JP2015086710A - ガスパイプライン用遠心圧縮機及びガスパイプライン - Google Patents
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Abstract
【課題】低流量側の作動範囲を拡大すると共に、大流量側の作動範囲を維持できるガスパイプライン用遠心圧縮機を得る。
【解決手段】ガスパイプライン1に用いられる遠心圧縮機200であって、その遠心羽根車は、ハブと、複数の翼を備え、この翼の翼角度分布を、ハブ側キャンバー線の中央点よりもハブ側前縁に近い側でハブ側翼角度が最大となり、この部分からハブ側前縁の間では、ハブ側翼角度分布曲線が、翼角度が大きくなる方向に凸になる構成とし、反ハブ側キャンバー線の反ハブ側前縁、或いは中央点よりも反ハブ側前縁に近い側で、反ハブ側翼角度が最小となり、反ハブ側翼角度分布曲線における翼角度が最小となる部分を含む任意の区間では、反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の小さい方向に凸とし、この凸となる区間の下流側から反ハブ側後縁までの区間では、反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の大きい方向に凸となる構成とした。
【選択図】図12
【解決手段】ガスパイプライン1に用いられる遠心圧縮機200であって、その遠心羽根車は、ハブと、複数の翼を備え、この翼の翼角度分布を、ハブ側キャンバー線の中央点よりもハブ側前縁に近い側でハブ側翼角度が最大となり、この部分からハブ側前縁の間では、ハブ側翼角度分布曲線が、翼角度が大きくなる方向に凸になる構成とし、反ハブ側キャンバー線の反ハブ側前縁、或いは中央点よりも反ハブ側前縁に近い側で、反ハブ側翼角度が最小となり、反ハブ側翼角度分布曲線における翼角度が最小となる部分を含む任意の区間では、反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の小さい方向に凸とし、この凸となる区間の下流側から反ハブ側後縁までの区間では、反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の大きい方向に凸となる構成とした。
【選択図】図12
Description
本発明は、遠心式羽根車を有するガスパイプライン用遠心圧縮機及びガスパイプラインに関し、特にパイプライン用遠心圧縮機における遠心羽根車の翼形状に関する。
産業用の圧縮機のうち、ガスパイプラインのブースター用として使用される遠心圧縮機は、高効率で且つ広い作動範囲が要求される。これは油田の井戸元から汲み上げる石油や天然ガスは、その埋蔵量が少なくなると、枯渇により生産量が減少するので、それに応じた流量制御が必要になるためである。
遠心圧縮機の流量制御方法としては、台数制御、バルブ制御、回転速度制御、入口案内羽根制御などがあり、流量が大幅に減少する場合は台数制御が有効である。しかし、少しずつ流量が変化する(減少していく)過程では、この台数制御は使えない。少しずつ流量が変化していく場合には、前記回転速度制御や入口案内羽根制御を採用することが考えられるが、これらの制御方法では、コスト、長期信頼性、及びメンテナンスの容易性の問題から採用し難い。
そこで、ガスパイプライン用遠心圧縮機としては、上述したような制御をすることなく、ある程度の流量変化に対応可能な作動範囲の広い圧縮機が要求されている。
遠心圧縮機の作動範囲は、一般に、小流量側はサージ、大流量側はチョークで決まるが、これは圧縮機の主要素である遠心羽根車の設計に強く依存する。従って、作動範囲の広い圧縮機を実現するには、羽根車の設計が重要である。
なお、遠心圧縮機の羽根車が備える翼に関連する設計方法としては、次の特許文献1及び2や、非特許文献1に記載のものが知られている。
遠心圧縮機の作動範囲は、一般に、小流量側はサージ、大流量側はチョークで決まるが、これは圧縮機の主要素である遠心羽根車の設計に強く依存する。従って、作動範囲の広い圧縮機を実現するには、羽根車の設計が重要である。
なお、遠心圧縮機の羽根車が備える翼に関連する設計方法としては、次の特許文献1及び2や、非特許文献1に記載のものが知られている。
M. Zangeneh, A. Goto, and H. Harada: "On the Design Criteria for Suppression of Secondary Flows in Centrifugal and Mixed Flow Impellers", ASME Journal of Turbomachinery, vol. 120, pp. 723-735, Oct., 1998
上記特許文献1に記載の遠心圧縮機では、作動範囲を拡大するとともに効率を向上させ、羽根車の周速度を大きくするために、羽根車の翼の翼角度を、次のように設定している。
即ち、翼のシュラウド側翼角度曲線における翼角度が、前縁部の近傍で最小値となると共に、後縁部に向かって増大し、前記シュラウド側翼角度曲線の中間点と後縁部の間で最大値になる。一方、翼のハブ側翼角度曲線における翼角度は、前縁部から後縁部に向かって増大し、ハブ側翼角度曲線における中間点と前縁部との間で最大値になるように構成している。
即ち、翼のシュラウド側翼角度曲線における翼角度が、前縁部の近傍で最小値となると共に、後縁部に向かって増大し、前記シュラウド側翼角度曲線の中間点と後縁部の間で最大値になる。一方、翼のハブ側翼角度曲線における翼角度は、前縁部から後縁部に向かって増大し、ハブ側翼角度曲線における中間点と前縁部との間で最大値になるように構成している。
この特許文献1に記載の遠心圧縮機のものでは、羽根車のシュラウド側において、翼前縁の近傍で翼角度を最小とし、吸込側(軸方向)から羽根車を見た状態で、シュラウド側前縁近傍で翼がより周方向に近づいた形状となる。従って、隣り合う2つの翼間の最小流路断面積であるスロート面積が、特にシュラウド側で減少する。そのため、スロート付近における流れの流速が増大し、チョークが発生し易くなる。チョークが発生すると、遠心圧縮機の大流量側の作動範囲、即ちチョークマージンが狭まってしまう。
一方、特許文献2に記載のように、羽根車の翼の後縁付近(羽根車出口付近)において、前記翼のハブ側をシュラウド側に対し羽根車の回転方向に先行するように傾斜させると、非特許文献1に示されている様に、効率は改善されるものの、低流量側の作動範囲、即ちサージマージンが狭くなる。
本発明の目的は、低流量側の作動範囲を拡大することができると共に、大流量側の作動範囲を維持することのできるガスパイプライン用遠心圧縮機を得ることにある。
