JP2015080496A - 電気刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】疼痛を緩和する位置に刺激電極を正確に植込むことが可能な電気刺激装置を提供する。
【解決手段】コネクタ7Aから刺激電極5Aまでの間に形成される位置合せマーカ12Aを用いて、刺激電極5Aの位置合せを行いながら電極リード2Aを皮下に植込む。皮下に植込まれた刺激電極5Aは、リード部のコネクタ7A及び差込み部3Aの間に設けられ、差込み端子4Aと導線によって電気的に接続され、差込み端子4Aから受け取った電気的刺激信号により生体内の神経を電気刺激する。そして、刺激装置は、差込み端子4Aを介して刺激電極5Aに電気的刺激信号を供給する。
【選択図】図7

Description

本発明は、生体を電気刺激する電気刺激療法に使用される電気刺激装置に関し、特に、生体内に低侵襲で植込むことが可能な電気刺激装置に関する。
従来、薬物療法等を用いる痛み治療を行っても有用な効果を示さない場合や、副作用等によりその治療が継続できない場合に、神経を電気刺激することにより痛みを緩和する電気刺激療法が効果をあげている。電気刺激療法の1つである脊髄電気刺激療法は、脊髄を介して脳へ伝播する痛みを緩和するために、SCS(Spinal Cord Stimulation)システムを利用して脊髄の神経を電気刺激するものである。このSCSシステムには、生体を電気刺激する刺激電極を有する電極リード、刺激電極に電気的な刺激信号(以下、「電気的刺激信号」という)を供給する刺激装置(IPG:Implantable Pulse Generator)を有する電気刺激装置が含まれる。脊髄電気刺激療法では、脊髄を覆う脊髄硬膜の背側にある空間の硬膜外腔に電極リードを導き、患者の痛みに関与している神経が通っている脊髄レベルを刺激電極で電気刺激を行うことで、疼痛領域にパレステジアと呼ばれる刺激感覚を起こし、疼痛を緩和しようとするものである。
しかしながら、脊髄電気刺激療法では、疼痛領域にパレステジアを一致させるように刺激電極を留置することが難しく、疼痛のない領域にパレステジアが起こった場合には患者が不快と感じることがあった。また、硬膜外腔から遠い、脊髄の深い領域を通る神経を刺激することは難しく、例えば、腰痛を緩和することは困難であった。これに対し、近年、SCSシステムの電極リードを疼痛領域の最大疼痛部位の皮下に植込み、最大疼痛部位の末梢神経終末を電気刺激することで限局的にパレステジアを起こして疼痛緩和を行う末梢神経刺激療法(PNFS:Peripheral Nerve Field Stimulation)が臨床応用されつつある。
生体内に植え込まれる電極リードについて、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1には、長尺体である電極リードの一端に刺激電極を設け、この刺激電極を生体内の疼痛部位の近傍に植込むことが記載されている。
米国特許第4379462号明細書
ところで、SCSシステムによる脊髄電気刺激療法では、硬膜外腔内で刺激電極の位置を調整する際、X線透視下で脊椎のレベルや解剖学的形状をランドマークとすることができた。一方、SCSシステムで使用される従来の電極リードを利用したPNFSでは、疼痛領域の皮下に刺激電極を植込むため、植込み場所が多岐に渡り、刺激電極の位置調整を行う際に適当な解剖学的ランドマークとなる骨や臓器が見つからない場合があった。また、脊髄電気刺激療法と同様にX線透視下で行わなければならず、手術に長時間を要し、患者に対する放射線被曝の問題があった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、疼痛を緩和する位置に刺激電極の位置合せを行って電極リードを植込むことを目的とする。
本発明に係る電気刺激装置は、リード部と、コネクタと、差込み部と、刺激電極と、位置合せ部とを有する電極リードと、刺激回路を有する刺激装置と、を備える。
リード部は、可撓性を有し、内部に導線が配線されている。第1の端子部は、リード部の一端に設けられる。第2の端子部は、リード部の他端に設けられる。刺激電極は、第1の端子部と第2の端子部の間に設けられ、導線によって、第1の端子部と電気的に接続され、第1の端子部から供給される電気的刺激信号により生体を電気刺激する。位置合せ部は、第1の端子部から第2の端子部の間に形成され、リード部に所定の間隔で付された目盛りを有する。
また、刺激回路は、電気的刺激信号を刺激電極に供給する。
本発明によれば、リード部に形成された位置合せ部を用いて、リード部のコネクタと差込み部の間に設けられた刺激電極を皮下の正確な位置に植込むことができる。この刺激電極により、疼痛領域を電気刺激し、疼痛を緩和することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電気刺激装置を構成する電極リードと、刺激装置の概略構成例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る直列に連結された電極リードの概略構成例を示す斜視図である。図2Aは、1本の電極リードの概略構成例を示す斜視図である。図2Bは、3本の電極リードを直列に連結した連結リードの概略構成例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る電極リードの概略内部構成例を示す軸方向の断面図である。図3Aは、2本の電極リードの連結前の状態を示す断面図である。図3Bは、2本の電極リードの連結後の状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る連結リードに配される導線の第1の配線例を示す軸方向の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る刺激回路の電気的構成を示す機能ブロック図である。 従来の電極リードを生体の皮下に植込む手順を示す説明図である。図6Aは、電極リードの植込み手順1を示す説明図である。図6Bは、電極リードの植込み手順2を示す説明図である。図6Cは、電極リードの植込み手順3を示す説明図である。図6Dは、電極リードの植込み手順4を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る1本の電極リードを生体の皮下に植込みを行う手順を示す説明図である。図7Aは、電極リードの植込み手順1を示す説明図である。図7Bは、電極リードの植込み手順2を示す説明図である。図7Cは、電極リードの植込み手順3を示す説明図である。図7Dは、電極リードの植込み手順4を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る1本の電極リードを含む電気刺激装置を生体の皮下に植込んだ状態を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る3本の電極リードを生体の皮下に植込む手順を示す説明図である。図9Aは、3本の電極リードの植込み手順1を示す説明図である。図9Bは、3本の電極リードの植込み手順2を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る3本の電極リードを含む電気刺激装置を生体の皮下に植込んだ状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る電極リードの概略構成例を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態例について説明する。以下に述べる実施形態例は、本発明の好適な具体例である。そのため、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、下記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。例えば、以下の説明で挙げる各パラメータの数値的条件は好適例に過ぎず、説明に用いた各図における寸法、形状及び配置関係も概略的なものである。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
