JP2015087354A - 目標追尾装置及び目標追尾方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得される場合でも、高精度に観測目標の同一性を判定することができるようにする。
【解決手段】3次元追尾処理部4により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換部5を設け、同一目標判定部6が、2次元追尾処理部4により推定された2次元位置及び速度とスラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度を用いて、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、レーダやGPS(Global Positioning System)などの複数のセンサを用いて、航空機、船舶、車両などの目標の位置を観測し、複数のセンサによる観測目標の位置の対応付けや、観測目標の位置を高精度に推定する目標追尾装置及び目標追尾方法に関するものである。
複数のセンサを用いて、目標を観測するシステムの例として、航空機を観測する航空管制支援システムがある。
複数のセンサを用いる航空機の観測では、航空機の安全を確保するため、航空機の現在位置を正確に把握する必要がある。航空機の現在位置を観測するセンサとして、例えば、空港監視レーダ(ASR:Airport Surveillance Radar)、航空路監視レーダ(ARSR:Air Route Surveillance Radar)、広域マルチラテレーション(WAM:Wide Area Multiratelation)、自動従属監視(ADS:Automatic Dependent Surveillance)受信装置などがある。
上記の空港監視レーダASRは、主に、空港周辺の空域内で、飛行中の航空機などを探知するレーダである。空港監視レーダASRは、例えば、一次監視レーダ(PSR:Primary Surveillance Radar)と、二次監視レーダ(SSR:Secondary Surveillance Radar)とを組み合わせたレーダである。
一次監視レーダPSRは、一定の周期で1回転する指向性アンテナから電波を放射したのち、航空機などに反射して戻ってきた当該電波(反射波)を受信することで、アンテナと航空機等との距離や方位を探知するものである。
また、二次監視レーダSSRは、一次監視レーダPSRのアンテナと共に回転する指向性アンテナから1030MHzの電波(質問信号)を放射する。指向性アンテナから放射された電波(質問信号)は、航空機に搭載されたトランスポンダが受信し、そのトランスポンダが質問信号に対する応答として、1090MHzの電波(応答信号)を送信する。
二次監視レーダSSRは、トランスポンダから送信された電波(応答信号)を受信することで、アンテナと航空機との距離や方位を探知する。なお、応答信号には、航空機の識別コード及び高度が含まれるため、距離や方位に加えて、航空機の高度を知ることができる。
広域マルチラテレーションWAMでは、航空機に搭載されたトランスポンダが送信する航空機衝突防止装置の捕捉スキッタや、二次監視レーダSSRの応答を複数の受信局で検出して到達時刻を測定する。
そして、広域マルチラテレーションWAMは、その測定した到達時刻から受信局間の到達時刻差を求めて、航空機と各受信局間との距離差に変換し、各距離差からなる楕円双曲面同士の交点を求めることで、航空機の位置を算出するものである。
自動従属監視受信装置ADSは、航空機がGPS受信機や慣性航法装置(INS:Inertial Navigation System)などを搭載して、GPS受信機や慣性航法装置の出力から自らの位置や速度などを算出するとともに、その算出した情報を放送型自動従属監視(ADS-B:Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)装置を介して送信し、航空機から送信された上記情報を受信することで、航空機の位置を特定するものである。
以上の複数のセンサを利用する場合、センサが一次監視レーダPSRであれば、アンテナから航空機までの距離と方位のみが得られ、高度が未知であるため、アンテナから航空機までの距離を水平面の距離に置き換えて、航空機の位置を表示する方法が取られる。以下、この表示座標を「スラント座標」と称する。
センサが二次監視レーダSSRであれば、航空機の3次元位置(アンテナから航空機までの距離、方位、高度)が得られ、センサが広域マルチラテレーションWAMや自動従属監視受信装置ADSであれば、WGS(World Geodetic System)84等に基づく、経度、緯度、高度による3次元位置(経度、緯度、高度)が得られるため、水平面位置と高度を表示することが可能になる。以下、この表示座標を「グランド座標」と称する。
スラント座標とグランド座標では、同じ目標でも位置がずれるため、複数のセンサを跨がって目標の同一性を判定することが困難になる。
特に、複数のセンサの中でも、一次監視レーダPSRでのみ位置が取得される航空機が含まれている場合、同一画面上にスラント座標とグランド座標が混在して、他の航空機との相対位置が実際の位置とずれてしまうため、表示の仕方が問題になる。
例えば、一次監視レーダPSR及び自動従属監視受信装置ADSにより取得された航空機の位置を同一画面上に表示する場合、一次監視レーダPSRでは高度が未知であるため、距離を水平面距離に置き換えて表示する。そのため、図5に示すように、一次監視レーダPSRと自動従属監視受信装置ADSの間で、航空機までの距離にバイアス誤差が発生することになる。
その結果、図6に示すように、同一目標の航空機でも、一次監視レーダと自動従属監視受信装置の間で同一性判定を誤り、別の目標として、二重に同一画面に表示してしまう可能性がある。
以下の特許文献1では、レーダシステムとGPSシステムにおける座標系の違いを考慮した表示方法が開示されている。
しかし、表示はユーザが手動で切り替える前提となっており、自動で座標系を切り替える処理は行っていない。
また、上記のレーダシステムは、二次監視レーダSSRを前提としており、一次監視レーダPSRで取得された航空機の位置を表示する方法については対象外である。
特開平9−5432号公報(図1)
従来の目標追尾装置は以上のように構成されているので、複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得された場合、複数のセンサによる観測目標の2次元位置と3次元位置の対応付けを行うことができず、観測目標の同一性判定の判定精度が劣化してしまうなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得される場合でも、高精度に観測目標の同一性を判定することができる目標追尾装置及び目標追尾方法を得ることを目的とする。
