JP2015075155A - 無段変速伝動機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】チェーンリンクを構成するリンク板内側縁のリンク歯と、プーリ中心ボス部外周面に突設した可動歯とが、動力伝達に寄与しない逆側歯面で噛み合うのを防止する。【解決手段】逆側歯面同士の噛み合いを生ずるようなリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に、当該逆側歯面同士の噛み合いが生ずることのないようにするための切り欠き16c,22bを形成して、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対し、逆側歯面において相互に噛み合うことのないような歯形変更を施す。【選択図】図4
Description
本発明は、多数のリンク板を順次、リンクピンで数珠繋ぎに連結して成る無終端チェーンリンクと、この無終端チェーンリンクを無段変速可能に巻き掛けしたプーリとから成る無段変速伝動機構に関するものである。
この種の無段変速伝動機構としてはVベルト式無段変速機が良く知られており、無終端チェーンリンクをプーリのV溝に掛け渡して動力伝達可能となす一方、
この動力伝達中にプーリV溝の溝幅を変更することでプーリに対する無終端チェーンリンクの巻き掛け径を連続的に変化させることにより、無段変速が可能となるよう構成する。
この動力伝達中にプーリV溝の溝幅を変更することでプーリに対する無終端チェーンリンクの巻き掛け径を連続的に変化させることにより、無段変速が可能となるよう構成する。
他方、無段変速伝動機構のスリップを抑制して伝動効率を高める技術として従来、例えば特許文献1に記載のごとく、プーリV溝の底面を画成するプーリの中心ボス部外周面に、径方向進退可能な可動歯を径方向外方突出位置に弾支して設け、
無終端チェーンリンク(各リンク板)の内周に設けたリンク歯間における可動歯噛合溝がプーリ中心ボス部外周面の可動歯と噛み合う伝動比(通常は最ハイ変速比)である間、対応するプーリ(出力側セカンダリプーリ)および無終端チェーンリンク間のスリップを防止して無段変速伝動機構の伝動効率を高める技術が提案されている。
無終端チェーンリンク(各リンク板)の内周に設けたリンク歯間における可動歯噛合溝がプーリ中心ボス部外周面の可動歯と噛み合う伝動比(通常は最ハイ変速比)である間、対応するプーリ(出力側セカンダリプーリ)および無終端チェーンリンク間のスリップを防止して無段変速伝動機構の伝動効率を高める技術が提案されている。
ところで、プーリ中心ボス部外周面に設ける可動歯は、プーリ中心ボス部の外径が小さいため、設置本数を制限されるため、無終端チェーンリンク(各リンク板)の内周に設けるリンク歯の数を多くしないと、プーリ中心ボス部外周面の可動歯に対するリンク歯の噛み合い確率が低くて、狙い通りのスリップ防止効果(伝動効率の向上効果)を期待できない。
そのため特許文献1には、各リンク板の内周に設けるリンク歯の数を複数個として、上記の問題解決の実現を図る技術も提案されている。
そのため特許文献1には、各リンク板の内周に設けるリンク歯の数を複数個として、上記の問題解決の実現を図る技術も提案されている。
しかし上記した先の提案技術におけるように、リンク板の内周に設けるリンク歯の数を上記のように増大させると、可動歯が少数であっても当該可動歯に何れかのリンク歯が、チェーンリンク巻き掛け域で噛み合うこととなり、スリップ防止効果(伝動効率の向上効果)が得られる反面、可動歯と動力伝達方向に噛み合わないリンク歯が存在し、これらリンク歯および可動歯の組み合わせのうち或るものは、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において相互に噛み合うことがある。
かように逆側の歯面同士が噛み合うリンク歯および可動歯の組み合わせは、動力伝達に寄与しないだけでなく、動力伝達に逆らう力を発生させることがあり、無段変速伝動機構の伝動効率を低下させる原因となる。
本発明は、上記逆側の歯面同士が噛み合うようなリンク歯および可動歯を、当該逆側歯面同士の噛み合いが生ずることのないよう歯形変更することにより、上記伝動効率の低下に関する問題を解消可能にした無段変速伝動機構を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による無段変速伝動機構は、これを以下のごとくに構成する。
先ず、本発明の前提となる無段変速伝動機構を説明するに、これは、