説明は、以下の順序で行う。
1.第1の実施形態
1−1.電気刺激装置の全体構成
1−2.電極リードの構成
1−3.電極リード内の導線の第1の配線構成
1−4.刺激回路の回路構成
1−5.電極リードの植込み方法
2.第2の実施形態
2−1.電極リードの構成
3.変形例
<1.第1の実施形態>
[1−1.電気刺激装置の全体構成]
始めに、本発明の第1の実施形態に係る電気刺激装置1の機械的な構成例を図1と図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気刺激装置1を構成する電極リード2A〜2Cと、刺激装置20の概略構成例を示す斜視図である。
図2は、連結された電極リード2A〜2Cの概略構成例を示す斜視図である。図2Aは、1本の電極リード2Aの概略構成例を示す斜視図である。図2Bは、3本の電極リード2A〜2Cを直列に連結した連結リード2の概略構成例を示す斜視図である。
電気刺激装置1は、神経又は筋肉の電気刺激に用いられる装置である。この電気刺激装置1は、生体内に植込まれた電極リード2A〜2Cの刺激電極5A〜5Cに電気的刺激信号を供給することにより、生体内の神経又は筋肉を刺激するものである。この電気刺激装置1は、生体内に植え込まれ、電気的刺激信号を神経又は筋肉に導いて刺激するために用いられる電極リード2A〜2Cと、刺激電極5A〜5Cに電気的刺激信号を供給する刺激装置20とを備える。以降の説明では、皮下にある神経を電気刺激する末梢神経刺激療法(PNFS)に利用できる電気刺激装置1を例に説明を行う。
ここで、直列に連結された電極リード2A〜2Cが、エクステンションリード24を介して刺激装置20に接続された状態において、刺激装置20に対して近い位置に配置される側の電極リード2A〜2Cの端部を「近位端」と称し、刺激装置20に対して遠い位置に配置される側の端部を「遠位端」と称する。すなわち、電極リード2A〜2Cにおいて、差込み部3A〜3Cが設けられた側の端部は近位端となり、コネクタ7A〜7Cが設けられた側の端部は遠位端となる。
始めに、図1と図2Aを参照して、電極リード2Aの構成について説明する。
電極リード2Aは、可撓性を有する長尺体として構成されるリード部6Aを有する。リード部6Aの遠位端には、電極リード2Aと連結する電極リード2Bの差込み部3Bが差し込まれるコネクタ7Aが設けられている。また、リード部6Aの近位端には、エクステンションリード24のコネクタ25に差し込まれる差込み部3Aが設けられている。差込み部3Aに設けられる差込み端子4A(第1の端子部の一例)の端子数は、コネクタ7Aに設けられているコネクタ端子8A(第2の端子部の一例)の端子数と同数としてある。なお、本実施形態では、図2Aに示すように8個の差込み端子4Aがリード部6Aに設けられている。
そして、電極リード2Aは、リード部6Aの近位端(一端)にある差込み部3A、及びリード部6Aの遠位端(他端)にあるコネクタ7Aの間に設けられる2個の刺激電極5Aを有している。刺激電極5Aのリード部6Aに沿った軸方向の長さは、例えば3mmとしてある。この刺激電極5Aは、差込み端子4Aと導線9(後述する図4を参照)によって電気的に接続され、差込み端子4Aから供給された電気的刺激信号により生体内の神経を電気刺激する。リード部6Aは、電極リード2Aを生体内に植込んだときに2個の刺激電極5Aが生体に接触するように刺激電極5Aを固定している。
コネクタ7Aは、その内周面上にコネクタ端子8Aを有する。コネクタ端子8Aと差込み端子4Aとは、リード部6Aの内部に埋め込んで配線された導線9により電気的に接続されている。図2Aに示すコネクタ7Aの開口部7bには、電極リード2Bの差込み部3Bが差し込まれ、コネクタ7Aの内部でコネクタ端子8Aと、差込み部3Bの差込み端子4Bとが電気的に接続される。コネクタ7Aの外径は、植込み時に低侵襲となるように3〜9mm程度であることが好ましい。
差込み端子4A、刺激電極5A及びコネクタ端子8Aは、リード部6Aの外周方向に沿って形成され、軸方向に一定の間隔を空けて配置されている。
そして、差込み部3Aと、近位端側の刺激電極5Aの間には、皮下に植込まれた刺激電極5Aの位置を調整する電極位置調整部の一例として用いられる電極位置調整マーカ11Aが形成される。電極位置調整マーカ11Aとしてリード部6Aの外周面に所定の間隔で付された目盛りの間隔の長さは、刺激電極5Aの1つの電極の軸方向の長さに対して、所定数倍としてある。本実施形態では、電極位置調整マーカ11Aの目盛りの間隔を、刺激電極5Aの軸方向の長さ(3mm)の1/2倍とした1.5mmとしてある。このため、刺激電極5Aの個々の電極の長さを1単位とした場合に、1/2単位毎に刺激電極5Aの植込み位置を変更し、疼痛を緩和するための適切な植込み位置を探ることができる。
また、コネクタ7Aと、遠位端側の刺激電極5Aの間には、皮下に植込まれた電極リード2Aの位置合せを行う位置合せ部の一例として用いられる位置合せマーカ12Aが形成される。位置合せマーカ12Aとしてリード部6Aの外周面に所定の間隔で付された目盛りは、均等な間隔を空けてある。本実施形態では、位置合せマーカ12Aの目盛りの間隔を、例えば1mm毎としてある。
なお、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aとして形成される目盛りは、生体への影響が少ない塗料をリード部6Aの外周面に塗布したものである。
図1に示すように、リード部6Aの近位端には、差込み部3Aと、エクステンションリード24に設けられたコネクタ25とを固定する固定部の一例として係合部材10Aが設けられている。係合部材10Aは、リード部6Aの外周上にリード部6Aから突出するように形成されており、リード部6Aの近位端には、エクステンションリード24に設けられたコネクタ25の不図示の溝部に係合する不図示の爪部が形成されている。この爪部は、電極リード2Bのリード部6Bに形成される爪部10a(後述する図3を参照)と同様の形状としてある。
電極リード2Bは、リード部6Bに4個の刺激電極5Bを設けており、この点が電極リード2Aと異なる。その他の電極リード2Bが有する差込み部3B、差込み端子4B、リード部6B、コネクタ7B、コネクタ端子8B、係合部材10B、電極位置調整マーカ11B、位置合せマーカ12Bは、それぞれ電極リード2Aが有する差込み部3A、差込み端子4A、リード部6A、コネクタ7A、コネクタ端子8A、係合部材10A、電極位置調整マーカ11A、位置合せマーカ12Aと同じものである。
電極リード2Cは、電極リード2Aと同様の機能及び構成を有する。すなわち、電極リード2Cが有する差込み部3C、差込み端子4C、刺激電極5C、リード部6C、コネクタ7C、コネクタ端子8C、係合部材10C、電極位置調整マーカ11C、位置合せマーカ12Cは、それぞれ電極リード2Aが有する差込み部3A、差込み端子4A、刺激電極5A、リード部6A、コネクタ7A、コネクタ端子8A、係合部材10A、電極位置調整マーカ11A、位置合せマーカ12Aと同じものである。
