JP2015075015A - 排ガス浄化装置のケーシング構造 - Google Patents

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嘉則 ▲高▼橋
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一幸 長谷川
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一幸 長谷川
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Toshio Yoshinori
敏雄 慶徳
健二 柳父
Kenji Yanabu
健二 柳父
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【課題】排ガスの混合を促進する排ガス浄化装置のケーシング構造に関して、流路抵抗の増大及び製造コストの増大を抑制する。
【解決手段】排ガス浄化装置の下流側端壁部5は、円筒状の接続部51と、漏斗状に縮径した略円錐面形状の縮径部52とを有する。縮径部52は、その下流側端部が排気管82Aの上流側端部に対して隙間なく内嵌め又は外嵌めの態様で接合される。縮径部52の内壁52aは、ここでは側面視で直線状の輪郭をなしており、この内壁52aには複数のリブ状の突起7が形成されている。各突起7は、細長い螺旋状のプレートによって、縮径部52の軸心に向かって突出して形成されている。各突起7の長手方向は、下流に向かって螺旋状に延びている。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガスの混合を促進する排ガス浄化装置のケーシング構造に関する。
エンジンの排気通路に排ガスセンサを装備して、排ガスセンサによって排ガスの状態を検知し、この検知情報をエンジンの制御等に使用している。このような排ガスセンサには、排ガス浄化装置の下流の排ガスの代表的な状態を検知するものがあり、この場合、排ガスセンサに流入する排ガスは十分に混合されて排ガス成分等に偏りのない状態となっていることが必要である。
また、このような排ガスの混合は、例えば、尿素還元式SCR装置のNOx還元触媒に流入する箇所においても要求される。つまり、尿素還元式SCR装置では、還元剤である尿素水を噴射ノズルから噴射し排ガスと混合させNOx還元触媒に流入させて、尿素水と排ガス中のNOxをNOx還元触媒にて触媒還元反応させることにより窒素(N2)と水(H2O)に分解し無害化する。NOx還元触媒に至るまでに尿素水と排ガスとの混合を十分に行なうことが、NOx浄化効率の向上に必要である。
NOx還元触媒に流入する尿素水と排ガスとの混合を促進する技術としては、特許文献1,2に開示されたものがある。この技術は、エンジンの排気通路に、上流側ケーシングと下流側ケーシングとこれらの相互間のミキシング室とを有する排気浄化装置を配設し、ミキシング室内の最上流位置には流路断面全体にわたって流通する排ガスに旋回流を形成させるフィン装置が介装される。フィン装置による旋回流は、排ガスを強く撹拌し尿素水を排ガス中に拡散させるため、NOx浄化効率の向上を図ることができる。
特開2009−24628号公報 特開2009−156199号公報
ところで、特許文献1,2に開示されたフィン装置を、排ガスセンサが設置された箇所の上流に設置すれば、排ガスセンサに流入する排ガスは十分に混合されて排ガス成分等に偏りのない状態となり有効である。
しかしながら、排ガスの流路にフィン装置を設置すると、流路抵抗が増大するため、エンジンの背圧が高くなり燃費の悪化につながることや、部品点数が増加するため、製造コストの増大を招くことが課題となる。
本件はこのような課題に鑑み案出されたもので、排ガスの混合を促進するとともに、流路抵抗の増大及び製造コストの増大を抑制することができるようにした、排ガス浄化装置のケーシング構造を提供することを目的とする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する排ガス浄化装置のケーシング構造は、排ガス浄化装置のケーシングの下流部分に下流に向かって漏斗状に縮径した下流側端壁部の内壁に、排ガス流に旋回成分を与えるリブ状の突起が形成されていることを特徴としている。
(2)なお、リブ状の突起は、下流に向かって螺旋状に延びていて、複数の突起が形成されていることが好ましい。
