JP2015077369A - 血液中β−アミロイド除去システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、アルツハイマー病のモデルマウスを用いた実験により、脳内Aβが減少する際に血液中Aβ量が有意に増加すること(非特許文献2)、免疫賦活機能を有さないAβ結合物質(GelsolinやGM1ガングリオシド)の末梢投与により脳内Aβ量が減少すること(非特許文献3、4)、免疫賦活機能を持たない抗Aβ抗体Fab断片を血液中に投与すると脳内Aβ量が減少すること(非特許文献5)などが示され、血液中Aβ量の減少に伴い脳内Aβが血液中に引き抜かれるという「引き抜き」仮説が提唱されている。また、この仮説に関連し、人工透析によって血液中Aβ量が低下するとの報告がなされている(非特許文献6、7)。
また、Aβモノマーよりも、Aβオリゴマが神経毒性の主体であることが報告されている(非特許文献8)。Aβモノマー、Aβオリゴマ、可溶性プロトフィブリルの間には平衡が存在し、さらに凝集が進むと、線維状Aβとして沈着する。
そこで、本発明においては、血液中Aβを効率的に除去できるシステムを提供することを課題とする。
[1]
血液の注入口と排出口を備えるハウジングと、
前記注入口からの血液が中空糸内腔に流入するように前記ハウジング内に収容される中空糸膜と、
血液を体外に脱血し前記注入口に連結する血液回路と、
流入したのちに中空糸内腔から中空糸外へ濾過された血液と、流入したのちに中空糸内腔を通過した血液とを混合する血液回路と、
混合された血液を返血するための血液回路と、を備え、
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを中空糸で除去する、血液中β−アミロイド除去システム。
[2]
前記ハウジングが、濾過された血液の排出口と、通過した血液の排出口を備える、[1]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[3]
血液の一部を中空糸壁を横断して通過させる血液ポンプをさらに備える、[1]又は[2]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[4]
流入させる血液流量(QB)と血液濾過量(QF)を制御する一の血液ポンプを備える、[3]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[5]
流入させる血液流量(QB)を制御する血液ポンプと、血液濾過量(QF)を制御する血液ポンプを備える、[3]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[6]
血液濾過量(QF)を制御する圧損構造をさらに備える、[1]〜[5]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[7]
前記圧損構造が、オリフィスである、[6]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[8]
流入させる血液流量(QB)が、20〜200mL/minである、[1]〜[7]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[9]
(流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、2〜100である、[1]〜[8]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[10]
中空糸膜が収容されたハウジングが、血液透析用カラムである、[1]〜[9]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[11]
中空糸が、ポリスルホン(PSf)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマアロイ(PEPA)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリロニトリル(PAN)、セルローストリアセテート(CTA)、改質セルロース(BEM)、及びエチレンビニルアルコール共重合体(EVAL)からなる群から選択される少なくとも1つの高分子を含有する、[1]〜[10]いずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[12]
中空糸が、ポリスルホン(PSf)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマアロイ(PEPA)、ポリエーテルスルホン(PES)からなる群から選択される少なくとも1つの高分子を含有する、[1]〜[11]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[13]
中空糸が、ポリビニルピロリドンをさらに含有する、[11]又は[12]に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
[14]
血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法であって、
血液を体外に脱血する工程
脱血した血液を、中空糸内腔に通液する工程
