JP2015074357A - 電動パワーステアリング用モータユニット,及び,電導パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】迅速な信号処理を実現させ得る電動パワーステアリング用モータユニットを提供する。
【解決手段】本実施の形態に係るモータユニットによると、センサ信号がプログラマブルコントローラによって演算されるので、通常のマイクロコンピュータと比較して、信号の処理速度が格段に向上する。特に、本実施例では、第1のセンサ基板322及び第2のセンサ基板131の各々に対応してプログラマブルコントローラが設けられるので、トルク信号のデータ作成処理,モータ動作に関する信号(位相信号,電流信号)のデータ作成処理が各々並列に実行される。
【選択図】図3
【解決手段】本実施の形態に係るモータユニットによると、センサ信号がプログラマブルコントローラによって演算されるので、通常のマイクロコンピュータと比較して、信号の処理速度が格段に向上する。特に、本実施例では、第1のセンサ基板322及び第2のセンサ基板131の各々に対応してプログラマブルコントローラが設けられるので、トルク信号のデータ作成処理,モータ動作に関する信号(位相信号,電流信号)のデータ作成処理が各々並列に実行される。
【選択図】図3
Description
電動パワーステアリング用モータユニット,及び,電導パワーステアリング装置に関し、回路構成の配置に関するものである。
例えば、特開2011−088587号公報(特許文献1)では、モータユニットとトルクセンサユニットとを独立させた技術が紹介されている。当該トルクセンサユニットは、適宜の回路基板が内蔵され、トルク信号に基づいて演算処理する演算素子が其の基板に実装されている。
しかしながら、特許文献1によると、トルクセンサユニット側で演算処理を実施させる性質上、其の処理が遅れると、モータユニットのFETへ与える信号生成処理に影響を及ぼし、操舵トルクに即応したアシストトルクを発生できなくなる。このようなアシストトルクのミスマッチは、自動車を操縦するドライバーに違和感を与え、操舵ミスを誘発させる原因ともなりかねない。
本発明は上記課題に鑑み、迅速な信号処理を実現させ得る電動パワーステアリング用モータユニットの提供を目的とする。また、操舵性を向上させ得る電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のような電動パワーステアリング用モータユニットの構成とする。即ち、入力されたトルク信号についてのデータ作成を行う第1のデバイスが実装された第1のセンサ用基板と、入力されたモータ動作信号についてのデータ作成を行う第2のデバイスが実装された第2のセンサ用基板と、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスから受信した検出情報に基づいてパワーアシストモータの制御信号を生成する中央演算ユニットが実装された制御基板とを備え、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスのうち少なくとも何れか一方は、プログラマブルコントローラであることとする。
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスのうち少なくとも何れか一方は、プログラマブルコントローラであることとする。
また、本発明では次のような電動パワーステアリング用モータユニットの構成としても良い。即ち、入力されたトルク信号についてのデータ作成を行う第1のデバイスが実装された第1のセンサ用基板と、入力されたモータ動作信号についてのデータ作成を行う第2のデバイスが実装された第2のセンサ用基板と、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスから受信した検出情報に基づいてパワーアシストモータの制御信号を生成する中央演算ユニットが実装された制御基板とを備え、
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの双方は、プログラマブルコントローラであることとする。
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの双方は、プログラマブルコントローラであることとする。
好ましくは、前記第1のセンサ用基板及び前記第2のセンサ用基板は、各々が異なる空間へ独立して配置されることとする。
好ましくは、前記第1のセンサ用基板は、前記パワーアシストモータの配置場所と比較して、トルクセンサに近接した部位に配置されることとする。