本発明の他の目的は、作動範囲を拡大することができると共に、効率低下を抑制して効率向上も図れるガスパイプライン用遠心圧縮機を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、作動範囲が広く且つ高効率で安価な遠心圧縮機を備える圧縮機ステーションを実現できるガスパイプラインを得ることにある。
上記目的を達成するため本発明は、ガスを移送するためのガス配管と、このガス配管の経路上に設けられたガス昇圧用の圧縮機を複数台備えるガスパイプラインに用いられる遠心圧縮機であって、前記遠心圧縮機は回転軸に締結された遠心羽根車を備え、この遠心羽根車は、ハブと、このハブの円周方向に間隔をおいて配設された複数の翼とを備え、この翼の翼角度分布を、該翼の吸込側端部であるハブ側前縁と吐出側端部であるハブ側後縁とを結ぶハブ側キャンバー線を横軸に、前記翼のハブ側翼角度を縦軸に示した場合に、前記ハブ側キャンバー線の中央点よりもハブ側前縁に近い側でハブ側翼角度が最大となり、この翼角度が最大となる部分から前記ハブ側前縁の間では、前記ハブ側翼角度の分布を表すハブ側翼角度分布曲線が、翼角度が大きくなる方向に凸になるように構成し、前記翼の反ハブ側の吸込側端部である反ハブ側前縁と吐出側端部である反ハブ側後縁とを結ぶ反ハブ側キャンバー線を横軸に、前記翼の反ハブ側翼角度を縦軸にして示した場合に、前記反ハブ側キャンバー線の反ハブ側前縁、或いは前記反ハブ側キャンバー線の中央点よりも反ハブ側前縁に近い側で、反ハブ側翼角度が最小となり、反ハブ側翼角度分布を表す反ハブ側翼角度分布曲線における前記翼角度が最小となる部分を含む任意の区間では、前記反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の小さい方向に凸となり、この凸となる区間の下流側から反ハブ側後縁までの区間では、反ハブ側翼角度分布を表す曲線が翼角度の大きい方向に凸となるように構成していることを特徴とする。
本発明の他の特徴は、ガス源からガス供給先へガスを移送するためのガス配管と、このガス配管の経路上の複数個所に設定されガス昇圧用の遠心圧縮機を備える圧縮機ステーションと、これら複数個所に設置された前記圧縮機ステーションの間に設けられた圧力調整器及び流量計測装置と、前記複数の圧縮機ステーションのうち最上流の圧縮機ステーションと前記ガス源との間の前記ガス配管に設けられたバルブシステムと、該バルブシステム、前記圧縮機ステーション、前記圧力調整器及び前記流量計測装置を制御する制御装置とを備え、前記ガス昇圧用の遠心圧縮機は、上述したガスパイプライン用遠心圧縮機であるガスパイプラインにある。
本発明によれば、低流量側の作動範囲を拡大することができると共に、大流量側の作動範囲を維持することのできるガスパイプライン用遠心圧縮機が得られる効果がある。
また、作動範囲を拡大することができると共に、効率低下を抑制して効率向上も図れるガスパイプライン用遠心圧縮機を得ることができる。
更に、作動範囲が広く且つ高効率で安価な遠心圧縮機を備える圧縮機ステーションを実現できるガスパイプラインも得ることができる。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
まず、図10〜図13によりガスパイプライン用遠心圧縮機の構成とガスパイプラインの構成を説明する。図10は本発明のガスパイプライン用遠心圧縮機の一例を示す子午面断面図、図11は図10に示す遠心圧縮機の一部(1段目羽根車付近)を拡大して示す子午面断面図、図12は本発明のガスパイプラインの一例を示す模式図、図13は遠心圧縮機における流量とヘッドとの関係を表す線図である。
遠心圧縮機の特性カーブを図13に示す。図13において、横軸は流量、縦軸はヘッドである。一般的な遠心圧縮機の特性カーブは図13の実線で示されるように、遠心圧縮機が実際に作動する運転点は、管路の抵抗曲線と遠心圧縮機の特性カーブとの交点となる。
ガスパイプラインのシステム構成を図12の模式図で説明する。この図12に示す例は、ガスパイプライン1のガス配管4(4a,4b,4c,4d,4e)の経路上の3個所に圧縮機ステーション2(2a,2b,2c)が設けられている例を示している。
油田やガス田などの天然ガスの井戸元(ガス源)3から、ガスは、ガス配管4aを介してまずガス処理施設5に送られてガスギャザリングやガストリートメントなどの処理が行われ、その後、バルブシステム(単なる弁も含む)6及びガス配管4bを介して第1の圧縮機ステーション2aに送られる。この圧縮機ステーション2aは、ガス昇圧用の遠心圧縮機(ガスパイプライン用遠心圧縮機)200やバイパス配管系201などで構成されている。この圧縮機ステーション2aで昇圧されたガスは、次にガス配管4cを介して第2の圧縮機ステーション2bに送られ、その後更にガス配管4dを介して第3の圧縮機ステーション2cに送られる。これら第2、第3の圧縮機ステーション2b,2cも前記第1の圧縮機ステーション2aと同様の構成になっている。
前記第3の圧縮機ステーション2cで昇圧されたガスは、ガス配管4eを通って、LNG等各種プラント(ガス供給先)7に送られる。前記第1の圧縮機ステーション2aの下流側のガス配管4cには、圧力調整器8や流量計測装置9が設置されている。10は、制御信号伝達装置(制御線)11を介して、前記各圧縮機ステーション2a,2b,2c、前記バルブシステム6、前記圧力調整器8、前記流量計測装置9などを制御する制御装置である。
図12に示す圧縮機ステーション(2a,2b,2c)は、例えば数10kmおきに設置されるので、前記パイプライン用遠心圧縮機200の抵抗曲線はこの長いガス配管の管路抵抗(損失)に依存する。ガスパイプライン用遠心圧縮機200の仕様は、この管路抵抗を予測して決められるが、長いガス配管で構成される管路の管路抵抗の予測精度が十分でない場合、図13の抵抗曲線、即ち遠心圧縮機の運転点の流量にばらつきが生じる。しかし、遠心圧縮機の作動範囲を十分広くできれば、このようなばらつきにも対応が可能となる。
また、前記井戸元3から採取するガス量が減少した場合にも、流量変化は生じるが、そのような場合、従来の運転範囲が狭い遠心圧縮機では、運転を継続できないことがある。そこで、このような場合には、前記バイパス配管系201により、圧縮したガスの一部を遠心圧縮機200の吸込側に戻し、循環流路を形成し、これにより、遠心圧縮機200としては、大流量側での運転となるようにしている。しかし、このような運転を行うと、前記バイパス配管系201により、圧縮したガスの一部が吸込側に戻されてしまうので、圧縮機ステーション2としては、少ない流量のガスを下流側に送るような運転となる。この場合、遠心圧縮機200としては大流量運転をしているので、無駄な動力を消費することになる。