そして、少なくとも2本の電極リードが、各電極リードに設けられた差込み端子とコネクタ端子の接続により直列に連結される。本実施の形態では、図2Bに示すように、3本の電極リード2A〜2Cが順に連結された例を示している。そして、図1に示すように、電極リード2Aのコネクタ7Aに電極リード2Bの差込み部3Bが差し込まれ、係合部材10Bによってコネクタ7Aと差込み部3Bが固定されることにより、コネクタ端子8Aと差込み端子4Bが接続される。また、電極リード2Bのコネクタ7Bに電極リード2Cの差込み部3Cが差し込まれ、係合部材10Cによってコネクタ7Bと差込み部3Cが固定されることにより、コネクタ端子8Bと差込み端子4Cが接続される。以降の説明では、直列に連結された電極リード2A〜2Cを、連結リード2と呼ぶ。
次に、再び図1を参照して刺激装置20の構成について説明する。
刺激装置20は、筐体21と、筐体21から突出するコネクタ22と、コネクタ22に一端が接続されるエクステンションリード24とを有する。筐体21の内部には、電極リード2A〜2Cが有する刺激電極5A〜5Cに対して電気的刺激信号を供給する刺激回路30が設けられている。
そして、刺激装置20は、直列に連結した少なくとも2本の電極リードが有する刺激電極のうち任意の1個の刺激電極に独立して電気的刺激信号を供給することができる。例えば、電極リード2A,2Bが直列に連結されている場合に、刺激装置20は、電極リード2Aが有する2個の刺激電極5Aのうち、いずれか1個の刺激電極5Aだけに電気的刺激信号を供給することができる。
以降の説明では、刺激装置20に対して近い位置に配置される側のエクステンションリード24の端部を「近位端」と称し、刺激装置20に対して遠い位置に配置される側の端部を「遠位端」と称する。すなわち、エクステンションリード24において、リード部26に差込み端子23が設けられた側の端部は近位端となり、コネクタ25が設けられた側の端部は遠位端となる。
筐体21は、比較的硬く、生体適合性がある金属や樹脂、例えばチタンやエポキシ等の素材を用いて、略直方体形状に形成されている。また、筐体21には、エクステンションリード24に形成された差込み端子23が差し込まれるコネクタ22が設けられている。
エクステンションリード24は、可撓性を有する長尺体として構成されるリード部26を有する。エクステンションリード24の内部には不図示の導線が配線されており、コネクタ25の内部に形成される不図示のコネクタ端子と、差込み端子23とが一意に対応付けられて電気的に接続されている。
差込み端子23は、筐体21のコネクタ22に差し込まれると、コネクタ22内の不図示のコネクタ端子に電気的に接続される。差込み端子23に形成された8個の端子は、差込み端子4Aに形成された8個の端子と同様の構成としてあり、エクステンションリード24の近位端側に保持されている。そして、差込み端子23は、コネクタ22を介して筐体21の内部の刺激回路30と電気的に接続されている。
コネクタ25には、電極リード2Aの差込み部3Aが差し込まれる。コネクタ25には、差込み部3Aの差込み端子4Aに対応する位置に、コネクタ7Aのコネクタ端子8Aと同様の構成とした8個のコネクタ端子が形成されている。そして、コネクタ25に、電極リード2Aの差込み部3Aを差し込んで接続する構成は、電極リード2Aのコネクタ7Aに電極リード2Bの差込み部3Bを差し込んで接続する構成と同様としてある。
刺激回路30は、回路基板上にカスタムIC等の小型な部品を実装した回路であり、電源部から供給された電力によって電気的刺激信号を生成する。そして、刺激回路30は、生成した電気的刺激信号を刺激電極5A〜5Cの個々の電極に対し、独立して供給する制御を行う。このため、刺激回路30と、刺激電極5A〜5Cの各電極が対応づけられる差込み端子23の各端子とが、エクステンションリード24に埋め込まれている各導線(図示略)で電気的に接続されている。なお、刺激回路30の電気的な構成については後述する(図5)。
上述した差込み端子4A〜4Cと、刺激電極5A〜5Cは、共に略円環状に形成され、リード部6A〜6Cの外周面に埋め込まれて保持されている。同様に、エクステンションリード24の差込み端子23も略円環状に形成され、リード部26の外周面に埋め込まれて保持されている。また、差込み端子4A〜4C,23、刺激電極5A〜5C、コネクタ端子8A〜8C、及びエクステンションリード24のコネクタ25内の不図示のコネクタ端子、リード部6A〜6C内に配線される導線9、及びエクステンションリード24内の不図示の導線には、導電性があって生体適合性がある素材が用いられる。この素材として、例えばステンレス鋼、MP35N合金、プラチナ、又はプラチナ合金(例えば、プラチナ90%/イリジウム10%合金)等がある。
リード部6A〜6C、エクステンションリード24のリード部26は、柔軟性があって、かつ生体適合性がある素材、例えばシリコーンやポリウレタン等の樹脂素材によって形成されており、その外径は、植込み時に低侵襲となるように1〜3mm程度であることが好ましい。また、コネクタ7A〜7C、25、係合部材10A〜10Cは、柔軟性があって、かつ生体適合性がある素材、例えばシリコーンやポリウレタン等の樹脂素材によって形成される。ただし、コネクタ7A〜7C、25、係合部材10A〜10Cに用いられる素材は、樹脂素材に限定されず、柔軟性があって、かつ生体適合性がある素材であればどのような素材であってもよい。
[1−2.電極リードの構成]
続いて、図3を参照して、電極リード2A,2Bを連結する際の構成の詳細について説明する。
図3は、電極リード2Aの遠位端、及び電極リード2Bの近位端の概略内部構成例を示す軸方向の断面図である。図3Aは、2本の電極リード2A,2Bの連結前の状態を示す断面図である。図3Bは、2本の電極リード2A,2Bの連結後の状態を示す断面図である。なお、図3では、導線9の記載を省略してある。
電極リード2Aが有するコネクタ7Aの遠位端には、電極リード2Bの差込み部3Bの外径とほぼ同じ内径とした開口部7bが形成される。また、コネクタ7Aの遠位端には、外周方向に沿って溝部7aが形成される。また、電極リード2Aのコネクタ7Aの内部には、開口部7bから近位端に向けて開口部7bと同じ内径とした略円筒状の空間である収容部7cが形成される。この収容部7cには、電極リード2Bの差込み部3Bが収容される。
収容部7cの内周面上には、コネクタ7Aの軸方向に沿って8個のコネクタ端子8Aが設けられている。コネクタ端子8Aの各端子の配置は、収容部7cに収容される差込み部3Bに設けられた差込み端子4Bの各端子の配置に対応している。そして、コネクタ端子8Aと刺激電極5Aとが、導線9によって、リード部6A内で電気的に接続されている。導線9の具体的な配線構成例については、後述する図4に示す。
コネクタ端子8Aは、固定機構の一例としてコイル状の金属バネであるガータスプリングによって構成されており、開口部7bの内周に対して内側に少し張り出している。また、電極リード2Bの差込み端子4Bは、ガータスプリングの内周部分に合致する凹部として形成してある。これにより、ガータスプリングの内周部分に差し込まれた差込み部3Bの差込み端子4Bに対して、ガータスプリングが締め付けることにより、コネクタ7Aが差込み部3Bを固定する。このため、電極リード2Aのコネクタ7Aから電極リード2Bの差込み部3Bが外れにくくなる。
