JP2015080850A - ドリルチャック - Google Patents

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Abstract

【課題】チャック駆幹体3と、チャック駆幹体3中に案内されている締付あご4と、チャック駆幹体3をその外周面の側から囲み込む締付スリーブ2とを有するドリルチャック1において、チャック駆幹体3が、その軸方向長さに沿って、互いに外径の異なる複数の領域を有している場合にも、チャック駆幹体3を製造する際の材料ロスを小さくできる。【解決手段】チャック駆幹体3によって案内されるネジ切リング13が備えられ、ネジ切リング13のネジ切部14が、締付あご4の歯列15に噛み合わされて、ネジ切リング13の回転により締付あご4の位置・姿勢をシフトさせる。締付スリーブ2は、ネジ切リング13に、トルク伝達を行うように連結可能である。チャック駆幹体3は、互いに別体の複数の部分からなり、スピンドル受入部9を有するカップリング部10と、これとは別体の締付あご案内部11とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ドリルチャックに関する。特には、チャック駆幹体と、チャック駆幹体中に案内されている締付あごと、チャック駆幹体をその外周面の側から囲み込む締付スリーブとを有してなるドリルチャックに関する。
チャック駆幹体によってネジ切リングが案内されている。そして、締付あごの位置・姿勢(位置及び姿勢の少なくとも一方)をシフトさせるべく、ネジ切リングの外向きネジ切部は、締付あごに備え付けられた(締付あご、または、これに接続する部材に備えられた(以下、同様))歯列に噛み合わされている。締付スリーブは、ネジ切リングに、トルク伝達を行うように連結可能である。
このような、外向きネジ切部を備えた締付チャックは、例えば特許文献1により公知となっている。しかし、従来技術から知られているドリルチャックを製造するにあたっては、次のようであれば極めて不都合であることを知るに至った。すなわち、チャック駆幹体が、その軸方向長さに沿って、互いに外径の異なる複数の領域を有しているのであれば、極めて不都合であることを知るに至った。金属からなるチャック駆幹体が、従来に一般的であったごとく、切削加工された中実材料から製作するならば、この製作により生じる材料ロスが、かなり大きくなる。このような材料ロスは、チャック駆幹体の製造コストを増大させ、これにより、製品としてのドリルチャックの製造コストを増大させる。
ヨーロッパ特許EP2389264B
したがって本発明の課題は、上に述べた欠点を減らすことにある。
この課題は、本発明によると、導入部で述べたようなドリルチャックにおいて、次のようであることにより解決することができる。すなわち、チャック駆幹体は、スピンドル受入部を有するカップリング部と、これとは別体の締付あご案内部とを備えてなる。この締付あご案内部中には、案内受入部が、締付あごを案内するべくチャック軸に対して傾いて延びている。
チャック駆幹体を互いに別体の2部分から形成することにより、カップリング部を製造する出発材と、締付あご案内部を製造する出発材とについて、それぞれ直径が異なるものを用いることができる。このことにより、チャック駆幹体を切削により製造する際の材料ロスを減らすことができる。また、チャック駆幹体を互いに別体の2部分から形成することにより、これらの部分について、互いに異なる材料、または互いに異なる製造方式を採用することもできる。そのため、例えば、スピンドル受入部が備え付けられ高い負荷を受けるカップリング部については金属を用いて製造し、締付あご案内部にてついては樹脂を用いて製作することができ、このようにして、ドリルチャックが連結されたドリリング機械における作動ヘッド部の重量を削減しトップヘビー性を緩和することができる。
本発明にしたがうドリルチャック(第1の実施形態)についての側面図である。 図1のドリルチャックの平面図であり、締付あごが閉じている状態を示す。 図2の断面III−IIIに沿った縦断面図(ドリルチャックの中心軸(チャック軸)方向の断面図)である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)についての分解図である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)についてのもう一つの分解図である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)におけるチャック駆幹体についての半断面半側面図である。 図6のチャック駆幹体についての側面図である。 図7のVIII−VIII線に沿って切断した断面斜視図である。 図6のチャック駆幹体についての斜視図である。 本発明にしたがうドリルチャック(第1の実施形態)についての半断面半側面図である。 図10のXI部分についての拡大図である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)についての、締付スリーブ及び固定スリーブを省いた、図10と同様の半断面半側面図である。 ドリリングの位置・姿勢にある図12の詳細部XIIIについての拡大図である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)について、締付の位置・姿勢にある場合を示す、図10と同様の半断面半側面図である。 図14の詳細部XVの拡大図である。 図3のドリルチャック(第1の実施形態)における根元側(スピンドル側)の端部を示す部分破断斜視図である。 掛け止めリングと歯切リングとで歯切部同士が噛み合わされた様子を示す側面図である。詳細部XVIIIが表示されている。 歯切部同士の噛み合わせの一つの形態を示す図17の詳細部XVIIIの拡大図である。 歯切部同士の噛み合わせの別の形態を示す図18-1と同様の拡大図である。 歯切部同士の噛み合わせのさらに別の形態を示す図18-1と同様の拡大図である。 歯切部同士の噛み合わせの他の形態を示す図18-1と同様の拡大図である。 締付あごの断面が台形である別の実施形態についての平面図である。 図19のドリルチャックについての側面図である。 チャック駆幹体、及び断面が台形である締付あごについての側面図である。 図21の断面XXII−XXIIに沿った、図8と同様の断面斜視図である。 図21の方向XXIIIから見たチャック駆幹体及び締付あごについての斜視図である。
