JP2015081570A - 排気浄化システム - Google Patents

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和也 安田
Kazuya Yasuda
和也 安田
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Abstract

【課題】冷間始動時から触媒が暖機されるまでの間に排出される有害物質、特に炭化水素の排出を防止または抑制する。
【解決手段】内燃機関の排気通路上に設けられ炭化水素を一時的に保持可能な炭化水素吸着部材を有する浄化装置と、前記浄化装置に付帯する温度調節可能なヒータと、内燃機関の冷間始動時には、前記ヒータの設定温度を前記炭化水素吸着部材が炭化水素を吸着可能な第1の所定温度に設定するとともに、その後の気筒への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記ヒータの設定温度を前記第1の所定温度よりも高く前記炭化水素吸着部材が炭化水素を放出可能な第2の所定温度に設定する制御装置とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気に含まれる有害物質を浄化する排気装置を備えた排気浄化システムに関する。
一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)といった排気に含まれる有害物質を酸化/還元処理して無害化する三元触媒コンバータが公知である。一般に、この種の触媒コンバータは、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属を、アルミナ等のコーティングを施すセラミック製の担体に担持させてなる。
三元触媒コンバータは、350℃付近で触媒活性が開始される。そのため、内燃機関の冷間始動時から触媒が暖機されるまでの間、有害物質、特にHCが大気中に排出されてしまうという問題がある。
この問題に対応すべく、三元触媒を排気ポートのできるだけ近い位置に配して、三元触媒を早期に昇温させようとするものが知られている。このようなものは、排気ポートに対する三元触媒の位置が決められてしまうため、車両に搭載する際の設計の自由度が低くなってしまうという不具合がある。また、高負荷高回転領域において、三元触媒に非常に高温となった排気が多量に流れ込んで、触媒を損傷させてしまうという問題もある。
また、別の方法として、排気通路における三元触媒の上流側に、排気中に含まれるHCを吸着するためのHC吸着触媒を配置することも考えられている(例えば、下記特許文献1を参照)。HC吸着触媒は、約200℃よりも低い温度帯ではHCを吸着保持するが、約200℃よりも高い温度帯ではHCを放出する。一方、三元触媒は、約350℃よりも低い温度帯では活性化されておらず、HC等の有害物質を酸化/還元処理する能力が低いが、約350℃よりも高い温度帯では活性化されて、HC等の有害物質を酸化/還元処理し得る。これらの特性を利用して、冷間始動時から三元触媒が暖機するまでの間は、一時的にHCを当該HC吸着触媒に吸着させるとともに、三元触媒が暖機された後に、三元触媒によるHCの浄化を行うものである。
しかしながら、200℃〜350℃の温度帯では、排気中に含まれるHCが、HC吸着触媒に吸着されることなく、かつ、三元触媒によって浄化されることもないため、そのまま大気中へ放出されてしまうという不具合が生じる。
特開平5−10178号公報
本発明は、冷間始動時から触媒が暖機されるまでの間に排出される有害物質、特に炭化水素の排出を防止または抑制することを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関の排気通路上に設けられ炭化水素を一時的に保持可能な炭化水素吸着部材を有する浄化装置と、前記浄化装置に付帯する温度調節可能なヒータと、内燃機関の冷間始動時には、前記ヒータの設定温度を前記炭化水素吸着部材が炭化水素を吸着可能な第1の所定温度に設定するとともに、その後の気筒への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記ヒータの設定温度を前記第1の所定温度よりも高く前記炭化水素吸着部材が炭化水素を放出可能な第2の所定温度に設定する制御装置とを具備する排気浄化システムを構成した。
ここで、「浄化装置」とは、少なくとも炭化水素を酸化して浄化する炭化水素浄化触媒と、炭化水素を一時的に保持可能な炭化水素吸着部材とを備えた概念である。
前記浄化装置が、前記炭化水素吸着部材の下流に炭化水素を浄化する炭化水素浄化触媒を備えたものであり、前記炭化水素吸着部材及び炭化水素浄化触媒が、それぞれ個別に温度調節可能な第1、第2のヒータを備え、前記ヒータが、前記炭化水素吸着部材を温度調節可能な第1のヒータであるものが好ましい。