(3)また、突起は、螺旋状のプレートで形成されていることが好ましい。
(4)ケーシングの下流には排ガスセンサが配置されていることが好ましい。
(5)また、ケーシングよりも下流にはNOx還元触媒が装備され、ケーシングの下流側端壁部の上流部分には排ガス流に還元剤である尿素水を噴射する噴射ノズルが配置されていることが好ましい。
開示の排ガス浄化装置のケーシング構造によれば、排ガス浄化装置のケーシングの下流部分に、排ガス流に旋回成分を与える突起が形成されているため、排ガスは旋回することにより、混合を促進されて排ガス成分等に偏りのない状態となってケーシングから流出する。また、この突起は、排ガス流の流路断面全体にわたって形成されるのではなく、ケーシングの下流側端壁部の内壁に対してリブ状に形成されるため、排ガス流の流路抵抗の増大が抑制される。
また、この突起は、下流側端壁部の内壁に形成されているため、下流側端壁部と一体化することができ、これによって組付工程や部品点数の増加を抑制して、製造コストの増大を抑制することができる。
第1実施形態に係る排ガス浄化装置のケーシング構造の模式的な斜視図である。 第1実施形態に係る排ガス浄化装置のケーシング構造の模式的な正面図である。 第1実施形態に係る排気通路の構成を示す模式的な図である。 第1実施形態に係る排気通路における排ガスの流量をシミュレーションした結果を示す模式的なコンター図である。 第1実施形態に係る排気通路における排ガス流をシミュレーションした結果を示す模式図であり、(a)は突起を備えているものを示し、(b)は突起を省略したものを示している。 第2実施形態に係る排気通路の構成を示す模式的な図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
<第1実施形態>
[1.構成]
[1−1.全体構成]
本実施形態では、本発明の排ガス浄化装置のケーシング構造として、図3に示すSCR装置(排ガス浄化装置)9のケーシング2の構造を例示する。図3に示すように、SCR装置9は、ディーゼルエンジンを駆動源とする車両の排気通路8に設置されている。排気通路8は、エンジン(図示略)から排出される排ガスを車体外部へと排出するためのものであり、排気通路8のうち、SCR装置9の上流側の部分を触媒上流路81とし、下流側の部分を触媒下流路82として区別する。
SCR装置9は、排気通路8の触媒上流路81と触媒下流路82との間に介装され、排ガス中に含まれるNOxを除去するためのものである。SCR装置9のケーシング2の構造については後述するが、ケーシング2にはSCR触媒(NOx還元触媒)30が内蔵されており、このSCR触媒30にて排ガス中のNOxをケーシング2の入り口側から噴射する尿素(アンモニア)と反応させることにより、NOxが窒素及び水に還元される。
触媒下流路82は、SCR装置9の下流側端部と車体外部とを接続している。触媒下流路82は、ここでは屈曲した円筒状に形成され、上流側から第1屈曲部82a,直線部82c及び第2屈曲部82bを有する。第1屈曲部82aは、ケーシング2の下流側端部に接続される部分であり、略直角に屈曲した形状に形成される。第2屈曲部82bは、車体外部に接続される部分であり、ケーシング2から離隔する方向に屈曲した形状である。直線部82cは、第1屈曲部82aと第2屈曲部82bとの間に延びる部分であり、直線的な形状に形成される。
第1屈曲部82aの通路壁面には、排ガス中のNOx成分を検知するためのNOxセンサ(排ガスセンサ)1が、その軸心を第1屈曲部82aの屈曲中心に向けて配置されている。このNOxセンサ1による検知情報は、SCR触媒30の劣化判定やエンジンの制御等に使用される。
[1−2.ケーシング]
SCR装置9のケーシング2は、円筒状に形成された円筒部21と、円筒部21の上流側端部に設けられ、触媒上流路81の下流側端部に接続される上流側端壁部22と、円筒部21の下流側端部(すなわち、ケーシング2の下流部分)に設けられ、触媒下流路82の上流側端部に接続される下流側端壁部5とを含む。
図1は、下流側端壁部5と、触媒下流路82を形成する排気管82Aとを模式的に示す斜視図である。図1に示すように、下流側端壁部5は、ケーシング2の円筒部21に接続される円筒状の接続部51と、接続部51の円形をなす下流端縁から下流に向かって漏斗状に縮径した略円錐面形状の縮径部52とを有する。