通液した血液を体内に返血する工程、を含有し
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを中空糸で除去する、血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法。
[15]
流入させる血液の流量(QB)が20〜200mL/minである、[14]に記載の方法。
[16]
流入させる血液の流量(QB)が40〜60mL/minである、[14]又は[15]に記載の方法。
[17]
(流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、2〜100である、[14]〜[16]のいずれかに記載の方法。
[18]
(流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、5〜10である、[14]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]
[1]〜[13]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システムを用いる、血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法。
[20]
[1]〜[13]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システムを用いる、[14]〜[19]のいずれかに記載の血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法。
[21]
血液中のβ−アミロイド濃度を低下させることにより、アルツハイマー病を治療又は予防する方法であって、
患者の血液を体外に脱血する工程、
脱血した血液を、中空糸に通液する工程、
通液した血液を該患者の体内に返血する工程、を含有し、
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを中空糸で除去する、方法。
[22]
流入させる血液の流量(QB)が20〜200mL/minである、[21]に記載の方法。
[23]
流入させる血液の流量(QB)が40〜60mL/minである、[21]又は[22]に記載の方法。
[24]
(流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、2〜100である、[21]〜[23]のいずれかに記載の方法。
[25]
(流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、5〜10である、[21]〜[24]のいずれかに記載の方法。
[26]
[1]〜[13]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システムを用いる、血液中のβ−アミロイド濃度を低下させることにより、アルツハイマー病を治療又は予防する方法。
[27]
[1]〜[13]のいずれかに記載の血液中β−アミロイド除去システムを用いる、[14]〜[20]のいずれかに記載の血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法により、アルツハイマー病を治療又は予防する方法。
血液の注入口と排出口を備えるハウジングと、
前記注入口からの血液が中空糸内腔に流入するように前記ハウジング内に収容される中空糸膜と、
血液を体外に脱血し前記注入口に連結する血液回路と、
流入したのちに中空糸内腔から中空糸外へ濾過された血液と、流入したのちに中空糸内腔を通過した血液とを混合する血液回路と、
混合された血液を返血するための血液回路と、を備え、
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを中空糸で除去する、血液中β−アミロイド除去システムである。
そして、中空糸内腔を通過した血液と、中空糸内腔から中空糸外側に出てきた血液とを混合して返血用の血液とすることにより、血液中Aβモノマー及び血液中Aβオリゴマを同時に効率的に、すなわち、血液中Aβを効率的に除去することができる。
濾過された血液においては、AβモノマーとAβオリゴマが除去されており、中空糸内腔を通液された血液においては、Aβモノマーが除去されており、濾過された血液と中空糸内腔を通液された血液を混合することで、Aβが除去されると考えられる。Aβが除去された混合血液は、血液回路より返血される。
中空糸膜としては、例えば、セルロースアセテート、改質セルロース、銅アンモニアセルロース等のセルロース系中空糸膜や、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマーアロイ、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルスルホン、エチレンビニルアルコール共重合体等の合成高分子系中空糸膜などが挙げられる。中でも、静電的結合及び/又は疎水結合を利用しているため、疎水性の高分子を用いることが好適であり、ポリスルホン、ポリメチルメタアクリレート、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマーアロイ、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリルなどの高分子から形成される中空糸膜が好ましい。