本発明によれば、冷間始動時から触媒が暖機されるまでの間に排出される有害物質、特に炭化水素の排出を防止または抑制することができる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実施する処理の手順例を示すフローチャート。 本発明の変形例における内燃機関の概略構成を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。
本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。本実施形態の排気通路4上には、炭化水素を一時的に保持可能な炭化水素吸着部材47を有する浄化装置4aと、この浄化装置4aに付帯する温度調節可能なヒータHとを備えている。具体的には、この排気通路4上には、排気マニホルド42、排気浄化用の第1の触媒コンバータ41、後述する炭化水素吸着部材を付帯したヒータ付きの第2の触媒コンバータ43、図示しないマフラ(消音器)を、上流からこの順序に配置しており、前記浄化装置4aは、第1の触媒コンバータ41及び第2の触媒コンバータを含んでいる。
第1の触媒コンバータ41は、排気浄化用の触媒44を担持する担体45と、この担体45を囲繞する排気管46とを備えたものであり、既知の触媒コンバータと同様に構成することができる。すなわち、担体45は、耐熱性を有するコージェライト等のセラミックの一体成形品である。担体45は、円柱状の外形をなしており、その内部に多数の壁を格子状に張り巡らせることで、上流側から下流側に向けて延伸する多数のセルを形成してある。排気中の有害物質の酸化/還元を促進する貴金属類は、これらセルの内周面に塗布する。排気管46は、ステンレス系材料等の金属製の円筒体である。
第2の触媒コンバータ43は、炭化水素吸着部材47と三元触媒48とが一体化されたもので、炭化水素吸着部材47及び排気浄化用の触媒48を担持する担体49と、この担体49を囲繞する排気管40とを主体に構成されたものである。排気管40は、ステンレス系材料等の金属製の円筒体である。また、担体49は、耐熱性を有するコージェライト等のセラミックの一体成形品である。担体49は、円柱状の外形をなしており、その内部に多数の壁を格子状に張り巡らせることで、上流側から下流側に向けて延伸する多数のセルを形成してある。排気中の有害物質の酸化/還元を促進する貴金属類は、これらセルの内周面に塗布する。なお、本実施形態の三元触媒48は、約350℃以上で活性化され、三元触媒48の温度が約350℃よりも低い場合には酸化/還元反応が進みにくく、前記温度が約350℃以上の場合に酸化/還元反応が促進される。
そして、本実施形態では、前記酸化/還元を促進する貴金属類の下面側に、炭化水素吸着部材47を塗布している。すなわち、担体49の表面側に炭化水素吸着部材47を塗布し、さらにその表面側に酸化/還元を促進する貴金属類を塗布している。
炭化水素吸着部材47は、例えば、Y型ゼオライトやモルデナイト等からなり、低温時にHCを吸着する一方、温度が上昇すると、吸着したHCを放出するものである。本実施形態では、炭化水素吸着部材47として、例えば、炭化水素吸着部材47の温度が約200℃よりも低い場合には、HCを吸着し、前記温度が約200℃以上の場合には、HCを放出するようなものを用いている。特に、本実施形態では、この炭化水素吸着部材47の層の表面側に三元触媒48の層を備えているので、一旦吸着したHCが放出される際に三元触媒48のコート層を通って表面側に出てくることとなる。ここで、表面側に流れる酸素と反応してHCを無害化することができる。
また、本実施形態では、前記触媒48及び前記炭化水素吸着部材47の温度調節が可能なヒータHを備えている。ヒータHは、電熱線を利用したもので、前記第2の触媒コンバータ43の担体49を加熱可能な位置に配されている。
本実施形態の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号(N信号)b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号g、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号(G信号)h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。しかして、ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)時において、スタータモータ(セルモータ、図示せず)に制御信号oを入力し、スタータモータのピニオンギアをドライブプレート外周のリングギアに噛合させて機関を回転させるクランキングを行う。クランキングは、初爆から連爆へと至り、エンジン回転数が冷却水温等に応じて定まる閾値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
