JP2015087047A - 固形燃料を主燃料とする熱風発生炉 - Google Patents

固形燃料を主燃料とする熱風発生炉 Download PDF

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Abstract

【課題】 木材チップやRPF等の固形燃料が有する熱量を有効に活用することができ、化石燃料の使用量の低減を可能とした固形燃料を主燃料とする熱風発生炉を提供する。
【解決手段】 内周面に耐熱性のキャスター3を周設したキルン本体4の一端部に固形燃料の燃焼を補助する助燃バーナ7を備える一方、他端部には固形燃料の燃焼排ガスに伴って流下する飛散性未燃分を燃焼分解する二次燃焼室10を備える。また、前記二次燃焼室10の下部にはキルン本体4から排出される固形燃料の燃焼灰や固形未燃分を貯留する貯留ホッパ13を備え、この貯留ホッパ13下端部の燃焼灰排出用の排出ゲート14上位には、貯留ホッパ13に排出される固形未燃分に対して再燃焼用空気を噴射供給する空気供給管16をホッパ外周に沿って周設している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃木材や間伐材等をチップ化した木材チップや、再生資源燃料であるRPF等の固形燃料を主燃料として燃焼させ、その際に発生する熱風を適宜の加熱乾燥装置等への熱源として供給可能とする熱風発生炉に関する。
従来、各種の材料等を加熱・乾燥処理するにあたっては、例えば、石油や天然ガス等の化石燃料をバーナにて燃焼して高温の熱風を発生させ、こうして得られる熱風を前記材料に供給することにより、材料を所望温度に加熱して乾燥処理する熱風発生炉が使用されている。
ところで、上記熱風発生炉は、加熱効率や温度コントロール等に優れる半面、化石燃料を多量に消費し、かつ地球温暖化の原因物質と考えられているCOを多量に排出するため、近年では上記化石燃料の一部を比較的環境負荷の少ない、例えば廃木材や間伐材等をチップ化した木材チップや、再生資源燃料である古紙及び廃プラスチック類を主原料とするRPF(Refuse Paper and Plastic Fuel)等の固形燃料に代替させるような試みも行われている。そして、このような固形燃料を使用する熱風発生炉としては、固形燃料の連続投入が可能で、かつ固形燃料を効率よく燃焼させるのに適した、例えばロータリーキルン方式のものを好適に採用することができる。
例えば、特許文献1(特開2012−140784号公報)には、円筒状のキルン本体を基台上に回転自在に支持していると共に、該キルン本体の一端部に固形燃料投入手段と、液体燃料や気体燃料等の化石燃料を燃焼させるバーナとを備えて成る、ロータリーキルン方式の熱風発生炉を有したアスファルトプラントのアスファルト廃材加熱再生用ドライヤが開示されている。前記ドライヤの熱風発生炉では、固形燃料投入手段にてバーナ上方より連続的に投入される固形燃料をバーナの火炎に晒して着火させると共に、ロータリーキルン内で繰り返し掻き上げ・落下させることにより固形燃料を効率よく燃焼させ、その際に発生する高温の熱風を下流側に直結したアスファルト廃材加熱再生用のドラム内に供給して、アスファルト混合物の材料となるアスファルト廃材を所定温度に加熱して再生処理するようにしている。
また、前記ドラムへのアスファルト廃材の供給量や性状(例えば水分量)等の変動に応じて、熱風発生炉から供給する熱風量(熱量)を調整する必要があるが、特許文献1にも記載されているように、固形燃料を主燃料とした場合には熱量変化に対する追従性(応答性)が良くないため、応答性が早く温度コントロールに優れた液体燃料や気体燃料等の化石燃料を使用するバーナでの燃焼量の調整によって対応するようにしている。
特開2012−140784号公報
このように、上記従来の熱風発生炉においては、熱風発生用に燃焼させる化石燃料の一部を環境負荷の少ない木材チップやRPF等の固形燃料に置き換えるように図っているものの、固形燃料への着火や温度コントロール用として全供給熱量の半分近くは化石燃料のバーナ燃焼に依存しており、本発明者は木材チップやRPF等の固形燃料をより一層効率よく燃焼できて保有熱量をできるだけ有効活用でき、それによって化石燃料の使用量を抑えられて省エネと共にCOの排出量を低減可能な熱風発生炉を提供できないか考えた。
