザー光(走査光)を感光体ドラムの周面上に結像させる走査レンズとを含む。ドラム周面上のレーザー光のビームの結像性能が環境変動等で悪化すると、高品質の画像形成が達成できなくなる。また、高解像度化の要請により、ビーム径の小型化が求められる場合もある。
焦点深度の拡張、ビーム径の小型化、及びビーム径−デフォーカス曲線の変形等を目的として、前記レーザー光の一部を位相変調することにより、焦点位置近傍におけるビームプロファイルを変化させるいくつかの技術が知られている(例えば特許文献1〜3)。これらの技術では、結像光学系にマッチする位相分布を作り出す位相変調素子が、光路内に配置される。しかし、従来の技術では、位相変調素子に平行光が入射されることを前提として光学系が設計されている。このため、拡散光又は収束光からなる光線が通過する光路中に位相変調素子を配置した光学系とすると、像高によって前記光線の前記位相変調素子への入射角が異なるようになる。このため、位相変調量が像高によって異なってしまう不具合が生じる。
特開平5−88108号公報 特開2008−26586号公報 特開2008−268586号公報
本発明は、位相変調特性の光線入射角度依存性を低減することができる位相変調素子を提供することを目的とする。また、前記位相変調素子を用いて、焦点位置の近傍におけるビームプロファイルを変化させることができる光源ユニット、及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る位相変調素子は、拡散光又は収束光からなる光線が通過する光路上に配置され、前記光線の波面の一部が入射される第1領域と、前記波面の他の一部が入射される第2領域とを含み、前記第1領域を透過する光と前記第2領域を透過する光とに位相差を生じさせることで、前記光線の位相を変調する位相変調素子であって、前記光線が入射する入射面と、前記光線が出射する出射面とを含み、前記位相変調素子の素子形状は、前記入射面及び前記出射面が、光軸と直交する面に対して、光軸と交差する点を起点として傾きを持つ面とされ、前記入射面に入射する前記光線の入射角と、前記出射面から出射する前記光線の出射角とが等しくなる素子形状である。
この構成によれば、位相変調素子には拡散光又は収束光からなる光線が入射されるので、光軸に対して比較的大きな傾き角を持つ光線と、比較的小さな傾きを持つ光線とが、当該位相変調素子を通過することになる。この位相変調素子の前記入射面及び前記出射面は、光軸と直交する面に対して傾きを持つ面である。また、前記入射面に入射する前記光線の入射角と、前記出射面から出射する前記光線の出射角とが等しくなる面である。つまり、実質的に曲率を持たない面である。従って、光軸に対して比較的大きな傾き角を持つ光線が前記位相変調素子に斜入射することにより生じる、位相変調特性の変化を抑制することができる。
上記の位相変調素子において、前記位相変調素子の素子形状は、前記光線のうち光軸に対して所定の傾き角を持つ一の光線に注目するとき、前記位相変調素子が前記光路の光軸方向における第1位置と、前記第1位置とは異なる第2位置とに配置された場合において、前記入射面に入射する前記一の光線の入射角と、前記出射面から出射する前記一の光線の出射角とが一定となる素子形状であることが望ましい。
この構成によれば、位相変調素子を光軸方向に移動させても、一の光線の入射角及び出射角を不変とすることができる。従って、位相変調素子を光軸方向に移動させ、焦点位置付近のビームプロファイルを変化させる使用態様において、位相変調素子の移動に伴う位相変調特性の変化を抑制することができる。
上記の位相変調素子において、前記素子形状は、前記入射面及び前記出射面が、光軸を含み該光軸方向に沿ったいずれの断面においても、前記光軸に対して軸対称であるアキシコン型の素子形状であり、前記入射面と前記出射面とは、光軸を含み該光軸方向に沿った断面において、光軸と直交する面に対して、光軸と交差する点を起点として同じ傾きを持つ平行な面であることが望ましい。
この構成によれば、位相変調素子が、汎用の光源から発せられる断面円形の光線束からなる拡散光又は収束光に対応した形状となる。従って、これら拡散光又は収束光の位相変調を的確に行わせることができる。
上記の位相変調素子において、前記第1領域は、前記第2領域に対して前記光軸方向の厚さが異なる部分であり、前記第1領域及び前記第2領域において、それぞれ前記入射面と前記出射面とが互いに平行である部分を含むことが望ましい。
本発明の他の局面に係る光源ユニットは、拡散光又は収束光からなる光線を発生する光源と、前記光線をコリメート光に変換するコリメーター素子と、前記光源と前記コリメーター素子との間の光路上に配置される上記の位相変調素子と、前記コリメート光を焦点位置に結像させる結像光学系と、前記位相変調素子を光軸方向に沿って移動させる移動手段と、を備える。