コネクタ7Aの開口部7b付近には、電極リード2Bとの係合機構としての溝部7aが、コネクタ7Aの外周面に設けられている。溝部7aは、開口部7bの遠位端から所定の長さだけ離れた位置に形成される。開口部7bから溝部7aまでのコネクタ7Aの外周の径は、溝部7aより近位端側のコネクタ7Aの外周の径よりも小さくすることでコネクタ7Aの外周面に段差を形成してある。この段差により、係合部材10Bの爪部10aと、溝部7aとの接続が容易となる。
そして、差込み部3Bがコネクタ7Aに差し込まれ、溝部7aに、電極リード2Bの係合部材10Bに設けられた爪部10aが係合することで、電極リード2Aと電極リード2Bとが構造的に接続される。この係合部材10Bは、シリコーン等の柔軟性のある素材で構成されるため、電極リード2Bの電極リード2Aへの装着及び取り外しを、少ない力で容易に行うことが可能となる。
収容部7cの近位端付近には、収容部7cの軸方向と直交する方向に固定ねじ穴7dが形成されている。この固定ねじ穴7dにねじ込まれた固定ねじ7eによって、差込み部3Bの先端付近がコネクタ7Aに固定される。固定ねじ7eの先端が接する差込み部3Bの先端付近には、不図示の固定部が略円環状に形成され、外周面に埋め込まれて保持されている。これにより、電極リード2Bが、電極リード2Aに強固に連結される。固定ねじ7eと固定部には、比較的硬く、生体適合性がある素材、例えばステンレス鋼が用いられる。
[1−3.電極リード内の導線の第1の配線構成]
続いて、図4を参照して、連結リード2に配される導線9の詳細について説明する。
図4は、連結リード2に配される導線9の第1の配線構成例を示す軸方向の断面図である。
上述したように、電極リード2A〜2Cが直列に連結された連結リード2には、合計8個の刺激電極5A〜5Cが設けられている。刺激電極5A〜5Cは、刺激装置20に最も近い電極リード2Aの差込み端子4Aに1対1に対応付けられており、差込み端子4Aの配置に従って、直列に連結された電極リード2A〜2Cに順に配置されている。
ここで、連結リード2に設けられた刺激電極5A〜5Cに対して、近位端から遠位端に向けて連続する電極番号として“0”〜“7”の符号を順に付し、それぞれの電極番号を図4に示している。このような電極番号の割り振りは、後述する図5に示す刺激回路30の制御部35によって行われる。
始めに、電極リード2Aの導線9の配線例を説明する。
電極リード2Aでは、導線9が、差込み端子4Aとコネクタ端子8Aと刺激電極5Aとのうちの少なくとも2つを電気的に接続している。すなわち、導線9は、差込み端子4Aとコネクタ端子8A、コネクタ端子8Aと刺激電極5A、又は差込み端子4Aと刺激電極5Aとを接続している。そして、電極リード2Aでは、近位端から遠位端に向けて順番に配置された2個の刺激電極5Aと、遠位端から近位端に向けて配置された8個の差込み端子4Aのうち、刺激電極5Aと同数の2個の差込み端子4Aが、導線9によって遠位端から近位端側に向けて順番に電気的に接続される。また、2個のコネクタ端子8Aが、刺激電極5Aに接続された2個の差込み端子4Aと、導線9によって遠位端から近位端に向けて順番に電気的に接続される。
以下の説明では、差込み端子4Aを構成する個々の端子に対して遠位端から近位端に向けて順に端子番号“0”〜“7”を付し、コネクタ端子8Aを構成する個々の端子についても、遠位端から近位端に向けて順に端子番号“0”〜“7”を付する。そして、差込み端子4Aの端子番号“0”〜“7”の端子に接続されるそれぞれの導線9を識別するため、これらの導線9に対して、導線9(0)〜9(7)とした導線番号を付する。
ただし、本実施形態において、刺激電極5A〜5Cに接続される差込み端子4A〜4Cの一部の端子は、刺激電極5A〜5Cに接続した後、コネクタ端子8A〜8Cの一部の端子にも導線9で接続されるため、刺激電極5A〜5Cと差込み端子4A〜4Cを接続する導線9と区別する必要がある。このため、以下の説明では、導線9の符号として、導線9(“差込み端子の端子番号”,“1”),導線9(“差込み端子の端子番号”,“2”)を用いる。ここでは、差込み端子4A〜4Cの一部の端子が刺激電極5A〜5Cのいずれかに接続される場合に“1”とする。刺激電極5A〜5Cのいずれかに接続された差込み端子4A〜4Cの一部の端子が、刺激電極5A〜5Cに接続した後、コネクタ端子8A〜8Cの一部の端子に接続される場合に“2”とする。
図4を参照して導線9の配線例を具体的に説明する。
電極リード2Aでは、刺激電極5A〜5Cに電気的刺激信号を供給する差込み端子4Aの端子数(8個)が、電極リード2B,2Cの刺激電極5B,5Cに電気的刺激信号を供給するコネクタ端子8Aの端子数(6個)に刺激電極5Aの電極数(2個)を加えた数としてある。そして、電極リード2Aでは、電極番号が“0”,“1”の2個の刺激電極5Aと、端子番号“0”,“1”の2個の差込み端子4Aが、それぞれ導線9(0,1),9(1,1)によって順番に接続される。このため、刺激装置20から電極リード2Aの端子番号“0”,“1”の差込み端子4Aに供給された電気的刺激信号が、導線9(0,1),9(1,1)を経て、電極番号が“0”,“1”の刺激電極5Aに供給され、刺激電極5Aが生体を電気刺激することができる。
また、端子番号“2”〜“7”の6個の差込み端子4Aと、端子番号“0”〜“5”の6個のコネクタ端子8Aが、それぞれ電極リード2Aの導線9(2)〜9(7)によって順番に接続される。
さらに、電極番号が“0”,“1”の2個の刺激電極5Aと、端子番号“6”,“7”の2個のコネクタ端子8Aが、それぞれ電極リード2Aの導線9(0,2),9(1,2)によって順番に接続される。
次に、電極リード2Bの導線9の配線例を説明する。
電極リード2Bでは、刺激電極5B,5Cに電気的刺激信号を供給する差込み端子4Bの端子数(6個)が、電極リード2Cの刺激電極5Cに電気的刺激信号を供給するコネクタ端子8Bの端子数(2個)に刺激電極5Bの電極数(4個)を加えた数としてある。また、導線9が、差込み端子4Bとコネクタ端子8Bと刺激電極5Bとのうちの少なくとも2つを電気的に接続している。すなわち、導線9は、差込み端子4Bとコネクタ端子8B、コネクタ端子8Bと刺激電極5B、又は差込み端子4Bと刺激電極5Bとを接続している。そして、電極リード2Bでは、近位端から遠位端に向けて配置された4個の刺激電極5Bと、遠位端から近位端に向けて配置された8個の差込み端子4Bのうち、刺激電極5Bと同数の4個の差込み端子4Bが、導線9によって順番に電気的に接続される。また、遠位端から近位端に向けて配置された4個のコネクタ端子8Bと、刺激電極5Bに接続された4個の差込み端子4Bが、導線9によって遠位端から近位端に向けて順番に電気的に接続される。
具体的に説明すると、電極リード2Bでは、電極番号が“2”〜“5”の4個の刺激電極5Bと、端子番号“0”〜“3”の4個の差込み端子4Bが、それぞれ導線9(0,1)〜9(3,1)によって順番に接続される。このため、電極リード2Aのコネクタ7Aに、電極リード2Bの差込み部3Bが差し込まれ、コネクタ端子8Aと差込み端子4Bが接続されると、端子番号“0”〜“3”の差込み端子4Bは、電極リード2Aの端子番号“2”〜“5”の差込み端子4Aと電気的に接続される。これにより、刺激装置20から電極リード2Aの端子番号“2”〜“5”の差込み端子4Aに供給された電気的刺激信号が、電極リード2Bの導線9(0,1)〜9(3,1)を経て、電極番号が“2”〜“5”の刺激電極5Bに供給され、刺激電極5Bが生体を電気刺激することができる。
また、端子番号“4”〜“7”の4個の差込み端子4Bと、端子番号“0”〜“3”の4個のコネクタ端子8Bとが、それぞれ電極リード2Bの導線9(4)〜9(7)によって順番に接続される。