また、上記ポリビニルピロリドンなどは、ポリスルホンなどの高分子と、混合して紡糸してもよいが、ポリスルホンなどの高分子を用いて紡糸して得られる中空糸膜にコーティングするために用いてもよい。
この場合、中空糸膜束の両端が、ポリウレタン等の樹脂組成物を充填して形成する封止部としての樹脂層部により接着固定(シール)されていてもよい。
本実施形態においては、ハウジングには、ハウジング内に血液を通液させ、排出させるための、血液の注入口と、排出口を供えている。ハウジングの排出口を出た後に血液は混合されてもよく、混合された血液がハウジングの排出口から出てもよい。
また、本実施形態において、脱血するための血液回路から送液されてくる血液は、中空糸膜の中空糸内腔に通液され、血液の一部が中空糸内腔から中空糸外へ通液されるが、(中空糸内腔へ流入させる血液流量)/(中空糸内腔から中空糸外への血液濾過量)(QB/QF)比が、好ましくは2〜100であり、より好ましくは3〜50であり、さらに好ましくは5〜10である。
本実施形態においては、Aβ除去率、及び、単位時間当たりの血液処理量を勘案して、実際のモジュールを設計すればよい。
血液ポンプは、中空糸膜に血液を連続的に供給することができれば特に限定されないが、例えば、血液浄化装置用のポンプや人工透析用のポンプ、ペリスタポンプ(ローラーポンプ)などが挙げられる。
また、通常、血液は、中心膜型モジュール等に通液される場合、血液凝固を防ぐために、血液中に抗凝固剤を含有させて通液させるため、抗凝固剤を血液と混合するチャンバーが設けられていてもよい。
さらに、通液される血液の圧力を測定するための、圧モニターや、返血される血液中の気泡を確認するためのモニターが設けられていてもよく、血液をサンプリングできるようになっていてもよい。
一の血液ポンプにより、血液処理量を適宜調整することにより、送液される圧力等を調整して、血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ血液を通過させることができる。血液ポンプは、注入口側に設けられていてもよく、排出口側に設けられていてもよい。
ダイアライザー型の中空糸膜を用いた場合においては、透析液側の圧力を低く設定することにより、逆ろ過を防止することができるので、透析液側の流量が、特に限定されるものではないが、100mL/min以下であることが好ましい。
かかる血液回路において、血液ポンプが備えられていてもよく、中空糸内腔へ流入させる血液流量(QB)を制御する圧損構造を備えていてもよい。また、中空糸外へ流入させる血液流量を制御する圧損構造を備えていてもよい。
中空糸内腔へ流入された血液の一部が中空糸内腔から中空糸外へ通過することのできる圧損構造であれば、特に限定されるものではないが、例えば、オリフィスを備える血液中Aβ除去システムとしてもよい。
本実施形態における中空糸の細孔は、アルブミンをほとんど通過させない程度の小ささを有することが好ましい。
また、膜内外の圧力差(TMP)を制御することによって、血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ通過させることもできる。
本実施形態の血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法は、
血液を体外に脱血する工程
脱血した血液を、中空糸内腔に通液する工程
通液した血液を体内に返血する工程、を含有し、
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを除去する、血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法である。
本実施形態において、血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させるには、本実施形態の血液中Aβ除去システムを用いることが好ましい。
かかる一連の工程は、いわゆる人工透析や血液ろ過などの血液浄化技術に類似する方法として実施することができるが、一例を挙げれば、患者の血液を体外循環させるべく可撓性チューブから成る血液回路が使用される。
体外循環を行うための血液回路は、一般に、患者から血液を採取する動脈側穿刺針が先端に取り付けられた動脈側血液回路と、患者に血液を戻す静脈側穿刺針が先端に取り付けられた静脈側血液回路と、動脈側血液回路と静脈側血液回路との間に中空糸膜とを備える。
動脈側血液回路、中空糸膜、及び静脈側血液回路は、可撓性チューブで連結されており、患者から脱血された血液は、可撓性チューブ内を通液され、中空糸膜と接触させられる。
すなわち、血液は、動脈側血液回路より、患者体内より体外へ脱血されて、血液回路内に導入され、血液回路内の可撓性チューブを通り、中空糸膜へ通液される。
中空糸膜へ通液された血液中のβ−アミロイドは中空糸膜と接することにより、β−アミロイドが中空糸膜に吸着・濾過され、中空糸膜を通液後の血液中のβ−アミロイド濃度が低下する。本実施形態においては、Aβモノマーのみならず、低分子量Aβオリゴマ、高分子量Aβオリゴマ及びAβプロトフィブリルなども効率よく除去することができるため、血液中のβ−アミロイドを効率よく除去することができる。それにより、血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法として提供される。
