JP2015085306A - ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法およびそれにより得られたポリビニルアルコール系樹脂膜 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法およびそれにより得られたポリビニルアルコール系樹脂膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2015085306A
JP2015085306A JP2013228496A JP2013228496A JP2015085306A JP 2015085306 A JP2015085306 A JP 2015085306A JP 2013228496 A JP2013228496 A JP 2013228496A JP 2013228496 A JP2013228496 A JP 2013228496A JP 2015085306 A JP2015085306 A JP 2015085306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pva
polyvinyl alcohol
resin film
alcohol resin
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013228496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6227376B2 (ja
Inventor
井上 馨
Kaoru Inoue
馨 井上
珠英 内藤
Tamahide Naito
珠英 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2013228496A priority Critical patent/JP6227376B2/ja
Publication of JP2015085306A publication Critical patent/JP2015085306A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6227376B2 publication Critical patent/JP6227376B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

【課題】高湿度雰囲気下でのガスバリア性に優れたポリビニルアルコール系樹脂膜の製法およびそれにより得られたポリビニルアルコール系樹脂膜を提供することを目的とする。
【解決手段】アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を基材上に塗工することによりアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜を形成する工程と、上記アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜を含水率0.5重量%以下になるまで乾燥する工程と、上記含水率0.5重量%以下のアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜に対して紫外線を照射することにより、架橋反応を生起させてポリビニルアルコール系樹脂膜を形成する工程とを備えたポリビニルアルコール系樹脂膜の製法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、高湿度雰囲気下においても優れたガスバリア性を発揮しうるポリビニルアルコール系樹脂膜の製法およびそれにより得られたポリビニルアルコール系樹脂膜に関するものである。
従来から、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「AA−PVA」と略記する場合がある。)を用いて形成されてなる樹脂膜を各種用途のガスバリア材として用いることが検討されている。このようなガスバリア材として、例えば、AA−PVAとアジリジン化合物を特定の重量比で混合してなるガスバリア性コーティング組成物が提案されている(特許文献1参照)。さらには、AA−PVAにアルコキシシランを含有してなるガスバリア性コーティング組成物が提案されている(特許文献2,3参照)。
特開2003−96382号公報 特開2003−171600号公報 特開2004−143197号公報
しかしながら、上記の特許文献1〜3に開示された技術に基づき形成されたガスバリア性が付与されてなるコーティング膜は、例えば、湿度65%RH程度までの雰囲気下でしかその良好なガスバリア性を発現することができず、高湿度下でのガスバリア性の向上が求められていた。このように、ガスバリア性、特に高湿度雰囲気下においてもその特性を充分に発揮することが可能なコーティング膜は未だ得られてはおらず、その開発が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、高湿度雰囲気下でのガスバリア性に優れたポリビニルアルコール系樹脂膜の製法およびそれにより得られたポリビニルアルコール系樹脂膜の提供を目的とするものである。
本発明者らは、高湿度雰囲気下においてもガスバリア性に優れた、AA−PVAからなるポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA」と略記する場合がある。)膜を得るために検討した結果、AA−PVAに対し、従来のように架橋剤等を配合して架橋構造を形成するという方法を採らず、AA−PVA膜に紫外線照射して架橋反応を生起させて架橋構造を形成しPVA膜を作製するという方法に着目した。かかる方法により、より強固な架橋構造を形成すべく、種々の製造条件等を中心に更に研究を重ねた。その結果、AA−PVA膜に紫外線を照射する際の、AA−PVA膜の含水率に着目し、この含水率が特定値以下となるまで乾燥した後、これに紫外線を照射して架橋反応を生起させ架橋構造を形成すると、これにより得られてなるPVA膜は、高湿度雰囲気下においても優れたガスバリア性を発揮することが可能となることを見出し本発明を完成した。