多数のリンク板を順次、リンクピンで数珠繋ぎに連結して成る無終端チェーンリンクと、この無終端チェーンリンクを無段変速可能に巻き掛けしたプーリとから成り、該プーリの中心ボス部外周に径方向進退可能に設けた可動歯と、前記リンク板に設けたリンク歯間における可動歯噛合溝との噛み合いにより、該噛み合いが可能な伝動比でのスリップ防止を可能にしたものである。
先ず、本発明の前提となる無段変速伝動機構を説明するに、これは、
多数のリンク板を順次、リンクピンで数珠繋ぎに連結して成る無終端チェーンリンクと、この無終端チェーンリンクを無段変速可能に巻き掛けしたプーリとから成り、該プーリの中心ボス部外周に径方向進退可能に設けた可動歯と、前記リンク板に設けたリンク歯間における可動歯噛合溝との噛み合いにより、該噛み合いが可能な伝動比でのスリップ防止を可能にしたものである。
本発明は、かかる無段変速伝動機構において、
前記リンク歯および可動歯の少なくとも一方を、これらリンク歯および可動歯が噛み合う巻き掛け域において、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が、動力伝達に寄与する歯面よりも凹んでいて噛み合うことのないよう歯形変更した構成に特徴づけられる。
前記リンク歯および可動歯の少なくとも一方を、これらリンク歯および可動歯が噛み合う巻き掛け域において、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が、動力伝達に寄与する歯面よりも凹んでいて噛み合うことのないよう歯形変更した構成に特徴づけられる。
かかる本発明の無段変速伝動機構にあっては、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が噛み合うリンク歯および可動歯の組み合わせを減ずることができ、かかる逆側の歯面同士が噛み合うリンク歯および可動歯の存在により無段変速伝動機構の伝動効率が低下されるという問題を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<実施例の構成>
図1は、本発明の着想を適用可能な無段変速伝動機構を示し、これを本実施例では車両用Vベルト式無段変速機として構成する。
<実施例の構成>
図1は、本発明の着想を適用可能な無段変速伝動機構を示し、これを本実施例では車両用Vベルト式無段変速機として構成する。
図1において11は、出力側プーリであるセカンダリプーリを示し、このセカンダリプーリ11は、プーリ軸12に一体成形した固定シーブ13と、プーリ軸12のスプライン14に嵌合されて軸線方向へ変位可能な可動シーブ(図示せず)とを向かい合わせに配置して構成する。
固定シーブ13および可動シーブ(図示せず)の対向面はそれぞれ、内周部から外周部に向け低くなる円錐面として、これら固定シーブ13および可動シーブ間にプーリV溝を画成する。
固定シーブ13および可動シーブ(図示せず)の対向面はそれぞれ、内周部から外周部に向け低くなる円錐面として、これら固定シーブ13および可動シーブ間にプーリV溝を画成する。
セカンダリプーリ11と略同じ軸直角面内に、入力側プーリであるプライマリプーリ(図示せず)を設ける。
このプライマリプーリは上記したセカンダリプーリ11と同様な構成とするが、固定シーブおよび可動シーブが逆位置となるよう配置する。
このプライマリプーリは上記したセカンダリプーリ11と同様な構成とするが、固定シーブおよび可動シーブが逆位置となるよう配置する。
これらプライマリプーリおよびセカンダリプーリ11のプーリV溝間に無終端チェーンリンク15を巻き掛けする。
無終端チェーンリンク15は、多数のリンク板16を積層しながら順次、リンクピン17で数珠繋ぎに連結して構成する。
無終端チェーンリンク15は、多数のリンク板16を積層しながら順次、リンクピン17で数珠繋ぎに連結して構成する。
かかる無終端チェーンリンク15のプライマリプーリおよびセカンダリプーリ11に対する巻き掛け時に、リンクピン17はプーリ巻き付き領域において両端テーパ面17a間を両プーリの固定シーブおよび可動シーブ間に挟圧され、無終端チェーンリンク15は、トラクション伝動下に両プーリ間で動力の受け渡しを行うことができる。
かかる伝動中、プライマリプーリ(図示せず)の可動シーブを固定シーブに対し接近させてプーリV溝幅を狭くすると同時に、セカンダリプーリ11の可動シーブを固定シーブ13から遠ざけてプーリV溝幅を広くするにつれ、
無終端チェーンリンク15は、プライマリプーリに対する巻き掛け径を増大されると共に、セカンダリプーリ11に対する巻き掛け径を小さくされ、無段変速伝動機構は図1に示す最ハイ変速比選択状態に向け無段変速下にアップシフト可能である。
無終端チェーンリンク15は、プライマリプーリに対する巻き掛け径を増大されると共に、セカンダリプーリ11に対する巻き掛け径を小さくされ、無段変速伝動機構は図1に示す最ハイ変速比選択状態に向け無段変速下にアップシフト可能である。