本発明の枠内において、次のようであるならば特に好ましいことを知るに至った。案内受入部に案内溝が備えられており、締付あごが、ネジ転造などに用いられるような平型ダイス(thread rolling dice)の形態を有する。すなわち、一方の平坦面に歯切部が設けられており、好ましくは、締付あごの軸を横切る断面が、矩形状である。また、締付あごには、案内溝に対応する案内用レール部が備え付けられている。このようであるならば特に好ましいことを知るに至った。案内用レール部が案内溝により案内されることで、締付あごが内方に向かって傾くことが、確実に防止される。このようであると、締付あごの歯列と、ネジ切リングに形成された外向きネジ切部との噛み合わせが外れるおそれをなくすことができる。これにより、ドリルチャックの機能が損なわたり悪影響を受けたりするおそれをなくすことができる。また、案内溝と、これに対応する案内用レール部とにより、締付あごが案内受入部に沿ってのみ動くことができるということが確実に実現されている。このようであることにより、締付あごの間に工具シャンクを確実に挟み込むことができる。しかしながら本発明の枠内において、締付あごを、断面にて、丸型または台形状に形成することも想定されている。
また、締付あごにおける歯列とは逆の側に、実質上矩形の断面を有する案内用レール部が備えられているならば好ましいことが確かめられた。すなわち、歯列が締付あごの外側面に設けられている場合には、締付あごの内側面に沿って、または、この内側面に近接して実質上矩形の断面を有する案内用レール部が備えられているならば好ましいことが確かめられた。このようであると、加工技術的に好ましい他、特には、締め付けるべき工具シャンクと、案内用レール部とが接触するおそれが低減される。
締付あご案内部の径方向寸法(ドリルチャックの中心軸を通る締付あご案内部の差し渡しの寸法)が、締付あごを受け入れて抱え込む案内受入部の領域にて、いずれも、局部的に拡大されているならば好ましいことも確かめられた。例えば案内受入部の領域の径方向寸法を、他の領域よりも5〜30%、一例にて10〜15%大きくすることができる。このようであることにより、まず、材料を節約することができる。径方向寸法について、案内受入部以外の領域にて、局部的に縮小することができるからである。このことにより、また、締付あご案内部の壁厚が均一に保たれるということが確実に実現される。このことにより、製造の際に生じる応力を低減することができる。また、外径が局部的に拡大されていることにより、締付スリーブに対する、さらなる案内を行うことができる。
次のようであるならば、組立コストをさらに削減することができる。すなわち、締付あご案内部におけるカップリング部とは逆側の端部に、円筒状の第1のセグメントが備えられ、これが、円錐台形の第2のセグメントと一体に設けられており、締付あご案内部におけるカップリング部の側の端部に、円筒状の第3のセグメントが備え付けられているならば、組立コストをさらに削減することができる。円筒状の第1のセグメントにより、締付スリーブは、組み付けられた状態にて、支持されて案内される。円錐台形の第2のセグメントには案内受入部が形成されており、円筒状の第3のセグメントは、カップリング部に接続する役割を果たす。円錐台形の第2のセグメントと、円筒状の第3のセグメントとの間の移行部に形成されるショルダー部には、組み付けられた状態にて、ネジ切リングが支持される。また、締付あご案内部のこのような構成により、締付あご案内部の壁厚が均一に保たれるということが実現される。このことにより、製造の際に応力が生じるのを低減することができる。製造の際の応力は、例えば樹脂材料を冷却する際に生じうるものである。
また、締付あご案内部と連結するためのカップリング部に取り付け固定構造部が備え付けられているならば、特に好ましいことをも知るに至った。例えば外向き歯切部により形成し得る取り付け固定構造部により、カップリング部と、締付あご案内部とを、確実にトルク伝達を行うように相互に接続することができる。ここで、本発明の枠内において、締付あご案内部と、カップリング部とについて、追加的な別の固定手段を用いて、例えば接着や溶接・融着によって、追加的に相互に取り付け固定することも想定されている。本発明の枠内において、樹脂材料で形成される締付あご案内部が、金属で製作されるカップリング部に接した樹脂成形により得られることも同様に想定されている。この取り付け固定構造部が、軸方向に、カラー部に接するまで延びていれば好ましいことも確かめられた。取り付け固定構造部が軸方向に制限されることにより、カップリング部に対する締付あご案内部の相対的な位置が規定・制限される。