この場合、前記結像光学系は、前記コリメート光を集光させるシリンドリカルレンズと、前記シリンドリカルレンズから発せられた光を偏向する偏向面を有する偏向器と、前記偏向面で偏向された光を被走査面に結像させる走査レンズとを含むことが望ましい。この構成によれば、当該光源ユニットを、所定の被走査面を走査する光走査装置として活用することができる。
本発明のさらに他の局面に係る画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の周面を前記被走査面として光を照射する上記の光源ユニットとを備える。
本発明によれば、位相変調特性の光線入射角度依存性を低減することができる位相変調素子、及びこれを用いた光源ユニット若しくは画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る位相変調素子の側面図である。 (A)は、図1の位相変調素子の第1面を示す平面図、(B)はその裏側の第2面を示す平面図である。 前記位相変調素子への拡散光の入射状況を示す模式図である。 前記位相変調素子への収束光の入射状況を示す模式図である。 光の波面の位相変調素子への入射状況を示す模式図である。 前記位相変調素子を用いた光源ユニットの一例を示す概略構成図である。 比較例に係る位相変調素子の側面図である。 比較例に係る位相変調素子を用いた光源ユニットの一例を示す概略構成図である。 (A)は、図8の光源ユニットに用いられた位相変調素子の平面図、(B)はその側面図である。 図8の光源ユニットの位相変調量の角度依存性を示すグラフである。 本発明の実施例に係る位相変調素子の側面図である。 図11の位相変調素子を用いた光源ユニットの、位相変調量の角度依存性を示すグラフである。 位相変調素子の移動機構を備えた、本発明の実施形態に係る光源ユニットの概略構成図である。 図13の光源ユニットにおける、位相変調素子の移動状態を示す図である。 移動する位相変調素子への拡散光の入射状況を示す模式図である。 (A)は、位相変調素子の形状の他の例を示す側面図、(B)はその正面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略断面図である。 上記画像形成装置に搭載される光走査装置の光路図である。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアキシコン型の位相変調素子PMの側面図、図2(A)は、位相変調素子PMの第1面R1を示す平面図、図2(B)は第2面R2を示す平面図である。位相変調素子PMは、拡散光又は収束光からなる光線が通過する光路上に配置され、前記光線の位相を変調する機能を有する素子である。
位相変調素子PMは、平面視で円板型の形状を有し、その平面視の面(光軸AXと直交する面)において、レーザー光の位相変調を行う位相変調領域A(第1領域)と、レーザー光の位相変調を行わない非位相変調領域B(第2領域)とを有している。位相変調領域Aの光軸AXと直交する方向の面形状は円形である。非位相変調領域Bの面形状は、位相変調領域Aの周囲を囲む、位相変調領域Aと同心の円形の輪帯である。位相変調領域Aの中心が光軸AXに位置合わせされる。
位相変調素子PMは、第1面R1と、その裏側の第2面R2とを有する。第1面R1は凹型の円錐面であり、第2面R2は凸型の円錐面である。位相変調素子PMの素子形状は、第1面R1及び第2面R2が、光軸AXを含み該光軸AX方向に沿ったいずれの断面においても、図1に示しているような、光軸AXに対して軸対称であるアキシコン型の素子形状である。第2面R2の中心付近には、光軸AX方向の厚さが他の部分よりも厚い突出部が形成されている。この突出部が、上述の位相変調領域Aであり、その周囲が非位相変調領域Bである。拡散光が位相変調素子PMに入射される場合、第1面R1が入射面となり、第2面R2が出射面となる。一方、収束光が位相変調素子PMに入射される場合、第2面R2が入射面となり、第2面R1が出射面となる。
第1面R1は、光軸AXを含む光軸AX方向に沿った断面において、光軸AXと直交する面S1に対して、光軸と交差する点Bpmを起点として拡散光の光源側に傾き角αを持つ面である。この傾きにより、第1面R1に対する拡散光の入射角を垂直に近付けることができる。第2面R2も同様である。第2面R2の位相変調領域Aの面は、光軸AXを含む光軸AX方向に沿った断面において、光軸AXと直交する面S21に対して、光軸と交差する点Tpmを起点として拡散光の光源側に傾き角αを持つ面である。第2面R2の非位相変調領域Bの面も、光軸AXと直交する面S22に対して拡散光の光源側に傾き角αを持つ面である。