逆に、プライマリプーリの可動シーブを固定シーブから遠ざけてプーリV溝幅を広くすると同時に、セカンダリプーリ11の可動シーブを固定シーブ13に対し接近させてプーリV溝幅を狭くするにつれ、
無終端チェーンリンク15は、プライマリプーリに対する巻き掛け径を小さくされると共に、セカンダリプーリ11に対する巻き掛け径を増大され、無段変速伝動機構は図1に示す最ハイ変速比選択状態から図示せざる最ロー変速比選択状態に向け無段変速下にダウンシフト可能である。
無終端チェーンリンク15は、プライマリプーリに対する巻き掛け径を小さくされると共に、セカンダリプーリ11に対する巻き掛け径を増大され、無段変速伝動機構は図1に示す最ハイ変速比選択状態から図示せざる最ロー変速比選択状態に向け無段変速下にダウンシフト可能である。
上記した図1の最ハイ変速比選択状態でセカンダリプーリ11に対する無終端チェーンリンク15のスリップを抑制して無段変速伝動機構の伝動効率を向上させるため、図1では、セカンダリプーリ11の対向シーブ間にあってプーリ軸12に一体成形した中心ボス部21に、その外周面から突出するよう複数個の可動歯22を円周方向等間隔に配して設ける。
これら可動歯22は、セカンダリプーリ中心ボス部21の外周面に形成した軸線方向溝21a内に、制限範囲内で径方向進退可能に嵌合する。
そして各可動歯22は、図2に示す共通な捻りバネリング23に形成した個々の軸線方向U字状脚部23aにより、図1,2に示すごとくセカンダリプーリ中心ボス部21の外周面から可動歯22の歯先22aが径方向外方へ突出した進出限界位置に弾支する。
そして各可動歯22は、図2に示す共通な捻りバネリング23に形成した個々の軸線方向U字状脚部23aにより、図1,2に示すごとくセカンダリプーリ中心ボス部21の外周面から可動歯22の歯先22aが径方向外方へ突出した進出限界位置に弾支する。
無終端チェーンリンク15の内周縁を画成する各リンク板16の内側縁には図1,2に示するごとく、セカンダリプーリ11に対する無終端チェーンリンク15の巻き掛け領域において可動歯22の歯先22aと噛み合う可動歯噛合溝16aが形成されるようリンク歯16bを設ける。
リンク板16の内側縁に設けた可動歯噛合溝16a(リンク歯16b)は、可動歯22の歯先22aと噛み合ったプーリ伝動比(最ハイ変速比)で、当該噛み合いにより無終端チェーンリンク15およびセカンダリプーリ11間のスリップを防止することができ、無段変速伝動機構の伝動効率向上効果に寄与する。
なお可動歯22は、可動歯噛合溝16aと整列せずこれとの噛み合いが不能な場合、可動歯22の径方向外方弾支力(バネリング23のU字状脚部23aに作用する捻りバネ力)に抗してリンク板16の内側縁により径方向内方へ押し込まれた後退位置となり得て、無終端チェーンリンク15との干渉により可動歯22が損傷されるのを防止することができる。
ただし図1,2の構成例では、各リンク板16の内側縁に設けるリンク歯16bの歯数を3個以上(5個)として、隣り合うリンク歯16bによって複数個(4個)の可動歯噛合溝16aが形成されるよう構成する。
そしてこれらリンク歯16b(可動歯噛合溝16a)は、セカンダリプーリ軸線Osと、リンクピン17によるリンク板16の両端連節中心Op1,Op2とを結ぶ線間に配置する。
また各リンク板16のリンク歯16bは図2に明示するごとく、その配列ピッチ線が可動歯22(歯先22a)の配列ピッチ円に沿う円弧状、好ましくは同じ曲率の円弧状となるよう配列する。
また各リンク板16のリンク歯16bは図2に明示するごとく、その配列ピッチ線が可動歯22(歯先22a)の配列ピッチ円に沿う円弧状、好ましくは同じ曲率の円弧状となるよう配列する。
上記した無段変速伝動機構のごとく、各リンク板16の内側縁に設けるリンク歯16bの歯数を3個以上(5個)として、隣り合うリンク歯16b間に複数個(4個)の可動歯噛合溝16aが存在するのに加え、これらリンク歯16bの配列ピッチ線が可動歯22(歯先22a)の配列ピッチ円に沿う円弧状、好ましくは同じ曲率の円弧状となるよう配列した場合、
プーリ中心ボス部21の外周面に対する無終端チェーンリンク15の巻き掛け領域で、リンク板16に設けたリンク歯16bの殆どが、プーリ中心ボス部21の外周面から突出した可動歯22(歯先22a)と正常に噛み合うこととなる。
プーリ中心ボス部21の外周面に対する無終端チェーンリンク15の巻き掛け領域で、リンク板16に設けたリンク歯16bの殆どが、プーリ中心ボス部21の外周面から突出した可動歯22(歯先22a)と正常に噛み合うこととなる。
