JP2015086402A - インプリント用ロール状金型の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム基材1の円筒状の外周面に陽極酸化によって微細凹凸構造が形成されたインプリント用ロール状金型の製造方法であって、アルミニウム基材1が処理液Lに浸漬される処理工程を少なくとも1以上備え、処理工程が、アルミニウム基材を略水平に支持し、アルミニウム基材の下側部分を円筒の半径より低い高さ位置まで処理液に浸漬し、中心軸Pを中心に回転させることによって、アルミニウム基材の外周面全体を処理する工程である製造方法。
【選択図】図2
Description
(2)リン酸水溶液やクロム酸/リン酸混合溶液に、アルミニウム基材を浸漬して酸化皮膜の少なくとも一部を除去し、工程(1)で形成された細孔の底部を規則的な窪みとして残す工程。
(3)再び陽極酸化を行い、工程(1)で形成された窪みを細孔発生点として、所定深さの細孔を形成する工程。
アルミニウム基材の円筒状の外周面に陽極酸化によって微細凹凸構造が形成されたインプリント用ロール状金型の製造方法であって、
前記アルミニウム基材が処理液に浸漬される処理工程を1以上備え、該処理工程が、前記アルミニウム基材を略水平に支持し、前記アルミニウム基材の下側部分を円筒の半径より低い高さ位置まで前記処理液に浸漬し、中心軸を中心に回転させることによって、前記アルミニウム基材の外周面全体を処理する工程である、
ことを特徴とする製造方法が提供される。
前記処理工程における下側部分を前記円筒の半径より低い高さ位置が、前記アルミニウム基材の下側部分の50%(体積比)以下が処理液に浸漬する位置である。
前記処理工程における下側部分を前記円筒の半径より低い高さ位置が、前記アルミニウム基材の下側部分のほぼ10%(体積比)が処理液に浸漬する位置である。
前記アルミニウム基材は、端部が該アルミニウム基材の両端から外方に延びる中心軸によって支持され、
前記処理液が収容される処理槽の両側壁には、該側壁の上端から下方に向かって延び前記中心軸が挿通可能な切り込み部が形成され、
前記アルミニウム基材の処理液への浸漬が、前記切欠き部に前記中心軸を挿通させることによって行われる。
「矩形」とは、略矩形も包含し、例えば、四辺の一部に切欠き等が設けられた形状、面取りが行われている形状も、全体としてほぼ矩形であれば、この「矩形」に含まれる。
また、本明細書において、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物は、オキシアルキレン基を1つ有するオキシアルキレンアルキルリン酸化合物またはオキシアルキレン基を2つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルリン酸化合物を意味する。
更に、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
(b)アルミニウム基材を電解液中で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
(c)酸化皮膜の一部または全てを除去し、細孔発生点を形成する工程。
(d)アルミニウム基材を電解液中で、再度、陽極酸化し、細孔発生点を起点に細孔が発生した酸化皮膜を形成する工程。
(e)酸化皮膜の一部を除去し、細孔の径を拡大させる工程。
(f)電解液中で、再度、陽極酸化する工程。
(g)工程(e)と工程(f)を繰り返し行う工程。
工程(a)では、ロール状金型の材料であるアルミニウム基材の表面に切削加工および/または研磨加工を施し、円筒状の外周面が所定の平滑度を有するように平滑化された(図1(a))にアルミニウム基材1を得る。
工程(b)では、アルミニウム基材1の表面部分10(図1(a))を陽極酸化して、図1(b)に示すように、細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。電解液としては、硫酸、シュウ酸、リン酸等が使用される。
尚、工程(b)に先立ち、アルミニウム基材の長さより長い軸部材がアルミニウム基材の中心に取り付けられ、軸部材の両端部を保持してアルミニウム基材を運搬、浸漬等が行われる。
シュウ酸の濃度は、0.7M以下が好ましい。シュウ酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて酸化皮膜の表面が粗くなることがある。化成電圧が30〜60Vの時、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向にある。
硫酸の濃度は0.7M以下が好ましい。硫酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて定電圧を維持できなくなることがある。化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。
工程(c)では、工程(b)で表面が陽極酸化されたアルミニウム基材が処理槽内の処理液に浸漬され、図1(c)に示すように、酸化皮膜14の一部または全てが一旦除去される。
工程(d)では、図1(d)に示すように、酸化皮膜が除去されアルミニウム基材1の表面部分10が再度、陽極酸化させられ、円柱状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。
工程(e)では、図1(e)に示すように細孔12の径を拡大させる処理(以下、「細孔径拡大処理」とする。)が行われる。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