接続部51は、その上流側端縁51aの外周又は内周の形状が円筒部21の下流側端縁の内周又は外周の形状と略一致しており、この上流側端縁51aが円筒部21の下流側端縁に対して隙間なく内嵌め又は外嵌めの態様で接合される。
縮径部52は、その下流側端部が排気管82Aの上流側端部に対して隙間なく内嵌め又は外嵌めの態様で接合される。また、縮径部52の内壁52aは、ここでは側面視で直線状の輪郭をなしており、この内壁52aには複数のリブ状の突起7が形成されている。
なお、内壁52aは、輪郭の側面視形状が曲線状であってもよいが、上記のように直線状であれば、内壁52aに形成される突起7の形状をよりシンプルにすることができる。
[1−3.突起]
各突起7は、細長い螺旋状のプレートによって、縮径部52の軸心に向かって突出して形成されている。各突起7の長手方向は、下流に向かって螺旋状に延びている。また、各突起7は、縮径部52の内壁52aからそれぞれ略垂直に延び、排ガス流上流側を向いた第1面73及び排ガス流下流側を向いた第2面75と、これら第1及び第2面73,75の上流側端部に設けられる上流端縁71と、第1及び第2面73,75の下流側端部に設けられる下流端縁72と、内壁52aと略平行に延び、突起7の内側(縮径部52の軸心側)縁を形成する内側縁74とを有する。上流端縁71は、縮径部52の上流側端部の近傍に配置され、下流端縁72は、縮径部52の下流側端部の近傍に配置される。
ここでは、突起7は、厚み,幅及び長さ寸法がそれぞれ一定の細長いプレートが螺旋状にねじられた形状である。すなわち、突起7の突出高さは長手方向に沿って一定である。また、このように突起7が螺旋状にねじられた形状であることから、突起7の第1面73は上流側に向けられ、第2面75は下流側に向けられている。
ここでは6つの突起7が、縮径部52の内壁52aに周方向に沿って等間隔で(すなわち、縮径部52の軸心に対して等しい中心角で)形成されている。なお、突起7を形成する材料は任意であるが、熱膨張による影響を考慮すると、下流側端壁部5を形成する材料と同じものを使用することが好ましい。ここでは、ケーシング2の各部21,22,5及び突起7には、SUS(ステンレス鋼)が用いられている。
[2.作用]
次に、上述の排ガス浄化装置のケーシング構造の作用について説明する。
上述の排ガス浄化装置のケーシング構造では、図3に示したようにNOxセンサ1が触媒下流路82の第1屈曲部82aに設置されている。図4及び図5は、この触媒下流路82における排ガスの流れをシミュレーションしたものである。
図4に示すものでは、触媒下流路82における排ガス流れを想定し、境界条件として所定の流量及び温度の排ガスを触媒上流路81側から与えて計算を行ない、触媒下流路82における排ガスの流量を求めた。この結果から確認された排ガスの流量の偏りを示すべく、図4では、求めた流量を複数のレベルに段階化し、これらを明度を分けて示している。ここでは図面の便宜上、流量の段階分けを粗くして示している。
なお、図4は、突起7を省略して上記の計算を行なった結果を示しているが、突起7を省略せずに上記の計算を行なったものも、図4に示すものと有意な差はないことが確認されている。
図5は、上記の計算結果に基づいて、SCR触媒30の下流側端面(出口面)に複数のサンプル点を設けて、各サンプル点から第2屈曲部82bの下流側端部(すなわち、触媒下流路82の出口)までの排ガスの軌跡を示したものである。図5では、SCR触媒30の出口面の上半部から流出した排ガスの流れを直線で模式的に示し、下半部から流出した排ガスの流れを破線で模式的に示している。図5(a)に示すものでは、上述の突起7が形成された下流側端壁部5が適用されており、図4及び図5(b)に示すものでは、比較のために、突起7が省略された下流側端壁部5が適用されている。
一般に、NOxセンサ1に内蔵されるセンサ素子はヒータによって加熱されており、この加熱されたセンサ素子に大量の排ガスが流入すると、排ガスによって熱が持ち去され、センサ素子の温度が急激に低下してヒートクラックが生じるおそれがある。この点、図4に示すように、上記のNOxセンサ1が配置された箇所は、排ガスの流量が少ないことが分かる。
つまり、このように排ガスの流量が少ない箇所にNOxセンサ1を配置すれば、センサ素子に流入する排ガスの流量が抑制されるため、ヒートクラックの防止に有効である。また、この箇所はSCR触媒30に比較的近いため、NOxセンサ1に流入する排ガスと、SCR触媒30を通過した直後の排ガスとの間に生じるタイムラグが比較的短く、このNOxセンサ1の検知情報に基づけば、よりリアルタイムに近い制御を実行できる。