このため、リンク板16に設けるリンク歯16bの歯数増大分がそのまま、プーリ中心ボス部外周面の可動歯22(歯先22a)に対するリンク歯16bの噛み合い確率の向上に寄与し、確実に狙い通りのスリップ防止効果(伝動効率の向上効果)を実現することができる。
しかし、かようにリンク板16に設けるリンク歯16bの歯数を増大させた場合、可動歯22(歯先22a)を構造上少数しか設けることができなくても、当該可動歯22(歯先22a)に対するリンク歯16bの噛み合い確率が高くなって、スリップ防止効果(伝動効率向上効果)が得られる反面、可動歯22(歯先22a)と動力伝達方向に噛み合わないリンク歯16bが存在し、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の組み合わせのうち或るものは、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において相互に噛み合うことがある。
図2,3に基づき付言するに、図2は、無終端チェーンリンク15がリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)を介しセカンダリプーリ11へ矢αの方向へ動力を伝達する場合のリンク歯16bと可動歯22(歯先22a)との噛み合い状態を示し、図3(a), (b), (c), (d), (e), (f)はそれぞれ、図2の回転位置a, b, c, d, e, fにおけるリンク歯16bと可動歯22(歯先22a)との噛み合い状態を拡大して示すものである。
図2の回転位置aにおいて、リンク歯16bは図3(a)に示すごとく、可動歯22(歯先22a)と未だ噛み合っていない。
図2の回転位置 bにおいて、リンク歯16bは図3(b) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において噛み合っている。
図2の回転位置cにおいて、リンク歯16bは図3(c) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において更に深く噛み合っている。
図2の回転位置 dにおいて、リンク歯16bは図3(d) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面において深く噛み合っている。
図2の回転位置eにおいて、リンク歯16bは図3(e) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面において浅く噛み合っている。
図2の回転位置fにおいて、リンク歯16bは図3(f) に示すごとく、もはや可動歯22(歯先22a)と噛み合わなくなっており、両者は動力伝達が進むにつれて相互に遠ざかる。
図2の回転位置 bにおいて、リンク歯16bは図3(b) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において噛み合っている。
図2の回転位置cにおいて、リンク歯16bは図3(c) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において更に深く噛み合っている。
図2の回転位置 dにおいて、リンク歯16bは図3(d) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面において深く噛み合っている。
図2の回転位置eにおいて、リンク歯16bは図3(e) に示すごとく、可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面において浅く噛み合っている。
図2の回転位置fにおいて、リンク歯16bは図3(f) に示すごとく、もはや可動歯22(歯先22a)と噛み合わなくなっており、両者は動力伝達が進むにつれて相互に遠ざかる。
ところで、図3(b), (c)に示すごとくリンク歯16bが可動歯22(歯先22a)に対し、動力伝達に寄与する歯面同士と逆側の歯面において噛み合っている場合、動力伝達に寄与しないだけでなく、動力伝達に逆らう力を発生させることがあり、無段変速伝動機構の伝動効率を低下させる。
この問題は、図3(c) のごとく逆側歯面同士の噛み合いが深い場合、特に顕著となる。
この問題は、図3(c) のごとく逆側歯面同士の噛み合いが深い場合、特に顕著となる。
本実施例においては、かかる問題に鑑み、図3(b), (c)に示すごとく逆側歯面同士の噛み合いを生ずるようなリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)を、当該逆側歯面同士の噛み合いが生ずることのないよう歯形変更することを主旨とする。