すなわち、第1面R1と第2面R2とは、光軸AXを含む光軸AX方向に沿った断面において、光軸AXと直交する面に対して、光軸と交差する点を起点として同じ傾きを持つ平行な面である。つまり、前記断面において、光軸AXを境界とする半面単位(図1の光軸AXより上側と下側)でみると、第1面R1と第2面R2とは平行平板の関係にある。位相変調領域Aと非位相変調領域Bとは光軸AX方向の厚さが異なるものの、各領域において、第1面R1と第2面R2とは互いに平行である。
位相変調素子PMは、入射面に入射する光線の入射角と、出射面から出射する光線の出射角とが等しくなる素子形状を備えている。この点を、図3及び図4に基づき説明する。図3は、位相変調素子PMへの拡散光の入射状況を示す模式図である。拡散光は、光軸AX上に配置された点光源から発せられ、光軸AXを中心として発散する光線束からなる。位相変調素子PMに入射される前記光線束のうち、光軸AXに対して所定の傾き角を持つ一の光線EEに注目する。光線EEは、第1面R1(入射面)に、入射角θ11で入射する。その後、光線EEは位相変調素子PM内を屈折されつつ通過し、第2面R2(出射面)から出射角θ12で出射する。上述の通り、第1面R1と第2面R2とは平行平板の関係にあるので、入射角θ11と出射角θ12とは等しくなる。
図4は、位相変調素子PMへの収束光の入射状況を示す模式図である。収束光は、光軸AX上に設定された所定の焦点位置に収束する光線束からなる。位相変調素子PMに入射される前記光線束のうち、光軸AXに対して所定の傾き角を持つ一の光線ECに注目する。光線ECは、第2面R2(入射面)に、入射角θ21で入射する。その後、光線ECは位相変調素子PM内を屈折されつつ通過し、第1面R1(出射面)から出射角θ22で出射する。上記と同様に、第1面R1と第2面R2とは平行平板の関係にあるので、入射角θ21と出射角θ22とは等しくなる。
位相変調素子PMは、光透過性の部材で形成され、光線を遮光することなく透過させる。既述の通り、位相変調領域Aの光軸方向の厚さは、非位相変調領域Bの光軸方向の厚さに比較して厚肉である。このような厚肉部は、平坦な基板上へ透光性のフォトマスクを形成することによって形成することができる。上記の肉厚差のため、位相変調領域Aに入射し透過する光線と、非位相変調領域Bへ入射し透過する光線とでは、位相変調素子PMの透過長が相違することになる。光は物質を透過するときに伝搬速度が遅れるため、肉厚差の分だけ光線に位相差が発生する。従って、位相変調素子PMを通過するレーザー光の位相分布が、位相変調領域Aと非位相変調領域Bとの面パターンに応じて変調される。
図5は、光線の波面の位相変調素子PMへの入射状況を示す模式図である。ここでは、光軸AX上の点Pから発せられる拡散光のうち、光軸AX上を通過する光線E1(位相変調領域Aを指向)と、光軸AXに対してある傾きを持つ光線E2(非位相変調領域Bを指向)とに注目する。光線E1の波面W1(光の波面の一部)は、位相変調領域Aに入射する。一方、光線E2の波面G2(光の波面の他の一部)は、非位相変調領域Bに入射する。位相変調素子PMへ入射する前の段階では、波面W1と波面W2との位相は同じである。しかし、それぞれ位相変調領域A、非位相変調領域Bを透過することで、透過長の相違に基づいて、波面W1と波面W2との位相は異なるものとなる。
例えば、位相変調領域Aを透過した光線と非位相変調領域Bを透過した光線との位相差がπとなるように、位相変調領域Aの光軸方向の肉厚が選ばれる。なお、本実施形態では、積極的な位相変調を企図していない部分を基準肉厚とし、積極的に位相変調を行う部分を前記基準肉厚よりも厚肉として、前者を非位相変調領域B、後者を位相変調領域Aとしている。光線の位相変調素子PMの透過によって位相のシフトは全面的に生じるが、本明細書では、積極的に位相変調を行なわないという意味で、基準肉厚の部分を「非位相変調領域」と呼んでいる。一方、基準肉厚に対して肉厚を変化させ、結果として基準肉厚の部分とは異なる位相シフトを生じさせる部分を「位相変調領域」と呼んでいる。なお、位相変調領域Aを図1のように凸状部とせず、逆に凹状部とし、基準肉厚よりも薄肉の部分としても良い。
図6は、上記のような位相変調素子PMを用いた、本発明の一実施形態に係る光源ユニット1の概略構成図である。光源ユニット1は、レーザー光を発するレーザー光源11を含む。このレーザー光は、所定の焦点面に向けて照射される。焦点面は、例えば、当該光源ユニット1が画像形成装置の光走査装置等に適用される場合は、感光体ドラムの周面であり、光ピックアップ装置に適用される場合は、光記録媒体の記録面であり、レーザー加工装置に適用される場合は、加工対象となる物体の表面である。
光源ユニット1は、レーザー光源11側から前記焦点面に向けて光軸AX上に順次配置された、位相変調素子13(上述の位相変調素子PMに相当)、コリメーターレンズ12(コリメーター素子)、アパーチャー14及び図略の結像光学系を備えている。この光源ユニット1では、位相変調素子13に対して拡散光が入射される態様(図3に例示の態様)となる。