この発明に係る目標追尾装置は、観測目標の2次元位置を観測するセンサから観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得手段と、観測目標の3次元位置を観測するセンサから観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得手段と、2次元位置取得手段により取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定する2次元追尾処理手段と、3次元位置取得手段により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の3次元位置及び速度を推定する3次元追尾処理手段と、3次元追尾処理手段により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換手段とを設け、同一目標判定手段が、2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度とスラント座標変換手段により変換された2次元位置及び速度を用いて、2次元追尾処理手段及び3次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定するようにしたものである。
この発明によれば、3次元追尾処理手段により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換手段を設け、同一目標判定手段が、2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度とスラント座標変換手段により変換された2次元位置及び速度を用いて、2次元追尾処理手段及び3次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定するように構成したので、複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得される場合でも、高精度に観測目標の同一性を判定することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による目標追尾装置の処理内容(目標追尾方法)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による目標追尾装置を示す構成図である。 スラント座標とグランド座標間の距離のバイアス誤差を示す説明図である。 二重に航跡が発生する旨を示す説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。
図1において、2次元位置取得部1は観測目標(例えば、航空機、船舶、車両など)の2次元位置を観測するセンサ(例えば、一次監視レーダPSR)に対するインタフェース機器を備えており、そのセンサから観測目標の2次元位置を取得する処理を実施する。なお、2次元位置取得部1は2次元位置取得手段を構成している。
3次元位置取得部2は観測目標(例えば、航空機、船舶、車両など)の3次元位置を観測するセンサ(例えば、二次監視レーダSSR、放送型自動従属監視ADS-B、広域マルチラテレーションWAMなど)に対するインタフェース機器を備えており、そのセンサから観測目標の3次元位置を取得する処理を実施する。なお、3次元位置取得部2は3次元位置取得手段を構成している。
2次元追尾処理部3は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、2次元位置取得部1により取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定する処理を実施する。なお、2次元追尾処理部3は2次元追尾処理手段を構成している。
3次元追尾処理部4は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、3次元位置取得部2により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の3次元位置及び速度を推定する処理を実施する。なお、3次元追尾処理部4は3次元追尾処理手段を構成している。
スラント座標変換部5は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、3次元追尾処理部4により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換する処理を実施する。なお、スラント座標変換部5はスラント座標変換手段を構成している。
同一目標判定部6は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置及び速度と、スラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度を用いて、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する処理を実施する。なお、同一目標判定部6は同一目標判定手段を構成している。
表示航跡切り替え部7は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、同一目標判定部6により2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであると判定された場合、スラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度をスラント座標表示部8に出力し、同一の観測目標に対するものでないと判定された場合、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置及び速度をスラント座標表示部8に出力する処理を実施する。
スラント座標表示部8は例えばGPU(Graphics Processing Unit)や液晶ディスプレイなどから構成されており、表示航跡切り替え部7から出力された2次元位置及び速度をスラント座標上に表示する処理を実施する。
なお、表示航跡切り替え部7及びスラント座標表示部8からスラント座標表示手段が構成されている。