さらに、電極番号が“2”〜“5”の4個の刺激電極5Bと、端子番号“4”〜“7”の4個のコネクタ端子8Bが、それぞれ電極リード2Bの導線9(0,2)〜9(3,2)によって順番に接続される。
次に、電極リード2Cの導線9の配線例を説明する。
電極リード2Cでは、刺激電極5Cに電気的刺激信号を供給する差込み端子4Cの端子数(2個)が刺激電極5Cの電極数(2個)と同数としてある。また、導線9が、差込み端子4Cとコネクタ端子8Cと刺激電極5Cとのうちの少なくとも2つを電気的に接続している。すなわち、導線9は、差込み端子4Cとコネクタ端子8C、コネクタ端子8Cと刺激電極5C、又は差込み端子4Cと刺激電極5Cとを接続している。そして、電極リード2Cでは、近位端から遠位端に向けて配置された2個の刺激電極5Cと、遠位端から近位端に向けて配置された8個の差込み端子4Cのうち、刺激電極5Cと同数の2個の差込み端子4Cが、導線9によって順番に電気的に接続される。また、遠位端から近位端に向けて配置された2個のコネクタ端子8Cと、刺激電極5Cに接続された2個の差込み端子4Cが、導線9によって遠位端から近位端に向けて順番に電気的に接続される。
具体的に説明すると、電極リード2Cでは、電極番号が“6”,“7”の2個の刺激電極5Cと、端子番号“0”,“1”の2個の差込み端子4Cが、それぞれ導線9(0,1),9(1,1)によって順番に接続される。このため、電極リード2Bのコネクタ7Bに、電極リード2Cの差込み部3Cが差し込まれ、コネクタ端子8Bと差込み端子4Cが接続されると、端子番号“0”,“1”の差込み端子4Cは、電極リード2Bの端子番号“4”,“5”の差込み端子4Bと電気的に接続される。さらに、端子番号“4”,“5”の差込み端子4Bは、電極リード2Aの端子番号“6”,“7”の差込み端子4Aと電気的に接続されている。
これにより、刺激装置20から電極リード2Aの端子番号“6”,“7”の差込み端子4Aに供給された電気的刺激信号が、電極リード2Cの導線9(0,1),9(1,1)を経て、電極番号が“6”,“7”の刺激電極5Cに供給され、刺激電極5Cが生体を電気刺激することができる。
また、端子番号“2”〜“7”の6個の差込み端子4Cと、端子番号“0”〜“5”の6個のコネクタ端子8Cが、それぞれ電極リード2Cの導線9(2)〜9(7)によって順番に接続される。
さらに、電極番号が“6”,“7”の2個の刺激電極5Cと、端子番号“6”,“7”の2個のコネクタ端子8Cが、それぞれ電極リード2Cの導線9(0,2),9(1,2)によって順番に接続される。
なお、本実施形態において電極リード2Cのコネクタ7Cに接続される電極リードは存在しないため、コネクタ端子8Cが生体に露出しないように、開口部7bをキャップ等によって密閉し、コネクタ7Cを塞ぐことが望ましい。
このように電極リード2A〜2Cを直列に連結することで、電極番号が“0”〜“7”である8個の刺激電極5A〜5Cが、電極リード2Aの端子番号“0”〜“7”の差込み端子4Aにそれぞれ電気的に接続される。このため、刺激装置20から差込み端子4Aの特定の端子番号の端子に電気的刺激信号を供給すれば、この端子番号に一意に対応する電極番号の刺激電極5A〜5Cから電気的刺激信号が生体内の神経に出力され、疼痛部位を電気刺激することが可能となる。
[1−4.刺激回路の回路構成]
次に、刺激装置20に収納された刺激回路30の電気的な構成について、図5を参照して説明する。
図5は、刺激回路30の電気的構成を示す機能ブロック図である。
刺激回路30は、コイル部31と、充電部32と、充電池33と、通信部34と、制御部35と、刺激パラメータ設定部36と、発振部37と、電極構成設定部38と、スイッチ部39とを備える。
刺激回路30は、電源部の一例としてのコイル部31と、充電部32と、充電池33とを備える。コイル部31は、例えばコイルとコンデンサで構成される共振回路である。コイル部31は、充電池33の充電を行う場合、不図示の体外に配置されたコントローラから送信される充電用の電磁波を受信する。そして、電磁波の受信に伴ってコイル部31から発生する交流電流が充電部32に出力される。また、コイル部31は不図示の体外に配置されたコントローラから送信される、所定の情報が乗せられた電磁波を受信し、受信した電磁波が当該コイル部31から通信部34に出力される。
充電部32は、不図示の整流回路を内蔵し、コイル部31から出力された交流電流を直流電流に変換して電力を取得する。そして、取得した電力で充電池33の充電を行う。充電池33は、例えばリチウムイオン電池等の充電可能な電池である。この充電池33は、蓄積している電力を、刺激回路30を構成する各ブロックに供給している。
通信部34は、コイル部31が受信した電磁波を復調し、電磁波に乗せられている情報を取り出す。そして、取り出した情報を、制御部35を介して刺激パラメータ設定部36及び電極構成設定部38に出力する。刺激パラメータ設定部36に出力される情報は、電気的刺激信号の刺激強度に関する情報(以下、「刺激パラメータ」という)であり、電極構成設定部38に出力される情報は、刺激電極5A〜5Cの電極構成に関する情報(以下、「電極構成情報」という)である。
電気的刺激信号の刺激強度は、当該電気的刺激信号のパルス電圧、パルス電流、パルス幅あるいは周波数により決定されるものであり、これらパルス電圧等の値が、刺激パラメータとして設定される。また、電極構成情報は、電気的刺激信号の極性を変更するための情報と、電気的刺激信号を出力する刺激電極5A〜5Cの電極番号に対応したコネクタ22のコネクタ端子をスイッチ部39に選択させるための情報とを含む信号である。
刺激パラメータ設定部36は、通信部34から入力される刺激パラメータに基づいて、発振部37で発生する電気的刺激信号の刺激強度を変更するための刺激強度変更信号を生成する。発振部37は、刺激パラメータ設定部36から入力される刺激強度変更信号に基づいて電気的刺激信号を生成し、生成した電気的刺激信号をスイッチ部39に出力する。
電極構成設定部38は、通信部34から入力される電極構成情報に基づいて、発振部37が発生した電気的刺激信号を出力する刺激電極5A〜5Cの電極番号に対応したコネクタ22のコネクタ端子を選択するための、電極構成選択信号を生成する。なお、刺激パラメータ設定部36から出力される刺激強度変更信号は発振部37に出力され、電極構成設定部38から出力される電極構成選択信号はスイッチ部39に出力される。
スイッチ部39は、電極構成設定部38から入力される電極構成選択信号に基づいて、発振部37から入力される電気的刺激信号を出力する刺激電極5A〜5Cの電極番号に対応したコネクタ22のコネクタ端子を決定する。なお、制御部35には、例えばマイクロコンピュータ等が用いられ、刺激回路30の各ブロックを制御する。
[1−5.電極リードの植込み方法]
次に、従来の電極リードの植込み方法と、本実施形態に係る電極リードの植込み方法について説明する。
<従来の電極リードの植込み方法>
始めに、SCSシステムを応用して、末梢神経刺激療法を行うための従来の電極リードの植込み方法について説明する。
図6は、従来の電極リード104を生体100の皮下に植込む手順を示す説明図である。図6A〜図6Dは、電極リード104の植込み手順1〜4を示す説明図である。
(手順1)
医師は、診察により、患者の生体100における疼痛領域101のうちで、最大疼痛部位102を特定する(図6A)。
(手順2)
次に、医師は、中空の穿刺針103を、特定した最大疼痛部位102から離れた位置から皮下に穿刺し、穿刺針103の針先を特定した最大疼痛部位102に達するまで進める(図6B)。
(手順3)