本発明は上記の点に鑑み、木材チップやRPF等の固形燃料を効率よく燃焼できて保有熱量を有効に活用することができ、それによって化石燃料の使用量の低減を可能とした固形燃料を主燃料とする熱風発生炉を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載の固形燃料を主燃料とする熱風発生炉では、円筒状の鋼板の内周面に耐熱性のキャスターを周設したキルン本体を回転自在に傾斜支持し、該キルン本体の一端部には固形燃料投入手段と固形燃料の燃焼を補助する助燃バーナとを備える一方、他端部には固形燃料の燃焼排ガスに伴って流下する飛散性未燃分を燃焼分解する二次燃焼室を備え、該二次燃焼室の上部には固形燃料の燃焼によって発生する熱風を下流に配設される加熱乾燥装置への熱源として供給する熱風供給ダクトを配設する一方、下部にはキルン本体から排出される固形燃料の燃焼灰や固形未燃分を貯留する貯留ホッパを備え、該貯留ホッパの下端部には燃焼灰排出用の排出ゲートを備えると共に、該排出ゲートの上位には貯留ホッパに排出される固形未燃分に対して再燃焼用空気を供給する空気供給手段を備え、該空気供給手段から供給される再燃焼用空気によって前記固形未燃分を燃焼分解させて灰化させるようにしたことを特徴としている。
また、請求項2記載の固形燃料を主燃料とする熱風発生炉では、前記空気供給手段は、貯留ホッパ外周に空気供給管を周設すると共に、該空気供給管から貯留ホッパ内部に貫通する空気噴射孔を貯留ホッパ全周に亘って所定間隔にて複数穿設して成ることを特徴としている。
本発明に係る請求項1記載の固形燃料を主燃料とする熱風発生炉によれば、内周面に耐熱性キャスターを周設したキルン本体を回転自在に傾斜支持し、該キルン本体の一端部には固形燃料投入手段と助燃バーナとを備える一方、他端部には固形燃料の燃焼排ガスと共に流下する飛散性未燃分を燃焼分解する二次燃焼室を備え、その上部には熱風を下流の適宜の加熱乾燥装置への熱源として供給する熱風供給ダクトを配設する一方、下部にはキルン本体から排出される固形燃料の燃焼灰や固形未燃分を貯留する貯留ホッパを備え、該貯留ホッパには貯留ホッパに排出される固形未燃分に対して再燃焼用空気を供給する空気供給手段を備え、該空気供給手段から供給される再燃焼用空気によって前記固形未燃分を燃焼分解させて灰化させるようにしたので、固形燃料を効率よく燃焼できて保有熱量を有効に活用することができ、それによって化石燃料の使用量を低減することが可能となる。
また、請求項2記載の固形燃料を主燃料とする熱風発生炉によれば、前記空気供給手段は、貯留ホッパ外周に空気供給管を周設すると共に、該空気供給管から貯留ホッパ内部に貫通する空気噴射孔を貯留ホッパ全周に亘って所定間隔にて複数穿設したので、貯留ホッパに排出される固形未燃分に対して再燃焼用空気をその周囲から万遍なく噴射供給でき、それによって固形未燃分を攪拌・流動させながら再燃焼処理することが可能となり、クリンカの発生を抑制しながら灰化を促進できて減容化が図れる。
本発明に係るロータリーキルンの一実施例を示す概略説明図である。 図1の二次燃焼室の一部切り欠き拡大図である。 (a)図2の要部拡大図、及び(b)A−A断面図である。
本発明に係る固形燃料を主燃料とする熱風発生炉にあっては、内周面に耐熱性のキャスターを周設したキルン本体を回転自在に傾斜支持し、該キルン本体の一端部には、例えば木材チップやRPF等の固形燃料を連続投入可能な投入シュートやスクリュフィーダ等の投入手段と、前記固形燃料の燃焼を補助する、例えば石油や天然ガス等の化石燃料を燃焼させる小型の助燃バーナとを備える一方、他端部には固形燃料の燃焼排ガスに伴って流下する飛散性未燃分を燃焼分解する二次燃焼室を備えている。