グランド座標表示部9は例えばGPUや液晶ディスプレイなどから構成されており、3次元追尾処理部4により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示する処理を実施する。なお、グランド座標表示部9はグランド座標表示手段を構成している。
図1の例では、目標追尾装置の構成要素である2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、3次元追尾処理部4、スラント座標変換部5、同一目標判定部6、表示航跡切り替え部7、スラント座標表示部8及びグランド座標表示部9のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置がコンピュータで構成されていてもよい。
目標追尾装置をコンピュータで構成する場合、2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、3次元追尾処理部4、スラント座標変換部5、同一目標判定部6、表示航跡切り替え部7、スラント座標表示部8及びグランド座標表示部9の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置の処理内容(目標追尾方法)を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
2次元位置取得部1は、観測目標(例えば、航空機、船舶、車両など)の2次元位置を観測するセンサ(例えば、一次監視レーダPSR)に対するインタフェース機器を備えており、そのセンサから観測目標の2次元位置を取得する(図2のステップST1)。
ここでは、2次元位置取得部1が、センサから観測目標の2次元位置を取得するものとしているが、センサから観測目標の2次元位置として、アンテナから観測目標までの距離と方位を示すデータを取得し、2次元位置取得部1が、当該データが示す距離と方位からスラント座標における2次元位置(スラント位置)を算出するようにしてもよい。
3次元位置取得部2は、観測目標(例えば、航空機、船舶、車両など)の3次元位置を観測するセンサ(例えば、二次監視レーダSSR、放送型自動従属監視ADS-B、広域マルチラテレーションWAMなど)に対するインタフェース機器を備えており、そのセンサから観測目標の3次元位置を取得する(ステップST2)。
ここでは、3次元位置取得部2が、センサから観測目標の3次元位置を取得するものとしているが、例えば、センサが二次監視レーダSSRであれば、センサから観測目標の3次元位置として、距離、方位及び高度を示すデータを取得し、3次元位置取得部2が、当該データが示す距離、方位及び高度からグランド座標における3次元位置(グランド位置)を算出するようにしてもよい。
ただし、例えば、センサが放送型自動従属監視ADS-Bであれば、センサから得られるデータが緯度、経度及び高度であり、上記の二次監視レーダSSRと座標系が異なる。このため、どのセンサからデータを用いても、共通の座標系であるグランド座標に変換する。座標系の変換方法自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
2次元追尾処理部3は、2次元位置取得部1が観測目標の2次元位置(スラント位置)を取得する毎に、その2次元位置(スラント位置)を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定し、その推定した2次元位置(スラント推定位置)及び速度(スラント推定速度)を同一目標判定部6及び表示航跡切り替え部7に出力する(ステップST3)。
ここでは、観測目標に対する追尾処理として、公知のカルマンフィルタ等を用いるものとし、カルマンフィルタ等で算出される推定誤差共分散行列を同一目標判定部6に出力する。
カルマンフィルタでは、サンプル時刻tkまでの観測結果(2次元位置取得部1により取得された2次元位置(スラント位置))に基づいて、時刻tkの位置・速度等の状態ベクトルを推定した平滑ベクトルxk|kハット(明細書の本文中では、電子出願の関係上、文字の上に“^”の記号を付することができないので、xk|kハットのように表記している)を算出するが、各種のセンサの観測時刻が異なるために、後述する同一目標判定部6が同一目標の判定処理を実施する際に、2次元追尾処理部3の追尾結果と3次元追尾処理部4の追尾結果の時刻が異なる場合がある。この時刻ずれを補正するために、下記の処理を追加で実施するようにしてもよい。
例えば、ある基準時刻tにおける位置・速度を算出する場合は、平滑ベクトルxk|kハットと平滑誤差共分散行列Pk|k、及び時刻tkと基準時刻tとの時刻差より、下記の式(1)に示す時間外挿した推定値xtハットと、下記の式(2)に示す予測誤差共分散行列Ptを算出する。
式(2)におけるΦ(t−tk)は、例えば、下記の式(3)に示すように、等速直線運動モデルの状態推移行列として定義するようにすればよい。
なお、Q(t−tk)は駆動雑音共分散行列、In×nはn行n列の単位行列、0n×nはn行n列の零行列、上付き添え字のTは転置の記号を意味する。
Figure 2015087354

Figure 2015087354

Figure 2015087354
2次元追尾処理部3は、各種のセンサの観測時刻が同期している場合には、平滑誤差共分散行列Pk|kを推定誤差共分散行列として同一目標判定部6に出力し、各種のセンサの観測時刻が同期していない場合には、基準時刻tにおける予測誤差共分散行列を推定誤差共分散行列として同一目標判定部6に出力することとする。
3次元追尾処理部4は、3次元位置取得部2が観測目標の3次元位置(グランド位置)を取得する毎に、その3次元位置(グランド位置)を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の3次元位置及び速度を推定し、その推定した3次元位置(グランド推定位置)及び速度(グランド推定速度)をスラント座標変換部5及びグランド座標表示部9に出力する(ステップST4)。
ここでは、観測目標に対する追尾処理として、2次元追尾処理部3と同様に、公知のカルマンフィルタ等を用いるものとする。
ただし、後述する同一目標判定部6から、同一目標であると判定された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)が与えられる場合には、例えば、拡張カルマンフィルタ、アンセンテッドカルマンフィルタ、パーティクルフィルタ等の非線形フィルタを用いることで、高精度に観測目標の3次元位置及び速度を推定するようにする。