締付あご案内部に、固定スリーブが備え付けられ、この固定スリーブの内周面に歯切部が設けられて備えられ、固定スリーブに、締付スリーブを軸方向に固定するためにリングフランジが備えられるならば好ましいことも明らかになった。ここで、歯切部は、好ましくは、セレーションからなる。すなわち、断面が鋸歯状の規則正しい凹凸からなる。固定スリーブを用いることにより、締付あご案内部が、円筒状の第1のセグメントの箇所で局部的に補強される。ここで、円筒状の第1のセグメントは、特には樹脂材料から製作される締付あご案内部を使用する場合に影響を受けやすい領域である。また、締付あご案内部が樹脂材料で製作される場合、固定スリーブに備え付けられる歯切部が、締付あご案内部内に食い込むことで、製造公差を補償することができる。これにより、ドリルチャックの同心回転特性を改善することができる。締付スリーブを軸方向にて固定するリングフランジは、また、ドリルチャックが、作動時に意図しない具合に壁に当たったときに、ドリルチャックを防護する。
次のようであると特に好ましいことを知るに至った。ネジ切リングに、回転不能に接続され軸方向にズレ動き可能に保持された掛け止めリングが備えられる。そして、この掛け止めリングは、チャック駆幹体に備え付けられる対向歯切部と、歯切部同士の噛み合わせを形成すべく、軸方向に噛み合わさる掛け止め歯切部を備える。このようであると特に好ましい。このようであることにより、軸方向に噛み合わせ作用を行うインターロック機構が実現される。このことにより、強い振動が生じたときや、動力が大きいときでも、インターロック機構が常に確実に閉じたままに保たれる。
また、対向歯切部が、カップリング部に備え付けられた歯切リングに設けられているなら好ましいことを知るに至った。このようであると、歯切リングを、カップリング部に容易に、嵌め合わせて、セレーションその他の歯切部同士の噛み合わせ、または、摩擦や歯切部の食い込みなどにより回転不能に接続することができる。また、これにより、ネジ切リングに回転不能に連結された掛け止めスリーブについて、軸方向での固定を実現することができる。
次のようであると、特に好ましいことも明らかになった。すなわち、弾性的な復帰部材を介してネジ切リングにより支持された掛け止めリングに、少なくとも1つの調整・切替カム部が備え付けられている。そして、この調整・切替カム部は、掛け止めリングを軸方向へ位置シフトさせるべく、調整・切替カム面によるカム作用を受ける。ここで、調整・切替カム面は、締付スリーブに備え付けられている閉じ止め部材に設けられたものである。このようであれば好ましいことも知られた。このようであると、締付スリーブを回すことで、ネジ切リングにより保持された掛け止めリングが、調整・切替カム面により、掛け止め歯切部と対向歯切部との間で歯切部同士が噛み合うドリリングの位置・姿勢と、締付の位置・姿勢との間で軸方向に位置シフトされ得る。締付の位置・姿勢では、掛け止めリングが、軸方向に弾性的な復帰部材側へと位置シフトされ、これにより、掛け止め歯切部と対向歯切部との間での歯切部同士の噛み合わせが解消されている。すなわち、締付の位置・姿勢では、ネジ切リングと、チャック駆幹体との間の相対回転が可能であり、この相対回転により、チャック駆幹体中に案内される締付あごが、軸方向に位置シフトされる。掛け止めリングに備え付けられる掛け止め歯切部が、歯切リングに形成された対向歯切部に噛み合うドリリングの位置・姿勢においては、ネジ切リングが、チャック駆幹体に回転不能に接続されている。このことにより、締付あごの締付解除を引き起こしかねない、ネジ切リングと、チャック駆幹体との間の相対回転が防止されている。復帰部材により、掛け止めリングに対しては常に対向歯切部へと向く力が作用する。これにより、本発明にしたがうドリルチャックの作動信頼性が向上する。なお、閉じ止め部材は、適当な、取り付け固定のための幾何学的形状によって、締付スリーブに、回転不能かつ軸方向へズレ動き不能なように連結されている。復帰部材は、好ましくはバネを用いて形成され、特には波形バネを用いて形成される。ここで、波形バネは、好ましくは、板状鋼線をらせん状に巻きながら波を加えることで得られるウェーブスプリング((coiled) wave spring)であり、各種のウェーブスプリングを用いて形成することができる。しかし、場合によっては、各種の波形バネワッシャーまたはその積層体などであっても良い。
上記に関連して、次のようであっても特に好ましいことを知るに至った。すなわち、閉じ止め部材に少なくとも1つの調整・切替カム面が設けられ、この調整・切替カム面が、少なくとも1つの嵌合座部に接するまで延びているならば好ましいことを知るに至った。少なくとも1つの嵌合座部は、ドリリングの位置・姿勢及び/または締付の位置・姿勢(すなわち、これらのうちの少なくとも一方)を規定するものである。このようであると、嵌合座部には、掛け止めリングに備え付けられた調整・切替カム部が噛み合うことができ、この噛み合わせにより、掛け止めスリーブには、いずれも良好に規定されたところの終端の位置・姿勢が存在する。
ドリルチャックをできるだけコンパクトにするためには、チャック軸を基準としたときの締付あごの傾斜が、ある領域内から選ばれるならば好ましいことも明らかになった。この領域は、好ましくは15°と25°との間の領域であり、特に好ましくは20°前後の領域、例えば18〜22°の領域である。このようであると、特にコンパクトなドリルチャックを実現することができ、このことにより、ドリルチャックを取り付けたドリリング機械における頭部重量、ないしトップヘビー性を著しく低減することができる。すなわち、基台部または根元の取り付け部を基準とした、ドリルチャックの先端部の重量を著しく減らすことができる。
歯切リングを取り付け固定すべく、カップリング部に第1の固定溝が備え付けられていると好ましいことも明らかになった。このようであると、第1のスナップリングを用いることで、歯切リングの軸方向位置を規定することができる。これに関連して、また、閉止部材を取り付け固定すべくネジ切リングに第2の固定溝が備え付けられていると好ましいことも明らかになった。このようであることで、第2の固定溝に、例えば第2のスナップリングを容易に差し込むことができ、このスナップリングが、ネジ切リングに対する閉止部材の軸方向位置を固定する。