また、前記二次燃焼室の上部には固形燃料の燃焼によって発生する熱風を適宜の加熱乾燥装置への熱源として供給する熱風供給ダクトを配設する一方、下部にはキルン本体から排出される固形燃料の燃焼灰や固形未燃分を一時貯留する貯留ホッパを備え、該貯留ホッパの下端部には燃焼灰排出用の排出ゲートを備えている。また、前記排出ゲートの上位には、貯留ホッパ外周に沿って空気供給管を周設していると共に、該空気供給管から貯留ホッパ内部に貫通する空気噴射孔をホッパ全周に亘って所定間隔にて複数穿設しており、貯留ホッパに排出される炭化物等の固形未燃分に対して再燃焼用空気を供給して、固形未燃分を燃焼分解させて灰化させるようにしている。
そして、上記のごときロータリーキルン方式を採用した固形燃料を主燃料とする熱風発生炉にて、木材チップやRPF等の固形燃料を燃焼させて発生する熱風を下流に配設される適宜の加熱乾燥装置に供給するときには、先ず、キルン本体一端部の助燃バーナを燃焼させてキルン内を予熱後、該キルン本体内に前記固形燃料を投入して着火燃焼させ、その際に発生する熱風を下流の二次燃焼室へ導入させる。前記二次燃焼室では、キルン本体より導入される熱風が下流の加熱乾燥装置に流下しないようにした上で、燃焼排ガス中に含まれる未燃分等が完全に燃焼分解される所定温度になるまで固形燃料を前記助燃バーナで燃焼させつつ、二次燃焼室内の温度が前記所定温度になれば助燃バーナを消火し、熱風供給の準備が完了することとなる。
そして、その状態から前記二次燃焼室より熱風供給ダクトを介して下流の加熱乾燥装置へ熱風を導出しつつ、その途中で前記加熱乾燥装置にて被加熱材料を加熱乾燥処理するのに適した所望の熱風温度に調整する一方、温度調整された熱風が供給される加熱乾燥装置では被加熱材料の供給を開始して加熱乾燥処理を行う。このとき、熱風発生炉のキルン内のキャスターは高温に蓄熱されており、例え助燃バーナを消火しても、燃焼に必要な空気を供給するだけで固形燃料を安定して燃焼(自燃)させ続けることができると共に、加熱乾燥装置に対してほぼ所望温度の熱風を安定して供給することができる。
一方、ロータリーキルン方式の熱風発生炉にて木材チップ等の固形燃料を燃焼させると、炭化物等の未燃残渣が生じ易く、例えば、燃焼排ガスに伴って飛散性の未燃分が流下すると共に、キルン本体からは燃焼灰と共に固形の未燃分が排出される。このうち、飛散性未燃分については、高温雰囲気に維持された前記二次燃焼室を通過させる間に再燃焼させて完全に燃焼分解すると共に、固形未燃分については、貯留ホッパ周囲に備えた多数の空気噴射孔より再燃焼用空気を噴射供給し、これによって固形未燃分を適当に攪拌・流動させながら再燃焼させ、局所的な高温域が生じることで燃焼灰が溶融して生成されるクリンカを効果的に抑制しつつ、効率よく燃焼分解して灰化・減容させる。
このように、上記熱風発生炉によれば、キルン本体内に周設したキャスターの蓄熱作用を利用しながら木材チップやRPF等の固形燃料を効率よく燃焼処理できると共に、二次燃焼室内の熱風温度が燃焼排ガス中の未燃分等の燃焼分解に必要な所定温度になるまで固形燃料を助燃バーナにて燃焼させつつ、二次燃焼室内が前記所定温度になれば助燃バーナを消火し、下流の加熱乾燥装置にて被加熱材料を加熱乾燥処理するのに適した所望温度に調整した上で熱風を供給することができ、下流の加熱乾燥装置では供給されてくる熱風をバーナ等にてあまり温度調整しなくてもそのまま導入して被処理物の加熱乾燥に利用することが可能となり、化石燃料の使用量を低減できる。また、キルン内では燃焼しきれずに排出される飛散性・固形未燃分についても二次燃焼室や貯留ホッパにて燃焼分解させることができて、固形燃料が保有する熱量を無駄なく有効活用することが可能となり、それによっても化石燃料の使用量が低減できて、省エネと共にCOの排出量の削減が期待できるものとなる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図中の1は廃木材や間伐材等をチップ化した木材チップや、再生資源燃料であるRPF等の固形燃料を主燃料として燃焼させるロータリーキルン方式の熱風発生炉であって、円筒状の鋼板2の内周面に、例えば耐火煉瓦やセラミック等の耐熱性キャスター3を周設して成るキルン本体4を、基台5上に回転自在に傾斜支持し、その一端部には固形燃料投入手段である投入シュート6、キルン本体4内の予熱や種火用などに用いられ、石油や天然ガス等の化石燃料を使用して固形燃料の燃焼を補助する小型の助燃バーナ7、及びキルン本体4内に投入された固形燃料へ燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給ファン8を備えており、該燃焼用空気供給ファン8にはキルン内の固形燃料の投入量や燃焼状態等に応じて燃焼用空気供給量を調整可能なように空気量調整ダンパー9を備えている。