中空糸膜より通液されて出てきた血液は、血液中β−アミロイド濃度が低下した血液として、静脈側血液回路より、患者体外から体内へ返血される。
アルツハイマー病患者としては、体外循環を行うことができる患者であれば、特に限定されるものではない。また、本実施形態の血液中のβ−アミロイド濃度を低下させる方法は、アルツハイマー病を未発症の患者に適用することにより、アルツハイマー病の発症を予防する方法として用いることもできる。
ポリスルホン(PSf)製ダイアライザー(APS13EA 旭化成メディカル社、V型)と血液透析用回路(日機装社)を用いて回路を図2の如く組み立てた。
血液側及び濾過ポンプにはCole Parmer instrument社製MASTER FLEX (7518−10)を用い、QF=1mL/minの場合のみ、濾過ポンプとしてATTO社製PERISTAポンプ(SJ−1211)を用いた。
カルシウム不含リン酸緩衝食塩水(PBS)(和光純薬工業社、pH7.2)500mLを流速200mL/minでダイアライザー中空糸内腔をプライミングし、5mg/mLに調整したウシ血清アルブミン(BSA)(和光純薬工業社・グロブリン不含生化学用)のPBS溶液200mLを流速50mL/minにて30分間循環させた。この後、4ng/mL Aβ1-40及び5mg/mL BSAのPBS溶液200mLを流速50mL/minでダイアライザーを通過させた。
4ng/mL Aβ1-40及び5mg/mL BSAのPBS溶液250mLをプール液(人体に相当)とし、QB=50mL/min、QF=1,5,15,25mL/minにてそれぞれ循環させた。プール液を5,15,30,60分後に採取した。採取したサンプル中のAβ1-40濃度はHuman βAmyloid(1−40) ELISA Kit,High−Sensitive(和光純薬工業社)を用いたELISAにて測定し、X分間循環後におけるプール液中Aβ1-40除去率を次式により算出した。
プール液中Aβ1-40除去率(X分)=100×{1−(X分間循環後のプール液中Aβ1-40濃度/循環開始時のプール液中Aβ1-40濃度)}
結果を図3に示す。QB=50mL/minの場合、QF=1mL/minというQBに比して少量で濾過を行っても、QF=0mL/minに比べて、Aβ1-40の除去が速く効率的に行える。つまり、濾過速度(QF)が全くない場合よりも濾過を生じさせれば、中空糸内腔を流れていくAβ1-40溶液は中空糸外側への流路を得るので、中空糸内腔から中空糸外へ移行する間に中空糸壁部分でAβ1-40が吸着濾過されると推察された。
循環開始15分後のプール液中Aβ1-40除去率を縦軸に、QFを横軸にとったグラフ(図4)から、QBが50mL/minにおいて、QFが1mL/min以上でプール液中のAβ1-40除去率が向上し、QFが5mL/min以上あれば安定して高いAβ1-40除去率が得られることがわかる。図4において、QF=0mL/minとQF=5mL/minとの除去率には有意差がある(p=0.031)。また、QF=0mL/minとQF=25mL/minとの除去率には有意差がある(p=0.037)。
ポリスルホン(PSf)製ダイアライザー(APS−SA 旭化成メディカル社、IV型)の中空糸80本を取り出し、有効長80mmになるようウレタンで封入したダイアライザー型のミニモジュール(膜表面積0.0037m2)を作成した。
内径1mmのシリコンチューブを用いて、ミニモジュールの中空糸内腔を通過した液と、中空糸壁で濾過された濾液が、いずれもプール液に戻るように回路を図5の如く組み立てた。プール液と濾液を30分,1,2,18,24時間後に採取した。
Atto社製PERISTAポンプ(SJ−1211L)2台を用いて、QBを9mL/hr(製品ダイアライザーの大きさに換算するとQB=50mL/minに相当)、QFを1.8mL/hr(製品ダイアライザーの大きさに換算するとQF=10mL/minに相当)となるよう流量を調整した。
50μg/mL Aβ1-42及び2.5mg/mL BSAのPBS溶液をプール液として調整することにより、Aβ1-42オリゴマを作成した。
Western BlotでAβ1-42オリゴマを確認するため、Western Blotの感度を考慮して、通常の血液中の100万倍も濃いAβ1-42濃度で実験を行った。
Aβ1-42オリゴマ除去の検討は、MES SDS Running BufferとNuPAGER Novex 4−12% Bis−Tris Gel(Invitrogen社)を用いた還元条件下のSDS−PAGE(電気泳動)を行った後、PVDF(polyvinylidene difluoride, Atto社)膜に転写し、Aβ1-16に対するモノクローナル抗体6E10(Covance社 1:2000)を一次抗体とし、二次抗体としては、抗マウスIgG−HRP(Rockland社 ヒト、ウシ等の蛋白でpre−absorbed)を1:5000で用い、化学発光はECL−Prime(GEヘルスケア社)を用いて、Western Blotで行った。
結果を図6に示す。プール液中の高分子量Aβ1-42オリゴマ、低分子量Aβ1-42オリゴマとも経時的に除去されていき、18時間及び24時間では、Western Blot上ではほとんど検出されなくなった。