なお、3次元追尾処理部4は、各種のフィルタによって算出される推定誤差共分散行列をスラント座標変換部5に出力することとする。また、推定誤差共分散行列については、2次元追尾処理部3と同様、基準時刻tにおける予測誤差共分散行列を出力してもよいこととする。
スラント座標変換部5は、3次元追尾処理部4により推定されたグランド座標上での3次元位置(グランド推定位置)及びグランド推定速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換する(ステップST5)。
即ち、スラント座標変換部5は、3次元追尾処理部4から出力されたグランド推定位置・グランド推定速度及び推定誤差共分散行列を入力し、そのグランド推定位置・グランド推定速度をスラント座標における位置・速度に変換して、変換後の位置・速度(変換後スラント推定ベクトル)を同一目標判定部6に出力するとともに、その推定誤差共分散行列をスラント座標における推定誤差共分散行列に変換して、変換後の推定誤差共分散行列(変換後推定誤差共分散行列)を同一目標判定部6に出力する。
例えば、グランド推定位置・グランド推定速度をスラント座標における位置・速度に変換する処理は、下記の式(4)〜(7)を用いて行われる。
また、スラント座標における推定誤差共分散行列に変換する処理は、下記の式(8)〜(9)を用いて行われる。
Figure 2015087354

Figure 2015087354

Figure 2015087354

Figure 2015087354

Figure 2015087354

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ここで、xは東西方向の位置、yは南北方向の位置、zは高度方向の位置である。
また、xドット(明細書の本文中では、電子出願の関係上、文字の上に“・”の記号を付することができないので、xドットのように表記している)は東西方向の速度、yドットは南北方向の速度、zドットは高度方向の速度である。
なお、添え付き文字がgであれば、3次元追尾処理部4から出力されるグランド推定位置・速度の成分を意味し、添え付き文字がslであれば、変換後のスラント位置・速度の成分を意味している。
また、Pt,gは3次元追尾処理部4から出力される推定誤差共分散行列、Γは変換行列、Pt,3Dは変換後推定誤差共分散行列である。
同一目標判定部6は、2次元追尾処理部3から出力されたスラント推定位置・スラント推定速度を示すスラント推定ベクトル及び推定誤差共分散行列と、スラント座標変換部5から出力された変換後スラント推定ベクトル及び変換後推定誤差共分散行列とを用いて、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する(ステップST6)。
この判定には、統計学上の手法を用いることができる。この実施の形態1では、カイ二乗検定によって、同一の観測目標であるか否かを判定する例を説明する。
同一目標判定部6は、2次元追尾処理部3から出力されたスラント推定ベクトルをxt,2Dハット、推定誤差共分散行列をPt,2D、スラント座標変換部5から出力された変換後スラント推定ベクトルをxt,3Dハット、変換後推定誤差共分散行列Pt,3Dとして、下記の式(10)を計算することで、カイ二乗検定値εを求める。

Figure 2015087354
同一目標判定部6は、カイ二乗検定値εを算出すると、そのカイ二乗検定値εと予め設定された閾値εthを比較する。
この閾値εthは、所定の有意水準に基づいて、例えば、カイ二乗分布表から求められるものである。例えば、有意水準5%で検定すると、危険率5%で本来同一である航跡が同一でない航跡と誤った判定がなされることを意味する。
同一目標判定部6は、下記の式(11)の判定式を満足する場合(カイ二乗検定値εが閾値εth以上である場合)、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものではないと判定する。この場合、2次元位置取得部1により取得された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)は、同一目標判定部6から3次元追尾処理部4に与えられない。
同一目標判定部6は、下記の式(11)の判定式を満足しない場合(カイ二乗検定値εが閾値εth未満である場合)、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであると判定する。この場合、同一目標判定部6から、2次元位置取得部1により取得された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)あるいはスラント推定ベクトルxt,2Dハットが3次元追尾処理部4に与えられる。
ε≧εth (11)
なお、同一目標判定部6は、観測目標の同一性の判定結果を示す同一目標判定成立フラグ(ON=同一、OFF=非同一)を表示航跡切り替え部7に出力する。
表示航跡切り替え部7は、同一目標判定部6から出力された同一目標判定成立フラグがONである場合(ステップST7)、同一の観測目標であるため、スラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度をスラント座標表示部8に出力する。
これにより、スラント座標表示部8によって、スラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度がスラント座標上に表示される(ステップST8)。
表示航跡切り替え部7は、同一目標判定部6から出力された同一目標判定成立フラグがOFFである場合(ステップST7)、同一の観測目標ではないため、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置(スラント推定位置)及びスラント推定速度をスラント座標表示部8に出力する。
これにより、スラント座標表示部8によって、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置(スラント推定位置)及びスラント推定速度がスラント座標上に表示される(ステップST9)。