一方、突起7がないものでは、図5(b)に示すように、NOxセンサ1が配置された箇所において、SCR触媒30から流れ出た排ガスが十分に混合されずに流れる。すなわち、SCR触媒30の下流側端部の上半部から流出した排ガスの流れ(図5(b)中に直線で示す流れ)と下半部から流出した排ガスの流れ(図5(b)中に破線で示す流れ)とは、何れも排ガス流れ方向に沿って直線的に流れており、両者は互いに混合せずに第1屈曲部82aを流れる。
このため、NOxセンサ1に流入する排ガスは、SCR触媒30の下流側端部の上半部から流出したものにほぼ限られてしまうことが分かる。つまり、NOxセンサ1には排ガス状態に偏りのある排ガスが流入することが分かる。
これに対し、突起7が形成されたものでは、図5(a)に示すように、突起7によって排ガス流に旋回成分が与えられ、SCR触媒30の下流側端部の上半部から流出した排ガスの流れ(図5(a)中に直線で示す流れ)と下半部から流出した排ガスの流れ(図5(a)中に破線で示す流れ)とが混合されることが分かる。これによって、NOxセンサ1が配置された箇所では、SCR触媒30の下流側端部の上半部から流出した排ガスと下半部から流出した排ガスとの両方が流れ、NOxセンサ1には十分に混合されて排ガス状態に偏りのない排ガスが流入することが分かる。
ここで、上述の突起7によって排ガス流に旋回成分が与えられる作用について、図2を参照して以下に説明する。図2に矢印で示すように、縮径部52の内壁52aを伝って流れる排ガス流は、上流側を向いた各突起7の第1面73によって受け止められ、この第1面73の形状に沿って流れ方向が螺旋状に緩やかに曲げられる。
このようにして螺旋方向に曲げられた排ガス流は、縮径部52の縮径した下流側端部近傍において、各突起の第1面73から離脱した後、縮径部52の軸心を中心とした周方向への流れ成分(図2に示すものでは反時計回りの流れ成分)を与えられて旋回する。これによって、排ガス流は旋回流となり、排気管82Aに流れ込む。
[3.効果]
(1)上記の排ガス浄化装置のケーシング構造によれば、排ガス浄化装置9のケーシング2の下流部分に、排ガス流に旋回成分を与える突起7が形成されているため、排ガス流は旋回することにより、混合を促進されて排ガス成分等に偏りのない状態となってケーシング2から流出する。また、突起7は、排ガス流の流路断面全体にわたって形成されるのではなく、ケーシング2の下流側端壁部5の内壁52aに対してリブ状に形成されているため、排ガス流の流路抵抗の増大が抑制される。
また、突起7は、下流側端壁部5の内壁52aに形成されているため、下流側端壁部5と一体化することができ、これによって組付工程や部品点数の増加を抑制して、製造コストの増大を抑制することができる。
(2)下流に向かって螺旋状に延びたリブ状の突起7が、複数形成されているため、この複数の突起7に排ガスを伝わせることで、排ガスを下流に向かって螺旋状に流すことができる。これによって、排ガス流に旋回成分を与えることができ、排ガスの混合をより促進することができる。
(3)突起7が、螺旋状のプレートで形成されているため、突起7の製造を容易にすることができ、製造コストをより抑制することができる。
(4)ケーシング2の下流にはNOxセンサ1が設置されているため、ケーシング2の下流側端壁部5の突起7によって混合が促進された排ガスをNOxセンサ1に流入させることができ、NOxセンサ1の検知性を向上させることができる。これによって、NOxセンサ1の検知情報を用いたSCR触媒30の劣化判定やエンジンの制御において、その判定精度や制御性を向上させることができる。
<第2実施形態>
[1.構成]
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る排ガス浄化装置のケーシング構造を説明する。図6に示すように、本実施形態では、排気通路18の構成が上記の第1実施形態に係る排気通路8の構成と異なっている。なお、上記の第1実施形態と共通する構成については、図6中に同じ符号を付して示し、以下ではこれらの重複する説明を省略する。