これまでは、AA−PVAは架橋するとガスバリア性が低下すると考えられており、これが技術常識であったが、本発明はこのような技術常識を打破したものである。すなわち、架橋剤を含有させずに水溶液として調製し、これを用いて塗工して膜形成した後、乾燥して水分を除去してなるAA−PVA膜に紫外線を照射すると、水分が除去され低含水率化していることから、AA−PVAの結晶性を崩さずに、アセトアセチル基(AA基)同士が反応し、結果、下記に示す架橋構造を形成することによりガスバリア性が向上したものと推測される。一方、高含水状態のAA−PVA膜に紫外線を照射した場合、上記のような効果が得られ難いのは、樹脂自体の自由度が高く、紫外線を照射することにより樹脂の結晶性が乱されることが原因であると推測される。
Figure 2015085306
《本発明の要旨》
すなわち、本発明は、AA−PVA水溶液を基材上に塗工することによりAA−PVA膜を形成する工程と、上記AA−PVA膜を含水率0.5重量%以下になるまで乾燥する工程と、上記含水率0.5重量%以下のAA−PVA膜に対して紫外線を照射することにより、架橋反応を生起させてPVA膜を形成する工程とを備えたPVA膜の製法を第1の要旨とする。
そして、本発明は、上記第1の要旨のPVA膜の製法により得られてなる、アセトアセチル基が架橋点となって架橋構造を形成してなるPVA膜を第2の要旨とする。
このように、本発明のPVA膜の製法は、AA−PVA水溶液を基材上に塗工してAA−PVA膜を形成して、上記AA−PVA膜を含水率0.5重量%以下になるまで乾燥した後、上記含水率0.5重量%以下のAA−PVA膜に対して紫外線を照射することにより、架橋反応を生起させてPVA膜を形成するものである。このため、従来では得られなかった高湿度雰囲気下でのガスバリア性に優れたPVA膜が得られる。
そして、上記AA−PVA(A)のアセトアセチル基構造単位の含有量が0.1〜20モル%であると、より一層の保存安定性および耐水接着性の向上が図られる。
また、上記未変性PVA(B)のケン化度が90〜94モル%であると、水に対する良好な溶解性および低温での保存安定性の向上が図られる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に限定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のPVA膜の製法は、AA−PVA水溶液を用いてAA−PVA膜を形成し、これを特定値以下の含水率とした後、紫外線を照射して架橋反応を生起させ架橋構造を形成してなるPVA膜を作製するというものである。
[AA−PVA]
本発明に用いる上記AA−PVAは、ビニルエステル系モノマーの重合体であるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られるPVAにアセトアセチル基を導入したものであり、側鎖にアセトアセチル基を有するPVAである。具体的には、下記の式(1)で表される構造単位を有するものであり、この式(1)で表されるアセトアセチル基を有する構造単位以外に、ビニルアルコール構造単位、さらには未ケン化部分である酢酸ビニル構造単位を有している。
Figure 2015085306
上記原料となるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があげられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、上記ビニルエステル系モノマーとこのビニルエステル系モノマーと共重合性を有するモノマーとの共重合体のケン化物等を用いることもでき、このような共重合モノマーとしては、例えば、エチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート等があげられる。
さらに、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等もあげられる。
本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルをいい、(メタ)アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートをいう。
なお、上記共重合モノマーの導入量はモノマーの種類によって適宜設定されるが、通常は10モル%以下、特には5モル%以下であり、導入量が多すぎると、水溶性や耐薬品性が損なわれる場合があるため好ましくない。
また、通常のPVAの場合、主鎖の結合様式は1,3−ジオール結合が主であり、1,2−ジオール結合の含有量は1.5〜1.7モル%程度であるが、ビニルエステル系モノマーを重合する際の重合温度を高温にすることによって、その含有量を1.7〜3.5モル%としたものを使用することも可能である。
上記AA−PVAにおけるアセトアセチル基を有する構造単位の含有量は、通常0.1〜20モル%、さらに好ましくは0.3〜10モル%、特に好ましくは0.5〜7モル%である。アセトアセチル基を有する構造単位の含有量が少なすぎると、耐水性が低下する傾向がみられ、含有量が多すぎると、ガスバリア性が低下する傾向がみられる。
そして、上記AA−PVAにおけるケン化度(AA−PVAの原料となるPVAのケン化度)は、通常75〜99.9モル%、さらに好ましくは80〜99.5モル%、特に好ましくは85〜99.3モル%である。AA−PVAのケン化度が低すぎると、ガスバリア性が低下する傾向がみられ好ましくない。
また、上記AA−PVAの平均重合度(JIS K6726に準拠)は、通常300〜4000、特に好ましくは400〜2000、さらに好ましくは500〜1500である。平均重合度が低すぎると、耐水性が低下する傾向がみられ、高すぎると、粘度が上昇し、扱いにくくなる傾向がみられる。