また、中空糸壁部分を通過した濾液では、BSAのごく薄いバンドが検出されるほかは、Aβ1-42オリゴマ及びAβ1-42モノマーのバンドはほとんど確認できなかった。
ポリスルホン(PSf)製ダイアライザー(APS13EA 旭化成メディカル社、V型)と血液透析用回路(日機装社製)を用いて回路を図7の如く組み立てた。
血液側及び濾過ポンプにはCole Parmer instrument社製MASTER FLEX (7518−10)を用い、QF=1mL/minの場合のみ、濾過ポンプとしてATTO社製PERISTAポンプ(SJ−1211H)を用いた。
PBS500mLを流速200mL/minでダイアライザー中空糸内腔をプライミングし、5mg/mLに調整したBSA200mLを流速50mL/minにて30分間循環させた。この後、1.6μg/mL Aβ1-42及び5mg/mL BSAのPBS溶液200mLを流速50mL/minでダイアライザーを通過させた。
1.6μg/mL Aβ1-40及び5mg/mL BSAのPBS溶液250mLをプール液とし、QB=50mL/min、QF=5mL/minにて循環させた。また、対照として、QF=0mL/minに設定して濾過を行なわずに循環を行った。
ダイアライザーの入口および出口、濾液(通常は透析液の入口)、及び、プール液を30,120分後に採取した。採取したサンプル中のAβ1-42濃度はHuman βAmyloid(1−42) ELISA Kit, High−Sensitive(和光純薬工業社製)を用いたELISAにて測定し、X分間循環後におけるプール液中Aβ1-42除去率を次式により算出した。
プール液中Aβ1-42除去率(X分)=100×{1−(X分間循環後のプール液中Aβ1-42濃度/循環開始時のプール液中Aβ1-42濃度)}
また、X分間循環後におけるダイアライザー前後のAβ1-42除去率(D前後除去率)を次式により算出した。
D前後Aβ除去率=100×{1−(X分間循環時点でのダイアライザー出口Aβ1-42濃度/X分間循環時点でのダイアライザー入口Aβ1-42濃度)}
Aβ1-42オリゴマは IBL社製amyloid β Oligomers(82E1 specific)ELISAを用いて測定した。
結果を表1に示す。QFを5mL/minとすることで、プール液のオリゴマ濃度の低下を認めた。QF=5mL/min時の濾液中のAβオリゴマ濃度は、ダイアライザーに流入するフィード液(ダイアライザ入口濃度)の1%以下であった。
また、Aβ1-42モノマーについては、実施例1と同様に、QF=5mL/minの方がQF=0mL/minに比べて除去が速く効率的であった(図8)。また、濾液中には、Aβ1-42モノマーは検出されなかった。
ポリスルホン(PSf)製ダイアライザー(APS−SA 旭化成メディカル社、IV型)の中空糸80本を、有効長80mmになるようウレタンで封入した、ダイアライザー型のミニモジュール(膜表面積0.0037m2)を用いて、Aβオリゴマが、中空糸への濾過で除去されるかどうかを検討した。
Aβオリゴマの定量評価は、amyloid β Oligomers(82E1 specific)ELISA(免疫生物研究所(IBL)社)で行った。Aβオリゴマの分子量の定性的検討は、実施例2と同様に、Western Blotで行った。
以下のAβ1-42溶液を調製して濾過を行った。
実験1:5μg/mL Aβ1-42のPBS溶液。
実験2:50μg/mL Aβ1-42のPBS溶液。
実験3:5μg/mL Aβ1-42及び2.5mg/mL BSAのPBS溶液。
実験4:50μg/mL Aβ1-42及び2.5mg/mL BSAのPBS溶液。
ミニモジュールの中空糸内腔出口(V側)にシリコンチューブをつなぎ、鉗子で閉とし、ミニモジュールの透析液ポートのうちAβ1-42溶液流入側はキャップで閉とし、中空糸内腔出口側の透析液ポートを開としてここから全濾過液をサンプリングした。
テルモ社製シリンジポンプを用いて、ミニモジュールの中空糸内腔入口(A側)へAβ1-42溶液を20μL/minでフィードした。実験1及び2においては、実験直前に、PBSで回路及びミニモジュールを全濾過モードで200μL/min、30分間洗浄した。また、実験3及び4においては、実験直前には、2.5mg/mL BSAのPBS溶液で回路及びミニモジュールを全濾過モードで200μL/min、10分間プライミングした。
結果を図9に示す。また、Western Blotの結果を図10に示す。フィード液中にAβ1-42モノマーのほか、ダイマー、トリマー、テトラマー等の低分子量Aβ1-42オリゴマ、及び、分子量が50kDa以上の高分子量Aβ1-42オリゴマが多量に存在したが、濾過後の液には、全分子量領域に亘って、Aβ1-42オリゴマ及びAβ1-42モノマーが検出されなかった。中空糸による濾過でAβ1-42オリゴマは効率よく除去された。
SDS−PAGE上ではダイマー、トリマー、テトラマー等のバンドが確認できるが、Aβ1-42溶液中ではもっと大きな会合体を形成しており、中空糸のポア(11.8kDaのβ2ミクログロブリンは30%以上通過できる)を通過できないものと考えられた。この会合体形成は、アルブミン非存在下でも起こると考えられる。
なお、実験3及び4のBSA入りのサンプルでのアルブミン領域のバンドは、Aβ1-42を含まない実験1及び2のサンプルのWestern Blot解析から、BSA及び試薬BSAに含まれるウシ血液由来蛋白と二次抗体との交差反応であることが明らかになっている。