本発明の枠内において、カップリング部が第1の材料で形成され、締付あご案内部が第2の材料で形成されており、第1の材料と第2の材料とが顕著に異なるならば特に好ましいことも明らかになった。特には、締付あご案内部について、樹脂材料または繊維強化樹脂を用いて形成するならば、本発明にしたがうドリルチャックの頭部重量ないしトップヘビー性を明らかに低減することができる。また、上記の樹脂材料または繊維強化樹脂を用いることで、締付あご案内部における案内受入部について、種々の形状とすることができる。というのは、案内受入部の断面は、必ずしも円形または丸い形である必要がないからである。締付あご案内部が樹脂製である場合も、カップリング部は金属製とすることができる。このようにして、高い負荷を受ける領域を補強することができるのである。しかしながら本発明の枠内において、締付あご案内部を金属製とすることも想定されている。金属製の締付あご案内部は、例えば金属粉末射出成形法(Metal Injection Molding)により製造することができる、
高出力等級のドリリング機械に用いるためには、次のようであっても好ましいことを知るに至った。すなわち、掛け止めスリーブに形成された掛け止め歯切部と、チャック駆幹体に備え付けられ掛け止め歯切部に一致・対応する対向歯切部とが、いずれも、掛け止め歯面と追い締め歯面とを有する多数の掛け止め歯で形成されているのであっても好ましいことを知るに至った。掛け止め歯面及び追い締め歯面の傾斜を適切に選択することで、追い締めや緊急開放のために必要な力を調整することができる。掛け止め歯面の傾斜が急であればあるほど、解除のために必要な消費エネルギーは大きくなる。これに関連して、掛け止め歯切部と対向歯切部との間で形成された歯切部同士の噛み合わせにおける掛け止め歯面の傾斜が、追い締め歯面の傾斜よりも大きいか、またはこれに等しいならば好ましいことを知るに至った。このようであると、ドリルチャックの追い締めが常に可能である。
掛け止め歯面の傾斜が45°よりも大きいか、またはこれに等しいのであれば好ましいこと明らかになった。ここで、掛け止め歯面の傾斜は、好ましくは60°よりも大きく、特に好ましくは80°よりも大きい。掛け止め歯面の傾斜が大きくなるにつれて、ドリリングの位置・姿勢において、本発明にしたがうドリルチャックの緊急開放を可能にするために大きいエネルギーが必要になるものの、傾斜を大きくするほど、使用するドリリング機械からの、より大きなトルクを伝達することができる。
できる限り大きなトルクを伝達できるようにするために、掛け止め歯の掛け止め歯面が追い締め歯面と平行に向いているならば好ましいことも明らかになった。このようであると、生じる90°の傾斜により、特には、インターロック機構の意図しないロック解除を確実に防止することができる。
次に、図面に示されている実施例を参照して本発明を詳しく説明する。
図1には、本発明にしたがう、第1の実施形態のドリルチャック1についての側面図を示す。図1には、この図に表れていないチャック駆幹体3をぐるりと取り囲む締付スリーブ2とともに、複数の締付あご4も示されている。これら締付あご4は、チャック駆幹体3中にて、案内受入部5中に案内されている。締付スリーブ2における、締付あご4の側の端面には、リングフランジ6を有する固定スリーブ7が、軸方向から取り付けられている。
図2の平面図には、ドリルチャック1における締付あご4を有する端部を示す。図2の平面図から、締付スリーブ2とともに、特にはチャック駆幹体3及び固定スリーブ7も見て取ることができる。この固定スリーブ7における、内周面側に軸方向に形成された歯切部8(図4〜5)が、チャック駆幹体3に押し付けられて食い込んでいる。また、この固定スリーブ7におけるリングフランジ6が、締付スリーブ2を軸方向に固定している。さらに固定スリーブ7により、チャック駆幹体3の前方部分が補強されている。
図3には、第1の実施形態についての、図2のIII−IIIの線に沿った軸方向断面図を示す。図3から知られるように、チャック駆幹体3は、複数の別体の部分からなり、スピンドル受入部9を有するカップリング部10と、樹脂製の締付あご案内部11とからなる。この締付あご案内部11中には、案内受入部5が締付あご4を案内するべくチャック軸12に対して傾いて延びている。締付あご4の位置・姿勢をシフトさせるべく、図示の実施例では、ネジ切リング13が備えられ、このネジ切リング13の外向きネジ切部14が、締付あご4に備え付けられた歯列15に噛み合わされる。ネジ切リング13には、これと回転不能に接続され軸方向へスライド可能な掛け止めリング17取り付けられて支持されている。掛け止めリング17は、軸方向に作用する掛け止め歯切部18を備える。これは、チャック駆幹体3に備え付けられた対向歯切部19との、歯切部同士の噛み合わせを形成するためのものである。対向歯切部19は、図示の実施例では、カップリング部10に備え付けられた歯切リング20に設けられている。掛け止め歯切部18と、これに対応する対向歯切部19とによってインターロック機構21が得られている。このインターロック機構21により、チャック駆幹体3とネジ切リング13とを回転不能に連結することができる。このようにして、締付あご4の締付が意図せずに解除されるのを防止する。軸方向へズレ動き可能なようにネジ切リング13に取り付けられて保持された掛け止めリング17は、弾性的な復帰部材22を介してネジ切リング13から支持されている。掛け止めリング17は、軸方向に突き当てられて噛み合わせられる掛け止め歯切部18を備える。この掛け止め歯切部18は、チャック駆幹体3に備え付けられた対向歯切部19との、歯切部同士の噛み合わせを形成するためのものである。対向歯切部19は、図示の実施例では、カップリング部10に備え付けられた歯切リング20に設けられている。掛け止め歯切部18と、これに対応する対向歯切部19とによってインターロック機構21が得られている。このインターロック機構21により、チャック駆幹体3とネジ切リング13とを回転不能に連結することができる。このようにして、締付あご4の締付が意図せずに解除されるのを防止する。軸方向へズレ動き可能なようにネジ切リング13に取り付けられて保持された掛け止めリング17は、弾性的な復帰部材22を介してネジ切リング13から支持されている。図示の例で、弾性的な復帰部材22は、板状鋼線をらせん状に巻きながら波を加えることで得られるウェーブスプリング((coiled) wave spring)である。