また、キルン本体4の他端部には、キルン同様に、内壁面に耐熱性のキャスター3を貼着した二次燃焼室10を備えていると共に、該二次燃焼室10の上部には、固形燃料を燃焼させて発生する高温の熱風を下流に配設される適宜の加熱乾燥装置(図示せず)へ熱源として供給する熱風供給ダクト11を配設しており、該熱風供給ダクト11の二次燃焼室10との連結部付近には、下流側の加熱乾燥装置へ供給する熱風量を調整可能なように熱風量調整ダンパー12を備えている。
また、前記二次燃焼室10の下部には、キルン本体4から排出される固形燃料の燃焼灰や炭化物等の固形未燃分を一時的に貯留する貯留ホッパ13を備えていると共に、該貯留ホッパ13の下端部には燃焼灰排出用の排出ゲート14を開閉自在に備えており、前記貯留ホッパ13内が燃焼灰によってある程度満たされた状態になれば前記排出ゲート14を開放させ、排出ゲート14の下位に配した適宜の運搬車両等に排出するようにしている。
前記二次燃焼室10は、上流側のキルン本体4より導入される燃焼排ガスが約2秒程度以上かけて下流側の熱風供給ダクト11へと導出されるように、図1に示されるような縦長の構造としており、高温に蓄熱された耐熱性キャスター3によって、例えば略750〜850℃程度の高温雰囲気に維持される二次燃焼室10内を前記燃焼排ガスが通過する間に、固形燃料の燃焼排ガス中に含まれる細かい炭化物等の飛散性未燃分や、不純物質等が完全に燃焼分解されるようにしている。また、図中の15は化石燃料を使用して二次燃焼室10内に熱風を供給する小型の補助バーナであって、例えば、熱風発生炉1の運転初期時などに燃焼させて二次燃焼室10内を予熱し、二次燃焼室10内の熱風温度が上記所定温度(略750〜850℃程度)になれば消火するようにしている。
また、前記貯留ホッパ13下端部の排出ゲート14の上位には、貯留ホッパ13の外周に沿って所定径の、例えば略100mm程度の内径を有する空気供給管16を略水平に周設していると共に、該空気供給管16から貯留ホッパ13内部に向けて貫通させた小径の、例えば略10mm程度の口径を有する空気噴射孔17を貯留ホッパ13全周に亘って所定間隔にて多数穿設しており、貯留ホッパ13近傍に備えた送風機18より送風される再燃焼用空気を前記空気供給管16に設けた供給口19を介して供給管内に供給すると、図3中の矢印にて示すように、貯留ホッパ13の外周に沿って再燃焼用空気が周回しつつ、各空気噴射孔17よりホッパ内部に向けて噴射供給されるようにしている。
そして、上記のごときロータリーキルン方式を採用した固形燃料を主燃料とする熱風発生炉1にて、木材チップやRPF等の固形燃料を燃焼させて発生する高温の熱風を下流に配設される適宜の加熱乾燥装置、例えば、アスファルトプラントのアスファルト廃材加熱再生用ドライヤ等に供給するときには、先ず、キルン本体4の助燃バーナ7と二次燃焼室10の補助バーナ15とを共に燃焼させ、キルン本体4及び二次燃焼室10の内部を予熱した後、投入シュート6よりキルン本体4内へ前記固形燃料を投入しつつ、燃焼用空気供給ファン8からは固形燃料の投入量に見合った空気量をキルン内へ供給していく。