工程(f)では、再度、陽極酸化が行われ、図1(f)に示すように、円柱状の細孔12の底部から下方に延ばされる、直径の小さい円柱状の細孔12’がさらに形成される。陽極酸化は、工程(b)と同様な条件で行われるのが好ましい。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
工程(g)では、工程(e)の細孔径拡大処理と工程(f)の陽極酸化とを繰り返し、図1(g)に示すように、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成され、アルミニウム基材1の表面10に陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))を有するモールド18を得る。最後は、工程(e)で終わることが好ましい。
細孔12の形状は、陽極酸化とエッチング(酸化皮膜除去)との繰り返し条件により決定される。
図2は、処理槽20の構成を示す模式的な正面からの断面図であり、図3は、図2の処理槽20の側面図である。
処理槽本体22は、上端が開口した直方体形状を有している。処理槽本体22の長軸方向の長さは、アルミニウム基材1に取付けられる軸部材26の長さより短く設定されている。処理槽本体22は、処理液Lを収容し、この処理液Lに中空円柱状のアルミニウム基材1が浸漬される。
このような構成によって、処理液供給部24から供給される処理液Lは、処理槽本体22の底部の円弧形状に沿って処理槽本体22内に注ぎ込まれるので、処理液Lを入れる際に、処理液Lが飛び散り、切欠き部から処理槽本体22の外に飛散することを防止できる。
また、処理液Lの量の下限は、アルミニウム基材1の少なくとも一部が浸漬される量であればよい。
さらに、表面処理終了後の処理槽20などの洗浄も容易となることから、洗浄水の使用量を格段に低減できる。
ロール状金型42は、上記本実施形態の製造方法に従って製造された転写ロールである。
図5に示されているように、長尺状の透明フィルム32が、矢印A方向に一定速度で回転するロール状金型42に向けて連続的に供給される。この透明フィルム32の上面(ロール状金型42側の面)に、タンク46により活性エネルギー線硬化性樹脂組成物44が供給される。
20:処理槽
22:処理槽本体
22a:側壁
22b:切欠き部
22c:底部
22d:後壁
24:処理液供給部
24a:供給管
24b:吐出部
26:軸部材
28:排出部
L:処理液
Claims (5)
- アルミニウム基材の円筒状の外周面に陽極酸化によって微細凹凸構造が形成されたインプリント用ロール状金型の製造方法であって、
前記アルミニウム基材が処理液に浸漬される処理工程を少なくとも1以上備え、該処理工程が、前記アルミニウム基材を略水平に支持し、前記アルミニウム基材の下側部分を円筒の半径より低い高さ位置まで前記処理液に浸漬し、中心軸を中心に回転させることによって、前記アルミニウム基材の外周面全体を処理する工程である、
ことを特徴とする製造方法。 - 前記処理工程における下側部分を前記円筒の半径より低い高位置さが、前記アルミニウム基材の下側部分の50%(体積比)以下が処理液に浸漬する位置である、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記処理工程における下側部分を前記円筒の半径より低い高さ位置が、前記アルミニウム基材の下側部分のほぼ10%(体積比)が処理液に浸漬する位置である、
請求項2に記載の製造方法。 - 前記アルミニウム基材は、端部が該アルミニウム基材の両端から外方に延びる中心軸によって支持され、
前記処理液が収容される処理槽の両側壁には、該側壁の上端から下方に向かって延び前記中心軸が挿通可能な切り込み部が形成され、
前記アルミニウム基材の処理液への浸漬が、前記切欠き部に前記中心軸を挿通させることによって行われる、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の製造方法。 - 前記処理液が、クロム酸/リン酸混合液であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の製造方法。
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JP2013223406A JP2015086402A (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | インプリント用ロール状金型の製造方法 |
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JP2003301875A (ja) * | 2002-04-10 | 2003-10-24 | Kiriu Corp | 車両用ブレーキ装置における回転制動部材の防錆処理方法 |
US20040089554A1 (en) * | 2002-11-08 | 2004-05-13 | Schepel Chad M. | Apparatus and method for electroplating a metallic film on a rocket engine combustion chamber component |
JP2012177189A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-09-13 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 処理槽、および電解処理装置 |
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2013
- 2013-10-28 JP JP2013223406A patent/JP2015086402A/ja active Pending
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