掛け止めリング17の掛け止め歯切部18が、歯切リング20に備え付けられた対向歯切部19との噛み合いから外れた締付の位置・姿勢から、掛け止め歯切部18と対向歯切部19との間の、歯切部同士の噛み合いが行われるドリリングの位置・姿勢へと、掛け止めリング17の位置・姿勢をシフトさせるべく、掛け止めリング17には、調整・切替カム部23が備え付けられている。この調整・切替カム部23には、締付スリーブ2に備え付けられた閉じ止め部材25に設けられている調整・切替カム面24が突き当てられて作用を行う。閉じ止め部材25に設けられている各調整・切替カム面24は、図示の実施例において、ドリリングの位置・姿勢と、締付の位置・姿勢とをそれぞれ規定する、2つの嵌合座部28によって周方向の範囲が限られている。締付スリーブ2を回すことで、インターロック機構21は、ドリリングの位置・姿勢と締付の位置・姿勢との間で容易に位置・姿勢がシフトされる。チャック軸12に対する締付あご4の傾斜は、図示の実施例では20°になっている。この結果、ドリルチャックは非常にコンパクトになっている。歯切リング20の軸方向位置を固定すべく、カップリング部10には、第1の取り付け固定溝26が備え付けられている。この第1の取り付け固定溝26には、歯切リング20の軸方向位置を固定する第1のスナップリング27が差し込まれている。閉じ止め部材25は、図示の実施例において、締付スリーブ2に、回転不能に接続されており、第2のスナップリング45によって軸方向に固定されている。第2のスナップリング45は、ネジ切リング13に設けられた第2の取り付け固定溝44に差し込まれている。
図4〜5は、本発明にしたがう第1の実施形態のドリルチャック1についての、それぞれ異なる視角から見た分解図である。特に、図4からは、金属製のカップリング部10と、樹脂製の締付あご案内部11との、互いに別体の2つの部分からなるチャック駆幹体3についても見て取ることができる。カップリング部10には、締付あご案内部11との連結のために、取り付け固定構造部29が備え付けられている。締付あご案内部11は、この取り付け固定構造部29に、組立の際に押し付けられ、2次的に打ち込みによる成形を受ける。すなわち、取り付け固定構造部29の外周におけるセレーションなどの歯切部が、樹脂製の締付あご案内部11の内周面に食い込んで、特に回転不能な接続を実現している。図示の実施例で用いられている締付あご4は、平型ダイスの形態を有する締付あご4として具現されており、歯列15とは逆の側に、それぞれ案内用レール部30を有している。具体的には、歯列15が設けられた面とは逆側の面に沿って、周方向へと両側に突き出すように案内用レール部30が備えられている。この案内用レール部30は、図示の実施例において、矩形の横断面を有しており、案内溝31に差し込むことができる。この案内溝31は、樹脂により成形された締付あご案内部11における、案内受入部5の領域中に設けられている。
図6は、本発明にしたがう第1の実施形態のドリルチャック1における、カップリング部10と、締付あご案内部11とで形成されるチャック駆幹体3を示す部分破断側面図である。図5に示されているように、カップリング部10に設けられた取り付け固定構造部29は、軸方向に、カラー部32(図6)に接するところにまで延びている。すなわち、カップリング部10の下端にある取り付け固定構造部29は、リング状のカラー部32を介して、カップリング部10における他の部分と接続されている。このようであることにより、チャック駆幹体3を組み合わせる際、規定された嵌め合いが確実に実現される。また、図6には、案内受入部5が、チャック軸12に対して傾いて延びることも示されている。この案内受入部5は、締付あご4を案内するために設けられており、案内溝31を有している。この案内溝31には、締付あご4に設けられ^ている案内用レール部30を差し込むことができる。このようであることにより、特に図7から知られるように、締付あごを確実に案内するということが保証される。また、図6からは、締付あご案内部11の詳細な構造を見て取れる。締付あご案内部11は、カップリング部10とは逆側の端部に、円筒状の第1のセグメント33を有している。この第1のセグメント33には、締付あご4のための案内受入部5が形成された円錐台形の第2のセグメント34が、一体成形などにより一体に形成されている。締付あご案内部11におけるカップリング部10の側の端部には、カップリング部10と締付あご案内部11を連結させる役目をする円筒状の第3のセグメント35が形成されている。
図8には、図7のVIII−VIII線に沿った(図7の紙面に垂直の)断面を示す。この断面図でも、案内受入部5に形成された案内溝31を見て取ることができる。案内溝31は、締付あご4における案内用レール部30のための案内部としての役割を果たすものである。案内溝31及びこれに対応する案内用レール部30は、チャック軸から見て内方または外方へと締付あご4が傾くことについて、効果的に防止している。