そこで、広い作動範囲の遠心圧縮機200を実現できれば、前記バイパス配管系201によるバイパス運転なしにガスパイプライン用遠心圧縮機200の長期運転に対応できる。本実施例のガスパイプライン用遠心圧縮機200は、後述するように運転範囲を広くとることができるので、本実施例のガスパイプライン用遠心圧縮機200を前記圧縮機ステーション2におけるガス昇圧用の遠心圧縮機として採用することにより、井戸元3のガス量が減少したような場合でも、前記バイパス配管系201を使用せずに、長期運転に対応することができるので、消費動力の無駄を抑制した効率的なガスパイプラインを得ることができる。
次に、図10及び図11を用いて、図12に示すガスパイプラインに採用される遠心圧縮機200の例について説明する。
図10はガスパイプライン用遠心圧縮機200の全体構成を示し、この遠心圧縮機200は一軸多段遠心圧縮機であり、1本の回転軸108に多段(この例は二段)に遠心羽根車(以下、単に羽根車ともいう)100(100A,100B)が設けられているものである。
図10はガスパイプライン用遠心圧縮機200の全体構成を示し、この遠心圧縮機200は一軸多段遠心圧縮機であり、1本の回転軸108に多段(この例は二段)に遠心羽根車(以下、単に羽根車ともいう)100(100A,100B)が設けられているものである。
前記遠心羽根車100(100A,100B)は前記回転軸108と一体となって回転し、この回転エネルギーを流体に付与するものである。
前記回転軸108は、該回転軸108の両端側に配置されているラジアル軸受109により回転自在に支持されている。また、前記回転軸108の一方の端部には、回転軸108を軸方向に支持するスラスト軸受110が配置されている。更に、前記回転軸108の両端の前記ラジアル軸受109の内側には、それぞれシール114が配置されている。
前記回転軸108は、該回転軸108の両端側に配置されているラジアル軸受109により回転自在に支持されている。また、前記回転軸108の一方の端部には、回転軸108を軸方向に支持するスラスト軸受110が配置されている。更に、前記回転軸108の両端の前記ラジアル軸受109の内側には、それぞれシール114が配置されている。
遠心羽根車100A,100Bの半径方向外側には、遠心羽根車100から流出された流体の動圧を静圧へと変換するディフューザ104(104A,104B)が設けられている。ディフューザ104Aの下流には、下流流路107へ流体を導くリターンチャネル105が設けられ、ガスは前記下流流路107から後段の遠心羽根車100Bへと導かれる。
前記羽根車100A,100B、ディフューザ104A,104B、リターンチャネル105は、ケーシング111内に収容されている。また、ケーシング111の吸込側には吸込みケーシング112が設けられ、ケーシング111の吐出側には吐出ケーシング115が設けられている。
前記吸込ケーシング112から矢印116で示すように吸入されたガス(流体)は、初段羽根車100Aの吸込口から吸い込まれ、初段羽根車100A及びディフューザ104A、リターンチャネル105を通過しながら昇圧されて、後段羽根車100Bに送られる。また、後段の遠心羽根車100Bから流出したガスは前記ディフューザ104Bを通過後、スクロール113を通り、最終的に所定圧力になって吐出ケーシング115から矢印117で示すように機外へ吐出される。
図11は図10の初段(1段目)羽根車100Aの周辺を拡大して示す図で、この図11により、初段羽根車100Aの構成を説明する。
羽根車100Aは、回転軸108に締結される円盤状のハブ102と、このハブ102に対向して配置されるシュラウド(側板)101と、前記ハブ102と前記シュラウド103間に位置し、円周方向に間隔をおいて配設された複数枚の翼103とを有する構成となっている。なお、後段(2段目)羽根車100B(図10参照)についても初段羽根車100Aと同様の構成となっている。また、図11に示す羽根車100はシュラウド101を有するものを示しているが、シュラウド101を有しない、所謂ハーフシュラウド型の羽根車を用いるようにしても良い。
羽根車100Aは、回転軸108に締結される円盤状のハブ102と、このハブ102に対向して配置されるシュラウド(側板)101と、前記ハブ102と前記シュラウド103間に位置し、円周方向に間隔をおいて配設された複数枚の翼103とを有する構成となっている。なお、後段(2段目)羽根車100B(図10参照)についても初段羽根車100Aと同様の構成となっている。また、図11に示す羽根車100はシュラウド101を有するものを示しているが、シュラウド101を有しない、所謂ハーフシュラウド型の羽根車を用いるようにしても良い。
また、本実施例では、前記ディフューザ104Aには、周方向に複数枚の翼を有するベーン付きディフューザを採用している。後段側のディフューザ104B(図10参照)についても同様の構成となっている。なお、翼を有さないベーンレスディフューザを用いるようにしても良い。
なお、106は初段羽根車100Aの吸込口、107は前述した下流流路である。
ところで、遠心圧縮機200、特に気体を扱う遠心圧縮機では、流量減少に伴い遠心羽根車100やディフューザ104で流れが失速し、流量調整弁等を用いて流量を減少させていっても、それ以上は圧力が上昇せず、大きな圧力変動及び流量変動を発生する現象が生じる。これをサージ(或いはサージング)といい、遠心圧縮機200の小流量側の限界点となる。
一方、サージ発生限界流量から流量調整弁等を開いて流量を増大させていく場合、吐出圧力が低下し、それ以上流量が増大しない現象が生じる。これをチョークと呼び、遠心圧縮機200の大流量側の限界点となる。これら2つの限界点であるサージ及びチョーク間を、遠心圧縮機の作動範囲と呼び、遠心圧縮機の効率を低下させずに前記作動範囲を増大させることが求められている。
以下、効率を低下させずに作動範囲を増大させることのできる遠心圧縮機200について説明する。
以下、効率を低下させずに作動範囲を増大させることのできる遠心圧縮機200について説明する。