次に、医師は、穿刺針103の中空部分にSCSシステムで用いられる電極リード104を挿入する(図6C)。この電極リード104の一端には、図6Dに示す刺激電極106が設けられているため、この刺激電極106が最大疼痛部位102に一致するように電極リード104が挿入される。
(手順4)
その後、医師は、電極リード104を生体100内に植込んだまま、生体100から穿刺針103を抜き、さらに電極リード104上から穿刺針103を取り去る。そして、電極リード104の差込み端子105を不図示の体外の刺激装置と接続し、この体外の刺激装置から電極リード104の刺激電極106に様々なパターンの電気的刺激信号を供給して、疼痛緩和に適した刺激電極106の最大疼痛部位102における位置や電気的刺激信号等を調整し、決定する。最後に、医師は、電極リード104の差込み端子105を刺激装置107と接続し(図6D)、電極リード104と共に刺激装置107を生体内の皮下に植込む。
このような従来の電極リード104では、最大疼痛部位102の近傍だけを電気刺激するに過ぎず、疼痛領域101の全体を電気刺激できなかった。また、最大疼痛部位102の位置が変化したときには、電極リード104を植込み直す以外の方法では変化した最大疼痛部位102に追従して電気刺激を与えることができなかった。また、1本の電極リード104では一箇所にしか電気刺激を与えられない。さらに、刺激装置107により、広範囲の疼痛領域101に電気刺激を与えるためには強い電圧の電気的刺激信号を刺激電極106に供給する必要があるため、刺激に伴う不快感を与える可能性があった。また、刺激電極106を最大疼痛部位102に置くことで、電極リード104の端部が最大疼痛部位102内で機械的刺激となって、潰瘍や紅斑が生じやすくなり、さらに状態を悪化させる場合があった。
<本実施形態に係る電極リードの植込み方法>
(A.1本の電極リードを植込む場合)
図7は、1本の電極リード2Aを生体40の皮下に植込みを行う手順を示す説明図である。図7A〜図7Dは、電極リード2Aの植込み手順1〜4を示す説明図である。
図8は、1本の電極リード2Aを含む電気刺激装置1を生体40の皮下に植込んだ状態を示す説明図である。
(手順1)
医師は、診察により、患者の生体40における疼痛領域41及び最大疼痛部位42を特定した後、この特定した疼痛領域41及び最大疼痛部位42に基づいて、電極リード2Aを皮下に挿入する位置44aと、皮下に挿通させた電極リード2Aを体表に挿出する位置44b、及び刺激電極5Aの植込み予定部位44cを決定する。そして、医師は、サージカルマーキングペン43を用いて、決定した挿入出位置44a,44b及び刺激電極5Aの植込み予定部位44cを示す印を生体40の皮膚に描き込む(図7A)。このとき、挿入出位置44a,44bは、この挿入出位置44a,44bの2点を通る直線が刺激電極5Aの植込み予定部位44cを通る位置に決定される。
(手順2)
次に、医師は、略直線の状態で決定した挿入出位置44a,44bを通り、刺激電極5Aがその植込み予定部位44cに収まるように、電極リード2Aを生体40の体表面に沿わせる。そして、医師は、挿入位置44aに位置合せマーカ12Aを押し当て、位置合せマーカ12Aの目盛りを読み取る(図7B)。これにより、位置合せマーカ12Aの遠位端から挿入位置44aまでの長さを求めることができる。
(手順3)
次に、医師は、生体40の体表面に沿わせた電極リード2Aを離した後、決定した挿入出位置44a,44b上に小切開45a,45bを加える。続いて、挿入部である小切開45aの切開口から牽引ワイヤ46を挿入し、生体40の真皮と筋肉の間にある皮下組織内に押し進め、挿出部である小切開45bの切開口から体表へ牽引ワイヤ46を出す。これにより、小切開45a,45bの間で、牽引ワイヤ46が皮下に挿通された状態となる。その後、医師は、皮下から露出している牽引ワイヤ46に電極リード2Aの差込み部3Aの先端を取り付け、手順2で読み込んだ位置合せマーカ12Aの目盛りと小切開45aの位置が一致するまで、牽引ワイヤ46を引っ張って電極リード2Aを牽引する(図7C)。これにより、刺激電極5Aは植込み予定部位44cの皮下に収まる。
(手順4)
次に、医師は、電極リード2Aの差込み部3Aを、体外の刺激装置47に接続されたエクステンションリード48のコネクタ49に差し込む。この体外の刺激装置47は、内部に刺激回路30と同様の構成とした刺激回路を備えるものである。そして、医師は、体外の刺激装置47を用いて生体40に電気刺激を行い、疼痛緩和の程度を確認しながら刺激電極の位置の調整や、電気的刺激信号等の決定を行う。この刺激において、疼痛を十分に緩和できないことが判明すると、刺激電極5Aの植込み位置を変える必要がある。このとき、医師は、小切開45bから露出している電極位置調整マーカ11Aを見ながら、1/2単位(1.5mm)ずつ刺激電極5Aの植込み位置をリード部6Aの軸方向に移動させる。その後、医師は、疼痛の緩和に適した刺激電極5Aの位置、電気的刺激信号等を決定する(図7D)。
(手順5)
次に、医師は、小切開45aを切開して広げ、その切開口から鈍的切開により皮下ポケットを作製する。そして、電極リード2Aの生体40から露出している部分を螺旋状にまとめて、コネクタ7Aと共に作製した皮下ポケットに押し込む。そして、医師は、小切開45aの広げられた切開口を縫合する。なお、コネクタ7Aの開口部7bはキャップ等によって密閉され、開口部7bは塞がれる。
(手順6)
最後に、医師は、電極リード2Aと刺激装置20を接続し、刺激装置20を皮下に植込んで、電気刺激装置1の植込みを完了する(図8)。刺激装置20の植込みは、図8のように小切開45bを切開により広げて、この切開口の皮下にポケットを作製して行うこともできるし、小切開45bから皮下トンネルを作製し、この皮下トンネルに繋がる他の部位に皮下ポケットを作製して行うこともできる。刺激装置20は、一般的に患者の腰部又は腹部に形成された皮下ポケット内に収容されるが、電極リード2Aの差込み部3Aが刺激装置20の植込み予定の皮下ポケットに届く場合には、刺激装置20のコネクタ22に直接差し込まれて接続される。一方、電極リード2Aの差込み部3Aが刺激装置20の植込み予定の皮下ポケットに届かない場合は、エクステンションリード24を介して電極リード2Aと刺激装置20が接続される。
(B.3本の電極リードを植込む場合)
次に、本実施形態に係る電極リード2A〜2Cの植込み方法について説明する。
図9は、3本の電極リード2A〜2Cを生体40の皮下に植込む手順を示す説明図である。図9Aと図9Bは、3本の電極リード2A〜2Cの植込み手順を示す説明図である。
図10は、3本の電極リード2A〜2Cを含む電気刺激装置1を生体40の皮下に植込んだ状態を示す説明図である。
3本の電極リード2A〜2Cは、図7,図8に示した疼痛領域41よりも広い範囲の疼痛領域51における生体40を電気刺激するために用いられる。
(手順1)
始めに、医師は、診察により、患者の生体40における疼痛領域51及び最大疼痛部位52を特定する。次に、特定した疼痛領域51に基づいて、電極リード2Aの生体40への予定する挿入部、挿出部に小切開を加え、最大疼痛部位52を含む疼痛領域51の下端に電極リード2Aを植込む。なお、電極リード2Aを生体40に植込む手順は、上述した図7A〜図7Cの手順と同様に牽引ワイヤ46を用いるものであるため、電極リード2Aを生体40に植込むまでの図と詳細な説明を省略する。
(手順2)