グランド座標表示部9は、3次元追尾処理部4により推定された3次元位置(グランド推定位置)及びグランド推定速度をグランド座標上に表示する(ステップST10)。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、センサから観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得部1、センサから観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得部2と、2次元位置取得部1により取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定する2次元追尾処理部3と、3次元位置取得部2により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の3次元位置及び速度を推定する3次元追尾処理部4と、3次元追尾処理部4により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換部5とを設け、同一目標判定部6が、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置及び速度とスラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度を用いて、2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定するように構成したので、複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得される場合でも、高精度に観測目標の同一性を判定することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、同一目標判定部6により2次元追尾処理部3及び3次元追尾処理部4における追尾処理が同一の観測目標に対するものであると判定された場合、スラント座標変換部5により変換された2次元位置及び速度をスラント座標上に表示し、同一の観測目標に対するものでないと判定された場合、2次元追尾処理部3により推定された2次元位置及び速度をスラント座標上に表示するスラント座標表示部8と、3次元追尾処理部4により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示するグランド座標表示部9とを備えるように構成したので、観測目標に見合う座標に自動的に切り替えて、観測目標を表示することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
表示航跡切り替え部11は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、同一目標判定部6から出力された同一目標判定成立フラグがOFFである場合、同一の観測目標ではないため、2次元追尾処理部3により推定されたスラント推定位置及びスラント推定速度あるいは2次元位置取得部1により取得された2次元位置をグランド座標変換部13に出力する処理を実施する。
高度データ記憶部12は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、予め観測目標の飛行エリアや目標速度と対応付けられた観測目標の飛行高度を示す高度データ(観測目標に関連付けられている高度設定値)を記憶している。
グランド座標変換部13は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、高度データ記憶部12により記憶されている高度データを用いて、表示航跡切り替え部11から出力されたスラント推定位置及びスラント推定速度をグランド座標上での3次元位置及び速度に変換する処理を実施する。
なお、表示航跡切り替え部11、高度データ記憶部12及びグランド座標変換部13からグランド座標変換手段が構成されている。
グランド座標表示部14は例えばGPUや液晶ディスプレイなどから構成されており、グランド座標変換部13により変換された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示するとともに、3次元追尾処理部4により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示する処理を実施する。なお、グランド座標表示部14はグランド座標表示手段を構成している。
図3の例では、目標追尾装置の構成要素である2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、3次元追尾処理部4、スラント座標変換部5、同一目標判定部6、表示航跡切り替え部11、高度データ記憶部12、グランド座標変換部13及びグランド座標表示部14のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置がコンピュータで構成されていてもよい。
目標追尾装置をコンピュータで構成する場合、高度データ記憶部12をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、3次元追尾処理部4、スラント座標変換部5、同一目標判定部6、表示航跡切り替え部11、グランド座標変換部13及びグランド座標表示部14の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
表示航跡切り替え部11は、同一目標判定部6から出力された同一目標判定成立フラグを受けると、その同一目標判定成立フラグがOFFである場合、同一の観測目標ではないため、2次元追尾処理部3により推定されたスラント推定位置及びスラント推定速度あるいは2次元位置取得部1により取得された2次元位置をグランド座標変換部13に出力する。
なお、同一目標判定成立フラグがONである場合、表示航跡切り替え部11からグランド座標変換部13には何も出力されない。
グランド座標変換部13は、表示航跡切り替え部11から出力されたスラント推定位置及びスラント推定速度等を受けると、高度データ記憶部12から、そのスラント推定位置及びスラント推定速度と対応する観測目標の飛行高度を取得し、その飛行高度が、観測目標の高度であると仮定して、そのスラント推定位置及びスラント推定速度をグランド座標上での3次元位置及び速度に変換する。
グランド座標表示部14は、グランド座標変換部13がスラント推定位置及びスラント推定速度をグランド座標上での3次元位置及び速度に変換すると、その3次元位置及び速度をグランド座標上に表示する。
また、グランド座標表示部14は、3次元追尾処理部4により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示する。
なお、3次元位置及び速度をグランド座標上に表示する際、どちらが2次元位置が観測された観測目標で、どちらが3次元位置が観測された観測目標であるのかを識別するフラグ等の情報を表示するようにしてもよい。