このとき、予熱されたキルン本体4に投入された固形燃料は、助燃バーナ7からの熱風に晒されることで容易に着火すると共に、燃焼用空気供給ファン8から供給される燃焼用空気によって安定的に燃焼しながらキルン下流側へ流下していく一方、この固形燃料の燃焼によって発生する熱風はキルン本体4下流の二次燃焼室10へ導入される。前記二次燃焼室10では、運転開始後暫くは熱風供給ダクト11の熱風量調整ダンパー12を閉鎖し、熱風供給ダクト11等に設置されるバイパス回路(図示せず)を開放するなどして、下流の加熱乾燥装置であるアスファルト廃材加熱再生用ドライヤへは熱風が流下しないようにした上で、二次燃焼室10内の温度が、燃焼排ガス中の未燃分が完全に燃焼分解される略750〜850℃程度になるまで、固形燃料を助燃バーナ7や補助バーナ15の燃焼によって燃焼させつつ、二次燃焼室10内の温度が上記所定温度になれば助燃バーナ7や補助バーナ15を消火し、アスファルト廃材加熱再生用ドライヤへの熱風供給の準備を完了する。
そして、その状態から熱風量調整ダンパー12を開放し、二次燃焼室10より熱風供給ダクト11を介して下流のアスファルト廃材加熱再生用ドライヤへ熱風を導出させる。ここで、前記アスファルト廃材加熱再生用ドライヤでは、アスファルト廃材を加熱再生処理するのに適した熱風温度が略550〜650℃程度であるため、例えば、熱風供給ダクト11等に備えた冷気導入口(図示せず)より冷気ガス、例えば外気や、循環排ガス等を適宜量導入させ、熱風温度を上記所望温度に調整した上でアスファルト廃材加熱再生用ドライヤへ供給する一方、該再生用ドライヤではアスファルト廃材の供給を開始してアスファルト廃材の加熱再生処理を行う。
このとき、キルン本体4や二次燃焼室10内のキャスター3は高温に蓄熱されており、例え助燃バーナ7や補助バーナ15を消火しても、以降はキルン内の固形燃料に見合った量の燃焼用空気を供給するだけで固形燃料を安定して燃焼(自燃)させ続けることが可能となると共に、上記所望温度にコントロールされた熱風を安定して供給することができ、熱風が供給される側のアスファルト廃材加熱再生用ドライヤでは、既設のバーナにて熱風温度をあまり調整しなくてもそのまま導入してアスファルト廃材の加熱再生処理に利用することができて、既設バーナでの燃焼量を低減したり、或いは消火させることが可能となって化石燃料の使用を削減できる。
なお、加熱乾燥装置に応じて二次燃焼室10から供給する熱風温度を適宜調整させればよいが、例えば、高含水比の廃木材や間伐材等を加熱乾燥処理する乾燥装置等であれば、特に温度調整をする必要はなく、二次燃焼室10内の略750〜850℃程度の高温熱風をそのまま供給させるようにするとよい。
ところで、上記のように、ロータリーキルン方式の熱風発生炉1にて固形燃料として木材チップを燃焼(自燃)させる場合には、RPFと比較して発熱量が低く燃焼速度が遅いためにキルン本体4の回転速度を抑えるなどしてキルン内での燃料の滞留時間を比較的長く(例えば、RPFであれば約20分のところ、木材チップの場合には約45分程度)とる必要があるが、それでもなおキルン内で完全に燃焼分解させることは難しく、炭化物等の未燃残渣が多く発生し、例えば、燃焼排ガスに伴って飛散性の未燃分が流下すると共に、キルン本体4からは燃焼灰と共に固形の未燃分が排出される。このうち、飛散性未燃分については、キルン本体4下流側の高温雰囲気、例えば略750〜850℃程度に維持された二次燃焼室10を通過する間に再燃焼して燃焼分解されると共に、固形未燃分については、貯留ホッパ13周囲に備えた空気噴射孔17より噴射供給される再燃焼用空気により再燃焼して燃焼分解されて灰化していく。
このとき、固形未燃分に対しては十分な再燃焼用空気が供給されても、局所的に高温域(例えば約1000℃以上程度)が生じると焼却灰が溶融してクリンカが生成されてしまい、十分に減容することができないばかりか、場合によってはホッパ内壁に張り付くなどして排出ゲート14の閉塞といった不具合を招きかねないが、本実施例では、再燃焼用空気をキルンから排出されて落下途中にある固形未燃分の周囲より万遍なくかつ所定圧力にて噴射供給するようにしたことにより、固形未燃分はホッパ内を旋回するように吹き上げられて激しく攪拌・流動し、局所的な高温域が生じるようなこともなく好適に燃焼分解されて灰化・減容されていく。