好ましくは、前記第2のデバイスは、前記パワーアシストモータに設けられたホール素子と、前記パワーアシストモータへの供給電力を生成するパワーモジュールと、の間に配置されることとする。
好ましくは、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスは、双方を繋ぐ情報伝達ラインを備え、一方のデバイスが作成した検出情報を他方のデバイスへ転送可能とされていることとする。
好ましくは、前記第2のデバイスは、自身及び前記第1のデバイス及び前記中央演算ユニットの三者間の情報伝達が可能な情報伝達ラインと、前記パワーアシストモータの制御信号を伝達させる制御信号ラインと、の双方に接続されていることとする。
好ましくは、前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスのうち少なくとも何れか一方は、前記パワーアシストモータの制御信号を生成する処理、を実行させることとする。
好ましくは、前記制御基板は、CAN通信ラインに接続されるECUのうち、EPS専用のECUとは異なるECUに内蔵されることとする。特に、前記制御基板は、BCM専用のECUに内蔵されるのが好ましい。
また、本発明では次のような電動パワーステアリング装置の構成としても良い。即ち、上述した発明のうち何れか一つに記載の電動パワーステアリング用モータユニットと、当該電動パワーステアリング用モータユニットのアシストトルク及びハンドルから加えられた操舵トルクを合成させるギヤボックスとを備えることとする。
本発明に係る電動パワーステアリング用モータユニットによると、センサ信号がプログラマブルコントローラによって演算されるので、通常のマイクロコンピュータと比較して、信号の処理速度が格段に向上する。
このため、本発明に係る電動パワーステアリング装置によると、センサ信号の処理遅れが解消されるので、ジャスト・イン・タイムなアシストトルクを発生させ、操舵性に関するドライバビリティの向上が図られる。
以下、本発明に係る実施の形態等(実施例1〜実施例5)につき図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の構成が示されている。この電動パワーステアリング装置400は、コラム式電動パワーステアリング装置と呼ばれるものであって、ハンドル60からピニオン40へ操舵力を伝達する操舵シャフト51,52の間に接続される。この操舵シャフトは、51をインプットシャフト,52をアウトプットシャフト52と呼ぶことがある。
図示の如く、アウトプットシャフト52は、ビニオン40を介してラック30の歯切部に歯合され、電動パワーステアリング装置400の出力トルクは、ラック30のスライド方向への力へと変換される。従って、タイロッド20を介して遊設されるタイヤ10は、タイロッドのスライド力に応じて舵取りが行われ、自動車の進行方向を適宜に変更させる。
電動パワーステアリング装置400は、電動パワーステアリング用モータユニット100(以下、モータユニットと呼ぶ)と、ギヤボックス200とから構成される。このうち、モータユニット100は、車速センサ70から車速に関する信号(車速信号Sv)を受け、トルク信号に基づく検出情報を検出回路部320から受ける。また、モータユニット100には、パワーアシストモータ及び各種電気部品が設けられており、これらへ直接的又は間接的にバッテリ電源VBが与えられる。
ギヤボックス200は、ウォームギヤとこれに歯合するギヤとが内蔵され、インプットシャフト51からトーションバー(図示なし)を介してアウトプットシャフト52へ操舵トルクを伝達する経路と、パワーアシストモータからギヤボックス200を介してアウトプットシャフト52にアシストトルクを伝達する経路とが形成される。即ち、ギヤボックス200は、アシストトルクと操舵トルクとを合成させ、この合成トルクをアウトプットシャフト52へ与える。
図2は、モータユニット100の構成が示されている。尚、同図は、内部構造を解説するため、各構成の断面が描かれている。図示の如く、モータユニット100は、ロータ111等を含む主体部と、これらの構造から独立して設けられる検出回路部320とから構成される。この検出回路部320は、情報伝達ケーブル500を介してモータユニット100の主体部に接続される。
また、検出回路部320は、信号ケーブル330を介してトルクセンサ310に接続される。即ち、検出回路部320は、信号ケーブル330及びトルクセンサ310を伴って、トルクセンサユニット300を構成する。
トルクセンサ310は、トーションバー(図示なし)を包囲するよう設けられ、当該トーションバーの捩じれ状態に応じてホールICから信号が出力される。また、このトルク信号は、ケーブル330を介して接続された検出回路部320に与えられる。