レーザー光源11は、所定の波長のレーザー光を発するLD素子と、このLD素子を駆動する回路部品がマウントされた基板とを含む。前記LD素子から発せられるレーザー光は拡散光であり、レーザー光源11は実質的に点光源とみなすことができる光源である。コリメーターレンズ12は、レーザー光源11から発せられ拡散するレーザー光を平行光若しくは平行に近い光(コリメート光)に変換する。
位相変調素子13は、当該位相変調素子13を通過するレーザー光の位相分布を変調する。位相変調素子13は、レーザー光が入射する入射面131と、レーザー光が出射する出射面132とを備える。位相変調素子13の配置位置は、レーザー光源11とコリメーターレンズ12との間の光路上である。レーザー光源11から発せられるレーザー光は、位相変調素子13により所定の位相変調が施された後、コリメーターレンズ12に入射され、コリメート光に変換される。
アパーチャー14は、レーザー光を通過させる円形の開口を備えた板部材であり、前記焦点面に向かうレーザー光のビーム幅を規制し、焦点面におけるビームスポット径を安定させる。すなわち、焦点面に結像されるビームスポットの形状は、このアパーチャー14の開口形状によって決定される。アパーチャー14の光路上の後段には、コリメーターレンズ12を透過したコリメート光を前記焦点面に結像させる結像光学系が配置される。
次に、アキシコン型の位相変調素子PM(13)の優位性について、比較例を挙げて説明する。図7は、比較例に係る位相変調素子5の側面図である。この位相変調素子5は、光軸AXと直交する面と平行な第1面R1(入射面)及び第2面R2(出射面)を備える。つまり、第1面R1と第2面R2とは、いずれも光軸AXに対して垂直な面であって、平行平板の関係にある面である。位相変調素子5は、光軸AX付近に該光軸A方向に厚肉の位相変調領域Aを、この位相変調領域Aを取り囲むように基準肉厚の非位相変調領域Bを備えている。
ここで、光軸AXに対してある傾き角θ1、θ2(θ1<θ2)を持つ拡散光線E11、E12に注目する。光線E11、E12は、いずれも非位相変調領域Bの第1面R1に入射され、第2面R2から出射する。光線E11、E12は光軸AXに対して傾き角θ1、θ2を持つ一方、第1面R1及び第2面R2は光軸AXに対して垂直な面である。従って、光線E11、E12は、第1面R1に対して各々傾き角θ1、θ2をもって斜入射することになる。そして、傾き角が大きくなるほど、前記斜入射の度合いが大きくなる。
前記斜入射の度合いが異なると、光線が位相変調素子5を透過するときの透過長も相違する。光線E11は、傾き角θ1に応じた透過長x11で位相変調素子5を透過し、光線E12は、傾き角θ2に応じた透過長x12で位相変調素子5を透過する。斜入射の度合いが大きいほど透過長は長くなるので、x11<x12となる。上述の通り、非位相変調領域Bと名付けてはいるものの、位相変調素子5を光線が透過することによって位相のシフトは生じるので、このような透過長x11、x12の相違は、光線の位相変調量に影響を与える。つまり、光軸AXに対する光線の傾き角によって、位相変調量が異なるものとなってしまう。
このように、光線が斜入射する位相変調素子5の、入射角ごとの位相変調量φは、次の(1)式で表すことができる。(1)式において、λは光線の波長、nは位相変調素子5の屈折率、θは光線の第1面R1(入射面)への入射角、dは基準肉厚の非位相変調領域Bに対する位相変調領域Aの突出高さである。
Figure 2015087537
これに対し、光軸AXに対して平行なコリメート光E0が位相変調素子5に入射するとした場合、光線が第1面R1に対して垂直に入射することになる。従って、透過長は像高が変化しても一定である。この場合の位相変調量φ0は、次の(2)式で表わされる。
Figure 2015087537
従来の位相変調素子5は、コリメート光E0の入射を前提とした設計が為されている。つまり、上記(2)式に基づいて、位相変調素子5の位相変調量が設計されている。このため、光線が位相変調素子5に斜入射すると、位相変調量は設計値と合致しなくなる。斜入射による位相変調量の誤差は、上記(1)式で得られるφと、(2)式で得られるφ0と、の相対比φ/φ0にて求めることができる。
相対比φ/φ0を求めるために、図8に示すような、位相変調素子5を用いた光源ユニット100を構築した。図9(A)は、光源ユニット100に用いられた位相変調素子5の平面図、図9(B)はその側面図である。レーザー光源11の拡散光発散点とコリメーターレンズ12の入射面との間の距離は10mmであり、この間で位相変調素子5が光軸方向に移動とした。アパーチャー14の開口直径は1mm、レーザー光源11としては、発光波長が670nmのLD素子を用いた。