図1〜図3を用いて、本発明に係るガスパイプラインに使用されるガスパイプライン用遠心圧縮機200の実施例1を説明する。なお、以下の説明では、シュラウドを有する遠心圧羽根車について説明するが、シュラウドを有さないハーフシュラウド型の遠心羽根車でも同様に適用できるものであり、ハーフシュラウド型の遠心羽根車の場合には、以下の説明で用いる「シュラウド側」とは「反ハブ側」のことである。また、「反ハブ側」とはシュラウドを有する遠心羽根車の場合には「シュラウド側」を意味する。
図1は、前記ガスパイプライン用遠心圧縮機200が備える遠心羽根車100における翼103のうちの1枚の翼20(図2参照)の翼角度分布を示す線図である。図1の横軸は、翼20の圧力面と負圧面からの距離が等しくなる点を連ねた翼中心線(キャンバー線)を、ハブ側端及びシュラウド側(反ハブ側)端のそれぞれについて、無次元化して示した無次元キャンバー線長さSである。また、図1の縦軸は、翼角度β(°)である。
12はハブ側の翼角度分布を示すハブ側翼角度分布曲線、13はシュラウド側(反ハブ側)の翼角度分布を示すシュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線である。図1の横軸は、前記各々の曲線12,13における前縁側から後縁側までの総キャンバー線長さを1、即ち、翼20の前縁側を「S=0」とし、前記翼20の後縁側を「S=1」で表している。図のSmは中間点(S=0.5)を表している。
翼20のハブ側端の翼角度βの分布は、破線で示す前記ハブ側翼角度分布曲線12のようになっており、またシュラウド側端における翼角度βの分布は実線で示すシュラウド側翼角度分布曲線13のようになっている。
図2は、遠心羽根車100における翼103のうちの1枚の翼20だけ取り出し、軸方向視した図である。翼20のハブ側端を曲線23で、翼20のシュラウド側端を曲線24で示している。なお、図2以下の説明ではキャンバー線を翼20の代表曲線として用いる。遠心羽根車100における翼20の吸込側端部である前縁21及び吐出側端部である後縁22は、それぞれ直線となっている。
前記翼角度βは、周方向からの傾きとして表わされ、例えばシュラウド側で半径Rの位置における翼角度βsは、周方向微小長さR・dθと、子午面上の距離dmの比で表わされる。ここで子午面上の距離dmは、翼20上の周方向微小長さR・dθ間に、シュラウド側端24が点s1から点s2に変化したとして、点s1と点s2を羽根車100の子午面(R−Z面)(R:半径方向座標、Z:軸方向座標)に投影して得られた点間の距離である。従って、点s1と点s2間のキャンバー線上における翼角度βは、次式(1)で示される。なお、図2で、Nは回転方向であり、Oは原点である。
β=tan−1(dm/(R・dθ)) …(1)
図3Aは、相隣り合う2枚の翼A,Bの任意の半径位置における軸方向視図であり、破線は翼角度βがβ=βGと大きい場合であり、実線は翼角度βがβ=βSと小さい場合である。翼A,Bの負圧面はそれぞれ符号31A,31Bであり、圧力面は符号32A,32Bで示される。隣り合う2枚の翼A,Bの一方の翼Aから、他方の翼Bの負圧面上へ引いた垂線を、翼間流路幅Lとする。翼間流路幅Lは、翼角度β=βGの場合にはLGであり、翼角度β=βSの場合にはLSである。
図3Aは、相隣り合う2枚の翼A,Bの任意の半径位置における軸方向視図であり、破線は翼角度βがβ=βGと大きい場合であり、実線は翼角度βがβ=βSと小さい場合である。翼A,Bの負圧面はそれぞれ符号31A,31Bであり、圧力面は符号32A,32Bで示される。隣り合う2枚の翼A,Bの一方の翼Aから、他方の翼Bの負圧面上へ引いた垂線を、翼間流路幅Lとする。翼間流路幅Lは、翼角度β=βGの場合にはLGであり、翼角度β=βSの場合にはLSである。
図3Bは、羽根車100内の流れの速度三角形を示すベクトル図である。羽根車100の周方向速度がUであり、翼角度βがβGの場合には、羽根車100内流れの相対速度がW、羽根車内流れの絶対速度がCである。翼角度βがβSの場合には、羽根車100内流れの相対速度がW´、羽根車内流れの絶対速度がC´に変化する、Cmは絶対速度の子午面方向成分であり、流量に関連する速度成分である。
図1に戻り、翼20のシュラウド側の翼角度βSの分布を示すシュラウド側翼角度分布曲線13は、翼前縁SL_sにおいて最小βs_minであり、下流にいくに従い増大する。そして、シュラウド側翼角度分布曲線13は、翼前縁SL_sからキャンバー線長さSAの範囲では下に凸状であり、キャンバー線長さSAの点から、翼後縁ST_sまでのキャンバー線長さSBの範囲では上に凸状の分布となっている。ここで、キャンバー線長さSAは、流れ方向中間点Sm(無次元キャンバー線長さS=0.5)よりも小さくなるように構成されている。
即ち、前記シュラウド側翼角度分布曲線13における前記翼角度βSが最小となる部分(βs_min)を含む任意の区間では、前記シュラウド側翼角度分布曲線13が翼角度の小さい方向に凸となり、この凸となる区間SAの下流側からシュラウド側後縁までの区間では、シュラウド側翼角度分布曲線13が翼角度の大きい方向に凸となるように構成されている。
一方、ハブ側の翼角度βhの分布を示すハブ側翼角度分布曲線12は、翼前縁SL_hから流れ方向中間点Sm(無次元キャンバー線長さS=0.5)の間で最大翼角度βh_maxとなる。この翼角度が最大となる部分(βh_max)から前記ハブ側前縁の間では、前記ハブ側翼角度の分布を表すハブ側翼角度分布曲線が、翼角度が大きくなる方向に凸になるように構成されている。そして、翼前縁SL_hから翼角度βh_maxの間では、ハブ側の翼角度βhの分布曲線12は変曲点を有していない。
このように、翼20の形状を設定した理由は以下の通りである。
図3Aで、翼角度βGとβSの差異は、図3Bで速度三角形の形状の差異になって現れる。同一半径位置において、図3B中の絶対流速C,C´の子午面方向成分Cmの大きさをほぼ同一に設定すると、翼角度βが小さいβSの場合の相対速度ベクトルW´の大きさが、翼角度βが大きいβGの場合の相対速度ベクトルWの大きさよりも大きい。
図3Aで、翼角度βGとβSの差異は、図3Bで速度三角形の形状の差異になって現れる。同一半径位置において、図3B中の絶対流速C,C´の子午面方向成分Cmの大きさをほぼ同一に設定すると、翼角度βが小さいβSの場合の相対速度ベクトルW´の大きさが、翼角度βが大きいβGの場合の相対速度ベクトルWの大きさよりも大きい。
通常の遠心羽根車100では、ハブ側の相対流速よりもシュラウド側の相対流速の方が、減速率が大きい。従って、壁面摩擦損失や減速損失(相対流速が減速して、流れ方向下流側に向かい壁面境界層厚みが増すことに起因する損失)等の値から決定される羽根車効率や羽根車失速特性は、シュラウド側における相対流速の減速率を適切に設定すれば改善可能となる。