上記AA−PVAの製造方法としては、例えば、[1]PVAとジケテンを反応させる方法、[2]PVAとアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、[3]酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等があげられる。なかでも、製造工程が簡便で、良質のAA−PVAを得ることができるという点から、上記[1]の方法が好ましい。
上記[1]のPVAとジケテンを反応させることによりアセトアセチル基を導入する方法としては、例えば、PVAとガス状または液状のジケテンを直接反応させる方法、酢酸等の有機酸をPVAに予め吸着吸蔵させた後、これに不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを反応させる方法、あるいはPVAに有機酸とジケテンの混合物を噴霧して反応させる方法、等があげられる。
上記反応に際して使用される反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置が好ましく、例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダーを用いることができる。
本発明のPVA膜の製法に用いられる上記AA−PVAとしては、水溶液として調製され使用に供されるが、さらに本発明の特性を阻害しない範囲内で、消泡剤、防黴剤、防腐剤、レベリング剤等の添加剤、各種エマルジョン等のその他の成分を適宜配合してもよい。上記その他の成分の含有量は、AA−PVA100重量部に対して、通常10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。
<PVA膜の製法>
本発明では、PVA膜はつぎのようにして製造される。まず、AA−PVA水溶液を調製し、基材上に上記水溶液を塗工することによりAA−PVA膜を形成する(塗工工程)。ついで、上記AA−PVA膜を含水率0.5重量%以下になるまで乾燥する(乾燥工程)。乾燥後、上記含水率0.5重量%以下のAA−PVA膜に対して紫外線を照射することにより、架橋反応を生起させて目的とするPVA膜を形成する(紫外線照射工程)。
以下、工程毎に詳述する。
(塗工工程)
上記AA−PVA膜形成のための塗工に際し調製して用いられるAA−PVA水溶液(塗工液)の濃度としては、通常1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは3〜15重量%である。上記AA−PVA水溶液の濃度が高すぎるとAA−PVA水溶液の粘度が高くなり、各種作業性が低下したり、塗工時等において均一な膜厚が得られにくくなる傾向がみられる。また、濃度が低すぎると水溶液を塗工する際に、一回の塗布で得られる膜厚が小さくなり、所望の膜厚を得るために複数回の塗工が必要となり、工程が煩雑となる場合がある。
上記AA−PVA水溶液を用いての塗工対象である基材としては、塗工可能なものであればよく、その用途等に応じて適宜選択され、各種フィルムやシート等があげられる。具体的には、紙製基材、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、あるいはこれらのオレフィンの単独または共重合体を不飽和カルボン酸またはそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族または脂肪族ポリケトン、さらにこれらを還元して得られるポリアルコール類、エチレンビニルアルコール共重合樹脂等の各種高分子基材、金属箔、織布、不織布等があげられる。また、上記基材の厚みも、用途,塗工作業性等を考慮して適宜設定される。具体的には、基材の厚みは、通常1〜1000μm、より好ましくは5〜500μm、特に好ましくは10〜100μmである。
上記AA−PVA水溶液を基材上に塗工する方法としては、塗工対象となる基材、水溶液濃度、作業性等を考慮して適宜選択され、例えば、バーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、エアドクターコーター等を用いて塗工する方法や、スピンコート、ディップコート等による塗工法があげられる。
上記AA−PVA水溶液を用いて形成されてなるAA−PVA膜の膜厚としては、通常0.1〜100μm、更には0.5〜50μm、特には1〜10μmであることが好ましい。膜厚が厚すぎると、形成された被膜が吸湿等により厚み方向の寸法変化の差が生じ、反りが生じる傾向がみられる。また、膜厚が薄すぎると、最終的に作製されるPVA膜(架橋体)が破れ易くなる傾向がみられる。
(乾燥工程)
本発明においては、塗工形成した上記AA−PVA膜を乾燥することにより、その含水率を0.5重量%以下とする必要がある。好ましくは含水率が0.3重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。なお、含水率の下限値は、通常0重量%である。上記AA−PVA膜の含水率が高すぎると、充分な架橋反応が生起されず、本発明の効果が得られない。
上記乾燥条件は、AA−PVA膜の含水率が上記特定値以下となるように、膜厚等を考慮して適宜設定される。具体的には、80〜200℃で1〜10分間等の乾燥条件があげられる。そして、乾燥方法としては、静置式、連続式のオーブン等を用いた乾燥方法があげられる。
上記AA−PVA膜の含水率は、例えば、つぎのようにして測定される。基材フィルムからコーティング層を剥がし、そのコーティング層中の含水率をカールフィッシャー電量滴定法により求める。サンプル量はその含水率や滴定液量によっても異なるが、通常、0.1〜1g程度、温度は200℃まで昇温し、発生した水分を定量することで含水率を算出することができる。
(紫外線照射工程)
上記含水率0.5重量%以下のAA−PVA膜に対して紫外線を照射する際における照射条件について述べる。紫外線の照射方法としては、300〜400nm波長領域の光を発するキセノンランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプ、水素放電管、希ガス放電管等を用いた照射方法があげられる。