この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる他、全ての観測目標について、グランド座標を表示することが可能になる効果が得られる。
また、どちらが2次元位置が観測された観測目標で、どちらが3次元位置が観測された観測目標であるのかを識別するフラグ等の情報を表示することで、観測目標の識別が容易になり、ユーザの正確な判断に寄与する効果が得られる。
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
2次元追尾処理部21は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、3次元位置取得部2により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定する処理を実施する。なお、2次元追尾処理部21は第2の2次元追尾処理手段を構成している。
この実施の形態3では、2次元追尾処理部3は第1の2次元追尾処理手段を構成している。
高度追尾処理部22は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、3次元位置取得部2により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の高度を推定する処理を実施する。なお、高度追尾処理部22は高度追尾処理手段を構成している。
同一目標判定部23は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、2次元追尾処理部3により推定されたスラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度と、2次元追尾処理部21により推定されたグランド座標上での観測目標の2次元位置及び速度と、高度追尾処理部22により推定されたグランド座標上での観測目標の高度とを用いて、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する処理を実施する。なお、同一目標判定部23は同一目標判定手段を構成している。
図4の例では、目標追尾装置の構成要素である2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、2次元追尾処理部21、高度追尾処理部22、同一目標判定部23、表示航跡切り替え部11、高度データ記憶部12、グランド座標変換部13及びグランド座標表示部14のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置がコンピュータで構成されていてもよい。
目標追尾装置をコンピュータで構成する場合、高度データ記憶部12をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、2次元位置取得部1、3次元位置取得部2、2次元追尾処理部3、2次元追尾処理部21、高度追尾処理部22、同一目標判定部23、表示航跡切り替え部11、グランド座標変換部13及びグランド座標表示部14の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
2次元追尾処理部21は、3次元位置取得部2が観測目標の3次元位置(グランド位置)を取得する毎に、その3次元位置(グランド位置)を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の2次元位置及び速度を推定する。
ここでは、観測目標に対する追尾処理として、2次元追尾処理部3と同様に、公知のカルマンフィルタ等を用いるものとする。
ただし、後述する同一目標判定部23から、同一目標であると判定された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)が与えられる場合には、例えば、拡張カルマンフィルタ、アンセンテッドカルマンフィルタ、パーティクルフィルタ等の非線形フィルタを用いることで、高精度に観測目標の2次元位置及び速度を推定するようにする。
2次元追尾処理部21は、グランド座標上での観測目標の2次元位置及び速度の推定結果である2次元の位置・速度ベクトルxt,3Dハットと、各種のフィルタによって算出される推定誤差共分散行列Pt,3Dとを同一目標判定部23に出力する。
Figure 2015087354
なお、2次元追尾処理部21は、3次元位置取得部2から観測目標のグランド位置の水平面位置が入力される場合や、観測目標のグランド座標上の位置が得られる場合でも、2次元追尾処理部3と同様の追尾処理を実施する。
高度追尾処理部22は、3次元位置取得部2が観測目標の3次元位置(グランド位置)を取得する毎に、その3次元位置(グランド位置)における観測目標の高度だけを用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での観測目標の高度zgを推定する。
ここでは、観測目標に対する追尾処理として、2次元追尾処理部3と同様に、公知のカルマンフィルタ等を用いるものとする。
同一目標判定部23は、2次元追尾処理部3から出力されたスラント推定位置・スラント推定速度を示すスラント推定ベクトルxt,2Dハット及び推定誤差共分散行列Pt,2Dと、2次元追尾処理部21から出力された2次元の位置・速度ベクトルxt,3Dハット及び推定誤差共分散行列Pt,3Dとを用いて、上記の式(10)より、カイ二乗検定値εを算出する。
同一目標判定部23は、カイ二乗検定値εを算出すると、図1の同一目標判定部6と同様に、そのカイ二乗検定値εと予め設定された閾値εthを比較し、上記の式(11)の判定式を満足する場合(カイ二乗検定値εが閾値εth以上である場合)、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対するものではないと判定する。この場合、2次元位置取得部1により取得された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)は、同一目標判定部23から2次元追尾処理部21に与えられない。
一方、式(11)の判定式を満足しない場合(カイ二乗検定値εが閾値εth未満である場合)、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対する可能性があると判定する。
ただし、式(11)における閾値εthは、上記実施の形態1,2で用いている閾値εthと別の閾値(例えば、上記実施の形態1,2で用いている閾値εthより大きな閾値)を用いるようにしてもよい。