そこで、本実施例では、シュラウド側の翼角度βSを翼前縁において最小にし、キャンバー線長さSAの区間では前記翼角度分布曲線13が下に凸状の分布としている。これにより、相対流速の減速率が大きく、翼20が失速し易いシュラウド側前半における翼角度βSの増大を抑制し、相対流速の減速率を低減できるので、より低流量側まで羽根車の失速を抑制できる。
また、翼20のシュラウド側の前縁側(キャンバー線長さSAの部分)で相対流速を減速させないようにすると、翼前縁21から流れ方向下流側に向かって相対流速の高い領域が拡大する。相対流速が高い領域では、壁面摩擦損失が大きく、相対流速の高い領域の増大は、羽根車効率の低下を引き起こす。そこで、本実施例では、シュラウド側の翼後縁22側(キャンバー線長さSB部)では翼角度βSを上に凸状の分布とし、相対流速を減速させて、壁面摩擦損失がそれ以上増大するのを防止している。
即ち、シュラウド側の翼前縁側(キャンバー線長さSA部)において、前縁部21の近傍における翼角度βSの増大を抑制し、その後翼角度βSを急激に増大させ、相対流速の減速率を増大させる。つまり、翼角度のβSの増大を抑制された領域では図3Bに示されるように相対流速が高くなり、この相対流速の高い領域が下流側まで拡大される。その結果、相対流速の低下に起因する低流量側での羽根車失速が抑制され、羽根車の効率向上が可能となる。
ところで、本実施例の羽根車では、シュラウド側の前縁側(キャンバー線長さSAの範囲)における翼角度βSの増大を抑制したので、シュラウド側の前縁側(キャンバー線長さSAの範囲)では、図3Aに示した様に翼間流路幅Lが狭まる。キャンバー線長さSの方向に関して、翼間流路幅Lは翼前縁21で最も狭く、更にシュラウド23側でハブ24側よりも小さくなる。
隣り合う2枚の翼A、Bが形成する翼間流路において、キャンバー線長さSの方向に関して、最も流路断面積が狭くなる部分をスロートと呼ぶ。このスロートで、相対流速のマッハ数が1を超えると、チョークが発生し、それ以上流量を増やすことができなくなる。従って相対流速が増大する遠心圧縮機の大流量側運転においては、作動範囲が狭まる。
この不具合を回避するため本実施例では、ハブ側の翼角度βhが、翼前縁(無次元キャンバー線長さS=0)から無次元キャンバー線長さS=Sm=0.5になるまでの間に最大(βh_max)となるように構成している。また、この翼角度が最大となる部分から前記ハブ側前縁の間では、前記ハブ側翼角度の分布を表す曲線(ハブ側翼角度分布曲線12)が、翼角度が大きくなる方向に凸になるように構成している。更に、翼前縁21から翼角度βhが最大となる区間(ハブ側翼角度分布曲線12が翼角度が大きくなる方向に凸となる区間)では、ハブ側の翼角度βhの分布曲線12が変曲点を有しないようにした。
これにより、無次元キャンバー線長さS=0.5までに形成されることが多いスロートと、翼前縁21(無次元キャンバー線長さS=0)間で、ハブ側の翼角度βhが滑らかに且つ急激に増大する。その結果、スロートにおけるハブ側の翼角度βh_throatが大きくなり、スロートのハブ側付近では、翼間流路幅Lhが増大する。ハブ側付近で翼間流路幅Lhが増大するので、シュラウド側で翼間流路幅Lsが狭まってもスロート面積を維持できる。ハブ側の翼間流路幅Lhの増大は、ハブ側翼角度分布が変曲点を有さず、上に凸の形状であることにより実現される。この結果、相対流速のマッハ数が1を超える流量域をより大流量側に延ばすことができ、羽根車100におけるチョーク発生が抑制され、遠心圧縮機の大流量側の作動範囲を確保できる。
なお、スロートにおけるハブ側翼角度βhを大きくするため、ハブ側翼角度の最大値
βh_maxを、翼20のハブ側の面に剥離が生じない範囲で、できるだけ90°に近づける。このようにハブ側翼角度の最大値βh_maxを90°に近づけると、ハブ側翼角度の最大値βh_maxがハブ側の出口翼角度βh_Tより大きくなることが多くなる。そこで、ハブ側翼角度が最大値βh_maxとなる点からハブ側出口までの翼角度βh分布を、滑らかに減少させることが望ましい。
βh_maxを、翼20のハブ側の面に剥離が生じない範囲で、できるだけ90°に近づける。このようにハブ側翼角度の最大値βh_maxを90°に近づけると、ハブ側翼角度の最大値βh_maxがハブ側の出口翼角度βh_Tより大きくなることが多くなる。そこで、ハブ側翼角度が最大値βh_maxとなる点からハブ側出口までの翼角度βh分布を、滑らかに減少させることが望ましい。
本発明に係る遠心圧縮機200の他の実施例を、図4〜図6を用いて説明する。本実施例が、上記実施例1に示した遠心圧縮機と異なる点は、遠心羽根車100が有する翼のシュラウド側の翼角度分布における極小値の位置を変化させたことにある。
図4に、本実施例に係る遠心羽根車100の翼角度分布の一例を示す。ハブ側の翼角度分布41は、実施例1と同様である。これに対して、反ハブ側であるシュラウド側の翼角度分布40は、翼前縁SL_sから流れ方向下流側に向かうにつれて一度減少し、中間点Sm(キャンバー線長さS=0.5)よりもシュラウド側前縁に近い位置で最小値βs_minになり、その後増大に転じる。更に、シュラウド側の翼前縁SL_sと翼後縁ST_sの間の翼角度は、キャンバー線に沿って下流方向に初めは下に凸状で、終りの方では上に凸状になっている。
図4では、前記中間点Smより上流側に位置する区間SCで下に凸状で、区間SCに続く区間SDで上に凸状になっているが、下に凸状の区間SCは中間点Smを越えていてもよい。
本実施例2に示すように遠心羽根車100を構成したものでは、上記実施例1に示した遠心羽根車100のものよりも、更に羽根車100のシュラウド側前縁付近の相対流速の減速率を低減できる。これにより、低流量側での作動範囲をより拡大できる遠心羽根車を得ることができる。
なお、本実施例2では、翼間流路幅Lが、スロートのシュラウド側で、上記実施例1に示した羽根車よりも更に小さくなる。そこで、本実施例では、遠心羽根車100の大流量側での作動範囲を確保するために、ハブ側の最大翼角度βh_maxを、実施例1における値と同等以上にしている。また、ハブ側の最大翼角度βh_maxは、ハブ側出口翼角度βT_hより大きくなる場合が多いので、ハブ側の最大翼角度βh_maxとなる位置からハブ側出口ST_hまでの間の翼角度は、滑らかに減少するような分布としている。