上記紫外線のAA−PVA膜までの照射距離は、通常1〜3000mm、更には10〜1000mm、特には100〜500mmであることが好ましい。上記照射距離が遠すぎると、充分な紫外線照射の効果が得られない傾向がみられ、照射距離が近すぎると、形成されたAA−PVA膜に凹凸がある場合に、紫外線照射そのものが困難となる場合があるため好ましくない。
上記紫外線の照射量は、通常100〜5000mJ/mであり、好ましくは500〜4000mJ/m、特に好ましくは800〜3000mJ/mである。上記照射量が少なすぎると本発明の効果を充分に得ることが困難となる傾向がみられ、照射量が多すぎるとAA−PVA自体が変質してしまい、ガスバリア性が低下する傾向がみられる。
上記紫外線の照射時間は、通常10〜3000秒、さらには30〜2000秒、特には60〜1500秒であることが好ましい。上記照射時間が長すぎると、架橋体の分解が生じる場合があり好ましくない。また、照射時間が短すぎると紫外線照射の効果が充分に得られない場合があり好ましくない。
上記紫外線の照射雰囲気条件としては、雰囲気温度は、通常0〜120℃、さらには10〜100℃、特には20〜80℃であることが好ましい。また、雰囲気湿度は、通常80%RH以下、さらには70%RH以下、特には60%RH以下であることが好ましい。なお、雰囲気湿度の好適な下限値は、通常10%RHである。雰囲気温度が高すぎると架橋体の変色が促進される傾向がみられ、雰囲気温度が低すぎると紫外線照射の効果が充分に得られない場合があるため好ましくない。また、雰囲気湿度が高すぎると吸湿によりガスバリア性が低下する場合があるため好ましくない。
このようにして作製されたPVA膜は、上記紫外線照射により、AA−PVAのアセトアセチル基(AA基)同士が反応して架橋構造を形成してなるPVA膜である。上記PVA膜の厚みは、前述の塗工により形成されてなるAA−PVA膜の厚みに準ずるものであって、通常0.1〜100μm、更には好ましくは0.5〜50μm、特に好ましくは1〜10μmである。
本発明のPVA膜の製法により得られてなるPVA膜としては、例えば、コーティング層、フィルム、シート、接着層、バインダー等のガスバリア性を必要とする各種形態,用途に適用できる。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」は、重量基準を意味する。
[実施例1]
<AA−PVAの作製>
ニーダーに、ケン化度99.0モル%、平均重合度1200の未変性のPVA100部を仕込み、これに酢酸30部を投入して膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温した後、ジケテン5部を2.5時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で12時間乾燥することによりAA−PVAを得た。上記AA−PVAのアセトアセチル化度[変性度:アセトアセチル基(AA基)を有する構造単位の含有量]5.0モル%であり、ケン化度および平均重合度は上記未変性のPVAの通りである。
<塗工・乾燥工程>
つぎに、上記のようにして得られたAA−PVAを用いて10%AA−PVA水溶液を調製した。そして、この水溶液を用い、表面コロナ処理された厚み38μmのPETフィルム上にバーコーターにてコーティングを行ないAA−PVA塗工膜を形成した後、静置式オーブンを用いて120℃で10分間の乾燥を行なうことにより、厚み3μmのAA−PVA塗工膜とPETフィルムからなる積層体を得た。上記乾燥後のAA−PVA塗工膜の含水率は、0.1重量%であった。なお、上記乾燥後のAA−PVA塗工膜の含水率は、つぎのようにして測定した。PVA膜の一部をPETフィルムから剥がし、カールフィッシャー電量滴定装置(三菱化学社製、微量水分測定装置:CA−100)を用いて、サンプル量0.2gにて、窒素流量200ml/分で200℃まで昇温した時に揮発した水分量から含水率を求めた。
<紫外線照射工程>
上記のようにして得られた積層体のAA−PVA塗工膜面に対して、下記に示す照射条件にて紫外線を照射することにより、AA−PVA自体の架橋反応を生起させて目的とするPVA膜が形成されてなる積層体を作製した。
(照射条件)
照射機器:高圧水銀ランプ80W
照射量:1000mJ/cm
AA−PVA塗工膜までの照射距離:130mm
紫外線の照射時間:50秒
紫外線の照射雰囲気:雰囲気温度30℃、雰囲気湿度50%RH
[ガスバリア性評価(酸素透過度)]
酸素透過度測定装置(OX−TRAN2/20、MOCON社製)を用いて、得られた積層体に対する、23℃×80%RH条件下(高湿度雰囲気下)での酸素透過度を測定した。そして、上記積層体の酸素透過度の測定値から、得られたPVA膜のみの酸素透過度を算出した。得られた結果を後記の表1に示す。なお、積層体における表面コロナ処理されたPET(厚み38μm)の酸素透過度(条件:23℃×80%RH)の値は、31cc/m2・day・atmを用いた。
[実施例2]
実施例1において、紫外線の照射量を2000mJ/mに変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体に対して、実施例1と同様の測定方法に従い、酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。得られた結果を後記の表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、紫外線照射を行なわなかった以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体に対して、実施例1と同様の測定方法に従い、酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。得られた結果を下記の表1に示す。
Figure 2015085306