位相変調素子5は、屈折率が1.5の透明樹脂にて作成した。非位相変調領域Bは所定の基準肉厚を有する矩形体である。位相変調領域Aは、非位相変調領域Bの中心に配置された円形の凸部である。位相変調領域Aの直径を0.1mm、位相変調領域Aの前記基準肉厚に対する高さdを335nmとした。この高さdは、波長670nmが位相変調素子5(位相変調領域A)を通過するときの位相変調量を2/πとするために設定された厚さである。
図10は、相対比φ/φ0の角度依存性を示すグラフである。グラフ横軸の「拡がり角」は、光線の光軸に対する傾き角(図7で示した光線E11、E12の傾き角θ1、θ2)であり、最大値を24°とした。換言すると、図8の光源ユニット100において、拡がり角=0°〜最大拡がり角θ=24°の光線が入射できる位置に、位相変調素子5を配置した。図10から明らかな通り、斜入射の影響が極小となる拡がり角=0°付近では、相対比φ/φ0=1に近く、設計値に沿った位相変調量が得られている。しかしながら、拡がり角が大きくなるに連れて斜入射の影響で相対比φ/φ0は悪化し、最大拡がり角θ=24°付近では、位相変調量φが設計位相変調量φ0に比べて7%程度も異なっていることが判る。このような誤差が生じてしまう位相変調素子5では、拡散光(又は収束光)の位相分布を所望の通りに変調することが困難となる。
位相変調素子5との比較のため、図8の光源ユニット100において、位相変調素子5を図11に示すアキシコン型の位相変調素子PM(平面視の形状は、図2(A)、(B)と同じ)に置換して、同様にして相対比φ/φ0を求めた。レーザー光源11の発光波長は、同様に670nmである。位相変調素子PMは、屈折率が1.5の透明樹脂にて作成され、位相変調領域Aの直径は0.1mm、位相変調領域Aの前記基準肉厚(非位相変調領域B)に対する高さdは335nmとした。また、第1面R1(入射面)及び第2面(出射面)の、光軸AXと垂直な面Sに対する傾き角α=12°とした。
図12は、アキシコン型の位相変調素子PMを光源ユニット100に組み入れたときの、相対比φ/φ0の角度依存性を示すグラフである。図12から明らかな通り、入射面の傾き角=12°と同じ拡がり角12°の付近では、相対比φ/φ0=1に近く、光軸付近(拡がり角=0°付近)及び素子端部付近(拡がり角=24°付近)では、やや相対比φ/φ0が悪化している。しかし、相対比φ/φ0は、傾き角=0°〜24°の全範囲において、位相変調量φの誤差が設計位相変調量φ0の2%以内に収まっており、実用上問題のない範囲に誤差が抑制されている。従って、位相変調素子PMを用いることにより、拡散光(又は収束光)の位相分布を所望の通りに変調できることが確認された。
続いて、アキシコン型の位相変調素子PMを光軸方向に移動させる機能を備えた光源ユニット1Aを、図13に基づいて説明する。光源ユニット1Aは、レーザー光源11と、このレーザー光源11側から焦点面FSに向けて光軸AX上に順次配置された、位相変調素子13(PM)、コリメーターレンズ12(コリメーター素子)、アパーチャー14及び結像光学系15を備えている。また、位相変調素子13に対して、当該位相変調素子13を光軸AX方向に移動させる移動機構16(移動手段)が付設されている。
レーザー光源11、コリメーターレンズ12、位相変調素子13及びアパーチャー14は、先に図6に例示したものと同じである。結像光学系15は、コリメーターレンズ12を透過したコリメート光を焦点面FSに結像させる。焦点面FSは、例えば感光体ドラムの周面、光記録媒体の記録面、或いは加工対象となる物体の表面である。図13では、結像光学系15が、1枚の凸レンズで構成されている例を示している。結像光学系15は、1枚又は複数枚の結像レンズ、焦点面FSをレーザー光で走査する場合はポリゴンミラー又はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー等の偏向部材、光路を屈曲させる反射ミラー等を含んでいても良い。
以上の通り構成された光源ユニット1Aは、当該光源ユニット1Aの光学系が作る焦点Fが、焦点面FSに合致するように設計される。しかしながら、コリメーターレンズ12や結像光学系15に含まれるレンズの製造誤差、各部品の組み付け誤差、或いは環境温度の変動による熱膨張などの影響によって、焦点Fが焦点面FSから光軸AX方向の前後にズレてしまうことがある。これらの変動要因に対応するため、結像光学系15が焦点位置付近に作る光像のビームプロファイルを変化させ、焦点深度やビームウェスト位置(ビーム径が最も小さくなる位置)を調整できるようにすることが望ましい。また、焦点面FSをレーザー光で走査する場合において、走査の解像度を切り替えるために、焦点面FSにおけるレーザー光のビーム径を変調できるようにすることが望ましい。本実施形態の光源ユニット1Aは、位相変調素子13をレーザー光源11とコリメーターレンズ12との間に配置すると共に、移動機構16により位相変調素子13を光軸AX方向に移動させる構成を具備させることで、上記の要請に対応可能としている。