図5は、図4に示した翼角度分布を有する遠心羽根車の翼50を1枚だけ取り出した、軸方向視図である。翼50のシュラウド側のキャンバー線54は、翼前縁51側が半径方向外向き(外径側)に凸となる部分A5Aを有する略S字形状を示す。一方、翼50のハブ側のキャンバー線53は、翼前縁51側が半径方向内向き(内径側)に凸となる部分A5Bを有する略S字形状を示す。この理由を、図6を併用して説明する。
図6は、遠心羽根車100に関する座標系であり、軸方向視図である。この図6は、吸込側から見た図である。遠心羽根車100は、回転軸Oを中心にして、回転方向Nに回転する。遠心羽根車100の翼の作用を説明し易くするために、翼キャンバー線が直線状となる翼60を取り上げる。
翼の前縁61における翼角度をβLとしたときに、前縁61より下流側の位置62における翼角度βを示す図である。位置62は、翼前縁61から周方向にΔθだけ離れており、この位置62における翼角度βは、幾何学的関係から、β=βL+Δθで表される。翼キャンバー線が直線状となる翼では、翼前縁61から下流側に行くに従い、翼角度βは周方向角度θに対し直線的に増大する。
翼キャンバー線の周方向角度θに対し翼角度βが線形的に変化せず、位置62から下流側に行くにつれ、徐々に翼角度βの増加量が小さくなる場合、及び翼角度βの増加量が大きくなる場合について考える。位置62から、翼角度βの増加量がキャンバー線の周方向角度θに対し小さくなる場合には、キャンバー線の形状は図6の曲線63のようになる。即ち、位置62を通る直線状のキャンバー線に接すると共に、半径方向外向きに凸状となる。これに対して、翼角度βの増加量がキャンバー線の周方向角度θに対し急激に増大する場合には、キャンバー線の形状は図6の曲線64のようになる。即ち、位置62を通る直線状のキャンバー線に接すると共に、半径方向内向きに凸状となる。
図4に示した翼角度分布を有する遠心羽根車100では、シュラウド側の翼角度分布が、翼前縁から下流側に向かうにつれて一度減少し、最小となった後増大に転じているので、図5に示すように、シュラウド側のキャンバー線は、翼前縁51側が半径方向外向きに凸となる略S字形状を示す。また、ハブ側の翼角度分布が、前縁51から流れ方向中間点までの間で変曲点を有さずに最大となり、最大値の位置より下流側で滑らかに減少しているので、ハブ側のキャンバー線は、翼前縁51側で半径方向内向きに凸となる略S字形状となる。このように図4に示した翼角分布は、外観上は上記略S字形状として表される。
本発明のガスパイプライン用遠心圧縮機の実施例3を図7及び図8により説明する。本実施例3が上記実施例1、2に示した遠心圧縮機200と異なるのは、本実施例3では、上記実施例1、実施例2の構成に加えて、遠心羽根車100における翼の翼後縁における傾き方向を回転方向に対し後傾させたことにある。これにより、図7に示すように、遠心羽根車100を軸方向視した場合に、翼70のハブ側キャンバー線73とシュラウド側キャンバー線74とは互いに交差するように構成しているものである。
即ち、図7は、遠心羽根車100における翼103(図11参照)のうちの1枚の翼70だけを図示した軸方向視図で、前記翼70の翼後縁72側において、シュラウド側キャンバー線74の後縁は、ハブ側キャンバー線73の後縁よりも回転方向(図中Nの方向)に対し後側に位置している。なお、ハブ側キャンバー線73及びシュラウド側キャンバー線74の翼角度分布は、上記実施例1或いは実施例2と同様の分布になるように構成されている。
上記のように構成された本実施例3の遠心羽根車100の作用を、図8A及び図8Bを用いて、以下説明する。これらの図においては、遠心羽根車100の翼を符号80で表している。
図8Aは、翼80の後縁86側において、翼80のシュラウド側83のキャンバー線が、ハブ側84のキャンバー線よりも前傾している羽根車100(以下、前傾羽根車とも称す)の図であり、翼間流路を形成する隣り合う2枚の翼80を取り出して示す図である。この図8Aに示すように、翼80の後縁86において、翼80のシュラウド側83をハブ側84よりも、回転方向に対して前傾させると、翼80に作用する遠心応力を軽減できるメリットがある。
一方、内部流れに注目すると、各翼80から流体へ作用する翼力Fは、翼圧力面81に対して垂直方向、換言すれば翼負圧面82のハブ側84方向に作用することになる。翼力Fの作用する方向では静圧が上昇するので、翼負圧面82のハブ側84では静圧が上昇する。これに対し、翼負圧面82のシュラウド側83では静圧が低下する。
遠心羽根車100の翼間流路では、主流流速よりも流速が遅くエネルギーが低い壁面速度境界層が、壁面付近に発生する。壁面速度境界層内の流体は、翼間流路断面内の静圧勾配に打ち勝つことができず、静圧の高い領域から低い領域へと流動する。ここで、翼間流路断面とは、翼間流路を回転軸の中心から半径r=一定の円筒面で切断した断面である。この流動する流れは、主流に対して垂直方向の流速成分を有する二次流れを、翼間流路断面内において形成する。
以上のとおり、遠心羽根車100の翼間流路断面内の壁面速度境界層付近では、静圧の高い翼圧力面81から静圧の低い翼負圧面82へ向かう二次流れが生じる。前傾羽根車では、更に翼負圧面82の壁面速度境界層付近において、ハブ側84からシュラウド側83へ向かう二次流れも生じる。従って、翼負圧面82のシュラウド側83に低エネルギー流体が蓄積し、圧力損失が増大する。それと共に、翼間流路断面内の流れの一様性が悪化し、羽根車100より下流側のディフューザやリターンチャネル部の損失が増大する。
なお、図8Aにおいて、85は翼80の前縁である。
なお、図8Aにおいて、85は翼80の前縁である。
図8Bは、翼後縁86側におけるシュラウド側83のキャンバー線がハブ側84のキャンバー線よりも後傾している羽根車100(以下、後傾羽根車とも称す)の図であり、翼間流路を形成する隣り合う2枚の翼80を取り出した図である。後傾羽根車では、前記翼力Fは翼負圧面82のシュラウド側83の方向に作用する。従って、翼負圧面82のハブ側84では静圧が低下し、翼負圧面82のシュラウド側83では静圧が上昇する。これにより、翼負圧面82のシュラウド側83へ向かう二次流れを抑制することが可能となり、翼間流路断面内の流れの一様性が向上し、遠心羽根車100の効率が向上する。つまり、後傾羽根車において、前記実施例1或いは実施例2の翼角分布と組み合わせることによって、より効率が高く、且つ作動範囲の広い羽根車を実現できる。
この羽根車をガスパイプライン用遠心圧縮機に適用すれば、従来機に比べて効率が高く、作動範囲の広いガスパイプライン遠心圧縮機を得ることができる。