また、図9から知られるとおり、円錐台形の第2のセグメント34の直径は、締付あご4を受け入れて抱き込む案内受入部5の領域にて、いずれも、局部的に拡大されている。このようにして、特には、締付あご案内部11の壁厚が均一に保たれるということが実現される。このことにより、製造の際に応力が生じるのを防ぐことができる。製造の際の応力は、樹脂材料を冷却する際に往々にして生じるものである。
図10には、本発明にしたがう第1の実施形態のドリルチャック1について、ドリリングの位置・姿勢にあるときの部分破断・側面図を示す。ドリリングの位置・姿勢において、掛け止めリング17の掛け止め歯切部18は、チャック駆幹体3に備え付けられる対向歯切部19と噛み合っている。締付スリーブ2における閉じ止め部材25とは逆側の端部には、固定スリーブ7が取り付けられている。この固定スリーブ7は、特には図11の拡大図(図10のXI部分)に示されたように、内周面側に設けられた歯切部8でもって、締付あご案内部11の円筒状の第1のセグメント33に、固く嵌め込まれて、この第1のセグメント33を局部的に補強している。また、XI部分の拡大図から、やはり見て取れるように、締付スリーブ2は、固定スリーブ7に備え付けられたリングフランジ6によって、軸方向の位置が固定されている。
図12、及び、そのXIII部分の拡大図である図13に示されるように、図示されたドリリングの位置・姿勢にある際、掛け止め歯切部18と、対応する対向歯切部19との間で歯切部同士の噛み合わせが行われており、調整・切替カム部23は、ドリリングの位置・姿勢を規定する嵌合座部28に差し込まれている。
図14に示す締付の位置・姿勢においては、特には図14のXV部分の拡大図である図15に示されるように、掛け止め歯切部18と、チャック駆幹体3に備え付けられる対向歯切部19との間の歯切部同士の噛み合わせが解除されている。掛け止めリング17は、閉じ止め部材25に設けられた調整・切替カム面24により、弾性的な復帰部材22に抗して締付あご4の側へと位置シフトされている。特には、ネジ切リング13の内面に沿って、また、調整・切替カム部23が差し込まれた軸方向の切り欠きに沿って、締付あご4の側へと位置シフトされている。この際、調整・切替カム部23は、締付の位置・姿勢を規定する嵌合座部28に差し込まれている。
図16は、インターロック機構21の主要部分を示す部分破断斜視図である。特には、閉じ止め部材25に設けられた嵌合座部28と、2つの嵌合座部28の間に延びる調整・切替カム面24とについての形状・形態が示されている。ここで、これら嵌合座部28には、調整・切替カム部23が、ドリリングの位置・姿勢及び締付の位置・姿勢にて差し込まれる。
図17には、掛け止めリング17が示されており、掛け止めリング17の掛け止め歯切部18は、チャック駆幹体3に備え付けられた歯切リング20に備えられる対向歯切部19に噛み合わされている。図18-1〜18-4は、掛け止め歯切部18及びこれに対応する対向歯切部19についての、種々の形態を示すための、図17のXVIII部分の拡大図である。図18-1〜18-4に示す、掛け止め歯切部18及び対向歯切部19の形態様式は、いずれも、掛け止め歯面37と追い締め歯面38とをそれぞれ有する多数の掛け止め歯36から形成されている。掛け止め歯面37の傾斜は、図18-1〜18-4では、いずれも、追い締め歯面38の傾斜に等しいか、またはこれよりも大きい。追い締め歯面38の傾斜は、図18-1及び18-3では、いずれも、45°である。掛け止め歯面37の傾斜は、図18-1では80°であり、図18-2では60°であり、図18-3では45°である。掛け止め歯面37の傾斜が急であればあるほど、インターロック機構21の緊急開放を確実に実現するために必要な力の投入量は大きくなる。追い締め歯面38傾斜が、かなり低いことにより、ドリリングの位置・姿勢にある際、ドリルチャック1の追い締めが、小さな力の投入によって可能である。図18-4に示す掛け止め歯では、掛け止め歯面37は追い締め歯面38と平行になっており、90°の傾斜を有している。この場合には、追い締めを行うことも、インターロックがなされたドリルチャック1を緊急に開放することもできない。
図19の平面図には、本発明にしたがうドリルチャック1の別の実施形態であって、複数の締付あご4が横断面にて台形状であるものについて示す。これら締付あご4は、ここでも同様に、チャック駆幹体3中に形成された案内受入部5中を案内されている。図20には、断面が台形状の締付あご4を備える図25のドリルチャックについて、側面図にて示す。特に、この側面図では、チャック駆幹体3に押し嵌められた固定スリーブ7における、締付スリーブ2を軸方向に固定するためのリングフランジ6も見て取ることができる。
図21には、台形状の締付あご4を備えたチャック駆幹体3の側面図を示す。ここで、各締付あご4は、チャック駆幹体3の締付あご案内部11中に案内されている。
図22には、図21のXXII−XXII線に沿った、チャック駆幹体3の断面を示す。図22から、特には、締付あご4の台形状の断面、及び、これに一致・対応するように締付あご案内部11に設けられた案内受入部5の断面が示されている。案内用レール部30としての役目をする締付あご4の台形状の断面により、また、案内溝31として作用するところの、案内受入部5に備えられた同一の台形状の断面形状により、特には、締付あご4が傾くのが防止される。
さらには、図23に示すチャック駆幹体3の斜視図から見て取れるように、この実施形態においても、締付あご案内部11は、台形状の締付あご4を受け入れて抱え込んでいる案内受入部5の領域にて、局部的に外へ広げられている。すなわち、円錐台形の第2のセグメント34がは、案内受入部5の領域にて、局部的に径方向寸法が大きくなっている。
次に、本発明にしたがうドリルチャックの作動方式について再度説明する。