なお、前記空気噴射孔17より固形未燃分に向けて噴射供給する再燃焼用空気の風圧としては、固形未燃分の排出量や性状等に応じて適宜調整するとよいが、例えば、本発明者が行った試験結果をまとめた下記表1に示すように、供給風圧があまり低いと固形未燃分を十分に燃焼分解させることができず、固形燃料である木材チップの供給量に対してキルン本体4出口より排出される燃焼灰と固形未燃分の総量の割合が高くなる一方、供給風圧を2.25kPa(キロパスカル)程度まで高めると固形未燃分を効果的に燃焼分解させることができるものの、その際に生じる火の粉が下流のアスファルト廃材加熱再生用ドライヤに飛んでしまい、アスファルト廃材表面のアスファルト分に引火するおそれが生じたために、試験を続行できず、計測ができない状況となった。上記試験結果より、供給風圧を略1.00〜2.00kPa程度、好ましくは1.30〜1.80kPa程度に調整すれば、火の粉が下流へ飛ぶこともなく、燃焼灰と固形未燃分の総量を略2%以下程度に抑えられて、良好な燃焼が可能となった。
Figure 2015087047
なお、前記各空気噴射孔17を、例えば、平面視で若干斜めに傾斜させて設けるようにしてもよく、その場合には貯留ホッパ13内に排出される固形未燃分をより効果的に旋回させるように吹き上げられて攪拌・流動させることができ、効率よく燃焼分解させて灰化・減容が可能となる。また、例え多少クリンカが生成されて一部の空気噴射孔17が閉塞しても、残りの空気噴射孔17より支障なく再燃焼用空気を供給することができる。
このように、二次燃焼室10内の温度を燃焼排ガス中の未燃分等が燃焼分解可能な所定温度まで上げた後は、化石燃料を使用する助燃バーナ7や補助バーナ15を消火させても、燃焼用空気供給ファン8からの燃焼用空気の供給だけでキルン本体4内での固形燃料を安定して燃焼(自燃)させ続けることができ、その際に発生する高温の熱風に加えて、固形燃料の燃焼排ガスに伴って流下する飛散性未燃分や、貯留ホッパ13に排出される固形未燃分をも燃焼分解させることで得られる熱量を、下流のアスファルトプラントのアスファルト廃材加熱再生用ドライヤへの熱源の一部として供給し、前記ドライヤに設けたバーナでの化石燃料の使用量を低減することができて省エネと共にCOの排出量の削減が可能となる。
本発明の熱風発生炉1にて発生させる高温の熱風を熱源として利用する加熱乾燥装置として、例えば、アスファルト混合物を製造するアスファルトプラントに設置される、一端部にバーナを有したアスファルト廃材加熱再生用ドライヤの他、高含水比の廃木材や間伐材等を加熱乾燥処理する乾燥装置等に適用することができる。
1…熱風発生炉 2…耐熱性キャスター
4…キルン本体 7…助燃バーナ
8…燃焼用空気供給ファン 10…二次燃焼室
11…熱風供給ダクト 13…貯留ホッパ
14…排出ゲート 15…補助バーナ
16…空気供給管(空気供給手段) 18…送風機

Claims (2)

  1. 円筒状の鋼板の内周面に耐熱性のキャスターを周設したキルン本体を回転自在に傾斜支持し、該キルン本体の一端部には固形燃料投入手段と固形燃料の燃焼を補助する助燃バーナとを備える一方、他端部には固形燃料の燃焼排ガスに伴って流下する飛散性未燃分を燃焼分解する二次燃焼室を備え、該二次燃焼室の上部には固形燃料の燃焼によって発生する熱風を下流に配設される加熱乾燥装置への熱源として供給する熱風供給ダクトを配設する一方、下部にはキルン本体から排出される固形燃料の燃焼灰や固形未燃分を貯留する貯留ホッパを備え、該貯留ホッパの下端部には燃焼灰排出用の排出ゲートを備えると共に、該排出ゲートの上位には貯留ホッパに排出される固形未燃分に対して再燃焼用空気を供給する空気供給手段を備え、該空気供給手段から供給される再燃焼用空気によって前記固形未燃分を燃焼分解させて灰化させるようにしたことを特徴とする固形燃料を主燃料とする熱風発生炉。
  2. 前記空気供給手段は、貯留ホッパ外周に空気供給管を周設すると共に、該空気供給管から貯留ホッパ内部に貫通する空気噴射孔を貯留ホッパ全周に亘って所定間隔にて複数穿設して成ることを特徴とする請求項1記載の固形燃料を主燃料とする熱風発生炉。
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