検出回路部320は、筐体321を備え、此処に第1のセンサ用基板322が格納されている。第1のセンサ用基板322は、コネクタ324及び325,第1のデバイス323が実装されている。この第1のデバイス323は、入力されたトルク信号について適宜のデータ作成を実施し、この作成された検出情報(トルク検出情報)は、情報伝達ケーブル500を介して主体部の回路構成に送信される。
本実施の形態では、トルク検出情報を作成する第1のデバイス323がプログラマブルコントローラとされる。従って、これに接続される他の素子と情報伝達を行う場合、受け手の演算ユニット(他の演算ユニット)では、トルク検出情報が処理遅れなく与えられるので、この情報に基づく演算結果を遅滞なく算出することが可能となる。
尚、プログラマブルコントローラとは、例えば、PLD(Programable Logic Device),又は,FPGA(Field Programable Gate Arrays)を指すものであって、これに対応して設けられたプログラムによって適宜の機能がコンフィギュレートされる素子をいう。かかるデバイスは、与えられた信号に応じて適宜の結果を算出し、この算出処理を並列的に実施させることが可能である。従って、当該プログラマブルコントローラは、複数の信号が一度に入力されても、これに基づく個別の演算処理を同時に実行させることが可能である。本実施の形態では、当該プログラマブルコントローラにAD変換機能、メモリ回路機能が与えられているものとする。
モータユニット100の主体部は、モータケース体110,パワー系ケース体120,中間ケース体130,電源系ケース体140,及び,弱電系ケース体150によって複数の空間が内部で隣接するように形成される。
モータケース体110は、内周壁に複数の永久磁石112が交互に配列されており、これに囲まれる空間に回転子111が回動自在に配置される。この回転子111は、磁極の方向が適宜に制御され、制御基板側で設定される電流ベクトルに一致するように回転制御される。図示の如く、回転子111は、モータシャフト144が連接され、これを介してアシストトルクを伝達させる。尚、回転子111,永久磁石112,及び,モータシャフト144は、上述したパワーアシストモータを構成するものである。
また、本実施の形態に係るパワーアシストモータは、ブラシレスモータであるため、ホール素子113によって回転子111の位相(位相角)が検出される。このホール素子113は、適宜の回路基板に実装され、ケース体に固定されている。この回路基板には、ホールICの出力信号を増幅させるアンプ回路が実装されている。従って、これら回路構成を簡素化させる為、ホールICを用いても良い。
パワー系ケース体120は、アルミ材から形成された構造体であり、パワーモジュール基板121と電源系ケース体140とを搭載させている。また、パワー系ケース体120は、中間ケース体130を嵌着させ、これによりパワーモジュール基板121を配置する空間とパワーアシストモータ側の空間とを隔絶させている。尚、パワー系ケース体120,中間ケース体130,パワーモジュール基板121は、各々に挿通穴が形成され、モータシャフト144が回動自在に挿通されている。
パワーモジュール基板121は、アルミナ等のセラミック基板に回路パターンが形成され、此処に、複数のFETから構成され且つパワーアシストモータへの供給電力を生成するブリッジ回路121bと,其のFETを駆動するプリドライバ121a等が実装される。これら回路は、図示されない配線を介して適宜に電源が与えられている。また、本実施の形態では、プリドライバ121aにパワーアシストモータの制御信号が与えられる。但し、このプリドライバ121aが実装されない回路構成では、其の制御信号がFETへ与えられることとなる。
中間ケース体130は、モータケース体100の内部空間と結合して、パワーアシストモータの収容空間を形成する。この空間には、ホールICの実装基板の他、第2のデバイス132を実装させた第2のセンサ用基板131が収容されている。第2のセンサ用基板は、コネクタ133,信号ケーブル134を介して、ホールIC113と電気的に接続される。即ち、第2のデバイス132には、ホールICから出力された位相信号が入力される。
また、第2のデバイス132には、FETに流れる電流信号(モータ電流信号)が信号端子121cを介して入力される。そして、第2のデバイス132では、これらの信号(モータ動作信号)に基づいて、位相検出情報及び電流検出情報のデータ作成を行う。以下、位相検出情報及び電流検出情報を、モータ動作検出情報と呼ぶこととする。尚、位相検出情報はモータのトルク・位相制御に用いられ、電流検出情報はフェールセーフとして用いられる情報である。