具体的には図4に示すごとく、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対し、逆側歯面において相互に噛み合うことのないようにするための切り欠き16c,22bを形成して、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対し、二点鎖線で示す元の歯形からの歯形変更を行う。
具体的には図4に示すごとく、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対し、逆側歯面において相互に噛み合うことのないようにするための切り欠き16c,22bを形成して、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対し、二点鎖線で示す元の歯形からの歯形変更を行う。
<実施例の効果>
上記した本実施例の無段変速機構によれば、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が噛み合うリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)をなくすことができ、かかる逆側歯面同士が噛み合うリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の存在により無段変速伝動機構の伝動効率が低下されるという前記の問題を回避することができる。
上記した本実施例の無段変速機構によれば、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が噛み合うリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)をなくすことができ、かかる逆側歯面同士が噛み合うリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の存在により無段変速伝動機構の伝動効率が低下されるという前記の問題を回避することができる。
また本実施例では、逆側歯面同士の噛み合いを生ずるリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に、当該逆側歯面相互が噛み合うことのないようにするための切り欠き16c,22bを形成して、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対して歯形変更を施すため、
歯形変更(切り欠き16c,22bの形成)に伴う歯の強度低下を、リンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に分散させ得ることとなり、歯形変更(切り欠き16c,22bの形成)によるこれらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の強度低下を緩和することができて好都合である。
歯形変更(切り欠き16c,22bの形成)に伴う歯の強度低下を、リンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に分散させ得ることとなり、歯形変更(切り欠き16c,22bの形成)によるこれらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の強度低下を緩和することができて好都合である。
<その他の実施例>
なお上記した図示例ではいずれも、最ハイ変速比選択状態で無終端チェーンリンク17とセカンダリプーリ11との間のスリップを防止すべく、これら無終端チェーンリンク17およびセカンダリプーリ11間にスリップ防止機構(可動歯22、可動歯噛合溝16aおよびリンク歯16b)が存在する場合について本発明の着想を適用したが、
最ロー変速比選択状態で無終端チェーンリンク17とプライマリプーリ(図示せず)との間のスリップを防止すべく、これら無終端チェーンリンク17およびプライマリプーリ間に同様なスリップ防止機構が存在する場合も本発明の上記した着想は適用可能であり、この適用によっても前記したと同様な作用効果が奏し得られのは言うまでもない。
なお上記した図示例ではいずれも、最ハイ変速比選択状態で無終端チェーンリンク17とセカンダリプーリ11との間のスリップを防止すべく、これら無終端チェーンリンク17およびセカンダリプーリ11間にスリップ防止機構(可動歯22、可動歯噛合溝16aおよびリンク歯16b)が存在する場合について本発明の着想を適用したが、
最ロー変速比選択状態で無終端チェーンリンク17とプライマリプーリ(図示せず)との間のスリップを防止すべく、これら無終端チェーンリンク17およびプライマリプーリ間に同様なスリップ防止機構が存在する場合も本発明の上記した着想は適用可能であり、この適用によっても前記したと同様な作用効果が奏し得られのは言うまでもない。