しかして、本実施形態の制御装置たるECU0は、運転状況に応じてインジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火プラグ12による点火)を一時的に停止する燃料カットを実行する。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとみなす。
さらに、本実施形態のECU0は、内燃機関の冷間始動時には、前記ヒータHの設定温度を前記炭化水素吸着部材47がHCを吸着可能な第1の所定温度T1に設定するとともに、その後の気筒1への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記ヒータHの設定温度を前記第1の所定温度T1よりも高く前記炭化水素吸着部材47がHCを放出可能、かつ、三元触媒48が活性化される第2の所定温度T2に設定する制御を行う。
図2に、本実施形態のECU0が冷間始動時に実行する処理の手順例を示す。
冷間始動時に(ステップS1)、ECU0は、前記ヒータHの温度を第1の所定温度T1に設定する(ステップS2)。第1の所定温度T1は、前記炭化水素吸着部材47がHCを吸着可能な温度である。具体的には、約200℃であり、炭化水素吸着部材47及び三元触媒48が100〜200℃に昇温されるように設定されている。
ステップS2の後、炭化水素吸着部材47は、排気に含まれるHCを一時的に吸着保持する。一方、第1の所定温度T1では三元触媒48が活性化されていないため、三元触媒48は排気に含まれる有害物質の酸化/還元を行わない。なお、炭化水素吸着部材47の上流側に配される三元触媒44も未だ活性化されていないため、酸化/還元を行わない。
次に、燃料カット条件成立後に(ステップS3)、インジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火プラグ12による点火)を一時的に停止する燃料カットを開始する(ステップS4)。
ステップS4で燃料カットを開始後、所定期間経過した後に(ステップS5)、前記ヒータHの温度を第2の所定温度T2に設定する(ステップS6)。所定期間は、インジェクタ11からの燃料噴射を一時的に停止した後、燃料を含まない混合気、換言すれば、燃焼時の排気に比べて酸素量の多い排気が三元触媒48に到達するまでの期間である。所定期間は、排気通路4における排気ポートと三元触媒48との間の距離に応じて決まるものである。第2の所定温度T2は、前記第1の所定温度T1よりも高く、前記炭化水素吸着部材47がHCを放出可能、かつ、三元触媒48が活性化される温度である。具体的には、約350℃であり、炭化水素吸着部材47及び三元触媒48が250〜400℃に昇温されるように設定されている。
ステップS6の後、炭化水素吸着部材47は、今まで保持していたHCを放出する。すなわち、炭化水素吸着部材47の温度が、HCの保持状態を維持できない温度となると、燃料カット開始後に排気通路4の上流側から流れてきた酸素を多く含む排気を利用して三元触媒48上でHCが酸化される。第2の所定温度T2では三元触媒48が活性化されているため、三元触媒48は排気に含まれる有害物質の酸化/還元を行う。その際、燃料カット条件成立前まで炭化水素吸着部材47に吸着されていたHCも、この三元触媒48によって酸化され、無害化される。
以上説明したように、まず冷間始動時には、活性前の浄化されていないHCを炭化水素吸着部材47に吸着する。その際、炭化水素吸着部材47よりも表面側に三元触媒48がコートされているため、自然に炭化水素吸着部材47からHCを放出してしまうことはなく、一時的にHCを溜めたまま保持する。そして、いずれ訪れる燃料カットのタイミングが来たときに、ヒータHをONにしてHCを燃焼させるようにしている。
なお、その後、上流側の三元触媒44の暖機が完了すると、三元触媒44によっても、HC、NOx、CO等の有害排気成分が浄化される。
本実施形態では、内燃機関の排気通路4上に設けられHCを一時的に保持可能な炭化水素吸着部材47を有する浄化装置4aと、前記浄化装置4aに付帯する温度調節可能なヒータHと、内燃機関の冷間始動時には、前記ヒータHの設定温度を前記炭化水素吸着部材47がHCを吸着可能な第1の所定温度T1に設定するとともに、その後の気筒1への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記ヒータHの設定温度を前記第1の所定温度T1よりも高く前記炭化水素吸着部材47がHCを放出可能な第2の所定温度T2に設定する制御装置0とを具備する排気浄化システムを構成した。