本実施の形態では、第2のデバイス132についてもプログラマブルコントローラが用いられる。第2のデバイス132では、モータ動作検出情報が複数の情報とされるので、これを並列的に処理することで、検出情報取得の迅速化が図られる。
また、本実施の形態によると、第1のセンサ用基板322及び第2のセンサ用基板131は、各々が異なる空間へ独立して配置される。このため、トルクセンサユニット300では、第1のセンサ用基板322を具備させた最小限度の構成とされる。一方、モータユニット100の主体部では、第1のセンサ用基板322が排除され、装置構成の簡素化・小型化が図られる。
特に、第1のセンサ用基板322は、トルクセンサユニット300として構成されるところ、パワーアシストモータから十分離れた位置とされ、その代り、トルクセンサ310に非常に近接された部位に配置されることとなる。このため、トルク信号を伝送する信号ケーブル330が短くて済み、配線の寄生成分による影響が効果的に抑えられる。一方、情報伝達ケーブルは、デジタルデータを伝送させるケーブルであるところ、信号ケーブルの其れと比較してノイズの影響を受ける危険は少ない。
更に、上述した第2のデバイス132は、パワーアシストモータの位相を検出するホール素子113と、パワーアシストモータの電力を生成するパワーモジュール121と、の間に配置される。従って、第2のデバイス132は、ホール素子113にも近く且つFETのシャント抵抗からも近いレイアウトとなり、モータ動作検出情報(位相検出情報,電流検出情報)を検出する配線を配索するに有利となる。
また、本実施の形態によると、第2のセンサ用基板131は、制御基板151又はパワーモジュール基板121の何れにも属さず独立して設けられるので、シンプルな回路構成が実現され、これを隙間部に配置させることで装置全体の小型化が図られる。
電源系ケース体140は、基板122にフィルター回路が実装されており、図示されない電源ラインを介してバッテリ電源VBが印加されている。このバッテリ電源VBは、基板122に実装された回路機能によってノイズ除去され、ブリッジ回路121b,プリドライバ121aに供給される。また、制御基板151の実装素子には、バッテリ電源VBの電源電圧を低下させたもの(例えば、5V程度)が弱電用電源として供給される。
弱電系ケース体150は、モータケース体100の側壁部に隣接して設けられ、内部に制御基板151が格納されている。当該制御基板151は、図示の如く、コネクタ152,中央演算ユニット154,及び,CAN通信インターフェース装置155等が実装されている。
コネクタ152は、情報伝達ケーブル500の他端部が接続され、自身を介してトルク検出情報,その他情報の送受信を行っている。CAN通信インターフェース装置155は、CAN(Control Area Network)と情報通信を行う装置であって、例えば、車両の速度情報を取得できる。中央演算ユニットは、所謂、MCU(Micro Control Unit)であって、このハードウェア資源とメモリ回路に記録されたソフトウェア資源とが協働し、適宜の機能的装置が構築される。
例えば、中央演算ユニット154では、トルク検出情報及びモータ動作検出情報を各デバイスから受信し、これらの検出情報及び速度情報に基づいて出力信号(制御信号)を生成する。この出力信号は、特許請求の範囲における「パワーアシストモータの制御信号」に属するものであって、本実施の形態にあってはプリドライバ121aに与える信号を指す。但し、プリドライバ121aを具備しない回路構成にあっては、FETへ与えるPWM信号が「パワーアシストモータの制御信号」とされる。
本実施の形態に係るモータユニットによると、センサ信号がプログラマブルコントローラによって処理されるので、通常のマイクロコンピュータによる処理と比較して、信号の処理速度が格段に向上する。特に、本実施例では、第1のセンサ基板322及び第2のセンサ基板131の各々に対応してプログラマブルコントローラが設けられるので、トルク信号のデータ作成処理,モータ動作に関する信号(位相信号,電流信号)のデータ作成処理が各々並列に実行される。このため、中央演算処理154では、データ作成に関する処理を省略できるので、他の信号作成に関する演算処理に割当てる時間が十分に確保され、信号作成に関する演算処理が速やかに行われる。
従って、電動パワーステアリング装置では、センサ信号の処理遅れの原因が解消されるので、ジャスト・イン・タイムなアシストトルクを発生させ、操舵性に関するドライバビリティの向上が図られる。