同一目標判定部23は、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対する可能性があると判定すると、高度追尾処理部22により推定されたグランド座標上での観測目標の高度zgが、2次元追尾処理部3が追尾処理している観測目標の高度であると仮定し、下記の式(13)(14)に示すように、グランド座標上での観測目標の高度zgを用いて、2次元追尾処理部3から出力されたスラント座標上での観測目標の2次元位置をグランド座標上での2次元位置(xg2,yg2)に変換する。
Figure 2015087354

Figure 2015087354
同一目標判定部23は、スラント座標上での観測目標の2次元位置をグランド座標上での2次元位置(xg2,yg2)に変換すると、その2次元位置(xg2,yg2)に対応する2次元の位置・速度ベクトルxt,2Dハット及び推定誤差共分散行列Pt,2Dと、2次元追尾処理部21から出力された2次元の位置・速度ベクトルxt,3Dハット及び推定誤差共分散行列Pt,3Dとを用いて、上記の式(10)より、カイ二乗検定値εを算出する。
同一目標判定部23は、カイ二乗検定値εを算出すると、図1の同一目標判定部6と同様に、そのカイ二乗検定値εと予め設定された閾値εthを比較し、上記の式(11)の判定式を満足する場合(カイ二乗検定値εが閾値εth以上である場合)、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対するものではないと判定する。この場合、2次元位置取得部1により取得された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)は、同一目標判定部23から2次元追尾処理部21に与えられない。
一方、式(11)の判定式を満足しない場合(カイ二乗検定値εが閾値εth未満である場合)、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対するものであると判定する。この場合、同一目標判定部23から、2次元位置取得部1により取得された観測目標の2次元位置(例えば、距離、方位等)あるいは2次元の位置・速度ベクトルxt,2Dハットが2次元追尾処理部21に与えられる。
Figure 2015087354
なお、同一目標判定部23は、観測目標の同一性の判定結果を示す同一目標判定成立フラグ(ON=同一、OFF=非同一)を表示航跡切り替え部11に出力する。
以降の処理は、上記実施の形態2と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、同一目標判定部23が、2次元追尾処理部3により推定されたスラント座標上での観測目標の2次元位置及び速度と、2次元追尾処理部21により推定されたグランド座標上での観測目標の2次元位置及び速度と、高度追尾処理部22により推定されたグランド座標上での観測目標の高度とを用いて、2次元追尾処理部3及び2次元追尾処理部21における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定するように構成したので、上記実施の形態1,2と同様に、複数のセンサによって、観測目標の2次元位置と3次元位置が取得される場合でも、高精度に観測目標の同一性を判定することができる効果を奏する。
また、上記実施の形態1,2のように、グランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換部5を設ける必要がないため、処理の簡略化を図ることができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 2次元位置取得部(2次元位置取得手段)、2 3次元位置取得部(3次元位置取得手段)、3 2次元追尾処理部(2次元追尾処理手段、第1の2次元追尾処理手段)、4 3次元追尾処理部(3次元追尾処理手段)、5 スラント座標変換部(スラント座標変換手段)、6 同一目標判定部(同一目標判定手段)、7 表示航跡切り替え部(スラント座標表示手段)、8 スラント座標表示部(スラント座標表示手段)、9 グランド座標表示部(グランド座標表示手段)、11 表示航跡切り替え部(グランド座標変換手段)、12 高度データ記憶部(グランド座標変換手段)、13 グランド座標変換部(グランド座標変換手段)、14 グランド座標表示部(グランド座標表示手段)、21 2次元追尾処理部(第2の2次元追尾処理手段)、22 高度追尾処理部(高度追尾処理手段)、23 同一目標判定部(同一目標判定手段)。

Claims (7)

  1. 観測目標の2次元位置を観測するセンサから前記観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得手段と、
    観測目標の3次元位置を観測するセンサから前記観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得手段と、
    前記2次元位置取得手段により取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する2次元追尾処理手段と、
    前記3次元位置取得手段により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の3次元位置及び速度を推定する3次元追尾処理手段と、
    前記3次元追尾処理手段により推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換手段と、
    前記2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度と前記スラント座標変換手段により変換された2次元位置及び速度を用いて、前記2次元追尾処理手段及び前記3次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する同一目標判定手段と
    を備えた目標追尾装置。
  2. 前記同一目標判定手段により前記2次元追尾処理手段及び前記3次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものであると判定された場合、前記スラント座標変換手段により変換された2次元位置及び速度をスラント座標上に表示し、同一の観測目標に対するものでないと判定された場合、前記2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度をスラント座標上に表示するスラント座標表示手段と、