排気通路18は、ディーゼルエンジン(図示略)から排出される排ガスを車体外部へと排出するためのものであり、この排気通路18には、排ガス中のPM(パティキュレートマター)やNOxを浄化する排ガス浄化装置19が設けられている。排ガス浄化装置19は、上流側ケーシング12と下流側ケーシング13とを有し、上流側ケーシング12には、上流側から前段酸化触媒31及びDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)32が収容され、下流側ケーシング13には、SCR触媒30が収容されている。これら両ケーシング12,13の間は、中間部が縮径したベンチュリ状に形成されている。
上流側ケーシング12は、上記の第1実施形態に係るケーシング2に対して、収容する触媒は異なるが、その構造は共通している。つまり、上流側ケーシング12は、円筒状に形成された円筒部121と、円筒部121の上流側端部に設けられる上流側端壁部122と、円筒部121の下流側端部(すなわち、上流側ケーシング12の下流部分)に設けられる下流側端壁部15とを有する。下流側端壁部15は、上記の第1実施形態に係る下流側端壁部5と同様の構造であり、その内壁には複数のリブ状の突起7が形成されている。
すなわち、この下流側端壁部15は、図1に示す下流側端壁部5の縮径部52と同様に下流に向かって漏斗状に縮径した略円錐面形状の縮径部152を有し、この縮径部152の内壁(図示略)には、図1に示す縮径部52の内壁52aと同様に、複数の突起7が形成されている。なお、図6には3つの突起7を破線で示しているが、下流側端壁部15の縮径部152の内壁には、図1及び図2に示す内壁52aと同様に、6つの突起7が周方向に沿って等間隔で(すなわち、縮径部152の軸心に対して等しい中心角で)形成されている。
下流側ケーシング13は、円筒状に形成された円筒部131と、その上流部分に上流に向かって漏斗状に縮径した略円錐面形状の上流側端壁部132とを備えている。この下流ケーシング13の上流側端壁部132と、上流側ケーシング12の下流側端壁部15とが接続されることによって、両ケーシング12,13の間はベンチュリ状に形成される。
上流側ケーシング12の下流側端壁部15の上流部分には、排ガス流に還元剤である尿素水を噴射する噴射ノズル6が配置されている。ここで言う下流側端壁部15の上流部分とは、上流側ケーシング12のうち、下流側端壁部15の上流側と、円筒部131のDPF32よりも下流の部分とを含む。
噴射ノズル6は、基端が下流側端壁部15又は円筒部131の内壁に固定され、先端が下流側端壁部15の略軸心上に位置するように配置される。噴射ノズル6の先端には、下流側に向かって開口した噴射孔6aが形成され、電磁弁(図示略)の開閉に応じて、この噴射孔6aから尿素水が図6に矢印で示すように下流側端壁部15の内壁に向かって放射状に噴射される。
[2.作用]
上述の排ガス浄化装置19による排ガス浄化作用について説明する。上述の排気通路18では、これを流下する排ガスが、まず上流側ケーシング12に流入し、前段酸化触媒31及びDPF32を通過するときにPMを捕集される。その後、噴射ノズル6によって尿素水が噴射された後、下流側端壁部15の内壁を伝って流れるときに、突起7によって旋回成分を与えられて旋回流となる。
このように、尿素水を噴射された排ガス流が旋回流となって流れることによって、排ガスは攪拌され、排ガス中に尿素水が拡散する。そして、尿素水が拡散して排ガス中に均一的に分布したものが、下流側端壁部15よりも下流のSCR触媒30に流入する。SCR触媒30では、尿素水の加水分解によって生じるアンモニアを還元剤として、排ガス中のNOxが窒素及び水に還元されることにより、排ガス中のNOxが浄化される。
[3.効果]
(5)本実施形態の排ガス浄化装置のケーシング構造によれば、上流側ケーシング12よりも下流にはSCR触媒30が装備され、上流側ケーシング12の下流側端壁部15の上流部分には、排ガス流に還元剤である尿素水を噴射する噴射ノズル6が配置されているため、下流側端壁部15の突起7によって排ガスを混合し、噴射ノズル6から噴射された尿素水を排ガス中に拡散させることにより、尿素水が均一的に分布した排ガスをSCR触媒30に流入させることができる。このように、排ガスがSCR触媒30に至るまでに、尿素水と排ガスとの混合を十分に行なうことができるため、SCR触媒30によるNOxの浄化効率を向上させることができる。
<その他>