図3には、第1のセンサ基板,第2のセンサ基板,制御基板,及び,パワーモジュール基板についての配線例が示されている。同図では、パワーアシストモータについて「M」として表現されている。また、トルク信号をStと現し、ホールIC113から受ける位相信号をSθと現し、FET近傍のシャント抵抗で検出された電流信号をSiと現し、CAN通信ネットワークによって受信する速度情報をSvと現している。このうち、トルク信号St,電流信号Si,及び,位相信号Sθは、電圧信号を伝達させる信号配線(端子,プリント配線,ケーブル)によって伝達される。
一方、配線L1,L2,L3は、デジタルデータ化された電子データを伝達させる配線であって、データ伝送用のケーブル,基板に形成されたデータ伝送用のデータバス等によって形成される。以下、このような機能の配線を、情報伝達ラインと呼ぶこととし、上述した信号配線とは区別することとする。
図3(a)を参照し、各基板の構成を改めて概説する。また、本実施例では、プログラマブルコントローラとしてFPGA(Field Programable Gate Arrays)が用いられるものとする。図示の如く、第1のセンサ基板322は、トルクセンサ310に接続されたFPGA323が実装されている。このFPGA323は、トルク信号Stが入力され、これをAD変換してトルク検出情報を作成する。また、FPGA323は、ここで作成された検出情報の送受信が可能であって、これにより、他のユニットとの情報共有化が可能となる。尚、入力信号をAD変換する機能、情報の送受信に係る機能等については、他のFPGA及び中央演算ユニット154についても同様に備えられている。
第2のセンサ基板131は、FPGA132が実装されている。当該FPGA132は、パワーアシストモータのホールIC113,及び,FET近傍のシャント抵抗に電気的に接続されている。そして、FPGA132は、入力された電流信号Si及び位相信号Sθに基づいて、電流検出情報及び位相検出情報を作成する。
制御基板151は、中央演算ユニット154,CAN通信インターフェース装置155等が実装されている。中央演算ユニット154は、CAN通信インターフェース装置155を介して速度情報Svを取得する。また、中央演算ユニット154は、各々のFPGAに接続された情報伝達ラインL1,L2を介してトルク検出情報及びモータ動作検出情を取得し、これら情報に基づいて出力信号(制御信号)を生成する。
パワーモジュール基板121は、ドライブICを具備するプリドライバ121aと、複数のFETから成るブリッジ回路121bとが実装されている。このうち、ドライブICは、入力された信号に基づいてPWM信号を出力し、各FETを駆動させるものである。尚、プリドライバ121aは、ラインL4を介して中央演算ユニット154に接続され、当該ユニット154から制御信号を受けている。このラインL4は、ドライブICへ制御信号を直接印加する場合には信号配線とされ、他の演算ユニットを介してドライブICへ信号を与える場合には情報伝達ラインとすることも想定される。
本実施例によると、トルク検出情報とモータ動作検出情報が個別のFPGAによって作成されるので、これらの情報が並列的に処理され、其のデータ作成にかかる時間の短縮が図られる。また、FPGA132にあっては、位相検出情報と電流検出情報との双方をデータ作成させるところ、これについても並列的情報処理が行われ、一のFPGAデバイス内についてもデータ作成に関する時間が短縮される。
図3(b)は、実施例1における情報伝達ラインL1が省略され、その代り、FPGA323とFPGA132とを繋ぐ情報伝達ラインL3が設けられている。尚、他の構成については一部機能を除き同様であるところ、同一と思われる箇所については、其の説明を省略することとする(以下の実施例についても同様の扱いとする)。
本実施例に係るFPGA323(一方のデバイス)は、自身が作成したトルク検出情報をFPGA132(他方のデバイス)へ転送する機能が構築されている。従って、中央演算ユニット154は、唯一の情報伝達ラインL2によって、トルク検出情報及びモータ動作検出情報の両方のデータ取得が可能となる。また、FPGA132では、トルク検出情報及びモータ動作検出情報を多重化させる処理を行えば、これらの信号を一度に転送させることが可能となり、中央演算ユニット154とのデータ送受信に関する処理が簡素化される。