図9及び前述した図10を用いて、本発明に係るガスパイプライン遠心圧縮機の実施例4を説明する。本実施例4は、本発明を図10に示すような一軸多段遠心圧縮機(図10は2段機)に適用した場合に効果的なものである。図9は上記実施例1における図1に相当する図で、図1と同様に、ハブ側翼角度分布曲線12とシュラウド側翼角度分布曲線13が記載されており、図9に示すハブ側翼角度分布曲線12は、図1におけるハブ側翼角度分布曲線12と同様である。
本実施例においては、図9に示すように、前記シュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線13として、実線で示す上流段羽根車のシュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線13Aと、一点鎖線で示す下流段羽根車のシュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線13Bの2種類が記載されている。
実線で示す上流段羽根車のシュラウド側翼角度分布曲線13Aは、図10に示す2段遠心圧縮機の初段(1段目)の遠心羽根車100Aにおける翼角度分布に相当し、一点鎖線で示すシュラウド側翼角度分布曲線13Bは、図10に示す後段(2段目)の遠心羽根車100Bの翼角度分布に相当している。
一点鎖線で示す後段遠心羽根車100Bのシュラウド側翼角度分布曲線13Bは、上流段の遠心羽根車100Aよりも下流段の遠心羽根車100Bの方が、翼角度が小さくなるように構成されており、少なくとも前記シュラウド側翼角度分布曲線における翼角度が小さい方向に凸である部分では、下流段の遠心羽根車100Bの方が上流段の遠心羽根車100Aよりも翼角度が小さく構成されている。
即ち、後段遠心羽根車100Bの翼の前縁(入口)側付近の翼角度分布が、初段遠心羽根車100Aのそれよりも小さく構成されている。このように構成することにより、後段遠心羽根車100Bの入口付近(翼の前縁付近)における翼の負荷が相対的に小さくなり、このため後段羽根車100Bの方がよりサージマージンが広くなる。
通常、2段遠心圧縮機など一軸多段遠心圧縮機のサージは、上流段よりも下流段のサージマージンによって決まるので、本実施例のように、多段に設けられた遠心羽根車100の各段に応じて翼角度分布を変えることにより、多段遠心圧縮機全体のサージマージンをより広くすることができる。特に、広い作動範囲が要求されるパイプライン用遠心圧縮機においては、上述したように、上流段側の遠心羽根車から下流段側の遠心羽根車に向かって、翼の翼角度分布を変える構成とすることにより、高効率で且つ広い作動範囲のガスパイプライン用遠心圧縮機を得ることができる。
以上説明したように、本実施例のガスパイプライン用遠心圧縮機によれば、上述したような翼角度分布としているので、小流量側では、羽根車入口付近のシュラウド側では翼負荷を小さくでき、失速しにくく、広いサージマージンが得られる。また、ハブ側では羽根車入口直後で翼角度を大きくしているので、スロート面積が大きくなり、羽根車全体としてのスロート面積を確保できる。従って、チョーク流量が小さくなるのも抑制している。更に、シュラウド側の翼後縁側では翼角度分布曲線を上に凸となるように構成しているから、相対流速を減速させて、壁面摩擦損失が増大するのも抑制している。これにより、高効率で広い作動範囲をもつ羽根車の設計が可能となり、高効率で広い作動範囲をもつガスパイプライン用遠心圧縮機を得ることができる。
また、上述した本実施例のガスパイプライン用遠心圧縮機を、ガスパイプラインの圧縮機ステーションにおけるガス昇圧用の遠心圧縮機として採用することにより、作動範囲が広く、且つ高効率で安価な遠心圧縮機を備える圧縮機ステーションを実現できるガスパイプラインを得ることができる。即ち、ガスパイプラインでの流量が少しずつ変化していくような場合でも、遠心圧縮機の作動範囲を広くできるので、回転速度制御や入口案内羽根制御などを行う必要がなくなり、安価な圧縮機ステーションを実現できる。
1…ガスパイプライン、2(2a,2b,2c)…圧縮機ステーション、
3…井戸元(ガス源)、4(4a,4b,4c,4d,4e)…ガス配管、
5…ガス処理施設、6…バルブシステム、7…ガス供給先(LNG等各種プラント)、
8…圧力調整器、9…流量計測装置、10…制御装置、11制御信号伝達装置、
12,40…ハブ側翼角度分布曲線、
13,13A,13B,41…シュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線、
20,50,60,70,80,103…翼、
21,51,61,71,85…翼前縁、22,52,72,86…翼後縁、
23,53,73…ハブ側キャンバー線、
24,54,74…シュラウド側(反ハブ側)キャンバー線、
31A,31B…負圧面、32A,32B…圧力面、
62…翼前縁より下流側の翼任意位置、63,64…キャンバー線、
81…翼圧力面、82…翼負圧面、83…シュラウド側、84…ハブ側、
100,100A,100B…遠心羽根車、101…シュラウド、102…ハブ、
104,104A,104B…ディフューザ、105…リターンチャネル、
106…吸込口、107…下流流路、108…回転軸、
109…ラジアル軸受、110…スラスト軸受、111…ケーシング、
112…吸込ケーシング、113…スクロール、114…シール部、
115…吐出ケーシング、dm…子午面上の拒理、
200…ガスパイプライン用遠心圧縮機(遠心圧縮機)、201…バイパス配管系、
C,C’…絶対流速、Cm…絶対流速の子午面方向成分、
F…翼力、L,LS,LG…翼間流路幅、R…半径、
SL_h…ハブ側翼前縁、SL_s…シュラウド側翼前縁、
ST_h…ハブ側翼後縁、ST_s…シュラウド側(反ハブ側)翼後縁、U…羽根車周速、
W、W´…相対流速、β…翼角度、βL…前縁における翼角度、
βh_max…ハブ側翼角度最大値、βs_min…シュラウド側(反ハブ側)翼角度最小値。
3…井戸元(ガス源)、4(4a,4b,4c,4d,4e)…ガス配管、
5…ガス処理施設、6…バルブシステム、7…ガス供給先(LNG等各種プラント)、
8…圧力調整器、9…流量計測装置、10…制御装置、11制御信号伝達装置、
12,40…ハブ側翼角度分布曲線、
13,13A,13B,41…シュラウド側(反ハブ側)翼角度分布曲線、
20,50,60,70,80,103…翼、
21,51,61,71,85…翼前縁、22,52,72,86…翼後縁、
23,53,73…ハブ側キャンバー線、
24,54,74…シュラウド側(反ハブ側)キャンバー線、
31A,31B…負圧面、32A,32B…圧力面、
62…翼前縁より下流側の翼任意位置、63,64…キャンバー線、