次に、医師は、電極リード2Aを生体40の皮下に植込んだ手順と同様の手順を繰り返し、疼痛領域51に重なる位置に電極リード2Bを植込み、疼痛領域51の上端に電極リード2Cを植込む(図9A)。このとき、医師は、位置合せマーカ12A〜12Cを見ながら、植込み前に生体40の体表面で決定した位置に刺激電極5A〜5Cが植込まれるようにする。植込んだ電極リード2A〜2Cに設けられる電極数は、刺激装置20が制御可能な最大電極数(例えば、8個)以下となるようにする。また、刺激電極5A〜5Cが疼痛領域51に対して適切に配置されるように電極リード2A〜2Cの位置合せを行う。このとき、電極リード2A,2Cは、略平行に配置され、電極リード2Bは、電極リード2A,2Cの間で斜めに配置される。そして、電極リード2A〜2Cを直列に連結しやすくなるように、電極リード2Aのコネクタ7Aと電極リード2Bの差込み部3Bが近くに配置され、電極リード2Bのコネクタ7Bと電極リード2Cの差込み部3Cが近くに配置される。
(手順3)
次に、医師は、皮下に植込んだ電極リード2A〜2Cを直列に連結する(図9B)。この連結は、生体40から露出するコネクタ7Aに差込み部3Bを差込み、コネクタ7Bに差込み部3Cを差し込むことで行われる。そして、医師は、電極リード2Aの差込み部3Aを不図示の体外の刺激装置と接続し、この体外の刺激装置から様々なパターンの刺激を行う。そして、切開口から露出している電極位置調整マーカ11A〜11Cを見ながら、1/2単位(1.5mm)ずつ刺激電極5Aの植込み位置を移動させ、疼痛の緩和に適した電極リード2A〜2Cの位置、電気的刺激信号等を調整し、決定する。
(手順4)
次に、医師は、電極リード2A,2Bの接続部位、電極リード2B,2Cの接続部位、及び電極リード2Cのコネクタ7Cの付近を切開して、電極リード2A〜2Cの生体40から露出している部分を螺旋状にまとめて、コネクタ7A〜7Cと共に生体40の皮下に押し込む。そして、医師は、全ての切開口を縫合する。
(手順5)
最後に、医師は、電極リード2A〜2Cと刺激装置20を接続し、刺激装置20を皮下に植込んで、電気刺激装置1の植込みを完了する。上述したように刺激装置20は、一般的に患者の腰部又は腹部に形成された皮下ポケット内に収容される。また、上述したように電極リード2Aの差込み部3Aを刺激装置20のコネクタ22に直接差込んで接続するか、エクステンションリード24を介して刺激装置20に接続されるかが選択される。
以上説明した第1の実施形態例に係る電気刺激装置1によれば、予め読み取った位置合せマーカ12A〜12Cの目盛りの位置に基づいて、切開口から体内に挿通された電極リード2A〜2Cの位置を決定することができる。このため、皮下に植込まれ、体表面から視認できない電極リード2A〜2Cを目的の位置まで速やかに移動させ、疼痛を緩和できる適切な位置に刺激電極5A〜5Cを植込むことが容易となる。
また、電極位置調整マーカ11A〜11Cは、刺激電極5A〜5Cの軸方向の長さの1/2倍とした目盛りを有している。このため、医師は、電極位置調整マーカ11A〜11Cを見ながら1/2単位(1.5mm)ずつ刺激電極5A〜5Cを移動させて適切な位置に刺激電極5A〜5Cを配置しやすく、刺激電極5A〜5Cの位置の微調整を効率よく行うことができる。
また、電極位置調整マーカ11A〜11C、位置合せマーカ12A〜12Cは、リード部6A〜6Cの外周面に生体適合性のある塗料等が塗布されて形成されたものであり、リード部6A〜6Cの外周面に突起等はない。このため、リード部6A〜6Cの外径を必要以上に大きくすることがなく、生体40に低侵襲で電極リード2A〜2Cを植込むことができる。
また、狭い範囲の疼痛領域41に対しては、1本の電極リード2Aを生体40の皮下に植込んだだけでも末梢神経刺激療法により十分に疼痛を緩和する効果を得ることができる。さらに、広範囲の疼痛領域51に対して、3本の電極リード2A〜2Cを生体40の皮下に植込んで、複数の刺激電極5A〜5Cにより末梢神経刺激療法を行うことができる。これにより、従来よりも広範囲の疼痛領域51に配置した刺激電極5A〜5Cにより最大疼痛部位52に電気刺激を与えることが可能となる。このため、最大疼痛部位52を含む疼痛領域51の全体にわたって電気刺激を行い、疼痛を緩和することができる。
また、電気刺激装置1は、硬膜外腔に電極リードを植込むSCSシステムに対し、刺激装置20、電極リード2A〜2C、エクステンションリード24の全てを皮下に植込むことができるので、とても低侵襲な術式で行うことができ、患者の生体40に与える負担が小さい。また、SCSシステムでの硬膜外腔への電極リード植込みに際に起こる硬膜外血腫、神経損傷、硬膜穿刺といったトラブルを避けることができる。なお、エクステンションリード24のコネクタ25を差込み部に換え、エクステンションリード24の両端部に差込み部を設ける場合には、電極リード2A〜2Cそれぞれの近位端にコネクタを設け、遠位端に差込み部を設けた構成としてもよいことは言うまでもない。
また、電極リード2A〜2C内で、差込み端子4A〜4Cから刺激電極5A〜5Cに接続した導線9は、さらにコネクタ端子8A〜8Cに接続される。それゆえ、電極リード2A〜2C内における全ての差込み端子4A〜4Cと、全てのコネクタ端子8A〜8Cは、それぞれ導線9によって内部で接続される。このため、リード部6A〜6C内で配線される導線9の本数が減らないため、リード部6A〜6Cの径方向における導線9の配置に偏りがなくなり、リード部6A〜6Cがよじれたり、折れ曲がったりしても強度を保つ。また、リード部6A〜6Cに意図しない応力がかからないため、導線9の断線を防ぐことができる。特に、リード部6A〜6C内をマルチルーメン構造とし、このルーメン内を個々の導線9を通すことで、より強度を増すことができる。
また、医師は、電極リード2A〜2Cを、それぞれ略直線状に生体40の皮下に植込むことにより、電極リード2A〜2Cの両端を持ちながら容易に刺激電極5A〜5Cの位置を変えやすい。このため、医師は、刺激電極5A〜5Cの植込み位置を決定することが容易であり、SCSシステムに比べて手術時間を短くすることができる。また、電極リード2A〜2Cが生体40から露出する部分とコネクタ7A〜7Cとが、まとめて皮下に植込まれている。このため、患者が体位を変えても、電極リード2A〜2Cのまとめられた部分が患者の動きに追随するため、刺激電極5A〜5Cの位置ズレを抑えることができる。
また、従来であれば複数本の電極リードを植込むためには、マルチコネクタを有する刺激装置を用いたり、スプリッターと呼ばれる分配器を用いたりする必要があったが、複数本の電極リードを刺激装置から疼痛領域まで引き回してこなければならず、植込みの際にとても煩雑な作業となっていた。しかし、本実施形態に係る直列に連結された電極リード2A〜2Cでは、1本の電極リードを刺激装置20から疼痛領域まで引き回せばよく、植込みの負担を減らすことができる。
また、従来のSCSシステムでは、X線透視下で硬膜外腔に電極リードを植込むため、手術に長時間を要していた。しかし、本実施形態に係る電極リード2A〜2Cは、皮下に植込むため、X線透視を必要とせずに手術が可能であり、患者に対する放射線被曝のおそれがない。
<2.第2の実施形態>
[2−1.電極リード内の導線の第2の配線構成]
次に、本発明の第2の実施形態に係る電極リード13Aの構成について、図11を参照して説明する。
図11は、電極リード13Aの構成例を示す斜視図である。
本実施形態に係る電極リード13Aは、コネクタ7Aから刺激電極5Aの間に、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aが形成してある。電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aは、それぞれリード部6Aの外周面に片面ずつ対称となる位置に形成される。また、電極位置調整マーカ11Aは、例えば1.5mm毎の目盛りを有し、位置合せマーカ12Aは、例えば1mm毎の目盛りを有している。このため、電極位置調整マーカ11Aの2つの目盛りの長さと、位置合せマーカ12Aの3つの目盛りの長さが一致している。