また図示例では、逆側歯面同士の噛み合いを生ずるリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に、当該逆側歯面相互が噛み合うことのないようにするための切り欠き16c,22bを形成して、これらリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の双方に対して歯形変更を施すこととしたが、
逆側歯面同士の噛み合いを生ずるリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の一方のみに対し、同様な目的を達成するための歯形変更を施してもよい。
逆側歯面同士の噛み合いを生ずるリンク歯16bおよび可動歯22(歯先22a)の一方のみに対し、同様な目的を達成するための歯形変更を施してもよい。
この場合、リンク歯16bよりも可動歯22(歯先22a)の方が、少ない設置個数の関係から大型であるため、可動歯22(歯先22a)に対して上記の目的を達成する歯形変更を施すのが、歯形変更に伴う歯の強度低下による影響を少なくする意味合いにおいて好ましい。
11 セカンダリプーリ(プーリ)
12 プーリ軸
13 固定シーブ
14 スプライン
15 無終端チェーンリンク
16 リンク板
16a 可動歯噛合溝
16b リンク歯
16c 切り欠き(歯形変更部)
17 リンクピン
21 プーリ中心ボス部
22 可動歯
22a 歯先
22b 切り欠き(歯形変更部)
23 捻りバネリング
α 動力伝達方向
12 プーリ軸
13 固定シーブ
14 スプライン
15 無終端チェーンリンク
16 リンク板
16a 可動歯噛合溝
16b リンク歯
16c 切り欠き(歯形変更部)
17 リンクピン
21 プーリ中心ボス部
22 可動歯
22a 歯先
22b 切り欠き(歯形変更部)
23 捻りバネリング
α 動力伝達方向
Claims (3)
- 多数のリンク板を順次、リンクピンで数珠繋ぎに連結して成る無終端チェーンリンクと、この無終端チェーンリンクを無段変速可能に巻き掛けしたプーリとから成り、該プーリの中心ボス部外周に径方向進退可能に設けた可動歯と、前記リンク板に設けたリンク歯間における可動歯噛合溝との噛み合いにより、該噛み合いが可能な伝動比でのスリップ防止を可能にした無段変速伝動機構において、
前記リンク歯および可動歯の少なくとも一方を、これらリンク歯および可動歯が噛み合う巻き掛け域において、動力伝達に寄与する歯面同士とは逆側の歯面同士が、動力伝達に寄与する歯面よりも凹んでいて噛み合うことのないよう歯形変更したことを特徴とする無段変速伝動機構。 - 請求項1に記載された無段変速伝動機構において、
前記リンク歯および可動歯の双方に対し前記歯形変更を施して、これらリンク歯および可動歯の前記逆側の歯面が動力伝達に寄与する歯面よりも凹んだ歯形となすことで、前記リンク歯および可動歯が前記逆側の歯面において相互に噛み合うことのないよう構成したことを特徴とする無段変速伝動機構。 - 請求項1または2に記載された無段変速伝動機構において、
前記歯形変更は、前記リンク歯および/または可動歯の前記逆側における歯面が相互に噛み合うことのないよう切り欠かれた歯形にするものであることを特徴とする無段変速伝動機構。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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ID=53000166
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JP (1) | JP2015075155A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113998049A (zh) * | 2021-11-02 | 2022-02-01 | 青岛迈金智能科技股份有限公司 | 一种轻型载荷链传动用变速链轮结构及其优化方法 |
-
2013
- 2013-10-08 JP JP2013211032A patent/JP2015075155A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113998049A (zh) * | 2021-11-02 | 2022-02-01 | 青岛迈金智能科技股份有限公司 | 一种轻型载荷链传动用变速链轮结构及其优化方法 |
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