81…翼圧力面、82…翼負圧面、83…シュラウド側、84…ハブ側、
100,100A,100B…遠心羽根車、101…シュラウド、102…ハブ、
104,104A,104B…ディフューザ、105…リターンチャネル、
106…吸込口、107…下流流路、108…回転軸、
109…ラジアル軸受、110…スラスト軸受、111…ケーシング、
112…吸込ケーシング、113…スクロール、114…シール部、
115…吐出ケーシング、dm…子午面上の拒理、
200…ガスパイプライン用遠心圧縮機(遠心圧縮機)、201…バイパス配管系、
C,C’…絶対流速、Cm…絶対流速の子午面方向成分、
F…翼力、L,LS,LG…翼間流路幅、R…半径、
SL_h…ハブ側翼前縁、SL_s…シュラウド側翼前縁、
ST_h…ハブ側翼後縁、ST_s…シュラウド側(反ハブ側)翼後縁、U…羽根車周速、
W、W´…相対流速、β…翼角度、βL…前縁における翼角度、
βh_max…ハブ側翼角度最大値、βs_min…シュラウド側(反ハブ側)翼角度最小値。
Claims (8)
- ガスを移送するためのガス配管と、このガス配管の経路上に設けられたガス昇圧用の圧縮機を複数台備えるガスパイプラインに用いられる遠心圧縮機であって、
前記遠心圧縮機は回転軸に締結された遠心羽根車を備え、この遠心羽根車は、ハブと、このハブの円周方向に間隔をおいて配設された複数の翼とを備え、この翼の翼角度分布を、
該翼の吸込側端部であるハブ側前縁と吐出側端部であるハブ側後縁とを結ぶハブ側キャンバー線を横軸に、前記翼のハブ側翼角度を縦軸に示した場合に、
前記ハブ側キャンバー線の中央点よりもハブ側前縁に近い側でハブ側翼角度が最大となり、この翼角度が最大となる部分から前記ハブ側前縁の間では、前記ハブ側翼角度の分布を表すハブ側翼角度分布曲線が、翼角度が大きくなる方向に凸になるように構成し、
前記翼の反ハブ側の吸込側端部である反ハブ側前縁と吐出側端部である反ハブ側後縁とを結ぶ反ハブ側キャンバー線を横軸に、前記翼の反ハブ側翼角度を縦軸にして示した場合に、
前記反ハブ側キャンバー線の反ハブ側前縁、或いは前記反ハブ側キャンバー線の中央点よりも反ハブ側前縁に近い側で、反ハブ側翼角度が最小となり、反ハブ側翼角度分布を表す反ハブ側翼角度分布曲線における前記翼角度が最小となる部分を含む任意の区間では、前記反ハブ側翼角度分布曲線が翼角度の小さい方向に凸となり、この凸となる区間の下流側から反ハブ側後縁までの区間では、反ハブ側翼角度分布を表す曲線が翼角度の大きい方向に凸となるように構成している
ことを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。 - 請求項1に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、前記遠心羽根車は、回転軸に締結されるハブと、このハブに対向して配置されるシュラウドと、前記ハブとシュラウドとの間に位置し、円周方向に間隔をおいて配設された複数枚の翼とを有し、
前記翼のシュラウド側の吸込側端部であるシュラウド側前縁と吐出側端部であるシュラウド側後縁とを結ぶシュラウド側キャンバー線を横軸に、前記翼のシュラウド側翼角度を縦軸にして示した場合に、
前記シュラウド側キャンバー線のシュラウド側前縁、或いは前記シュラウド側キャンバー線の中央点よりもシュラウド側前縁に近い側で、シュラウド側翼角度が最小となり、シュラウド側翼角度分布を表すシュラウド側翼角度分布曲線における前記翼角度が最小となる部分を含む任意の区間では、前記シュラウド側翼角度分布曲線が翼角度の小さい方向に凸となり、この凸となる区間の下流側からシュラウド側後縁までの区間では、シュラウド側翼角度分布を表す曲線が翼角度の大きい方向に凸となるように構成している
ことを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。 - 請求項1または2に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、前記ハブ側翼角度分布曲線における翼角度の大きくなる方向に凸となる区間では、ハブ側翼角度分布が変曲点を有しないことを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。
- 請求項1または2に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、前記反ハブ側の翼角度が最小となる位置が、反ハブ側前縁であることを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。
- 請求項1または2に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、前記翼の吐出端部である後縁側における前記翼の反ハブ側がハブ側より回転方向に後傾していることを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。
- 前記請求項1または2に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、遠心羽根車が多段に設けられ、前記反ハブ側翼角度分布曲線は、上流段の遠心羽根車よりも下流段の遠心羽根車の方が、翼角度が小さくなるように構成されていることを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。
- 前記請求項6に記載のガスパイプライン用遠心圧縮機において、少なくとも前記反ハブ側翼角度分布曲線における翼角度が小さい方向に凸である部分では、下流段の遠心羽根車の方が上流段の遠心羽根車よりも翼角度が小さく構成されていることを特徴とするガスパイプライン用遠心圧縮機。
- ガス源からガス供給先へガスを移送するためのガス配管と、このガス配管の経路上の複数個所に設定されガス昇圧用の遠心圧縮機を備える圧縮機ステーションと、これら複数個所に設置された前記圧縮機ステーションの間に設けられた圧力調整器及び流量計測装置と、前記複数の圧縮機ステーションのうち最上流の圧縮機ステーションと前記ガス源との間の前記ガス配管に設けられたバルブシステムと、該バルブシステム、前記圧縮機ステーション、前記圧力調整器及び前記流量計測装置を制御する制御装置とを備え、前記ガス昇圧用の遠心圧縮機は、請求項1〜7の何れかに記載のガスパイプライン用遠心圧縮機であることを特徴とするガスパイプライン。
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