移動機構16は、支持部材161、ガイド部材162及び駆動部材163を備える。支持部材161は、位相変調素子13を支持する部材であり、例えば位相変調素子13の周縁部を機械的に保持するホルダーである。ガイド部材162は、光軸AX方向に延びるガイドスロットを備え、このガイドスロットにより支持部材161(位相変調素子13)の光軸AX方向への移動をガイドする。駆動部材163は、例えばステッピングモーターからなり、支持部材161を前記ガイドスロットに沿って移動させる駆動力を発生する。
図14は、位相変調素子13の移動状態を示す図であり、図13の移動機構16と結像光学系15よりも像側部分とを省いた光源ユニット1Aの構成図である。図14において、レーザー光源11の拡散光発散点11Pと位相変調素子13の入射面(第1面R1)との間の距離をLで表すものとする。
移動機構16は、固定的に配置されたレーザー光源11及びコリメーターレンズ12の間において、前記距離Lを、所定の距離L1(光軸方向における第1位置)と、該距離L1よりも大きい距離L2(第2位置)との間で変化させる。移動機構16は、距離L1と距離L2との間において、光軸AXに対して位置ズレさせることなく、位相変調素子13を自在に移動及び停止させることが可能である。このような位相変調素子13の移動により、結像光学系15が焦点面FS(焦点位置)付近に作る光像のビームプロファイルを変化させることができる。なお、ビームプロファイルの変調において重要となるのが、位相変調素子13の位相変調領域A及び非位相変調領域Bの面パターン(両者の比率)である。この面パターンを種々設定すると共に、当該面パターンを有する位相変調素子13を光軸AX方向に移動させることで、焦点位置において様々な形態にビームプロファイルを変化させることができる。
図15は、移動する位相変調素子13への拡散光の入射状況を示す模式図である。アキシコン型の位相変調素子13では、第1面R1(入射面)と第2面R2(出射面)とは、光軸AXを含み光軸AXに沿った断面において、既述の通り平行平板の関係にある。ここで、拡散光発散点11Pから発せられる拡散光のうち、光軸AXに対して傾き角θ10を持つ一のレーザー光線E10に注目する。位相変調素子13が距離L1の位置に存在するとき、第1面R1の点F11に入射するレーザー光線E10の入射角G11と、第2面R2から出射するレーザー光線E10の出射角H11とが、同一となる。これは、光軸AXに対して異なる傾き角θ20(<θ10)を持つ一のレーザー光線E20でも同じである。第1面R1の点F21に入射するレーザー光線E20の入射角G21と、第2面R2から出射するレーザー光線E20の出射角H21とが、同一となる。
第1面R1及び第2面R2が、曲率を持たない平行平板面であることから、この関係は、位相変調素子13が光軸方向に移動されても維持される。距離L1の位置に位相変調素子13が距離L2の位置に配置されたとき、レーザー光線E10は、第1面R1の点F11よりも像高が高い点F12に入射する。しかし、点F21に入射するレーザー光線E10の入射角G12と、第2面R2から出射するレーザー光線E10の出射角H12とが同一であり、且つ、G11=G12=H11=H12となる。同様に、点F21よりも像高が高い点F22に入射するレーザー光線E20についても、G21=G22=H21=H22となる。つまり、レーザー光線E10の入射角及び出射角は、位相変調素子13が距離L1〜距離L2の間で光軸AX方向に移動されても一定である。
上記の光源ユニット1Aでは、光源として拡散光が用いられる。このため、光軸AXに対して比較的大きな傾き角を持つ光線と、比較的小さな傾きを持つ光線とが、位相変調素子13を通過することになる。しかし、位相変調素子13は、光軸AXと直交する面に対してレーザー光源11側に傾きを持つアキシコン形状を有し、実質的に曲率を持たない。従って、光軸AXに対して比較的大きな傾き角を持つ光線が位相変調素子13へ斜入射することにより生じる位相変調特性の変化、及び位相変調素子13が光軸AX方向に移動することにより生じる位相変調特性の変化を抑制することができる。
ここで、他の面パターンを有する位相変調素子を例示しておく。図16(A)は、変形実施形態に係る位相変調素子PM1を示す側面図、図16(B)はその正面図である。位相変調素子PM1は、アキシコン形状を有し、位相変調領域Aが円形の輪帯である点で、図1及び図2に例示した位相変調素子PMと相違する。位相変調素子PMは、位相変調領域Aと、非位相変調領域B1、B2とを有している。位相変調領域Aの光軸AXと直交する方向の面形状は円形の輪帯である。非位相変調領域B1の面形状は、位相変調領域Aの周囲を囲む円形の輪帯である。また、非位相変調領域B2の面形状は円形であって、位相変調領域Aの輪帯の内部に位置している。この非位相変調領域B2の中心が光軸AXに位置合わせされる。非位相変調領域B2、位相変調領域A及び非位相変調領域B1は、光軸AXを中心とする同心の円又は輪帯である。