本実施形態によれば、冷間始動時から触媒44、48が暖機されるまでの間に、まず、炭化水素吸着部材47にHCを吸着させておき、燃料カット条件成立後の、酸素が比較的多い状態の中でHCを炭化水素吸着部材47から放出させて、三元触媒48によって浄化させるようにしている。そのため、従来のものに比べて有害物質であるHCの排出をより防止または抑制することができる。
特に、本実施形態のようなものであれば、冷間始動時に三元触媒44、48を早期に昇温させる必要がないため、排気通路4のうち比較的低い温度の排気が流れる位置、換言すれば、マフラの上流近傍等排気ポートから十分離れた位置に三元触媒44、48を配置することができる。なお、燃焼室と三元触媒44、48との距離を十分に離しておけば、排気熱に起因するHCの発生を抑制することができる。
このように、燃焼室と三元触媒44、48との間の距離を自由に設定することができ、排気マニホルド42周辺の設計の自由度が向上する。そのため、出力性能向上を目指した等長の排気マニホルド42を備えたものや、搭載性の問題から排気ポートの近くに三元触媒44、48を配置できない場合であっても、厳しい排ガス規制に適合させることができる。
また、燃料カット開始前は、前記ヒータHの設定温度を前記炭化水素吸着部材47がHCを吸着可能な上限値(約200℃)まで上げているので、ヒータHの温度を第1の所定温度T1から第2の所定温度T2に向けてさらに上げ始めてから、HCの排出及び燃焼を開始するまでの時間を可及的に短くすることができる。すなわち、炭化水素吸着部材47が、燃料カット開始前まで、HCを吸着しつつも、次にHCを放出するタイミングに備えることができる。
さらに、燃料カット開始後には、炭化水素吸着部材47がHCを放出可能、かつ、触媒活性温度である第2所定温度T2(約350℃)まで上昇させることで、触媒48を活性すると同時に、吹き抜けにより増量した酸素と離脱したHCが反応する。詳述すれば、炭化水素吸着部材47から離脱したHCを三元触媒48において浄化する過程において、燃料カット開始後の比較的酸素が多い排気が流通することで、三元触媒48でのHC燃焼を促進でき、排ガス悪化を抑制できる。
また、触媒44、48のライトオフ性能の向上のために貴金属を増量する必要がなくなり、省資源化にも寄与する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、炭化水素吸着部材は、三元触媒等の炭化水素浄化触媒に一体化されたものに限られず、図3に示すように、炭化水素吸着部材と炭化水素浄化触媒とをタンデム配置したものであってもよい。以下、上述した実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本変形例にかかる浄化装置4aは、前記炭化水素吸着部材47の下流にHCを浄化する炭化水素浄化触媒48を備えたものであり、前記炭化水素吸着部材47及び炭化水素浄化触媒48が、それぞれ個別に温度調節可能な第1、第2のヒータH1、H2を備えてなる。そして、内燃機関の冷間始動時には、前記第1のヒータH1の設定温度を前記炭化水素吸着部材47がHCを吸着可能な第1の所定温度T1に設定するとともに、その後の気筒1への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記第1のヒータH1の設定温度を前記第1の所定温度T1よりも高く前記炭化水素吸着部材47がHCを放出可能な第2の所定温度T2に設定する制御装置0を具備する。
本変形例にかかる内燃機関の排気通路4上には、排気マニホルド42、排気浄化用の第1の触媒コンバータ41、炭化水素吸着部材47と三元触媒48とをタンデム配置した第2の触媒コンバータ43、図示しないマフラ(消音器)を、上流からこの順序に配置している。
第2の触媒コンバータ43は、炭化水素吸着部材47と三元触媒48とが別体に形成されたもので、HCを吸着保持する炭化水素吸着部材47を担持するHC用の担体491と、排気浄化用の触媒48を担持する触媒用の担体492と、これら担体491、492を囲繞する排気管40とを主体に構成されたものである。各担体491、492は、耐熱性を有するコージェライト等のセラミックの一体成形品である。各担体491、492は、円柱状の外形をなしており、その内部に多数の壁を格子状に張り巡らせることで、上流側から下流側に向けて延伸する多数のセルを形成してある。炭化水素吸着部材47は、HC用の担体491のセルの内周面に塗布する。排気中の有害物質の酸化/還元を促進する貴金属類は、触媒用の担体492のセルの内周面に塗布する。すなわち、本実施形態の第2のコンバータ43の三元触媒48は、既知のものと同様である。
また、本実施形態では、前記炭化水素吸着部材47の温度調節が可能な第1のヒータH1と、前記触媒48の温度調節が可能な第2のヒータH2とを備えている。第1のヒータH1は、電熱線を利用したもので、前記第2の触媒コンバータ43のHC用の担体491を加熱可能な位置に配されている。第2のヒータH2は、電熱線を利用したもので、前記第2の触媒コンバータ43の触媒用の担体492を加熱可能な位置に配されている。