このように、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aを形成したことにより、医師は、電極リード13Aの遠位端側だけを見ながら電極リード13Aの植込み位置を調整することができる。また、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aの目盛りの幅は異なるため、医師は、始めに位置合せマーカ12Aの目盛りを確認した後、リード部6Aを径方向に反転させるだけで電極位置調整マーカ11Aの目盛りを確認することができる。このため、医師は、電極リード13Aの植込みに際して、リード部6Aの遠位端側だけを確認するだけでよく、視線の移動を抑えることができる。このため、電極リード13Aの植込み手術を早く終わらせることができる。
なお、電極リード13Aと同様の構成とした電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aを有する複数本の電極リードを、電極リード13Aに連結してもよい。
<3.変形例>
なお、本発明には、様々な変形例を想定し得る。
例えば、刺激電極5A〜5Cを構成する電極の個数の組み合わせとして、2個、4個、2個の電極を組み合わせたものとしているが、これらの個数はあくまでも一例であって、その他の個数を有する刺激電極を組み合わせてもよい。例えば、刺激電極5A〜5Cを構成する電極の個数を同数としてもよいし、互いに異ならせてもよい。また、直列に連結する電極リード2A〜2Cに用いられる刺激電極5A〜5Cの最大個数を8個として説明したが、この個数は増減してもよい(例えば、4個、16個)。また、電気刺激装置1に用いる電極リードの本数は、3本に限らず、2本以下又は4本以上に適宜増減して用いてもよい。また、電極リード毎に配置された刺激電極の間隔を一定とせずに、異ならせてもよい。
また、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aの目盛りは、適宜変更してもよい。例えば、電極位置調整マーカ11Aの目盛りを1mm間隔で設けてもよいし、位置合せマーカ12Aの目盛りを1cm間隔で設けてもよい。また、刺激電極5Aの軸方向の長さに対する、電極位置調整マーカ11Aの目盛りの間隔の長さを、2倍(6mm)、3倍(9mm)のように変更して、電極位置調整マーカ11Aを形成してもよい。
また、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aは、2色の色で塗り分けてもよい。これにより、医師が、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aを間違えて目盛りを読み取ることがない。また、電極リード2Aと、電極リード13Aとを組み合わせて連結してもよい。また、電極位置調整マーカ11Aと位置合せマーカ12Aは、リード部6Aの外周面に彫り込んだ溝により目盛りを形成してもよい。
また、リード部6A〜6Cは、生体適合性のある透明樹脂等を用いて形成してもよい。この場合、電極位置調整マーカ11A〜11Cと位置合せマーカ12A〜12Cは、リード部6A〜6Cの外周面ではなく、リード部6A〜6Cの内部に所定の間隔で付された目盛りにより形成することができる。このようにリード部6A〜6Cの内部に目盛りを付すようにすれば、目盛りのかすれ、にじみ等を抑制し、目盛りの視認性を高めることができる。
また、位置合せマーカ12A〜12Cは、刺激電極5A〜5Cからコネクタ端子8A〜8Cの間だけでなく、刺激電極5A〜5Cから差込み端子4A〜4Cの間に設けてもよい。また、位置合せマーカ12A〜12Cは、リード部6A〜6Cの全体にわたって、差込み端子4A〜4Cからコネクタ端子8A〜8Cの間に設けてもよい。これにより、様々な手技を用いても、効率的に電極リード2A〜2Cを生体内に植込みやすくなる。
また、刺激装置20には筐体21から突出するコネクタ22を設けたが、コネクタ22を筐体21の内部に収めて筐体21から突出する部位をなくし、刺激装置20のサイズを小さくしてもよい。
また、刺激装置20と電極リード2Aは、エクステンションリード24を介して接続されるように構成したが、電極リード2Aの差込み端子4Aが刺激装置20のコネクタ22に接続されるように構成してもよい。
また、リード部6Aには、電極の間隔を広げた刺激電極5Aが配置されるように構成してもよい。これにより、例えば、刺激電極5Aの電極間で折り曲げて皮下に植込まれた1本の電極リード2Aだけでも、生体40を電気刺激することができる。
また、図7に示したように略Z形状のパターンで電極リード2A〜2Cを生体40に植込むようにしたが、その他のパターンで電極リード2A〜2Cを植込んでもよい。例えば、略四角状、略W形状、略M形状等の様々なパターンを利用することができる。また、電極リード2A,2B,2Cの順に直列に連結するだけでなく、例えば、電極リード2B,2A,2Cの順に直列に連結してもよい。
また、本発明は上述した実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
1…電気刺激装置、2A〜2C…電極リード、3A〜3C…差込み部、4A〜4C…差込み端子、5A〜5C…刺激電極、6A〜6C…リード部、7A〜7C…コネクタ、8A〜8C…コネクタ端子、9…導線、10A〜10C…係合部材、11A〜11C…電極位置調整マーカ、12A〜12C…位置合せマーカ、20…刺激装置、30…刺激回路

Claims (6)

  1. 可撓性を有し、内部に導線が配線されたリード部と、前記リード部の一端に設けられる第1の端子部と、前記リード部の他端に設けられる第2の端子部と、前記第1の端子部と前記第2の端子部の間に設けられ、前記導線によって、前記第1の端子部と電気的に接続され、前記第1の端子部から供給される電気的刺激信号により生体を電気刺激する刺激電極と、前記第1の端子部から前記第2の端子部の間に形成され、前記リード部に所定の間隔で付された目盛りを有する位置合せ部と、を有する電極リードと、
    前記電気的刺激信号を前記刺激電極に供給する刺激回路を有する刺激装置と、を備える
    電気刺激装置。
  2. 前記位置合せ部は、前記第1の端子部から前記刺激電極までの間、又は前記第2の端子部から前記刺激電極までの間のいずれかに形成される
    請求項1記載の電気刺激装置。
  3. さらに、前記電極リードは、前記第1の端子部から前記刺激電極までの間に形成され、又は前記第2の端子部から前記刺激電極までの間に形成され、前記リード部に所定の間隔で付された目盛りを有する電極位置調整部を備える
    請求項2記載の電気刺激装置。
  4. 前記電極位置調整部に付された前記目盛りの間隔の長さは、前記刺激電極の軸方向の長さに対して、所定数倍としてある
    請求項3記載の電気刺激装置。
  5. 前記導線が、前記第1の端子部と前記第2の端子部と前記刺激電極とのうち、少なくとも2つを電気的に接続する
    請求項4に記載の電気刺激装置。
  6. 少なくとも2本の前記電極リードが前記第1の端子部と前記第2の端子部の接続により直列に連結される
    請求項1〜5のいずれかに記載の電気刺激装置。
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