続いて、上述の光源ユニット1が適用される装置の一例として、画像形成装置を例示して説明する。図17は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置3の概略断面図である。画像形成装置3は、感光体ドラム31(像担持体)、帯電器32、光走査装置33、現像器34、転写ローラー35、定着器36及び給紙カセット37を備えている。
感光体ドラム31は、円筒状の部材であり、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム31は、図略のモーターからの駆動力を受けて、図17における時計回りの方向に回転される。帯電器32は、感光体ドラム31の周面を略一様に帯電する。
光走査装置33は、レーザーダイオードを有するレーザー光源、偏向体、走査レンズ及び光学素子(上記の光源ユニット1に相当)を含む。光走査装置33は、帯電器32によって略一様に帯電された感光体ドラム31の周面(被走査面)に対して、画像データに応じたレーザー光を照射して、画像データの静電潜像を形成する。
現像器34は、静電潜像が形成された感光体ドラム31の周面にトナーを供給してトナー像を形成する。現像器34は、トナーを担持する現像ローラー、及びトナーを攪拌しつつ搬送するスクリューを含む。転写ローラー35は、感光体ドラム31の下方に配設され、両者によって転写ニップ部が形成されている。感光体ドラム31の周面に担持されたトナー像は、給紙カセット37から繰り出され搬送路38を搬送される記録紙に、前記転写ニップ部において転写される。
定着器36は、ヒーターを内蔵する定着ローラー361と、該定着ローラー361と定着ニップ部を形成する加圧ローラー362とを備える。前記定着ニップ部を、トナー像の転写された記録紙が通過することにより、トナー像が記録紙に定着される。
図18は、光走査装置33の概略的な光路図である。光走査装置33は、レーザー光源41、コリメーターレンズ42、アキシコン型の位相変調素子43、アパーチャー44、シリンドリカルレンズ45、MEMSミラー46(偏向器)及び走査レンズ47(結像光学系)を備えている。ここで、レーザー光源41、コリメーターレンズ42、位相変調素子43及びアパーチャー44は、それぞれ、上述の光源ユニット1A(図13)における、レーザー光源11、コリメーターレンズ12、位相変調素子13及びアパーチャー14に相当する光学部材であるので、ここでは詳細な説明を省く。なお、位相変調素子43としては、上述の位相変調素子PM、PM1(図1、図2、図16)を用いることができる。
シリンドリカルレンズ45は、コリメーターレンズ42から出射されたレーザー光(コリメート光)を主走査方向に長い線状光に変換してMEMSミラー46に結像させる。MEMSミラー46は、前記レーザー光を反射して偏向する偏向面を有し、偏向したレーザー光によって感光体ドラム31の周面31S(被走査面、上述の焦点面FSに相当する面)を走査させる。MEMSミラー46には、該MEMSミラー46を軸回りに回転揺動させる駆動機構が付設される。なお、MEMSミラー46に代えてポリゴンミラーを用いても良い。走査レンズ47は、fθ特性を有するレンズであり、MEMSミラー46によって偏向されたレーザー光を集光し、感光体ドラム31の周面31Sに結像させる。
この光走査装置33においては、アキシコン型の位相変調素子43が組み込まれているので、光軸に対して比較的大きな傾き角を持つ光線が位相変調素子43に斜入射することにより生じる、位相変調特性の変化を抑制することができる。従って、設計通りの位相変調量を得ることができ、高品質の画像形成を行うことができる。また、位相変調素子43が光軸方向に移動するので、感光体ドラム31の周面31Sを走査するレーザー光のビームプロファイルを調整することができる。例えば、ビーム径の大きさを変調して解像度の切り替えを行ったり、焦点深度やビームウェスト位置を環境変動に応じて調整したりすることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、次のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記実施形態では、位相変調素子PM(13)の位相変調領域が、円形又は円形の輪帯である例を示した。これは、位相変調素子PMを通過する光線束が断面円形であることを前提として定められた面パターンである。前記光線束の断面形状が楕円形である場合は、面パターンは楕円又は楕円形の輪帯とすることができる。この場合、位相変調素子PMの全体形状を、平面視で楕円形に変形させたものとしても良い。