上記結果から、含水率が0.5重量%以下のAA−PVA塗工膜に対して紫外線照射を行ない得られた実施例品のPVA膜の酸素透過度は、紫外線照射を行なわなかった比較例1品のPVA膜の酸素透過度に比べて低く、優れたガスバリア性が付与されたことがわかる。
[実施例3]
<AA−PVAの作製>
ニーダーに、ケン化度99.0モル%、平均重合度1200の未変性のPVAを100部仕込み、これに酢酸30部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温した後、ジケテン10部を2.5時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で12時間乾燥することによりAA−PVAを得た。上記AA−PVAのアセトアセチル化度[アセトアセチル基(AA基)を有する構造単位の含有量]2.0モル%であり、ケン化度および平均重合度は上記未変性のPVAの通りである。
<膜形成・乾燥工程>
つぎに、上記のようにして得られたAA−PVAを用いて10%AA−PVA水溶液を調製した。そして、この水溶液を用い、表面コロナ処理された厚み38μmのPETフィルム上にバーコーターにてコーティングを行ないAA−PVA塗工膜を形成した後、静置式オーブンにて120℃で10分間の乾燥を行なうことにより、厚み3μmのAA−PVA塗工膜とPETフィルムからなる積層体を得た。上記乾燥後のAA−PVA塗工膜の含水率は、0.1重量%であった。なお、上記乾燥後のAA−PVA塗工膜の含水率は、実施例1と同様にして測定した。
<紫外線照射工程>
上記のようにして得られた積層体のAA−PVA塗工膜面に対して、実施例1と同様の照射条件にて紫外線を照射することにより、AA−PVA自体の架橋反応を生起させて目的とするPVA膜が形成されてなる積層体を作製した。
得られた積層体に対して、実施例1と同様の測定方法に従い、酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。得られた結果を後記の表2に示す。
[実施例4]
実施例3において、紫外線の照射量を2000mJ/mに変更した以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体に対して、実施例1と同様の測定方法に従い、酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。得られた結果を後記の表2に示す。
[比較例2]
実施例3において、紫外線照射を行なわなかった以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体に対して、実施例1と同様の測定方法に従い、酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。得られた結果を下記の表2に示す。
[比較例3]
実施例3において、上記と同様にコーティングを行ないAA−PVA塗工膜を形成した後、オーブンでの乾燥を行わず、23℃×50%RHで3日間、常湿乾燥を行った。この時(常湿乾燥後)のAA−PVA塗工膜の含水率は3重量%であった。その積層体に実施例3と同様の条件で紫外線照射を行い、その後、静置式オーブンにて120℃×10分で乾燥した。その時のPVA膜の含水率は0.1重量%であった。同様に酸素透過度(条件:23℃×80%RH)を測定し、PVA膜のみの酸素透過度を算出,評価した。
Figure 2015085306
上記結果から、含水率が0.5重量%以下のAA−PVA塗工膜に対して紫外線照射を行ない得られた実施例品のPVA膜の酸素透過度は、紫外線照射を行なわなかった比較例2品、および、常湿乾燥後の含水率が3重量%のPVA膜を用いた比較例3品の各PVA膜の酸素透過度に比べて低く、優れたガスバリア性が付与されたことがわかる。
本発明のPVA膜の製法により得られてなるPVA膜は、例えば、コーティング層、フィルム、シート、接着層、バインダー等のガスバリア性を必要とする各種形態,用途に好適に用いられる。

Claims (4)

  1. アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を基材上に塗工することによりアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜を形成する工程と、上記アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜を含水率0.5重量%以下になるまで乾燥する工程と、上記含水率0.5重量%以下のアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂膜に対して紫外線を照射することにより、架橋反応を生起させてポリビニルアルコール系樹脂膜を形成する工程とを備えたことを特徴とするポリビニルアルコール系樹脂膜の製法。
  2. 紫外線の照射量が、100〜5000mJ/cmである請求項2記載のポリビニルアルコール系樹脂膜の製法。
  3. アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂中のアセトアセチル基を有する構造単位の含有量が、0.1〜20モル%である請求項1または2記載のポリビニルアルコール系樹脂膜の製法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリビニルアルコール系樹脂膜の製法により得られてなる、アセトアセチル基が架橋点となって架橋構造を形成してなることを特徴とするポリビニルアルコール系樹脂膜。
JP2013228496A 2013-11-01 2013-11-01 ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法 Active JP6227376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228496A JP6227376B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228496A JP6227376B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015085306A true JP2015085306A (ja) 2015-05-07