締付の位置・姿勢にある際、掛け止めリング17は、弾性的な復帰部材22の側へと軸方向に位置がシフトされており、掛け止め歯切部18は、未だ対向歯切部19と噛み合わさっていない。この際、調整・切替カム部23は、締付の位置・姿勢を規定する嵌合座部28に差し込まれている。ドリルチャック1に連結されたドリリング機械の駆動装置をユーザーが作動させると、チャック駆幹体3とネジ切リング13との間で相対回転が生じる。これにより、ドリリング機械の作動方向に応じて、締付あご4が閉じられるか、または開かれる。上記に代えて、次のとおりとすることもできる。すなわち、ユーザーは、締付あご4の位置・姿勢をシフトさせるべく締付スリーブを手動で回すこともできる。このようにして相対回転が生じると、締付スリーブ2の回転は、掛け止めスリーブ16ないしは掛け止めリング17を介して、ネジ切リング13へと伝達される。締付あご4が、つかんで締め付るべき工具シャンクに突き当たると、抵抗が高くなり、調整・切替カム部23は、締付の位置・姿勢を規定する嵌合座部28から外れ出る。また、嵌合座部28間に範囲を制限された相対回転が、締付スリーブ2とネジ切リング13との間で生じる。この相対回転の際、調整・切替カム部23は、それぞれの嵌合座部28の間に形成された調整・切替カム面24に沿って案内され、弾性的な復帰部材22により、ドリリングの位置・姿勢へとシフトする。このドリリングの位置・姿勢では、ドリリングの位置・姿勢を規定する嵌合座部28に、調整・切替カム部23が差し込まれている。このようにシフトすることにより、掛け止め歯切部18が、対向歯切部19に噛み合うこととなる。駆動装置をさらに操作するか、または、締付スリーブ2をさらに締め付ける方向へ回すならば、掛け止め歯切部18及び対向歯切部19における傾斜などについて適宜に選択しておくことにより、追い締めを行うことができる。すなわち、掛け止め歯切部18が押し下げられることによって歯切り部同士の噛み合わせが解除され、掛け止め歯切部18が対向歯切部19に接して滑り動く。締付あご4を開くときは、上記と逆の順序で位置・姿勢のシフトが行われる。
掛け止め歯切部18が対向歯切部19に噛み合わされているドリリングの位置・姿勢から出発するなら、締付スリーブ2が回転すると、掛け止め歯切部18と対向歯切部19との間の歯切り部同士の噛み合わせが解消される。また、掛け止めリング17の位置が、ネジ切リング13の調整・切替カム面24によって軸方向にシフトされる。また、この際、調整・切替カム部23が、締付の位置・姿勢を規定する嵌合座部28に差し込まれる。このようになると、チャック駆幹体3に連結されているドリリング機械の駆動装置を作動させることで、締付あご3を開くことができる。この際、ドリリング機械の駆動装置は、作動方向が締付の工程とは逆に切り替えられている。上記に代えて、チャック駆幹体とネジ切リングとの間の相対回転について、締付スリーブ2を手動で回転することによって行うこともできる。
締付あご4が締付状態にある際、インターロックの噛み合わせを解除すべく締付スリーブ2を手動で回転させることができないことがある。このようなことは、特には、衝撃ドリリング作動にて起こり得る。このように手動で回転させられない場合、掛け止め歯面37の傾斜を適宜に選択することで、チャック駆幹体3と連結されているドリリング機械の駆動装置により、緊急解除を実現することができる。
1…ドリルチャック; 2…締付スリーブ; 3…チャック駆幹体;
4…締付あご; 5…案内受入部; 6…リングフランジ;
7…固定スリーブ; 8…歯切部; 9…スピンドル受入部;
10…カップリング部; 11…締付あご案内部; 12…チャック軸
13…ネジ切リング; 14…外向きネジ切部; 15…歯列;
17…掛け止めリング; 18…掛け止め歯切部;
19…対向歯切部; 20…歯切リング; 21…インターロック機構;
22…弾性的な復帰部材; 23…調整・切替カム部;
24…調整・切替カム面; 25…閉じ止め部材; 26…第1の取付固定溝;
27…第1のスナップリング; 28…嵌合座部;
29…取り付け固定構造部; 30…案内用レール部;
31…案内溝; 32…カラー部; 33…円筒状の第1のセグメント;
34…円錐台形の第2のセグメント; 35…円筒状の第3のセグメント;
36…掛け止め歯; 37…掛け止め歯面; 38…追い締め歯面;
40…第2の取付固定溝; 41…第2のスナップリング

Claims (20)

  1. チャック駆幹体(3)と、
    チャック駆幹体(3)中に案内されている締付あご(4)と、
    チャック駆幹体(3)によって案内されており、締付あご(4)の位置・姿勢をシフトさせるべく、締付あご(4)に備え付けられた歯列(15)にネジ切部(14)が噛み合わされているネジ切リング(13)と、
    チャック駆幹体(3)をその外周面の側から囲んでおり、ネジ切リング(13)に、トルク伝達を行うように連結可能である締付スリーブ(2)とを備えるドリルチャックにおいて、
    チャック駆幹体(3)は、スピンドル受入部(9)を有するカップリング部(10)と、これとは別体の締付あご案内部(11)とを有してなり、締付あご案内部(11)中には、締付あご(4)を案内するための案内受入部(5)がチャック軸(12)に対して傾いて延びていることを特徴とするドリルチャック。
  2. 案内受入部(5)に案内溝(31)が備え付けられており、平型ダイスの形態を有する締付あご(4)に、案内溝(31)に対応する案内用レール部(30)が備え付けられていることを特徴とする請求項1に記載のドリルチャック。
  3. 案内用レール部(30)は、断面が実質上矩形であり、締付あご(4)における、歯列(15)とは逆側に備えられていることを特徴とする請求項2に記載のドリルチャック。