(2)上記実施形態では、アキシコン型の位相変調素子PM(13)を例示した。これは一例であり、例えば位相変調素子に入射する拡散光又は収束光が線状光線である場合は、矩形の平板を光軸に沿って折り曲げた態様の位相変調素子とすることができる。
(3)上記実施形態では、移動手段として、支持部材161、ガイド部材162及び駆動部材163を備える移動機構16を例示した。これは一例であり、位相変調素子13を高精度で移動できるものであれば良く、例えば、電気的なアクチュエーター、カム機構、ボールネジ機構などを用いた移動機構であっても良い。
(4)上記実施形態では、光源ユニット1の適用対象として、画像形成装置3を例示した。この他、光源ユニット1は、光記録媒体にレーザー光を照射して情報を書き込む光ピックアップ装置や、各種のレーザー光を利用した加工装置等にも適用することができる。
1 光源ユニット
11、41 レーザー光源
12、42 コリメーターレンズ
PM、PM1、13 位相変調素子
14、44 アパーチャー
15 結像光学系
16 移動機構(移動手段)
3 画像形成装置
31 感光体ドラム(像担持体)
31S 周面
45 シリンドリカルレンズ
46 MEMSミラー(偏向器)
47 走査レンズ(結像光学系)
A 位相変調領域(第1領域)
B、B1、B2 非位相変調領域(第2領域)
R1 第1面(入射面又は出射面)
R2 第2面(入射面又は出射面)

Claims (7)

  1. 拡散光又は収束光からなる光線が通過する光路上に配置され、前記光線の波面の一部が入射される第1領域と、前記波面の他の一部が入射される第2領域とを含み、前記第1領域を透過する光と前記第2領域を透過する光とに位相差を生じさせることで、前記光線の位相を変調する位相変調素子であって、
    前記光線が入射する入射面と、前記光線が出射する出射面とを含み、
    前記位相変調素子の素子形状は、
    前記入射面及び前記出射面が、光軸と直交する面に対して、光軸と交差する点を起点として傾きを持つ面とされ、
    前記入射面に入射する前記光線の入射角と、前記出射面から出射する前記光線の出射角とが等しくなる素子形状である、位相変調素子。
  2. 請求項1に記載の位相変調素子において、
    前記位相変調素子の素子形状は、
    前記光線のうち光軸に対して所定の傾き角を持つ一の光線に注目するとき、
    前記位相変調素子が前記光路の光軸方向における第1位置と、前記第1位置とは異なる第2位置とに配置された場合において、前記入射面に入射する前記一の光線の入射角と、前記出射面から出射する前記一の光線の出射角とが一定となる素子形状である、位相変調素子。
  3. 請求項1又は2に記載の位相変調素子において、
    前記素子形状は、前記入射面及び前記出射面が、光軸を含み該光軸方向に沿ったいずれの断面においても、前記光軸に対して軸対称であるアキシコン型の素子形状であり、
    前記入射面と前記出射面とは、光軸を含み該光軸方向に沿った断面において、光軸と直交する面に対して、光軸と交差する点を起点として同じ傾きを持つ平行な面である、位相変調素子。
  4. 請求項3に記載の位相変調素子において、
    前記第1領域は、前記第2領域に対して前記光軸方向の厚さが異なる部分であり、
    前記第1領域及び前記第2領域において、それぞれ前記入射面と前記出射面とが互いに平行である部分を含む、位相変調素子。
  5. 拡散光又は収束光からなる光線を発生する光源と、
    前記光線をコリメート光に変換するコリメーター素子と、
    前記光源と前記コリメーター素子との間の光路上に配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相変調素子と、
    前記コリメート光を焦点位置に結像させる結像光学系と、
    前記位相変調素子を光軸方向に沿って移動させる移動手段と、
    を備える光源ユニット。
  6. 請求項5に記載の光源ユニットにおいて、
    前記結像光学系は、
    前記コリメート光を集光させるシリンドリカルレンズと、
    前記シリンドリカルレンズから発せられた光を偏向する偏向面を有する偏向器と、
    前記偏向面で偏向された光を被走査面に結像させる走査レンズと、を含む光源ユニット。
  7. 静電潜像を担持する像担持体と、
    前記像担持体の周面を前記被走査面として光を照射する、請求項6に記載の光源ユニットと、を備える画像形成装置。
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