    前記3次元追尾処理手段により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示するグランド座標表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  3. 前記同一目標判定手段により前記2次元追尾処理手段及び前記3次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものでないと判定された場合、予め観測目標に関連付けられている高度設定値を用いて、前記2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度をグランド座標上での3次元位置及び速度に変換するグランド座標変換手段と、
    前記グランド座標変換手段により変換された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示するとともに、前記3次元追尾処理手段により推定された3次元位置及び速度をグランド座標上に表示するグランド座標表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  4. 前記同一目標判定手段は、前記2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度と前記スラント座標変換手段により変換された2次元位置及び速度を用いて、カイ二乗検定値を算出し、前記カイ二乗検定値が予め設定された閾値未満であれば、同一の観測目標に対する追尾処理であると判定し、前記カイ二乗検定値が前記閾値以上であれば、同一の観測目標に対する追尾処理でないと判定することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置。
  5. 観測目標の2次元位置を観測するセンサから前記観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得手段と、
    観測目標の3次元位置を観測するセンサから前記観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得手段と、
    前記2次元位置取得手段により取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する第1の2次元追尾処理手段と、
    前記3次元位置取得手段により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する第2の2次元追尾処理手段と、
    前記3次元位置取得手段により取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の高度を推定する高度追尾処理手段と、
    前記第1及び第2の2次元追尾処理手段により推定された2次元位置及び速度と、前記高度追尾処理手段により推定された高度とを用いて、前記第1及び第2の2次元追尾処理手段における追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する同一目標判定手段と
    を備えた目標追尾装置。
  6. 2次元位置取得手段が、観測目標の2次元位置を観測するセンサから前記観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得処理ステップと、
    3次元位置取得手段が、観測目標の3次元位置を観測するセンサから前記観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得処理ステップと、
    2次元追尾処理手段が、前記2次元位置取得処理ステップで取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する2次元追尾処理ステップと、
    3次元追尾処理手段が、前記3次元位置取得処理ステップで取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の3次元位置及び速度を推定する3次元追尾処理ステップと、
    スラント座標変換手段が、前記3次元追尾処理ステップで推定されたグランド座標上での3次元位置及び速度をスラント座標上での2次元位置及び速度に変換するスラント座標変換処理ステップと、
    同一目標判定手段が、前記2次元追尾処理ステップで推定された2次元位置及び速度と前記スラント座標変換処理ステップで変換された2次元位置及び速度を用いて、前記2次元追尾処理ステップ及び前記3次元追尾処理ステップにおける追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する同一目標判定処理ステップと
    を備えた目標追尾方法。
  7. 2次元位置取得手段が、観測目標の2次元位置を観測するセンサから前記観測目標の2次元位置を取得する2次元位置取得処理ステップと、
    3次元位置取得手段が、観測目標の3次元位置を観測するセンサから前記観測目標の3次元位置を取得する3次元位置取得処理ステップと、
    第1の2次元追尾処理手段が、前記2次元位置取得処理ステップで取得された2次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、スラント座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する第1の2次元追尾処理ステップと、
    第2の2次元追尾処理手段が、前記3次元位置取得処理ステップで取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の2次元位置及び速度を推定する第2の2次元追尾処理ステップと、
    高度追尾処理手段が、前記3次元位置取得処理ステップで取得された3次元位置を用いて、観測目標に対する追尾処理を実施して、グランド座標上での前記観測目標の高度を推定する高度追尾処理ステップと、
    同一目標判定手段が、前記第1及び第2の2次元追尾処理ステップで推定された2次元位置及び速度と、前記高度追尾処理ステップで推定された高度とを用いて、前記第1及び第2の2次元追尾処理ステップにおける追尾処理が同一の観測目標に対するものであるか否かを判定する同一目標判定処理ステップと
    を備えた目標追尾方法。
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