ポリスルホン(PSf)製中空糸のダイアライザー(APS−13EA 旭化成メディカル社)を解体し、中空糸を取り出して、ほぼ2mm長に切断した。この中空糸断片を、シリコンチューブとポリプロピレン製ジョイントからなる2種のミニカラム(4−2カラム:0.629cm×2.01cm、5−1カラム:0.350cm×62.14cm)に充填した。
ミニカラム内の中空糸断片を10mg/mL BSAのPBS溶液をPERISTAポンプで60mL/hrで20分間プライミングし、その後、40ng/mL Aβ1-42及び10mg/mL BSAのPBS溶液を15mL/hrでフィードした。
Aβ1-42オリゴマは IBL社製amyloid β Oligomers (82E1 specific)ELISAを用いて測定し、Aβ1-42モノマーは、和光純薬社製ヒトβアミロイド(1−42)ELISAキットワコーを用いて測定した。
X分間循環後におけるダイアライザー前後のAβ1-42除去率(D前後除去率)を次式により算出した。
D前後Aβ除去率=100×{1−(ダイアライザー後Aβ1-42濃度/ダイアライザー前Aβ1-42濃度)}
Aβ1-42モノマーの除去率を図11に、Aβ1-42オリゴマの除去率を図12に示す。中空糸断片では吸着除去のみが起こるが、その吸着除去のみで、Aβ1-42モノマーは効率良く除去されている。一方、Aβ1-42オリゴマは、吸着のみの除去では、大量の中空糸断片(5−1カラム)を用いればある程度除去できるが、経時的に除去能が大幅に低下した。
Claims (13)
- 血液の注入口と排出口を備えるハウジングと、
前記注入口からの血液が中空糸内腔に流入するように前記ハウジング内に収容される中空糸膜と、
血液を体外に脱血し前記注入口に連結する血液回路と、
流入したのちに中空糸内腔から中空糸外へ濾過された血液と、流入したのちに中空糸内腔を通過した血液とを混合する血液回路と、
混合された血液を返血するための血液回路と、を備え、
血液の一部を中空糸内腔から中空糸外へ横断して濾過させて、β−アミロイドを中空糸で除去する、血液中β−アミロイド除去システム。 - 前記ハウジングが、濾過された血液の排出口と、通過した血液の排出口を備える、請求項1に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 血液の一部を中空糸壁を横断して濾過させる血液ポンプをさらに備える、請求項1又は2に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 流入させる血液流量(QB)と血液濾過量(QF)を制御する一の血液ポンプを備える、請求項3に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 流入させる血液流量(QB)を制御する血液ポンプと、血液濾過量(QF)を制御する血液ポンプを備える、請求項3に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 血液濾過量(QF)を制御する圧損構造をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 前記圧損構造が、オリフィスである、請求項6に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 流入させる血液流量(QB)が、20〜200mL/minである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- (流入させる血液流量)/(血液濾過量)(QB/QF)比が、2〜100である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 中空糸膜が収容されたハウジングが、血液透析用カラムである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 中空糸が、ポリスルホン(PSf)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマアロイ(PEPA)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリロニトリル(PAN)、セルローストリアセテート(CTA)、改質セルロース(BEM)、及びエチレンビニルアルコール共重合体(EVAL)からなる群から選択される少なくとも1つの高分子を含有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 中空糸が、ポリスルホン(PSf)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルホンポリアリレートポリマアロイ(PEPA)、ポリエーテルスルホン(PES)からなる群から選択される少なくとも1つの高分子を含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
- 中空糸が、ポリビニルピロリドンをさらに含有する、請求項11又は12に記載の血液中β−アミロイド除去システム。
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