図3(c)は、双方向のデータ送受信を可能とさせる情報伝達ラインLxによって、FPGA323,FPGA132,及び,中央演算ユニット154が互いに接続されている。即ち、本実施例では、情報伝達ラインL1,L2及びL3の全てが設けられた配線に相当する。また、FPGA323,FPGA132,及び,中央演算ユニット154では、各々が作成したデータの送受信が可能となるように、当該データの送受信に関する機能が構築されている。このように、本実施例に係るFPGA323は、自身及びFPGA132及び中央演算ユニット154の三者間の情報伝達が可能となるように、当該三者に接続される情報伝達ラインLxが設けられている。
本実施例に係る中央演算ユニット154では、上述した情報伝達ラインL1〜L3の何れかに相当する箇所に不具合が生じても、各検出情報を漏れなく取得することが可能である。例えば、情報伝達ラインL3に相当する箇所が遮断されたとすると、実施例1で説明したような情報伝達ラインL1及びL2を用いる回路を構築させ、中央演算ユニット154に対しトルク検出情報とモータ動作検出情報の双方を伝送させることが可能である。また、情報伝達ラインL2に相当する箇所が遮断されたとすると、FPGA132で作成されたモータ動作検出情報をFPGA323へ一時的に転送させ、当該FPGA323から双方の検出情報を中央演算ユニット154へ転送させると良い。
このように、本実施例では、一部のデータ転送に関する不具合が生じても、他のデータ転送ルートを活用し中央演算ユニット154へ必要な検出情報を与えることが可能となる。
図3(d)は、ラインL4を取除き、FPGA132とプリドライバ121aとを繋ぐラインL5が設けられている。このラインL5は、上述したラインL4と同じ性質のものであり、プリドライバ121aの回路構成に応じて信号配線とされるか情報伝達ラインとされるかが決められる。以下、このような性質のラインL5を、制御信号ラインL5と呼び換える。
図示の如く、FPGA132は、自身132及びFPGA132及び中央演算ユニット154の三者間の情報伝達が可能な情報伝達ラインLxと、パワーアシストモータの制御信号を伝達させる制御信号ラインL5と、の双方に接続されている。
これによれば、FPGA132は、自身を介してFETを制御することとなる。特に、本実施例では、FPGA132がパワーモジュール基板121の直近に配置されるので、このような機能を与えるのに相応しい。また、当該FPGA132は、情報信号ラインLxによって情報転送に関する不具合がリカバーされるので、制御信号をプリドライバ121aへ遅滞なく送ることが可能である。また、制御信号を生成する処理をFPGA132に機能構築させることで、中央演算ユニット154の処理動作に関する負担を軽減させ、当該制御信号の生成処理についても高速化されることが期待される。
また、上述した制御信号の生成処理を、FPGA132と中央演算ユニット154との双方で実施させても良い。この場合、双方で算出された制御信号の演算結果を比較させることで、誤った演算結果をチェックすることが可能となる。このため、電動パワーステアリング装置は、誤った情報処理に基づくアシストトルクの発生を防止でき、操縦者の操舵ミスを事前に回避できる。尚、本実施例では、FPGA132と中央演算ユニット154との双方で制御信号の生成処理を実施させているが、FPGA323によって制御信号の生成を実施するようにしても良い。
上述した実施例では、制御基板151がモータユニット100の主体部に格納されるとして説明を行ってきた。しかし、本実施例に係る制御基板151は、これに限らず、CAN通信ラインに接続されるECUのうち、EPS(Electric Power Steering)専用のECUとは異なるECUに内蔵されるような変更を与えても良い。これにより、モータユニット100では、制御基板151及びこれを収容する構造が不要となり、当該ユニット自身の簡素化・小型化が図られる。
EPS(Electric Power Steering)に関する制御部を他のECUへ搭載させるにあたり、実装マイコンのスペック,メモリ回路の使用可能領域等の検討が十分に行われる必要がある。例えば、代用するECUの候補として、BCM(Body Control Module)専用のECUが挙げられる。BCM専用のECUでは、複数の装置をコントロールするマルチタスクが課されているので、これにEPS(Electric Power Steering)の制御機能を追加させることは有益であるとされている。
400 電動パワーステアリング装置, 200 ギヤボックス, 300 トルクセンサユニット, 310 トルクセンサ, 320 検出回路部, 322 第1のセンサ用基板, 323 第1のデバイス, 131 第2のセンサ用基板, 132 第2のデバイス, 151 制御基板, 154 中央演算ユニット, 113 ホール素子。
Claims (11)