  4. 締付あご案内部(11)の径が、締付あご(4)を受け入れて案内する案内受入部(5)の領域にて、局部的に拡大されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドリルチャック。
  5. 締付あご案内部(11)は、カップリング部(10)とは逆側に円筒状の第1のセグメント(33)を備え、この第1のセグメント(33)が、円錐台形の第2のセグメント(34)と一体に形成されており、
    締付あご案内部(11)には、カップリング部(10)の側に、円筒状の第3のセグメント(35)が備え付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のドリルチャック。
  6. カップリング部(10)には、締付あご案内部(11)に連結するための取り付け固定構造部(29)が備え付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のドリルチャック。
  7. 取り付け固定構造部(29)は、カラー部(32)に接するところにまで延びていることを特徴とする請求項6に記載のドリルチャック。
  8. 締付あご案内部(11)には、締付スリーブ(2)の軸方向位置を固定するために、リングフランジ(6)を有する固定スリーブ(7)が備え付けられ、この固定スリーブ(7)の内周面には、鋸歯状またはその他の形状の歯切部(8)が備えられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のドリルチャック。
  9. 掛け止めリング(17)が備えられ、この掛け止めリング(17)は、ネジ切リング(13)に回転不能に、かつ、ネジ切リング(13)に対して軸方向へとズレ動き可能なように、ネジ切リング(13)に組み付けられており、また、この掛け止めリング(17)に備えられる掛け止め歯切部(18)は、チャック駆幹体(3)に備え付けられる対向歯切部(19)に軸方向から噛み合わされて歯切部同士の噛み合わせをなすことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のドリルチャック。
  10. 対向歯切部(19)が、カップリング部(10)に備え付けられる歯切リング(20)に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のドリルチャック。
  11. 弾性的な復帰部材(22)を介してネジ切リング(13)により支持されている掛け止めリング(17)に、少なくとも1つの調整・切替カム部(23)が備え付けられており、締付スリーブ(2)に備え付けられている閉じ止め部材(25)に調整・切替カム面(24)が設けられており、調整・切替カム部(23)は、掛け止めリング(17)を軸方向へ位置シフトさせるべく、調整・切替カム面(24)によるカム作用を受けることを特徴とする、請求項9または10に記載のドリルチャック。
  12. 閉じ止め部材(25)に設けられた少なくとも1つの調整・切替カム面(24)は、ドリリングの位置・姿勢および/または締付の位置・姿勢を規定する少なくとも1つの嵌合座部(28)に接するところにまで延びていることを特徴とする請求項11に記載のドリルチャック。
  13. チャック軸(12)に対する締付あご(4)の傾斜は、15°と25°との間の領域から選ばれた値であるか、18〜22°の領域の領域から選ばれた値であるか、または20°であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のドリルチャック。
  14. 歯切リング(20)を取り付け固定すべく、カップリング部(10)に第1の固定溝(26)が備え付けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のドリルチャック。
  15. 閉じ止め部材(25)を取り付け固定すべく、ネジ切リング(13)に第2の固定溝(40)が備え付けられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のドリルチャック。
  16. カップリング部(10)が第1の材料で形成され、締付あご案内部(11)が、第1の材料とは異なる第2の材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のドリルチャック。
  17. 掛け止めリング(17)に形成された掛け止め歯切部(18)と、チャック駆幹体(3)に備え付けられて、掛け止め歯切部(18)に対応する対向歯切部(19)とは、いずれも、掛け止め歯面(37)及び追い締め歯面(38)を有する複数の掛け止め歯(36)により形成されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のドリルチャック。
  18. 掛け止め歯切部(18)と対向歯切部(19)との間に形成された歯切部同士の噛み合わせ部にあって、掛け止め歯面(37)の傾斜は、追い締め歯面(38)の傾斜よりも大きいか、または等しいことを特徴とする請求項17に記載のドリルチャック。
  19. 掛け止め歯面(37)の傾斜が、45°以上であるか、60°より大きいか、または80°より大きいことを特徴とする請求項17または18に記載のドリルチャック。
  20. 掛け止め歯(36)における掛け止め歯面(37)と、追い締め歯面(38)とが、互いに平行に延びることを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載のドリルチャック。
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