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上記の突起7は、少なくとも排ガス流に旋回成分を与えるリブ状のものであればよく、その具体的な形状及び個数は上述のものに限定されない。例えば、突起7の突出高さは長手方向に沿って一定でなくてもよく、突起7の第1及び第2面73,75は、上流端縁71及び下流端縁72に角部のない曲線状の輪郭をなすものに形成されてもよい。この場合、突起7によって生じる流路抵抗をより低減することができる。
また、例えば突起7の厚みを内側縁74側に向かって縮小し、内側縁74の厚みを実質的になくして内側縁74を線状としてもよい。この場合も、突起7によって生じる流路抵抗をより低減することができる。
また、ケーシング2,12の下流側端壁部5,15の形状も、上記のように側面視における輪郭が直線状ものに限られない。下流側端壁部5,15は、少なくとも下流に向かって漏斗状に縮径した形状を有するものであればよく、例えば側面視における内壁52aの輪郭は曲線をなしていてもよい。また、下流側端壁部5,15と、円筒部21,121や排気管82Aや下流側ケーシング13との各接続方法は、上記のものに限定されず、種々の手法を用いることができる。
さらに、上記に示した排気通路8,18の構成も一例であり、例えば、排ガス浄化装置9,19の構成や、ケーシング2,12,13に収容される触媒等は変更可能である。また、NOxセンサ1は、例えば直線部82cに配置されたり、省略されたりしてもよいし、触媒下流路82は上記のように屈曲した形状でなくてもよい。
また、上記にはディーゼルエンジンの排気通路8,18を例示したが、本排ガス浄化装置のケーシング構造が適用される対象はこれに限られない。例えば、ガソリンエンジンを駆動源とする車両の排気通路に対しても適用することができる。
また、上記の噴射ノズル6は、図6中に符号「6´」を付して二点鎖線で示すように、突起7の下流に設けられていてもよい。この場合、突起7によって旋回流となった排ガス流に対して噴射ノズル6から尿素水が噴射される。そして、この尿素水は、排ガス流とともに旋回して流れることと、下流側ケーシング13の上流部分において下流に向かって拡径した上流側端壁部132を通過することとによって拡散され、排ガス流中に均一的に分布するため、上記の第2実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
なお、噴射ノズル6は、突起7の上流と下流との間、すなわち図6に示す2つの噴射ノズル6,6´の間に設けられていてもよい。ただし、上記の第2実施形態のように突起7の上流に設けられていれば、噴射ノズル6と、これよりも下流のSCR触媒30との距離を長くできるため、SCR触媒30に至るまでに尿素水と排ガスとの混合をより促進することができ、尿素水がより均一的に分布した排ガスをSCR触媒30に流入させることができる。
また、噴射ノズル6は、例えば突起7の上流及び下流にそれぞれ設けられていてもよい。
また、上記の上流側ケーシング12の下流部分だけでなく、下流側ケーシング13の下流部分にも、突起7が形成された下流側端壁部が設けられていてもよい。例えば下流側ケーシング13の下流に排ガスセンサが配置される場合、下流側ケーシング13に突起7が形成されていれば、上記の第1実施形態と同様に、十分に混合された排ガス流を排ガスセンサに対して流入させることができるため、排ガスセンサの検知性を向上させることができる。
なお、上記には排ガスセンサとしてNOxセンサを例示したが、排ガスセンサは例えば酸素センサや温度センサなど他の排ガスセンサであってもよい。この場合も、突起7によって排ガスの混合を促進することにより、十分に混合されて排ガス状態や排ガス温度に偏りのない排ガスを、排ガスセンサに対して流入させることができる。
1 NOxセンサ(排ガスセンサ)
2 ケーシング
5,15 下流側端壁部
51 接続部
52,152 縮径部
52a 内壁
6,6´ 噴射ノズル
7 突起
8,18 排気通路
9 SCR装置(排ガス浄化装置)
12 上流側ケーシング(ケーシング)
13 下流側ケーシング
19 排ガス浄化装置
30 SCR触媒(NOx還元触媒)

Claims (1)

  1. 排ガス浄化装置のケーシングの下流部分に下流に向かって漏斗状に縮径した下流側端壁部の内壁に、排ガス流に旋回成分を与えるリブ状の突起が形成されている
    ことを特徴とする、排ガス浄化装置のケーシング構造。
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