- 入力されたトルク信号についてのデータ作成を行う第1のデバイスが実装された第1のセンサ用基板と、入力されたモータ動作信号についてのデータ作成を行う第2のデバイスが実装された第2のセンサ用基板と、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスから受信した検出情報に基づいてパワーアシストモータの制御信号を生成する中央演算ユニットが実装された制御基板と、を備え、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスのうち少なくとも何れか一方は、プログラマブルコントローラであることを特徴とする電動パワーステアリング用モータユニット。 - 入力されたトルク信号についてのデータ作成を行う第1のデバイスが実装された第1のセンサ用基板と、入力されたモータ動作信号についてのデータ作成を行う第2のデバイスが実装された第2のセンサ用基板と、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスから受信した検出情報に基づいてパワーアシストモータの制御信号を生成する中央演算ユニットが実装された制御基板と、を備え、
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの双方は、プログラマブルコントローラであることを特徴とする電動パワーステアリング用モータユニット。 - 前記第1のセンサ用基板及び前記第2のセンサ用基板は、各々が異なる空間へ独立して配置されることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記第1のセンサ用基板は、前記パワーアシストモータの配置場所と比較して、トルクセンサに近接した部位に配置されることを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記第2のデバイスは、前記パワーアシストモータに設けられたホール素子と、前記パワーアシストモータへの供給電力を生成するパワーモジュールと、の間に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスは、双方を繋ぐ情報伝達ラインを備え、一方のデバイスが作成した検出情報を他方のデバイスへ転送可能とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記第2のデバイスは、自身及び前記第1のデバイス及び前記中央演算ユニットの三者間の情報伝達が可能な情報伝達ラインと、前記パワーアシストモータの制御信号を伝達させる制御信号ラインと、の双方に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスのうち少なくとも何れか一方は、前記パワーアシストモータの制御信号を生成する処理、を実行させることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記制御基板は、CAN通信ラインに接続されるECUのうち、EPS専用のECUとは異なるECUに内蔵されることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 前記制御基板は、BCM専用のECUに内蔵されることを特徴とする請求項9に記載の電動パワーステアリング用モータユニット。
- 請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の電動パワーステアリング用モータユニットと、当該電動パワーステアリング用モータユニットのアシストトルク及びハンドルから加えられた操舵トルクを合成させるギヤボックスと、を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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JP2013212090A JP2015074357A (ja) | 2013-10-09 | 2013-10-09 | 電動パワーステアリング用モータユニット,及び,電導パワーステアリング装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113771937A (zh) * | 2020-06-09 | 2021-12-10 | 耐世特汽车系统(苏州)有限公司 | 电动转向助力方法、系统及其助力装置 |
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2013
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