本変形例のECU0が冷間始動時に実行する処理の手順例は、上述した実施形態のものに準じている。なお、本変形例の第1のヒータH1が、上述した実施形態に示す制御が行われるヒータHに相当する。第2のヒータH2は、第1のヒータH1の設定温度にかかわらず、触媒48が活性化し得る温度(約350℃)に設定すればよい。炭化水素吸着部材47がHCを放出可能な第2の所定温度T2(約200℃よりも上。触媒48が活性化される約350℃まで上げる必要はない。)に第1のヒータH1の温度が設定されると、炭化水素吸着部材47は、今まで保持していたHCを放出する。すなわち、炭化水素吸着部材47の温度が、HCの保持状態を維持できない温度となると、燃料カット開始後に排気通路4の上流側から流れてきた排気にのって、HCが下流側、すなわち、三元触媒48側へと運ばれることとなる。
このように、炭化水素吸着部材47が、温度調整可能なヒータH2を付帯した三元触媒48の上流側に直列的に配置されたものであれば、上述した実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる上に、炭化水素吸着部材47と三元触媒48とを別々のヒータH1、H2で温度調整することができる。したがって、三元触媒48を早期に暖機でき、三元触媒48が活性化された状態で炭化水素吸着部材47からHCを放出することができるため、有害物質であるHCの排出の防止または抑制をより一層強化することができる。
また、上述した三元触媒48と炭化水素吸着部材47が一体化されたものは、燃料カット開始後の酸素を多く含んだ排気が流れてくるタイミングに合わせて、HCの燃焼と三元触媒48の暖機や機能維持とを両立する視点でヒータHの温度制御を行うことが比較的難しい。しかしながら、本変形例のようなものであれば、燃料カット開始後の好適なタイミングで炭化水素吸着部材47を加熱し、当該炭化水素吸着部材47からHCを放出させることができる。すなわち、炭化水素吸着部材47と三元触媒48とを別々のヒータ付き担体491、492にコートしてタンデム配置し、各ヒータH1、H2の出力を相互に調整可能としているので、HCの排出タイミングと三元触媒48が活性化するタイミングとをより正確に制御することができる。
さらに、燃料カット開始後に炭化水素吸着部材47に接続された第1のヒータH1を、上述した実施形態のように触媒48が活性化する温度(約350℃)まで上げる必要がないため、省エネにも寄与する。
なお、浄化装置は、上述した実施形態及び変形例で示した第1の触媒コンバータ、すなわち、炭化水素吸着部材の上流側に配される触媒を備えていないものであってもよい。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、内燃機関が搭載される車両の排気浄化システムに利用することができる。
0…制御装置(ECU)
4…排気通路
4a…浄化装置
47…炭化水素吸着部材
H…ヒータ
H1…第1のヒータ
H2…第2のヒータ

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路上に設けられ炭化水素を一時的に保持可能な炭化水素吸着部材を有する浄化装置と、
    前記浄化装置に付帯する温度調節可能なヒータと、
    内燃機関の冷間始動時には、前記ヒータの設定温度を前記炭化水素吸着部材が炭化水素を吸着可能な第1の所定温度に設定するとともに、その後の気筒への燃料供給を一時停止する燃料カットの開始後には、前記ヒータの設定温度を前記第1の所定温度よりも高く前記炭化水素吸着部材が炭化水素を放出可能な第2の所定温度に設定する制御装置とを具備する排気浄化システム。
  2. 前記浄化装置が、前記炭化水素吸着部材の下流に炭化水素を浄化する炭化水素浄化触媒を備えたものであり、前記炭化水素吸着部材及び炭化水素浄化触媒が、それぞれ個別に温度調節可能な第1、第2のヒータを備え、前記ヒータが、前記炭化水素吸着部材を温度調節可能な第1のヒータである請求項1記載の排気浄化システム。
JP2013220258A 2013-10-23 2013-10-23 排気浄化システム Pending JP2015081570A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020029841A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法
JP2020029829A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法

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