JP6227376B2 JP6227376B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=53048703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013228496A Active JP6227376B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6227376B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020195896A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 東洋紡株式会社 ガスバリア性積層フィルム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62172027A (ja) * 1986-01-24 1987-07-29 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The アセト酢酸エステル基含有水溶性高分子の耐水化方法
JPH1111003A (ja) * 1997-06-25 1999-01-19 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シート及びその製造方法
JP2008056861A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Tohcello Co Ltd ガスバリア性膜、ガスバリア性積層体及びその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62172027A (ja) * 1986-01-24 1987-07-29 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The アセト酢酸エステル基含有水溶性高分子の耐水化方法
JPH1111003A (ja) * 1997-06-25 1999-01-19 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シート及びその製造方法
JP2008056861A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Tohcello Co Ltd ガスバリア性膜、ガスバリア性積層体及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020195896A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 東洋紡株式会社 ガスバリア性積層フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6227376B2 (ja) 2017-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5191096B2 (ja) 樹脂組成物、それを用いた水性塗工液、及び多層構造体
JP6000044B2 (ja) 水性塗工液、および塗膜
JP5219343B2 (ja) フィルムの製造方法
JP2012188661A (ja) 水性塗工液、これを用いた多層構造体およびその製造方法
JP2006176758A (ja) 水溶性樹脂組成物、これを用いたガスバリアフィルム及び包装材料
JP2015110735A (ja) アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂粉末およびその製造方法
JP2016166436A (ja) 積層体、感熱記録媒体及びインクジェット記録媒体
JP6227376B2 (ja) ポリビニルアルコール系樹脂膜の製法
JP2015038168A (ja) ポリビニルアルコール系樹脂組成物
JP5791415B2 (ja) 耐変色性ポリビニルアルコール系樹脂架橋物の製造方法
JP6418924B2 (ja) 塗膜および塗膜形成剤
JP4859749B2 (ja) 偏光板および偏光板用接着剤
JP2007269881A (ja) ポリビニルアセタールの製法
JP4964643B2 (ja) 接着剤
JP2013144791A (ja) 水性塗工液、および多層構造体
JP6418930B2 (ja) ポリビニルアルコール系樹脂組成物
JP5185182B2 (ja) 樹脂組成物及び当該樹脂組成物を用いた多層構造体
JP6021625B2 (ja) 多層構造体の製造方法
JP6915403B2 (ja) 水性塗工液、インク受容層用塗工液及び多層構造体
JP6753333B2 (ja) 架橋構造体の製造方法、及びインクジェット記録媒体
JP2020164865A (ja) 樹脂組成物、フィルム及び多層構造体
JP2020164866A (ja) 樹脂組成物、フィルム及び多層構造体
JP6076084B2 (ja) 架橋高分子
JP2013209491A (ja) 水性塗工液、それを用いて得られるガスバリア性塗工層、および多層構造体
JP3842136B2 (ja) 樹脂組成物およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170911

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171010

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6227376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350